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2019年03月24日
1 南海トラフに備える
 被害想定し災害対策本部設営  (那智勝浦町立温泉病院 )

 大規模地震による災害に備え、那智勝浦町立温泉病院(山本康久院長)は20日、同院2階大会議室で災害対応訓練を実施した。

 災害派遣医療チーム(DMAT)のインストラクターで和歌山県立医科大学の助教・那須亨さんが、訓練を評価するコントローラーとして加わった。山本院長をはじめ、職員33人が参加した。

 DMATは、災害急性期に活動できるトレーニングを受けた機動性を持つ医療チームと定義されている。医師、看護師と、それ以外の医療職ならびに事務職員で構成され、大規模災害や傷病者が多く発生した事故などの現場で、おおむね48時間以内に活動できる専門的な訓練を受けたチーム。阪神淡路大震災での被害教訓をもとに平成17年に発足した。災害時において平時の救急医療レベルを提供するため、多岐にわたる医療支援を行う。

 訓練では、南海トラフ地震の発災1時間後を想定し、同院のマニュアルに基づき災害対策本部を設営した。ライフライン被害は▽建物の損壊なし、全館火災なし▽停電あり・自家発電運用中▽近隣断水、ガス漏れなし、携帯、衛星電話、ポケットWi―Fi(ワイファイ)以外の通信不可―などを想定した。

 山本院長の発災宣言があり、院内から被害状況の第一報が次々に入った。本部員が対応に追われる中、余震が発生するなどの実際に起こり得るケースに基づいた訓練が行われた。

 訓練後には反省会が開かれた。那須さんは、本部の運営改善や情報を時系列で記録するクロノロジーの活用を説き、「反省点は多くあるが、災害対策能力を高めるための第一歩。訓練に完成形はない。皆さんで考え、積み重ねることが大切」と講評した。

 山本院長は「通常の業務を調整し、多くの参加を得ることができた。さまざまな課題が浮き彫りとなった。今日の反省を踏まえ、マニュアルの改善や実施頻度を検討する」と話した。

(2019年3月24日付紙面より)

大規模災害に備え訓練する職員=20日、那智勝浦町立温泉病院
被害状況の第一報を届ける看護師ら
2019年03月24日
2 地域防災の中心になって
 王子ヶ浜少年消防クラブ修了式  (新宮市 )

 新宮市消防本部で20日、王子ヶ浜少年消防クラブの修了式があった。クラブ員第6期生、市立王子ヶ浜小学校の6年生8人が証書を受け取った。

 子どもの頃から正しい火災予防知識と技術を身に付け、学校や家庭で防火意識を高めるとともに、将来、火災予防を習慣として実行できる社会人になってもらおうと、昭和55年に前身の王子少年消防クラブを結成。小学校の統合に伴い、平成25年度から同クラブとして再スタートしている。これまでに火災予防研修や消火器の取り扱い、救急救命法などを学んできた。

 一人一人に修了証書と記念品を手渡した内野井愼搾・市消防本部予防課長は1年の活動を振り返り「皆さんが体験、経験、学んだことを将来に生かし、地域防災活動の中心となる人になってほしい」と呼び掛けた。

 委員長を務めた下古谷奏明君(12)は「どうなると火災が起きやすくなるのか、防ぐためにはどうすればよいかを楽しく学びました。取り組みを通じて、将来の私生活などに生かせれば」と話していた。

 この日は午前中に防火ハイキングを実施。クラブ員たちは燃えやすいゴミや看板の設置確認などに取り組みながら同市の世界遺産・熊野古道「高野坂」を歩いた。

(2019年3月24日付紙面より)

修了証書を受け取るクラブ員たち=20日、新宮市消防本部
修了式を終えた第6期生の皆さん
2019年03月24日
3 シートベルト着用徹底を
 御浜町で広報啓発活動  

 交通死亡事故が発生した御浜町阿田和の国道42号で22日、広報啓発活動があった。紀宝警察署と紀宝地区交通安全協会、同町が実施し、「交通安全ミルミルボード」を掲げて通行車両にシートベルトの着用徹底を呼び掛けた。

 18日午後4時35分ごろ、同地区の国道42号で普通乗用車と大型貨物車が正面衝突する事故があり、乗用車後部座席に乗っていた熊野市の女性(75)が胸などを強く打ち、搬送先の病院で亡くなった。

 啓発活動は交通事故の発生を抑止することが目的。関係者が歩道に並び、「シートベルト着用」などと書いたメッセージボードとのぼりを持ち、安全運転を訴えた。

 同署地域交通課の横山哲也課長は「直線道路の国道42号は見通しが良く、スピードが出やすい。脇見運転に気を付けてもらいたい」と話していた。

(2019年3月24日付紙面より)

ボードを掲げて交通安全を呼び掛ける=22日、御浜町阿田和の国道42号
2019年03月24日
4 地域共生社会の実現考える
 地域福祉活動計画推進委  (紀宝町 )

 本年度3回目の地域福祉活動計画推進委員会が22日、紀宝町福祉センターであり、委員ら20人が地域共生社会について考えた。

 活動計画は「みんながふだんのくらしをしあわせに感じるまちへ」を基本理念に、住民が主役となって紀宝町の生活と福祉の現状と施策について見直し、これからの取り組みを作っていく計画。現在、2020年度までの第2次計画を進めている。

 委員会は同計画の進捗(しんちょく)を確認するもので、町社会福祉協議会、町福祉課、民生委員、住民代表らで組織している。今回は計画策定に携わってきた皇學館大学現代日本社会学科の大井智香子・准教授が講演した。

 「我が事・丸ごと」「地域共生社会の実現」をテーマに、「日本は人口減少が進んでいるが、これからは1人暮らしが増え、世帯数が増加していく。今後、サービスの在り方も変わってくる」と説明した。

 その上で、「人は1人で生きていけない。集団をつくって生きてきたはずだが、今は社会的孤立や地域コミュニティーの希薄などでつながりが薄くなった」。血縁、地縁の煩わしさからつながりを拒絶するケースも多いという。

 ▽「我が事」は住民の助け合い、支え合い▽「丸ごと」は多職種連携による縦割り解消―と紹介。支え合いの地域づくりに向けて「サービスではなくサポートを」と呼び掛けた。

(2019年3月24日付紙面より)

本年度3回目の地域福祉活動計画推進委員会=22日、紀宝町福祉センター
大井智香子さん
2019年03月24日
5 ミツバチと森をつくる  ビーフォレスト・クラブが那智高原へ  (那智勝浦町 )
2019年03月24日
6 地域の魅力をアピール  「第31回旅まつり名古屋」に参加  (新宮市・那智勝浦町 )
2019年03月24日
7 スポーツ観光や地域医療連携など  那智勝浦町議会一般質問  
2019年03月24日
8 火災件数や救急出動など  昨年の消防統計まとめる  (新宮市 )
2019年03月24日
9 新宮城跡からの景色描く  新宮市観光協会で「てっぺんスケッチ」作品展示  
2019年03月24日
10 生活衛生功労をたたえる 山根博さん叙勲祝賀会 
2019年03月24日
11 太地町の人事異動   
2019年03月24日
12 一般職27人の人事異動 子育て支援やねんりんピック事業推進 (那智勝浦町)
2019年03月24日
13 七川診療所医師など23人  4月1日付人事異動内示  (古座川町 )
2019年03月24日
14 異動規模は例年並み 新宮・東牟婁地方関係の人事 (和歌山県)
2019年03月24日
15 イベント通し川に親しむ  熊野川きらきら清流まつり  
2019年03月24日
16 紀宝町人事異動   
2019年03月24日
17 胸を張って新しい夢に  うどの幼稚園24人が羽ばたく  (紀宝町 )
2019年03月24日
18 3月定例会が閉会 那智勝浦町議会 
2019年03月21日
19 色彩豊かな創作にくぎ付け
 絵本作家・田島征三さん描く  

 日本を代表する絵本作家の田島征三さん(79)を迎えてのライブペインティング「森にはフシギがすんでいる」が16日、紀宝町保健センターであった。同町や御浜町、太地町、新宮市などから集まった約80人を前に、田島さんがナマズをイメージした絵画を完成させた。

 みえ森と緑の県民税市町交付金事業の一つ。子どもの本専門店「メリーゴーランド」(四日市市)の増田喜昭さんが案内役を務め、「田島さんは日本が誇る宝。同じ時代にいることが幸せ」と話した。

 田島さんは、これまで使った絵の具の残りを混ぜた「奇跡の色」と、使い古した世界に一つだけの筆を用い100号のキャンバスに描き始めた。

 横向きのキャンバスが途中から縦になり、さまざまな色が重なり合っていった。来場者は徐々に田島さんの絵に引き込まれ、完成に近づくにつれ、キャンバスをこする筆の音だけが響き渡った。

 田島さんが絵を担当した絵本『わたしの森に』の著者で詩人のアーサー・ビナードさんは「田島さんの絵には地層がある。最初の線が最終的に確認できなくても、そこから始まった力学がある。線、点、色が消えていくが、それは競争ではない」と表現した。

 1時間半ほどで絵が完成すると、会場内から大きな拍手が起こった。和歌山県紀美野町から家族4人で参加した助野梓さん(32)は「途中で向きを変えたときはびっくりした。最初に想像していた絵と完成が違って驚いた」と話していた。

(2019年3月21日付紙面より)

キャンバスに描き始める田島征三さん=16日、紀宝町保健センター
1時間半で描き上げた作品
ライブペインティングを見つめる来場者ら
2019年03月21日
20 新たな歩み進める
 太地、那智勝浦町小学校卒業式  

 太地、那智勝浦両町の町立小学校で20日、一斉に卒業式があった。太地小13人、宇久井小15人、市野々小8人、勝浦小41人、太田小10人、下里小20人、色川小2人が中学校に向け、新たな歩みを進めた。

  □     □

■太地町立太地小学校

 太地小学校(宮本礼子校長)では、卒業児童が在校生や保護者らに拍手で迎えられ入場。一人一人が「小さな努力積み重ねる」「漁師になって両親を幸せにする」「いろいろな人を助けたい」など、思いやりにあふれた夢を発表した。宮本校長は卒業証書を手渡し、下級生の模範となった学校生活を振り返り「皆さんの頑張りは、多くの人に感動を与えました」とたたえた。りりしく成長した姿に、校長は「小学校を心のふるさとと思って」と呼び掛け、「ありがとう」の言葉を贈った。

  □     □

■那智勝浦町立勝浦小学校

 勝浦小学校(上浦一剛校長)では男子16人、女子25人が6年間の思い出を胸に、学びやを後にした。式典で上浦校長は、運動会や台風後の清掃、町のPR活動などを振り返り「活躍は目を見張るものがあった」とたたえ、「自分を俯瞰(ふかん)できる人、人に勇気や元気を与えられる人になってください」と願いを込めた。在校生全員で「贈る言葉」を発表し、卒業生らが「春の光の中、希望に胸をふくらませ、学んだこと、変わらぬ友情を力に頑張ります」と力強い言葉でしめくくった。

(2019年3月21日付紙面より)

将来の夢を発表し、卒業証書を受け取った=20日、太地町立太地小学校
在校生の「贈る言葉」を聞く卒業生=20日、那智勝浦町立勝浦小学校
2019年03月21日
21 花の時期に向け風情添える
 佐田区民らちょうちん飾る  (古座川町 )

 古座川町佐田で18日、ソメイヨシノの開花時期に向けたちょうちんの飾り付けが行われた。設置期間は4月7日(日)までで、今月23日(土)から夜間点灯が始まる予定。

 このちょうちんは、七川ダム完成以降、段階的に植えられたソメイヨシノが咲くたびに多くの花見客が訪れるようになり、主役の花盛りに風情を添える歓迎の趣向として佐田区が飾り付けるようになった。

 近年は役場七川出張所付近からおおじゃの森駐車場まで(桜の広場前~今津橋間を除く)の国道371号沿いと同駐車場広場、桜の広場に飾る形が定着していて、今年は第三銀行から桜まつり実行委員会へちょうちん200個が寄贈され、さっそく傷みが進んだちょうちんと入れ替え、全体で約300個を飾る内容で作業に臨んだ。

 近年は区民の高齢化や担い手不足のため、役場の若手職員も作業を手伝っている。今年は貴志光男区長ら区民と同職員に加え、七川ふるさとづくり協議会や同町観光協会の若手役職員も参加。親ひもに沿わせた電線のソケットに電球をはめ、さらにちょうちんをかぶせて支柱などに掛けるのが作業内容で、貴志区長指揮の下、電球やちょうちんの取り付けは主に女性陣、支柱などに掛けるのは主に男性陣と役割分担をして段取りよく飾り付けた。

 国道沿いのちょうちんは2区間計約600㍍にわたり飾り付けている。夜間点灯の時間帯は午後6時~9時の3時間で、タイマー設定により雨天でも自動点灯して、開花が進むソメイヨシノを淡く照らし上げる。期間中の31日(日)午前10時~午後2時には、桜の広場でイベント「桜まつり」を実施する予定。問い合わせは同まつり実行委員会(電話0735・72・0180)まで。

(2019年3月21日付紙面より)

ソメイヨシノの花の時期に向けちょうちんを飾り付ける区民や役場若手職員=18日、古座川町佐田
2019年03月21日
22 新高生4人を表彰
 世界遺産についての作文で  (新宮ユネスコ協会 )

 新宮ユネスコ協会(中谷剛会長)は18日、新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)を訪れ、高校生が書いた作文の優秀賞の表彰式を開いた。1年生4人が受賞し、中谷会長が賞状を手渡した。

 世界遺産の保全などを目的に活動している同協会は、高校生を対象とした講演会などを開き、感想文を募っている。同校の1年生は毎年、地域の世界遺産や歴史を感じ、連帯感を深めようと熊野古道で「ロングハイキング」を実施しており、今年は2月1日に事前学習の一環で講演を聞いた。

 生徒らはユネスコの理念や活動、世界遺産の特徴や意義、平和などについて学んだ内容や、実際にロングハイキングで古道を歩いた感想などを作文にまとめた。

 中谷会長は、事実認識が十分でない部分があったとしながらも「豊かな感受性と巧みな表現、若々しく真摯(しんし)な気持ちがこもっていた」と総評。一人一人の作文の受賞理由を講評し、祝いの言葉を述べた。前田校長は「事前学習、実体験、事後学習を通して良い経験ができたのでは」と生徒らをねぎらった。

 平見彩裕(みひろ)さんは「話を聞くまで負の遺産について理解していなかった。次は広島の原爆ドームから、実際に負の遺産を見てみたいと思いました。受賞は素直にうれしい」。秦優那さんは「これまで負の遺産について深く考えたことはなかった。もっと負の遺産を理解し、平和へとつなげていかなければならないと思います」。

 上久保知夏さんは「熊野古道は実際に歩くまでは身近に感じていなかった。昔の人はこれほど大変な道を歩いたかと思うとすごい。現在まで残っているのは、いろんな人の努力があったから。次の世代につなげていかなければならないと思いました」。植地彩衣さんは「身近にあるからこそ足を運んでなかった熊野古道に初めて触れて良さを知り、また行ってみたいと思った。負の遺産は人類の駄目だった歴史を一番分かりやすく残しているもの。話を聞いた上で、昔訪れた原爆ドームにもう一度行ってみたいです」と話していた。

(2019年3月21日付紙面より)

優秀賞を受賞した(前列左から)植地彩衣さん、上久保知夏さん、秦優那さん、平見彩裕さん=18日、新宮市神倉の県立新宮高校
2019年03月21日
23 ヨウコウザクラ見頃に  ピーアップシングウ  (新宮市蜂伏 )
2019年03月21日
24 連続下落も率は縮小  和歌山・三重県の公示地価  
2019年03月21日
25 長年の功績をたたえ 和歌山県消防功労者表彰 
2019年03月21日
26 雨の中、住民らが協力  ゆかし潟でクリーン作戦  (那智勝浦町 )
2019年03月21日
27 地域の中の「喜怒哀楽」  チームくまのがわで話し合う  (新宮市熊野川町 )
2019年03月21日
28 楽しい物語に夢中  はまゆう保育園で人形劇鑑賞  (新宮市 )
2019年03月21日
29 感謝伝え今後の活躍誓う  南紀ボーイズ卒団生が町長らを表敬訪問  (太地町 )
2019年03月21日
30 串本町人事異動  一般行政職関係  
2019年03月21日
31 親子の絆をつくる  あったカフェがBP  (串本町 )
2019年03月21日
32 吹奏楽部、総合練習に励む 24日の第9回定演に向け (串本古座高校)
2019年03月21日
33 全員で楽しくダンス  さよならパーティー  (うどの幼稚園 )
2019年03月21日
34 AMドリームスが優勝  紀宝トレジャーズ準優勝  (県大会予選 )
2019年03月21日
35 祭りに向け稽古に励む  第9回演奏会「熊野水軍祭」  (30日、まなびの郷 )
2019年03月21日
36 お悔やみ情報
  
2019年03月20日
37 文化財指定・登録へ 蓬莱山出土品と三輪崎青年会館 

 国の文化審議会(佐藤信会長)は18日、文化財分科会を開き、新宮市阿須賀の阿須賀神社境内(蓬莱山)出土品の重要文化財(美術工芸品・考古資料)指定と、同市三輪崎の三輪崎青年会館を登録有形文化財(建造物)として登録するよう文部科学大臣に答申した。近日中に官報告示を経て正式に指定される予定。指定後、市内の国重要文化財は8件、登録有形文化財は1件となる。

 文化財登録制度は1996(平成8)年に誕生。50年を経過した歴史的建造物のうち、一定の評価を得たものを文化財として登録し、緩やかな規制を通じて保存が図られ活用が促されている。2000(平成12)年に有形文化財として登録された西村記念館(同市伊佐田町)が、10(平成22)年に重要文化財に指定されて以来、市内において登録有形文化財件数はゼロだった。重要文化財には「木造皇太神坐像」(熊野速玉大社所有)や「太刀 銘正恒 附糸巻太刀拵」(同)など、現在7件が指定されている。

 同審議会の答申を受け、田岡実千年市長は「この度の指定答申にあたりましては、10年以上にわたり調査をいただきました立正大学教授・時枝務先生をはじめ、所有者の阿須賀神社の皆さま、国・県など関係各位に並々ならぬご尽力を賜りました。心よりお礼を申し上げます。今後も、市民の皆さまのご理解とご協力のもと保存、管理に努めるとともに、地域の宝として活用してまいります。皆さまのさらなるご協力をお願い申し上げます。また、登録有形文化財に登録される『三輪崎青年会館』につきましては、三輪崎青年会や三輪崎郷土芸能保存会の活動拠点として、古くから三輪崎の人々に親しまれております。末長く地域の皆さまに活用され、継承されることを願っております」とコメントを寄せている。

  □     □

■阿須賀神社境内(蓬莱山)出土品



 1959(昭和34)年の伊勢湾台風で立木が倒れた際に、本殿裏の蓬莱山の麓から石組(いしぐみ)遺構が発見され、多数の御正体(みしょうたい)などが出土した。このたび、市が出土品の再調査をしたところ、その全貌が明らかになった。

 200点弱の御正体は阿須賀神社祭神の本地である大威徳明王(だいいとくみょうおう)を表現した個体が多数を占め、これに薬師如来像や阿弥陀如来像など、熊野三神の本地である尊像を表現した個体が加わる。さらには和鏡や一字一石経(いちじいっせききょう)、銅銭や建築物の金具残欠(かなぐざんけつ)も存在する。

 多くの資料に被熱痕が認められることから、室町時代に社殿に奉安されていたものが火災などで焼亡、一括して神体山の麓に納められたものと考えられる。

 同神社の西俊行宮司は「長い間丁寧に研究していただき、価値と質の高さを証明してくださった。喜びでいっぱい。2016年に世界遺産に追加登録されたことも含め、当神社は運がいい」と喜びを語る。「おかげさま」は神仏などの目に見えない力の庇護(ひご)を受ける言葉であるとし「人間さま、神仏様のおかげさまです。霊場や聖地にいる、目に見えない方々への感謝、そして目に見える関係者らの努力に感謝申し上げます」と話していた。

  □     □

■三輪崎青年会館



 1927(昭和2)年に三輪崎青年会の活動拠点として建築。木造平屋建、切妻造桟瓦葺妻入りで、正面に日の出の浮彫を施し、両端の突出部にペディメント(破風=はふ)を載せる。熊野地方で現存する数少ない青年会館の一つであり、保存状態も良い。現在は三輪崎郷土芸能保存会の「三輪崎の鯨踊」(県指定文化財)、「三輪崎の獅子舞」(市指定文化財)の練習場として利用されている。

 同青年会の柳本泰寛会長は「大変光栄でうれしく思っています。先輩たちの思いを受け継ぎ、これからも建物の維持や活動に頑張っていきたい」と話していた。

(2019年3月20日付紙面より)

阿須賀神社境内出土品(新宮市提供)
阿須賀神社境内出土品(新宮市提供)
新宮市三輪崎の三輪崎青年会館
2019年03月20日
38 思い出胸に巣立つ
 新宮市内小学校で卒業式  

 新宮市の公立小学校で19日、一斉に卒業式があった。児童たちは校長から卒業証書を受け取り、思い出の詰まった母校を巣立っていった。

 今年は神倉96人、王子ヶ浜68人、三輪崎76人、高田4人、熊野川5人の計249人が卒業した。

 三輪崎小では芝﨑勝善校長が一人一人に卒業証書を手渡し、6年間でいろんな経験をしながら、この日を迎えたとし、「皆さんには『ありがとう』の言葉や、笑顔であいさつができる人になってほしい。地に足を着け、これからの人生を歩んでください」と送り出した。

 来賓の市教育委員会の湊川大介さんは、道徳心豊かな人、地域を大切に思う心を持ってほしいと呼び掛け、「人としてどうあるべきかを常に忘れないで」。仮屋宏育友会長は小、中学校で得る経験は将来、自分のやりたいことが見つかった時に生かす『貯金箱』と述べ「今後の皆さんの活動を楽しみにしています」と、それぞれ祝辞した。

 在校生らは「学校の中心として引っ張ってくれてありがとうございました。自分自身や友達を大切にできる素晴らしい先輩でいてください」と送る言葉。卒業生たちは小学校生活を振り返り、「すてきな仲間と出会い、たくさんのことを学びました」と別れの言葉を述べ、教職員や学校関係者、保護者たちに感謝の気持ちを伝えた。

(2019年3月20日付紙面より)

卒業証書を受け取る児童=19日、新宮市立三輪崎小学校
2019年03月20日
39 390人が春をつかむ
 県立高校で合格発表  (和歌山県 )

 和歌山県の県立高校で19日、一般入学試験の合格発表があった。新宮・東牟婁地方では新宮、新翔、串本古座高校で390人が合格した。

 合格発表は午前10時、一斉に各校内の掲示板などに張り出された。小雨が降る中、緊張した面持ちで待っていた受験生たちは、自分の受験番号を見つけると友人と抱き合うなどして合格を喜んだ。各校の合格者数は、新宮高校全日制176(定員200)人、定時制7(同40)人、新翔高校118(同160)人、串本古座高校89(同120)人だった。

 新宮高校に合格した仲美咲さん(光洋中)は「自分の番号があってうれしかったです。まだ決めていませんが部活に入って勉強と両立させたい」。那智中出身の男子生徒は「合格できてうれしい。バドミントン部に入る予定です。英語が苦手なので置いていかれないように頑張らないと」。

 新翔高校に合格した三浦麗音君(緑丘中)は「昨夜は不安で眠れなかったけどとてもうれしい。合格に向けて、中学校3年間の復習を中心に頑張りました。野球部に入って、クラブ活動を頑張りたいです」と喜んだ。

 串本古座高校では竹本一晴君(古座中)が「受かるかとても心配だったけど、無事合格して良かったです。部活動は考えていないけど、勉強を頑張りたい。特に英語には力を入れていきたいです」と期待を込めて話していた。

 定員に満たなかった高校の追加募集は25日(月)に出願受け付け、27日(水)に学力検査、29日(金)に合格発表する予定。

(2019年3月20日付紙面より)

「番号あった!」合格を喜ぶ受験生ら=19日、県立新宮高校
合格を確認し笑顔を見せる受験生ら=19日、県立新翔高校
雨の中、合格を喜び合う受験生ら=19日、県立串本古座高校
2019年03月20日
40 情報保障目指す機運を醸成
 串本で耳の日記念のつどい  (県聴覚障害者協 )

 県聴覚障害者協会(福田美枝子会長)が17日、串本町文化センターで公開行事「第38回耳の日記念のつどい」を開いた。式典では聴覚障害者が等しく情報保障を受ける環境実現を目指す機運を醸成。各種アトラクションも織り交ぜ、障害の有無を問わず社会参加を共にするひとときで盛り上がった。

 この行事は1981(昭和56)年の国際障害者年の翌年から始まった啓発事業。聴覚障害者とその関係者や県民をつなぐ場として年1回、県内各地で開いている。

 今回は同協会紀南ブロック(東牟婁・新宮市聴覚障害者協会とたなべ聴覚障害者協会)が同つどい実行委員会(南村道雄実行委員長)を立ち上げ、式典とアトラクションを計画して当日の来場を呼び掛けた。

 式典で南村実行委員長は、手話言語条例制定の推進を掲げ「手話は言語であるという認識を広め、誰もがコミュニケーションできる環境の実現に向けみんなで力を合わせて取り組もう」と呼び掛け。福田会長は、聴覚障害者老人ホーム「きのくにの手」開所報告と協力への感謝を掲げつつ、南海トラフ巨大地震など大地震発災時は聴覚障害者も逃げ遅れないよう呼び掛けるとともに、避難所における同障害者への情報保障をどう図るかを課題視しているとし「聞こえる人も聞こえない人も助け合うためには、音声も手話も交えた社会が大前提。手話を広め、手話を学ぶ場を広げるため手話言語条例制定を目指してほしい」とあいさつした。

 来賓を代表して東牟婁振興局健康福祉部串本支所の榎本律夫支所長が仁坂吉伸知事のメッセージを代読。田嶋勝正町長は新宮・東牟婁地方の広域事業として手話奉仕員養成講座が始まっていることを伝え、そのような流れに沿いみんなで支え合い安心して暮らせるまちづくりに努めたいとした。

 来賓紹介や祝電披露を経て北尾洋子さんが今回のアピール案を手話朗読。情報保障とその先の社会参加推進に向けた重点スローガン8点を今後の力点として掲げ、来場者は起立などで賛同し採択した。表彰もあり、支援者の小出公味子さんと一障害者として串本町域の支援環境向上に尽力する和田要三さんが誉れを受けた。

 その後は同町トルコ文化協会による民族舞踊披露をオープニングにしてアトラクションが始まり、聴覚障害者として社会で活躍する竹内一宏さんの手話落語と山口洋一さんのマジックを楽しんだ後、福引で盛り上がりながらつどいを締めくくった。

(2019年3月20日付紙面より)

耳の日記念アピール案を手話朗読する北尾洋子さん=17日、串本町文化センター
表彰を受け喜びを語る小出公味子さん(中央)と和田要三さん
2019年03月20日
41 団体は新高女子Aが連覇
 個人戦は野尻和利さんが優勝  (新宮弓友会3月例会 )
2019年03月20日
42 里際・西山組らが優勝
 第33回勝浦バドミントン大会  
2019年03月20日
43 高瀬会が優勝 紀南福祉ソフト連盟ボウリング大会 
2019年03月20日
44 昨年以上の成績を
 智弁和歌山・久保亮弥君が3度目の甲子園へ  
2019年03月20日
45 クマノザクラを眺めながら  ゆかし潟から夏山海岸を散策  (那智勝浦町 )
2019年03月20日
46 のびのび外遊び楽しむ  子育てサロンに18人  (新宮市 )
2019年03月20日
47 動物愛護啓発を誓う  慰霊碑前で犬猫を供養する会  (紀南狂犬病予防連絡会 )
2019年03月20日
48 歌声や演奏を披露  新宮市民音楽祭合唱・器楽の部  
2019年03月20日
49 西行の魅力語り合う 国際熊野学会が例会 (那智勝浦町)
2019年03月20日
50 サクラにちなんだ食器披露  やまさき屋旅館で展示会  (古座川町 )
2019年03月20日
51 離れてもずっと友達  丹鶴幼稚園でお別れ会  (新宮市 )
2019年03月20日
52 夜桜用提灯300個  丹鶴城公園に設置  
2019年03月20日
53 「たいせつなともだち」  上野山こども園でお別れ会  (串本町 )
2019年03月20日
54 美しさをもっと知ってほしい  クマノザクラのタイプ木を観察  (古座川町 )
2019年03月20日
55 キンカンソフトが復活  道の駅フードコートで販売へ  (串本町 )
2019年03月20日
56 熊野市連合婦人会が解散  会員数減少で今月末に  
2019年03月20日
57 “幸せの国”の生活ぶり学ぶ  スカイプ使い英語で会話  (矢渕中 )
2019年03月20日
58 巣立ちの春に新たな一歩  井田、相野谷、成川小で卒業式  (紀宝町 )
2019年03月20日
59 平成を音楽に乗せて  第9回定期演奏会に240人  (近大新宮 )
2019年03月20日
60 お悔やみ情報