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2018年12月16日
1 22日に「仙人風呂」オープン
 今年は復興のシンボルに  (川湯温泉 )

 田辺市本宮町の川湯温泉街を流れる大塔川河原で22日(土)、巨大露天風呂「仙人風呂」がオープンする。例年12月1日から始まるが、今年は相次ぐ台風被害で3週間遅れた。

 川湯地区は8月の台風20号で大塔川が氾濫。旅館や民宿などが軒を連ねる温泉街で床上、床下浸水被害を受けた。その後、復旧作業が続いた。

 川の一部をせき止めて浴場にする冬の風物詩「仙人風呂」の開催も危ぶまれたが、台風被害からの復興シンボルとして開設することを決めた。

 現在はオープンに向けて作業が進められている。熊野本宮観光協会と川湯温泉街の事業者らでつくる仙人風呂実行委員会の小淵誠委員長は「復興の証しとして仙人風呂の開催を決めた。今の川湯温泉の姿を見てもらい、温泉も楽しんでほしい」と話している。

 仙人風呂は、川底から湧いている73度の源泉に、大塔川の清流を引き入れて40度前後に調整した露天風呂。

 オープン初日は午前10時からの「開湯式」で安全を祈願し、地元たんぽぽ保育園、ひまわり保育園の園児による一番風呂入浴式を行う。熊野本宮温泉郷の復興PRイベントも計画している。

 期間中、毎週土曜日午後8時~10時に「仙人風呂湯けむり灯籠」を実施する。周囲を灯籠で囲い幻想的な雰囲気を醸し出す。雨天中止。

 来年1月20日(日)には仙人風呂感謝祭として、恒例の「仙人風呂かるた大会」などを開催する。

 入浴時間は午前6時30分から午後10時まで。来年2月28日(木)まで開設する予定。入浴無料。

(2018年12月16日付紙面より)

重機で巨大風呂を掘る作業が進められた=10日、田辺市本宮町川湯の大塔川河原
2018年12月16日
2 那智の扇祭り保存会に奨励賞
 表彰式は来年1月31日  (和歌山県文化表彰 )

 和歌山県はこのほど、文化の発展向上に顕著な功績のある個人、団体に贈る平成30年度和歌山県文化表彰の受賞者を発表した。本紙エリアでは那智勝浦町の「那智の扇祭り保存会」(会長・男成洋三熊野那智大社宮司)が民俗芸能の伝承分野で文化奨励賞を受賞した。

 「那智の扇祭り」は熊野信仰を背景に、熊野大自然の恩恵に感謝し、神霊を鎮める日本一の滝の祭礼。室町以前から行われていたといわれている。

 祭りは地域の安泰や大漁・満作などを祈念し、毎年7月14日に催行される。12基の扇神輿(みこし)に神々を遷(うつ)し、同大社と那智の滝(飛瀧=ひろう=神社)との間を結ぶ御滝道に沿って渡御する。12本の大松明(たいまつ)が出迎え、扇神輿を清めることから「那智の火祭り」とも呼ばれ、全国から多くの参拝客が訪れている。

 祭りは昭和35年に県の無形民俗文化財に、平成27年には国の重要無形民俗文化財に指定された。

 祭りに伝わる行事のうち、「那智の田楽」も国の重要無形民俗文化財などに指定され、ユネスコの無形文化遺産にも認定された。

 同保存会は昭和35年に組織化され、大社を中核に周辺地域の氏子や関係団体が協力し、祭りの執行や運営を続けている。

 会長を務める男成宮司は「祭りは地域の方々や氏子さんの協力があって初めて行える。受賞はそのご努力のたまものなのでうれしい」と述べ、「今後は神様のお祭りとしてだけでなく、県や国を代表する文化財として実施していくことも大事。それが継続につながり、神様にも喜んでいただける」と語った。

 文化表彰は昭和39年から始まり、今年で55回目。今年は個人6人、1団体が受賞。最高賞にあたる「文化賞」には映画「仁義なき戦い」シリーズなどに出演し、現在も活躍を続けるかつらぎ町出身の俳優、小林稔侍さん(77)が選ばれた。表彰式は来年1月31日(木)、県庁で開かれる。

(2018年12月16日付紙面より)

那智の扇祭り=今年7月、熊野那智大社
男成洋三宮司
2018年12月16日
3 社会で好印象与えるために
 新翔高校でマナーアップセミナー  (新宮市 )

 新宮市佐野の県立新翔高校(東啓史校長)で14日、1年生129人を対象としたマナーアップセミナーがあった。和歌山信愛女子短期大学生活文化専攻主任・准教授の浅田真理子さんが「マナーについて~好印象を与えるビジネスマナー~」をテーマに話した。

 同校では毎年、1年生の時から進路を意識してもらおうと、浅田さんを講師に招いてセミナーを開いている。就職活動や進学における面接試験、就業体験を見越したビジネスマナーの向上を図る目的。

 浅田さんは、面接に行った会社のエレベーター内の行動を評価されて内定が決定した例や、面接の帰りにバスで席を譲らずにスマホでゲームをしている姿を見られたことによって不合格となった例などを紹介。「普段からの行動が大事」とマナーの重要性を説いた。

 身だしなみについて「自分の頑張りを短い時間で伝えることができる」と述べ、職業や場面にふさわしい身だしなみを心掛けるよう助言。マナー違反とは罰則などがあるわけではないが品位に欠ける行為であり、自分の心掛けでやっていかなければならないと話した。

 浅田さんはあいさつや笑顔の重要性についても説明。「笑顔だと周りの人も幸せを感じることができる。接している人に安心感を与えることもできます。笑顔やあいさつはできるだけ自分から」と呼び掛けた。生徒らは浅田さんに次いで会釈や敬礼、最敬礼を実践。お辞儀の種類や使い分けを学んだ。

 浅田さんは「高い能力やすごい資格があっても、マナーやコミュニケーションなどの面で評価されることは多い。自分の評価を落とさないために、日常生活からできることを一生懸命頑張ってください」と生徒らを励ました。

(2018年12月16日付紙面より)

お辞儀の練習をする生徒ら=14日、県立新翔高校
浅田真理子さん
2018年12月16日
4 新宮の歴史に触れる
 初の遺跡探検で子どもたち  

 新宮市教育委員会と和歌山県文化財センターは15日、同市下本町の旧丹鶴小学校敷地で「子ども遺跡探検」を開催した。小学1年生から中学3年生33人とその保護者らが、遺跡の見学や出土した土器に触れるなどして新宮の歴史を学んだ。

 子どもたちに遺跡の存在を知って、考古学に親しんでもらおうと初めて実施した。地域の歴史と文化に興味を持ってもらう狙いもある。

 文化複合施設建設のため、市は県文化財センターに委託して2015年から発掘調査を進めている。これまでの調査では江戸時代の武家屋敷境の石垣や、道路跡の一部などが見つかっている。

 今回の会場となったのは第2次調査箇所の新宮城跡西側の同敷地内約3500平方㍍。遺構は平安時代末~室町時代の半地下式倉庫跡や弥生時代の竪穴建物跡など、遺物は東海地方などの土器や陶磁器、中国や朝鮮の白磁などが出土している。

 催しでは市教委文化振興課の小林高太主任から発掘調査や遺跡について説明を受けた子どもたちが、小林さんと県文化財センターの村田弘さんらとともに遺構を見学して回った。熱心にメモを取ったり質問したりしながら理解を深めていた。熊野学研究委員会委員の中瀬古友夫さんと坊信次さんも参加した。

 子どもたちに村田さんは「たくさん来てくれてすごくうれしかった。考古学は宝探しのイメージがあると思うけれど、出土したものを分析し、当時のいろいろなことを解明していく学問。宝探しだけでなく、集めて、調べることも合わせて覚えてほしい」と呼び掛けた。

 父と、弟の智弘君(9)と参加した西彩名さん(13)は「いろんな土器があると分かった。遺跡を見るのも初めてで、来られて良かった」。北村厚樹君(11)は「歴史に触れてみたくて参加した。いろんな時代の建物跡や土器を見て、とてもすごいと思った」と話していた。

 この日は午後から一般対象の現地説明会があった。

(2018年12月16日付紙面より)

遺跡を見学し説明を受ける参加者ら=15日、新宮市下本町の旧丹鶴小学校敷地内
2018年12月16日
5 半島巨大噴火の証拠示す  南紀熊野ジオパーク勉強会  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
6 みんなで仲良く楽しもう  1所2園5歳児が交流会  (新宮市 )
2018年12月16日
7 住警器5千万台達成  記念式典で業績の発展を祝う  (紀南電工 )
2018年12月16日
8 「大きく育て」と願う  宇久井小3年生が麦踏み体験  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
9 「樹紀ちゃんに投票を」  19日まで、温泉むすめ総選挙  (南紀勝浦温泉旅館組合 )
2018年12月16日
10 町の仕事を学ぶ  宇久井保の社会見学  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
11 60年に1度の花咲かす  久司さん宅のクロチク  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
12 笑顔あふれる交流会  千穂第一地区福祉委員  (新宮市 )
2018年12月16日
13 433人に記念品  社協と民児協が高齢者訪問  (新宮市 )
2018年12月07日
14 本宮大社で迎春準備 大しめ縄と大絵馬掛け替え 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で6日、迎春準備が始まり、小雨が降る中神門の大しめ縄と大絵馬の掛け替え、奉告祭があった。作業を見守った九鬼宮司は「来年は御代替わりがあり日本にとって大事な年。当地方は世界遺産登録15周年を迎える。夢を持ち、災害などがなく通常の暮らしを送ることができる平穏な年になれば」と話した。

 大しめ縄は紀宝町成川の榎本政子さん(85)が家族や友人、親族らと毎年編んでいる。今年は8月下旬から準備をし、11月20日ごろから本格的に作業を始めた。コシヒカリのわら約1300束を使っており、長さ4・5㍍、縦約80㌢、重さ約270㌔。両脇には八咫烏(やたがらす)の形をしたしめ縄を飾っている。

 榎本さんが同大社の大しめ縄を作り出して今年で35年目。「掛け替える頃には雨もやんで良かった。みんなで力を合わせて、かっちりしたいいしめ縄ができました」と話していた。

 来年のえと「己亥(つちのとい)」の大絵馬(横182㌢、縦90㌢)は九鬼宮司が自ら作成したもの。金色の幣串(へいぐし)を背負い、ヤタガラスが描かれた装飾具を掛けたイノシシを描き、「夢」の文字を書き添えている。

(2018年12月7日付紙面より)

神門のしめ縄の掛け替え作業=6日、田辺市本宮町
奉てん奉告祭の様子
2018年12月07日
15 障害の理解が重要
 高次脳機能障害学ぶ講演会  (那智勝浦町 )

 新宮・東牟婁圏域自立支援協議会精神部会は11月28日、研修会を那智勝浦町立温泉病院で開いた。県立医科大学リハビリテーション科医学教授でリハビリテーション・スポーツ・温泉医学研究所所長の田島文博さんが「高次脳機能障害について」の講演を実施した。参加者らは高次脳機能障害について、さまざまな学びを深めた。

 田島さんによると、知覚、記憶、学習、思考、判断などの認知過程と行為の感情などの精神機能を「高次脳機能」と紹介。病気や事故などで脳が損傷されたために障害が起きた状態を「高次脳機能障害」と説明した。その特徴に▽注意力の低下▽新しいことが覚えられない▽感情や行動の抑制が利かないなどを挙げ、日常生活に支障をきたすと話した。

 医学については、60年前は命を救うことが目的で障害は対象とされておらず、初めて対象としたのは整形外科であったと報告。「医学が障害も主なターゲットにした際に登場したリハビリテーションは患者と医療のニーズから生まれた障害を直すためのもの」と田島さんは語った。

 大腿(だいたい)切断の例を挙げ、「切断や麻痺(まひ)は治せなくても歩行障害を直す。そのために義足を作り、残った下肢の筋力を強くする。リハビリテーションの基本は残存機能の活用」と説いた。

 田島さんは、脳が全体的に障害された意識障害においても、思い切って動かすことで改善した例もあると話し、「座らせる、立たせるなど、脳への刺激は有効。意識障害の方はベッドに寝かせておくばかりではいけない。安静は麻薬。すぐに悪影響は生じないが、確実に活動性を低くさせる」と改善策を示した。また、社会的行動障害や失語症の症状、脳血管障害に効果のある装具療法にもふれた。

 田島さんは「障害者になったときは現在の自分を愛してください。障害を持った方々も、障害を持った自分を大切にしている。障害は自分の一部であり、障害の理解が最も重要」と締めくくった。

(2018年12月7日付紙面より)

高次脳機能障害について理解を深める参加者ら=11月28日、那智勝浦町立温泉病院
田島文博さん
2018年12月07日
16 尾呂志名物・風伝おろしが発生
 御浜町  

 三重県御浜町の尾呂志地区では風伝峠方面から連日のように雲が流れ落ちている=写真。北山峡で湿度を含んだ大気が放射冷却状になったときに発生した雲海が、山を隔てた尾呂志側にあふれ下る現象。通称「風伝おろし」と呼ばれている。雨が降ったあと風がやみ、気温が下がったときに発生し、数日続く。風が強かったり雨天のときは発生しないようだ。

 峠の山肌を這(は)うように下る様は圧巻で大自然の驚異を感じる。秋から冬の名物となっていてこの姿を求めて多くのカメラマンも訪れる。

(2018年12月7日付紙面より)


2018年12月07日
17 61周年記念して一般開放
 航空自衛隊串本分屯基地  (串本町 )

 串本町須江にある航空自衛隊串本分屯基地(吉村雅美司令)が2日、創立61周年記念事業の一環で一般開放を行い、さまざまな展示を披露して地域を迎えた。

 同基地は1955(昭和30)年、在日米空軍が設置し、2年後の57(昭和32)年に当時の空自9082部隊が引き継ぎを受けるため展開した。これを起点にして同基地は周年記念事業を計画して地域と積極的に接点を作り、同基地存続への理解と協力への感謝を重ねている。

 61周年となる本年度は、同基地の一般開放と祝賀会を計画。一般開放では亜音速ジェット機「T―4」や救難ヘリコプター「UH―60J」といった各種航空機、水陸両用車やペトリオット(PAC―3)、重機や消防車といった各種車両の展示と、戦闘訓練やヘリによる救難訓練、野外炊飯訓練や儀じょう隊ファンシードリルショーやラッパ吹奏など隊員による披露があり、来場者の注目を集めた。

 野外炊飯訓練ではチキンカレーと黒潮カレー(=同基地オリジナルレシピに基づくシーフードカレー)に加え、航空自衛隊がレシピ作りに力を入れる唐揚げ「空上げ」の同基地版を数量限定で来場者に振る舞い。子ども向けに綿あめ、自治体参加枠で太地町がくじらの竜田揚げを振る舞ったほか、軽装甲機動車など試乗や自衛隊和歌山地方協力本部によるミニ制服試着などの体験提供も利用を集めた。

 同基地は大島でも特に高い場所にあり、その眺望を楽しむ機会として、庁舎屋上案内も人数限定で実施した。

 祝賀会は招待者対象の行事で、同基地体育館内で開かれた。ピーク時には臨時駐車場とした樫野崎駐車場や大島小中グラウンドがほぼ満車となる来場を集める盛況。その様子を見届けた吉村司令は「この開放で航空自衛隊と串本分屯基地の活動を知ってもらい、今後も理解と支援協力を願いたいと思う。天候にも恵まれ、予定した展示や出し物を全てできた。お越しいただいた皆さんに楽しんでいただければ何よりです」と話した。

(2018年12月7日付紙面より)

隊員による戦闘訓練の披露=2日、航空自衛隊串本分屯基地
野外炊飯訓練後、来場者にカレーライスを振る舞う隊員
2018年12月07日
18 金の密輸阻止など強化  7日から年末特別警戒  (大阪税関 )
2018年12月07日
19 推奨像に安全運転誓う  ナカミチ建機から紀伊自動車学校へ  (紀宝警察署 )
2018年12月07日
20 県職員が道路周辺を清掃  観光客らの快適な利用目的に  (新宮市・那智勝浦町 )
2018年12月07日
21 鈴木文代さん(串本町)大賞に  熊野大花火大会写真コンテ表彰式  (熊野市観光協会 )
2018年12月07日
22 養殖学への理解深める  近大新宮高が水産実習  (新宮市 )
2018年12月07日
23 350人が地域でごみ拾い  緑丘校区クリーン作戦  
2018年12月07日
24 豊かな心と感性育てる  城南中学校で文化庁巡回公演  (新宮市 )
2018年12月07日
25 世界遺産のまちを歩いて巡る  新宮市魅力発信女子部  
2018年12月07日
26 今年も手作りパネル贈る  年長児24人が紀宝署を訪問  (紀宝町うどの幼稚園 )
2018年12月07日
27 みんなで森を大切に  新木保でキノピー教室  (新宮市 )
2018年12月07日
28 高台へ逃げる意識を  くろしお児童館が避難訓練  (新宮市 )
2018年12月07日
29 一年の無病息災など祈願  高倉神社で例大祭  (新宮市高田 )
2018年12月07日
30 愛好者350人が競う  第19回串本グラウンド・ゴルフ交歓大会  (串本町 )
2018年12月07日
31 特殊神事営んで礼尽くす  小森川の神玉神社で例祭  (古座川町 )
2018年12月07日
32 2日連続で死亡事故発生 意識的な交通安全の実践を (新宮警察署)
2018年12月07日
33 お悔やみ情報
  
2018年12月04日
34 茶人・川上不白しのぶ
 本廣寺で法要献茶式  (新宮市 )

 江戸千家流祖、茶聖・川上不白(1719~1807年)をしのぶ茶会が2日、新宮市新宮の本廣寺で営まれた。約30人が参列し、遺徳をしのんだ。

 茶道表千家流音無会(築紫充代会長)が主催し、今年で12回目。清水文雅住職の読経の中、松本美弥子さんが献炭、桝田ゆうさんが献茶。江戸千家宗家の川上紹雪(じょうせつ)副家元、表千家同門会和歌山県支部役員の森本光子さん、田岡実千年市長らが焼香した。式の後には茶会が催された。

 森本さんは「立派なお寺で、すがすがしい献茶式でした。1回目から参列させていただいてますが、新宮の皆さんと親しくお話しさせていただくいい機会と思っております」。築紫会長は「献茶式、茶会は川上不白を知っていただくいい機会。町の活性化につながっていけば」と話していた。

 不白は、紀州藩新宮領主・水野家の家臣川上五郎作の次男。16歳で京都に出て表千家七代如心斉宗左に師事し「宗雪」の茶名を受けた。25歳で茶の式法「七事式」の制定に参画。江戸で表千家流茶道の普及に尽力し、茶の湯を皇族や大名、豪商、町人まで幅広い層に教授した。本廣寺は水野家の菩提寺(ぼだいじ)であり、不白が1797年に先祖供養のために建立した「書写妙法蓮華経印塔」(和歌山県指定文化財)がある。

(2018年12月4日付紙面より)

本廣寺で営まれた献茶式=2日、新宮市新宮
2018年12月04日
35 夜空彩るイルミネーション
 「光の祭典in紀宝」始まる  

 紀宝町の冬の夜空をイルミネーションで彩る「光の祭典in紀宝」が1日、同町大里のふるさと資料館前広場で始まった。20万個の発光ダイオード(LED)電飾で飾り、10色以上の色鮮やかな光が訪れた人たちを楽しませている。

 開催期間は来年1月6日(日)までで、点灯時間は午後6時から10時まで。12月31日(月)および1月1日(火・祝)の2夜はオールナイト点灯する。

 初日の点灯式ではカウントダウンが行われ、一斉にさまざまなイルミネーションが輝きを放つと、広場に詰め掛けた人たちから歓声が上がった。

 かわいいキャラクターのオブジェや20㍍ツリー、光のトンネルが暗闇に浮かび上がると、来場者がきらびやかな光のショーに見入っていた。2人同時にスイッチを踏むとハートが点灯するイルミネーションでは、カップルや友達同士で楽しむ姿が見受けられた。

 今年は新たに、子どもが楽しめる「アトラクションロード」が登場した。

 イルミネーションデザインコンテストの入賞作品も飾られ、数々の光のオブジェが冬の山あいを幻想的に映し出した。シャボン玉も舞い、子どもたちも喜んだ。16日(日)まで毎週土、日曜日にシャボン玉イルミネーションを実施する。

 町ににぎわいを創出しようと、光の祭典in紀宝実行委員会(西村喜久男会長)が毎年点灯。22日(土)午後5時からは、イルミネーションをバックに演奏や踊りを繰り広げる「キラフェス」を開催する。雨天時は23日(日・祝)に延期。

 母親と一緒に訪れた新宮市立王子ヶ浜小学校3年の加莉美紗さんは「去年も見に来た。とてもきれいで、すごい。キラフェスも見に来ます」と笑顔を見せていた。

(2018年12月4日付紙面より)

20万個のLED電飾で彩られたイルミネーション会場=1日、紀宝町大里のふるさと資料館前広場
2018年12月04日
36 独特の奉仕で礼を尽くす
 木葉神社「祢んねこ祭り」  (串本町 )

 串本町田原にある木葉神社(井谷正守宮司)の例祭「祢(ね)んねこ祭り」=県指定無形民俗文化財=が2日に本祭を迎えた。比較的温暖な好天の下、朝日遥拝行列や本殿大前の儀、子守り神事といった祭典奉仕や田原獅子保存会(井本悟会長)の獅子舞奉納が営まれ、今年も地区内外からの多数拝観で活気を見せた。

 木葉神社は木花咲耶姫(このはなさくやひめ)を主祭神とし、神功皇后の養育の故事に基づく授かり・安産・子安の宮として信仰されるとともに田原区の氏神社として護持されている。例祭は近年、12月第1日曜日を本祭日として営んでいて、とりわけ朝日遥拝行列と子守り神事は同神社独特の奉仕として例年注目を集めている。

 この日は午前7時に朝日遥拝行列が拝殿前から出発した。朝日にささげる米櫃(こめびつ)を頭に乗せたご飯持ちみこは宮本凛さん(7)が務め、同みこを先頭にして祭員や田原獅子保存会、ねんねこ祭り保存会長を兼務する西脇正吾区長らが続いた。井谷宮司(64)が振り鳴らす鈴の音を合図に一歩ずつ進み、約40㍍先にある遥拝所に着くと一同で朝日に礼を尽くした。

 引き続き本殿前で大前の儀があり、古式の修祓(しゅうばつ)「湯立ての儀」や祝詞奏上に続き、子どもみこの荒木野乃子さん(10)と応援で奉仕する姉・奈菜子さん(19)が神楽「浦安の舞〈鈴〉」を舞い、一同で玉串をささげて主祭神に礼を尽くした。

 子守り神事は拝殿であり、井谷宮司によるお弓の儀、井谷宮司と童子の海士侑哉君(9)によるみかん問答に続いて、井谷宮司と大幣差しの森沢清次さん(70)、御幣差しの後藤初子さん(81)、井本一也さん(41)、垣下斗輝君(15)、荒木琥太郎君(11)、西脇大貴君(10)、童子の海士君がござ、枕、乳房(を模した布袋)を担ぎ「ねんねこねんねこおろろんよ」と声を上げて子守りの所作をささげた。拝観者から合いの手が入り盛り上がる中、子どもみこが再び神楽をささげ拝観者に鈴を振り鳴らして清め払いをし、井谷宮司と共に神前にささげた稲穂を授与するなどした。

 餅まきを経て、田原獅子保存会が境内で受け継ぐ7種類の舞を奉納し本祭の活気を締めくくった。

 この日は最寄りの旧田原中学校体育館で公民館田原支館主催の農産物品評会と作品展示会もあった。農産物品評会は第101回となる伝統の地域行事で、今年も例祭の諸行事の合間や例祭後に随時鑑賞を集めた。

 御幣差しを務めた後藤さんは田原出身で18歳の時に渡米。現在はロサンゼルスに住んでいるが、妹が奉仕の当番を受けた機に一念発起して一時帰京し、宮掃除など事前準備も含めてできる限りの奉仕を尽くした。同神社では例祭に先立って、歌手の小芝陽子さんが賛歌『ねんねこ祭り』を奉納し、餅つきなど事前準備の時に地域にも試聴を交えて紹介された。

 子どもみこの数が物語るように少子化の影響が色濃さを増す中でも祭礼を支える地域の思いや周囲の期待は大きく、井谷宮司はできる限り例祭を続ける思いを胸にしながら今年の奉仕に努めた。

(2018年12月4日付紙面より)

朝日遥拝行列。ご飯持ちみこを先頭にして遥拝所を目指す祭員ら=2日、串本町田原
2018年12月04日
37 「より一層の注意を」
 那智勝浦町で交通安全啓発  

 「わかやま冬の交通安全運動」が1日から始まった。10日(月)までの10日間、県内各地で街頭啓発などが行われる。那智勝浦町では3日、同町天満のAコープ前や汐入橋交差点付近で早朝街頭啓発があった。

 堀順一郎町長や町交通指導員協議会(塩﨑一男会長)などの交通ボランティア、町、県交通安全協会新宮支部、新宮警察署の署員ら約30人が集まった。

 参加者らは横断幕を掲げ、ドライバーたちに運動の重点を掲載したチラシや啓発物資を配布し、安全運転を呼び掛けた。

 県内では11月29日現在、2083件の事故が発生しており、前年比299件減。新宮署管内では、人身事故、物損事故のいずれも減少していたが、1日未明と2日午前9時ごろに死亡事故が発生している。

 同町では期間中、4日(火)午後4時からAコープ駐車場で自転車街頭啓発、6日(木)午後5時30分から甫子浦交差点で夜間街頭啓発を予定している。堀町長は「年末のせわしい中ですが、事故の無いように気を引き締め、より一層の注意を」と呼び掛けている。

(2018年12月4日付紙面より)

ドライバーに安全運転を呼び掛けた=3日、那智勝浦町天満
2018年12月04日
38 6部門で優勝と大健闘
 南郡・熊野市スポ少地域交歓競技大会  (紀宝柔道会 )
2018年12月04日
39 学年別に団体、個人で熱戦展開
 東牟婁中学校相撲大会  
2018年12月04日
40 堀口君、岡本君が近畿へ
 和歌山県高校空手道新人大会  (近大新宮高空手道部 )
2018年12月04日
41 台湾で魅力をアピール  新宮市がプロモーション  
2018年12月04日
42 流木やごみを清掃  熊野川河口で官民協力し  (新宮市 )
2018年12月04日
43 大逆事件など学ぶ 新宮市で視察研修 (栗東市同和対策連絡協)
2018年12月04日
44 増田綱紀さんが個展  喫茶「きよもん」で  (那智勝浦町 )
2018年12月04日
45 ステージと観客一体に  歌声響いた「町民音楽祭」  (那智勝浦町 )
2018年12月04日
46 9バンドが熱演  新宮市民音楽祭ロックの部  
2018年12月04日
47 駅前を明るく照らす  はなはなきっさこのイルミ点灯  (新宮市 )
2018年12月04日
48 華やかな明かり楽しむ  タウンガーデンで点灯式  (新宮市 )
2018年12月04日
49 操法に挑戦し特性知る  自動二輪車安全講習会  (串本LC )
2018年12月04日
50 平井川でアマゴ発眼卵放流  流域20カ所に1万粒を埋設  (古座川町 )
2018年12月04日
51 復興の感謝込め  小口に巨大ツリーを設置  (新宮市熊野川町 )
2018年12月04日
52 お悔やみ情報