ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:87件の記事がありました
【検索ステータス】 
2018年12月23日
1 研究実り、中地さんが最優秀賞
 高校生地球環境論文賞  

 中央大学が主催、高校生新聞社が共催する「第18回高校生地球環境論文賞」で、近畿大学附属新宮高校3年の中地智里さんが最高位である最優秀賞を受賞し、21日に同校会議室で表彰式が行われた。

 論文賞は同大学が環境改善への基本的認識を共有できる次世代の育成などを目的に実施。地球環境問題全般をテーマに今回は全国から841通の応募があった。

 論文賞の存在を知った中地さんは個人で応募し受賞を果たした。表彰式には審査委員で同大学商学部教授の清水克洋さんらも駆け付けた。清水さんは田中廣滋委員長の講評を代読し、「多くの論文を読みましたが、中でも中地さんが素晴らしかった。よく勉強されている」と功績をたたえ、表彰状などを贈った。

 中地さんは幼い頃にラッコを見て興味を持ち、それがきっかけで研究を開始。今回は3カ月間、実験を重ねて論文を作成した。受賞については「疑問は実験を通して明らかにできた。12年間続けてきた研究が表彰されてうれしく思う」と笑顔で語った。

  □     □

■論文の内容

 題名は「ラッコの生息地における赤潮の影響評価」。生息数の少ないカリフォルニアラッコに焦点を当て、近年、生息地周辺で発生する赤潮が原因で生息域に大きな影響を及ぼしていると説明。赤潮の影響で海洋性毒素の濃度が上昇し、それらを摂取した貝を食べるラッコに毒素が蓄積され、異常を来すという。結果、異常な動きをするラッコに反応したサメなどに捕食されてしまい、生息数が減少する事例も紹介している。

 少ない生物量でも生態系に大きな影響を与える「キーストーン種」であるラッコは多くの生物をつなぐ生態系の要であり、その保全が海洋生物の多様化を実現させると説く。また、赤潮の発生を抑え、ラッコを守るために取り組んだ実験と結果も詳細に解説されている。

  □     □

■将来について

 卒業後は理系大学に進み、ラッコを中心とする海洋生物の研究者になることを目指す中地さんは「将来は海洋環境悪化の原因やその状況を改善するために研究していきたい」と抱負を述べた。

 中地さんのクラスの担任を務める千手久味教諭は「研究が報われてよかった。素晴らしい論文だった」と語った。

 中地さんを含む受賞者の論文は同大学ホームページに掲載されている。

(2018年12月23日付紙面より)

最優秀賞を受賞した中地智里さん(中央)。左は千手久味教諭、右は清水克洋教授=21日、近畿大学附属新宮高校
2018年12月23日
2 クリスマス需要に向け まりひめ目慣らし会 (那智勝浦町)

 那智勝浦町苺生産組合(桒野稔近組合長、組合員9戸)はクリスマス需要期出荷に向け21日、同町南大居のJAみくまの太田営農センター(野生計センター長)でイチゴの目慣らし会を開いた。

 目慣らし会は、ケース詰め基準の統一と等級の確認を目的にイチゴの出荷が本格化し始める時季に開催している。JAみくまので販売される県独自の品種「まりひめ」は東牟婁地方を代表する特産品で、那智勝浦町の太田地区が主要産地となっている。

 この日はイチゴ生産農家、みくまの農業協同組合、新宮公設市場、東牟婁振興局の職員らが参加し、イチゴの品質やケースごとの量などについて意見を出し合った。公設市場の職員は「まりひめは、他のイチゴの基準になるくらい品質の良さに定評があります」と話した。

 まりひめは例年11月下旬から翌年の5月ごろにかけて出荷されるが、台風20号、24号の影響によるハウスの倒壊や畑への浸水などの被害から出足が遅れ、この日の出荷量も昨年の7割ほどとなったが、品質は上々だという。桒野組合長は「どうにかクリスマスに間に合いました。シーズン出だしは不安もありますが、消費者の皆さんの声を励みに、より高品質な生産を目指します」と力を込めた。

 まりひめは熟した頃合いを見て摘果しており、地域でしか販売されないため、公設市場を通して近隣のスーパーなどで販売している。昨シーズンは約1万ケースを出荷した。

(2018年12月23日付紙面より)

イチゴの大きさや形、色の確認をする桒野稔近組合長(右)と組合員ら=21日、那智勝浦町南大居
2018年12月23日
3 来年の一文字は「刻」
 御創建二千五十年終了奉告祭  (熊野本宮大社 )

 田辺市本宮町の熊野本宮大社で21日、御創建二千五十年奉祝式年大祭の締めくくりとなる終了奉告祭が執り行われた。本殿前で九鬼家隆宮司が男舞を奉奏し、一文字揮毫(きごう)では大筆で力強く「刻」と書いた。

 熊野本宮大社が旧社地大斎原へ鎮座して以来、今年で2050年を迎えた。これを記念し、1月1日から歌唱奉納、講大社祭・献詠披講式、奥三河の花祭熊野公演など奉納イベントや記念行事が催されてきた。

 奉告祭には約150人が参列。九鬼宮司が、四方を榊(さかき)の風によってはらい清め、太陽を迎える神楽「熊野」を奉奏し、地元の小学生が歌を奉納した。

 一文字揮毫は新年への願いを込め九鬼宮司が書き始め10年目。大社本殿前に敷かれた縦横2・9㍍の白い布に、長さ1・3㍍の大筆で一気に書き上げると、見守った参列者らから拍手が湧き起こった。年内は社務所前に掲げる。

 最後に朱印を押して書を仕上げた九鬼宮司は「毎年試行錯誤をするが、今年は時を刻む『刻』。明年(みょうねん)は元号も変わり、新しく時を刻んでいく。2050年も長きにわたり多くの先人が時を刻んできて今日がある。しっかりと船出を刻み、それぞれ一日一日大事な時を刻み、平穏で素晴らしい一年を迎えてほしい。刻の左はえとの『亥(い)』。来年は亥年で、刻む年になる」と話した。

(2018年12月23日付紙面より)

※ 九鬼家隆宮司の「鬼」は、「鬼」の1画目を取った字

「刻」の文字を一気に書き上げる九鬼家隆宮司=21日、田辺市の熊野本宮大社
本殿前で神楽「熊野」を奉奏
2018年12月23日
4 復興のシンボルとして
 仙人風呂がオープン  (川湯温泉 )

 田辺市本宮町の川湯温泉街を流れる大塔川の河原で22日、露天風呂「仙人風呂」がオープンした。地元園児たちが一番風呂を楽しみ、大自然の恵みを満喫した。入浴は無料で、利用時間は午前6時30分から午後10時まで。設置期間は来年2月末まで。

 例年12月1日から始まるが、今年は相次ぐ台風被害で開催も危ぶまれる中、仙人風呂実行委員会(小淵誠委員長)が台風被害からの復興シンボルとして開設することを決めた。

 冬の風物詩になっている仙人風呂は1985年から毎年設置されている。今年は例年より規模を縮小し、熊野川の支流大塔川の一部をせき止めて横幅約28㍍、奥行き約12㍍、深さ約60㌢の浴場を造成。川底から湧き出る温泉は約73度で、川の水を引き入れて40度前後に調整している。名前は、川湯温泉が昔、仙人のお告げで発見されたという言い伝えがあることと、千人が入れるぐらいの大きさがあることに由来している。

 アルカリ性単純温泉で、神経痛や筋肉痛に効果がある。約80台分の無料駐車場や男女別の簡易更衣室を設置。シャンプーやせっけんの使用は不可で、水着やタオルなどを着用して入浴する。

 今シーズンの安全と温泉街の繁栄を願う開湯式では、祐川寺の丹羽達宗住職による読経の後、小淵委員長ら関係者が湯にお神酒を注いだ。

 たんぽぽ保育園とひまわり保育園の園児ら16人が一番風呂に入り、「温かくて気持ちいい」となどと喜んでいた。

 利用者数は2006年度が最も多く10万4000人。昨年度は6万5000人だった。小淵委員長は「今回の台風では川湯温泉の全ての宿泊施設が浸水し、大きな被害を受けた。そんな中での仙人風呂の開催は非常に難しかった。まだ傷跡が残っており本来の姿ではないが、復興のシンボルとして開催します」とあいさつ。来賓の真砂充敏市長は「多くの皆さんのお力添えで復興のシンボルとして開催することができた。よみがえりの地として、元気になった川湯温泉を多くの人に見ていただきたい」とさらなる協力を呼び掛けた。

  □     □

■湯けむり灯籠も

 期間中、毎週土曜日午後8時~10時に「仙人風呂湯けむり灯籠」を実施する。周囲を灯籠で囲い幻想的な雰囲気を醸し出す。雨天中止。

(2018年12月23日付紙面より)

一番風呂を楽しむ地元の園児たち=22日、田辺市本宮町
安全祈願でお神酒を注ぐ主催者ら
2018年12月23日
5 競技通じて交流図る 小中学生ソフトテニス交流大会 
2018年12月23日
6 食の大切さを学ぶ  城南中学校で食育の授業  (新宮市 )
2018年12月23日
7 富弘美術館を囲む会が寄付  カレンダーなどの収益を贈る  
2018年12月23日
8 模擬店の売上を寄付  社協、健康まつりで募金も  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
9 下里小、干物や缶詰作り  勝浦市場のまぐろ体験CANで  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
10 スポーツで一体感高める  光洋中学校でクラスマッチ  (新宮市 )
2018年12月23日
11 心温まるひとときに  温泉病院でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
12 夜の楼門幻想的に 新宮市の徐福公園 
2018年12月23日
13 楽しいクリスマス会   
2018年12月22日
14 冬休み始まる
 小、中学校で終業式  (新宮・東牟婁地方 )

 新宮・東牟婁地方の小中学校で21日、終業式があった。児童生徒らは約2週間の冬休みに入った。

 新宮市立緑丘中学校(橋爪健校長)では、終業式前に全校集会があり、「第38回全国中学生人権作文コンテスト」和歌山県大会で最優秀賞、中央大会で奨励賞を受賞した小西柚さん(3年)や、運動部、文化部で成績を収めた生徒らに表彰状が送られた。

 同校生徒会長の﨑山翔太君(2年)が「一年間で最も長い2学期が今日で終わります。文化祭では一人一人が努力し素晴らしいものになりました。クリーン作戦では地域の方々と共に協力し合い、街がとてもきれいになりました」と述べ、スライドで2学期の思い出を振り返った。

 終業式では校歌斉唱後、橋爪校長が「冬休みの間に年が替わります。何かが変わる時は一つの大きなきっかけとなる。今年できなかったことに取り組む良い節目になります」とあいさつ。「年末年始は帰省する人も多く、車も増えます。勉強や運動ももちろん大事ですが、第一に健康面と安全面に気を付けて過ごしてください」と呼び掛けていた。

(2018年12月22日付紙面より)

2学期最終日を迎える生徒ら=21日、新宮市立緑丘中学校
2018年12月22日
15 22人が受講して要件満たす
 下露で動物駆逐用煙火講習  (古座川町 )

 古座川町下露にある七川総合センターふるさとで15日、動物駆逐用煙火使用の講習会があり、22人が受講して同煙火を使用する要件を満たした。

 この講習会は、同町地域振興課が主催。鳥獣被害防止対策として平成26年度から導入している同煙火「T―3」は、サルなどの有害鳥獣を追い払う用途で伊藤煙火工業株式会社=三重県亀山市=が生産していて、市販されている花火よりも火薬量が多いため同町は、不正使用や不正流通の防止も兼ねて同講習会の受講を使用の要件とし修了者に対して無償配布し対策の実践を求めている。

 この日は同社の伊藤照雄代表取締役会長が「T―3」の開発経緯や仕組み、専用ホルダーを用いた使用方法や注意事項などを説明し、その後は屋外に出て実技指導もした。参加者も実際に試射して、同煙火がどういうものかを確かめた。

 同課によると、この講習会はこの日を含めて計7回開いていて延べ427人(重複受講を含む)が受講している。無償配布は専用ホルダーも含めて役場本庁や各出張所を窓口にして実施していて、平成29年度中の配布本数は全体で933本だったという。同煙火による鳥獣被害防止対策の問い合わせは同課(電話0735・72・0180)まで。

(2018年12月22日付紙面より)

動物駆逐用煙火を試射して理解を深める受講者ら=15日、古座川町下露(同町地域振興課提供)
2018年12月22日
16 海上の安全と漁を祈る
 紀州勝浦漁協がイセエビ奉納  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で19日、紀州勝浦漁業協同組合(片谷匡組合長)によるイセエビの奉納があった。地元で捕れたイセエビ約30匹10㌔を神前にささげ、海上安全などを祈願した。

 イセエビの奉納は毎年この時期の恒例となっている。拝殿

には、このほど公募により決まった地元産イセエビの愛称「南紀黒潮イセエビ」ののぼりが

掲げられ、地域の発展も祈った。神事を終え、組合員の吉村泰治さんは「海上の安全を第一に、大漁を願いました」と話した。

 男成宮司は「日本の漁業を取り巻く環境は厳しいものがあり、ご苦労が多いかと思いますが漁業は大事な産業。那智勝浦町のためにもご精進くださいますように。豊漁を祈ります」とあいさつした。

(2018年12月22日付紙面より)

地元産「南紀黒潮イセエビ」を奉納=19日、熊野那智大社
2018年12月22日
17 クジラの町活気に期待
 IWC脱退方針を歓迎  (太地町 )

 日本政府がクジラの資源管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)から脱退の方針を固めたとの報道を受け、日本小型捕鯨協会長で、太地漁業協同組合の貝良文(かい・よしふみ)参事は20日、「信じられない。われわれにとって商業捕鯨の再開は悲願だった」と喜んだ。

 日本の国際機関脱退は戦後の例がほとんど無く異例なこと。クジラの食文化を守る立場の日本政府は、近年クジラの資源量は回復しているとして9月のIWC総会で、商業捕鯨の再開や改革を提案したが否決されていた。政府はIWCに加盟したままでは商業捕鯨の再開は困難と判断し、脱退の方針を固めた。来週にも表明する方針。

 脱退すれば、商業捕鯨を再開できる見通しだが、南極海での調査捕鯨はできなくなる。従来の太地町での沿岸漁業に、たちまちの支障はないものの、反捕鯨国や団体からの反発は必至とみられている。

 太地町は古式捕鯨の発祥地として知られている。IWCの捕獲制限により捕獲が禁止され、現在は主にIWC管理対象外の小型鯨類のツチクジラ、ゴンドウクジラなどを捕っている。貝参事は「政府からの正式発表はないが、これが事実ならばありがたい。良い風が吹いてきたように思う」と話している。

 太地町では国の方針を歓迎する声が多く聞かれ、新屋敷に住む元マグロ漁師の坂口高男さん(85)は「太地はクジラで栄えてきた町。昔は多くの漁師や人でにぎやかだった。商業捕鯨の再開は町としていいことだと思う。今後の活気につながるのでは」と話した。

(2018年12月22日付紙面より)

2018年12月22日
18 歌やダンスで成長を披露  新宮市内保育所、園で発表会  
2018年12月22日
19 地域の安全見守る  夜間防犯パトロール  (新宮市 )
2018年12月22日
20 本を通して笑顔の交流  ビブリオバトルの講演や体験会  (那智勝浦町 )
2018年12月22日
21 下里、懸泉堂に残る文書 2273点の目録化終える (那智勝浦町)
2018年12月22日
22 ウェブサイトをリニューアル  わかやま空き家バンク  
2018年12月22日
23 今年もサンタ人形がお目見え  那智勝浦町「エスト」  
2018年12月22日
24 地域一体で盛り上がる  えぼし寮でクリスマス会  (新宮市 )
2018年12月22日
25 歌やダンスなどを披露  王子幼と王子ヶ浜小クリスマス会  (新宮市 )
2018年12月22日
26 感謝の気持ちを忘れずに  熊野川小でクリスマス・焼き芋会  (新宮市 )
2018年12月22日
27 うれしいクリスマス  三尾川保園児が「ささゆり」慰問  (古座川町 )
2018年12月22日
28 町関係愛好者30人競う  第14回囲碁・将棋大会  (串本町 )
2018年12月22日
29 12月定例会一般質問(終)  串本町議会  
2018年12月22日
30 日舞学習の成果を発表  おさらい会と伝統文化親子教室  (西川流友華会 )
2018年12月22日
31 「この本よんだ? 18冬」  新宮市立図書館に特設コーナー  
2018年12月22日
32 お悔やみ情報
  
2018年12月09日
33 熊野川ヤタガラス米をPR
 試食販売会で観光客に好評  (熊野川町 )

 新宮市熊野川町産のコシヒカリをブランド化した「熊野川ヤタガラス米」の試食販売会が7日、同町日足の瀞峡めぐりの里熊野川(志古ジェット船乗場)であった。

 市観光振興計画の一つ。インバウンド(訪日外国人客)を含む観光客向けに熊野川のおいしい米を使ったお土産として開発した。

 同町三津野地域活性化協議会(下阪殖保会長)のメンバーが生産した1800㌔のうち、今年は約200㌔を用いた。

 日本サッカー協会のシンボルマーク「ヤタガラス(八咫烏)」と絡めて、パッケージはサッカー日本代表のユニホームカラー「サムライブルー」の青色を基調に、ヤタガラスと黄金色の稲穂をデザイン。熊野速玉大社に奉納し付加価値を付けた。

 試食販売会は同協議会が実施し、市観光振興委員会が協力。平安衣装と法被姿で出迎えた。

 試食用に一口サイズのおにぎりを用意し、関東方面や外国からの観光客らが味わった。米2合(約300㌘)を真空パックにして500円で販売。お土産用に人気を集めた。

 東京から2泊3日のツアーで訪れた女性は「もっちりしておいしかった。色つやも良いと思う。お土産として二つ購入しました」と話していた。

 下阪会長は「新宮市をPRする目印になればと考えている。多くの皆さんに知ってもらえるよう、来年以降も継続して取り組んでいきたい」。

 熊野川ヤタガラス米は同所で販売を開始し、市観光協会、徐福公園などでも順次取り扱う予定だという。

(2018年12月9日付紙面より)

観光客におにぎりを振る舞う=7日、新宮市熊野川町の瀞峡めぐりの里熊野川
販売が始まった熊野川ヤタガラス米
2018年12月09日
34 交通安全も呼び掛け
 第3回紀宝警察署協議会  

 住民の声を警察業務に反映させる第3回紀宝警察署協議会(山本孝司会長、会員5人)が6日、紀宝町の同警察署で開かれた。

 協議会は警察改革の一環として、平成13年に全国の各警察署に設置された。年度内に4回程度の会合を開いて委員から意見を求め、警察の安全・安心な地域づくりに反映させるのが目的。紀宝署の島田満署長は11月末現在の管内概況を説明した。

 遺失物、拾得物は、遺失物303件(現金約160万円)、拾得物175件(現金約100万円)を取り扱い、返還率は49・7%。うち現金は68・6%となっている。

 振り込め詐欺については、昨年中は3件91万5000円が被害に遭ったのに対し、今年10月末では1件30万円のみ。ただし署の迅速な対応で被害は発生していない。少年補導は深夜徘徊、喫煙、飲酒で52件。少年犯罪では窃盗(万引)で2件2人を逮捕している。

 交通部門では総事故件数276件、うち物損事故247件、人身事故29件で昨年同期より減少しているが、御浜町で死亡事故が1件発生している。

 協議会終了後は紀宝町ウミガメ公園に移動し、協議会に出席した会員4人と島田署長ら署員も参加して啓発物品を配布。年末の交通事故防止を呼び掛けた。

(2018年12月9日付紙面より)

警察署協議会。あいさつは島田満署長=6日、紀宝警察署
交通事故防止を啓発する山本孝司会長(右)
2018年12月09日
35 特殊詐欺防止やツリー作り
 ふれあいサロンいっぷく亭  (太地町 )

 太地町社会福祉協議会は5日、「ふれあいサロンいっぷく亭」を同町の東新集会所で開いた。集まった住民ら18人は特殊詐欺被害防止講話で詐欺の現状や対策など学び、松ぼっくりを使用したクリスマスツリーを和気あいあいと制作した。

 同サロンは高齢者らが自宅から出て集まり、会話や催しを通して触れ合うことで引きこもりの予防や地域づくりが目的。東新、寄水、平見、森浦の各集会所で実施されている。それぞれの地区で人を集めたり、運営を手助けするボランティアがおり、東新集会所では浜中由さんが尽力している。

 全国的に多数の被害が発生している特殊詐欺。町内での被害を防止すべく、和歌山県警本部生活安全企画課の特殊詐欺被害防止アドバイザーの大山擴さん、更谷正人さんを同サロンに招き、講話を受講している。

 大山さんらは今年10月末の県内の特殊詐欺発生件数を43件、被害総額を2億4077万円と報告。串本・新宮署管内では現在、発生は0件と説明した。

 「訴訟最終告知・訴訟最終通知」などの不審はがきにも触れ、「これらは全て詐欺。電話をするとだまされる可能性があるので電話はしないでください」と注意を呼び掛けた。また、最近の手口として、▽はがき同様の文書を封書で送ってくる▽警察官を名乗り、金銭をだまし取ろうとする―事例もあると紹介した。

 大山さんと更谷さんは「特殊詐欺がどういうものか知ってもらうことで防御対策になる。困ったことや不安がある場合は、新宮署までご連絡ください」と締めくくった。

 その後は、同町在住でフラワー装飾1級技能士の坂下富貴子さんがボランティアで講師を務め、材料も提供した。坂下さんの指導の下、参加者らは松ぼっくりに装飾を施し、クリスマスツリー作りを楽しんだ。

 同町社協の小畑美由紀さんは「多くの方々が足を運び、互いを気遣い、仲の良い関係になっていただけるような地域づくりをしていきたい。皆さま方のご協力のおかげで運営できている。感謝しております」と語った。

(2018年12月9日付紙面より)

特殊詐欺について講話する大山擴さん(左)と更谷正人さん=5日、太地町の東新集会所
松ぼっくりを用いたクリスマスツリー作りを楽しんだ
2018年12月09日
36 「新宮ってこんな街なんやで」 市の歴史まとめた絵本が完成 (新宮市)

 熊野新宮の歴史を絵本にした『新宮ってこんな街なんやで』の完成記者会見が7日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局であった。「くまの地域絵本つくりの会」の平見靖子代表(64)は「熊野新宮の魅力を絵本仕立てにすれば分かりやすく伝えられるのではと思い製作しました。一人でも多くの人にご一読いただければ」と話していた。

 絵本はA4判82㌻、フルカラー。熊野権現が紀州熊野に鎮座し、世に知られるようになったいきさつを書いた縁起記「熊野権現御垂迹縁起(くまのごんげんごすいじゃくえんぎ)」の伝説を基に製作した。熊野速玉大社、神倉神社、阿須賀神社の3社を中心に紹介。4部で構成されている。和歌山県の「地域・ひと・まちづくり補助事業」、市の「街作り市民活動補助金」の支援を受け完成に至った。

 同会は市内でゲストハウスを営む平見代表の呼び掛けで昨年10月に発足。昨年8月に当地方を訪れゲストハウスを利用した台湾旅行客がフェイスブックに寄せた「この地は日本の歴史に重要な部分」といった内容のレビューがきっかけとなった。平見さんは「外国の方がそういう思いで歴史を踏まえて来られているのに、この地に生まれ育った私は何も知らないことに恥ずかしく思った」と語る。

 当地方の歴史などについて学ぶ機会がなかったことへの反省を踏まえ、「子どもに世界遺産の地・新宮市を知ってもらい、成長した後も歴史や文化、魅力を自信を持って語り継いでもらいたい」との思いから絵本作りに至った。文章はフリーの観光ガイドなどとして活躍する同会の玉置ひとみさん(62)が、熊野三山協議会の山本殖生幹事の監修の下に作成。「方言も忘れてほしくない」との思いで言葉にもこだわった。芸術家の平野薫禮(ぐれ)さん(45)が絵を担当。平野さんは「子どもたちに自分たちの町を愛してもらえるきっかけになれば」と語っていた。

 同会は会見後、熊野速玉大社と田岡実千年市長を訪問し絵本を手渡した。田岡市長は「自分たちの町に自信を持ってもらえることはうれしいこと。心から感謝します」と話していた。

 絵本は今月から来年1月にかけて市内の保育園、幼稚園、小・中学校、高校、児童館、図書館に配布予定。販売の予定はないが、3千円以上の寄付で贈呈される(数に限りあり)。

(2018年12月9日付紙面より)

完成した本を手に「くまの地域絵本つくりの会」の皆さん=7日、新宮市
田岡実千年市長に絵本を手渡す平見靖子代表(左)と玉置ひとみさん
2018年12月09日
37 演奏者と観客が一体に  那智勝浦町民音楽祭  
2018年12月09日
38 ラジオ体操や会話楽しむ  ニュータウン熟年クラブ  (那智勝浦町 )
2018年12月09日
39 ミツカドヒシガニなど  エビとカニの水族館で展示  
2018年12月09日
40 サネカズラとコガモ  浮島の森、季節の風物詩  
2018年12月09日
41 防災意識を高める  三輪崎保育園で立ち会い訓練  (新宮市 )
2018年12月09日
42 感謝の気持ち伝える  三輪崎保「ありがとう遠足」  (新宮市 )
2018年12月09日
43 かわいい踊りや歌を披露  飯盛、相野谷保で発表会  (紀宝町 )
2018年12月09日
44 園児と利用者が交流  湯ごりの郷で歌や踊り披露  (那智勝浦町 )
2018年12月08日
45 注意喚起看板を設置
 市交通指導員協議会が危険箇所へ  (新宮市佐野 )

 新宮市交通指導員協議会(清岡幸子会長、会員21人)は6日、那智勝浦新宮道路の新宮南インターチェンジ(IC)につながる同市佐野の市道2カ所に交通事故防止の注意喚起看板を設置した。市内では今月1、2日に連続して交通死亡事故が発生している。

 設置した場所は同ICや市医療センターに通じる道路。道幅のわりに交通量や速度を出す車両が多く、これまで付近住民から「車の通行や歩行でたびたび危険を感じたことがある。交通事故防止の対応措置を取ってほしい」などの要望があった。

 現地調査の結果、道路整備などで以前より道路幅が広くなり、速度を出す車両が認められ、さらに歩行者利用もあることから、交通安全・交通事故防止施策として看板を新たに取り付けた。

 看板は縦100㌢、横25㌢。全面反射で夜でも色鮮やかに交通安全をPRできる。スピードを出す車に対する注意喚起として「危険 スピード落とせ」と注意を促している。

 設置には会員10人と市職員らが参加。清岡会長は「1日と2日には死亡事故が発生している。市も力を入れてくれ、今回だけではなく今後も市内の危険箇所に看板を設置したい。お邪魔すると思うが、近隣の皆さまのご理解とご協力をお願いします」と話していた。

 同協議会は現在活動に参加する指導員を募集している。問い合わせは新宮市生活環境課内、交通指導員協議会事務局(電話0735・23・3333)まで。

(2018年12月8日付紙面より)

看板設置作業に取り組む新宮市交通指導員協議会の会員=6日、新宮市佐野
2018年12月08日
46 「まちなか観光」加速に向け 新宮市観光振興委員会 

 新宮市観光振興委員会(森本祐司委員長)が6日、市役所4階会議室で開かれた。第5回のこの日は熊野速玉大社神職体験、熊野川米、宿泊者限定企画「せんペロ対抗戦」の報告を受け、来年度の計画を話し合った。

 開会に当たり森本委員長があいさつ。「人口減少の中、インバウンドを含めた流入人口増がなければ、新宮市の経済が回っていかなくなる。『食える観光』にしないと厳しい」と述べた。

 神職体験は11月12日に開催。外国人3人が臨時神職として神事を奉仕した。「貴重な体験だった」「感動した」との声があった一方、「マナーが難しい」「覚えることが多くて疲れた」などの改善点も見つかった。

 これらを踏まえて一部内容を簡略化し、一般参詣者に「見せる」化する方針を示した。年11回の開催を観光客が多いシーズンに集中的に実施する計画も持ち上がった。

 熊野川米は「熊野川ヤタガラス米」と命名。ジェット船乗り場、駅前観光協会、道の駅、宿泊施設の他、贈答品として商店街で販売する。ふるさと納税返礼品、イベントなどでの記念品にも活用する。

 せんペロ対抗戦は市の魅力を知ってもらうことが狙い。市観光協会の里中陽互会長は「新宮を楽しんでもらう意識を持つことが重要。イベントを通して、(宿泊者に紹介する)ホテルにも生き残る道を感じてほしい」と話した。

 楽天トラベルは、今後のプロモーションを説明。来年1月28日(月)に市福祉センターでDMOセミナーを開催する。

 委員会は来年度、「まちなか観光」を加速させ、外国人観光客の市街地誘導を強化する。▽商品開発の仕組みを構築▽川舟の商品化▽グリーンツーリズム開発▽ターゲットを絞った周遊ルート開発▽メニュー開発、お土産開発による事業者の活性化―に取り組む。

 来年2月末に今年度最後の委員会を開く。

(2018年12月8日付紙面より)

来年度の計画などを話し合う委員=6日、新宮市役所
2018年12月08日
47 地域協正副会長に事後報告
 議長を務めた伊森安美さん  (串本古座高校 )

 「世界津波の日」2018高校生サミットin和歌山で議長を務めた伊森安美さん(串本古座高校2年)が6日、事後報告のため同校地域協議会の会長や副会長を訪ねた。

 このサミットは、10月31日と11月1日の2日間にわたり和歌山市内で開かれた。世界48カ国から約250人、国内49校から約130人の高校生が参加し、自然災害から命を守るための備えについて▽災害について知識を得る▽災害に備え意識を高める▽災害から生き抜く―の各分科会に分かれて協議。伊森さんは県立日高高校3年の中井充歩さんと共に議長を務め、各分科会の協議の成果を「稲むらの火継承宣言」としてまとめた。

 串本古座高校からは前回の同サミットにも参加した伊森さんら生徒4人が参加した。先だって参加者を対象に開かれたスタディーツアーでは同校の生徒約50人が参加者の体験をサポートした。サミット後の11月22日、議長2人は東京都にあり▽ANAホールディングス▽気象庁▽内閣府▽自由民主党本部▽文部科学省―に事後報告をし、同本部で二階俊博幹事長から両議長に安倍晋三内閣総理大臣名の感謝状が伝達されたという。

 6日の事後報告で報告を受けた会長の田嶋勝正串本町長は防災のリーダーが求められる中、若い世代が率先して防災に取り組んでくれることは町としてもうれしいと感謝。副会長の西前啓市古座川町長は一連の経過を良い経験だとたたえ、そろって伊森さんと同サミットに協力した生徒の今後の活躍を期待した。

 事後報告はこの日が最終で、伊森さんは「津波の経験がない国の人が経験した人の話を聞いて意識が高まったという声があって、ここで学んだことを自分の国に帰って同じように伝えてほしいと思ったし、自分もそのように地域や学校に広めていきたい。このサミットに参加するのは2回目ですが、今回も多くのことが学べてすごくよかったです」と思うところをコメント。

 両町長が期待した今後について「自分が住んでいる串本町は、自然が豊かで観光客が多く、その中には外国人観光客もたくさんいる。同宣言の一項目にあるユニバーサルデザインの標識があれば、まったく知らない場所でもどこに逃げればいいかが一目見て分かるので、地域とも連携してこれをやってみたい」と抱負を語った。

(2018年12月8日付紙面より)

田嶋勝正串本町長や西前啓市古座川町長に事後報告する伊森安美さん=6日、串本町役場(上)、古座川町役場(下)
「世界津波の日」2018高校生サミットin和歌山の様子(県立串本古座高校提供)
2018年12月08日
48 年末年始に備え点検
 旅客船の安全やテロ対策  (勝浦海事事務所 )

 観光客や帰省客が増える年末年始に備え、国土交通省近畿運輸局勝浦海事事務所は6、7の両日、串本海上保安署と合同で管内4社の旅客船の安全やテロ対策などを点検した。事故の未然防止などを目的に船舶検査官らが浮輪などの救命設備や安全確保のための連絡体制を確認した。

 国交省が実施する「年末年始の輸送などに関する安全総点検」(12月10日~1月10日)の一環。点検をしたのは熊野交通(新宮市)、紀の松島観光(那智勝浦町)、浦島観光ホテル(同)、串本海中公園センター(串本町)の4社。乗組員の健康状態や過労状態の把握、新型インフルエンザ対策、事故や災害時の連絡体制などについても指導した。

 新宮市熊野川町日足の熊野交通志古船舶営業所(堀芳生所長)には6日、岩佐裕二次長ら4人が訪れた。堀所長ら立ち会いの下、テロ防止のための取り組みやテロ発生を想定した訓練の実施状況、事故や災害発生時の安全確保のための指示体制などを聞き取り調査。ウオータージェット船(全長約18㍍、総トン数約19㌧)内に入り、救命具の位置、消火器の有効期限などを一つ一つ調べた。海中転落者を救助するための、漁具(浮子=あば)を応用した救助機材「非常投浮(とうふ)」の実演もあった。

 点検終了後、岩佐次長は「今後も体調の変化などに皆さんで注意し合い、さらなる安全運航に取り組んでください」と呼び掛けた。堀所長は「年末年始に向けて、多くのお客さまを安全にご案内できるよう気を引き締めていきたい」と話していた。

(2018年12月8日付紙面より)

安全運航などの聞き取り調査=6日、新宮市熊野川町日足
非常投浮の実演と説明もあった
2018年12月08日
49 「ホテル中の島」60年の歴史に一区切り  来年4月にリブランドオープン  
2018年12月08日
50 新規事業化など要望  近畿自動車道紀勢線建促同盟会  
2018年12月08日
51 元気いっぱいきね振るう  たづはら保育園で餅つき  (新宮市 )
2018年12月08日
52 強盗事件想定して対応確認  相野谷郵便局で防犯訓練  (紀宝町 )
2018年12月08日
53 安全運転呼び掛ける  甫子浦交差点で夜間啓発  (那智勝浦町 )
2018年12月08日
54 地域で寄り添い見守りを  橋本会館でふれあいサロン  (新宮市 )
2018年12月08日
55 年の瀬を前に景観整える  遺族ら顕彰碑で清掃奉仕  (串本町 )
2018年12月08日
56 元気な園児に大きな拍手  高池保・三尾川保発表会  (古座川町 )
2018年12月08日
57 園児らの華やかな演技に拍手  上野山こども園の発表会  (串本町 )
2018年12月08日
58 野田彩加さんが受賞  「税に関する高校生の作文」で  (串本古座高校串本校舎 )
2018年12月08日
59 熱いステージを披露  新宮市民音楽祭ロックの部  
2018年12月08日
60 川舟新造へ支援募る  クラウドファンディング利用し  (熊野川舟下り )
2018年12月08日
61 お悔やみ情報
  
2018年12月02日
62 迎春準備が始まる
 来年の大絵馬に掛け替え  (速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で1日から迎春準備が始まった。拝殿の「戊戌(つちのえ・いぬ)」の大絵馬が来年のえと「己亥(つちのと・い)」の大絵馬に掛け替えられた。

 大絵馬はヒノキ製で、大きさは縦1・5㍍、横2・1㍍。2匹のうり坊を愛情深く見守る父イノシシの姿が描かれている。父イノシシは平和の象徴である梛の御幣をくわえ、白で描き清らかさを表現。瑞雲と瑞光で新しい年に光を与え、年の幕開けを祝う気持ちを表した。

 書き添えた「新日本の國(くに)造り」の文字は御代替わりに際し、日本国民としてどうあるべきかを考え、豊かな国造りのために頑張っていかなければならないとの思いを込めている。

 上野宮司は「来年には天皇陛下が生前のご譲位をされる。日本国民の統合の象徴で、我々が国を思う気持ちが反映される。きちんとした国民の姿を表さなければならない」と語った。

 迎春準備に触れ「年末にお参りを済ませる人にも一足早い新年を感じてもらいたい。今年は川合組さんにご奉仕いただき、臨時駐車場の台風で流れてしまったところを一から整地してくれています」と感謝していた。

  □     □

■新宮駅へ小絵馬授与



 同大社はこの日、JR新宮駅に小絵馬(縦75㌢、横110㌢)を授与した。小絵馬にはうり坊を見守る母イノシシが描かれている。

 新宮駅改札付近の駅ホームには12月中旬から、速玉、本宮、那智の熊野三山の小絵馬が並ぶ。角野敦彦副駅長は「来年もお客さまに安全に利用していただけるようにという思いで頑張りたい」と話していた。

(2018年12月2日付紙面より)

拝殿に掲げられた大絵馬とJR新宮駅に授与された絵馬=1日、新宮市の熊野速玉大社
2018年12月02日
63 プロのスタントで事故再現 交通安全の理解深める (那智勝浦町)

 JA共済連和歌山と和歌山県警は11月30日、事故現場を再現することで恐怖を実感し、交通ルールを順守することを学ぶ「スケアード・ストレート自転車交通安全教室」を那智勝浦町立那智中学校(船井洋二校長)で開いた。生徒らはプロのスタントマンによる実際の事故さながらの光景を目の当たりにし、交通安全の重要性について理解を深めた。

 同教室はJA共催による地域貢献の一環として、交通事故の未然防止を目的に県警本部らと協力して実施している。

 船井校長は「今から勉強することは自分のことと捉えて加害者、被害者にならないように学習してください」と話し、JAみくまのの石田守代表理事専務は「事故の疑似体験を通し、改めて事故のない安全な学校生活を送ってください」とあいさつした。新宮署の樋口勇作交通課長や同共催連の古谷和久副本部長も出席した。

 スタントを行うのは映画などでアクションを担当する倉田プロモーションのメンバー。実際にあった死亡事故や危険な事例を迫力あるスタントで再現した。

 メンバーは交通事故発生時の平均時速とされる約40㌔で車を加速し、人形が乗った自転車に衝突させ、速度や破壊力を示した。

 マナー違反した自転車の運転が大きな事故につながると説明し、「自転車は被害者のイメージが強いが、大きなけがを与えてしまう場合もあるので注意が必要」と述べ、「ルールを守ればルールが皆さんを守ってくれます」と呼び掛けた。

 生徒らはトラックの内輪差による事故や死角についても学び、メンバーに感謝の拍手を送った。

 生徒会長の扇田彩帆さん(2年)は「スタントは迫力があった。実際の事故だとすると怖い。きちんとルールを守って気を付けていきたい」と語った。

(2018年12月2日付紙面より)

プロのスタントによって事故現場が再現された=11月30日、那智勝浦町立那智中学校
交通安全の理解を深める生徒ら
2018年12月02日
64 1646点の力作並ぶ
 2日まで、町展と生涯学習フェス  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町教育委員会、町公民館は1日、第53回那智勝浦町展と生涯学習フェスティバルを同町体育文化会館で開催した。2日(日)は午前9時から午後4時まで。

 53回目を迎える町展では町内の園児129点、児童・生徒960点、福祉施設7点、一般550点の合計1646点の絵や書、生け花、陶芸作品などが展示され、多くの来場者が訪れた。

 屋外では町消防本部や消防団による放水や地震などが体験できる「消防のつどい」が行われた。館内では福祉関係団体による販売コーナーや町立温泉病院の健康体操も盛況だった。日本舞踊や太極拳の演武、コーラスなどの披露や編み物や手話の体験コーナーもにぎわった。

 午後からは同町農産物品評会の表彰式やニュースポーツの「ボッチャ」の大会も実施された。

 2日は午後1時から「第24回那智勝浦町民音楽祭」が開催されるほか、午前11時と午後1時から不思議科学実験ショー、手描き年賀状作りや手芸体験なども開かれる。

(2018年12月2日付紙面より)

力作が並ぶ町展の様子=1日、那智勝浦町体育文化会館
2018年12月02日
65 のびのびと学び踊る  国体「とこわかダンス」講習会  (相野谷小 )
2018年12月02日
66 ゲームを通じ友情を築く  新翔高で人権リーダー養成講座授業  (新宮市 )
2018年12月02日
67 道路の早期完成を  熊野川河口に橋を架ける会要望  
2018年12月02日
68 楽しく食への理解深める  三輪崎保育園で給食参観  (新宮市 )
2018年12月02日
69 聞こえた音を表現  作品展に向けパステルアート  (新宮市 )
2018年12月02日
70 クリスマスに向け礼拝  園児ら祈りささげる  (マリア保育園 )
2018年12月02日
71 仕組み学び上手に食べる  王子ヶ浜小学校で魚の出前授業  (新宮市 )
2018年12月02日
72 石垣記念館で写真展  2日まで、熊野ネイチャーフォトクラブ  
2018年12月02日
73 お悔やみ情報
  
2018年12月01日
74 薄暮時の事故に注意を 冬の交通安全運動始まる (和歌山県)

 和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま冬の交通安全運動」(1~10日)を前に11月30日、新宮市橋本のイオン新宮店で決起集会と街頭啓発があった。運動期間中は▽飲酒運転の根絶▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底―を重点とし、県民に注意を促す。

 県内では11月29日現在2083件の事故が発生しており、前年比299件減。死者数は31人、負傷者数は2564人でいずれも減少している。新宮署管内では62件の人身事故が発生しており、前年比18件減。負傷者は77人で同15人減、死者は1人で同2人減だった。物損事故も減少している。

 決起集会には市交通事故をなくする市民運動推進協議会、市交通指導員協議会、県交通安全協会新宮支部、新宮警察署、東牟婁振興局、市役所などの関係団体から約50人が参加した。

 市交通事故をなくする会会長の田岡実千年市長は「事故は減少傾向にあり、皆さま方の地道な活動のおかげと感謝をしている。しかし死亡事故がなくなったわけではなく、何かと厳しい状況も現実にはある。一件でも悲惨な交通事故を無くすためよろしくお願いしたい。啓発で交通事故を無くすんだという思いが皆さま方に伝わるようにしたい」と呼び掛けた。

 新宮署の樋口勇作交通課長は「冬になると薄暮時から夜間にかけての事故が増える。寒くなると暗い色の服装になりがちで、出歩くときには反射材を身に着けて事故を防止してほしい。管内では市街地の交差点での出合い頭の事故や本宮に向かう道での事故、県外の人の事故も多く、地元の人に気を付けてほしい」と話していた。

(2018年12月1日付紙面より)

買い物客らに事故防止を呼び掛けた=11月30日、新宮市橋本のイオン新宮店
2018年12月01日
75 ふるさと自慢の味を伝える
 管内の幼小中に特産品寄贈  (JA紀南 )

 紀南農業協同組合(本田勉組合長)が11月29日、串本町教育委員会(潮﨑伸彦教育長)を訪問し今年も町立幼稚園、小学校、中学校に梅干し「まろの梅」と温州ミカン「天」を寄贈することを伝えた。

 この寄贈は、管内の子どもたちにふるさとの自慢の味を着実に伝え将来にわたって誇りにしてもらうため毎年、管内の幼稚園、小学校、中学校を対象にして行っている。本年度も園児児童生徒と教員1人につき各1個ずつ行き渡るよう、各市町の教育委員会に確かめて準備し寄贈を始めている。

 その数は82校1万1180人分。本田組合長は27日から順次、管内市町の各教育委員会を訪問しサンプルを手渡して寄贈の趣旨を伝えている。29日に訪問を受けた潮﨑教育長は「ふるさと教育に役立ててほしいということで、今年もウメとミカンを頂けた。農家の皆さんが大変な作業をされているからこそおいしいものが頂けるということも含めて伝えていきたい」と述べて、寄贈に感謝。本田組合長は管内の園児児童生徒に向け「和歌山県は日本一のウメとミカンの産地。そのことを誇りにし、将来県外に出られることがあっても私のふるさとにはこういうものがあるんだよと忘れることなく誇りにし続けてほしい」とコメントした。

 「まろの梅」はウメ本来の甘酸っぱさなど風味を味わえるよう塩分控えめで仕上げた梅干し、「天」は光糖酸度センサーで選別した糖度11度以上で味のばらつきを抑えた温州ミカン。いずれもJA紀南が誇る美味の特産品で、単に生産するのではなく作るのであれば精いっぱい良いものを届けようという組合員の努力の結晶でもある。園児と児童には併せて栽培の過程や努力が分かるすごろく風教材(A4版両面カラー刷り)も贈り、特産品生産への理解と関心を促すという。

 各学校へは同組合各支所から届ける段取りになっていて、本年度は今月12日(水)までに全校への寄贈を完了するという。

(2018年12月1日付紙面より)

「まろの梅」と「天」のサンプルを手渡す本田勉組合長(左)=11月29日、串本町役場古座分庁舎
2018年12月01日
76 クジラの特徴や生態を学ぶ
 三輪崎小学校で出前授業  (新宮市 )

 新宮市立三輪崎小学校(芝﨑勝善校長)で11月27日、クジラの出前授業があった。同校の5年生71人が一般財団法人日本鯨類研究所調査研究部の松岡耕二さんからクジラの種類や生態などについて教わった。

 松岡さんは「約85種類のクジラがおり、当地方では三輪崎をはじめ太地、古座が太平洋に面したクジラの通り道で昔から捕鯨をしている場所」と語った。鯨踊りなどが日本遺産に認定されている伝統的なクジラの町と紹介した。クジラは頭の少し後ろにある鼻から潮を吹くが、クジラの種類によってVの字や斜め前に上がるなど、潮の吹き方が違うと説明。魚と比べてヒレの位置や呼吸法、出産方法、体温などの違いを挙げた。

 松岡さんはクジラの体の構造についても述べ、目や耳、鼻などにそれぞれの特徴と役割があるとし「耳あかを調べると、そのクジラの年齢が分かる」と語った。児童らは松岡さんの話にメモを取りながら、真剣に耳を傾けていた。

 福田美心(みこ)さん(11)は「授業を受けるまでこの地域はクジラが有名で日本遺産に認定されていたなど、詳しいことまでは知らなかった。自分が住んでいる町のことが知れたようで、いい勉強になりました」と話していた。

(2018年12月1日付紙面より)

松岡さんの説明に耳を傾ける児童ら=11月27日、新宮市立三輪崎小学校
松岡耕二さん
2018年12月01日
77 津波避難タワー工事始まる
 宇久井湊区で来年3月末完成予定  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の宇久井湊区で11月30日、津波避難タワーの整備工事が始まった。完成は来年3月末の見込み。天満、二河、下里に続いて4基目の建設となる。

 同町の沿岸地域は県が策定した津波避難支援対策プログラムで津波避難困難地域に複数地域が指定されている。本年度予算では津波避難タワー整備事業に7138万円が盛り込まれており、年度内に宇久井湊区の建設を終え、築地地内で用地取得を進める。

 タワーの避難ステージは高さ約7㍍、面積約50平方㍍で、およそ100人が避難できる。設置場所は町立宇久井中学校近くのNTT西日本宇久井別館付近。津波避難困難地域範囲の設定方法に基づき、タワーへの到達時間とカバー可能な人数で定めた。

 この地区は高さ3㍍の浸水が見込まれている。予想される東海・東南海・南海地震同時発生時の津波の到着時間は約13分。津波タワー半径240㍍の津波避難困難人口105人を対象としている。

 この日は用地にくいを打ち込む工事が開始された。12㍍のくいを8本埋め込んだ後、コンクリートで基礎固めをする。年内の工事は29日ごろまでの予定。

(2018年12月1日付紙面より)

くいを打つためのボーリング作業が始まった=11月30日、那智勝浦町宇久井
高さ7㍍、面積25平方㍍、収容人数50人の二河津波避難タワー
2018年12月01日
78 出雲大社新宮教会で例大祭  信徒が大しめ縄を寄贈  (新宮市 )
2018年12月01日
79 九鬼嘉隆の人生に迫る 熊野三山歴史講座に40人 (熊野三山協議会)
2018年12月01日
80 1年生4人が受賞  近大新宮高校で税の作文表彰  (新宮税務署 )
2018年12月01日
81 進路選択の判断材料に  近大新高・中で学校見学会  (新宮市 )
2018年12月01日
82 木削りの楽しさ体験  太田の郷で滝本ヨウさん指導  (那智勝浦町 )
2018年12月01日
83 砂防工事現場を見学  測量機器の操作も体験  (成川小 )
2018年12月01日
84 働く心構えや知識学ぶ  みくまの支援学校で職業講話  (新宮市 )
2018年12月01日
85 砂浜に防砂ネットを設置  橋杭海水浴場に16枚張る  (南紀串本観光協会 )
2018年12月01日
86 4期計延べ852人利用  本年度秋季有料期間終了  (望楼の芝キャンプ場 )
2018年12月01日
87 お悔やみ情報