期日前投票初日は898人 (新宮市議選 )
任期満了(30日)に伴う新宮市議選(21日投開票)の期日前投票が始まっている=写真。初日の15日は898人(男369、女529)が投票した。前回の市議選(2015年4月)初日より607人多かった。
初日投票者の内訳は、市役所1階ギャラリーが871人(男352、女519)、熊野川行政局2階会議室が27人(男17、女10)。受け付けは20日(土)までで、時間は市役所が午前8時30分から午後8時まで、行政局が午前8時30分から午後7時まで。
毎選挙とも後半になるほど投票者数が増える傾向にあるが「今回は初日にしては多かった」と市選挙管理委員会職員。
90代の母と共に期日前投票をした70代女性は「一票を無駄にしたくないので期日前投票をしています。地域をちゃんとしてくれるような人を自分で選んでいます。新人が多く出て活性化されるのはいいですが、どういう人か分からない。自分に合えば入れますし、そうでなければ違う人に入れますね。市が良くなってほしいです」と話していた。
(2019年4月17日付紙面より)
太田の郷でフリマ初開催 (那智勝浦町 )
那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷で13日、初のフリーマーケットが開催された。主催したのは同町地域おこし協力隊の谷口真実さんと太田地区集落支援員の青山愛美さんの2人。豊富な品物の数々が並び、町内外からの来場者でにぎわった。
谷口さんと青山さんは太田地区の良さや太田の郷の利活用、ランチバイキングで有名な「太田川のめぐ味」の存在を周知することを目的にフリーマーケット開催を決意。1000円の参加費で出店でき、500円相当の太田川のめぐ味の手作り弁当付きであることを打ち出し、参加者を募集。結果、予定していた30店舗を超え、三重県や串本町から40店が集まった。服や食器、アクセサリーや小物、射的などのさまざまな品物や催しがそろい、来場者らは買い物を楽しんだ。
谷口さんは「これまでマルシェの開催はあったがフリマは初。40店舗も集まってくれて感謝しています。お客さまが来るかは不安だったが、にぎわってくれてうれしい。太田の良さを分かっていただけたら」と語った。青山さんは「すごい。予想通り、多くの方が来てくれた。成功したと思います。今年秋か来年くらいに2回目の開催を企画しています」と催しの盛況ぶりを喜んだ。
NPO太田の郷の石田一事務局長は「若い2人が企画してくれた。まさかこんなに多くの出店者やお客様が集まるとはびっくりした。近隣の方はもちろん、若い世代の方もたくさん来てくれ、太田が活気づいた」とコメント。串本町から訪れた日浦伸一さん(54)は「こちらには何度か来ている。フリーマーケットが好きなので来てよかった。服を買いました」と話した。
(2019年4月17日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭が15日、渡御祭(とぎょさい)で締めくくられた。晴天に恵まれ、神を移したみこしと時代行列が社殿から旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで練り歩き、斎庭(さいてい)神事が営まれた。
主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)などを祭り、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る祭り。主祭神が「我を祀(まつ)るに母神(イザナミノミコト)をも祀れ」と命じたという故事から、熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、挑花(ちょうばな)と呼ぶチョウを付けた菊の造花を奉じて鼓・笛・旗をもって祭りを行うようになった。
本殿祭には約400人が参列。修祓(しゅばつ)、祝詞奏上などに続き、九鬼宮司が四方を榊(さかき)の風によってはらい清め、太陽を迎える新作神楽の男舞「熊野」を舞った。その後、神木の榊を手にした神職を先頭に、修験者やみこら約300人の行列が続いた。ほら貝や笛の音、「わっしょい」の掛け声などが響き、大勢の人たちが見守った。
大斎原では地元中学生が『大和舞』『巫女舞』を奉納し、子どもたちによる御田植神事や父と子の八撥(やさばき)神事が行われた。熊野修験者の大護摩、餅ほりもあり、多くの人でにぎわった。
九鬼宮司は「5月から令和という日本の船出が始まります。しっかりと時間をつないでいくことが大切であると実感しています」と語った。
「世界とともに日本の在り方を共有しながら、皆さんそれぞれが人生の歩み方を改めて確認する年であってほしい」と話していた。
(2019年4月17日付紙面より)
望楼の芝運営委が連日作業 (串本町 )
串本町潮岬にある望楼の芝でこのほど、キャンプ場有料期間に向けた芝刈りが始まった。喫緊では27日(土)~5月6日(月・振休)の10日間が有料期間となっていて、東側一帯を間に合わせる方向で段階的に作業を進めるという。
この芝刈りは、潮岬望楼の芝管理運営委員会(田仲康慧会長)による管理作業。今年は8日に始めたそうで、日曜を除く毎日、上限を4時間として取り組んでいる。
13日は委員8人が午前8時から作業にかかり、個人持ちの使い慣れた草刈り機や同委員会所有の芝刈り機で本州最南端の火祭り以降、奔放に伸びた芝を草丈約1㌢で刈りそろえた。
上限4時間は委員の大半が還暦超えで、体に無理をかけたくないという田仲会長の考えに基づく取り決め。天候に恵まれ順調に回数を重ねれば23日(火)の県、町、同委員会合同作業で芝地の東半分の芝刈りは完了する見込みで、その後は引き続き西側一帯の刈り込みに取り掛かるという。
本年度は近隣事業者に配慮し、有料期間時の利用料(=清掃協力金)を1人1泊1000円前後に改める予定。同キャンプ場駐車場での車中泊や日帰り利用も1泊扱いで受け入れる。期間中は環境省の許可を得て芝地の東側一帯をキャンプ場として開放し、期間外に開放されている無料キャンプ場は共同給水場とする。利用料収益を活用しキャンプで出たごみの引き受けを行うなどの仕組みは従来通り。
例年にない動きとして、本年度は新たに芝地西側そばの民宿裏に臨時駐車場所を確保し、使用する日の日中は男性の委員が交代制で車両誘導に当たる対応を検討中。5月1日(水・祝)早朝に「令和元年の初日の出」観望者の来訪が見込まれていて、委員によると日の出の位置から推して観望場所は芝地の南東一帯になるそう。少しでも見やすくするため、手がつけられる範囲で通景伐採をし水平線からの日の出が見える範囲を広げる対応も進めているという。
同キャンプ場利用時の注意事項は関係チラシの裏面を参照。同チラシは同町公式ホームページの新着情報欄にあるリンク先からダウンロードで入手できる。問い合わせは同委員会事務局(電話0735・62・0557、役場産業課内、平日午前8時30分~午後5時15分)まで。
(2019年4月17日付紙面より)
新宮の相手が高野山に決まる
県少年サッカー東牟婁ブロック予選
創立50周年記念式典 (新宮青年会議所 )
新宮青年会議所(新宮JC、鈴木竜司理事長)が「心をひとつに~新たなる挑戦へ~」をスローガンに14日、那智勝浦町のホテル浦島で創立50周年を祝う記念式典を催した。
新宮JCは1969年4月14日に、明るい豊かな社会の創造を目指す若者たちによって創立。式典には、鮒田健二・第8代理事長をはじめとした、新宮JCを築き上げてきた歴代理事長のうち30人が出席、壇上に勢ぞろいした。鈴木理事長は「私たちにはこの地域の魅力と歴史を、未来を担う世代に伝播(でんぱ)していく使命があります。会員一同、地域の仲間と強い絆でつながっていくことが大切」と述べ、地域の中で未来ある事業を展開するために、失敗を恐れず果敢に挑戦し、固定概念にとらわれることなく精進していくと誓いを新たにした。
来賓として田岡実千年新宮市長や堀順一郎那智勝浦町長、西前啓市古座川町長、山口賢二北山村長、県会議員や各団体の代表者らも出席。仁坂吉伸知事代理として出席した東川智昭・東牟婁振興局長が「和歌山県が誕生して150年となる2021年に、県では国民文化祭、全国障害者芸術文化祭が同時に開催される。ビッグイベントが盛り上がり、地域の活性化として生かすことができるよう、力を結集していただきたい」と協力を呼び掛けた。
第32代理事長であり、現シニアクラブ代表幹事を務める田岡実千年新宮市長は、在籍中を振り返り「市長を務めさせていただいて10年の節目を迎える。重責の中、批判も受けながらなんとか務めさせていただいているのも、JCで人として鍛えられたおかげだと日々感謝しています」などと祝辞を述べた。創立会員としての功績などに対し感謝状を受けたチャーターメンバーを代表して鮒田さんが「新たなる歴史を歩み、ますますの発展を」などとあいさつした。
50周年まちづくり委員会の庵野高司委員長が「50年を迎え、改めて私たちの運動、活動内容とその目的、存在理由を内外に伝えていく必要がある。あらゆる機会が提供される地域を理想のまちとして、未来を担う若者からも暮らしたいと思われるまちの創造へとつなげていく」と未来のビジョンを表明。地域に良い影響を与えられる組織として、地域から必要とされるために新宮JCが持つ力を最大限ささげていくと誓った。
(2019年4月16日付紙面より)
三浦綾子文学講演会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の勝浦バプテスト教会(稲葉禮野=れいの=牧師)で14日、「三浦綾子文学講演会」が開かれた。全国三浦綾子読書会代表の森下辰衛さんが、作家の人生が語る「希望」について話した。約30人が耳を傾けた。
森下さんは『氷点』や『塩狩峠』など人間存在を問う数多くの三浦綾子の作品の中から『道ありき(青春編)』を取り上げた。森下さんのユーモアと抑揚感にあふれた語り口に、来場者らはしきりに相づちを打つなど、会場は終始涙と笑いに包まれていた。
同書には16才の綾子が戦時中軍国教師となり、疑いもなく「お国のために死ぬのですよ」と子どもたちに教えたあげくの敗戦、自殺未遂、死の病との闘い、恋人の死などの苦難を通り、結婚に至るまでの道のりがつづられている。
森下さんは、この過程が三浦文学を解く鍵であるとして、本の内容を引用。教職を辞してから、肺結核という病を得た自分自身を「ざまあみろ」とあざけるほどに凍り付いた綾子の心が、いかにして溶かされたかを説いた。また、「綾子は絶望のふちにいたからこそ『本物しかいらない』という確固とした思いがあった。自分を否定し、生きることを放棄するほど心が凍えたときこそ本物を求めてください。後になってそこに道があったと分かります」と話した。「神様は本気の問い掛けに知らんぷりはしません。奇跡を見たいなら、『にもかかわらず』相手を愛してください」と結んだ。
講演後は、賛美歌『おどろくばかりの(アメイジング・グレイス)』を合唱し、森下さんに盛んな拍手が送られた。
(2019年4月16日付紙面より)
スターレジェンド入港 (新宮市 )
外国客船「スターレジェンド」(総トン数9975㌧、全長134㍍)が14日、新宮市の新宮港に入港した。アメリカ人など乗客193人が熊野三山巡りなどを満喫した。
今回のクルーズ名は「グラン・ジャパンクルーズ 大阪~横浜」。行程は大坂、高松、広島、唐津、釜山(プサン=韓国)、長崎、鹿児島、新宮、清水、横浜。新宮港では平安衣装の女性による歓迎や地元特産品の販売があった。
乗客らは瀞峡と熊野速玉大社を巡るツアーや熊野那智大社、本宮大社を訪れるツアーに参加した他、シャトルバスに乗車して市内観光を楽しんだ。市がこれまでに実施したアンケートの結果では、「また熊野に来たい」という回答が9割で「自然がいい」「まちの人が優しかった」という声があったという。
同船は18日(木)、5月4日(土・祝)にも入港する予定。市企業立地推進課(電話0735・23・3333)は乗客を歓迎する外国語ボランティアを募集している。
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この日は紀宝町の「熊野水軍太鼓」が和太鼓の体験コーナーを設けた。乗客らは会員らから教わりながらバチを手に太鼓をたたき、時に笑顔を見せながら日本の伝統文化に触れた。
熊野水軍太鼓事務局の堀勝之さんは「初めての試み。普段は見送りの際に演奏をしていますが、外国の人に日本文化を体験してもらうことで少しでも興味を持ってもらい『熊野にまた来たい』と思ってもらえれば」と話していた。
(2019年4月16日付紙面より)
JR串本駅でマナー啓発 (串本町 )
JR串本駅で15日、啓発運動「本年度第1回きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」があった。串本古座高校の生徒と青少年健全育成関係者約40人が鉄道利用者に物資を配り、併せて同駅駐輪場の施錠確認や清掃をするなどして地域の規範意識を促した。
このキャンペーンは、駅舎内や列車内など公共の場における主に青少年のマナー向上と自転車盗の被害防止を目的として、県警とJR西日本和歌山支社が同日から26日(金)までの期間を設定して計画。街頭啓発は県警管内14署がそれぞれ適時場所を定めて行うことになっていて、串本警察署は生活安全刑事課が軸になって期間初日、串本古座高校の登校時間帯に合わせ同駅一帯で実施することとし、啓発関係者に協力を呼び掛けた。
参加したのは▽串本古座高校生徒会執行部・硬式野球部・教職員▽同所少年補導員▽串本青少年センター職員▽同署管内防犯協議会事務局職員(役場職員)▽JR西日本和歌山支社職員▽串本警察署署員。
実施に当たり同駅を管轄するJR新宮駅の角野敦彦副駅長は、高齢者に席を譲るなどの配慮やイヤホンの音漏れ対策など同キャンペーンで呼び掛けるマナー向上のポイントを伝達。啓発員は改札前の左右に分かれて利用者の通路を作り、往来する鉄道利用者に物資を配って同キャンペーンの趣旨を伝え、意識高揚を促した。
往来が活発化する鉄道到着を待つ間、生徒が中心になって同駅駐輪場で無施錠の自転車に施錠を呼び掛けるエフを付け、ある程度自転車が持ち出された後に場内清掃もして、自転車盗をしにくい雰囲気づくりにも努めた。
これら活動に加え、今回は特別企画として生徒会の伊森安美会長(3年)が構内アナウンスで鉄道利用者に規範意識の高揚を呼び掛けた。活動を終えて「新宮あたりで満員電車に乗り合わせたことがありますが、そのようなときに高齢者優先で高校生が率先して『どうぞ座ってください』と言えるようになればと思う。今日は生徒の参加人数も多く影響力が強かったと思うので、この機会を通して地域がよりよいまちになれば」と今後を期待し、「啓発した自分も頑張り、引き続き向上の輪を生徒に広めていきたい」と意欲を掲げた。
同日夕方は和歌山東警察署もJR和歌山市駅で同活動を実施。本紙関係で新宮警察署は24日(水)早朝にJR新宮駅で行う予定。
(2019年4月16日付紙面より)
県少年サッカー東牟婁ブロック予選
スポ少野球東牟婁予選
第22回三輪崎少年剣道大会
官公庁で辞令交付式
官公庁で1日、辞令交付式があり、新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に、地域活性化のために一丸となって職務に取り組もう、と奮起を促した。
新宮市では、田岡実千年市長が課長以上の管理職員、医療職、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「極めて厳しい時期ではありますが、全ての職員が一致団結し、課題に向き合い市政を推進していかなければならない。そのためには皆さんのお力が何より重要」と訓示。
新規採用職員には「現場はあなた方の斬新な発想と、活気に満ちあふれた熱意を心待ちにしている」と激励。「大きな志を存分に発揮し、新宮市を元気なまちにしていきましょう」と呼び掛けた。
新規採用職員を代表して、防災対策課の下川翔太さんが「公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行することを固く誓います」などと誓いを述べた。
(2019年4月2日付紙面より)
熊野水軍太鼓保存会が成果を披露 (紀宝町 )
熊野水軍太鼓保存会(廣里稔暢代表)=紀宝町=は3月30日、紀宝町の生涯学習センター「まなびの郷」で地域への感謝と練習の成果を発表する「熊野水軍祭」を催した。
同保存会は1996年、三重祭り博覧会開催に合わせて設立された和太鼓集団で、今年で23年目を迎える。水軍祭は第9回を迎え、保存会が指導する熊野水軍子供太鼓も登場し、大人顔負けのばちさばきで大勢の聴衆を魅了した。福祉施設のグリーンプラザ、アプローチ、わかば園作業所も共催し、ロビーで福祉バザーを同時開催した。
演奏は保存会が編曲した『波動』でスタートし、全8曲を披露。激しく強い演奏で大海原や熊野の大地を表現し、尺八の競演もあって感動が会場を包んだ。「太鼓の演奏会は初めて」という熊野市波田須町の男性(70)は「カラオケより夢中になった。ええのう」と感心していた。
廣里代表は「来て良かったと思う太鼓を打ちたい。平成最後の水軍祭を、ごゆっくりご覧ください」とあいさつ。西田健町長は「水軍太鼓は郷土芸能の域にある。末永くかわいがってもらえれば」と呼び掛けた。
保存会ではメンバーを募集中。保存会は高校1年生以上、子供太鼓は小学3年生から中学3年生まで。同町鵜殿港内の練習場で、保存会は火、木、土曜日の週3回、子供太鼓は金曜日に、それぞれ午後7時から9時まで練習する。問い合わせは同町役場企画調整課(電話0735・33・0334)まで。
(2019年4月2日付紙面より)
串本町中湊にある串本古座高校古座校舎で3月30日、101年続いた学校史を締めくくる最後の行事「古座高校~古座校舎ラストオープンデー」があり、卒業生やその家族、教職員や地域住民約500人が思い出の学び舎に別れを告げる節目とした。
この行事は、新たな利活用の計画もなく、3月末で門扉が閉ざされることになった同校舎と親しむ最後の機会として、地元の卒業生と同校舎教職員6人が同デー実行委員会を立ち上げて計画した。
閉校舎式が同月1日の卒業証書授与式に引き続いて営まれたが、平日で行きたくても行けなかったという声があったことが実施のきっかけ。実行委員はわずか1カ月弱の準備期間の中でできる趣向を練り上げ、県教職員組合第5支部の協賛を活用して新聞折り込みでチラシをまくなどして周知を図り、同校舎にゆかりがある全ての人の来場を呼び掛けた。
序盤は実行委員を代表して山本昭隆さん(75)=第14回卒業生・元学校長〈平成13~16年度〉=が担任、森武志さん(43)=第46回卒業生=が日直となり、趣向「最後のH.R.」を体育館で実施。森さんのナレーションによるスライドショーで101年の歩みを振り返り、その一端で旧古座高等女学校と串本古座高校の校歌も紹介され、卒業生が口ずさむなどした。
その後は山本さんが閉校舎を飾る講話を述べ、昭和の時代の学校長を務めた山口博正さんも登壇して思いを語った。雜賀克彦さん(第11回卒業生)の指揮、濵口むつみさん(第19回卒業生)の伴奏で全卒業生1万5380人の8割強を輩出した旧古座高校の校歌を斉唱。サプライズで教職員の新宅俊夫さんが作り上げたBGMとメッセージ付きのスライドショーを披露し、最後は餅まきで大きな活気を誘った。
式後は谷口克朗さん(59)=第30回卒業生=の進行で「最後の大掃除」を実施。昭和34年生まれ以降(還暦前)の卒業生一丸で式場を撤収しフロアにモップ掛けをするなどした。
本館3階の教室が開放され、多くの卒業生が懐かしい席に着いて「最後の期末試験」と題したアンケートに節目の思いを書き記し、黒板に別れのメッセージを書き込むなどした。同校舎が昨年6月から続けてきた卒業生のメッセージボードの最終受け付けも実施。教職員が閉校舎に伴う大掃除中に見つけた旧古座高校の帽章や胸章を配り、創立90周年記念校歌CDの残り(200枚程度)も実費負担を得ながら配った。
体育館内にはスライドショーで用いた各学校の校舎写真を引き伸ばして展示し、趣向の合間に観賞を集めた。また教室は一部だが廊下やグラウンドなどは全て開放され、同級生や青春時代を共に過ごした先輩後輩で思い思いの場所を陣取り最後の記念撮影をする姿も終了間際まで続いた。
3月末が日曜日となったため、門扉はこの行事の終了を経て閉ざされる形となった。実行委員の残り3人は生熊和道さん、和田春也さん、橋本尚視さん。6人の中心的役割を担った山本さんは「こんなに大勢の皆さんが集まりお別れをしてくれたおかげで、形式でなく心のこもったお別れ会をできて良かったと思う。同窓生の母校を思う心が結集したいい会となり、計画した者として大変ありがたかった」と感無量の思いを語った。
(2019年4月2日付紙面より)
政府は1日、「平成」に代わる新たな元号を「令和(れいわ)」と発表した。菅義偉官房長官が午前11時40分ごろ「令和」と書かれた額を掲げた。元号を改める政令は皇太子さまが新天皇に即位される5月1日(水・祝)に施行され、午前0時に平成から令和に切り替わる。
菅官房長官は「万葉集の梅花(うめのはな)の歌三十二首の序文にある『初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす』から引用したもの」と語った。日本の古典に由来する元号は初めて。考案者、「令和」以外の元号案と数は明らかにしない。
午前9時30分ごろから有識者らによる「元号に関する懇談会」を開き、案を提出。衆参両議院の正副議長の意見を聞き、全閣僚会議で元号を改める政令を閣議決定した。
正午ごろ、安倍晋三首相は記者会見で談話を発表し、新元号について「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められている」と説明。
「万葉集は日本最古の歌集であるとともに、幅広い階層の人が詠んだ歌が収められ、わが国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書。悠久の歴史と香り高い文化、四季折々の美しい自然。こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいく。厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる日本でありたいという願いを込め、決定した」。
「文化を育み、自然の美しさをめでることができる平和な日々に心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ちあふれた新しい時代を国民の皆さまと共に切り開いていく。決定に当たり決意を新たにしている」とし、「この新しい元号も広く国民に受け入れられ、日本人の生活の中に深く根ざしていくことを心から願っている」と語った。
1918(大正7)年生まれの新宮市仲之町の廣田千代子さん(101)は新元号について「難しい言葉ですが、皆さんが調べて付けられたのだから、いい名前だと思います」。戦争で家族を亡くした思い出を振り返り「私たちが若い頃は、心にいつも鉢巻きを巻いていた時代。引き続き戦争がなく、平和な時代であることを願います」と話していた。
(2019年4月2日付紙面より)
グラウンドゴルフ三和大会
準決勝は6日、決勝は7日に実施 (県軟連東牟婁支部学童部 )