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2019年02月28日
1 県内での再就職を支援
 新宮市で初の合同企業説明会  (和歌山県 )

 和歌山県は26日、新宮市野田の市福祉センターで「和歌山県就活サイクルプロジェクト合同企業説明会」を開催した。同市では初めてで、熊野地方をはじめとする22社が参加。県内で就職を希望する人らがブースを回り、各企業の説明を受けるなどした。

 県では結婚や出産などで離職した女性や定年退職した人、都会で働くUターン希望者などに県内で再び働いてもらおうと2月を就活強化月間として4月の就職を目指すサイクルを推進している。2017(平成29)年には県再就職支援センターを開設し、転職や再就職、ワーク・ライフ・バランスなどの相談、適職診断、情報の提供と発信などをしている。

 同説明会は昨年度から県内で開催しており、31人の就職につながっている。今回は和歌山、橋本、田辺、新宮の4市で実施した。個別面談方式の企業面談ブース、適職診断、キャリアコンサルタントによる再就職相談コーナー、就活・保活相談コーナーが設けられ、受け付けを済ませた来場者らは興味のある事業所のブースで話を聞くなどしていた。

 県商工観光労働部商工労働政策局労働政策課の担当者は「県内の事業所も人手不足と聞いています。再就職する人が活躍していただければうれしい」と話していた。説明会は来年度以降も実施していく予定となっている。

(2019年2月28日付紙面より)

企業のブースや各コーナーで話を聞く来場者ら=26日、新宮市福祉センター
2019年02月28日
2 拝殿完成近づく
 世界遺産登録15周年御朱印も  (熊野那智大社 )

 「創建1700年記念境内施設整備事業」による工事が続く那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で、このほど拝殿足場のメッシュシートが外された。3月末ごろには、足場も撤去され、4月19日(金)に竣工(しゅんこう)式が営まれる。

 同事業は平成29年11月に始まった。前回の拝殿屋根のふき替えは昭和30年ごろ。緑青色の屋根の銅板が、新鮮な輝きを見せている。拝殿の工事完了後は、鳥居や宝物殿などの境内にある建物の塗装工事に入る。

 同大社と別宮「飛瀧(ひろう)神社」では、世界遺産登録15周年を記念して特別御朱印を授与している。授与期間は12月31日(火)まで。初穂料はいずれも500円。問い合わせは同大社まで。

(2019年2月28日付紙面より)

新しい姿を見せた拝殿=24日、熊野那智大社
熊野那智大社の特別御朱印
飛瀧神社の特別御朱印
2019年02月28日
3 冬芽を見比べて興味高める
 三尾川小クマノザクラ学習  (古座川町 )

 古座川町立三尾川(みとがわ)小学校(濵地久夫校長、児童9人)が26日、町内在住の樹木医・矢倉寛之さんを外部講師として迎え、クマノザクラの学習会に取り組んだ。

 このサクラは昨年3月、森林研究・整備機構森林総合研究所=茨城県つくば市=による論文提出により国内では約100年ぶりの新種と判断され、その標本木が同町池野山にあることで町の花にもなった野生種。この学習会は、同町にも複数自生するクマノザクラを観察しその価値を考える機会として取り入れる学校が増えていて、同校は高池小に続いて2例目の実施となる。

 矢倉さんは神奈川県横浜市から同町へ移住した樹木医で、クマノザクラなど町内の植物の研究にも熱心。三尾川八幡神社前で合流した児童教職員は▽ソメイヨシノ▽オオシマザクラ系(総称・サトザクラ)▽ヤマザクラ―の冬芽をじっくりと観察し、同じサクラでも見分けるポイントとなる特色(他のサクラとの違い)があることを確かめ、さらに中村橋先の谷あいにあるクマノザクラを訪ねて冬芽を見比べて、町内のいろいろなサクラへの興味を高めた。

 矢倉さんはカワヅザクラなど観賞用に植えられているサクラを除き、町内では冬芽を観察した4種類のサクラが多いと紹介。まもなく咲くクマノザクラの花の写真(花びらの枚数が5、6、7枚の写真)を見せ、野生種のクマノザクラにはいろいろな個性があることなども伝えた。

 矢倉さんは移住者として感じている古座川町の植生の特色を『都会になくて古座川にあるもの』という観点で複数例に挙げ、「(この日教わった)見分け方は忘れてもいいけれど古座川町はすごいということを忘れず、今のうちに町のいいものや好きなものをたくさん見つけて、会う人や町に来る人に自慢してほしい。それがクマノザクラを守ることにつながる」といったメッセージも託した。

 児童は学習会に参加した感想を織り交ぜながら▽枝垂桜はどんなサクラか▽サクラは病気にかかりやすいのか―などを質問し、矢倉さんもその一つ一つに回答。児童を代表して片桐悠哉君(5年)は「古座川町にはいろんなサクラがあることや見分け方が分かった。今度は自分でサクラを観察してみたいと思った」と感想を述べて矢倉さんに感謝した。

(2019年2月28日付紙面より)

冬芽を見比べて興味を高める三尾川小の児童ら=26日、古座川町三尾川
2019年02月28日
4 地方のチャンスと課題知る
 訪日外国人対応セミナー  (新宮市 )

 日本政策金融公庫和歌山支店と田辺支店は26日、新宮市井の沢の新宮商工会議所で「インバウンド対応セミナーin新宮」を開催した。講演と支援策説明の2部制で行われ、新宮市内をはじめ県内の来場者らが訪日外国人への対応について理解を深めた。

 第1部では日本政策金融公庫総合研修所研究主幹の竹内英二さんが「これからが本番~インバウンド4000万人時代へ~」の演題で基調講演をした。竹内さんはインバウンドの増加は世界的な現象であるとし、アジア・太平洋の伸び率が高いと話した。目的の約半分は観光、次いで海外にいる友人や親戚を訪問、医療、宗教の理由も多いと述べ、訪れる人数と経済効果は必ずしも比例しないことなどを解説。

 日本へのインバウンドの9割はアジアで、市場は中国がリードしていると話した。訪日旅行は日本体験型へ変化しており、「日本だから行く」という人が増えることで地方にもチャンスがあるとした。普段の生活、風景、仕事など現在あるものが商品になることを国内の事例を挙げて紹介した。

 課題として、観光ルート開発など広域で連携した取り組みと行政の力が必要になること、地域ならではの商品や遊びの開発、富裕層へのアピールなどを挙げ「インバウンド振興は地域の経済をよくするために行うので、お金をもうけることも大切。また、日本の地域の文化や歴史を理解してもらうには語学力も必要になる」と呼び掛けた。

 過度の観光地化を防ぐこと、日本らしさの維持、日本人の集客も重要になるとし「1年や2年で解決できる話ではなく、長い目で考えていくことが大切」と締めくくった。

 続いて東京観光経営コンサルティング事務所の井上朋子代表が「訪日外国人集客力アップに必要なこと」をテーマに話した他、第2部では県商工観光労働部観光局観光交流課の武田啓義さんが県の支援策を説明した。

 日本政策金融公庫の須藤健文・田辺支店長は「インバウンドは地方活性化につながる大きなテーマ。国際的なイベントが(日本で)続くが、インバウンドの効果を最大化するためには開催地だけでなく、和歌山県内にもどんどん呼んでいただき、それぞれの地域で活性化につなげていただければ」とあいさつした。

(2019年2月28日付紙面より)

話に耳を傾ける参加者ら=26日、新宮市井の沢の新宮商工会議所
日本政策金融公庫総合研修所研究主幹の竹内英二さん
須藤健文・日本政策金融公庫田辺支店長
2019年02月28日
5 下西君、新高女子Aが優勝
 新宮弓友会主催の2月月例射会  
2019年02月28日
6 逆転で宇久井が優勝
 2位三輪崎、3位串本と県大会出場へ  (県下小学生バレー新人大会東牟婁予選 )
2019年02月28日
7 新宮署長、串本署次長が異動 県警1次人事 
2019年02月28日
8 6町村が合同出店  東京渋谷で全国サミット  (地域おこし協力隊 )
2019年02月28日
9 成功に向け意見出し合う 新宮市実行委が第3回常任委員会 (ねんりんピック紀の国わかやま2019)
2019年02月28日
10 美術館の活用を  石垣記念館写真展の表彰式  (太地町 )
2019年02月28日
11 活動終え市長に報告  JICAの河野伊奈江さん  (新宮市 )
2019年02月28日
12 重さ6㌔のダイコン育つ  串本町姫の北村美乃留さん収穫  
2019年02月28日
13 自分が大好き、みんな仲良し  潮岬幼稚園で人権教育  (串本町 )
2019年02月28日
14 町内の愛好者17人が楽しむ  川口で公民館長杯ゲートボール大会  (古座川町 )
2019年02月28日
15 障害者スポーツに理解  フライングディスク体験会好評  (紀宝町 )
2019年02月28日
16 海抜47㍍に防災公園  災害に備え成川地区で整備進む  (紀宝町 )
2019年02月28日
17 今春入学する園児と交流  1年生が飯盛保に出向き  (神内小 )
2019年02月28日
18 邪気払い安泰祈る  天満天神社例大祭  (那智勝浦町 )
2019年02月28日
19 お悔やみ情報
  
2019年02月21日
20 高齢者事故防止など宣言 交通指導員会連が表彰・研修会 (新宮地方)

 新宮地方交通指導員会連絡協議会(清岡幸子会長)は19日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁総合庁舎で表彰式と研修会を開いた。新宮市、那智勝浦町、太地町、北山村の交通指導員ら約30人が出席する中、「高齢者と子どもの交通事故防止」などを盛り込んだ決起宣言を新宮市交通指導員の大前嘉助さんが読み上げた。

 表彰式では、交通指導員として長きにわたり地域の交通安全に貢献した新宮市の下地松雄さんに、清岡会長が賞状などを手渡した。清岡会長は、年間を通して日々啓発活動などに協力している指導員や関係者に感謝し、「これからも交通事故をなくし、安全、安心で暮らせる社会にするために、啓発活動に精いっぱい取り組んでいきたい」と協力を呼び掛けた。

 来賓の交通事故をなくする県民運動東牟婁地区推進協議会長の東川智昭・東牟婁振興局長は、昨年県内で発生した交通事故件数は2270件で17年連続減少、死者数は36人で過去最少だったが、死亡者の約67%が高齢者であったと述べ、「さらなる高齢者を対象とした交通安全教育の充実が求められる」。

 田中肇・県交通安全協会新宮支部長は、事故件数は減少傾向にあるが、死亡・重大事故、高齢者の事故は後を絶たず決して予断を許さない状況であると述べ、「昨年12月には市内で死亡事故が2件連続で起こった。交通安全を願う団体同士がお互いに協力すれば、より一層交通安全思想が地域の隅々まで普及するのでは」とあいさつした。

 決起宣言は高齢者と子どもの事故防止のほか、シートベルト・チャイルドシートの正しい着用、飲酒運転の根絶、交通マナーの向上の4点。

 研修会では樋口勇作・新宮警察署交通課長が「管内の交通情勢」をテーマに講話。信号機のない横断歩道に歩行者がいるときの一時停止率が、和歌山県は全国ワースト3位だったことを挙げ「歩行者優先であるという意識が低い。われわれにも周知が足らなかった責任がある。今後力を入れていきたい」と話していた。

(2019年2月21日付紙面より)

決起宣言を読み上げる大前嘉助さん=19日、新宮市の東牟婁総合庁舎
清岡幸子会長(左)から表彰を受ける下地松雄さん
2019年02月21日
21 80束、勝浦LCに託す
 ヘアドネーション活動で  (県美容業生活衛生同業組合 )

 和歌山県美容業生活衛生同業組合(山根博理事長)は那智勝浦町のサンライズ勝浦で18日、「ヘアドネーション」で集めた医療用ウィッグ(かつら)の原料となる髪の毛80束を、活動に賛同する同町勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC、戸間宏治会長)の上松資弘奉仕委員長らに手渡した。県内300の組合店が協力した。

 ヘアドネーションとは、カットした15㌢以上の髪の毛から医療用ウィッグを作り、がんや白血病の放射線治療などで髪を失った子どもたちへ無償で提供するもの。この日は、同組合の新宮支部(丹内たき子支部長)の総会があり、組合員らも集まった。上松さんは協力に感謝し、「10代の子どもたちからの寄付が多いと聞きました。これからも、子どもたちのために頑張っていきたい」と話した。

 髪の毛の状態が良ければ、80束で約3人分のウィッグを作ることができる。活動に関する問い合わせは、勝浦LCまで。

(2019年2月21日付紙面より)

集めた材料を手渡す山根博理事長(前列右)=18日、那智勝浦町のサンライズ勝浦
2019年02月21日
22 一足早く雰囲気伝える
 小6対象に進学説明会  (串本中 )

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)が19日、来年度入学する小学6年生を対象にした進学説明会を開き、校区外入学者を含む38人とその保護者らに一足早く中学校生活の雰囲気を伝えた。

 この説明会は、授業方法や行事の呼称など、小学校とは違った点が数多くある中学校での生活に一日も早くなじんでもらう目的で、多くの中学校が取り入れている機会。串本中は串本小、橋杭小、出雲小、大島小の4小学校区を校区とし、クラブ参加を事由とした校区外からの入学も認めている。

 この日は5校の児童とその保護者、学校長ら引率の教職員が出席。実施に当たり濱﨑校長は「仲良く素直に、を心掛けて入学してほしい。小学校と中学校は違う点があるが何も心配は要らない。すぐに慣れるから大丈夫」と語り掛けて歓迎し、その後は公開授業や説明会、クラブ見学などで生徒の様子を紹介した。

 説明会では学校生活の一日の流れやクラブ活動の種類、生徒心得(規律やルール)や特色のある行事として体育祭と校内合唱コンクール(文化祭相当行事)を紹介。同コンクールで発表に臨む生徒の姿を動画上映で伝え、入学後に目指すべき中学生像のイメージを培った。

 この日は雨天のため、屋外のクラブは校舎内で活動。各クラブとも一足早い新入部員勧誘だと張り切り、椅子を並べたり気さくに話し掛けたりして児童を引き留めつつ日々の活動を披露した。

 その間、保護者には別途説明を行い入学に向けた準備を促すなどした。

(2019年2月21日付紙面より)

生徒の授業の様子を間近に見学=19日、串本町立串本中学校
生徒の心得など入学に向けた説明を受ける小学6年生やその保護者ら
2019年02月21日
23 大学生と一緒に考える
 下里小で防災学習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(岡史博校長)で19日、災害時の避難所について考える防災学習があり、5、6年生が参加した。愛知県の日本福祉大学・災害ボランティアセンター(センター長・野尻紀恵准教授)に所属する学生6人が講師を務めた。

 日本福祉大学は、東日本大震災による被災地への支援の実行組織として、学生・教職員でつくる「災害ボランティアセンター」を2011年3月31日に発足。以来、熊本地震や西日本豪雨など、全国の被災地での救援活動に取り組んでいる。

 授業はワークショップ形式で行われ、6組に分かれたグループのテーブルごとに担当の学生が付き、進められた。野尻准教授は「体育館が避難所になったらどの辺りに住みたいですか」「別の人と希望が重なった場合どのようにして決めますか」との課題を投げ掛けた。

 児童らは学生らと打ち解けた様子で、それぞれ希望や考えを素直に書き出した。住みたい所は、窓の近く(=あったかい)、コンセントの近く(=携帯電話が充電できる)、ドアから遠いところの壁側(=落ち着く)など、決め方については、早い者勝ち、じゃんけんなどの率直な発言があったが、「避難所にはどんな人が来ると思いますか」という質問を受け、高齢者、体の不自由な人、妊婦さんなどを想定し、譲り合いや、いたわりの意見に変わっていった。

 野尻准教授は「災害のことだからといって暗く考えるのではなく、今日のように楽しみながら取り組んで。一番良い避難所という答えはない。考え続けることが大切です」と呼び掛けていた。

(2019年2月21日付紙面より)

学生らと打ち解け、自由に話し合った=19日、那智勝浦町立下里小学校
2019年02月21日
24 楽しんで!知って、見て、感じて!ボランティア  元気フェスタ’19盛大に  (各種ステージやブースにぎわう )
2019年02月21日
25 公正かつ適正な選挙を  統一地方選に向け取締本部設置  (和歌山県警 )
2019年02月21日
26 「地域福祉の主体は住民」  民生委員児童委員協が研修会  (新宮市・東牟婁郡ブロック )
2019年02月21日
27 1位に佐藤芳幸さん  熊野ネイチャーフォトクラブ2月例会  
2019年02月21日
28 ゲームで思い出づくり  高田小中学校で卒業を祝う会  (新宮市 )
2019年02月21日
29 親子400人鑑賞楽しむ  さくら園舎でふれあいコンサート  (あったカフェ )
2019年02月21日
30 五七五の文字に思い込め 初の俳句コンクに1266句の応募 (紀南高校)
2019年02月21日
31 お手玉やあや取りに挑戦  福寿会招き「昔遊び会」  (神内小 )
2019年02月21日
32 家屋から負傷者を救助  災害時医療救護研修会  
2019年02月15日
33 水害後の入職者ら防災学ぶ
 久保榮子さんが研修で講話  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町役場で13日、防災研修が開かれた。2011(平成23)年9月に発生した紀伊半島大水害以降に採用された職員(医療職除く)ら60人が対象。防災士の久保榮子さんと県土砂災害啓発センターの坂口武弘所長が水害の詳細や被害、対策について講話した。

 久保さんを招いての研修は町としては初。災害の恐ろしさや犠牲者の遺族の悲しみなどを風化させず、当時を振り返るとともに防災意識を高めることが目的。午前・午後に分けて実施された。

 久保さんは同水害で夫の二郎さんを亡くし、自身も生死の危険を経験したことから、72歳で防災士の資格を取得。各所で体験談や防災についての講話を実施している。

 この日も手作りの紙芝居で当時の水害の悲惨さや状況を説明。細かく描写された絵や臨場感のある語りに職員らは真剣な表情で見入っていた。続いて、避難情報の違いや水害からの生還例を紹介し、防災にまつわる○×クイズが行われた。

 久保さんは「命はなくなったら戻ってこない。災害時は一人一人状況は違うが、早めの避難は本当に大切」と話し、「奇跡的に助かったこの命を使って、一人でも多くの方の心に命の大切さや防災の重要性が残るように語り部として伝えていきたい」と気持ちを込めた。

 その後、坂口所長が同水害時に県内で発生した深層崩壊や土石流などの状況を解説。当時、同町が出した一部の地区への避難指示のタイミングなどについても指摘し、「那智勝浦町は過去に何度も洪水被害に遭っていることが研究で分かった。今後はそれらを踏まえ、行政活動に尽力していただけたら」と述べた。矢熊義人副町長は「3分の1の職員が水害時の業務未経験者。今後の業務としても知っていただくことは大事で、良い機会」と話した。

(2019年2月15日付紙面より)

久保榮子さんが当時の状況を紙芝居などで解説=13日、那智勝浦町役場
職員らが防災について学んだ
2019年02月15日
34 卒業証書用の和紙を手作り
 古座小6年生15人が紙すき  (串本町 )

 串本町立古座小学校(野端則久校長)の6年生15人が13、14日の2日間、紙すきに取り組んだ。卒業証書用の和紙を得るのが目的で、元教諭の谷本節代さんから手順を教わり1人1枚を手作りした。

 卒業証書用の和紙作りは、20余年来続く歴代の6年生伝統の活動。本年度の6年生は昨年12月13日、古座川町にある国王山へ赴いて和紙の材料として一般的なガンピ(雁皮)の枝を集め、図工や総合的な学習の時間を使って繊維を含む樹皮をむき細かく切り刻むといった準備を重ねてきた。紙すき直前に水と一緒にミキサーにかけてパルプ液(ほぐれた繊維が混ざった水)を作り、紙すきの本番を迎えた。

 谷本さんは、和紙の代表的な原料にはコウゾ(楮)やミツマタ(三又)、ガンピがあり、旧古座町域は数十年前まで和紙を作って売る習慣が盛んだった名残で、今でも原料となる樹木が山の中に残っていることを伝えて和紙作りへの興味をそそった。

 紙すきの手順は、巻きすを底板にした型枠にパルプ液を流し入れて水切りし、さらに型崩れしない状態までスポンジで水抜きするという内容。6年生は数に限りがある型枠を効率よく使い回すため、3グループに分かれて順次▽紙すき▽パルプ液作り▽和紙文化の調べ学習―をこなした。

 紙の厚みにむらができないよう均一にパルプ液を流し入れ、気になるごみをピンセットで取り除いてからスポンジで吸えなくなるまで水抜きするなど、いい和紙を作るため細心の注意を払いながら作業。まだ湿っている和紙が途中でちぎれて苦労が台無しにならないよう、慎重に巻きすからはがし取った。

 2日がかりで書き損じたときの予備も含めた枚数を手作りし、その中で全員が紙すきを経験した。仕上がった和紙は今後時間をかけてしっかりと乾燥させ、谷本さんが卒業証書の文面を書き入れ野端校長が学校印を押して授与するという。

(2019年2月15日付紙面より)

巻きすを底板にした型枠にパルプ液を流し込んで水切り=13日、串本町立古座小学校
2019年02月15日
35 親子で災害時の対応学ぶ
 赤ちゃんの命を守る防災術  (鵜殿図書館 )

 「赤ちゃんの命を守る防災術」と題した子育て支援講座が10~12日、紀宝町立鵜殿図書館などで開かれた。町内在住の親子や、町子育て支援センター職員、保育士ら約20人が参加し、3日間の講座を通して、災害から子どもを守るすべを学んだ。

 発生が危惧される南海トラフ地震などへの備えが求められている中、小さな子どもの命を守るために何をすべきかを考える講座。

 防災アドバイザーとして名古屋市などで活躍する椿佳代さんが講師を務め、明石雅世さん、みずのかずこさんがサポートした。

 講話を中心とした初日は椿さんが「災害はいつ起こるかわからない。年齢に応じて1歳から防災教育ができる」。自分の命を守れる子どもに育てましょうと求めた。

 「家族の命が助かることが基本で、どう行動するか考えておく必要がある」と述べ、「地震発生時は台所が一番危険。電子レンジや冷蔵庫、食器棚などの転倒、飛散防止対策を」と呼び掛けた。

 災害伝言ダイヤルの登録、おむつの予備、非常持ち出し袋、避難所の場所と時間など今できる対策も示した。

 2日目は、町防災対策室の阪井耕平さんが町防災マップの津波浸水予想図を基に「地震による強い揺れや長時間ゆっくりした揺れを感じたら津波警報、防災行政無線を待たずマップに表示されている海抜20㍍ラインより高い場所へ避難してください」。参加者は自宅と勤務先をマップで確認し、避難路などを話し合った。

 親子で図書館から鵜殿小学校まで歩き、危険箇所や所要時間を確認し、災害時に避難所となる同小体育館で避難所生活をイメージした。

 最終日は、椿さんが感染症の予防と対策を説明。「避難所は多くの人から菌が持ち込まれやすく感染症が広がりやすい」とし、感染者の命も守り、処理者も感染しないことと話した。

 参加した母親らは、災害時にどう子どもを守るのか、講話などを通して真剣に考えていた。

(2019年2月15日付紙面より)

親子で町中を歩き危険箇所を確認する=11日、紀宝町鵜殿
最終日に感染症の予防と対策を学ぶ=12日、鵜殿図書館
2019年02月15日
36 伝統のお弓と獅子舞
 那智勝浦町で春祭り  

 那智勝浦町内では10、11の両日、川関、浜ノ宮地区の神社で春を呼ぶ例大祭が営まれた。伝統のお弓行事や獅子舞の奉納があり、地域の人たちでにぎわった。

かわいい天狗に拍手 川関の飛烏神社例大祭



 川関区の飛烏(あすか)神社例大祭の本宮が11日に営まれた。式典や厄よけ祈とうに続き、川関共心会(田原禎久会長)が獅子舞を披露し、大勢の見物人でにぎわった。

 式典は午前11時に熊野那智大社神職の出仕により境内で営まれ、厄よけ祈とうなどが行われた。

 午後からは区内を練り歩いた獅子屋台が境内に戻り、川関共心会が「八車」「剣の舞」「玉獅子」「乱獅子」「八車二頭立て」を次々に披露。続く「天狗(てんぐ)」は天狗役を速水優吾君(勝浦小3)が務め、かわいい舞に盛んな拍手が送られた。大役を果たした速水君は「緊張したけどうまくやれた」と笑顔だった。

  □     □

りりしくお弓行事 熊野三所大神社例大祭



 浜ノ宮区の熊野三所大神社(くまのさんしょおおみわやしろ、髙橋正樹宮司)の例大祭が10日、本宮を迎えた。

 髙橋宮司による神事が執り行われ、神前で獅子舞を継承する一心会(中村誠一会長)が、「幣の舞」「剣の舞」「乱獅子」を奉納した。続いて、お弓行事諸役が境内外周を巡り弓場に入った。

 今年の射子は▽弓太郎(ゆだら)=中川信夫さん▽弓太郎分け=中川光生さん▽中弓(なかゆみ)=藤社祐樹さん、中川貴照さん▽弟弓(おとゆみ)=中村充さん、中村知さん。

 射子が見事、的を射ると太鼓が打ち鳴らされ、親族が胴上げされた。拝観者から拍手と歓声が上がった。

 中村正直区長代理は「無事大祭を執り行うことができてよかった」と安堵(あんど)していた。

(2019年2月15日付紙面より)

天狗役の速水優吾君=11日、那智勝浦町川関の飛烏神社
弓を射る中川信夫さん(左)と、中川光生さん=10日、那智勝浦町浜ノ宮の熊野三所大神社
2019年02月15日
37 市が公開質問状に回答  新宮市めはり番  
2019年02月15日
38 未事業化区間の早期事業化を  国交省などで要望活動  (建設促進期成同盟会 )
2019年02月15日
39 建設計画見直しなど求め  3団体が市長に陳情書提出  (新宮市文化複合施設 )
2019年02月15日
40 文化奨励賞祝う  那智の扇祭り保存会祝賀会  (那智勝浦町 )
2019年02月15日
41 日頃の感謝を込めて  バレンタインデーにプレゼント  (新宮信用金庫 )
2019年02月15日
42 外部講師招き技術体験  主催事業で小学生16人  (潮岬青少年の家 )
2019年02月15日
43 悩みなど解消の知識深める  川口でこころの健康講座  (古座川町 )
2019年02月15日
44 絵本や紙芝居を楽しむ  鵜殿図書館で読み聞かせ  (成川保 )
2019年02月15日
45 お悔やみ情報
  
2019年02月06日
46 文化複合施設予算審議を継続
 臨時議会の会期延長  (新宮市議会 )

 新宮市議会(屋敷満雄議長、15人)は4日、市役所議場で臨時議会を開いた。文化複合施設整備に関する予算2億5000万円を盛り込んだ平成30年度新宮市一般会計補正予算が審議された。紛糾する議論は12時間に及び、午後11時13分、会期延長が決まった。再開された2日目も議論が続いた。

 事業費約63億円となる施設建設は市にとって命運が懸かる50年に1度といわれる事業。初日は1号議案が可決された午後から補正予算案の審議が始まり、多くの市民が傍聴に訪れその様子を見守った。

 施設整備事業の交付金引き下げや国との協議過程など市当局の説明が不十分だとして、北村奈七海議員が国会の国政調査権に相当する地方自治法第100条に基づいた「百条委員会」の設置を求める決議を提出。賛成少数で否決された。

 各議員は先月29日に当局が開いた議員説明会での説明内容について触れ、国からの都市再構築戦略事業の交付金減額や県の補助金について指摘し、説明を求めた。また、傍聴席からは市に対する疑義の声や議員の質疑に拍手が送られる場面もあった。

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■議長の不信任決議案提出



 会期延長された5日午前の議会では、前日に引き続き北村、大西強、榎本鉄也の各議員が質疑。議論は紛糾し、屋敷議長が声を荒らげる場面もあった。

 一連の議会運営に対して、大西議員が屋敷議長の不信任決議案を提出。

屋敷議長の不信任決議に伴う議事日程の追加変更が賛成少数で否決された。

 不信任決議についての議事は5日中もしくは会期を延長して行われる予定。

 傍聴者からは議員の品位などについて苦言を呈する声もあった。

(2019年2月6日付紙面より)

会期延長を決めた新宮市議会臨時議会=4日午後11時13分、新宮市役所議場
屋敷満雄議長に対する不信任決議が提出された=5日午前11時48分、新宮市役所議場
2019年02月06日
47 お的の儀に向け連日稽古
 弓頭2人的場などで励む  (水門祭 )

 串本町大島にある水門(みなと)神社の例大祭「水門祭」で奉仕する弓頭の稽古が同神社的場などで連日行われている。

 2日に同神社社務所で営まれたおみくじ祭で選ばれた今年の弓頭は滝本虎之介君(18)と稲田駿也君(17)の2人。旧来の本祭日(2月11日)に比べて今年の本祭日が早いなどの事情で稽古は先月30日から始まり、2人は弓頭候補として指南役の稲田博さん(67)から先んじて所作を教わりつつ人選を受ける形となった。

 初日は紀伊大島開発総合センター内で一通りの動作を教わり、2日目以降は同神社の的場で通し練習を積み重ねている。2人とも弓頭の奉仕は初めてだが、幼い頃から境内でのお的の儀を見て流れはある程度分かっているという。

 人選を受けて滝本君は「動作の一つ一つをピシッ、ピシッとこなしながら矢を的に当てたいと思う。家族が健康でいられるよう、そして自分は来年の公務員試験で合格できるよう願いながら頑張りたい」。稲田君は「自分は弓道部ですが、弓が重く動作にも違いがあって射た後の弓さばきなどに少し難しさを感じています。本番ではしっかりと当てられるよう頑張り、自他の健康を願って矢を放ちたい」とそれぞれ意気込みを語った。

 稽古は7日まで連日行い、雨天時は同センター内で動作にいっそうの磨きをかけるという。2人に伝えられている動作は、序盤で左右対称の動きをする結びの型。稲田さんは「今日(2日)の時点で2人はすでに型を一通り覚えていて、今年の弓頭は飲み込みが早いと感心している。後は2人の動きをどこまでそろえられるかといったところで、今後の稽古でしっかりと仕上げていきたい」と話した。

 2人が奉仕するお的の儀は9日(土)午前10時30分ごろに同神社的場、午後に御旅所(苗我島)の2回行われる。御旅所は船渡御先であり陸づたいで赴くのも困難。同神社的場で行われるお的の儀が一般拝観の見どころとして例年注目を集めている。

(2019年2月6日付紙面より)

水門神社的場で稽古に臨む滝本虎之介君(右)と稲田駿也君(中)=2日、串本町大島
2019年02月06日
48 演奏通じて詐欺被害防止啓発
 三重県警音楽隊コンサート  (紀宝町 )

 三重県警察音楽隊演奏会「ふれ愛コンサート」&地域安全講話が3日、紀宝町生涯学習センターまなびの郷で開かれた。会場を埋めた400人以上の観客が演奏に聞き入った。

 同音楽隊は1955年の創設以来、交通安全運動や地域安全運動などの行事で県民と警察とを結ぶ「音のかけ橋」として演奏活動に取り組んでいる。

 主催者を代表して町青少年育成町民会議の門賢会長が「素晴らしい演奏を期待しています」とあいさつした。

 続いて、紀宝警察署生活安全刑事課の鈴木亮介課長が地域安全講話。県内で振り込め詐欺などの特殊詐欺が増加しているとし、「おととしは県内で200件ほど発生し、被害総額は5億円に上った」。

 元号が変わることを悪用した詐欺が全国で発生しているとし、「振り込め詐欺、オレオレ詐欺は認識しているが、被害に遭ってしまう。電話があると頭が真っ白になってしまう。普段からコミュニケーションを取り、不審な電話があったら家族に相談してほしい」と呼び掛けた。

 ふれ愛コンサートはアニメ『名探偵コナン』のテーマ曲で開幕し、『北国の春』『糸』などを披露した。

 演奏に合わせた特殊詐欺被害防止寸劇もあり、音楽と劇を通して振り込め詐欺被害に遭わないよう啓発した。

 アンコールの『U・S・A』を含む8曲を奏でると、会場から大きな拍手が湧き起こった。

 同音楽隊の中川達也楽長は「防犯意識高揚の助けになればと、各地の会場で寸劇を披露しています」と話していた。

(2019年2月6日付紙面より)

演奏を披露する三重県警察音楽隊=3日、紀宝町まなびの郷
コンサートに訪れた多くの来場者
門賢会長があいさつ
2019年02月06日
49 消防団色川分団に新車両
 小型ポンプ付積載車更新  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町消防団(貝岐昌志団長)の第6分団(色川地区、吉田創分団長)の消防ポンプ自動車が更新され、4日に同町役場前で配備式があった。平成30年度消防団第6分団小型動力ポンプ付軽積載車整備事業。総事業費は約297万円。

 約20年前に導入された旧車両が老朽化したための更新整備。ダイハツ工業株式会社の658㏄に小型動力ポンプを積載した軽四輪駆動車で、山間部の狭い道路の進入や、急勾配な道路事情に対応できる仕様となっている。旧車両よりも車両周辺を照らすLED作業灯を充実させており、夜間活動の視界改善に配慮されている。

 配備式には貝岐団長をはじめ分団員、堀順一郎町長ら関係者が出席。堀町長は日頃の任務にねぎらいの言葉を述べ、「これからも訓練に励んでいただければ」とあいさつ。配備式の後、吉田分団長は「旧車両は年数のわりには走行距離が短かった。出番のないことが一番良いので、普段から防災、安全対策に務めたい」と話し、団員らと車両装備などの説明を受けた。

(2019年2月6日付紙面より)

車両装備の説明を受ける第6分団の団員ら=4日、那智勝浦町役場
2019年02月06日
50 宇久井SSが連覇
 第32回和田禎佑杯サッカー大会  
2019年02月06日
51 谷口君が近畿大会で二冠
 地元・和歌山開催の全国選抜出場へ  
2019年02月06日
52 観光客総数が過去最多  年末年始の主要7カ所  (和歌山県 )
2019年02月06日
53 市長の政治姿勢など問う 新宮市議会臨時議会 
2019年02月06日
54 希少なコショウノキが開花  準絶滅危惧種  
2019年02月06日
55 中学校の学びに触れる  光洋中学校で入学説明会  (新宮市 )
2019年02月06日
56 「毎日が勉強」  西川流友千恵会「初舞会」  (那智勝浦町 )
2019年02月06日
57 夏山海岸の自然楽しむ  熊自連が新春ひだまり観察会  (那智勝浦町 )
2019年02月06日
58 元気に「鬼は外」  にこにこ広場で節分イベント  (串本町 )
2019年02月06日
59 初午の行事が活気を誘う  豊川稲荷神社や古座神社  (串本町 )
2019年02月06日
60 言葉と思い掲げ胸に刻む 串本中1年生が立志式で (串本町)
2019年02月06日
61 柔らかくておいしい  「寺子屋広場」でパン作り  (紀宝町 )
2019年02月06日
62 税金で助け合える社会に  6年生が税について学ぶ  (相野谷小 )
2019年02月06日
63 一年の無病息災願う  井田神社で「古札炊上祭」  (紀宝町 )
2019年02月06日
64 お悔やみ情報