熊野川町で介護予防の取り組み (新宮市 )
新宮市熊野川町内で熊野川地域包括支援センターが行う介護予防教室が地域に広がっている。高齢者が介護状態にならないよう丈夫な心身をつくろうと5年前から実施しており、これまでに同町33地区中、計20地区(合同の地区もあり)で開いている。半年間、毎月1回のペースで手軽にできる体操や口腔(こうくう)ケア、認知症予防講話、栄養講習などを指導する。
同センター職員が区長会や地区の集まりなどで紹介・提案し、希望する地区で活動してきた。▽運動機能▽口腔ケア▽認知機能▽低栄養予防―の四つを柱としている。
同町では地区と市社会福祉協議会が協力して「ふれあいいきいきサロン」を開いており、介護予防教室がきっかけでサロンを始めた地区もあるなど、介護予防だけでなく交流や見守りとしての効果もあるという。
同センターの岡崎久子さんは「みんなで集まり取り組むことで、互いに声を掛け合い継続した効果も期待できる。教室を始めてから健康に気を付けるようになり、病院に行ったという人や、区で血圧計と体重計を用意した所も。合同で実施している地区もあり、残りの全地区を回ることを目標に、1度実施した地区ではフォローアップ教室を行うことも考えたい」と話していた。
現在は日足相須・椋井と上長井で実施している。13日午後には日足相須集会所で、8人が県理学療法士協会の岸尾俊尚さんと西畑将史さんから運動を中心とした介護予防を学んだ。講師は、運動の効果に年齢は関係ないことや筋力を鍛える必要性、継続した運動の大切さなどを教えた。
参加者からは「教わることができて良かった」「毎日ラジオ体操をしているが全然違う」「映像をもらえればサロンなどの集まりで自分たちでもできるのではないか」などの感想が上がった。
(2019年6月15日付紙面より)
太地小で梅ジュース作り
太地町立太地小学校(宮本礼子校長)の5年生7人は12日、和歌山県から届いたウメを使ってジュース作りをした。
県は地産地消の取り組みの一環で平成24年から県内の小学校、特別支援学校の給食や家庭科の教材として県の主要農水産物を提供している。今年は県内小学校と特別支援学校249校に356箱のウメを送った。
ウメには食欲増進と疲労回復、食中毒防止などの効果がある。県の代表的な品種に南高梅があり、実の大きさと種の小ささ、皮の薄さなどが特徴。梅ジュースや梅酒造りに適しているという。和歌山県はウメの収穫量日本一を誇る。田辺地域を中心に栽培され、昨年度は全国のおよそ65%にあたる約7万3200㌧を収穫した。
太地小には、ウメ約10㌔が送られた。子どもたちは容量1・8㍑の瓶10本にウメと砂糖、酢を加え、梅ジュースの仕込みをした。児童たちは1人1㌔ずつ配られたウメの下ごしらえをしながら「早く飲み比べがしたい」と完成を楽しみに作業に取り組んだ。
約2週間後には梅ジュースの原液が出来上がる。完成品は7月に行われる白馬村との交流で、ウエルカムドリンクとして振る舞われる。
(2019年6月15日付紙面より)
古座区の御舟謡「河内会」 (串本町 )
古座川河口域の祭礼「河内祭(こうちまつり)」が7月27日(土)に宵宮、28日(日)に本祭を迎える。奉仕5カ区の一つ、古座区では御舟謡(みふねうた)保存会「河内会」(片山潔会長)が今月12日から稽古を開始。受け継ぐ8曲を歌い切る喉を仕上げるため、ほぼ連夜の練習に励んでいる。
「河内祭」の御舟謡は、同区が出船する御船の中で歌う近世の流行歌。元々は11曲あったとされるが、受け継ぐ過程で3曲の符号を失ってしまい、同保存会は残る▽出し▽入舟はうた▽こうてい▽御曹子▽花揃へ▽おやまくどき▽あづま▽やしま―を御船が航行するときに歌い響かせている。
稽古初日現在の会員数は12人。うち11人が御船2隻に分乗し、歌声を響かせる奉仕をするという。この日は稽古に先立って総会を開き、今年の稽古の日程と内容や着実な保存のため御舟謡の録音にも取り組むことなどを承認。続く稽古では酒類で喉を潤わせながら、▽出し▽入船はうた▽こうてい―の3曲を通し練習して今後の練習への弾みをつけた。片山会長は「この奉仕はみんなで助け合ってやるしかない」と語り、その思いを会員と分かち合いながら一丸の奮起を促している。
「河内会」の稽古場は古座区内にある勇進会館で、日曜日と荒天日を除く連夜午後7時に集まって1時間前後歌声を響かせている。会員の増強と次世代への継承を図るため、稽古は常時公開。「興味がある人はいつでも見学に来て歌声を聴いていただき、できそうならぜひ『河内会』に入ってほしい」と呼び掛けている。
今年の稽古期間は6月12日から7月24日(水)まで。「河内祭」では宵宮午後の渡御と夜半の夜ごもり、本祭午前の島周りなど御船が航行するときにその歌声を聴くことができる。問い合わせは直接稽古場まで。
(2019年6月15日付紙面より)
熊野那智大社「紫陽花祭」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、梅雨の無病息災を祈り、自然の恵みへ感謝をささげる「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。
神事では神前にアジサイを供え、男成宮司が祝詞を奏上。アジサイの小枝を手に、2人のみこが「豊栄の舞」を奉納した。雨模様の中たくさんの参拝者が訪れ、その様子を見守った。
東京都小笠原諸島の父島から訪れた打込みゆきさん(54)は「季節の花を持って舞うみこさんを初めて見て、とても美しかった。衣装も素敵だった」と話した。
祭典後、旧宮司職舎前の「紫陽花園」が一般公開された。6月末まで自由に鑑賞できる。職舎付近や参道、車道沿いにもガクアジサイ、ヤマアジサイ、タマアジサイなど約10種類2000株のアジサイが咲き、参拝者を楽しませている。
(2019年6月15日付紙面より)
新高弓道部OB会「第7回百射会」
和歌山県空手道選手権 (剛柔流空手道志彰会 )
スポーツウェルネス吹矢大会 (那智勝浦町体育協会 )
県中学校空手道選手権
新宮市観光協会(里中陽互会長)は12日、新宮商工会議所で総会を開き、本年度の事業計画案などを承認した。
里中会長は「寄せてくる観光の大波を、共に手を携えて乗り切り、『世界の熊野』、『世界の新宮』と胸を張って言える街にしていきたい」と協力を願い、「皆さまから貴重なご意見を賜り、より一層観光を新宮市の重要な産業として確立させたい」とあいさつした。
本年度事業は▽観光客誘致のための宣伝活動▽まちなか観光推進事業▽水野家入部400年記念事業への協力▽世界遺産登録15周年事業▽クルーズ客船受入事業の共催▽南紀熊野ジオパーク事業・日本遺産「鯨とともに生きる」への協力―など。事業費は1943万1000円(前年比256万3000円減)。
協会会員の隅地洋さんは「市にとって観光振興の具体的な目標、その方法は何なのか。曖昧にしたまま進めてしまうと、何をすべきか分からず、結果として活動が停滞し、目標と外れた方向へと向かってしまう」と指摘。
「行政や観光協会、さらには市民挙げての共通目標と、それを実現するために必要な方策を生かす重要な取り組みが必要」と訴え、市と連携して真剣に取り組み、議論し、具現化し、観光振興を支える体制の形成を提案。
それに対して森本祐司専務理事は「提案いただいているワーキンググループや特別委員会のような形で、協会内に組織をつくるなど前向きに検討して、皆さまに発表させていただきたい」と応えた。
議事前には、観光功労者として熊野交通株式会社志古船舶営業所の山合忍さん(45)を表彰。業務の都合により山合さんが欠席したため、塩崎陽統括部次長が代理で表彰を受けた。「今回の受賞を励みとして、新宮市また南紀地方の観光発展のため、微力ではございますが業務に一層精励したい」との謝辞を代読した。
(2019年6月14日付紙面より)
城南中と王子ヶ浜小が研修会 (新宮市 )
新宮市立城南中学校(中田善夫校長)と王子ヶ浜小学校(山本眞也校長)は12日、合同の研修会(二校研)を開いた。同小の教職員30人が城南中を訪れ、公開授業の見学、全体会、分科会を通じて教育活動の情報を交換した。
王子ヶ浜小に通う児童のほとんどが城南中に進学することから、両校の連携を深め、継続的な教育活動を展開することが目的。今回を含め年3回実施する。
公開授業では、本年度から中学校で「特別の教科」になった道徳の授業を見学。全体会では、中田校長のあいさつに続き、教職員紹介があった。参加者らで各学年の様子を共有した。分科会では「人権・防災安全部」「学力向上部」「生徒指導部」に分かれ、それぞれのテーマで話し合った。
中田校長は「生徒たちは懐かしい小学校の先生に会えるのを楽しみにしていた。小学校では1年早く道徳が教科化したので学べることが多いのでは」。山本校長は「落ち着いてしっかり授業を受けていた印象。小学校と中学校は同じ校区にあっても、対象年齢や学級担任制と教科担任制などさまざまな違いがある。しっかり情報交換していきたい」と話していた。
第2回二校研は、8月1日(木)に王子ヶ浜小学校で実施する予定。
(2019年6月14日付紙面より)
熊野川中2年生が職業講話 (新宮市熊野川町 )
新宮市立熊野川中学校(吉田元紀校長)で12日、職業講話があった。同校の2年生6人が、同町日足の池上石油・プロパンの池上順一さんから働くための心構えや知識などを学んだ。
働く人の話を聞き、仕事の楽しさや厳しさを学び職業に対する理解を深めようと、職場体験を前に毎年行われている。
池上さんは、江戸時代には職業が制限されていたため、代々父親の仕事を継いでいたと説明。自身の家系も先祖代々、日足で約400年暮らしており、曽祖父の代までは紺屋(染め物)をしていた。父親の代になると、終戦後にパン屋、菓子やジュースの卸し屋などを経て現在の会社を営んでいると紹介した。これまでの商売でうまくいかなかった要因として「商品には寿命がある。物自体でなく地域で商品としての寿命が尽きた」と語った。
池上さんは生徒に夢を尋ね「好きな職業に就くために、仕事内容や自分はどうすればいいのかなど、いろんな情報を集めることが大事。皆さんは自分の力で好きな仕事を探し選んでいくと思いますが、それに向けての努力や覚悟も必要であることを忘れないでください」と呼び掛けた。
(2019年6月14日付紙面より)
姫ひじき生産組合加工場で (串本町 )
串本町の姫ひじき生産組合(堀喜代子会長)が11日、同組合加工場で3~4月に収穫した姫産ヒジキの釜炊きを始めた。今年の収量は乾燥重量で2・6㌧と例年になく少なめ。当面は梅雨時期の晴れ間に合わせて作業を進め、特産品「姫ひじき」として出荷するという。
古くから良質のヒジキが育つことで漁が活発な同町東岸域。中でも姫の磯場は長く柔らかく味も良いヒジキが採れることで知られ、同組合が特産品「姫ひじき」を生産していることで地域内外に親しまれている。
長らくの食用により地元に根付いた伝統製法でおいしく炊き上げ、天日干しして乾燥保存できるようにしたのが特産品「姫ひじき」。その要の調理となるのが直径、深さとも約1㍍ある鉄釜で60㌔を4時間余りかけて炊き続ける釜炊で、11日は雨天だったが翌12日の好天を見越して今年のヒジキを初炊きした。12日は昨年のヒジキを早朝から1回炊き、釜の熱が抜け切る前に今年のヒジキを入れて4時間30分ほど炊いた。
今年産の釜炊きは1年余り寝かせた去年産とは炊き方が若干違うそうで、色味が淡くふっくらと仕上がるのが特色。釜から出した後はそのまま天日干しで乾燥させ、雑藻などの混ざりものを取り除く手間も掛けて袋詰めし「姫ひじき」として出荷する。
堀会長は「ここ最近は4㌧ほど採れていたが、今年はヒジキの育ちが鈍く厳しい不作。周りもそのような状況で、県水産試験場からは黒潮の接岸の遅れが影響したと聞いている。姫は場所にもよるが育ちが良く、釜炊きした後の柔らかさと味の良さはいつも通り」とコメント。一日でも早く待ってくれているファンに届けようと鋭意生産に励んでいる。
「天日干しする前の『姫ひじき』もおいしい。ごまのドレッシングがお薦め」―。地元では釜炊き後の「姫ひじき」をサラダパスタ風に味わう食べ方も親しまれているそうで、炊き上がる頃に同組合を訪ねれば天日干し前の「姫ひじき」も販売するという。同組合の加工場は旧養春小学校そばにある。
(2019年6月14日付紙面より)
「みなとフェスタ」で登録証授与式 (新宮港 )
国土交通省は2日、新宮市佐野の新宮港エリアを「みなとオアシス」として登録した。同日、同港で開催された「新宮港みなとフェスタ」記念式典で登録証授与式が行われ、国交省の菊地身智雄技監が田岡実千年市長に登録証を手渡した。登録により港湾の付加価値を高め、地域住民や観光客、クルーズ旅客などの交流と休憩、情報提供、災害時支援や商業機能などの役割を担っていく。
式典は三輪崎郷土芸能保存会の「三輪崎の鯨踊」で開幕した。新宮港40周年記念実行委員会委員長の垣内宏・新宮港振興会長が「登録に合わせて、次なるステップへとつながる機会を頂いた」と感謝を示した。新宮港港湾管理者の仁坂吉伸県知事が「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2018特別賞を頂いたのも、このたびのみなとオアシスの登録も、新宮市の皆さんの努力が評価されたから」と述べた。
来賓として招かれた自民党の二階俊博幹事長が「親切な気持ちでお客さんを迎えることが大事だと思います。新しい時代の幕開けのために、皆さんと協力し合うことを誓いたい」とあいさつ。続いて鶴保庸介参議院議員、菊地技監、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)の平朝彦理事長がそれぞれ祝辞を述べた。
登録証を受け取った同実行委員会副委員長の田岡市長は「クルーズ船の見送りや港の清掃、管理をしてくださった皆さまのおかげ。登録を機に、さらに多くの方々にこの港に集っていただき、港が活性化し発展していくために官民一体となって頑張っていく所存」と決意を示した。
式典では、新宮港に多大な貢献をしたとして、JAMSTECの平理事長、和歌山県クルーズ振興協議会会長の浅見尚史・県県土整備部港湾空港局長、北越コーポレーション(株)の岸本晢夫・代表取締役社長、須川輝一さん、椋野玲史さんに、田岡市長から感謝状と記念品が贈られた。
(2019年6月4日付紙面より)
地元・キナンのガルシアが山岳賞 (第21回ツール・ド・熊野 )
熊野地方を舞台に5月30日から4日間の日程で開催された、国際自転車競技連合(UCI)公認の国際自転車ロードレース「第21回ツール・ド・熊野」が、2日に太地町で行われた第3ステージで全日程を終えた。
レースは逃げ切った5人でのゴール前スプリントを制したフェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア)が2時間38分28秒で優勝。2位に孫崎大樹(チームブリヂストンサイクリング)、3位に入部正太朗(シマノレーシング)が入った。
この日はスタートと同時に雨が降り始め、前日までとはうって変わって肌寒さを感じる中でのレースとなった。
序盤、マルコス・ガルシア(キナンサイクリングチーム)と入部がメイン集団と30秒差で先行するも、チーム右京勢の追走により5周目までに吸収された。
中盤6周目には入部、孫崎、中井唯晶(シマノレーシング)、鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)、フェデリコ・ズルロ、トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)、ロビー・ハッカー(チーム右京)の7人が先行し、メイン集団との差を2分以上に広げた。
最終10周目を前に中井と鈴木が遅れ、残る5人での優勝争いに。メイン集団との差が縮まりながらも逃げ切り、ゴール前でのスプリント決着となった。
第3ステージが終了し、自転車競技(ステージレース)最大の名誉とされる個人総合優勝は、第1ステージを制し、第2、第3ステージと安定した走りを見せたオールイス・アウラール(マトリックスパワータグ)が7時間32分49秒で制し、併せてポイント総合賞も獲得した。
山岳総合賞はマルコス・ガルシア、U23個人総合は個人総合4位のコービン・ストロング(セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム)、チーム総合はマトリックスパワータグが獲得した。
個人総合優勝のアウラールは「とてもうれしい。チームメートや応援してくれた皆さんに『ありがとう』と伝えたい」と喜びを語った。
大会終了後、角口賀敏(よしとし)実行委員長は「今年からUCIレース一本に絞り不安な部分もあったが、選手の頑張りのおかげで、中身が濃くレベルも高く、タイムも縮まるなど良い大会になったと思う。大会は、多くのボランティアの皆さんや地域の皆さんに支えてもらっている。交通規制で迷惑を掛けているが、ご理解いただいた上で応援もしていただいているので、われわれはそれを励みに、今後も続けていきたい」と話した。
また、キナンサイクリングチームについては「第1ステージがふがいない結果に終わってしまったが、選手は地元のチームとして『このまま終われない』と、第2、第3ステージはとても頑張ってくれた。来年に向けて個人総合を取れるように頑張っていきたい」と話した。
(2019年6月4日付紙面より)
二色地内で農事「虫送り」 (串本町 )
串本町二色地内で1日夜に農事「虫送り」があり、たいまつを掲げて各水田を巡りながら海を目指す一行が区民の注目を集めた。
「虫送り」は、乗っているウマが稲刈り後に残った株につまずいて倒れたところを敵に討たれた武将・斉藤実盛が稲虫になって稲を食い荒らす、という伝承にちなんだ慣習。夕暮れ時にたいまつの明かりで田畑の虫を引き寄せ、海まで引き連れていく形が定着している。
二色地内は、地元の水利組合(坂本渡組合長)が二色区(高岡勲区長)の協力を得て世話役を務める形で同行事を続けている。今年も水利組合の坂本組合長ら世話役がタケを長さ約1㍍で切り出し一方の端に灯油を染み込ませた芯を詰めたたいまつを準備して子どもの協力を呼び掛けた。子ども23人がたいまつを手にし、「実盛殿は万代の虫をお供に連れてお通りなされ」と唱えあたりかねを2回、ほら貝を1回「カン、カン、プー」と鳴らす流れを繰り返しながら二色川の上流から各水田を巡り、河口まで歩いた。
河口そばにある浜へ着くと、たいまつを砂浜に立てて終了。ほどなくしてたいまつを浜で焼き、子どもはお礼として菓子をもらい奉仕を締めくくった。坂本組合長は「今年はいつもより大勢参加してくれて、それだけ(害虫を引き連れる)たいまつが増えてありがたかった。子どもが頑張ってくれたのだから豊作をと願うし、そうなるよう自分も頑張らなければと励みをいただけた」と子どもの協力を喜んだ。
(2019年6月4日付紙面より)
新宮市佐野の夏の風物詩、「佐野柱松」。8月16日(金)の開催に向けて、実行委員会(瀬古尊夫会長)のメンバーが、2日、寄付回りを開始した。佐野区民の他、企業を訪問して運営資金の寄付を募る。
佐野柱松は五穀豊穣(ほうじょう)などを願う同区の伝統行事。戦時中に一時中断、1948年に再開したが、資金、人手不足で59年に再び中断。93年に同実行委員会が復活させ、27年目となる。明治時代には木本の花火と並ぶ催しという記述もあったという。
瀬古会長は「柱松は皆さんの寄付で成り立っている。頂いたご厚意を無駄なく楽しいイベントとしてお返しする。思いを伝えるために頑張っていきたい」。
「元号が変わり、令和初の柱松の新たなスタートと、会員一同取り組んでいます。今年は役員改選もあり、新体制で初の柱松でもあり、手探りな部分もありますが、30回、40回と続けられるように頑張りたいので協力をお願いしたい」と話していた。
(2019年6月4日付紙面より)