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2018年12月22日
1 冬休み始まる
 小、中学校で終業式  (新宮・東牟婁地方 )

 新宮・東牟婁地方の小中学校で21日、終業式があった。児童生徒らは約2週間の冬休みに入った。

 新宮市立緑丘中学校(橋爪健校長)では、終業式前に全校集会があり、「第38回全国中学生人権作文コンテスト」和歌山県大会で最優秀賞、中央大会で奨励賞を受賞した小西柚さん(3年)や、運動部、文化部で成績を収めた生徒らに表彰状が送られた。

 同校生徒会長の﨑山翔太君(2年)が「一年間で最も長い2学期が今日で終わります。文化祭では一人一人が努力し素晴らしいものになりました。クリーン作戦では地域の方々と共に協力し合い、街がとてもきれいになりました」と述べ、スライドで2学期の思い出を振り返った。

 終業式では校歌斉唱後、橋爪校長が「冬休みの間に年が替わります。何かが変わる時は一つの大きなきっかけとなる。今年できなかったことに取り組む良い節目になります」とあいさつ。「年末年始は帰省する人も多く、車も増えます。勉強や運動ももちろん大事ですが、第一に健康面と安全面に気を付けて過ごしてください」と呼び掛けていた。

(2018年12月22日付紙面より)

2学期最終日を迎える生徒ら=21日、新宮市立緑丘中学校
2018年12月22日
2 22人が受講して要件満たす
 下露で動物駆逐用煙火講習  (古座川町 )

 古座川町下露にある七川総合センターふるさとで15日、動物駆逐用煙火使用の講習会があり、22人が受講して同煙火を使用する要件を満たした。

 この講習会は、同町地域振興課が主催。鳥獣被害防止対策として平成26年度から導入している同煙火「T―3」は、サルなどの有害鳥獣を追い払う用途で伊藤煙火工業株式会社=三重県亀山市=が生産していて、市販されている花火よりも火薬量が多いため同町は、不正使用や不正流通の防止も兼ねて同講習会の受講を使用の要件とし修了者に対して無償配布し対策の実践を求めている。

 この日は同社の伊藤照雄代表取締役会長が「T―3」の開発経緯や仕組み、専用ホルダーを用いた使用方法や注意事項などを説明し、その後は屋外に出て実技指導もした。参加者も実際に試射して、同煙火がどういうものかを確かめた。

 同課によると、この講習会はこの日を含めて計7回開いていて延べ427人(重複受講を含む)が受講している。無償配布は専用ホルダーも含めて役場本庁や各出張所を窓口にして実施していて、平成29年度中の配布本数は全体で933本だったという。同煙火による鳥獣被害防止対策の問い合わせは同課(電話0735・72・0180)まで。

(2018年12月22日付紙面より)

動物駆逐用煙火を試射して理解を深める受講者ら=15日、古座川町下露(同町地域振興課提供)
2018年12月22日
3 海上の安全と漁を祈る
 紀州勝浦漁協がイセエビ奉納  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で19日、紀州勝浦漁業協同組合(片谷匡組合長)によるイセエビの奉納があった。地元で捕れたイセエビ約30匹10㌔を神前にささげ、海上安全などを祈願した。

 イセエビの奉納は毎年この時期の恒例となっている。拝殿

には、このほど公募により決まった地元産イセエビの愛称「南紀黒潮イセエビ」ののぼりが

掲げられ、地域の発展も祈った。神事を終え、組合員の吉村泰治さんは「海上の安全を第一に、大漁を願いました」と話した。

 男成宮司は「日本の漁業を取り巻く環境は厳しいものがあり、ご苦労が多いかと思いますが漁業は大事な産業。那智勝浦町のためにもご精進くださいますように。豊漁を祈ります」とあいさつした。

(2018年12月22日付紙面より)

地元産「南紀黒潮イセエビ」を奉納=19日、熊野那智大社
2018年12月22日
4 クジラの町活気に期待
 IWC脱退方針を歓迎  (太地町 )

 日本政府がクジラの資源管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)から脱退の方針を固めたとの報道を受け、日本小型捕鯨協会長で、太地漁業協同組合の貝良文(かい・よしふみ)参事は20日、「信じられない。われわれにとって商業捕鯨の再開は悲願だった」と喜んだ。

 日本の国際機関脱退は戦後の例がほとんど無く異例なこと。クジラの食文化を守る立場の日本政府は、近年クジラの資源量は回復しているとして9月のIWC総会で、商業捕鯨の再開や改革を提案したが否決されていた。政府はIWCに加盟したままでは商業捕鯨の再開は困難と判断し、脱退の方針を固めた。来週にも表明する方針。

 脱退すれば、商業捕鯨を再開できる見通しだが、南極海での調査捕鯨はできなくなる。従来の太地町での沿岸漁業に、たちまちの支障はないものの、反捕鯨国や団体からの反発は必至とみられている。

 太地町は古式捕鯨の発祥地として知られている。IWCの捕獲制限により捕獲が禁止され、現在は主にIWC管理対象外の小型鯨類のツチクジラ、ゴンドウクジラなどを捕っている。貝参事は「政府からの正式発表はないが、これが事実ならばありがたい。良い風が吹いてきたように思う」と話している。

 太地町では国の方針を歓迎する声が多く聞かれ、新屋敷に住む元マグロ漁師の坂口高男さん(85)は「太地はクジラで栄えてきた町。昔は多くの漁師や人でにぎやかだった。商業捕鯨の再開は町としていいことだと思う。今後の活気につながるのでは」と話した。

(2018年12月22日付紙面より)

2018年12月22日
5 歌やダンスで成長を披露  新宮市内保育所、園で発表会  
2018年12月22日
6 地域の安全見守る  夜間防犯パトロール  (新宮市 )
2018年12月22日
7 本を通して笑顔の交流  ビブリオバトルの講演や体験会  (那智勝浦町 )
2018年12月22日
8 下里、懸泉堂に残る文書 2273点の目録化終える (那智勝浦町)
2018年12月22日
9 ウェブサイトをリニューアル  わかやま空き家バンク  
2018年12月22日
10 今年もサンタ人形がお目見え  那智勝浦町「エスト」  
2018年12月22日
11 地域一体で盛り上がる  えぼし寮でクリスマス会  (新宮市 )
2018年12月22日
12 歌やダンスなどを披露  王子幼と王子ヶ浜小クリスマス会  (新宮市 )
2018年12月22日
13 感謝の気持ちを忘れずに  熊野川小でクリスマス・焼き芋会  (新宮市 )
2018年12月22日
14 うれしいクリスマス  三尾川保園児が「ささゆり」慰問  (古座川町 )
2018年12月22日
15 町関係愛好者30人競う  第14回囲碁・将棋大会  (串本町 )
2018年12月22日
16 12月定例会一般質問(終)  串本町議会  
2018年12月22日
17 日舞学習の成果を発表  おさらい会と伝統文化親子教室  (西川流友華会 )
2018年12月22日
18 「この本よんだ? 18冬」  新宮市立図書館に特設コーナー  
2018年12月22日
19 お悔やみ情報
  
2018年12月16日
20 22日に「仙人風呂」オープン
 今年は復興のシンボルに  (川湯温泉 )

 田辺市本宮町の川湯温泉街を流れる大塔川河原で22日(土)、巨大露天風呂「仙人風呂」がオープンする。例年12月1日から始まるが、今年は相次ぐ台風被害で3週間遅れた。

 川湯地区は8月の台風20号で大塔川が氾濫。旅館や民宿などが軒を連ねる温泉街で床上、床下浸水被害を受けた。その後、復旧作業が続いた。

 川の一部をせき止めて浴場にする冬の風物詩「仙人風呂」の開催も危ぶまれたが、台風被害からの復興シンボルとして開設することを決めた。

 現在はオープンに向けて作業が進められている。熊野本宮観光協会と川湯温泉街の事業者らでつくる仙人風呂実行委員会の小淵誠委員長は「復興の証しとして仙人風呂の開催を決めた。今の川湯温泉の姿を見てもらい、温泉も楽しんでほしい」と話している。

 仙人風呂は、川底から湧いている73度の源泉に、大塔川の清流を引き入れて40度前後に調整した露天風呂。

 オープン初日は午前10時からの「開湯式」で安全を祈願し、地元たんぽぽ保育園、ひまわり保育園の園児による一番風呂入浴式を行う。熊野本宮温泉郷の復興PRイベントも計画している。

 期間中、毎週土曜日午後8時~10時に「仙人風呂湯けむり灯籠」を実施する。周囲を灯籠で囲い幻想的な雰囲気を醸し出す。雨天中止。

 来年1月20日(日)には仙人風呂感謝祭として、恒例の「仙人風呂かるた大会」などを開催する。

 入浴時間は午前6時30分から午後10時まで。来年2月28日(木)まで開設する予定。入浴無料。

(2018年12月16日付紙面より)

重機で巨大風呂を掘る作業が進められた=10日、田辺市本宮町川湯の大塔川河原
2018年12月16日
21 那智の扇祭り保存会に奨励賞
 表彰式は来年1月31日  (和歌山県文化表彰 )

 和歌山県はこのほど、文化の発展向上に顕著な功績のある個人、団体に贈る平成30年度和歌山県文化表彰の受賞者を発表した。本紙エリアでは那智勝浦町の「那智の扇祭り保存会」(会長・男成洋三熊野那智大社宮司)が民俗芸能の伝承分野で文化奨励賞を受賞した。

 「那智の扇祭り」は熊野信仰を背景に、熊野大自然の恩恵に感謝し、神霊を鎮める日本一の滝の祭礼。室町以前から行われていたといわれている。

 祭りは地域の安泰や大漁・満作などを祈念し、毎年7月14日に催行される。12基の扇神輿(みこし)に神々を遷(うつ)し、同大社と那智の滝(飛瀧=ひろう=神社)との間を結ぶ御滝道に沿って渡御する。12本の大松明(たいまつ)が出迎え、扇神輿を清めることから「那智の火祭り」とも呼ばれ、全国から多くの参拝客が訪れている。

 祭りは昭和35年に県の無形民俗文化財に、平成27年には国の重要無形民俗文化財に指定された。

 祭りに伝わる行事のうち、「那智の田楽」も国の重要無形民俗文化財などに指定され、ユネスコの無形文化遺産にも認定された。

 同保存会は昭和35年に組織化され、大社を中核に周辺地域の氏子や関係団体が協力し、祭りの執行や運営を続けている。

 会長を務める男成宮司は「祭りは地域の方々や氏子さんの協力があって初めて行える。受賞はそのご努力のたまものなのでうれしい」と述べ、「今後は神様のお祭りとしてだけでなく、県や国を代表する文化財として実施していくことも大事。それが継続につながり、神様にも喜んでいただける」と語った。

 文化表彰は昭和39年から始まり、今年で55回目。今年は個人6人、1団体が受賞。最高賞にあたる「文化賞」には映画「仁義なき戦い」シリーズなどに出演し、現在も活躍を続けるかつらぎ町出身の俳優、小林稔侍さん(77)が選ばれた。表彰式は来年1月31日(木)、県庁で開かれる。

(2018年12月16日付紙面より)

那智の扇祭り=今年7月、熊野那智大社
男成洋三宮司
2018年12月16日
22 社会で好印象与えるために
 新翔高校でマナーアップセミナー  (新宮市 )

 新宮市佐野の県立新翔高校(東啓史校長)で14日、1年生129人を対象としたマナーアップセミナーがあった。和歌山信愛女子短期大学生活文化専攻主任・准教授の浅田真理子さんが「マナーについて~好印象を与えるビジネスマナー~」をテーマに話した。

 同校では毎年、1年生の時から進路を意識してもらおうと、浅田さんを講師に招いてセミナーを開いている。就職活動や進学における面接試験、就業体験を見越したビジネスマナーの向上を図る目的。

 浅田さんは、面接に行った会社のエレベーター内の行動を評価されて内定が決定した例や、面接の帰りにバスで席を譲らずにスマホでゲームをしている姿を見られたことによって不合格となった例などを紹介。「普段からの行動が大事」とマナーの重要性を説いた。

 身だしなみについて「自分の頑張りを短い時間で伝えることができる」と述べ、職業や場面にふさわしい身だしなみを心掛けるよう助言。マナー違反とは罰則などがあるわけではないが品位に欠ける行為であり、自分の心掛けでやっていかなければならないと話した。

 浅田さんはあいさつや笑顔の重要性についても説明。「笑顔だと周りの人も幸せを感じることができる。接している人に安心感を与えることもできます。笑顔やあいさつはできるだけ自分から」と呼び掛けた。生徒らは浅田さんに次いで会釈や敬礼、最敬礼を実践。お辞儀の種類や使い分けを学んだ。

 浅田さんは「高い能力やすごい資格があっても、マナーやコミュニケーションなどの面で評価されることは多い。自分の評価を落とさないために、日常生活からできることを一生懸命頑張ってください」と生徒らを励ました。

(2018年12月16日付紙面より)

お辞儀の練習をする生徒ら=14日、県立新翔高校
浅田真理子さん
2018年12月16日
23 新宮の歴史に触れる
 初の遺跡探検で子どもたち  

 新宮市教育委員会と和歌山県文化財センターは15日、同市下本町の旧丹鶴小学校敷地で「子ども遺跡探検」を開催した。小学1年生から中学3年生33人とその保護者らが、遺跡の見学や出土した土器に触れるなどして新宮の歴史を学んだ。

 子どもたちに遺跡の存在を知って、考古学に親しんでもらおうと初めて実施した。地域の歴史と文化に興味を持ってもらう狙いもある。

 文化複合施設建設のため、市は県文化財センターに委託して2015年から発掘調査を進めている。これまでの調査では江戸時代の武家屋敷境の石垣や、道路跡の一部などが見つかっている。

 今回の会場となったのは第2次調査箇所の新宮城跡西側の同敷地内約3500平方㍍。遺構は平安時代末~室町時代の半地下式倉庫跡や弥生時代の竪穴建物跡など、遺物は東海地方などの土器や陶磁器、中国や朝鮮の白磁などが出土している。

 催しでは市教委文化振興課の小林高太主任から発掘調査や遺跡について説明を受けた子どもたちが、小林さんと県文化財センターの村田弘さんらとともに遺構を見学して回った。熱心にメモを取ったり質問したりしながら理解を深めていた。熊野学研究委員会委員の中瀬古友夫さんと坊信次さんも参加した。

 子どもたちに村田さんは「たくさん来てくれてすごくうれしかった。考古学は宝探しのイメージがあると思うけれど、出土したものを分析し、当時のいろいろなことを解明していく学問。宝探しだけでなく、集めて、調べることも合わせて覚えてほしい」と呼び掛けた。

 父と、弟の智弘君(9)と参加した西彩名さん(13)は「いろんな土器があると分かった。遺跡を見るのも初めてで、来られて良かった」。北村厚樹君(11)は「歴史に触れてみたくて参加した。いろんな時代の建物跡や土器を見て、とてもすごいと思った」と話していた。

 この日は午後から一般対象の現地説明会があった。

(2018年12月16日付紙面より)

遺跡を見学し説明を受ける参加者ら=15日、新宮市下本町の旧丹鶴小学校敷地内
2018年12月16日
24 半島巨大噴火の証拠示す  南紀熊野ジオパーク勉強会  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
25 みんなで仲良く楽しもう  1所2園5歳児が交流会  (新宮市 )
2018年12月16日
26 住警器5千万台達成  記念式典で業績の発展を祝う  (紀南電工 )
2018年12月16日
27 「大きく育て」と願う  宇久井小3年生が麦踏み体験  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
28 「樹紀ちゃんに投票を」  19日まで、温泉むすめ総選挙  (南紀勝浦温泉旅館組合 )
2018年12月16日
29 町の仕事を学ぶ  宇久井保の社会見学  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
30 60年に1度の花咲かす  久司さん宅のクロチク  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
31 笑顔あふれる交流会  千穂第一地区福祉委員  (新宮市 )
2018年12月16日
32 433人に記念品  社協と民児協が高齢者訪問  (新宮市 )
2018年12月12日
33 地下式倉庫群など確認
 15日には遺跡の現地説明会  (新宮市教委 )

 新宮市教育委員会と和歌山県文化財センターは11日、同市下本町の旧丹鶴小学校グラウンドで報道関係者対象の新宮城下町遺跡発掘調査第2遺構面の現地説明会を開いた。中世の地下式倉庫跡や弥生時代の竪穴建物跡などが発見されており、市教委文化振興課の小林高太主任は「これまでの成果、川湊跡をより裏付けるものになった」と話していた。

 市教委は県文化財センターに委託し、文化複合施設建設予定地の同校敷地内で施設建設に伴う埋蔵文化財試掘調査をしている。これまでの調査から川湊跡と推定されている。第2次調査箇所は新宮城跡西側の旧丹鶴小学校敷地内約3500平方㍍。

 平安時代末~室町時代の地下式倉庫跡について、方形竪穴タイプの床に焼けて炭化した木材が残されていた。同遺跡から建物に伴う木材が発見されたのは初めて。珍しく、床面の構造がうかがえることなどから倉庫跡の構造解明につながる可能性があるとしている。地下式倉庫跡は10棟ほどあり、倉庫群だったと考えられる。

 遺物は常滑や渥美、瀬戸など東海地方の土器や陶磁器から、瀬戸内地方、中国や朝鮮の白磁などバラエティーに富んだものが出土しており、物流の拠点だったことや、港の管理者が有力者であったことなどが想定される。

 調査は来年3月末までを予定しており、第3遺構面(縄文時代)は年明けから開始する。

 これまでの調査では江戸時代の武家屋敷境の石垣や、道路跡の一部などが見つかっている。縄文時代の遺構や土器、鎌倉~室町時代の地下式倉庫の他、江戸時代の武家屋敷跡や中世の川湊跡などさまざまな遺跡が出土している。

 15日(土)には子ども向けと一般の2回で説明会を開く。参加無料で雨天中止。駐車場がないため、徒歩や自転車での来場を呼び掛けている。小中学生を対象にした初の「子ども遺跡探検」は午前10時から。小学生は保護者同伴。要申し込みで、締め切りは14日(金)。一般の部は午後1時30分から、申し込み不要。

 申し込み、問い合わせは市教育委員会文化振興課(電話0735・23・3368)まで。

(2018年12月12日付紙面より)

炭化した床材が残る竪穴式倉庫跡=11日、新宮市
2018年12月12日
34 戦争の被害と加害の実像
 作家の中田重顕さんが講演  (新宮市 )

 くまの平和ネットワーク(二河通夫代表)は9日、新宮市福祉センターで憲法の講演会を開いた。元公立学校事務職員で作家の中田重顕さんが「私が見たこと聞いたこと―戦争の被害と加害の実像―」について講演し、元御浜町農協有線放送アナウンサーで、小学校での読み聞かせ運動などに取り組む阪本浩子さんが朗読をした。

 中田さんは、明治維新に向けて富国強兵政策を図ったことが以後日本が戦禍に巻き込まれていくことになった原因の一つと解説。「当時の指導者がとった政策だが、太平洋戦争が終わる日まで日本人みんながその方向に向かって走り続けた」。朝鮮の利権を巡り争った日清戦争(1894年)に勝利したことにより、近代軍隊の力に自信を付けた日本では以降、中国を軽侮する風潮が生まれた。

 日本は近代化からわずか36年で、当時の世界第一の軍事大国であったロシアと戦った日露戦争(1904年)でも勝利を収めた。中田さんは「日露戦争の勝利が、日本国と日本人を調子狂いにさせたとしか思えない」「日露戦争に勝ったのは、世界中が驚いた死を恐れぬ勇敢な兵士と、血を吐きながら絹糸を紡いで兵器を買った農村出身の娘たちによってだった」と司馬遼太郎の言葉を紹介した。日露戦争を勝利の結果、関東軍が誕生。満州国支配の中核をなした。

 中田さんは富国強兵政策の波は地方にも影を落としたと解説。「名も知られぬまままじめに働き子を育て、一生懸命生きた人たちこそ最も立派な人で、知られなくてはならない」と述べ、現在の熊野市飛鳥町に住んでいた森岡みきのさんの生涯について話した。森岡さんは学校に行けず、11歳の時から頭に板を乗せて八丁坂を越え新鹿まで運ぶ仕事に従事。18歳で結婚した後は3人の男の子に恵まれるが夫に先立たれ、3人の男の子らも次々と亡くした。「何も食わすものがのうて魚一匹、甘いもの一つ食わせずに死なしてもうたことを考えると申し訳のうて今でも魚を食べる気にならんのさ」と聞き取りした森岡さんの言葉を紹介。「明治、大正、昭和初期と、日本の歩んだ惨苦の日々が、一人の女性を苦しみと悲しみの底へ沈めた」と話した。

 中田さんは軍国の母(戦死した人の母親)の孫や戦争未亡人、遺児らへの聞き取りや南京事件、731部隊などについても検証し解説。平和の尊さや憲法9条の大切さを訴えた。

(2018年12月12日付紙面より)

講演に耳を傾ける聴講者ら=9日、新宮市
阪本浩子さん(左)と中田重顕さん
2018年12月12日
35 木管五重奏楽しむ
 下里、太田小「おでかけ音楽祭」  (那智勝浦町 )

 和歌山県の文化振興事業「おでかけ音楽祭」が6日、那智勝浦町立下里小学校(岡史博校長)の体育館であった。下里小と太田小学校(尾﨑卓子校長)の全児童が、5本の管楽器が奏でる木管五重奏の音色を楽しんだ。

 県から委託を受けた一般財団法人県文化振興財団が実施。県内出身または在住者の音楽家に演奏の場を提供するとともに、文化活動の活性化を目的としている。

 和歌山市出身などのメンバーで構成するグループ「Hot Coffee(ホットコーヒー)」の5人が、それぞれ音色の違うフルート、オーボエ、ホルン、ファゴット、クラリネットの合奏を披露した。

 子どもらがよく知るアニメソングや「山の音楽家じゅんばん協奏曲」「オー・シャンゼリゼ」などの演奏の合間に、クイズを交えた管楽器の解説や指揮者体験、手拍子ゲームが盛り込まれたプログラムで、児童らは楽器の仕組みや音楽のテンポについても学んだ。

 演奏後に児童代表から花束が贈られ、オーボエを担当する榎本理紗さんは「子どもたちのノリが良くて、演奏がとても楽しかった」と話していた。

(2018年12月12日付紙面より)

3拍子の演奏で指揮者体験をする児童=6日、那智勝浦町立下里小学校
クイズ形式で楽器の管の長さを解説するメンバーら
2018年12月12日
36 神倉小学校が団体賞
 初めての小中学生サラ川選手権で  (新宮市 )

 第一生命保険株式会社主催の「小中学生サラ川(せん)選手権byサラリーマン川柳コンクール」の団体部門の団体賞に新宮市立神倉小学校(松本広明校長)が選ばれた。11日に同校で表彰伝達式が行われ、同社和歌山支社の古矢直人副支社長が代表児童に表彰盾や冊子などを手渡した。

 同選手権は全国の小中学生に川柳を楽しんでもらうため、友だち、勉強、部活、恋など「学校生活で感じる思い」をテーマにした句を今年初めて募集。同校は小学校の部で応募校数50校、総数114作品の中から選ばれた。

 全校集会の中であった伝達式で松本校長は「6年生の皆さんが夏休みに取り組んだ川柳が全国で1校だけの大きな表彰を受けることができました」と述べ、受賞作品を紹介した。

 古矢副支社長は専門家による審査の評価として▽自分の気持ちをしっかり表現できていた▽全体的に表現力が素晴らしかった―ことを挙げ、「中学、高校、社会人になっても文章を書くことや言葉で人に伝えることが大事。必ず役に立つため、これからも頑張ってください」とあいさつした。

 松本校長は「たくさんの応募の中から選んでいただき、驚きとともにうれしい限りです。一生懸命取り組んだことを認めていただいたことが子どもたちにとって励みになる。これからも文章を知り、好きになってもらえれば」と受賞を喜んでいた。

(2018年12月12日付紙面より)

古矢直人副支社長(右)から表彰を受ける代表児童ら=11日、新宮市立神倉小学校
2018年12月12日
37 神倉、KKNが優勝
 東牟婁スポ少交流大会野球の部  
2018年12月12日
38 中村君、玉置さん全国へ
 和歌山県中学校空手道新人大会  (太地中学校 )
2018年12月12日
39 冬の大漁と安全祈る  飛鳥神社で投網式の儀  (太地町 )
2018年12月12日
40 図書館利用案内わかりやすく  新パンフレット完成  (那智勝浦町 )
2018年12月12日
41 夢を形にできるのが政治  串本町議・水口崇氏が出馬表明  (和歌山県議選 )
2018年12月12日
42 今年も集団で春を待つ  宇久井半島でオオキンカメムシ越冬  (那智勝浦町 )
2018年12月12日
43 合奏やダンスなどを披露  井田保育所でクリスマス会  
2018年12月12日
44 思い思いの作文発表  高田小学校で仲良しお話会  (新宮市 )
2018年12月12日
45 生保協会が福祉車両寄贈  那智勝浦町社会福祉協議会に  
2018年12月12日
46 第15回は33チームが対戦  サン・ナンタン串本ゲートボール大会  (串本町 )
2018年12月12日
47 親子でかわいいリース作り  古座川町子育て支援センター  
2018年12月12日
48 観光協会串本で一般販売  2019年版カレンダー  (串本海中フォトコン )
2018年12月12日
49 家族や地域に成果披露  明神小中の学習発表会  (古座川町 )
2018年12月12日
50 一丸で磨いた声を響かせる  第36回校内合唱コンクール  (串本中 )
2018年12月12日
51 園児らピアノ連弾楽しむ  南大居保育所でコンサート  (那智勝浦町 )
2018年12月12日
52 園児が練習の成果を披露  宇久井保育所で発表会  (那智勝浦町 )
2018年12月12日
53 木々の大切さ学ぶ  太地こども園でキノピー教室  
2018年12月12日
54 1年の成長を披露  白梅保育園がお楽しみ会  (新宮市 )
2018年12月12日
55 お悔やみ情報
  
2018年12月08日
56 注意喚起看板を設置
 市交通指導員協議会が危険箇所へ  (新宮市佐野 )

 新宮市交通指導員協議会(清岡幸子会長、会員21人)は6日、那智勝浦新宮道路の新宮南インターチェンジ(IC)につながる同市佐野の市道2カ所に交通事故防止の注意喚起看板を設置した。市内では今月1、2日に連続して交通死亡事故が発生している。

 設置した場所は同ICや市医療センターに通じる道路。道幅のわりに交通量や速度を出す車両が多く、これまで付近住民から「車の通行や歩行でたびたび危険を感じたことがある。交通事故防止の対応措置を取ってほしい」などの要望があった。

 現地調査の結果、道路整備などで以前より道路幅が広くなり、速度を出す車両が認められ、さらに歩行者利用もあることから、交通安全・交通事故防止施策として看板を新たに取り付けた。

 看板は縦100㌢、横25㌢。全面反射で夜でも色鮮やかに交通安全をPRできる。スピードを出す車に対する注意喚起として「危険 スピード落とせ」と注意を促している。

 設置には会員10人と市職員らが参加。清岡会長は「1日と2日には死亡事故が発生している。市も力を入れてくれ、今回だけではなく今後も市内の危険箇所に看板を設置したい。お邪魔すると思うが、近隣の皆さまのご理解とご協力をお願いします」と話していた。

 同協議会は現在活動に参加する指導員を募集している。問い合わせは新宮市生活環境課内、交通指導員協議会事務局(電話0735・23・3333)まで。

(2018年12月8日付紙面より)

看板設置作業に取り組む新宮市交通指導員協議会の会員=6日、新宮市佐野
2018年12月08日
57 「まちなか観光」加速に向け 新宮市観光振興委員会 

 新宮市観光振興委員会(森本祐司委員長)が6日、市役所4階会議室で開かれた。第5回のこの日は熊野速玉大社神職体験、熊野川米、宿泊者限定企画「せんペロ対抗戦」の報告を受け、来年度の計画を話し合った。

 開会に当たり森本委員長があいさつ。「人口減少の中、インバウンドを含めた流入人口増がなければ、新宮市の経済が回っていかなくなる。『食える観光』にしないと厳しい」と述べた。

 神職体験は11月12日に開催。外国人3人が臨時神職として神事を奉仕した。「貴重な体験だった」「感動した」との声があった一方、「マナーが難しい」「覚えることが多くて疲れた」などの改善点も見つかった。

 これらを踏まえて一部内容を簡略化し、一般参詣者に「見せる」化する方針を示した。年11回の開催を観光客が多いシーズンに集中的に実施する計画も持ち上がった。

 熊野川米は「熊野川ヤタガラス米」と命名。ジェット船乗り場、駅前観光協会、道の駅、宿泊施設の他、贈答品として商店街で販売する。ふるさと納税返礼品、イベントなどでの記念品にも活用する。

 せんペロ対抗戦は市の魅力を知ってもらうことが狙い。市観光協会の里中陽互会長は「新宮を楽しんでもらう意識を持つことが重要。イベントを通して、(宿泊者に紹介する)ホテルにも生き残る道を感じてほしい」と話した。

 楽天トラベルは、今後のプロモーションを説明。来年1月28日(月)に市福祉センターでDMOセミナーを開催する。

 委員会は来年度、「まちなか観光」を加速させ、外国人観光客の市街地誘導を強化する。▽商品開発の仕組みを構築▽川舟の商品化▽グリーンツーリズム開発▽ターゲットを絞った周遊ルート開発▽メニュー開発、お土産開発による事業者の活性化―に取り組む。

 来年2月末に今年度最後の委員会を開く。

(2018年12月8日付紙面より)

来年度の計画などを話し合う委員=6日、新宮市役所
2018年12月08日
58 地域協正副会長に事後報告
 議長を務めた伊森安美さん  (串本古座高校 )

 「世界津波の日」2018高校生サミットin和歌山で議長を務めた伊森安美さん(串本古座高校2年)が6日、事後報告のため同校地域協議会の会長や副会長を訪ねた。

 このサミットは、10月31日と11月1日の2日間にわたり和歌山市内で開かれた。世界48カ国から約250人、国内49校から約130人の高校生が参加し、自然災害から命を守るための備えについて▽災害について知識を得る▽災害に備え意識を高める▽災害から生き抜く―の各分科会に分かれて協議。伊森さんは県立日高高校3年の中井充歩さんと共に議長を務め、各分科会の協議の成果を「稲むらの火継承宣言」としてまとめた。

 串本古座高校からは前回の同サミットにも参加した伊森さんら生徒4人が参加した。先だって参加者を対象に開かれたスタディーツアーでは同校の生徒約50人が参加者の体験をサポートした。サミット後の11月22日、議長2人は東京都にあり▽ANAホールディングス▽気象庁▽内閣府▽自由民主党本部▽文部科学省―に事後報告をし、同本部で二階俊博幹事長から両議長に安倍晋三内閣総理大臣名の感謝状が伝達されたという。

 6日の事後報告で報告を受けた会長の田嶋勝正串本町長は防災のリーダーが求められる中、若い世代が率先して防災に取り組んでくれることは町としてもうれしいと感謝。副会長の西前啓市古座川町長は一連の経過を良い経験だとたたえ、そろって伊森さんと同サミットに協力した生徒の今後の活躍を期待した。

 事後報告はこの日が最終で、伊森さんは「津波の経験がない国の人が経験した人の話を聞いて意識が高まったという声があって、ここで学んだことを自分の国に帰って同じように伝えてほしいと思ったし、自分もそのように地域や学校に広めていきたい。このサミットに参加するのは2回目ですが、今回も多くのことが学べてすごくよかったです」と思うところをコメント。

 両町長が期待した今後について「自分が住んでいる串本町は、自然が豊かで観光客が多く、その中には外国人観光客もたくさんいる。同宣言の一項目にあるユニバーサルデザインの標識があれば、まったく知らない場所でもどこに逃げればいいかが一目見て分かるので、地域とも連携してこれをやってみたい」と抱負を語った。

(2018年12月8日付紙面より)

田嶋勝正串本町長や西前啓市古座川町長に事後報告する伊森安美さん=6日、串本町役場(上)、古座川町役場(下)
「世界津波の日」2018高校生サミットin和歌山の様子(県立串本古座高校提供)
2018年12月08日
59 年末年始に備え点検
 旅客船の安全やテロ対策  (勝浦海事事務所 )

 観光客や帰省客が増える年末年始に備え、国土交通省近畿運輸局勝浦海事事務所は6、7の両日、串本海上保安署と合同で管内4社の旅客船の安全やテロ対策などを点検した。事故の未然防止などを目的に船舶検査官らが浮輪などの救命設備や安全確保のための連絡体制を確認した。

 国交省が実施する「年末年始の輸送などに関する安全総点検」(12月10日~1月10日)の一環。点検をしたのは熊野交通(新宮市)、紀の松島観光(那智勝浦町)、浦島観光ホテル(同)、串本海中公園センター(串本町)の4社。乗組員の健康状態や過労状態の把握、新型インフルエンザ対策、事故や災害時の連絡体制などについても指導した。

 新宮市熊野川町日足の熊野交通志古船舶営業所(堀芳生所長)には6日、岩佐裕二次長ら4人が訪れた。堀所長ら立ち会いの下、テロ防止のための取り組みやテロ発生を想定した訓練の実施状況、事故や災害発生時の安全確保のための指示体制などを聞き取り調査。ウオータージェット船(全長約18㍍、総トン数約19㌧)内に入り、救命具の位置、消火器の有効期限などを一つ一つ調べた。海中転落者を救助するための、漁具(浮子=あば)を応用した救助機材「非常投浮(とうふ)」の実演もあった。

 点検終了後、岩佐次長は「今後も体調の変化などに皆さんで注意し合い、さらなる安全運航に取り組んでください」と呼び掛けた。堀所長は「年末年始に向けて、多くのお客さまを安全にご案内できるよう気を引き締めていきたい」と話していた。

(2018年12月8日付紙面より)

安全運航などの聞き取り調査=6日、新宮市熊野川町日足
非常投浮の実演と説明もあった
2018年12月08日
60 「ホテル中の島」60年の歴史に一区切り  来年4月にリブランドオープン  
2018年12月08日
61 新規事業化など要望  近畿自動車道紀勢線建促同盟会  
2018年12月08日
62 元気いっぱいきね振るう  たづはら保育園で餅つき  (新宮市 )
2018年12月08日
63 強盗事件想定して対応確認  相野谷郵便局で防犯訓練  (紀宝町 )
2018年12月08日
64 安全運転呼び掛ける  甫子浦交差点で夜間啓発  (那智勝浦町 )
2018年12月08日
65 地域で寄り添い見守りを  橋本会館でふれあいサロン  (新宮市 )
2018年12月08日
66 年の瀬を前に景観整える  遺族ら顕彰碑で清掃奉仕  (串本町 )
2018年12月08日
67 元気な園児に大きな拍手  高池保・三尾川保発表会  (古座川町 )
2018年12月08日
68 園児らの華やかな演技に拍手  上野山こども園の発表会  (串本町 )
2018年12月08日
69 野田彩加さんが受賞  「税に関する高校生の作文」で  (串本古座高校串本校舎 )
2018年12月08日
70 熱いステージを披露  新宮市民音楽祭ロックの部  
2018年12月08日
71 川舟新造へ支援募る  クラウドファンディング利用し  (熊野川舟下り )
2018年12月08日
72 お悔やみ情報
  
2018年12月01日
73 薄暮時の事故に注意を 冬の交通安全運動始まる (和歌山県)

 和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま冬の交通安全運動」(1~10日)を前に11月30日、新宮市橋本のイオン新宮店で決起集会と街頭啓発があった。運動期間中は▽飲酒運転の根絶▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底―を重点とし、県民に注意を促す。

 県内では11月29日現在2083件の事故が発生しており、前年比299件減。死者数は31人、負傷者数は2564人でいずれも減少している。新宮署管内では62件の人身事故が発生しており、前年比18件減。負傷者は77人で同15人減、死者は1人で同2人減だった。物損事故も減少している。

 決起集会には市交通事故をなくする市民運動推進協議会、市交通指導員協議会、県交通安全協会新宮支部、新宮警察署、東牟婁振興局、市役所などの関係団体から約50人が参加した。

 市交通事故をなくする会会長の田岡実千年市長は「事故は減少傾向にあり、皆さま方の地道な活動のおかげと感謝をしている。しかし死亡事故がなくなったわけではなく、何かと厳しい状況も現実にはある。一件でも悲惨な交通事故を無くすためよろしくお願いしたい。啓発で交通事故を無くすんだという思いが皆さま方に伝わるようにしたい」と呼び掛けた。

 新宮署の樋口勇作交通課長は「冬になると薄暮時から夜間にかけての事故が増える。寒くなると暗い色の服装になりがちで、出歩くときには反射材を身に着けて事故を防止してほしい。管内では市街地の交差点での出合い頭の事故や本宮に向かう道での事故、県外の人の事故も多く、地元の人に気を付けてほしい」と話していた。

(2018年12月1日付紙面より)

買い物客らに事故防止を呼び掛けた=11月30日、新宮市橋本のイオン新宮店
2018年12月01日
74 ふるさと自慢の味を伝える
 管内の幼小中に特産品寄贈  (JA紀南 )

 紀南農業協同組合(本田勉組合長)が11月29日、串本町教育委員会(潮﨑伸彦教育長)を訪問し今年も町立幼稚園、小学校、中学校に梅干し「まろの梅」と温州ミカン「天」を寄贈することを伝えた。

 この寄贈は、管内の子どもたちにふるさとの自慢の味を着実に伝え将来にわたって誇りにしてもらうため毎年、管内の幼稚園、小学校、中学校を対象にして行っている。本年度も園児児童生徒と教員1人につき各1個ずつ行き渡るよう、各市町の教育委員会に確かめて準備し寄贈を始めている。

 その数は82校1万1180人分。本田組合長は27日から順次、管内市町の各教育委員会を訪問しサンプルを手渡して寄贈の趣旨を伝えている。29日に訪問を受けた潮﨑教育長は「ふるさと教育に役立ててほしいということで、今年もウメとミカンを頂けた。農家の皆さんが大変な作業をされているからこそおいしいものが頂けるということも含めて伝えていきたい」と述べて、寄贈に感謝。本田組合長は管内の園児児童生徒に向け「和歌山県は日本一のウメとミカンの産地。そのことを誇りにし、将来県外に出られることがあっても私のふるさとにはこういうものがあるんだよと忘れることなく誇りにし続けてほしい」とコメントした。

 「まろの梅」はウメ本来の甘酸っぱさなど風味を味わえるよう塩分控えめで仕上げた梅干し、「天」は光糖酸度センサーで選別した糖度11度以上で味のばらつきを抑えた温州ミカン。いずれもJA紀南が誇る美味の特産品で、単に生産するのではなく作るのであれば精いっぱい良いものを届けようという組合員の努力の結晶でもある。園児と児童には併せて栽培の過程や努力が分かるすごろく風教材(A4版両面カラー刷り)も贈り、特産品生産への理解と関心を促すという。

 各学校へは同組合各支所から届ける段取りになっていて、本年度は今月12日(水)までに全校への寄贈を完了するという。

(2018年12月1日付紙面より)

「まろの梅」と「天」のサンプルを手渡す本田勉組合長(左)=11月29日、串本町役場古座分庁舎
2018年12月01日
75 クジラの特徴や生態を学ぶ
 三輪崎小学校で出前授業  (新宮市 )

 新宮市立三輪崎小学校(芝﨑勝善校長)で11月27日、クジラの出前授業があった。同校の5年生71人が一般財団法人日本鯨類研究所調査研究部の松岡耕二さんからクジラの種類や生態などについて教わった。

 松岡さんは「約85種類のクジラがおり、当地方では三輪崎をはじめ太地、古座が太平洋に面したクジラの通り道で昔から捕鯨をしている場所」と語った。鯨踊りなどが日本遺産に認定されている伝統的なクジラの町と紹介した。クジラは頭の少し後ろにある鼻から潮を吹くが、クジラの種類によってVの字や斜め前に上がるなど、潮の吹き方が違うと説明。魚と比べてヒレの位置や呼吸法、出産方法、体温などの違いを挙げた。

 松岡さんはクジラの体の構造についても述べ、目や耳、鼻などにそれぞれの特徴と役割があるとし「耳あかを調べると、そのクジラの年齢が分かる」と語った。児童らは松岡さんの話にメモを取りながら、真剣に耳を傾けていた。

 福田美心(みこ)さん(11)は「授業を受けるまでこの地域はクジラが有名で日本遺産に認定されていたなど、詳しいことまでは知らなかった。自分が住んでいる町のことが知れたようで、いい勉強になりました」と話していた。

(2018年12月1日付紙面より)

松岡さんの説明に耳を傾ける児童ら=11月27日、新宮市立三輪崎小学校
松岡耕二さん
2018年12月01日
76 津波避難タワー工事始まる
 宇久井湊区で来年3月末完成予定  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の宇久井湊区で11月30日、津波避難タワーの整備工事が始まった。完成は来年3月末の見込み。天満、二河、下里に続いて4基目の建設となる。

 同町の沿岸地域は県が策定した津波避難支援対策プログラムで津波避難困難地域に複数地域が指定されている。本年度予算では津波避難タワー整備事業に7138万円が盛り込まれており、年度内に宇久井湊区の建設を終え、築地地内で用地取得を進める。

 タワーの避難ステージは高さ約7㍍、面積約50平方㍍で、およそ100人が避難できる。設置場所は町立宇久井中学校近くのNTT西日本宇久井別館付近。津波避難困難地域範囲の設定方法に基づき、タワーへの到達時間とカバー可能な人数で定めた。

 この地区は高さ3㍍の浸水が見込まれている。予想される東海・東南海・南海地震同時発生時の津波の到着時間は約13分。津波タワー半径240㍍の津波避難困難人口105人を対象としている。

 この日は用地にくいを打ち込む工事が開始された。12㍍のくいを8本埋め込んだ後、コンクリートで基礎固めをする。年内の工事は29日ごろまでの予定。

(2018年12月1日付紙面より)

くいを打つためのボーリング作業が始まった=11月30日、那智勝浦町宇久井
高さ7㍍、面積25平方㍍、収容人数50人の二河津波避難タワー
2018年12月01日
77 出雲大社新宮教会で例大祭  信徒が大しめ縄を寄贈  (新宮市 )
2018年12月01日
78 九鬼嘉隆の人生に迫る 熊野三山歴史講座に40人 (熊野三山協議会)
2018年12月01日
79 1年生4人が受賞  近大新宮高校で税の作文表彰  (新宮税務署 )
2018年12月01日
80 進路選択の判断材料に  近大新高・中で学校見学会  (新宮市 )
2018年12月01日
81 木削りの楽しさ体験  太田の郷で滝本ヨウさん指導  (那智勝浦町 )
2018年12月01日
82 砂防工事現場を見学  測量機器の操作も体験  (成川小 )
2018年12月01日
83 働く心構えや知識学ぶ  みくまの支援学校で職業講話  (新宮市 )
2018年12月01日
84 砂浜に防砂ネットを設置  橋杭海水浴場に16枚張る  (南紀串本観光協会 )
2018年12月01日
85 4期計延べ852人利用  本年度秋季有料期間終了  (望楼の芝キャンプ場 )
2018年12月01日
86 お悔やみ情報