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2019年02月22日
1 後継者育成のきっかけに
 植木剪定講習  (シルバー人材センター )

 公益社団法人和歌山県シルバー人材センター連合会主催の剪定(せんてい)作業に係る後継者育成事業「植木剪定講習」が20日、新宮市高田の高田グリーンランドで開講した。新宮市と那智勝浦町からシルバー会員9人が参加。22日までの3日間、剪定の基本などを受講する。

 県内では高齢化などの理由で植木剪定作業を行う会員が減少している。依頼数が多いにもかかわらず、技能と知識の取得に時間がかかり、後継者が育っていない現状がある。後継者育成のきっかけとなることを目的に、県内では有能な技術を持つ会員を講師に、広域的かつ継続的な講習の実施に取り組んでいる。

 開講式で同センター連合会の下直正・事務局長は「剪定においては技術者が減っているが、この講習がとっかかりになれば」とあいさつ。「けがのないように頑張ってください」と呼び掛けた。

 参加者らは開講式の後、同会員の榎本敬二さんと阪口賢治さんから、体調の悪い時は無理をしない、はさみなど用具の管理方法、有害毛虫の対処法などの安全講習を受けた。21日は同市の丹鶴城公園内で、はさみや電動バリカンの実習を交えながら剪定作業をした。

 全講義を受講した参加者には最終日に修了証書が渡される。

(2019年2月22日付紙面より)

電動バリカンなどの使い方を教わる受講者ら=21日、新宮市の丹鶴城公園
シルバー会員の榎本敬二さんが安全講習などを行った=20日、新宮市高田
2019年02月22日
2 植物のことを知ろう
 環境問題研究会例会  (新宮市 )

 環境問題研究会(植松晴孝会長)の2月例会が20日夜、新宮市の井の沢隣保館であった。日本自然保護協会・日本シダの会会員の大洞浩一さんが「きのくに植物ものがたり」をテーマに話した。

 この日の例会は、参加者らの質問に大洞さんが答える形で進行。春に薄黄色の花を房状につけるクスノキ科のアオモジに関して質問を受けた大洞さんは「芳香があることから、つまようじの材料となる。オスとメスの木があり、薩摩地方ではなくてはならない樹木」などと返した。

 ブドウ科のヤブガラシやカミヤツデ、アレチウリなどの外来種に関しては「生物は環境が良ければ繁殖する。生物にとってはいかに繁殖するかが命題」。外来種の研究者もいるが、毎年多くの種が入ってきているため研究が追い付いてないとし、外来種はむやみに植えないよう注意を呼び掛けた。

 日本では約300年前からシダの研究が始まっていると述べ、和歌山県におけるシダ研究の第一人者・畔田翠山(くろだ・すいざん、1792~1859年)を紹介。翠山は紀州藩医で本草学者だった。資料は未発刊だが、武田科学振興財団に膨大な資料が残っていると話した。翠山の没後に出てきた南方熊楠(1867~1941年)に大きな影響を与えたとされ、めったに他人を褒めることのなかった熊楠が翠山に関して「よほど優れたるもの」と記していることなどを話した。

 大洞さんは、現在までに約180万種の生物に名前が付けられているが、南米やブラジル、東南アジアの深い山奥や深海などには、名前の付いていない生物が100万種以上いると推測されていると話し、「野生植物を観測し始めて、その面白さが分かった。毎日表情も違うし、出掛けると新たな発見がある。われわれは植物を食べて生きている。もっと植物について知りましょう」と呼び掛けた。

(2019年2月22日付紙面より)

大洞浩一さんがシダや熊野地方の植物について話した=20日、新宮市の井の沢隣保館
2019年02月22日
3 収穫したヒジキなど調理
 西向小で食推の食育教室  (串本町 )

 串本町立西向小学校(山本誠士校長)の4、5年生を対象にした食育教室が19日、同校であった。4年生が収穫した姫産ヒジキを食材にした調理実習が主な内容で、外部講師の食生活改善推進員が提案したレシピに沿って調理し味わった。

 同校の歴代4年生は、総合的な学習の時間の一環で姫産ヒジキを収穫し、地域に伝わる製法にならって釜ゆでして天日干しし、長期保存できる乾燥ヒジキにする体験をしている。乾燥ヒジキは毎秋開かれる西向子どもまつりで地域に提供。その余りを同町食生活改善推進協議会が出張開講している食育教室を受講しつつ味わっている。

 本年度の4年生は少人数のため、前年度に同教室を受講した5年生も応援参加。同協議会からは堀順子会長ら会員7人と同協議会事務局の保健師と栄養士各1人が来校し、四つのグループに分かれて調理実習に取り組んだ。

 堀会長が準備した今回のメニューは▽ヒジキハンバーグ(煮込みハンバーグ)▽ヒジキそぼろごはん(おまぜ)▽ヒジキとツナのサラダ▽野菜の減塩みそ汁―の4品。2グループは調理過程が複雑なヒジキハンバーグ、他2グループは残りの3品を担当。児童は会員らから包丁の使い方や段取りを教わりながら食材を下ごしらえし、各品30人分を調理した。

 ヒジキハンバーグを調理した藪根龍青君(4年)は「(ハンバーグのたねを)どれぐらい混ぜたらいいのかがよく分からなくてちょっと難しかったけど、作り方はだいたい分かった。自分たちで収穫したヒジキの料理を食べるのがとても楽しみ」と笑顔。

 減塩みそ汁は子どもに味わいを伝えるために取り入れた食推定番のメニュー。仕上がった4品は冷めないうちにその日の昼食として味わった。

(2019年2月22日付紙面より)

食生活改善推進協議会員らと一緒にヒジキを食材にした調理に挑戦=19日、串本町立西向小学校
ハンバーグのたね(左)やおまぜの具の調理に一生懸命の4年生ら
2019年02月22日
4 「まぐろ祭り」の今後
 実行委員らが反省会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町のまぐろ祭り実行委員会(会長=花井啓州・観光協会長)は20日、同町商工会館で「第25回まぐろ祭り」(1月26日開催)の反省会を開いた。協議に先立ち、会場で募った海難遺児募金とマグロ重量当てクイズの投票用紙販売の金額計8万1100円を花井会長から紀州勝浦漁業協同組合女性部の北郡千満子部長に託した。

 花井会長からイベントを支えた各団体への感謝の言葉が述べられ、会場各コーナーの概要報告があった。続く協議で、同委員会事務局は、数年来の課題だったというマグロの供給に関わる人員や、準備場所の不足などにより、従来通りの内容で開催するのは困難との見通しを示した。

 こうした見解から、実行委員会および事務局の再編も議題に挙がり、まぐろ祭りの開催意義や運営の改善が議論された。今後については、長年にわたり同イベントに従事した関係各団体が準備内容などを見直し、再び協議の場を持つことになった。

 今年のまぐろ祭りは昨年と同数の1万3000人(主催者発表)の来場。会場で実施したアンケートでは計244人の言葉が集まり、内容については「非常に良い」が111人、「良い」が113人、「普通」が12人。寄せられた意見は、多かったものから順に▽駐車場が少ない▽トイレが整備されていない▽マグロ販売をスムーズに▽中落ち配布、じゃんけん大会が無くなったのが残念―などがあった。

(2019年2月22日付紙面より)

「第25回まぐろ祭り」反省会=20日、那智勝浦町商工会館
実行委員会の花井啓州会長(右)から海難遺児募金を預かる北郡千満子部長
2019年02月22日
5 那智勝浦町が町新記録
 串本町は地元勢トップの8位に入賞  (市町村対抗ジュニア駅伝競走大会 )
2019年02月22日
6 熊野での練習を公開
 市長表敬では新体制報告し活躍誓う  (キナンサイクリングチーム )
2019年02月22日
7 地域で楽しいひととき  千穂第2地区がふれあい交流会  (新宮市 )
2019年02月22日
8 仙人風呂が今期終了  大塔川の増水で流出  
2019年02月22日
9 熊野川大洪水から学ぶ  「減災カフェ」で実用減災学  (新宮市 )
2019年02月22日
10 釈迦の遺徳をしのび  宗応寺で「涅槃会」営む  (新宮仏教会 )
2019年02月22日
11 ようこそ小学校へ  保育所園児の体験入学  (那智勝浦町 )
2019年02月22日
12 小学校生活を学ぶ  王子ヶ浜小で体験入学  (新宮市 )
2019年02月22日
13 収穫を楽しみに  潮岬幼稚園3、4歳児がジャガイモ植え  (串本町 )
2019年02月22日
14 30ホールでプレーに臨む  主催大会「冬季グラウンド・ゴルフ大会」  (潮岬青少年の家 )
2019年02月22日
15 大水害から生まれた絆  紀宝町の津本自主防が県代表で発表  
2019年02月22日
16 デジタル無線の使い方確認  児童たちも友達と通信  (相野谷小 )
2019年02月22日
17 かわいい制服でお出迎え  お店やさんごっこ  (相野谷保 )
2019年02月22日
18 お悔やみ情報
  
2019年02月19日
19 雪山に子どもの歓声
 商工祭「南の国の雪まつり」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町役場周辺で17日、第24回商工祭「南の国の雪まつり」(実行委員長=森川起安・南紀くろしお商工会長)があった。晴天に恵まれ、約3万600人(主催者発表)の来場者でにぎわった。

 人、物、地域との「ふれあい」をテーマにした一大イベント。今年も太地町の姉妹都市、長野県の白馬村から約100㌧の雪が運ばれた。催し開始前に会場に訪れた世耕弘成経産相は「こういったお祭りが地域を盛り上げる。地域の産品を地域外へのPRになることを強く期待したいと思います。今日はどうぞ楽しんでください」とあいさつした。

 特設ステージでは、ダンスチームの踊りなどが繰り広げられ、テレビ番組のロケ撮影をしていたタレントの出川哲朗さん、スピードワゴンの小沢一敬さんの2人が会場に立ち寄る場面も。来場者からは大きな拍手や歓声が上がった。

 出川さんは「ここは雪が降らないから、子どもたちに雪を見せてあげたいという町のみんなやお父さん、お母さんの優しさの祭りと聞いて感激しています。本当にすてきな祭りだと思います」と語った。

 小学生らが名物企画「南の国の早押しバトル」を楽しみ、フィナーレの「お菓子な餅まき」ではみくまの農業協同組合提供のもち米180㌔で作った餅やお菓子がまかれ、大勢の笑顔が広場にあふれた。

  □     □

 大感謝祭抽選会の当選番号は次の通り決まった。引き替えは3月15日(金)まで南紀くろしお商工会館で平日(午後5時まで)受け付ける。

▽ドリーム賞(1本、5万円共通商品券)

 10453

(2019年2月19日付紙面より)

大喜びで遊ぶ子どもたち=17日、那智勝浦町築地
盛大なフィナーレの「お菓子な餅まき」
2019年02月19日
20 豊かな実りを願う
 事始め「祈年祭」  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で17日、春の初めに農作物の豊かな実りを祈る「祈年祭」が営まれた。

 本社殿の神事には同大社責任役員の塩﨑巍朗(たかお)さん、尾﨑征朗(いくろう)さんが参列した。笛の音が流れる中、男成宮司が本殿の扉を開き、神饌(しんせん)が供えられた拝殿で祝詞を奏上。神楽奉奏では正装のみこが「浦安の舞」を舞った。その後、別宮「飛瀧(ひろう)神社」でも厳粛な神事があった。

 この祭りは「としごいのまつり」ともいい、古くから定められた国家祭祀(さいし)が起源。日本列島各地で、神々に食べ物や捧げ物を奉り、豊かな実りや人々の幸せを祈り、感謝する祭祀・儀礼が行われている。

(2019年2月19日付紙面より)

祈年祭で神楽「浦安の舞」を奉納=17日、熊野那智大社
2019年02月19日
21 交流員招いて文化教わる
 大島小6年国際理解学習  (串本町 )

 串本町立大島小学校(布引伸幸校長)の6年生4人がこのほど、同町国際交流員のトルコ人女性ドゥルナ・オズカヤさんを招いてトルコ共和国の文化の一端を教わるなどした。

 この取り組みは、総合的な学習の時間における国際理解学習の一環。同町樫野にあるエルトゥールル号殉難将士慰霊碑の清掃奉仕や特命全権大使らの来校などで接点があるトルコ共和国についてさらに知るため、昨年8月に着任したオズカヤさんを外部講師として迎えて同学習に取り組んだ。

 7日は授業形式でトルコ共和国の概要や日本とトルコの文化の似ているところなどを教わり、15日は食文化の一端を体験する調理実習に挑戦。同実習でオズカヤさんは幼少の頃から手作りしている郷土菓子「エルマル・クラビエ(リンゴのクッキー)」を紹介し、6年生は下ごしらえから生地の成形まで一通りこなし、焼き上げた後ほどよく冷めたところで味わった。

 クッキーを作るのは初めてという鈴木琉生君は「リンゴを細かく切ったり正確に材料の分量を量ったりするのが大変だったけど、作るのは簡単で家でもやれそう。生地がすごくやわらかいと思った」とコメント。この菓子はクレープスティック風の形で、シナモン、アーモンドと一緒に煮詰めたリンゴジャムを中に詰めるのが特徴。生地に卵は含まれないがトルコ人が愛食するヨーグルトが練り込まれている。淡く豊かな味わいで、食感は軽め。6年生には「おいしい」と好評で、オズカヤさんも気に入ってもらえたことを喜んでいた。

(2019年2月19日付紙面より)

トルコ共和国の概要や文化を紹介するドゥルナ・オズカヤさん(串本町立大島小学校提供)
郷土菓子「エルマル・クラビエ」作りに挑戦する6年生ら=15日、串本町立大島小学校
2019年02月19日
22 木材チップの安定供給を
 スノーカメリアが初入港  (新宮市 )

 北越コーポレーション株式会社の大型チップ船「スノーカメリア」(総トン数4万9715㌧、全長約210㍍)が18日、新宮港に初入港した。日本船籍で新潟を船籍港とする船。船名は和訳すると新潟の県木「雪椿(ゆきつばき)」。1回に6万㌧が運べる他、低燃費で二酸化炭素の排出も少なく環境に優しいことが特徴。日本の船であり、寄港回数によって固定資産税が納付される。

 船内では歓迎セレモニーがあり、田岡実千年新宮市長、垣内宏新宮港振興会長、小池㬎二(けんじ)同会事務局長、東川智昭・東牟婁振興局長、北越コーポレーション紀州工場の若本茂執行役員工場長、前田孝夫事務部長、本社チップパルプ部の荒井芳晴部長、日本郵政株式会社製紙原料グループの柳井誠司チーム長、スノーカメリア船長と機関長が出席した。

 田岡市長は北越コーポレーションに対し、地域の産業振興の中心的役割を果たしていると長年の貢献に感謝し「2021年には新宮港を船籍港とした大型チップ船の造船を予定していると聞き、大変感激している。地域に根付いた取り組みは心強く、御社と共に地域産業のさらなる活性化に向けて取り組んでいく」。

 北越コーポレーション紀州工場の若本執行役員工場長は「スノーカメリアは技術的改善で低燃費、低コスト、環境に配慮した優秀な船。弊社にとっても初めての日本船籍の船で経済安全保障の観点でも国の推進する施策に沿ったもの。加えて税制面でも地域に貢献できると喜ばしい。この紀州の地で地域の皆さまの理解とお力添えをいただきながら共に継続発展していきたい」とあいさつした。

 同社の仲美保さんがオスワルド・ソモドビラ・ロリョラゾ船長に、垣内会長、小池事務局長らが船長と機関長に花などの記念品を贈った。

(2019年2月19日付紙面より)

デッキから見た船の様子=18日、新宮港
船内では式典が開かれた
2019年02月19日
23 串本町が8位入賞
 久保凛さん(串本町)が3区で区間賞  (和歌山県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会 )
2019年02月19日
24 濵仲千晴さんが全国王者を破り優勝
 神前旗三重県少年柔道大会  (紀宝柔道会 )
2019年02月19日
25 低学年団体の部で準優勝
 第40回貴志川剣道優勝大会  (三輪崎剣道ク )
2019年02月19日
26 サーファー6人が活躍  下里火災の初期消火表彰  (那智勝浦町 )
2019年02月19日
27 e―Taxなど利用呼び掛け  平成30年分の確定申告始まる  (新宮税務署 )
2019年02月19日
28 地方再生のチャンスに  世耕経産相が国政報告  (新宮市 )
2019年02月19日
29 春の気配を感じつつ  宇久井稲荷神社で例大祭  (那智勝浦町 )
2019年02月19日
30 家内安全など祈願 王子神社で例大祭 (新宮市)
2019年02月19日
31 断る勇気が大事  熊野川中で薬物乱用防止教室  (新宮市 )
2019年02月19日
32 手話を通じて友達に  高田中学校で手話体験  (新宮市 )
2019年02月19日
33 東くめの半生を学ぶ  光洋中学校で郷土学習  (新宮市 )
2019年02月19日
34 ゴール目指してシュート  飯盛保でサッカー教室  
2019年02月19日
35 みんなが楽しめる蔵書に  鵜殿図書館で布絵本づくり講座  
2019年02月19日
36 なれずし60本を木箱に  12人が岡前さんらから教わる  (紀宝町浅里 )
2019年02月19日
37 紀宝町の曽越君が選手宣誓  美し国三重市町対抗駅伝  
2019年02月19日
38 1年生になったらよろしくね  潮岬幼年長児が5年生と交流  (串本町 )
2019年02月19日
39 火難守護願い、思い分かつ  古座神社で愛宕権現例祭  (串本町 )
2019年02月19日
40 お悔やみ情報
  
2019年02月09日
41 大護摩供や火渡り
 神倉神社で御燈祭り翌日祭  (新宮市 )

 新宮市の神倉神社で7日、飛竜山「神州院」(平見順孝院主)=同市横町=による御燈祭(おとうまつ)り奉祝翌日祭、大峯秘法「採燈大護摩供火生三昧(火渡り)」が営まれた。境内には大勢の信者らが参列し、炎に向かって一心に心願成就を祈った。

 平見院主が、熊野速玉大社の故・上野元(はじめ)名誉宮司から御燈祭りの翌日7日に神倉神社で大護摩供を行う許可を受け、今年で32回目。同神社での開催は最後となった。

 厳粛な雰囲気の中、行者たちが「ほら貝」「剣」「弓矢」などを使った神事を営んだ後、境内に組んだ護摩檀に火を放ち、燃え盛る炎に向かって経を唱え、信者たちの願いが書き込まれた護摩木を投げ入れた。

 行者らが護摩檀を崩して檀木を境内に敷き詰めた炭の上に並べ、火渡りの行を準備。田代順佳副住職が渡り終えた後、約20人の行者らをはじめ、参列していた熊野速玉大社の上野顯宮司、猪飼三雄・神倉神社奉賛会長、中山忠吏・神倉青年団長らが渡った。参列していた信者や一般客も次々と渡り、身を清めた。

 参列した上野宮司は今年の御燈祭りについて「マナーが良くなってきているものの、一部の上がり子の目に余る行為に心を痛めています。一人一人が意識を持ち、伝統の祭りを素晴らしいものにしてもらいたい。翌日清掃では新宮ロータリークラブをはじめ、わかば園、神州院、市観光協会など多くの方々に協力していただき感謝しています」。

 平見院主は「全員で一致団結し、必死で走り抜けたような気持ち。みんなが頑張ってくれ、充実感のある32年間でした。昭和の終わりに護摩供を開始し平成の最後に終わることになったのは昨年、お不動様からお告げがあった。結願を迎えることになったのはお不動様のご意向に添えたからです。今後、自分自身、行を通してその理由を教えられると思います」と話していた。

(2019年2月9日付紙面より)

行者たちによる大護摩供=7日、新宮市の神倉神社
一般の参列者も参加した火渡り
2019年02月09日
42 安心安全な運営目指し 南の国の雪まつり実行委員会 (那智勝浦町)

 第24回商工祭「南の国の雪まつり」(17日開催)に向けた第2回実行・運営(合同)委員会が7日、那智勝浦町商工会館であった。実行委員長である森川起安・南紀くろしお商工会長や顧問の中岩和子町議会議長など各組織から実行委員ら約40人が出席。まつり本番に向け、催しの円滑な運営のために最終確認などが行われた。

 雪まつりは町内外の多くの団体が集まり、町の商業活性化や地域振興などを目的とし、毎年、多くの来場者でにぎわいを見せている。

 森川実行委員長は「今回は平成最後の商工祭。第25回に向けて弾みのあるものにしたい。駐車に関する問題など実行委員会からも呼び掛けてください。ルールを守り、安全安心を最優先に心掛けてほしい」とあいさつ。中岩顧問は「皆さまのご協力でまつりが盛大に開催されている。ご協力お願いします」と語った。

 各団体が自己紹介と自身の出展ブースの紹介を行い、事務局が本番のスケジュールや注意点を説明した。例年と同じくシャトルバスが運行されるが、今回は混雑時の対応策として午前8時~11時と午後1時~3時にピストン運行すると述べた。シャトルバスの乗降場所は▽那智漁港▽パルスイン前▽木戸浦浦島駐車場▽中西商店前▽茶が浦―の5カ所と説明した。

 その後は各団体から意見や質問が挙がり、町区長連合会の大江清一会長が「皆さまが職責を全うしていただくことで安心安全な町の一大イベントの雪まつりが成功となります」と締めくくった。

 雪まつりは17日(日)午前8時30分~午後3時に開催される。優勝者には豪華賞品が当たる「南の国早押しバトル」やマグロ汁の振る舞い、地元の魚や野菜などの販売、さまざまなアトラクションや餅まきなど、盛りだくさんの催しとなっている。

 実行委員会では当日の混雑が予想されることから、公共交通機関での来場を呼び掛けている。

(2019年2月9日付紙面より)

本番に向け話し合った=7日、那智勝浦町商工会館
森川起安実行委員長
2019年02月09日
43 センター常駐などを確認
 ガイドの会が31年度総会  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパークガイドの会(上野一夫会長、会員104人)の平成31年度総会が6日、串本町役場古座分庁舎であった。本年度から同パークセンターへの常駐が始まることや自主運営化の必要性を確認しあったほか、ガイドの会に寄せられた依頼の会員周知の在り方や『南紀熊野ジオパークガイド』と名乗る条件の見直しなどで活発に意見を交わすなどした。

 この会は、同パーク推進協議会が実施した養成講座を修了し『南紀熊野ジオパークガイド』として公認を受けたメンバーで結成する団体。前回の総会で会計年度を1~12月に改めたため、今回は平成31年度の通常総会となる。この日は出席26人、委任41人で総会が成立し、上野会長や県自然環境室の岡田和久室長のあいさつを経て前年度と本年度の事業関係諸議案を審議した。

 承認した内容には年会費の変更が含まれ、旧来65歳未満2000円、65歳以上1500円だったところ、保険料を完全に賄うため一律2500円に増額する。本年度から新たに▽7月開所予定の同パークセンターに常時2人が詰め(12月29日~1月3日を除く毎日8時30分~17時15分)館内案内や各種紹介を行うためのシフト編成とその運営▽県自然環境室が有する事務局機能を同会に引き継ぎ自主運営化(宇久井海と森の自然塾運営協議会のような収益事業に適した形への移行)―を進めることなども確認しあった。

 同環境室は同センターへのガイド常駐は県が同会に委託する事業であり、委託費として年額528万8000円が計上されると説明。当初予算には上がっていないが、今月2、3日に開催された同パークこどもスクールの第3回実施に向けた原資として国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金」と同協議会に助成の申請を行う考えも示した。

 その他、南紀串本観光協会と大江戸温泉物語南紀串本が昨秋に展開した地質関係ツアーにおいて、その依頼が会員全体に周知されず同協会に属する会員6人だけで対応した件が同会の前年度実績にある点で質問があり、依頼の会員周知の考え方が各エリアリーダーから説明された。

 公認を受けているのに規約上の条件を満たさないと『南紀熊野ジオパークガイド』を名乗れない煩わしさを改善し、同会の趣旨に沿う活動であれば名乗れるよう規約の改正を求める意見もあったほか、那智勝浦町のまちなかジオツアー実行委員会と同会の連携を求める声もあり、上野会長は役員会における検討課題とした。

(2019年2月9日付紙面より)

総会を開くに当たりあいさつする上野一夫会長=6日、串本町役場古座分庁舎
2019年02月09日
44 10俵分の餅をまく
 御燈祭り翌日祭で神倉奉賛会  

 新宮市立神倉小学校のグラウンドで7日、神倉神社奉賛会(猪飼三雄会長)による「御燈祭(おとうまつ)り翌日祭の餅まき」があった。会場は大勢の人でにぎわった。

 餅まきには神倉青年団員のほか、市教育委員会の速水盛康教育長も加わった。グラウンド内の3カ所に設置した台から奉賛会関係者らでついた餅と厄よけ祈とうの餅など、合わせて約10俵(600㌔)分がまかれた。子ども専用のスペースも設けられ、お菓子まきも行われた。

 この餅まきで、一連の祭り関連行事は終了。中山忠吏・神倉青年団長(49)は「大きなけがもなく良い祭りでした。上がり子に火を与える大役や開門もスムーズに進み、青年団としての任務は遂行できたかと思います」。

 猪飼会長(76)は「たくさんの人でにぎわってくれて良かったです。けがもなく祭りを無事に終えることができ安心した一方で、マナーについては少しですが課題の残る部分もあった。上がり子、見学者の皆さんのさらなる意識を高めてもらえれば」と話していた。

(2019年2月9日付紙面より)

餅まきに多くの人が訪れた=7日、新宮市立神倉小学校グラウンド
2019年02月09日
45 身近な世界遺産を歩こう  NPO法人熊野が古道体験  
2019年02月09日
46 県防災ナビに新機能  一般会計総額5531億円  (和歌山県当初予算案 )
2019年02月09日
47 寒さに負けず力走  北山小学校がマラソン大会  (北山村 )
2019年02月09日
48 ヘアカットの技術学ぶ  岩見さん招き「レイヤーカット」テーマに  (県美容業生活衛生同業組合新宮支部 )
2019年02月09日
49 遊び心を大切に  東牟婁老人クラブ指導者研修会  
2019年02月09日
50 民謡、三味線を楽しもう  新宮市健人大学2月講座  
2019年02月09日
51 操作や機能じっくり教わる  文化セでスマホ講座開く  (串本町公民館 )
2019年02月09日
52 練習の成果を示して弾み  大同会稽古納め「衣装つけ」  (水門祭 )
2019年02月09日
53 男女シングルスで熱戦  杉井杯争奪卓球大会  
2019年02月09日
54 サポート会員の活動学ぶ  紀宝町ファミサポセンター講習会  
2019年02月09日
55 低学年がハープ演奏を体験  高学年はスマホ安全教室  (神内小 )
2019年02月09日
56 お悔やみ情報
  
2019年02月07日
57 「かがり御供」を作る
 神事で供える特別な餅  (御燈祭り )

 新宮市の熊野速玉大社双鶴殿で6日午前、夜の御燈祭(おとうまつ)りで神倉神社神殿に供える特別な餅「かがり御供(ごく)」作りがあった。祭りで介釈(かいしゃく)を務める神倉青年団員たちが、祭りで使用するヒノキの介釈棒で回りながら餅をついた。

 中山忠吏団長をはじめとする団員たちと上野顯宮司、猪飼三雄・神倉神社奉賛会長ら約15人が参加。ふかしたもち米を石臼の中に入れ、8升分ついた。出来上がった餅は細長く伸ばし、はさみで約3㌢の正方形に切り、3枚合わせてからわらひもで十文字に縛って、上がり子たちが胴に巻く荒縄と同じ男結びにした。

 中山団長は「あいにくの雨ですが、天候が回復に向かうこともあり、防災に関しては良かったと捉えています。足場が滑りやすいので、上がり子たちにはより一層けがのないよう注意してもらいたい」と呼び掛け、「介釈、大たいまつ役として状況を見て、特に開門時には十分に注意し任務を遂行したい」。

 上野宮司は「御燈祭りは世界遺産登録、国の重要無形民俗文化財として『祭りの国宝』のようなもの。神職全員がみそぎを行い、肉食を絶つなどしてこの日に備えている。祭りに対して思い入れをより強くし、身を慎んでおります」と話していた。

(2019年2月7日付紙面より)

力強く餅をつく介釈たち=6日、新宮市の熊野速玉大社
「かがり御供」を作る祭り関係者たち
2019年02月07日
58 「流れる姿守る」 那智の滝保全委が第1回会議 (那智勝浦町)

 1月1日に設置された那智勝浦町長の諮問機関「那智の滝保全委員会」は5日、同町2階大会議室で第1回会議を開いた。那智の滝の源流域を守り、観光につなげる構想の実現に向け、具体的な協議が始まった。

 堀順一郎町長は「滔々(とうとう)と流れる那智の滝は、町の顔でもあり日本の宝でもある。未来永劫(えいごう)流れる姿を守っていかねばならない」とあいさつ。委嘱状交付の後、委員長と副委員長を決め、会議では各委員の現地視察の所見報告があり、今後の予定などを話し合った。

 同委員会は、那智の滝源流域の水源かん養機能の向上と景観の保全などを提言する。大学教授や国、県、町の職員など8人の委員で構成する。

 同町では2001(平成13)年のふるさと創生事業基金の1億円を元に「那智の滝源流水資源保全事業基金」を設置。ふるさと納税からの配分などにより、現在約3億円が集まっている。那智の滝の源流域は約500㌶あり、民間事業所、国、県、明治神宮、熊野那智大社が所有している。

 諮問事項の中で堀町長は「基金設置当初の目的は、民有地の購入を掲げていたが、現在の社会情勢を踏まえ、購入よりも地権者の理解を得ながら水源域の管理をしていくべき」との考えを示し、▽高い保水力があり、災害(土砂ダムなど)の発生しない森づくりを進めていく方策▽保全構想を機に新たな町の魅力を発見し、国内外から観光客が訪れたくなる町、町民が郷土愛を持てる町にしていく方策―の2点の答申を求めている。

(2019年2月7日付紙面より)

出席した7人の委員に委嘱状を手渡す堀順一郎町長=5日、那智勝浦町役場大会議室
2019年02月07日
59 温かい雰囲気を院内に
 ホスピタルアート除幕  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院(竹村司病院事業管理者、阪本繁院長)が5日、ホスピタルアートを除幕した。同日現在で、龍神村在住のイラストレーター・やのともこさんやくしもとこども園年長児の作品が展示されていて、今後も同アートの趣旨にかなう作品の提供を受け充実を図るとしている。

 ホスピタルアートは、医療・福祉機関の利用者に癒やしをもたらし、精神的なケアに貢献する絵画や音楽などの芸術作品の総称。同病院は患者の癒やしとなる温かい雰囲気を院内に宿すため、同アートの趣旨にかなう絵画作品を飾ることを決めた。

 絵本作家でもあるやのさんの作品は、竹村管理者の推挙により購入。寄贈分も含め4点があり、そのうちの2点は拡大複製画(102㌢×71㌢→364㌢×252㌢)にして待合所となっている1階ロビーに掲げた。絵柄は1点が太陽、1点が月で、やのさん自身が入院時に外の空気を感じられず寂しい思いをした経験から、特に思い入れを寄せている2点だという。

 年長児の作品は32人が4人一組になって仕上げた共同画8点。額装して外来受付周辺の壁面に飾っていて、やのさんの作品(原画)4点も近い場所に掲げている。

 除幕に当たり竹村管理者は「病院はみんなで病気を治すところ。患者さんは君ら(=年長児)の絵を見て元気を出し、病気を治そうという気持ちになる。だから君らも今日から病院の仲間。今の病院は機能性や効率性を追求するあまり、無機質で温まらない施設になりがち。その改善を目的としたのが同アートで、癒やしだけでなく闘病意欲と希望を持って未来を考えるものであるべきという点でやのさんの絵は共感が持てる。やのさんは人が人をいたわることを大事にされている。そういう点で見てもらえたらと思う」とあいさつ。やのさんは同席できず「病院は元気で健康な人が来る場所ではないので、ほっと心休まりぬくもりが感じられるような絵を提案させていただいた。院内にいてもお日様やお月様を感じ、健康になられることを心より願っています」とメッセージを寄せた。

 年長児を代表して女児18人が拡大複製画に掛けられた幕を外し、阪本院長は同アートが患者のケアにつながるとともに病院と地域の懸け橋になることを期待し、小さな美術館をつくる思いで今後も町民の参加を得ながら取り組むことを誓った。

 この日は同町の日ト友好キャラクター「まぐトル」も祝いに駆け付け、除幕や女児による共同作品の飾り付けに立ち会った。地域の子どもからの贈り物を涙ながらに喜ぶ患者もいるなど、同アートは披露そうそう好評を集め始めている。

 同病院事務部の名田倍也事務長によると、患者のケアに貢献するという観点で今後は病棟も含めた院内全体に同アートを広げる考え。趣旨にかなう作品提供の相談は同部(電話0735・62・7111)まで。

(2019年2月7日付紙面より)

1階ロビーで行われた除幕式=5日、くしもと町立病院
外来受付周辺の壁に共同作品を掲げるくしもとこども園の年長児ら
2019年02月07日
60 町の歴史と文化学ぶ
 神倉小で御燈祭りの授業  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(松本広明校長)で5、6の両日、御燈祭(おとうまつ)りについての授業があった。児童らは絵本の読み聞かせや「精進潔斎給食」などを通じて、御燈祭りに対する学びを深めた。

 同授業は神倉小学校運営協議会(下岡輝子会長)による「ヤタガラス子ども未来プロジェクト」の一環として初めて開催。子どもたちに新宮や神倉の歴史などを学んでもらおうと、同協議会メンバーを中心に有志ボランティアの協力により授業を設けた。

 このたびの「御燈祭りプロジェクト」で児童らは御燈祭りのタイムスケジュールや実際のわらじ・たいまつを用いて、製作の大変さなどを学習した。同協議会をはじめ、関係者らが協力し作成した絵本「約束~はると君のお燈まつり」を、スライドを使って読み聞かせた。児童らは物語の世界に真剣な表情で耳を傾けた。

 6日の給食では、全て白い食べ物からなる「精進潔斎給食」を試食し、児童らはおいしそうに味わっていた。

 下岡会長は「たくさんの方々の協力により授業を開くことができました。今後もさまざまな授業を設け、子どもたちはもちろん、大人も町の歴史や文化を知ってもらえれば」と話していた。

 同協議会は、学校が家庭や地域と連携を図り、学校の運営や教育に外部の意向を反映させることにより、子どもたちの豊かな成長を支えることを目的に設置。▽ふるさとへの愛着や誇り、地域貢献の心を育むための地域と共にある学校づくり▽これからの社会で生き抜くための力を付けるためのコミュニケーション能力の育成―を重点要項として取り組みを進めている。

(2019年2月7日付紙面より)

精進潔斎給食を味わう児童ら=6日、新宮市立神倉小学校
2019年02月07日
61 宮本君の優勝など7人が入賞
 押立杯関西少年少女選手権  (新宮ジュニアレスリングクラブ )
2019年02月07日
62 競技通して交流深める
 第39回東牟婁スポ少空手道交流大会  
2019年02月07日
63 持続可能な「まちづくり」を  「地方創生ゲーム」体験会  (新宮市 )
2019年02月07日
64 近隣住民対象に説明会  臨時議会15日まで会期延長  (新宮市議会 )
2019年02月07日
65 東牟婁2議席に3陣営  新宮市選挙区は連続無投票か  (和歌山県議選立候補予定者説明会 )
2019年02月07日
66 親子同士の交流深める  宇久井子育て広場  (那智勝浦町 )
2019年02月07日
67 貝岐直哉さん、県代表に  全国消防団員意見発表会  (那智勝浦町 )
2019年02月07日
68 住民も参加し対処教わる  町立体育館などで防火訓練  (串本町 )
2019年02月07日
69 本州最南端に触れ気付き得る  第2回こどもスクールで13人  (南紀熊野ジオパーク )
2019年02月07日
70 ゲームでお迎え 新入学予定園児と児童が交流 (紀宝町)
2019年02月07日
71 学齢期の虫歯は減少  歯科保健プロジェクト会議  (紀宝町 )
2019年02月07日
72 防災の取り組み視察  京都府大山崎町の町議会  (紀宝町 )
2019年02月07日
73 ボンネットバスが走った旧・矢ノ川峠へ  陸の孤島を結んだ難所  
2019年02月07日
74 お悔やみ情報
  
2019年02月05日
75 「福は内、鬼は外」
 那智山両社寺で節分行事  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山で3日、熊野那智大社の節分祭や那智山青岸渡寺の節分会(せつぶんえ)が営まれ、境内や堂内に「福は内、鬼は外」の声が響き渡った。

 熊野那智大社(男成洋三宮司)では午前8時に節分祭、以降2回にわたって節分祭鬼追い追儺式(ついなしき)があった。午前10時の式には大勢の大檀那(だんな)=特別崇敬者=が参列し、内庭で神事が執り行われた。

 古式にのっとった衣装と鬼の面を付けた役人役が社殿の鈴門柱に進み、福升に入った豆をまいた後、鈴門の基礎石を鬼やらい用具(先の割れた竹)で3回打ちながら「家内安全、延命息災、家運隆昌」と大声で唱える式を務めた。

 境内では神職がお弓の儀に臨み、「鬼」と朱書きされた的に矢が当たると拍手と歓声が起こった。男成宮司や大檀那らが宝物殿から豆まきをし、厄災を払って地域に春を呼んだ。

 那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)では、本尊の秘仏「如意輪観世音菩薩(ぼさつ)」が開帳され、午前7時から午後3時ごろまで、節分会を順次営んだ。大勢の人々が次々と訪れる中、髙木住職がかみしもを着た参列者の名前を一人ずつ読み上げ、所願成就を祈った。続いて「七難即滅、七福即生」と詠唱し、内陣に向けては「福は内」、反対を向いて「鬼は外」と豆をまき、一年の健勝や家内安全を願った。

(2019年2月5日付紙面より)

宝物殿から豆をまく男成洋三宮司ら=3日、熊野那智大社
本堂で豆をまく信者ら=3日、那智山青岸渡寺
2019年02月05日
76 目で見る熊野の近代史
 歴探スクールで中瀬古友夫さん  (新宮市 )

 新宮市教育委員会など主催の「歴史探訪スクール第6回講座」が2日、市福祉センターであった。熊野学研究委員会委員の中瀬古友夫さんが「目で見る新宮・熊野の近代史(5)」をテーマに、明治後期から大正時代に発行された「熊野百景写真帖」について、写真などを交えて解説した。

 「熊野百景写真帖」は、現在も同市内で営業を続ける久保写真館の久保昌雄さんが、明治33(1900)年に製作。皇室に献上された。同年には官製はがきの私製が認可され、同写真館では絵はがきの販売も始まった。

 同写真館は大正2(1913)年以降、同写真帖や、改訂版「紀伊熊野百景」の一般販売を開始。熊野地方の風景などを積極的に紹介した。中瀬古さんは「定価12円とあり、当時にしてはとても高額。広告や時刻表なども掲載されており、ガイドブックとしての色合いも濃く見られる。版を重ねるごとに内容も充実していった」と解説。旧浦神小学校の廃校の際に見つかった、同校が所持していた「紀伊熊野百景」には脱落した写真も多くあり、中瀬古さんは「当時は貴重な教材として使われていたのではないか」と予想した。

 中瀬古さんは、昨年9月に文化財保護審議会の研修として福井の一乗谷朝倉氏遺跡、三国湊を視察したことについても触れ、保存や展示の様子を報告した。遺跡は芝生や砂利を敷き一部を復元しており、朝倉氏の館周辺の遺構はそのまま保存されているなどと説明した。

 講座終了後、本年度同スクールの閉講式があり、速水盛康教育長が皆勤賞の9人に記念品を贈呈。「皆さんの熱心なご聴講により、無事に閉講することができた。熱意と一体感が感じられる情報提供の場として、来年度も重要な探訪スクールと位置付けて実施していきたい」とあいさつした。

(2019年2月5日付紙面より)

熱心に耳を傾ける聴講者ら=2日、新宮市福祉センター
中瀬古友夫さん
2019年02月05日
77 一本の綱から幸福を
 花の窟神社で「お綱かけ神事」  (熊野市 )

 熊野市有馬町の「花の窟(いわや)神社」(山川均宮司)で2日、春の例大祭が営まれ、一本の綱を引くことで、全ての幸福が得られるという県の無形民俗文化財「お綱かけ神事」が行われた。

 同神社は日本書紀に記述があり、日本最古の神社ともいわれる。国指定文化財と世界遺産に登録され、神事は、同神社に葬られているイザナミノミコトの魂を鎮めるために始まったとされ、毎年2月2日と10月2日に行われる。

 午前10時の花火を合図に神事が始まり、長さ約170㍍の大綱の一端が白装束の氏子たちの手でご神体の上にくくりつけられ、もう一端は信者や地元の人たちの手で国道42号を挟んだ七里御浜海岸の波打ち際まで引っ張られ、移動しながら神社を囲う形で境内の支柱にしっかりと固定された。

 1日から早稲田大学オープンカレッジフィールドワークでこの地を訪れている一行14人も神事に参加した。「初めて」という都内在住の松元浩子さん(58)は「熊野古道もお綱引きも、東京では伝えられていない。こういう神社は、どんどん全国に発信すればよいのに」と話していた。

(2019年2月5日付紙面より)

多くの参拝者と氏子が大綱を引く=2日、熊野市有馬町の七里御浜海岸
2019年02月05日
78 全国初のシステム導入へ
 タイムラインの進化版  (紀宝町 )

 紀宝町は2014年度、災害が発生する前にあらかじめ取るべき対策を時間ごとに決める「タイムライン」(事前防災行動計画)を導入し、台風発生時などに運用してきた。現在は、町全体と浅里、大里、鮒田の3地区で運用しており、今後、他の地区にも広げていく計画。今年4月からは、町内各地区の避難所に専用タブレットを配布し、最新の情報を確認しつつ、住民自らが発信できる新システムを構築する。町や地区ごとの行動計画の進捗(しんちょく)状況などが共有できるタイムラインの進化版で全国初の取り組みとなる。

 タイムラインは、台風発生時などの行動を事前に時系列で組み立てておくもの。甚大な被害を受けた11年9月の紀伊半島大水害を教訓に、紀宝町が全国に先駆けて導入した。

 国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所、同省中部地方整備局紀勢国道事務所、気象庁津地方気象台と行政、警察、消防、消防団など関係団体が連携して活用してきた。

 災害時には町防災拠点施設が災害対策本部になる。各担当がタイムライン表に記入し、情報共有しながらステージ1~5の行動項目に沿って運用する。

 台風が発生した場合、約5日前から行動を開始。ステージ1では情報収集や施設の点検を行う。紀宝町が台風の予報円に入り大雨が予想された際はステージ2に移行する。

 警報が発表されるとステージ3、避難判断水位に到達するか土砂災害警戒情報が発表されるとステージ4、台風が最接近、河川氾濫危険水位の超過、氾濫発生でステージ5に移る。

  □     □

■新システム

 新システムを導入することで、タブレットやスマートフォンなどで進捗状況の入力や確認が可能となる他、避難者数の入力、地区別の雨量、水位、避難所の開設状況、気象情報なども確認できる。

 各地区と町との情報共有がより早くなる。刻々と変化する状況を瞬時に把握できるようになる。

 町では運用開始後、出水期の6月までに訓練を実施する予定だという。

(2019年2月5日付紙面より)

2019年02月05日
79 1月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2019年02月05日
80 高学年チームが3位と健闘
 和歌山少年ラグビー大会  (新宮RFC )
2019年02月05日
81 46チームが太地町を疾走
 総合優勝は新宮高校陸上部  (くじら浜公園駅伝大会 )
2019年02月05日
82 山田直史さんが優勝
 もみじ会1月月例杯  
2019年02月05日
83 西垣戸農園part2が優勝 第139回職場対抗ボウリング大会 
2019年02月05日
84 佐野・和田組が優勝
 第12回ミックスダブルス大会  (紀南テニス協会 )
2019年02月05日
85 JAPAN、なちBが優勝
 那智勝浦町体協冬季ソフトバレー大会  
2019年02月05日
86 目標金額大きく達成  川舟クラウドファンディング  (新宮市 )
2019年02月05日
87 住民の手で町の美化を  港花壇にハマボウ植える  (那智勝浦町 )
2019年02月05日
88 協力し合い鬼退治  きたやま保育所で節分行事  
2019年02月05日
89 節分の由来や文化を知る  中央児童館で「節分のつどい」  (新宮市 )
2019年02月05日
90 熊野地方各地で節分行事   
2019年02月05日
91 「高く揚がって」  井田小低学年児童がたこ作り  (紀宝町 )
2019年02月05日
92 「なれずし」販売に長蛇の列  元気やで!浅里なれ寿しまつり  (紀宝町 )
2019年02月05日
93 渡御関係の役者を決める  神社社務所でおみくじ祭  (水門祭 )
2019年02月05日
94 決意掲げて気を引き締める  串本町チームが結団式挙行  (ジュニア駅伝 )
2019年02月05日
95 お悔やみ情報