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【検索ステータス】 
2018年12月30日
1 官公庁で仕事納め式
 6日間の休業に入る  

 官公庁で28日、仕事納め式があった。各首長らが職員たちの一年の労をねぎらい、新年からのさらなる飛躍に期待の言葉を掛けた。ほとんどの官公庁は1月3日(木)まで6日間の休業となっている。

■新宮市



 新宮市役所で行われた式には、屋敷満雄市議会議長、濵田雅美副議長をはじめ職員約50人が出席。田岡実千年市長は、市民が来庁した際の職員の対応について「今年は苦情よりお褒めの言葉を多く頂いた。接遇の気持ちが高まっているとうれしく思う」とねぎらいの言葉を掛けた。

 12月の「わかやま冬の交通安全運動」初日の1日と翌2日に市内で連続して交通死亡事故が発生したことに触れ「いつ自分たちが加害者になるか分からない。一瞬の気の緩みが事故につながる。安全、思いやり運転を心掛け、4日に皆で元気よく一年をスタートできれば」と呼び掛けた。

 小谷充総務部長が今年一年に実施した主な事業などを振り返り紹介。向井雅男副市長は閉会の辞を述べ、最後は一本締めで締めくくった。

  □     □

■那智勝浦町



 那智勝浦町では、役場2階の大会議室で仕事納め式が開かれた。

 町歌斉唱後、町職員約80人を前に、堀順一郎町長が訓示。職員らにねぎらいの言葉を掛け、5月21日の就任以降を振り返った。「新クリーンセンターの建設にある一定のめどが付いたが、町には懸案、課題が多くあると感じている。今後も5年、10年先を見据えた町民のための施策を推進する」と話した。

 式典の後は勤続20年表彰があり、柳川敦子さんら8人の職員に堀町長が賞状を手渡した。

(2018年12月30日付紙面より)

職員らを前に田岡実千年市長(右)があいさつ=28日、新宮市役所
町歌を斉唱する職員=28日、那智勝浦町役場
2018年12月30日
2 新年を故郷や観光地で
 年末の帰省ラッシュピーク  (熊野地方 )

 年末の帰省ラッシュがピークを迎え、正月を故郷や観光地で過ごそうとする人や車の姿が多く見られる。29日、JR新宮駅では午前中に特急列車の2便が、京都・大阪方面と名古屋方面から到着。大きな荷物を持ち帰省してきた人たちが次々と改札を通り、迎えに来た家族の車に乗り込む姿などが見られた。Uターンのピークは1月3日(木)とみられる。

 改札付近にはお見送り&お迎えコーナーを設置し、駅員らからの温かなメッセージが利用客らを出迎えた。東京から帰省した40代女性は「正月は実家でゆっくりと過ごそうと思います」と話していた。

 和歌山県警では渋滞中の追突事故防止として「間隔が空いてしまったと思い、急に速度を上げると先行車が思いもかけずに急停車したりすることもある。渋滞中は、しっかりと前の車の動きを見て適切な車間距離を保ってください」と呼び掛けている。

 日本道路交通情報センターによると、年末年始の期間中、高速道路は1月6日(日)まで、一般道路は1月中旬まで故郷への帰省や観光地への行楽などで交通量が増加し、高速道路を中心に激しい渋滞の発生が予測される。

(2018年12月30日付紙面より)

荷物を抱え特急列車を降りた人たち=29日、JR新宮駅
2018年12月30日
3 年末の火災防止に当たる
 消防本部と消防団が年末警戒  (新宮市 )

 市民らが安心して新年を迎えることができるようにと、新宮市消防本部(川嶋基正消防長)と同市消防団(竹内由定団長)は28日から消防年末警戒に当たっている。30日(日)までの3日間、午後8時から午前0時まで市内を巡視する。

 火を使用する機会の多いこの時季に毎年実施している。市消防本部は市全域、消防団は各分団の担当地区の巡視や防火広報に取り組んでいる。初日の28日夜には市消防本部と熊野川消防出張所で出陣式があった。

 市消防本部での出陣式には、旧市内七つの消防団から計51人が出席。整列した団員らを前に田岡実千年市長は「日頃から昼夜を問わず、市民の安心安全のために尽力いただき感謝している」と述べ、1年間の活動をねぎらった。

 屋敷満雄市議会議長が「警戒に当たって体調管理に留意し、市民の皆さんが良い新年を迎えることができるようよろしくお願いします」とあいさつ。濱口太史県議は「自身の防寒にも気を付けて任務に当たってください」と述べ、大髙圭司新宮警察署長が「年末警戒は地域の安心安全を支える大きな活動。警察にとっても大変ありがたい」と激励した。

 式後、団員らは消防車両に乗り込み、市長らに見送られる中、担当地域へ出発。竹内団長は「毎年恒例だが、今年も市民の安心と安全を守るために警戒に当たっていきたい」と話していた。

(2018年12月30日付紙面より)

田岡実千年市長らに見送られ新宮市消防本部を出発した=28日、新宮市
激励に耳を傾ける消防団員ら
2018年12月30日
4 一年を楽しんだお礼に
 中央・くろしお児童館で大掃除  (新宮市 )

 新宮市野田の中央児童館と同市佐野のくろしお児童館で28日、大掃除があった。同館を利用する児童らは、一年を楽しく遊んだ感謝の気持ちを込めて、館内を隅々まで掃除した。

 中央児童館では遊びに来ていた33人が集合。職員からの説明を受けた子どもたちは六つの班に分かれ、「わんぱくルーム」や「ゲーム室」「図書室」、廊下や階段、玄関などの場所を分担し、窓やいつも遊ぶ遊具を丁寧に磨き、協力しておもちゃを整理していた。

 初めて参加した畑有羽梨(ゆうり)さん(10)は「普段から本を読んでいて破れているのが多く気になっていたので、整理ができて良かった。来年から新しい気持ちで遊びに来たいです」と掃除に励んでいた。

 くろしお児童館では30人が参加した。職員の説明を受け、子どもたちは各部屋を分担して拭き掃除。遊戯室の雑巾がけが始まると、みんなで横一列に並び「よーい、どん!」の合図で一斉にかけだし、往復を競争するなどしてにぎわった。

 田原拓真君(7)は「初めて参加して、みんなで汚れを落とせて良かった。きれいになった児童館で来年も遊びたい」と話していた。

 年始は両館とも1月4日(金)から利用できる。

(2018年12月30日付紙面より)

本を整理する子どもたち=28日、新宮市野田の中央児童館
雑巾をかける子どもたち=28日、新宮市佐野のくろしお児童館
2018年12月30日
5 冬の寒さに負けない熱戦
 新宮信用金庫理事長杯卓球大会  
2018年12月30日
6 平成30年納射会
 竹内結賀さん、弓友会Bが優勝  (新宮弓友会 )
2018年12月30日
7 出場と活躍に期待
 紀宝町出身の坊ノ内希愛さん  (神戸弘陵高校女子サッカー部 )
2018年12月30日
8 浸水被害の防止目指す  日足地区の河川事業推進  (熊野川治水対策協 )
2018年12月30日
9 役員らのぼりや門松を設置  下里神社で迎春準備  (那智勝浦町 )
2018年12月30日
10 外国人受け入れ体制考える  ルピナスで介護現場の今後や現状講演  (那智勝浦町 )
2018年12月30日
11 職員らの働きに感謝  新病院で初の仕事納め式  (那智勝浦町 )
2018年12月30日
12 1月から橋脚施工始まる  河口大橋の下部工事  (新宮紀宝道路 )
2018年12月30日
13 より良い地域のために  チームくまのがわに24人  (新宮市熊野川町 )
2018年12月30日
14 愛犬との憩いの場に  ウミガメ公園隣にドッグラン  (紀宝町 )
2018年12月30日
15 「まぐろのぼり」泳ぐ  南紀くろしお商工会  
2018年12月30日
16 お悔やみ情報
  
2018年12月26日
17 観光客増加に期待
 世界的宿泊施設予約サイトから注目  (那智勝浦町 )

 世界的な宿泊施設予約サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」が公表した「2019年に訪れるべき19の観光地」の一つとして和歌山県が日本で唯一選ばれた。本紙エリア内では那智勝浦町のマグロや「那智の扇祭り(火祭)」などが評価された。

 評価を受け、堀順一郎町長は「世界的に著名なサイトで2019年に訪れるべき19の観光地の一つとして、和歌山県が日本で唯一選ばれた。その中でも、マグロや火祭りなどが多く紹介され、ビジュアルでも那智の滝と三重塔が掲載されるなど、本町として大変光栄。今回の紹介を通じて、本町への注目がさらに高まり、全世界から多くの方が訪れることが期待されます。今後も満足をいただけるようおもてなしをし、さらなる誘客につなげていきたいと思います」と語った。また、同町観光協会は「世界の観光地として注目されて光栄に思う。これからはこれを全面に打ち出してPRし、多くの方々に足を運んでいただきたい」と抱負を述べた。

■ウェブサイトより関連箇所を抜粋

 大阪に隣接するこの奥ゆかしい地域は、日本の「精神文化の原点」とも呼ばれ、多くの地元の人々や旅行者が、仏教の聖地である高野山において52の寺院に滞在し、瞑想や宿坊、庭園、精進料理などを体験しています。露天風呂に関心があれば、川湯の仙人風呂は国内最大です。また、東京の有名な築地市場に匹敵する魚市場に加え、国内最大のマグロの展示とともに毎日行われるマグロの解体ショーも見学できます。7月に開催される那智の火祭りを目当てに訪問する場合は、早めに到着して良い場所を確保しよう。このお祭りは1700年前から行われており、日本の最も神聖なお祭りの一つと考えられています。

(2018年12月26日付紙面より)

注目を浴びている那智勝浦町(和歌山県提供)
2018年12月26日
18 しめ縄や門松作り
 「くまの里山」の教室で  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町高津気の地域興しグループくまの里山(西美恵子代表)は24日、同町の清源寺で正月飾りの手作り教室を開いた。くまの里山は和歌山県の「耕作放棄地再生活動協働モデル事業」の一環として活動している。JAみくまの協賛。

 教室では、同町の中野富子さんがしめ縄の指導にあたり、参加者らは真剣な面持ちで制作に挑んでいた。「難を転ず」の意味合いを込め、ナンテンがあしらわれた門松作りや、再生した耕作放棄地で栽培した葉ボタン、マツやウメ、シダレヤナギなどを用いた生け花教室もあった。

 しめ縄教室に参加した同町下里の田中順子さんは「経験しておきたいと思った」と話し、ほかの参加者らも「材料がそろっていて助かった」「にぎやかなお正月にできる」などと喜んでいた。一日を通して約100人の参加者が次々に訪れ、それぞれの完成品を持ち帰った。

(2018年12月26日付紙面より)

正月飾りを作る参加者ら=24日、那智勝浦町高津気
2018年12月26日
19 サンタとじゃんけん勝負
 クリスマス企画にぎわう  (串本海中公園水族館 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で23~25日の3日間、イベント「水中サンタとじゃんけん」があり入館者の注目や挑戦を集めてにぎわった。

 同館の水中サンタは、串本の海大水槽のコケ(=藻)取りをするスタッフがサンタクロースの衣装を着て水槽に入るという12月恒例の趣向。今年は9日と16日にその格好で実際に作業をする様子をアピールし、クリスマスを含む直前3日間は謝恩の思いも込めてこのイベントを実施した。

 正午から空気ボンベ1本をほぼ使い切るまでの約30分間限定で居合わせた入館者に挑戦を呼び掛け、勝てば海の生き物にちなんだ文具などの商品、負けても貝殻や貝細工をプレゼント。興味津々の子どもや怖がる子どもに代わって両親など家族が続々と挑戦し、結果に応じて景品を手にした。水中サンタはじゃんけん勝負のほか、記念撮影の希望にも応えて楽しみを後押しした。

 水中サンタの趣向と併せて行われてきたトピックス水槽のクリスマス展示も25日に終了し、27日(木)から正月展示が始まる。センターは正月三が日も営業し、近年定着している餅まきを三が日の午前11時から行う方向で準備を進めているという。

(2018年12月26日付紙面より)

挑戦を集めたイベント「水中サンタとじゃんけん」=24日、串本海中公園センター水族館
2018年12月26日
20 速水盛康さんが新教育長に
 田岡実千年市長が辞令交付  (新宮市 )

 新宮市は25日、新教育長に任命した速水盛康さん(61)=同市野田=に辞令を交付した。任期は23日から3年間。

 田岡実千年市長が、速水さんと教育委員会委員に任命した石原貞代さん(54)=同市千穂=に人事発令通知書を手渡し、「速水さんには、これまでの教育会での経験を基に新宮市の教育のトップとしてご活躍いただきたい。石原さんは子育て経験、市民活動を生かし教育委員として活動してほしい。市は学校教育、生涯学習、文化振興など課題が山積している。忙しくなるが、他の教育委員と一緒に頑張ってもらいたい」と激励した。

 速水さんは「これまでの教育経験を生かして、しっかりと市の教育行政に全力投球でまい進したい。教育の専門性を発揮しながら文化財、文化複合施設、学校教育、社会教育の状況を踏まえ、皆さんと力を合わせて新宮市の大きなエネルギーに変えていきたい」と決意を述べた。

 速水さんは昭和56年3月に関西大学を卒業。翌年4月から中学校教諭、小・中学校長、県教育委員会生涯学習局文化遺産課主任などを歴任した。

 石原さんは、昭和60年3月に東京女子体育短期大学を卒業。同年4月から平成3年まで新宮市役所に勤務した。

(2018年12月26日付紙面より)

任命を受ける速水盛康さん(中)と石原貞代さん(右)=25日、新宮市役所市長応接室
2018年12月26日
21 楽しみながらも技術学ぶ
 元代表・小島さんらによるサッカー教室  (明治安田生命 )
2018年12月26日
22 中西青さんが優勝
 年忘れグラウンドゴルフ大会  (新宮GG同好会 )
2018年12月26日
23 県内から唯一の選出
 ナショナルトレセンに宇佐川眞央君  (新宮SSS )
2018年12月26日
24 グラウンドゴルフで交流  ふれあいスポーツフェスに133人  (新宮・東牟婁地方 )
2018年12月26日
25 「ハラスメント」防止を  美熊野福祉会職員が研修  (新宮市 )
2018年12月26日
26 音楽で脳を活性化  ゆうゆうクラブ女性部が健康づくり教室  (新宮市 )
2018年12月26日
27 サンタからプレゼント  光の祭典in紀宝「キラフェス」  (紀宝町 )
2018年12月26日
28 リース作りゲームでにぎわう  太田の郷でクリスマス  (那智勝浦町 )
2018年12月26日
29 楽しく感謝伝え合う  「えがおの杜」でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2018年12月26日
30 プレゼントににっこり  子育てサロン「サンタさんと遊ぼう」  (新宮市 )
2018年12月26日
31 クリスマスを祝い  マリア保育園「キャロリング」  (新宮市 )
2018年12月26日
32 日頃の感謝込めて  利用者にクリスマスプレゼント  (新宮信用金庫 )
2018年12月26日
33 音の出る信号機のために  チャリティミュージックソンで呼び掛け  
2018年12月26日
34 グループ一丸でケーキ作り  主催事業で小中学生34人  (潮岬青少年の家 )
2018年12月26日
35 サンタと楽しい時間  くしもとこども園でクリスマス会  (串本町 )
2018年12月26日
36 12月定例会一般質問①  古座川町議会  
2018年12月26日
37 弓引と矢取が稽古に励む  1月2日の「お弓式」に向け  (潮御崎神社 )
2018年12月26日
38 お悔やみ情報
  
2018年12月18日
39 「亥」の大絵馬に掛け替え
 那智大社で迎春準備  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の世界遺産、熊野那智大社(男成洋三宮司)で17日、宝物殿に掲げたえとの大絵馬が「戌(いぬ)」から来年の「亥(い)」に掛け替えられた。

 大絵馬は縦約3㍍、横約4㍍。男成宮司(65)が構図を考え、2週間かけて仕上げた。勢いよく走るイノシシと那智の滝、日の出が描かれている。大絵馬の前では記念撮影をする参拝客らが見られた。

 男成宮司は、自然災害が多かった今年を振り返り被災者に思いを寄せ、「来年は御代(みよ)替わりの年。残り4カ月と思うと感慨深くありますが、勢いよく突き進むイノシシの力を頂いて、さまざまな目的が達成されますように」と話した。

 那智の滝前の別宮・飛瀧(ひろう)神社では中絵馬(縦約1・2㍍、横約1・8㍍)が掛け替えられ、旅客の道中安全を願って作った小絵馬2枚(いずれも縦約0・9㍍、横約1・2㍍)はJR紀伊勝浦駅と新宮駅に贈られた。

(2018年12月18日付紙面より)

来年のえと「亥」の大絵馬が掲げられた=17日、熊野那智大社
JR紀伊勝浦駅(左)、新宮駅に掲げる小絵馬
2018年12月18日
40 再建見据え先読み型避難を
 「減災カフェ」で実用減災学  (新宮市 )

 お茶を飲みながら減災の知識を学ぶ「減災カフェ」が15日、新宮市仲之町商店街の「喫茶ロッコ」であった。同カフェ主宰の上野山巳喜彦さんが「『追い込まれ型避難』から『先読み型避難』へ」をテーマに話した。

 同カフェは災害の被害を軽減するために「過去に学び、現在を点検し、未来に備える」をモットーに、被害軽減に実際に役立つ知識である「実用減災学」の共有を目的に開いている。

 上野山さんは、『熊野年代記』によると新宮市は1600年代には激しい風雨や洪水で度々浸水被害に見舞われたと解説。1800年代にも洪水で町々を舟で通行したという記録が残っているとした。上野山さんは過去の記録から「熊野川は度々大洪水を起こす『暴れ川』。その規模は町中を舟で行き来する規模だった」と話した。

 1959(昭和34)年に日本に上陸し、甚大な被害を及ぼした伊勢湾台風を契機として61(昭和36)年に「災害対策基本法」が成立。市は激甚災害に指定され、堤防や水門などの治水施設ができたことによって床下浸水被害が激減したと説明。しかし、台風や豪雨など自然災害の強大化により、治水施設の機能を超えた水害発生の恐れが出てきたと述べた。

 上野山さんは、被害を最小限に抑えるために▽水平避難か垂直避難か、事前に避難方法を選択しておく▽自宅が浸水すると想定し、生活を再開するための最小限の衣食住に関わる物品を2階などの高い所に移す▽火災保険に自然災害特約を付帯し、被災した家を修繕や再築などするための資金を確保する―の三つの対策を提案。先読み型避難の重要性を説いた。

 水平避難か垂直避難かの選択について「合理的な判断のためのめどが必要。2015(平成27)年の水防法改正に基づき国が示した『最大想定の浸水区域図』は現実味があり有効な判断材料になる」。各避難方法の留意点を「水平避難は体がぬれることによって体温低下を起こす可能性がある。垂直避難においては、屋根に逃れたとして、救援を待つ覚悟を持つ必要がある」とした。

 上野山さんは「自分の安全を確保することは、他の人を救済する力を温存することにつながる、最も確実な社会貢献。先読み型避難で、どんな状況になろうと生活再建の希望が持てる態勢をつくって」と講演を締めくくった。

 次回の「減災カフェ」は来年2月16日(土)を予定している。

(2018年12月18日付紙面より)

スクリーンに映った資料に見入る参加者ら=15日、新宮市仲之町
2018年12月18日
41 中幼小280人が高台へ
 潮岬で合同津波避難訓練  (串本町 )

 串本町潮岬で14日、同町立潮岬中学校(堀靖典校長、生徒54人)と同町立潮岬幼稚園(南君子園長、園児26人)、同町立潮岬小学校(山本隆介校長、児童163人)の合同津波避難訓練があった。園児児童生徒と教職員は午後1時30分に大きな地震が発生した想定で津波緊急避難行動を実践。その後は体験学習にも取り組んで、日頃の防災意識を高めるなどした。

 この訓練は、『津波の影響を受けない高台に暮らしていることで薄れがちな津波緊急避難の意識をしっかりと身に付けてほしい』と願う潮岬区自主防災会(増本昌弘会長)が3校園に働き掛ける形で年2回実施。今回は6月18日に続いて2回目となる。

 最寄りの高台として潮岬測候所跡地を設定し、同防災会役員や串本警察署署員が同訓練中の交通安全を確保。園児児童生徒らは訓練開始の合図を受けて地震発生時の行動をこなし、指示を受けて津波緊急避難行動を実践した。園児児童はクラス単位で防災頭巾をかぶって移動し、生徒は全速力で率先避難を目指した。

 潮岬幼は保護者も同訓練に加わり、全体で約280人が同行動を実践した。その様子を見届けた串本警察署の本下泰孝警備課長は「災害から逃げるためにこういった訓練は大切。何をしなければならないか、どこへ逃げなければならないかを考え、後で家族と何をしておかなければならないかも話してほしい」と講評。山本校長は津波の心配がまずない潮岬にずっといるわけではないことを振り返らせ▽大きな地震があったらすぐに近くの高台に逃げる▽大丈夫ではなく念のためという気持ちで臨む▽誰かではなく自分で助かることを考える―といったことを呼び掛け、生徒にはまず自分を助けて余裕があったら周りも助けてほしいと期待を寄せた。

  □     □

避難後の活動にも関心



 体験学習の内容は▽地震体験車「ごりょう君」による体験▽串本警察署警備課のドローン撮影見学▽串本町消防本部の消防ポンプ自動車見学と煙体験▽非常食の準備と試食▽紙食器づくり―などで、園児と小学1、6年生、中学1~3年生は校園の垣根を越えた2学年組であらかじめ決められた内容を学んだ。

 体験後、役場総務課防災・防犯グループの枠谷徳彦さんが「『地震があったらすぐ避難。全速力で』を心掛けてほしい。その先に今日体験した生活がある。避難中は家族と離れるかもしれないが、自ら行動してみんなで助け合えるよう、これからも訓練を続けてほしい」と全体講評。

 堀校長は総括として、今回の体験で「想定外」を感じてもらうためなじみ深いアルファ米以外の非常食(レトルト)を準備したことを報告。「釜石の奇跡」の内容も伝え、ここぞというときに考えて行動することを期待して締めくくった。

(2018年12月18日付紙面より)

最寄りの高台を目指す潮岬中幼小の園児児童生徒ら=14日、串本町潮岬
非常食(レトルト)の炊き出しをする潮岬小6年生や潮岬中2年生
2018年12月18日
42 活動内容や備えを語る
 ボランティアの高校生らが報告  (新宮JC )

 西日本豪雨で被災した岡山県倉敷市真備町で現地視察とボランティア活動に取り組んだ高校生の活動報告会が16日、新宮市神倉の県立新宮高校であった。新宮青年会議所(新宮JC、平野貴之理事長)の事業の一環。報告会、防災出前講座、関係団体との意見交換の3部制で行われ、約50人が参加した。新宮、新翔両高校の生徒ら11人と会員7人は9月に1泊2日で岡山県を訪れている。

 開会で平野理事長は「地域社会を支える皆さまに報告し、共有して今後の防災につなげていければと報告会を開催しました」と趣旨を述べ、各地の災害に触れ、協力を求めた。

 2部の報告では生徒たちがボランティアの内容や感想を「被災地はテレビや新聞が伝えているものより悲惨だった」「人の手助けをするうれしさを知った」「今後もボランティアや支援活動を続けたい」「助け合いが素晴らしい力になると思った」「支え合って生きていくものだと感じた」などと発表した。

 今後起こりうる災害への備えや、発災時の行動について「活動に参加し、自然の力を知り、向き合わなければと思った。防災意識を強めて訓練を継続し、災害について深く考えたい」「ひとごとと思わず日頃から備えようと思った」「地域との関係づくりが大切だ」「積極的に人命救助をしたい」「命を第一に、自分に何ができるか考えたい」「自分のことができた上で人助けがしたい」などの意見を挙げた。

 出席者からの「ボランティアを受け入れる態勢づくりについて意見を聞かせてほしい」などの質問に、生徒らはそれぞれの考えを語った。

 1部は市防災対策課による出前講座で、職員は地域の防災力は自助、共助、公助の三つが合わさって初めて高まると述べた。2011年の紀伊半島大水害の写真をスライドに写しながら被害や浸水の状況、市の取り組みを紹介した。「市としても取り組みをしているが大きい災害が発生した際は皆の力が必要になる」と呼び掛けた。

 意見交換会では同市と那智勝浦町のロータリークラブ、消防団、新宮ライオンズクラブ、市消防本部などの関係者と高校生、JC会員らが災害に向け準備できることを考え、まとめて発表した。

(2018年12月18日付紙面より)

意見交換をする参加者ら=16日、新宮市神倉の県立新宮高校
2018年12月18日
43 22チームで熱戦展開
 東牟婁対決となった決勝は那智に軍配  (熊野三山小学生バレーボールフェスタ )
2018年12月18日
44 新チーム体制を発表
 皆さんの応援に対して結果で返す  (キナンサイクリングチーム )
2018年12月18日
45 近づく新年に備えて  宇久井海と森の自然塾が除草作業  (那智勝浦町 )
2018年12月18日
46 協力して良い学校を  城南中学校で制服リサイクルバザー  (新宮市 )
2018年12月18日
47 一般質問に2議員登壇  太地町議会12月定例会  
2018年12月18日
48 地域の魅力を発信  写真展で世界遺産の風景など  (新宮ユネスコ協会 )
2018年12月18日
49 優良生徒を表彰 全国そろばんコンクール (新宮商工会議所)
2018年12月18日
50 歌や劇で祝おう  クリスマス礼拝と発表会  (マリア保育園 )
2018年12月18日
51 国の外交基盤強化目的に  北米地域の学生ら来県  (那智勝浦町 )
2018年12月18日
52 効果的なストレッチ学ぶ  熊野川町山手で介護予防教室  (新宮市 )
2018年12月18日
53 音楽遊びにサンタも登場  熊野川地区おやこサロン  (新宮市 )
2018年12月18日
54 利用者と地域が交流  杉の郷で恒例の餅つき大会  (熊野川町 )
2018年12月18日
55 販売活動で地域交流  高等部が作業学習校外販売活動  (みくまの支援学校 )
2018年12月18日
56 関東新中会総会に50人  新宮高校  
2018年12月18日
57 来年のえと「亥」掲げる  有田神社の絵馬掛け替え  (串本町 )
2018年12月18日
58 園児らのクリスマス飾り  20日まで潮岬郵便局で展示  (串本町 )
2018年12月15日
59 客船誘致や受け入れ評価
 クルーズ・オブ・ザ・イヤー特別賞  (新宮港 )

 新宮港のクルーズ振興の取り組みが評価され、新宮市と和歌山県が「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2018特別賞」を受賞した。田岡実千年市長は「新宮港が来年40周年という節目を迎える中で、このような栄えある賞を賜り、大変うれしい。クルーズ客船の入港にご尽力いただいている関係者の皆さまに感謝申し上げますとともに、今後も一層、おもてなしに磨きをかけ、クルーズ乗船客の皆さま方をお迎えさせていただきたい」とコメントしている。

 市は県と共に地域振興や経済の活性化を図るため、新宮港へのクルーズ船誘致などに取り組んできた。本年度は18隻の入港予定があり、11月24日現在では13隻が入港。台風の影響で中止が3隻だった。

 一般社団法人日本外航客船協会が主催、国交省や観光庁、一般社団法人日本旅行業協会が後援している「クルーズ・オブ・ザ・イヤー」。旅行業界の健全な発展に寄与したクルーズ旅行商品を顕彰するもの。モチベーションの向上、一般消費者への良質な商品とサービスの提供を目的にしている。

 特別賞はその年に特にクルーズ振興や客船誘致活動に顕著に寄与したと認められる企業や自治体、団体、人物などを表彰するもの。新宮港は外防波堤の整備や波浪観測データのリアルタイム提供などハードとソフトを組み合わせた波への対策を積極的に行い、客船の入港実績を向上させ「世界遺産・熊野―海の玄関口」の定着に努めたことが認められた。

 県境を越えた3市6町1村と和歌山、三重の両県からなる「新宮港クルーズ振興広域協議会」と、観光・交通・港湾などの関係者を集めた「新宮港クルーズ客船受入協議会」を組織し、広域での誘致活動や寄港地観光の開発、おもてなしの向上など積極的な活動も高く評価された。13日には東京都で表彰式があった。

(2018年12月15日付紙面より)

東京都で開かれた授賞式(提供写真)
クルーズ船が入港し、にぎわう新宮港
2018年12月15日
60 スギの長椅子寄贈
 岐阜県の山本久和さん  (太地町へ )

 那智勝浦町二河出身で岐阜県在住の山本久和さんは12日、太地町に岐阜県東濃産のスギで作った長椅子4脚を寄贈した。三軒一高町長は「高齢者にとって座れる場所は重要です。公共施設からの要望もあるので非常にありがたい」と感謝した。

 山本さんは東日本大震災、紀伊半島大水害発生以後、全国の被災地のためにと長椅子を贈る活動を続けている。原木の山からの運び出しや製材など、地元の仲間の協力が活動の支えだと話す。届ける椅子の裏には『絆』『共生』『和』『支え』の文字が書かれ、山本さんらの思いが込められている。長椅子のパーツを山本さん自らが太地町公民館に運び入れ、現地で組み立てた。

 長椅子は岐阜県の東濃地域で産出されるヒノキやスギを材料に、これまで80脚以上作った。長さ約2㍍の一枚板でできており、熊野那智大社や那智山青岸渡寺、紀伊勝浦駅、勝浦漁港のにぎわい市場などにも贈っている。

(2018年12月15日付紙面より)

長椅子を贈った山本久和さん(右)と、三軒一高町長=12日、太地町公民館
2018年12月15日
61 青岸渡寺で大すす払い
 大鰐口などを清掃  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の西国第一番札所、那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で14日早朝から、1年間のほこりを払い清める年末の大すす払いが行われた。

 髙木亮英副住職ら寺の職員が総出で世界遺産の本堂や鐘楼、山門などを清掃。天井はササの葉を先につけた長いタケを使い、たまったほこりを落とした。本堂につり下げられた豊臣秀吉寄進の大鰐口(おおわにぐち)を職員がはしごに乗って、丁寧に清めた。大鰐口は重さ450㌔、直径1・4㍍もの大きさで日本一といわれている。

 髙木副住職は「本堂屋根の修繕も無事に終え、新しい年を迎えるため、職員一同心を込めて清掃しています」と話していた。

(2018年12月15日付紙面より)

日本一の大鰐口を清掃する職員ら=14日、那智勝浦町
2018年12月15日
62 地元名所に多くの来場者  初のゆかし潟祭り開催  
2018年12月15日
63 第3班は9人が完全踏破  熊野古道小辺路ウオーク  
2018年12月15日
64 中学校の学びに触れる  城南中学校で入学説明会  (新宮市 )
2018年12月15日
65 一般質問3日目で終了 新宮市議会12月定例会 
2018年12月15日
66 郷土の食材について学ぼう  王子ヶ浜小3年生が工場見学  (新宮市 )
2018年12月15日
67 崩落地見学し地形学ぶ  ワダイの防災ジオツアー  
2018年12月15日
68 「自由研削といし」特別教育  建設業従事者らが受講  (那智勝浦町 )
2018年12月15日
69 12月定例会一般質問①  串本町議会  
2018年12月15日
70 特賞などの番号決まる  「幸運富くじ」抽選会  (串本商店会・古座商店会 )
2018年12月15日
71 各地の特産を堪能  紀南シーサイドグルメツアーを初開催  
2018年12月15日
72 反対9、賛成3で否決 議長の不信任決議案 (新宮市議会)
2018年12月15日
73 お悔やみ情報