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2019年03月29日
1 人権守る大きな一歩に
 手話言語条例が制定  (新宮市 )

 新宮市議会(屋敷満雄議長、15人)は3月定例会最終日の28日、「新宮市手話言語条例」を満場一致で可決した。東牟婁郡・新宮聴覚障害者協会の倉脇正史会長は「ここからがスタート。これからも活動をしていくためにご協力いただければ」と手話で伝えた。

 「市手話言語条例」は、手話が言語であるとの認識に基づき、手話の理解と広がりをもって地域で支えあい、手話を使って安心して暮らすことができる地域社会を目指すもの。5年ほど前から、手話を言語として普及させるための条例制定の動きが全国的に広がっており、同協会は市役所新庁舎建設中に、聴覚障害者らに配慮するよう市に要望を出していた。以後、当局や関係者にも機運が盛り上がりこのたびの制定へとつながった。

 上田勝之議員は、特筆されるのは「学校における理解の促進」の項目が明記されたことであるとし「子どもの時から手話を通じて、『聞こえない』という障害がどういうものか、そしてその人たちの生活がどういうものかを知り、学び、理解を深めることで、ろう・聴覚障害者の皆さんが社会生活を営む上で人権が守られる大きな一歩となる」と賛成討論。「手話は言語」であることを市民に知ってもらわなければならないと強く訴えた。

 条例可決について、元会長の辻山尚美さんは「ようやく条例が決まり、とてもうれしい気持ちでいっぱい。市民の皆さんに手話を覚えたいという気持ちや知識を持っていただき、理解してもらえることを願っている」と述べ、「命に関わる場合もあるため、すぐに手話通訳士が呼べるような配慮をいただければ」と喜びの表情を浮かべた。

(2019年3月29日付紙面より)

東牟婁郡・新宮市聴覚障害者協会の皆さん=28日、新宮市役所
2019年03月29日
2 従来以上の機動力に期待
 救助ボートなど追加配備  (串本町消防本部 )

 串本町消防本部(寺島正彦消防長)が27日、新たに導入した水難救助ボート積載車の本格運用を始めた。同ボートは県内初となる硬質ウレタン注入型で、寺島消防長は従来以上の機動力による迅速果敢な救助の展開を大いに期待している。

 この車両は▽水難救助ボート(硬質ウレタン注入型)▽船外機(30馬力)▽小型クレーン付き積載車(4㌧トラック)―を一式とした内容で、導入費用は約1200万円。従来の同ボートの老朽化に伴う追加配備で、今後は新しい方をメイン、従来の方をサブとして運用するという。

 新しい同ボートは、空気の代わりに硬質ウレタンを注入することでフロートに穴が開いたり破れたりしても沈まない特性を発揮。同時に船体の剛性も高まり、従来に比べ安全性と操縦性が向上しているという。その性能を生かすため従来の約3倍のパワーを発揮する船外機を採用し、時速約40㌔での航行を実現。同ボートと船外機を合わせた重量は270㌔あり、迅速な進水や離水を可能にするため、積載車は小型クレーン付きとしている。

 この日は同町消防防災センターで配備式を行い、寺島消防長は「長い海岸線を管轄に持ち、ダイビングに磯釣り、海水浴などのマリンレジャーが盛ん。災害が起こったときに求められる消防需要は高く、私たちもそれに対応しなければならない。このような資機材を最大限に活用して消防救助技術の向上を図り、住民の安全安心につなげていきたい」と訓示し、一日も早い操船の習熟を期待した。

 引き続き同町くじ野川にある橋杭漁港で取扱訓練を行い、しぶきを上げて旋回するなど従来よりも速度が出る同ボートの扱いの習熟に努めた。同ボートは主に串本消防署が運用する形になっていて、訓練に臨んだ職員は簡単には沈まない特性で暗礁や漂流するがれきへの注意が軽減される分、思い切った救助に臨みやすいなどの印象を語った。24時間体制での出動を実現するため三つ設けている警防班の全てが、この車両を取り扱える状況にあるという。

(2019年3月29日付紙面より)

新たに導入した水難救助ボートの取扱訓練に臨む職員=27日、串本町くじ野川
2019年03月29日
3 4月1日からJA伊勢に
 JA三重南紀など合併  

 御浜町阿田和に本店を置くJA三重南紀は4月1日(月)、JA伊勢(度会町)、JA鳥羽志摩(志摩市阿児町)と合併し、伊勢農業協同組合(JA伊勢)としてスタートする。

 農産物の輸入自由化、農畜産物価格の低迷、農業者の高齢化や後継者不足、耕作放棄地の増加、正組合員の減少などにより、今後、経営環境が一層厳しさを増すと予想されることから、安心して営農や生活ができるよう合併を決めた。合併後の組合員は県内で2番目に多い約4万9千人となる見込み。

 JA伊勢を存続させ、JA鳥羽志摩とJA三重南紀は解散する。本店はJA伊勢に置く。伊勢市、鳥羽市、志摩市、尾鷲市、熊野市、御浜町、紀宝町など県の約37%にあたる広大なエリアが活動区域となる。ミカンやイチゴ、伊勢茶など全国市場でも人気の名産品が多く、JA三重南紀では「三重南紀みかん」をタイへ輸出している。

 JA三重南紀は本店の名称が三重南紀地区本部に名称が変更となるが、各支店は変わらない。「合併後も地域農業の振興、組合員の営農活動を支援し、『三重南紀みかん』のブランド化、地産地消の推進など、継続的な取り組み、農業者の所得増大に努めます」としている。

 合併に伴うシステム移行作業のため、3月30日(土)と31日(日)はJA三重南紀管内のATMが終日休止となる。問い合わせは各JA窓口まで。

  □     □

 各種取り扱いは次の通り。

■通帳、キャッシュカード、JAカード

 通帳は現在の口座番号に変更はないが、窓口での通帳取引は4月1日以降、切り替えが必要となる。口座を開設した各支店窓口に通帳を持参する。県内JAバンクのATM、キャッシュカード、JAカードは今まで通り利用できる。

■振込、口座振替

 必要な手続きはJAで行い、給与振り込み、年金振り込み、公共料金などの口座振替は従来通りとなる。

■共済証書

 現在契約中の共済はJA伊勢に引き継がれるため、効力は変わらない。証書は旧JAのままとなるが、満期金や事故共済受け取りの際に必要となる。

(2019年3月29日付紙面より)

合併して地区本部となる現在のJA三重南紀本店
2019年03月29日
4 チューリップが見頃に
 「下里とも子ガーデン」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の「下里とも子ガーデン」で、春の花が咲き始めた。今年は世話人代表の岩本カナエさんらが、チューリップを500球に増やし、色とりどりの花を咲かせた。チューリップは今週末までが見頃。

 同ガーデンは、元の持ち主だった笠松とも子さんの遺志を継ぎ、近くの住民らのボランティアで管理している。この時季のガーデンの花は他に、ヤグルマソウ、キンセンカ、ナノハナ、ムラサキハナナなど。丸い花壇の回りにはシバザクラが咲きそろい、6月のアジサイの季節まで、入れ替わり立ち替わりさまざまな花が楽しめるよう工夫されている。

 岩本さんは「近所のメンバーだけでなく、笠松さんを慕っていた方たちが、他の地区から手伝いに来てくれます。ありがたく思います」と話していた。

(2019年3月29日付紙面より)

チューリップや春の花が見頃を迎えた=25日、那智勝浦町の「下里とも子ガーデン」
2019年03月29日
5 各入賞花決まる  紀州愛蘭会「春蘭展示会」  
2019年03月29日
6 まちの安心安全目指し  刺又40本を配布  (新宮市暴力追放協議会 )
2019年03月29日
7 変わらぬ理念を誇りに  『太地水産共同組合の百年』を発刊  (太地町 )
2019年03月29日
8 みんなで焼きたて味わう  「くまっこ」で春のイベント  (新宮市熊野川町 )
2019年03月29日
9 思い出を胸に園舎巣立つ  きたやま保育所で卒園式  
2019年03月29日
10 優しい気持ちを忘れずに  白梅保・たづはら保で卒園式  (新宮市 )
2019年03月29日
11 適切な消火活動に感謝  火災の初期消火表彰  (新宮市 )
2019年03月29日
12 教職員の人事異動 公立小中学校 
2019年03月29日
13 新宮市の人事異動②   
2019年03月29日
14 町内外の7チーム対戦  川口で町長杯GB大会  (古座川町 )
2019年03月29日
15 北海道鵡川高球児も協力  橋杭の防砂ネットを撤去  (南紀串本観光協会 )
2019年03月29日
16 3月定例会一般質問④  串本町議会  
2019年03月29日
17 町指定文化財「京城跡」写真展  ふるさと資料館で開催中  (紀宝町 )
2019年03月21日
18 色彩豊かな創作にくぎ付け
 絵本作家・田島征三さん描く  

 日本を代表する絵本作家の田島征三さん(79)を迎えてのライブペインティング「森にはフシギがすんでいる」が16日、紀宝町保健センターであった。同町や御浜町、太地町、新宮市などから集まった約80人を前に、田島さんがナマズをイメージした絵画を完成させた。

 みえ森と緑の県民税市町交付金事業の一つ。子どもの本専門店「メリーゴーランド」(四日市市)の増田喜昭さんが案内役を務め、「田島さんは日本が誇る宝。同じ時代にいることが幸せ」と話した。

 田島さんは、これまで使った絵の具の残りを混ぜた「奇跡の色」と、使い古した世界に一つだけの筆を用い100号のキャンバスに描き始めた。

 横向きのキャンバスが途中から縦になり、さまざまな色が重なり合っていった。来場者は徐々に田島さんの絵に引き込まれ、完成に近づくにつれ、キャンバスをこする筆の音だけが響き渡った。

 田島さんが絵を担当した絵本『わたしの森に』の著者で詩人のアーサー・ビナードさんは「田島さんの絵には地層がある。最初の線が最終的に確認できなくても、そこから始まった力学がある。線、点、色が消えていくが、それは競争ではない」と表現した。

 1時間半ほどで絵が完成すると、会場内から大きな拍手が起こった。和歌山県紀美野町から家族4人で参加した助野梓さん(32)は「途中で向きを変えたときはびっくりした。最初に想像していた絵と完成が違って驚いた」と話していた。

(2019年3月21日付紙面より)

キャンバスに描き始める田島征三さん=16日、紀宝町保健センター
1時間半で描き上げた作品
ライブペインティングを見つめる来場者ら
2019年03月21日
19 新たな歩み進める
 太地、那智勝浦町小学校卒業式  

 太地、那智勝浦両町の町立小学校で20日、一斉に卒業式があった。太地小13人、宇久井小15人、市野々小8人、勝浦小41人、太田小10人、下里小20人、色川小2人が中学校に向け、新たな歩みを進めた。

  □     □

■太地町立太地小学校

 太地小学校(宮本礼子校長)では、卒業児童が在校生や保護者らに拍手で迎えられ入場。一人一人が「小さな努力積み重ねる」「漁師になって両親を幸せにする」「いろいろな人を助けたい」など、思いやりにあふれた夢を発表した。宮本校長は卒業証書を手渡し、下級生の模範となった学校生活を振り返り「皆さんの頑張りは、多くの人に感動を与えました」とたたえた。りりしく成長した姿に、校長は「小学校を心のふるさとと思って」と呼び掛け、「ありがとう」の言葉を贈った。

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■那智勝浦町立勝浦小学校

 勝浦小学校(上浦一剛校長)では男子16人、女子25人が6年間の思い出を胸に、学びやを後にした。式典で上浦校長は、運動会や台風後の清掃、町のPR活動などを振り返り「活躍は目を見張るものがあった」とたたえ、「自分を俯瞰(ふかん)できる人、人に勇気や元気を与えられる人になってください」と願いを込めた。在校生全員で「贈る言葉」を発表し、卒業生らが「春の光の中、希望に胸をふくらませ、学んだこと、変わらぬ友情を力に頑張ります」と力強い言葉でしめくくった。

(2019年3月21日付紙面より)

将来の夢を発表し、卒業証書を受け取った=20日、太地町立太地小学校
在校生の「贈る言葉」を聞く卒業生=20日、那智勝浦町立勝浦小学校
2019年03月21日
20 花の時期に向け風情添える
 佐田区民らちょうちん飾る  (古座川町 )

 古座川町佐田で18日、ソメイヨシノの開花時期に向けたちょうちんの飾り付けが行われた。設置期間は4月7日(日)までで、今月23日(土)から夜間点灯が始まる予定。

 このちょうちんは、七川ダム完成以降、段階的に植えられたソメイヨシノが咲くたびに多くの花見客が訪れるようになり、主役の花盛りに風情を添える歓迎の趣向として佐田区が飾り付けるようになった。

 近年は役場七川出張所付近からおおじゃの森駐車場まで(桜の広場前~今津橋間を除く)の国道371号沿いと同駐車場広場、桜の広場に飾る形が定着していて、今年は第三銀行から桜まつり実行委員会へちょうちん200個が寄贈され、さっそく傷みが進んだちょうちんと入れ替え、全体で約300個を飾る内容で作業に臨んだ。

 近年は区民の高齢化や担い手不足のため、役場の若手職員も作業を手伝っている。今年は貴志光男区長ら区民と同職員に加え、七川ふるさとづくり協議会や同町観光協会の若手役職員も参加。親ひもに沿わせた電線のソケットに電球をはめ、さらにちょうちんをかぶせて支柱などに掛けるのが作業内容で、貴志区長指揮の下、電球やちょうちんの取り付けは主に女性陣、支柱などに掛けるのは主に男性陣と役割分担をして段取りよく飾り付けた。

 国道沿いのちょうちんは2区間計約600㍍にわたり飾り付けている。夜間点灯の時間帯は午後6時~9時の3時間で、タイマー設定により雨天でも自動点灯して、開花が進むソメイヨシノを淡く照らし上げる。期間中の31日(日)午前10時~午後2時には、桜の広場でイベント「桜まつり」を実施する予定。問い合わせは同まつり実行委員会(電話0735・72・0180)まで。

(2019年3月21日付紙面より)

ソメイヨシノの花の時期に向けちょうちんを飾り付ける区民や役場若手職員=18日、古座川町佐田
2019年03月21日
21 新高生4人を表彰
 世界遺産についての作文で  (新宮ユネスコ協会 )

 新宮ユネスコ協会(中谷剛会長)は18日、新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)を訪れ、高校生が書いた作文の優秀賞の表彰式を開いた。1年生4人が受賞し、中谷会長が賞状を手渡した。

 世界遺産の保全などを目的に活動している同協会は、高校生を対象とした講演会などを開き、感想文を募っている。同校の1年生は毎年、地域の世界遺産や歴史を感じ、連帯感を深めようと熊野古道で「ロングハイキング」を実施しており、今年は2月1日に事前学習の一環で講演を聞いた。

 生徒らはユネスコの理念や活動、世界遺産の特徴や意義、平和などについて学んだ内容や、実際にロングハイキングで古道を歩いた感想などを作文にまとめた。

 中谷会長は、事実認識が十分でない部分があったとしながらも「豊かな感受性と巧みな表現、若々しく真摯(しんし)な気持ちがこもっていた」と総評。一人一人の作文の受賞理由を講評し、祝いの言葉を述べた。前田校長は「事前学習、実体験、事後学習を通して良い経験ができたのでは」と生徒らをねぎらった。

 平見彩裕(みひろ)さんは「話を聞くまで負の遺産について理解していなかった。次は広島の原爆ドームから、実際に負の遺産を見てみたいと思いました。受賞は素直にうれしい」。秦優那さんは「これまで負の遺産について深く考えたことはなかった。もっと負の遺産を理解し、平和へとつなげていかなければならないと思います」。

 上久保知夏さんは「熊野古道は実際に歩くまでは身近に感じていなかった。昔の人はこれほど大変な道を歩いたかと思うとすごい。現在まで残っているのは、いろんな人の努力があったから。次の世代につなげていかなければならないと思いました」。植地彩衣さんは「身近にあるからこそ足を運んでなかった熊野古道に初めて触れて良さを知り、また行ってみたいと思った。負の遺産は人類の駄目だった歴史を一番分かりやすく残しているもの。話を聞いた上で、昔訪れた原爆ドームにもう一度行ってみたいです」と話していた。

(2019年3月21日付紙面より)

優秀賞を受賞した(前列左から)植地彩衣さん、上久保知夏さん、秦優那さん、平見彩裕さん=18日、新宮市神倉の県立新宮高校
2019年03月21日
22 ヨウコウザクラ見頃に  ピーアップシングウ  (新宮市蜂伏 )
2019年03月21日
23 連続下落も率は縮小  和歌山・三重県の公示地価  
2019年03月21日
24 長年の功績をたたえ 和歌山県消防功労者表彰 
2019年03月21日
25 雨の中、住民らが協力  ゆかし潟でクリーン作戦  (那智勝浦町 )
2019年03月21日
26 地域の中の「喜怒哀楽」  チームくまのがわで話し合う  (新宮市熊野川町 )
2019年03月21日
27 楽しい物語に夢中  はまゆう保育園で人形劇鑑賞  (新宮市 )
2019年03月21日
28 感謝伝え今後の活躍誓う  南紀ボーイズ卒団生が町長らを表敬訪問  (太地町 )
2019年03月21日
29 串本町人事異動  一般行政職関係  
2019年03月21日
30 親子の絆をつくる  あったカフェがBP  (串本町 )
2019年03月21日
31 吹奏楽部、総合練習に励む 24日の第9回定演に向け (串本古座高校)
2019年03月21日
32 全員で楽しくダンス  さよならパーティー  (うどの幼稚園 )
2019年03月21日
33 AMドリームスが優勝  紀宝トレジャーズ準優勝  (県大会予選 )
2019年03月21日
34 祭りに向け稽古に励む  第9回演奏会「熊野水軍祭」  (30日、まなびの郷 )
2019年03月21日
35 お悔やみ情報
  
2019年03月06日
36 80億円の一般会計予算
 新年度案3月議会に上程  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は4日、堀順一郎町長はじめ、三役、幹部職員らが会見を開き、80億3180万円の2019年度一般会計予算案を発表した。前年度より8億50万円減となった。

 現・消防本部の老朽化などに伴い、町内の駿田山に建設を予定する消防・防災センターの整備に向けた設計業務委託事業や防災行政無線のデジタル化、新クリーンセンター整備事業を重点に取り組む。また、同町の主要産業である観光業の振興策としてDMOの推進や少子高齢化対策、子育て支援事業として来年4月からの中学校給食実施に向け給食センターの整備などにも力を入れる。予算案は11日(月)開会の町議会に上程する。

 堀町長は11月開催のねんりんピックや、今年は世界遺産15周年、南紀ジオパークの日本ジオーパーク認定5周年であることにも触れ、「新時代の那智勝浦町の一歩として、現在抱えている諸課題解決に主眼を置いた予算となっている。安心・安全なまちづくりを推進し、住民の皆さまに『住んでよかった。住み続けたい。住んでみたい』と言っていただける町の実現に向けて積極的に取り組む」と話した。予算減額や入湯税の減少については「温泉病院や漁港の大型冷凍冷蔵庫も建設を終え、これから返済が始まるので現在は谷間の状態」とし、「耐震のための旅館改築や火災による休業によって宿泊が減るため、入湯税も減少する」と述べた。

  □     □

■歳入



 町税収入は6542万円(4・5%)減の13億8886万円を計上。町民税や入湯税が減少し、軽自動車税の増加を見込んでいる。歳入の3分の1を占める地方交付税は前年度より6000万円(2・1%)増の28億6000万円。国県支出金は前年度より6億989万円(35・1%)減の11億2870万円。借り入れにあたる町債は前年度と比較し1億1220万円(9・5%)減の10億7104万円。歳入の不足を補う基金の取り崩しは財政調整基金、減債基金を合わせて5億6000万円。

  □     □

■歳出



 消防費は前年度に比べ2億6110万円の増、続いて教育費で2億3522万円の増。主な増加要因は消防・防災センター整備に係る設計委託費や用地購入費と中学校給食整備事業。減少したのは農林水産業費で10億8732万円の減、続いて諸支出金で1億2828万円の減となった。

(2019年3月6日付紙面より)


2019年03月06日
37 ブーメラン飛行機作る
 少年少女発明クラブ閉講式  (新宮市 )

 新宮市少年少女発明クラブ(瀧野秀二会長)の3月講座「ブーメラン飛行機を作ろう」と閉講式が2日、同市福祉センターで開かれた。児童15人が出席し、スチロール板を使った「飛行機」を作って飛ばし、仕組みなどを学んだ。

 少年少女発明クラブは科学的な興味、関心を追求する場を提供し、自由な環境の中で創造活動を行うことで、作品を完成させる喜びの体得や科学的発想に基づく生活態度の育成、創造性豊かな人間形成を図ろうと活動している。県内では10クラブが活動しており、新宮市では2015年、将来に向けたものづくり人材育成の観点から、市、和歌山県、県発明協会が連携して発足した。

 「ブーメラン飛行機」は投げるとブーメランのように自分の所に戻ってくるというもの。この日は瀧野会長が講師を務め、児童らは用意された主翼と機体、尾翼などのパーツを貼り合わせて飛行機を完成させた。出来上がったものは飛ばして上手に戻ってくるかを確かめた他、「不死鳥」という名前の紙飛行機を折って飛ばすなどした。

 講座の後は閉講式が行われ、一人一人が瀧野会長から証書を受け取った。森浦馨介君(10)は「友達にいろいろなことができると言われて参加しました。串本町でマグロの養殖を見学し、餌をあげたりしたことが印象に残っています。来年も参加したい」。

 瀧野会長は「活動を通じて、いろいろなものに幅広く興味を持ってもらうことができれば」と話していた。

(2019年3月6日付紙面より)

教わりながらものづくりを楽しむ=2日、新宮市福祉センター
2019年03月06日
38 開幕行事開いて初動に弾み
 帯企画「桜フェア」始まる  (古座川町観光協会 )

 古座川町観光協会(須川陽介会長)の帯企画「古座川桜フェア」が3日から始まった。この日は同町月野瀬にある南紀月の瀬温泉ぼたん荘でオープニングイベントを開き、須川会長は「県内でも特に若い役員構成の私たちにしかできないこととして、全ての世代をつなぐ懸け橋となり(若さならではの)フットワークを生かして頑張りたい」と来場者にアピールし、初動に弾みをつけた。

 この企画は昨年9月の設立以降初となる誘客事業。実施期間を3日から31日(日)までとし、主催または協力するイベント群を桜が咲く時期の一連の関心事としてPRし来訪を誘っている。

 3日は同荘館内で開会式を営み、須川会長は▽地域満足の輪を広げる▽地域内循環のきっかけの創出▽地域に根付いている資源の共有―の3点で考えを掲げて、今後の応援を求めた。

 その後は館内で物産市「SAKURAマルシェ」や各種クラフト体験、同荘レストランの春爛漫バイキング提供などがあり、利用を集めた。午後は長追在住の樹木医・矢倉寛之さん、南紀熊野サテライトの古久保綾子さん、串本古座高校アドバンスドコースに通う上田柊大郎君の3人をパネラーに迎えたディスカッションがあり、深海政也副会長がコーディネーターを務めて町の花にも指定されるなど話題になっているクマノザクラと観光の接点の在り方や、世界遺産登録に対する田辺ツーリズムビューローの取り組みの特色、町域の観光の現状を振り返り今後意識すべき事柄などでパネラーに意見を求めながら掘り下げた。総括として深海副会長は地域の光をつくり広げて人を呼び込む流れにポイントを置き、全体司会を務めた森武志副会長は地域の光を輝かせるのは人であり特産品は手段という発想を寄せて深海副会長のポイントを強調した。

 クマノザクラの苗木植樹もあり、西前啓市町長、大屋一成町議会議長、同荘を運営する古座川ふるさと振興公社の野﨑洋一理事長、祝いに駆け付けた芳流館互盟社の八舟誠社長が来賓として出席。矢倉さんから植樹の考え方について説明を受けた後、本館前の庭園に移動し来賓、子ども、成人一般の順で少しずつ土をかける流れで苗木1本を植えた。

 終盤では本館内で互盟社中が幣の舞、剣の舞、乱獅子、花掛かりを披露し、マルシェの物産品など購入者を対象にした福引抽選で盛り上がった。

 今後は10日(日)、16日(土)、17日(日)に道の駅虫喰岩を拠点に物産販売を開き、関連してクマノザクラのタイプ木紹介や15日(金)~17日(日)の期間限定で古座川桜の写真展も行われる。24日(日)は一枚岩そばで開かれるイベント「おむすびマルシェ」、31日(日)は佐田桜の広場一帯で開かれるイベント「桜まつり」に協力する。その他、連動企画として写真コンテストも行う予定。

(2019年3月6日付紙面より)

来場者に考えを伝えて初動に弾みをつける須川陽介会長(左から2人目)=3日、古座川町月野瀬
館内で開かれた物産市「SAKURAマルシェ」
子どもらの協力を得ながらクマノザクラの苗木を植樹
2019年03月06日
39 木の温かみある校内に 大規模改修工事竣工式 (鵜殿小)

 紀宝町立鵜殿小学校の大規模改修工事が完了し、5日、同校で竣工(しゅんこう)式が執り行われた。西田健町長、莊司健町議会議長、西章教育長、辰巳尚町区長会長、垣本年次同小PTA会長、辻至校長らがテープカットし、完成を祝った。

 鵜殿小学校は1981(昭和56)年に建設。築37年が経過し、施設の老朽化が目立つようになり、昨年6月から大規模改修に着工。内外壁、屋上の防水対策、照明器具のLED化、プールサイドの床・ろ過機などを改修した。児童用玄関には木材を使用し、明るく木の温かみが感じられる校内になった。強化ガラスを取り入れ、防災面の強化も図った。総事業費は2億1401万2000円。

 竣工式は運動場でテープカットし、全校児童232人が校歌を斉唱。児童会副会長の登立和馬君(6年)が記念品を受け取り、会長の山本亮太朗君(同)が「6年生は卒業まで残り少ないですが、感謝の気持ちを持って毎日使いたい」と述べた。

 関係者が体育館に移動し、西田町長が「鵜殿小ではさまざまな授業改善の取り組みを行っており、新しく明るい校舎でなお一層の力を発揮し、教育の充実を図ってくれるものと期待しています」と式辞を述べた。

 垣本会長は「これまで以上に明るく楽しい雰囲気になり、安心して通学させられることに感謝します」。辻校長は「快適な環境で学ぶことができる児童は本当に幸せ。皆さんの期待に応えるべく、教育を充実させ、教職員一同一丸となって取り組んでいく」と述べた。

(2019年3月6日付紙面より)

テープカットする西田健町長(左から4人目)ら=5日、紀宝町立鵜殿小学校
完成を祝って児童が校歌を斉唱
2019年03月06日
40 デポルターレが優勝
 串本、新宮の地元勢は上位進出ならず  (県小学生サッカーリーグ決勝大会 )
2019年03月06日
41 松實陸斗君が全国優勝
 3週連続で大会に出場し結果を残す  (新宮ジュニアレスリングクラブ )
2019年03月06日
42 生徒らが海の恵み味わう  宇久井中で魚食体験  
2019年03月06日
43 火災警報器の設置を  婦人防火クラブらが街頭啓発  (新宮市 )
2019年03月06日
44 19年度予算大綱①  新宮市・田岡実千年市長  
2019年03月06日
45 元気な成長を喜ぶ  たづはら保でミニ運動会  (新宮市 )
2019年03月06日
46 くじらの博物館楽しむ  下里、井関保がお別れ遠足  (那智勝浦町 )
2019年03月06日
47 「クマノザクラを大切に」  高池小6年生看板掲げる  (古座川町 )
2019年03月06日
48 熊野南郡選挙区連続無投票か  説明会に現職2陣営  (三重県議選 )
2019年03月06日
49 「地球は命の塊」  宇宙飛行士・秋山さん語る  (御浜町 )
2019年03月06日
50 新年度予算など26議案 新宮市議会3月定例会が開会 
2019年03月06日
51 お悔やみ情報