『神倉旧記録』翻刻本が完成 (新宮市 )
『神倉旧記録』翻刻本完成記者会見が27日、新宮市の井の沢隣保館であった。解読した「熊野の歴史をよむ会」講師の山本殖生(しげお)さん(68)は協力に感謝し「貴重な資料なので多くの人に利用してもらいたい。今後の歴史研究に重要になるのではないか。これを出発点にして多角的に研究してもらえれば」と話していた。
『神倉旧記録』は熊野速玉大社所蔵。神武天皇代から明治2年までの神倉を中心とした編年記録で、幕末から明治にかけて成立したと見られる。編さんしたのは神倉聖(ひじり)に仕えた残位(にょらい)坊3家のうち西家と考えられ、山本さんは「幕末、明治の変革の中で神倉に仕えてきたことを主張するために編さんしたのでは」と述べた。
同記録には御燈(おとう)祭りに関する記述は江戸時代後期の1824年からしか見られないと山本さん。年ごとの上がり子の数も判明し、多いときでは900人や数千人などの記録も出てくる。ゴトビキ岩の東側にあった12間×5間(約22㍍×9㍍)の、懸造(かけづくり)の本堂内部の様子も分かった。天照大神(あまてらすおおみかみ)と高倉下命(たかくらじのみこと)をまつるほこらを覆いかぶせるように存在し「御燈祭りではお経を読むお坊さんがいて、その間に上がり子が松明(たいまつ)に火をつけられたまま閉じ込められたのでは」。神仏分離と維新改革では祭りの合図が鐘やほら貝から掛け声に変わったことなども記されていた。
千日修行や神倉衆の組織、午王宝印加持(ごおうほういんかじ)、鎌倉幕府の石段造営、本堂焼失と、宝永地震では神倉山に小屋を作ったこと、河口がふさがった際は住民を挙げて開いた様子などもあったと紹介した。
山本さんらは2013年11月から読み始め、約2年半かけて解読。パソコンで文字におこし、校正や修正などを経て今年3月31日に、会を主催する「熊野地方史研究会(会長=舩上(ふながみ)光次・市立図書館長)」が発行した。
A4版136㌻で80部を印刷した。市立図書館には貸し出し用1冊と保管・閲覧用2冊があり、記録の原本コピーとともに保存されている。他は解読に関わった人たちや国立図書館などに贈られた。表紙の字は熊野速玉大社の上野顯(あきら)宮司。
舩上館長(75)は「形あるものとして資料を残すことは、大きな成果を上げる活動だったと感謝している。原資料として出すという態度が立派」と話していた。
(2018年4月29日付紙面より)
勝浦観光桟橋で旅客船安全点検 (那智勝浦町 )
ゴールデンウイークを前に27日、那智勝浦町勝浦の観光桟橋で、串本海上保安署(亀田進署長)と勝浦海事事務所(長谷潤所長)合同の旅客船安全総点検と防災訓練があった。紀の松島観光、ホテル浦島、ホテル中の島の各所属旅客船計3隻が点検を受けた。
大型連休で多くの利用者が見込まれる中、旅客船の運行が適切に管理されているか確かめ、運航者の安全意識を高めて海難事故を防止するのが目的。毎年実行している。
旅客船の法定書類、救命設備、消防設備などの確認をした。近年は特に巨大地震に伴う津波発生時の初動体制などの防災面に力を入れている。今回はホテル浦島、ホテル中の島の旅客船が、航行中の地震・津波発生を想定した防災訓練を各社策定のマニュアルに沿って実施した。航行中の船長が最寄りの避難岸壁に急行し、ホテル従業員らがライフジャケットを装着して避難し、観光桟橋に着岸後、高台へ誘導した。
長谷所長は「長年にわたって無事故を続けられていることに敬意を表したい。何度も繰り返し訓練することが、お客さまの命を守り、減災につながる」と述べ、亀田署長は「現実に即した訓練と点検ができ、有意義だった。乗客の安全のため改善を加えてほしい」と呼び掛けた。この日午後は串本町有田の串本海中公園センターで同様の安全総点検を実施した。
(2018年4月29日付紙面より)
神社本庁過疎地域活性化推進
神社本庁から過疎地域神社活性化推進の県内唯一の地域指定を受けた太地町の飛鳥神社、金刀比羅(こんぴら)神社では町内各種団体の代表らで委員会をつくり、地域活性化へ向けた取り組みが始まっている。
27日夜は第3回委員会が開かれた。飛鳥神社の髙橋正樹宮司(勝浦八幡神社宮司)、県神社庁の中谷承平事務局長、金刀比羅神社総代の齋藤晴さんはじめ、熟年会や婦人会、子ども会などの代表ら約20人が飛鳥神社社務所に集まり、7月21日(土)の金刀比羅神社の夏祭り、飛鳥神社例祭の樽御輿(たるみこし)の担ぎ手の募集方法などを話し合った。
全国的に人口減が続き、過疎地域での神社の護持、運営が危ぶまれている。神社本庁では神社祭祀(さいし)を通じて地域を活性化させるには、地域全体を視野に入れた方策が必要とし、地域ぐるみで支え合う体制づくりを検討。各都道府県で指定地区を定めた。
同町の金刀比羅神社は航海安全の神として崇敬を集め、昭和30年代には広域から大勢の人たちが参詣。神社近辺には出店が並んだ。この夏祭りを盛り上げようと広報用ポスターをつくり、大人も子どもも喜べる餅まきの実施などを話し合った。飛鳥神社例祭では小樽御輿に中学生、高校生にも参加してもらおうと呼び掛けの仕方などのアイデアを活発に出し合った。
髙橋宮司は「この取り組みを地域全体の活性化につなげたい。祭りに参加した子どもたちが大人になって都会に出てもまた太地に戻ってきてくれるそんな祭りにしていければ」と話していた。
(2018年4月29日付紙面より)
コスタ・ネオロマンチカ (新宮初入港 )
外国客船「コスタ・ネオロマンチカ」(総トン数5万7150㌧、全長220・6㍍)が27日、新宮市佐野の新宮港に初入港した。外国人観光客ら約700人(うち日本人約150人)が熊野三山などを巡った。
クルーズ名は「太平洋周遊1Weekクルーズ 釜山コース7泊8日 東京発着」。行程は東京、神戸、釜山、佐世保、新宮、東京。新宮港では平安衣装による歓迎、近隣観光協会による地元物産販売などが行われた。
船内で開かれた歓迎セレモニーで田岡実千年市長は「熊野は千数百年以上の歴史を有する地域で日本の原郷とも呼ばれています。短い時間ではありますが、熊野の持つ神秘的な部分に触れていただき、平穏で幸せな気持ちに浸っていただければ」とあいさつ。ソクラティス・スクラヴォス船長らに花束と地酒を贈呈し、初入港の記念プレートを交換した。
外国語ボランティアで参加した近大附属新宮高校3年の舛屋千真さん(17)は「将来、英語に携わる仕事に就きたいと思っているので参加しました。またぜひ参加させていただきたいです」と話していた。
新宮港へ外国船が入港するのは今回で4回目。5月2日(水)には「スターレジェンド」が初入港するほか、5月12日(土)には「コスタ・ネオロマンチカ」が再び入港する予定。本年度は今回を合わせて10回の外国船入港を予定している。
日本船を含め本年度は昨年度より1隻多い14隻が入港する予定で、乗客数は昨年度より約3000人多い約1万人になる見込み。
(2018年4月28日付紙面より)
南紀くろしお商工会 (那智勝浦町 )
南紀くろしお商工会(森川起安会長)はマグロの町・那智勝浦町をアピールする「まぐろのぼり」を同町商工会館に掲げた。全長4㍍の青いのぼりと3㍍の赤いのぼりの2本が注目を集めている。
同商工会の井藤嘉彦さんは「この通りも人が増えてきました。ゴールデンウイークに向け、観光客にマグロの町をアピールしていきます」と話していた。
(2018年4月28日付紙面より)
津波を想定し緊急避難訓練 (串本古座高校 )
県立串本古座高校串本校舎(愛須貴志校長、生徒255人)は26日、南海トラフ巨大地震による津波を想定した緊急避難訓練に取り組んだ。生徒は敷地と直結する2本の避難路に分散して高台(旧雇用促進住宅)への避難行動を実践。各クラス選出の防災委員が避難時間を計るなどして日頃の心構えの在り方を考えるきっかけを得た。
この訓練は、学期ごとに取り組んでいる防災学習の一環。今回は旧商業部ら生徒が過去に刈り開いた通称・裏山避難路と串本町が前年度末に新設した避難階段(グラウンド南東部と直結する高さ約11㍍、水平距離約16㍍、段差20~30㌢の階段)を使って緊急避難を試みた。
6時間目の授業中に緊急地震速報を流して訓練を開始。生徒は教員の指示に従い、あらかじめ割り振られた避難路を使って津波緊急避難行動を実践した。避難階段には常時往来ができないよう複数本の金属製チェーンがかけられ、その解除(カラビナを外す)で若干行動が停滞したものの3分強で全員が避難を完了。今回の訓練計画を担当した長谷川航教諭は結果を良としつつ有事は避難路に支障が出ることも考えられる点も意識するよう呼び掛け。左近晴久教頭は真摯さが感じられたと生徒の行動をたたえつつ、さらに時短を見据えて頑張るよう励まして総括した。
この日は堀笠嶋区(松本英明区長)の役員5人も同訓練の様子を見学。生徒が使う避難路は区民にとっても命の道であるという観点から、訓練前に正門から上記高台までの道のりを実際に歩いて確認した。併せて校内に備蓄されている毛布やパーティションなど防災資材の説明を受けた。
松本区長は「区民の津波緊急避難訓練を11月の一斉訓練に合わせて行う予定で、NTTビルと今回生徒が利用した避難階段の使用を考えている。見学の目的はそのための事前確認」と今回の見学や確認の狙いをコメント。取り組みながら今後解消を目指すべき避難ルート上の課題抽出や要望すべき事項を同行した愛須校長や役場総務課防災防犯グループ職員と話し合うなどした。
(2018年4月28日付紙面より)
大型連休前に近畿運輸局
大型連休を前に国土交通省近畿運輸局勝浦海事事務所(長谷潤所長)が26日、新宮市南檜杖に係留している熊野川川舟下りの川舟4隻の安全を点検した=写真。長谷所長ら4人が救命道具の備えなどを確認し、船頭らに安全運航を指導した。
国交省は2011年8月に静岡県浜松市の天竜川で発生した川下り船転覆事故を受け策定した「川下り船の安全対策ガイドライン」を基に全国の事業者を対象に実施している。同事務所管内では17日、北山村の観光筏(いかだ)下りの筏も点検した。
船頭らを前に長谷所長は「安全運航は最大の使命。世界のお客さまに熊野川の大自然を満喫し喜んで帰ってもらえるよう、よろしくお願いします」と呼び掛けた。
今シーズンが始まった3月に新川舟センターが完成。乗客の約7割が外国人で、飛び込み客が増えているという。森本博也・熊野川川舟センター長は「船頭、スタッフ一同安全運航を心掛け、お客さまに喜んで帰っていただけるよう努力していきたい」と話していた。
日本周辺では毎年2000隻以上の船舶事故が発生しているが、7割以上が小型船舶。国交省は、警察、海上保安庁などの協力を得て小型船舶の安全キャンペーン期間中(4月23日~8月31日)、啓発やパトロールを強化している。同事務所は毎年、旅客船、小型漁船など約300隻を点検している。
(2018年4月28日付紙面より)
那智勝浦ゴルフ倶楽部
県中学校バスケット選手権紀南予選
松阪市スポーツ少年団交流柔道大会
東牟婁地方中学校春季卓球大会
ベストセラー『里山資本主義』の著者、藻谷浩介さんが25日、新宮市の新宮信用金庫本店で「観光と文化財保護」をテーマに講演した。藻谷さんは「外国人観光客はまだ増える」と述べ、呼び込むためには日本らしさ、その土地らしさが重要とアドバイスした。新宮市観光協会主催。約180人が来場した。
1泊1人の延べ人数で計算すると、2017年に来日した外国人の数は▽アメリカ234人▽中国187人▽オーストラリア48人▽韓国7人▽台湾5人▽香港3人―に各1人の割合になる。「世界で日本ブームが起きている」と述べた。
増えている場所は岐阜県の世界遺産・白川郷高山市などで「日本らしい雰囲気がないところは観光客が増えていない」と紹介した。
「高野山や熊野古道がある和歌山県の外国人集客力は実は強い。また来たいと思ってもらえる地域づくりをしなければならない」と述べ、お気に入りの場所や人ができれば常連になり、繰り返し来日ようになると説明。安いという理由で訪れるのではなく「今だけ、ここだけの魅力」や「また会いたい人がいる」ことが重要と強調した。
「イメージと空気は事実と違う。常に事実を数字で確認しないと間違える」と指摘。交通網の発達が観光活性化につながると思われがちだが、実際は交通が便利になると日帰り客が増え、宿泊者が減ると説明した。
新宮が古代から栄えていた理由は、熊野川に川湊があったことが最大の理由と強調。日本の太平洋側を代表する湊だったことを市民が知り、観光客に伝えることが新宮の最大のポイントだと思うと述べた。
観光客が増えるだけで地域は活性化しないと指摘し、地域住民が消費するものは極力地元産にし、地域内経済循環を拡大していくことが大切と訴えた。
(2018年4月27日付紙面より)
通常点検で警察官ら47人 (新宮警察署 )
新宮警察署(大髙圭司署長)は25日、同署で警察官の装備などを点検した。署員47人が点検官の大髙署長の下、指揮官の直山兼士(なおやま・かずし)地域課長の指示に従い備品の不具合がないかなどを確認した。通常点検と呼ばれ、地域の安全安心に取り組むことと署員の士気高揚を目的に年に数回実施されている。
新年度初のこの日は大髙署長が署員らの前で台に上り、指揮官の号令で動く警察官らを確認。3列になった警察官らは号令を受けるときびきびとした動きで警察手帳や警棒、手錠、警笛、拳銃を取り出し点検を受けた。警棒を伸ばしたり、警笛を一斉に鳴らしたりして不具合がないかチェック。服装や頭髪なども併せて確認し、地域を守る担い手としての意識の向上を図った。
直山地域課長は「新体制になって初めての通常点検。これを機に改めて警察としての責務や重みを理解してもらいたい。気を引き締めるとともに署員一丸となって気持ちを一つにし、初心を思い出してくれたら」と話していた。
(2018年4月27日付紙面より)
熊野川小学校が田植え (新宮市熊野川町 )
新宮市立熊野川小学校(上地健校長)の3年生から6年生までの28人は25日、熊野川町神丸の田んぼで田植えをした。環境教育の一環で土に親しみ、みんなで協力し育てることから農業の楽しさ、大切さを知る狙いや食育としての目的もある。
これまでは同町日足の「日足自然体験エリア田んぼ水族館」で実施していた恒例行事だったが、昨年は道路工事などの関係で中止になり同校でバケツに苗を植えた。今年は指導を務める地元農家の中瀬好さんが自身の田んぼの一部(広さ0・7㌃)を提供し2年ぶりに実現した。
児童らは中瀬さんから教わり、田植えひもを目印に30㌢間隔で低学年から順番で横一列に並び丁寧に植えていった。
児童を代表して中川実衣菜さん(6年)は「今日は田植えをさせてもらってありがとうございました」と中瀬さんにお礼の言葉を伝えた。
中本陽晴君(3年)は「みんなと一緒に田植えができてうれしかった。収穫する時が楽しみです」。上地校長は「今年は天候もよく開催できてよかった。子どもたちの生き生きと楽しそうな姿が見られました」と話していた。収穫は8月末を予定している。
(2018年4月27日付紙面より)
新宮人権擁護委員協議会(岩谷悠史会長、29人)は25日、新宮市福祉センターで第68回定時総会を開いた。「世界人権宣言70周年みんなで築こう人権の世紀~考えよう相手の気持ち未来へつなげよう違いを認め合う心~」を本年度の啓発活動重点目標とし、役員改選で岩谷会長を再任した。
本年度の啓発活動年間強調事項は▽女性の人権を守ろう▽子どもの人権を守ろう▽高齢者の人権を守ろう▽障害を理由とする偏見や差別をなくそう▽部落差別等の同和問題に関する偏見や差別をなくそう―など17項目。中学生の「人権作文コンテスト」などの事業を予定している。
昨年の人権相談事件件数は356件。職務執行に関するものが173件と最も多く、次いで住居・生活の安全関係(その他)100件、住居・生活の安全関係(相隣間・小公害)25件などとなっている。
欠席した岩谷会長に代わり小芝稔副会長が「これからどんどん次の世代にバトンを引き継いでいくことが大きな使命。ご協力をいただいて、会長を中心に楽しくやっていきたいと思います」とあいさつした。
(2018年4月27日付紙面より)
海からの視点で熊野の民俗学、地名学を研究する海の熊野地名研究会(田中弘倫会長)は22日、那智勝浦町の浦神西区民会館で平成30年度の総会を開いた。会員以外も参加できる研修もあり、講義やフィールドワークに約40人が参加した。
研修では、田中会長が「浦神半島の微細地名」と題して講義を行い、海蔵寺の西山義朗住職が同寺の由緒や浦神湾などについて話した。続いて同研究会理事の中瀬古友夫さんが古い絵はがきで、昭和初期の浦神の風景を紹介した。昼食後、事務局次長の桐村英一郎さんらと歩くフィールドワークで、天鈿女(あめのうずめ)や浦上国津姫を祭る塩竃(しおがま)神社を参拝後、「口熊野」と「奥熊野」の境という清水峠越えの熊野古道大辺路を考察した。
微細地名とは、土地台帳や地形図に掲載されない不記載地名で、海岸線や磯、河岸、谷間などに多く見られ、かつては地区の人々の仕事や遊びに直結した生活の一部だった。そのほとんどが言い伝えによるもので、用いる人がいなくなると自然に消えていく性質を持っている。
田中会長は市町村合併や、インターネットの公募などで地域の歴史や地形に関連のない地名が生まれることに危惧を抱いており、「地名は単なる記号ではなく先人の知恵が詰まっている。地震や洪水などの自然災害の情報も得られる。小さいが残すべき大切な文化財」と話した。ワキジタオシやロードコオリなど、分かっているもので170以上はあるという浦神半島の微細地名を紹介し、記録に残し考察するための情報提供も呼び掛けた。
同研究会への入会の申し込み、問い合わせは事務局(電話0597・89・3852/090・7676・7697)まで。
(2018年4月26日付紙面より)
「食事サービス」事業30年 (那智勝浦町 )
那智勝浦町社会福祉協議会(山田善清会長)が一人暮らしの高齢者らに弁当を届ける「食事サービス」事業が今年度も21日からスタートし、平成元年の開始から30年目を迎えた。
この事業は、各地区の福祉委員が手作りした弁当を月1回、高齢者宅に届け、お年寄りの安否確認にもつなげる目的がある。町内を宇久井、色川、那智、勝浦、太田、下里(A・B)、南平野の8地区に分け、福祉委員がボランティアで参加して弁当を作り、地区の役員や福祉委員が高齢者宅に届ける。社会福祉協議会の栄養士がメニューを作り、福祉委員が季節の食材を使って調理する。ボリュームがあり、味も良いとあって好評で平成28年度は年間で4169食が提供された。
対象は▽80歳以上のお年寄りだけの世帯▽75歳以上の一人暮らしの人▽1・2級の障害手帳を持っている人▽体が弱い人―など。調理にかかる費用のうち300円は自己負担。
事業は福祉委員のボランティアの力で成り立っている。勝浦地区の調理場所、同町福祉健康センターでは22日、エプロン姿の女性たちが朝早くから調理に取り組んだ。この日は各地区の調理場を山田会長らが訪問し、「皆さんが愛情込めて作られたお弁当は好評です。ボランティアで大変な仕事ですが、見守り活動の一環として意義のある事業です」と福祉委員の活動に感謝した。勝浦地区の福祉委員長で30年間携わっている大林幸子さんは「お弁当を通じて見守り活動ができます。ご高齢の方に喜んでもらえるのが何よりです。感謝の言葉をいただくと自分の体の錆(さび)が落ちるようで、元気になります」と笑顔で話す。
同町社会福祉協議会の田原紀子さんによると近年はデイサービスなどの利用で配食数は減少傾向だが、毎月、手作り弁当を心待ちにしている高齢者は多いという。田原さんは「福祉委員さんも高齢化しています。町の福祉のために若い人の参加もお願いしたい」と話していた。
事業の問い合わせは地区の福祉委員か社会福祉協議会(電話0735・52・5252)まで。
(2018年4月26日付紙面より)
商工会女性部総会開く (串本町 )
串本町商工会女性部(桝田和美部長)の本年度総会が22日に国民宿舎あらふねリゾートであり、桝田部長以下出席部員一丸で今後の方向性を決めるなどした。
女性部員としての研さんはもとより、▽古座地区演芸会出演▽熊野水軍古座河内祭の夕べ民謡踊り出演▽串本まつり町民総踊り参加とビアガーデン運営協力▽本州最南端の火祭りしょらさん鍋のふるまい協力―など地域貢献の機会も数多く持つ同部。そのような方向性を形作る総会の開会にあたり桝田部長は、高速延伸に伴う人の出入りの増加など今後のまちの状況を生かす各部員それぞれの店舗での頑張りを呼び掛け、女性部員として町域活性化に積極貢献している事に感謝し引き続きの協力を求めるなどした。
来賓を代表して同商工会の須賀節夫会長は活発さの一端で会員増強につながる貢献、田嶋勝正町長と前芝雅嗣県議会議員は町域に吹く追い風に乗る活躍を期待しつつ祝辞を寄せ、同商工会の生熊和道副会長と中村洋介副会長、寺町忠町議会議長らも列席して総会実施を祝った。
続く議事では事業関係諸議案を原案承認し、本年度も上記の貢献をしつつ研さんに励むこととした。役員改選はなし。総会後は来賓も交えて懇親会もあり、互いの親交を深め意見交換も重ねるなどして弾みの一助にした。
(2018年4月26日付紙面より)
民生委員児童委員協議会が総会 (新宮市 )
新宮市民生委員児童委員協議会(福田行男会長)は24日、市福祉センターで平成30年総会を開き、本年度事業などを承認した。福田会長は高齢化社会で地域の誰もが笑顔で安全に安心して暮らせる社会づくりのために委員活動が期待されると述べ「私たちは専門職ではなく、行政や専門機関とのつなぎ役だと意識しておくことが大切。無理なく市の福祉の増進に協力を」と呼び掛けた。
冒頭に出席委員全員で民生委員の歌『花咲く郷土』を斉唱し、5カ条の民生委員児童委員信条を朗読。来賓として出席した田岡実千年市長は市の総合計画の理念である「市民の誰もが心豊かに暮らせるまちづくり」を挙げ「地域の皆さんの支え合い助け合いがあって、まちづくりが実現される」とあいさつした。
本年度の重点目標は「さまざまな関係機関団体と連携し、課題を抱える住民の支援に積極的に取り組む」「児童問題について早期に対応するため子育て家庭に対しての情報提供や支援活動に積極的に取り組む」の2点。
本年度事業計画は▽高齢者見守り訪問▽子育てサロン▽おやこサロン▽こんにちは赤ちゃん訪問事業への協力と活動▽子育てあんしんネットしんぐうへの参加協力▽さわやか朝の声かけ運動への参加協力―など。本年度一般会計予算は660万4000円。
(2018年4月26日付紙面より)
第20回奥熊野いだ天ウルトラマラソン
ゲアハルト・ヴォルフ所長が講演 (新宮市 )
環境問題研究会(植松晴孝会長)の4月例会・特別講演会が23日、新宮市の井の沢隣保館であり、マックス・プランク財団美術史研究所のゲアハルト・ヴォルフ所長が『遠さと近さ:聖地を測る』をテーマに話した。「聖地は、それだけで成立しているのではなく周辺で暮らす人間、社会が関わることで成立している。地域は違っても同じような構造があるのかもしれない」などと述べた。
ドイツ出身でイタリア・フィレンツェ在住の所長は、イコンなどキリスト教美術研究の第一人者。講演前に那智の滝や神倉神社などを訪れた所長は「滝や岩など聖地になっている場所は、人間が自然と対話しながら生まれてくる」と説明。「那智の滝は、地元の皆さんにとっては何気ない景観かもしれませんが、滝の前に鳥居をつくり聖域になっていることに非常に感銘を受けた」と述べた。
「岩のドーム」「聖カタリナ修道院」などキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地や絵画を写真で見せながら解説。現在はどこも観光地としても重要な場所になっているが、景観と調和していない建物もあると指摘。遠い場所から訪れる過程で肉体的、精神的に聖地に関わっていく体験になっていることや、修道士はもともと修道院ではなく、険しい自然の中で暮らしていたことも紹介した。
同席した秋山聰・東京大学教授(美術史学研究室)は、大雨の中、熊野古道「大雲取越」を歩いた際、「円座石(わろうだいし)」に空から光が当たっている景色を目にし「天と地の通路。神が降りる場所」と解釈し、各宗教の普遍性について論文で発表。掲載本を編集したのが所長だったなどと講演会に至った経緯などを説明した。
松﨑照明・東京家政学院大学客員教授(日本建築史)は、各宗教で共通するところと違うところがあると述べ、自然が豊かな聖地は多神教になるのではと推測した。松田陽・東京大学准教授(文化資源研究室、文化審議会委員)は所長の通訳を務めた。
今年の6月9日(土)、10日(日)に新宮市福祉センターで開催される「第42回地中海学会大会」のプレ企画として開催され、約80人が聴講した。新宮市教育委員会と地中海学会が後援。「中世宝物の贈与・寄進に関する比較美術史学的研究」の補助を一部受けて実施した。
(2018年4月25日付紙面より)
全国訪問おはなし隊 (那智勝浦町 )
講談社の全国訪問おはなし隊(窪田泰子隊長)は24日、約550冊の絵本を載せたキャラバンカーで那智勝浦町立図書館を訪問した。町内のわかば保育園(山田眞理子園長)の5歳児19人、太田小学校(尾﨑卓子校長)の1~3年生14人が集まり、絵本の自由閲覧や和歌山市から来た朗読グループ「言の葉」(林多恵子代表)による読み聞かせを楽しんだ。
講談社の創業90周年読書推進事業として1999年7月にスタートした。2台のキャラバンカーで全国47都道府県を巡回し、現在10周目。幼稚園、保育所、小学校、図書館などを訪問し、2017年5月末までに2万705カ所の会場を訪れ、179万人を超える子どもたちに本を読む楽しさを伝えてきた。那智勝浦町へは16年にも訪れている。
友達と一緒に絵本を読んだ太田小の仲地主琉君(3年)は「いろいろな絵本があって楽しかった」と喜び、わかば保育園の村上智哉君(5)は「パンダが出てくる絵本がおもしろかった」と笑顔。引率した太田小の尾﨑校長は「学年によって本への反応が違って興味深かったです。集中して読む子、仲間と声を出して読む子、それぞれ楽しんでいました」と話していた。
(2018年4月25日付紙面より)
出雲で第25回全国決勝大会 (ダイワグレマスターズ )
第25回ダイワグレマスターズ全国決勝大会が21、22の両日、串本町の出雲港を拠点にして開かれ、ブロック予選を勝ち上がった選手12人と全大会シード選手4人が熱戦を繰り広げた。
この大会は、グローブライド株式会社が主催。磯釣り(ウキ使用のフカセ釣り)によるグレの釣果で競い合う内容で年1回、参加費制で開かれている。第25回は昨年10~12月に全国11カ所で地区予選があり、総勢921人が出場。各地区予選の上位による東西2ブロック予選を経て、全国決勝大会出場選手を絞り込んだ。
地区予選のうち、本紙関係の関西大会は昨年11月25日に串本町内であり、127人が出場、上位9人がブロック予選へ進出した。9人中8人が和歌山県勢、うち4人が紀南の田辺市勢。12月16日に那智勝浦町内で開かれたAブロック大会では各地区予選からの進出選手とシード選手43人が対戦し、和歌山県勢は及ばなかったが、上位6人(大阪府2、埼玉県1、徳島県3)が全国決勝大会へ進出した。
全国決勝大会は当初3月17、18日に開く計画だったが荒天により2度延期し年度をまたぐかたちで本番を迎えたが、前大会優勝者の福原健選手(38、徳島県)らシード選手4人を含む16人全員が都合を合わせて参戦。初日は4グループに分かれて予選リーグ対戦に臨み、各グループの1位選手が準決勝へ進出した。2日目はトーナメント対戦とされ、決勝に勝ち上がったのは江藤義紀選手(45、福岡県)と木村真也選手(31、大分県)の2人。江藤選手が2時間の対戦で2尾1410㌘を釣り上げ優勝した。3位は屋田龍男選手(33、鹿児島県)と藤田賢治選手(42、広島県)だった。
表彰式は串本町サンゴ台にあるホテル&リゾーツ和歌山串本(旧串本ロイヤルホテル)内であり、尾ノ上幸司朗大会委員長と清野武志副町長のあいさつ、鵜澤政則競技委員長の総評を経て上位4人を表彰。その健闘を選手来賓スタッフ一同でたたえた。4人は入賞と同時に第26回大会のシード権も獲得した。
平成27年度(第23回)、28年度(第24回)、29年度(第25回、延期により次年度繰越)と3カ年にわたり、串本町の出雲港周辺を全国決勝の舞台とした同マスターズ。第26回は九州方面に会場変更となるが、関西予選は串本町、Aブロック予選は那智勝浦町を会場とする方向で検討が進んでいるという。選手が釣り上げたグレ(体長25㌢以上)は地元の福祉施設に寄贈する事が慣例になっていて、今回は社会福祉法人串本福祉会(和田利文理事長)が贈呈を受けた。
(2018年4月25日付紙面より)
新宮小売酒販組合が街頭啓発 (新宮市 )
新宮小売酒販組合(辻良治理事長)などは24日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅キャンペーンの街頭啓発を実施した。雨の中、組合員や関係機関の職員や約30人が買い物客らにチラシとティッシュを配った。
毎年4月は「未成年者飲酒防止強調月間」。和歌山県全体では2000年から、新宮組合では1993年から街頭キャンペーンを実施している。太地町のゆるキャラ「ゴン太君」と国税局のゆるキャラ「イータ君」「マイナちゃん」を招き、買い物に来た親子連れなどに呼び掛けた。
未成年飲酒は脳の機能を低下させ、性ホルモンに異常が起きる恐れがある。臓器に障害を起こしやすくなる他、依存症になりやすくなるなどの危険がある。啓発ではたすきを身につけた関係者らが未成年の飲酒防止への協力を求めた。
辻理事長は「キャンペーンを始めて四半世紀になる。少しは浸透したのでは。飲酒運転についても長らく和歌山県は残念な結果になっている。いっそう力を入れて啓発活動をしていきたい」とあいさつ。堀井明新宮税務署長は「未成年者に、なぜ自分たちは飲酒をしてはいけないのかを理解してもらうため、学校や家庭、地域社会一体となって指導していかなければならない。キャンペーンをきっかけとして未成年者の飲酒防止が地域社会に根付くことを願っています」と話した。
今回啓発に参加したのは▽新宮小売酒販組合▽新宮警察署▽和歌山税務署▽新宮税務署▽大阪国税局▽新宮納税協会▽新宮市▽新宮市立少年相談センター▽新宮警察署少年補導員連絡会▽新宮料理飲食業組合▽フランチャイズチェーン協会▽紀南酒造組合―などの皆さん。
(2018年4月25日付紙面より)
県大会目指し熱戦繰り広げる
全日本ジュニアレスリング選手権で
熊野スカラーシップでプレゼン (新宮市 )
高校生海外単独渡航奨学金「熊野スカラーシップ(奨学金)」のプレゼンテーションが22日、新宮市の県立新宮高校であり、新宮、近大新宮、熊野、田辺の四つの高校生8人がトルコ、カナダ、キューバなどへ行きたい思いを語った。発表後、海外経験豊富な審査員たちの質問に答え、全員の渡航が決まった。
若い時期に一人で海外を経験し、自ら考え行動する人間に育ってもらうことを目的にした返済不要の奨学金制度。渡航費の一部もしくは全額を支給する。採用条件は来年3月末までの間に10日間以上、渡航することで、帰国後、体験記を書き、報告会で発表する。
有志たちが実行委員会を組織し、ボランティアで運営。資金は寄付や前身の「熊野川翔学米」から引き継いでいて、これまで4人の高校生がアメリカ、タイ、シンガポールへ行き、本場のバスケットボールや日本語学校などを見学している。和歌山県教育委員会と和歌山県(東牟婁振興局)が後援。
起業家になる夢をかなえるために中国などを訪問したいと熱く語った近大新宮高校2年の仁井田拓巳君(16)は「世界の大きさを肌で感じたい。見ておかないといけないという義務感がある」などと訴えた。
審査員を務めた実行委員会の後呂孝哉事務局長(28)=新宮市=は「プレゼンはすごく斬新でした。僕たちにとっても学ぶことが多かったです」と話していた。
同委員会は寄付金を呼び掛けている。個人は一口1000円から、企業は一口1万円から。
問い合わせは同委員会(電話0735・29・7105/info@kumano-scholarship.com)まで。
(2018年4月24日付紙面より)
JR紀伊勝浦駅でお見送り
JR西日本の欧風列車「サロンカーなにわ」で世界遺産の熊野三山を巡るツアーが21、22の両日開催された。天候にも恵まれ、多くの乗客が熊野の旅を楽しんだ。JR紀伊勝浦駅では22日、平安衣装姿の女性や地元のマスコットキャラクターらがサロンカーをホームから見送った。
ツアーは熊野本宮大社創建2050年を記念して日本旅行、JR西日本、熊野本宮観光協会が実施した。列車は和歌山駅を発着点に、ヘッドマークに「八咫烏(やたがらす)」をあしらい、「サロンカーくまの」として運行した。21日は田辺市の闘雞(とうけい)神社、本宮大社を特別参拝。22日は新宮市の熊野速玉大社、那智勝浦町の熊野那智大社を巡った。
紀伊勝浦駅での見送りには同駅と新宮駅の職員、那智勝浦町観光協会、南紀勝浦温泉組合の職員らが参加。「なっちー」と「ヤタちゃん」が駅コンコースで記念撮影し、乗客を喜ばせた。
富山県富山市から夫婦で参加した杉木美喜雄さん(66)は「初めての熊野の旅を満喫しました。那智大社では御本殿の前まで入らせていただき感動しました」と喜んでいた。列車を見送った新宮駅の林正樹駅長は「列車での南紀への旅を盛り上げていきたい」と話していた。
(2018年4月24日付紙面より)
こどもの読書週間に弾み (串本町図書館 )
串本町図書館(岩谷悠史館長)は21日、館内でイベント「こどもの読書週間よみきかせ会」を開き、近くの学童保育所を利用する子どもや親子らに絵本と親しむ機会を提供した。
この週間は、子どもに読書の良さを伝える取り組みとして1959(昭和34)年、民間発起で始まった社会運動。現在は読書推進運動協議会の主唱により、4月23日から5月12日までの20日間を運動期間とし、趣旨に賛同する諸団体が全国各地でさまざまな取り組みで子どもの読書習慣を後押ししている。
今年の同運動は第60回の節目にあたり、「はじまるよ!本のカーニバル」をテーマに掲げて各地での読書啓もうを促している。運動期間に先だって開かれたこのイベントは、同館を拠点にして毎月第2土曜日午前10時から3歳児以上を対象にしたよみきかせ会を開いているグループ「ぶっくらぶ串本」の協力を得て計画。会員5人が集まった子どもの年齢層に合わせて選んだ絵本を読み聞かせ、こどもの日にちなみ新聞紙で作ったかぶとを紹介するなどして楽しませ、まもなく迎えるこどもの読書週間への関心に弾みをつけた。
同館は期間中、「おどる にほんご」と題した絵本展示コーナーを設けて子どもと本の出会いを後押しする。月末を含むゴールデンウイークは休館日が多く、期間中は4月24~27日と5月2、8~12日の計10日間、同コーナーを利用できる。開館時間は午前9時~午後5時15分で、普段は基本月曜と祝日、蔵書整理のため月末などが休館日となっている。問い合わせは同館(電話0735・62・4653)まで。
(2018年4月24日付紙面より)
フラワーツーリズム協が設置 (熊野川町 )
熊野川地域フラワーツーリズム推進協議会(下阪殖保会長)は22日、新宮市熊野川町の道の駅「瀞峡街道熊野川」付近と日足道路バイパス下に鯉(こい)のぼりを計約70匹設置した。2011年9月の紀伊半島大水害からの復興を願い、地元住民らが設置を始め7回目。下阪会長(71)は「子どもからお年寄りまでいっぱい来てくれればうれしいです」と来場を呼び掛けている。
鯉のぼりは水害後、熊野川行政局が新聞などで提供を呼び掛け、県内各地から集まったものを使用している。熊野スギの間伐材で作った高さ約12㍍のポール11本を設置し、会員16人が取り付けた。5月13日(日)まで設置している。
下阪さんは「少しでも地域に元気になってもらえればと思い続けています。鯉のぼりが傷んできているので、使っていないものがあれば熊野川行政局に連絡してほしい」と話した。
(2018年4月24日付紙面より)
春季近畿地区高校野球大会県予選
第55回中学校野球紀南大会郡予選
熊野市議選
4月22日21時55分確定【定数14】
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 1,065 | 山本 洋信 | 65 | 無 | 現 |
当 | 968 | 下田 克彦 | 55 | 公 | 現 |
当 | 882 | 久保 智 | 64 | 無 | 現 |
当 | 812 | 樋口 雄史 | 56 | 無 | 現 |
当 | 804 | 大橋 秀行 | 67 | 無 | 現 |
当 | 709 | 伊東 裕将 | 37 | 無 | 新 |
当 | 685 | 前地 林 | 69 | 無 | 現 |
当 | 680 | 畑中 新子 | 43 | 無 | 新 |
当 | 674 | 川口 朋 | 43 | 無 | 現 |
当 | 654 | 山田 実 | 44 | 無 | 現 |
当 | 633 | 岩本 育久 | 69 | 無 | 現 |
当 | 610 | 濱 重明 | 54 | 無 | 現 |
当 | 520 | 森岡 忠雄 | 60 | 無 | 新 |
当 | 471 | 松田 唯 | 43 | 無 | 新 |
424 | 中田 征治 | 75 | 無 | 元 | |
368 | 道後 宣弘 | 59 | 無 | 元 | |
310 | 端無 徹也 | 45 | 無 | 現 | |
32 | 川口 勝信 | 75 | 無 | 新 |
※案分票は小数点以下切り捨て。
当日有権者数 14,835人
投票者数 11,362人
無効投票数 60票
投票率 76.59%
大勝浦で「弁天祭」
那智勝浦町の大勝浦地区にある弁天島で18日、「弁天祭」が営まれた。勝浦八幡神社の髙橋正樹宮司が神事を執り行い、豊漁や商売繁盛を祈願した。餅まきも行われ、約70人の住民でにぎわった。祭りは弁天島保存会(猪飼延代表)が守り続けている。
弁天祭は一年で最も潮が引くという旧暦の3月3日に合わせて実施されている。弁天島は三つの奇岩から成り、一番大きい中央の「立島」に鳥居があり、祠(ほこら)が作られている。弁財天が祭られた島からは、那智の滝を眺めることができる。かつては大きな社(やしろ)が建ち、縁日が催されるなど盛大に祭りが営まれていたという。戦後は地域の人たちが保存会を結成して祭りを営んできた。
弁天島保存会は、地元有志で結成された団体。年1回島の周辺を清掃しているほか、勝浦八幡神社の例大祭でも活動している。
(2018年4月22日付紙面より)
横田南嶺老師が本出版
新宮市出身の臨済宗円覚寺派管長、横田南嶺老師がこのほど法話をまとめた『仏心のひとしずく』を春秋社から出版した=写真。195㌻。税込み1728円。
命のいとおしさと強さを切々と語る仏教エッセー。▽腰骨を立てる▽「戒」ということ▽みんな観音さま▽言葉では語り得ぬもの―など12章で構成。長月の章「悲しみをこえて」では、紀伊半島大水害の被災者との交流などについて語っている。
横田老師は「私の拙い話などは大海の一滴にも満たないものですが、このひとしずくが、皆さまの渇きをほんの少しでも癒やすことに望外の幸せです」と話している。
(2018年4月22日付紙面より)
新宮市熊野川町の西敷屋中央会館で8日、初の「ふれあいいきいきサロン」が開かれた。22人が参加し、昼食や室内ゲームを楽しんだ。
サロンは地区と市社会福祉協議会が協力して実施している。地域のコミュニティーづくりや介護予防、寝たきりの防止、一人暮らしの人への見守りなどを目的に、平成17年ごろから始まった。社協職員が区長会で紹介・提案し、希望する地区に協力する形で活動している。
紀伊半島大水害以降、人口減少などに伴い地域のつながりを深めるためにより力を入れている。現在町内34地区中17地区12カ所で毎月1回程度開き、楽しい交流の場となっている。
西敷屋地区は今年2月にお試しでサロンを開き、年間計画作りに取り組んだ。本年度から毎月1回程度さまざまな活動を行う予定。
この日は世話係を務め、サロンの準備をしてきた内野井よしこさんと松田さき子さんを紹介し、森岩雄区長のあいさつで開会。食事を味わった後はボウリングやスカットボール、輪投げを楽しんだ。会場には笑い声があふれ、和気あいあいと盛り上がった。
参加者らは「こんなに楽しく遊ばせてもらって楽しいわ」「この地区は皆仲良しで、だからとっても楽しくできるの」と話していた。
(2018年4月22日付紙面より)
夏に向け和田煙火店 (熊野市 )
夏の花火シーズンを前に和田煙火店(和田憲明社長)=熊野市有馬町=では、花火玉製造の繁忙期を迎えている。
同社は大正13年創業。花火製造と打ち上げで90年以上の歴史を持つ。花火作りはほとんどが手作業で、有馬町の水田に囲まれた工場内では19日も、半球形の容器「玉皮」に「星」と呼ばれる小さな火薬を並べて一つに重ね合わす作業や、出来上がった2・5号玉(直径7・5㌢)から10号玉(同30㌢)まで8種類の花火玉を天日干しする作業に追われていた。
作業は昨年の10月上旬にスタートし、梅雨入りまでに1万発が目標で、作業は昨年同様、天候に恵まれて順調という。打ち上げは南伊勢町から串本町まで、三重と和歌山両県で約30カ所を見込んでいる。同社は毎年、熊野大花火大会を締めくくる「鬼ヶ城大仕掛け」も担当しており、和田社長(52)は「今年は新作も発表します。楽しみにしてほしい」と話していた。
(2018年4月22日付紙面より)
急増する外国人観光客に対応 (空き家を有効活用 )
近年急増している外国人観光客の多様な宿泊ニーズへの対応や、少子高齢化で増加している空き家の有効活用の観点から、民泊への期待が高まっている。熊野地方でも民泊施設が増えていて、春の観光シーズンは熊野古道を歩く外国人など、どこも予約で埋まっている。
民宿を含む簡易宿泊所の許可を出している新宮保健所によると管内(新宮市、那智勝浦町、太地町、北山村)の施設数は1日現在39件で前年より5件増。古い民宿などが廃業する一方で、民泊が増えているという。
現在民泊を始めている施設のほとんどが、世界各国の宿泊施設を紹介しているAirbnb(エアビーアンドビー)に登録している。19日現在、登録数は新宮市で8件、那智勝浦町で約10件となっている。
2年前に千葉県から新宮市熊野川町西敷屋に移住した内山清市さん(41)は昨年5月から古民家を自ら改修し、民泊を始めた。当初は月2~3人だったが、口コミで人気が広がり3~5月はほぼ予約で埋まっている。宿泊者の8割は外国人で、3泊、4泊と長期滞在する人が多い。熊野本宮大社からの客がほとんどで、車で往復約1時間かけて送迎している。
「観光地から遠い場所なので最初はそんなにお客が来ないと思っていましたが、1年でびっくりするくらい増えました。こんな山奥でも泊まりに来るのですから、民泊はこれからもっと増えていくのでは」。
内山さん宅は素泊まり4000円、朝晩食事付き7000円。外国人の食事はベジタリアン向けにしている。ヤギ、イヌ、ニワトリを飼育していて「皆さん、この生活スタイルや山や川などの自然を喜んで帰ってくれています」。
那智勝浦町天満の自宅で昨年11月から民泊を始めた丸山都さん(28)は「最初は手探り状態でしたが、3~5月は予約でほぼ埋まりました。外国人客が9割以上で、今では日本語より英語の方が話しています。もっとたくさんの人が安く泊まれる施設をつくりたいと場所を探しています」。
丸山さんの民泊に協力している後呂孝哉さん(28)=新宮市=は「使い道に困っている空き家をもっと民泊施設に変えていければ。民泊をすると全世界に友人がつくれます。家にいながらにして世界を旅しているような気持ちになれます」と話していた。
(2018年4月21日付紙面より)
管内のダイビング事業者ら (串本警察署 )
串本警察署管内海域等レジャー事業安全対策連絡協議会(中西健二会長)の本年度総会が19日、同署内であった。併せて救命講習会にも取り組み、会員らがいよいよ本格化するマリンレジャーシーズンを前に気持ちを引き締める機会にした。
この協議会は、安全で快適なマリンレジャーの確立を目的として、管内のダイビングショップなどの事業所で平成8年2月、結成された。同署地域課内に事務局を置き、現在は26事業所の代表者らが会員となり目的の達成に努めている。
総会冒頭、中西会長は水上安全法講習会の実施や水の事故防止広報活動、交通事故防止広報への協賛など諸事業で着実な成果を上げている点を挙げ、会員の努力に感謝。「本年度も安全で快適なマリンレジャーの提供のため諸事業を進める」とあいさつした。同署の中弥泰典署長は昨年の県内における水の事故は37件で死者14人、同署管内では6件で死者2人と報告。「警察としては、皆さまの協力をいただき各種事件事故の防止に努め、安全で安心してマリンレジャーなどを楽しめる地域の実現を目指す」と思いを掲げ、引き続きレジャー客のマナー、安全、防犯の各意識高揚を向上するきめ細やかな活動を求めるなどした。
議案審議後は公益財団法人和歌山県水上安全協会職員から昨年中の水難事故発生状況や特色などの詳細報告、串本町消防本部職員から安全対策の紹介を受け、事業者に求められている安全対策について考えを巡らせた。
救命講習会では同本部職員3人を講師に迎え、会員22人と署員4人が参加。心肺蘇生法と自動体外式除細動器(AED)使用の要領を教わり、訓練用人形などを使って実践練習に励んだ。
併せてAEDの使用において疑問に感じる事柄について指導救命士と話し合い、▽メーカーごとの操作の差異▽着衣に金属類が付いている時の対処方法▽船上でのAED使用は適切か(早いほど助かる確率が高いという観点から)▽年少者への対処方法▽電極を貼る位置の意味―など、事業者視点の局面想定における適切な対処を時間の許す限り確かめるなどした。
(2018年4月21日付紙面より)
大狗子・小狗子峠で古道守る会
那智勝浦町のボランティア団体「なちかつ古道を守る会」(太田耕二代表)は19日、熊野古道大辺路の一部、大狗子峠と小狗子峠入り口付近の清掃活動に取り組んだ。
この区間は白菊の浜と呼ばれる狗子の浦に面しており、同会が定期的に保全活動に取り組んでいる。会員12人が朝から草を刈り、空き缶などのごみを拾い集めた。
太田代表は作業開始前に「この区間はもっと手を入れる必要がある。草の中にごみがたくさんあるのでゴールデンウイーク前にきれいにしましょう」と呼び掛けた。
周辺の海辺はサーフィンを楽しむ人たちが多い。会員の一人は「サーファーの中には清掃活動をするグループもあるが、一つでもごみがあると次々に増えていく。草をきれいに刈るとしばらくは保てますね」と話していた。
(2018年4月21日付紙面より)
文化複合施設の総事業費示す (新宮市 )
新宮市が2021年3月の完成を目指して計画を進めている文化複合施設の総事業が概算で66億9982万円になっていることが分かった。都市再構築戦略事業交付金、合併特例債、過疎債などを活用し、市の実質負担金は約2割になる見込みだ。
市当局が16日に市役所で開かれた市議会の文化複合施設建設に係る遺構発掘および都市再構築戦略事業調査特別委員会(上田勝之委員長、11人)で概算を示した。市は当初、関連事業費(6億8450万円)を除く事業費を55億円以内に抑えるとし、熊野学センター建設を先送りにしたことから、委員たちから厳しい意見があった。
当局は予定額を超えた理由として▽分棟案から1棟案に変更したことに伴い建設単価の高いホールの面積が増えた▽座席にゆとりを持たせるため幅を50㌢から52㌢に広げたため床面積が増えた▽多様な使い方に対応するためホールの固定席を可動席に変更した▽外壁などをさらに木質(熊野材)化した▽主要資材の物価が上昇した―の5点を挙げた。
まだ契約していない整備事業費の内訳は▽本体工事48億2510万円▽解体工事1090万円▽外構工事3億2100万円▽家屋調査760万円▽建設工事監理業務7000万円▽備品費2億8000万円▽新図書館整備事業4600万円。
関連事業費の内訳は▽村井正誠壁画移設1050万円▽埋蔵文化財発掘調査2億200万円▽埋蔵文化財保存工事1億円▽埋蔵文化財発掘整理9800万円▽遺構に配慮した外構工事増額分2億7400万円。
遺構保存に伴う外構工事の増額分は、当初予定していたアスファルト舗装を芝生や木材を使い遺構に配慮した外観にする費用。委員から「増額分は必要か」との指摘があり、当局は再検討することにした。
座席は1~3階の固定席が1012席、2~3階の立ち見席が208席。委員から建設コストを下げるため、座席数を減らして床面積を狭くする意見もあった。
当局は人件費を除いたランニングコストは7200万円を見込んでいると説明。委員から人件費を含めたランニングコストの提示を求める声があり、次回の委員会で示すと回答した。
上田委員長は、設計者や庁内での話し合いをさらに進めるべきと指摘した。
(2018年4月20日付紙面より)
姉妹都市ブルームの学生 (太地町 )
太地町の姉妹都市オーストラリア・ブルームの私立学校セント・メアリーズ・カレッジの生徒たちが19日、太地中学校(城谷真司校長)を訪問し、同中学校の授業に参加して交流を深めた。
ブルームの一行はカレッジの16~17歳の女子9人とマイケル・ペッパー校長ら教職員3人、議員3人の計15人。13日に来日し、広島、奈良、京都を観光。18日夜に太地町入りし、学生はホームステイ先に宿泊した。24日(火)朝まで同町に滞在。こども園や小学校を訪問し、観光も楽しむ。
19日朝は同校体育館で太地中の全校生徒が出迎えて歓迎集会が開かれた。一行が自己紹介した後、同町の櫻井敬人歴史資料室学芸員が、太地町の移民たちがブルームで活躍した歴史を解説。戦前、アイルランドから布教に来た修道女と協力してブルームに学校と病院を建築した。「ブルームには多くの日本人墓地が残っている。彼らの犠牲と貢献によってブルームの町ができた歴史を現在の人たちは知っている」と両町の強い絆を説明した。この後、学生同士が質問し合い、打ち解けた雰囲気になった。竹林孝起君(1年)は小学4年の時にホームステイしたブルームの生徒のことを聞いた。「今は調理師になって元気でいることを知った。うれしかった」と話した。ペッパー校長は「町の人たちに心から歓迎してもらえた。交流プログラムは重要な事業と位置づけている」と話した。
授業では1年生は折り紙とけん玉、2年生は英会話、3年生はスポーツを体験。太地中の生徒たちは臆せずに英語で話し掛け、生徒たちは笑顔で交流していた。
この事業は同町国際交流協会(会長・宇佐川彰男教育長)が2008年から始め、今年で11年目。ブルームには同町から多くの移民が渡り、潜水作業員として従事。当地の真珠養殖産業の発展に大きく貢献したが、犠牲者も多く、現地には大規模な日本人墓地がある。1981(昭和56)年に姉妹提携を結んだ。
(2018年4月20日付紙面より)
西向のカヌー艇庫前のフジ (串本町 )
古座川流域各所でフジが花の時期を迎えている。串本町西向にあるカヌー艇庫前のフジも花盛りとなり、市街地に初夏の色彩を添えている。
この艇庫は、南紀串本観光協会が運用するカヌーの保管場所。午後の日差しを避けるため、前面に棚を組みよしずを乗せていたが荒天のたびに畳んで乗せ直さないといけないなど手間がかかるため、会員の協力で数年前からフジによる代用を試みている。
最初は小さかった苗も、現在は棚の半分を覆うほどに成長。棚はカヌー艇庫の屋根とほぼ同じ高さで組まれていて、一般的な藤棚以上の大振りな枝張りも見ごたえがある。強い日差しは初夏から初秋まで南方向から注ぐため、現状でほぼ防げるようになっているという。垂れる花序は20~30㌢と短めだが密に花をつけ豊かな藤色を見せている。
一般にノダフジは時計回り(左巻き)、ヤマフジは反時計回り(右巻き)でツルが伸びる点で見分けられ、艇庫前のフジは前者の特徴を備えている。
古座川流域におけるカヌーレンタル事業は平成13年度に始まり、現在は同協会が事業継承して経験者向けにレンタル、初めて~初級者向けにインストラクター付き体験の2系統で提供している。レンタルについては事業開始とともに国内でも珍しいカヌータクシーも運行されている。
いずれも有料の体験型観光メニューで、料金体系や提供メニューなど詳細は同協会の公式サイト(現在は旧古座観光協会の状態。http://kokoza.com)などを参照。気温上昇に伴い利用がぐっと増えるゴールデンウイーク期間中の予約は近年、直前に予約が殺到する傾向にあるそうで、同協会職員は「フジの花はさすがに散って見られないだろうが、ゴールデンウイークごろの古座川は新緑がとてもきれいで見ごたえがある。(18日現在で)まだ予約にゆとりがあるので、早めの予約をお勧めします」と話していた。
問い合わせは南紀串本観光協会古座事業所(電話0735・72・0645)か同串本事業所(電話0735・62・3171)まで。
(2018年4月20日付紙面より)
太田農園イチゴ収穫体験 (JAみくまの )
JAみくまのは18日、那智勝浦町中里地区の太田農園(太田喜文代表)でイチゴ収穫体験を実施した。JA共済アンパンマンこどもくらぶの49(大人24、子ども25)人が参加し、和歌山県のオリジナルブランド「まりひめ」を味わった。
毎年人気の催しで、開始前に同農園の太田美保さんから摘み方を教わった参加者らは、イチゴの甘い香りが漂うハウスで収穫を楽しんだ。
新宮市から参加した楢原裕香さんは、娘の彩未ちゃん(4)が1週間前からこの日を心待ちにしていたと話し、彩未ちゃんは「甘くておいしい」と満面の笑顔を見せた。
JAみくまのではアンパンマンこどもくらぶ会員を募集している。入会費、年会費無料。応募資格は、現在妊娠5カ月以上の人か2歳未満の子どもがいる人で、いずれもJAみくまの管内に在住の人。問い合わせは本所共済部(電話0735・52・5902)か各支所まで。
(2018年4月20日付紙面より)
5月、那智勝浦町でブロック大会 (青年会議所 )
公益社団法人日本青年会議所近畿地区和歌山ブロック協議会は17日、新宮市仲之町で5月のブロック大会に向けた合同委員会を開いた。同協議会の坂地雄紀会長(所属・新宮青年会議所)ら約15人が当日の運営などについて話し合った。
第49回和歌山ブロック大会新宮記念事業は5月13日(日)午前11時~午後4時、那智勝浦町体育文化会館で開催する。同ブロック協議会主催、新宮青年会議所(平野貴之理事長)主管。「防災」をテーマに体験型の「防災アトラクション」を催す。併せて参加者に和歌山の魅力を再発見してもらうため県内各地の飲食店が出展し県の特産を使用したメニューが並ぶ「逸品フェスタ」を開く。
式典および記念事業を担当する同協議会の坂本耕作・2018年度経済再生委員会委員長は「防災スタンプラリーや自衛隊、消防などの車両、バケツリレーや担架運びをゲーム化したものを予定しています。事業は講演会が多いのですが、災害が起こったときに役立つような実践的な企画を考えました。見て、聞いて、触って体験することで楽しんでもらいながら身になれば」。
逸品フェスタを担当する清水啓太・2018年度会員交流委員会委員長は「各地から知られざる逸品を集め、みんなに食して知ってもらいたい」と趣旨を説明。
当地方のダンスや太鼓団体が出演するステージも企画しており「人が集まり、人と人のつながりを持つ機会としてイメージしています。来場者にはさまざまなことに気付いてもらい、それをまた発信していただければ」と期待を込めた。
坂地会長は「紀伊半島大水害から7年が経過し記憶が薄れてきている人もいると思う。いま一度防災への意識を高めていきたいと考えています。逸品フェスタでは各地からブースを出していただき、食品をPRしてみんなに発信できれば」と話した。
「協議会では『活気に満ちあふれた力強い和歌山の創造』のスローガンを実現するため、日夜運動を展開しています。ブロック大会で県内各地の青年会議所8所が一堂に会して友情を深め、地域の皆さんの防災意識の高揚に努め、減災の一助になれば」と広く参加を呼び掛けていた。
現在同協議会は県内各地を回りイベントをPRしている。17日に新宮市で開いた委員会後には、サンタウンホールで行われていた新宮青年会議所の例会を訪れた。そろいの法被姿に横断幕を持ち「みんなで行きわっしょい!」の掛け声で機運を高めた。新宮青年会議所まちづくり委員会の岩尾崇史委員長は「災害はいつ発生してもおかしくない。子どもから発信してもらったほうがみんなに伝わりやすいのでは。おいしいものを食べ、堅苦しくなく、楽しく学んでいただき、地域の減災につながれば」と話していた。
(2018年4月19日付紙面より)
自然の中で収穫の喜び体験 (天満保育園 )
那智勝浦町天満、天満保育園(松隈智子園長、園児59人)の年長・年中組の園児20人は17日、同町天満の円心寺(大橋正道住職)裏の竹林でタケノコ掘りを体験した。
園児たちに自然の中で収穫する体験を楽しんでもらおうと大橋住職の好意から始まり、10年以上続いている。同園では、園児たちが土に触れる体験ができ、食育にもつながるとあって貴重な季節の恒例行事としている。
園児たちは大橋住職の話を聞いた後、スコップを手に竹林に入り、地中からニョッキリと頭を出したタケノコを見つけると「あった、あった」を叫んだ。大橋住職や保護者らに手を添えてもらって、くわで掘り出すと「とれたあ」と大喜び。
地中から出てくる幼虫などに驚きながらも、大きなタケノコを手にして収穫を楽しんでいた。松隈園長は「野生のタケノコを採るという普段できない貴重な体験」と喜んだ。大橋住職は「園児たちに喜んでもらえればうれしい」と話していた。
(2018年4月19日付紙面より)
JR串本駅でマナー啓発 (串本町 )
JR串本駅で18日、啓発活動「きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」があり、啓発員が列車を利用する人らの規範意識を促すなどした。
この啓発は、列車利用時のマナー向上と自転車の盗難被害防止を促すため、JR西日本と和歌山県警察が連携し管内各署単位で展開している。串本警察署管内では春と秋の年2回取り組んでいて、この日は県立串本古座高校串本校舎に通う生徒を主対象にして実施した。
啓発員はJR西日本職員や串本警察署員、青少年センター職員や少年補導員、県立串本古座高校串本校舎の生徒会や野球部の生徒と教職員、計30人。代表して同駅の角野敦彦駅長は「マナーを守らないと誰かに迷惑がかかることをわかってほしい」と今回の啓発に込めた思いを一同に託し、まずは啓発員から規範意識を高めてその裾野を広げる形で取り組んだ。
列車到着までの間は同駅駐輪場内を整理し周辺も含めて清掃。列車到着時は改札前に並び、列車を降りた学生らにさわやかなあいさつを交えてポケットティッシュやクリアファイルなどの啓発物資を配り、規範意識を高く持つよう呼び掛けた。
列車内や駅構内などの公共の場における座り込みなどのマナー欠如は周囲の規範意識低下を誘い、自転車の無施錠駐輪は盗難被害を誘う。これらの状況をなくすることで、安易に違反や犯罪に走りにくい雰囲気を地域に宿すのが同キャンペーンの目指すところ。啓発する側に立った同校舎生徒会の髙田紅恋会長(3年)は「鍵の施錠や電車の使い方など、すべてのマナーにおいて串高生には頑張ってほしい」と今後に期待を込めていた。
(2018年4月19日付紙面より)
在宅医療相談窓口を設置 (新宮市 )
新宮市は2日から市役所1階健康長寿課内に「在宅医療相談窓口」を設置している=写真。新宮医師会に委託し、毎週月~金曜日の午前9時から午後5時まで、看護師が在宅医療や介護への相談を受ける。市内在住の高齢者や在宅医療と介護を必要とする人、支える医療介護関係者などが対象で、16日現在で専門職から3件の相談が寄せられている。相談員の来馬正美さんは「市民や専門職の皆さんが疑問に思うことがあればお気軽に相談してもらいたい」と呼び掛けている。
高齢者が在宅での医療や介護を必要とした際、医師や介護などの専門職の連携が重要と昨年8月に在宅医療の問題を話し合う場として「市在宅医療・介護連携推進会議」が発足。事例に基づき共通認識や相互理解を図っている。
会の中で専門職や市民が医療介護の相談をする場所が必要という意見が出たことを受け、以前から計画していた相談窓口を設けることになった。医師や介護職など関係機関の橋渡しや、市民の相談を受けさまざまな紹介ができる窓口を目的としている。
4人の看護師が持ち回りで対応。今後は医療に関する地域資源の情報をより分かりやすく正確に提供できるよう、事業所を訪問して聞き取りを行う。病院や薬局などで窓口の周知を行いながら取り組み、集約した情報はホームページを作成してまとめる予定としている。
会議と窓口は連携し、早期解決などを図っていく。健康長寿課の濵前泰弘さんは「本人や家族が在宅介護や医療について迷った際、分からない際や身近な相談などでも利用してもらいたい。会議と連携することで事例や対応、関わり方などの引き出しを増やし、つなげていきたい」と話していた。
(2018年4月19日付紙面より)
高円宮杯U―18サッカーリーグ和歌山
春季近畿地区高校野球大会県予選
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で17日、新茶祭が営まれた。大社裏の茶園でみこらが摘み取った特産品「音無茶(おとなしちゃ)」の新芽を神前に供え、自然の恵みに感謝するとともに産業の発展を祈った。
音無茶は、平安時代に熊野を訪れた京都の貴族が植えたのが始まりといわれている。名前は大社近くを流れる音無川にちなんで付けられた。昭和30~40年代に栽培面積を増やし、現在は町内40戸約5㌶で栽培している。昨年は一番茶、二番茶合わせて380㌔。茶葉はペットボトル飲料やアイスクリームなどの加工品としても販売されている。
白衣に赤いたすき姿のみこ2人と、大社敬神婦人会役員ら5人が、祓戸(はらいど)王子近くの茶園(約10㌃)で新芽を摘み取った。大社は毎年、収穫した一番茶を皇室に献上している。本格的な茶摘みは4月下旬からで、二番茶は6月下旬から摘む予定。
本宮町茶業生産組合の松本喜代志組合長代理(89)は「今年は天候が良く成長は半月ほど早いです。霜もなく、おいしいお茶ができそう」。九鬼宮司は音無茶の生産に感謝し、全国、一人でも多くの人に音無茶を知ってもらいたいという思いで始まったと祭の由来を紹介。「今年は(創建)2050年の年。来年度は新たな祭を披露したい。伝統をかみしめ、次の世代の人々に提言できる祭を催したい」とあいさつした。
(2018年4月18日付紙面より)
全国学力・学習状況調査 (新宮・東牟婁 )
文部科学省は17日、小学6年生と中学3年生を対象に「全国学力・学習状況調査」を実施した。県内では国公立小中学校計349校の約1万5200人が対象。国語、算数・数学、理科の3教科で調査を受けた。新宮・東牟婁では小学校23校と中学校17校の児童、生徒が対象となった。
調査は、義務教育の機会均等と教育水準の維持向上の観点から小・中学生の学力や学習状況を把握、分析するのが目的。調査により教育施策の成果と課題を検証し、教育指導の充実や学習状況の改善などに役立てる。
国語、算数・数学、理科は基礎知識の問題と、活用力、課題解決力の問題を2種類に分け実施。生活習慣や学習環境などの質問調査もあった。結果は7月末ごろに学校や各市町村の教育委員会に公表される。昨年度の県の結果では全ての教科で全国平均との差が大きく改善した。
県教委は「県学力向上対策本部」を設置。調査結果の分析とこれまでの取り組みの検証、今後の対策を協議してきた。「県学力向上対策中期計画」を策定し平成27、28年度の2年間、学力の定着を図った。29年度の学力向上対策では取り組みを「基礎学力の定着」「思考力・表現力を高めるための授業改善」「補充学習の強化と家庭学習の定着」「学力向上のための戦略的な学校経営」としている。
全国調査は1960年代にも行われていたが、学校や地域間の競争が過熱したことから昭和39年に全員の調査を中止。近年、学力低下が問題視され、平成19年に復活した。同22年から24年度は全国の3割の学校を抽出して調査し、以降は再び全国で行っている。
(2018年4月18日付紙面より)
一枚岩「守り犬の影」 (古座川町 )
古座川町相瀬にある国指定天然記念物・一枚岩で今年も、守り犬の影が鑑賞のシーズンを迎えている。
守り犬は一枚岩に伝わる民話に登場するイヌで、那智勝浦町浦神から道すがら岩をかじりながら奇岩の多い古座川流域へ入り込んだ魔物が一枚岩へ差し掛かった時、果敢にほえて追い払ったとされている。
流域の所々にある岩の虫食い状況を見た先人が伝承してきた話で、内容を後押しするように虫食い状況は一枚岩より上流にはほとんど見られない。同町小川にある県指定天然記念物・滝ノ拝の伝承(瀧之拝太郎)と並んで同町を代表する民話になっていて、同町作成の絵本冊子などを通して啓もうも図られている。
そのような民話のワンシーンを再現するかのように出現するのが守り犬の影。対岸にある犬鳴岩の影が西日の差し込み加減で一枚岩の壁面に落ちる現象で、近隣住民が愛犬を連れて散歩中、愛犬とそっくりのシルエットを持つ影があることに気付いて以来話題になっている。
同駅内に設けられている案内板によると年2回、4月19日前後と8月25日前後の数日内、午後5時ごろが見頃とされている。出現場所は上流側のどんどろの森入り口付近。春のシーズンは空がかすんで影の輪郭がにじみがちだが、条件がよければ下流側に向かってほえるイヌのような影が見られる。16日は薄曇りの弱光条件ながらおぼろげにその輪郭を見せ、居合わせた人の注目を集めた。
セッコクの白花も巨大な壁面のくぼみに点々と咲きそろい、今年は見どころの多い春のシーズンとなっている。夏のシーズンはより鮮明に鑑賞しやすく、ここ数年は地元主催の鑑賞会を兼ねた夏祭りも開かれている。
(2018年4月18日付紙面より)
全日本選抜剣道八段優勝大会
第2回JAみくまの杯バレーボール大会 (串本とのフルセットの激闘制す )
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)は15日、御創建二千五十年奉祝式年大祭の渡御祭(とぎょさい)を営んだ。約500人の時代行列が本殿から旧社地・大斎原(おおゆのはら)までを練り歩き、大勢の人でにぎわった。
行列は神木のサカキを手にした神職を先頭に、てんぐ、修験者、巫女(みこ)、稚児、獅子舞などが続いた。ほら貝や笛の音、みこしを担ぐ男女の掛け声などが響き、道路脇で見守る人たちを喜ばせた。
大斎原に到着後、地元中学生が『大和舞』『巫女舞』が奉納。稚児による八撥(やさばき)神事、子どもたちによる御田植神事、熊野修験者の大護摩が営まれた。
この日の午前中に営まれた本殿祭には三笠宮彬子女王殿下をはじめ仁坂吉伸知事ら約900人が参列。九鬼宮司が国家安泰や国民の平和を祈る祝詞を奏上し、雅楽師の東儀秀樹さんが簫(しょう)と篳篥(ひちりき)演奏、俳優の今野誠二郎さんが『男舞』を奉納した。
九鬼宮司は「皆さまに祭り当日の天候について多くの心配の声をいただきましたが、私は熊野の神様が見守ってくれていると思っていました。参加した皆さまにも祭りを一緒になって楽しんでもらえたと思います。御創建二千五十年の行事は12月まで続きますので、今後も多くの人に来てもらえるようしっかりと努めていきたい」。
氏子総代会の榎本隆文会長は「心配していた天気にも恵まれ、本宮大社御創建2050年節目のメイン行事を無事催行することができました。協力していただいた皆さまに感謝いたします」と話していた。
(2018年4月17日付紙面より)
関係者や住民集い起工式 (すさみ串本道路 )
近畿自動車道紀勢線・一般国道42号すさみ串本道路の起工式が15日に串本町立体育館であり、工事の安全と一日も早い完成を願った。
この道路は串本町サンゴ台とすさみ町江住を結ぶ延長19・2㌔の自動車専用道路(構造規格は第1種3級)。中央分離帯を有する完成2車線とされている。江住側は紀勢線すさみ南ICと接続し、サンゴ台側に串本IC(仮称)、中ほどに和深IC(仮称)を整備し、完成時にすさみ南ICと和深ICはハーフインターとなり、串本ICは後の串本太地道路接続時にフルインターとなる。車線の計画高が南海トラフ巨大地震の最大津波高以上(海抜27~54㍍)に設定され、主に▽災害時の安全性・信頼性確保▽救急医療活動支援▽観光活性化支援―といった整備効果が見込まれている。
国の予算計上により平成26年度から事業化されていて、前年度は串本町域でも工事用道路の設置が始まった。今年2月にはくじ野川地内でいよいよ本線盛土工事も始まり、完成までの工事の安全と一日も早い完成を願って国土交通省近畿地方整備局、和歌山県、すさみ町、串本町の共催で起工式を営むに至った。
式中、共催者を代表して国土交通省の石川雄一道路局長は紀伊半島一周高速ネットワークの現況を報告し「全面的な協力をいただいて、地域の期待に応えるすさみ串本道路の早期開通、ひいては紀伊半島一周高速道路の全通を目指して事業を推進する」と意気込みを掲げた。仁坂吉伸知事は延伸による商機拡大を強調して地域の活力に弾みをつけ「まだ完成までには少し時間がかかる。われわれも大いに努力したいと思うが、その期待を胸にみんなで協力して早くこれが完成するようにしていきたいものだ」と考えを抱えて引き続きの熱情を促した。
来賓を代表して二階俊博衆議院議員は完成に向け円滑な用地提供などより一層の地元協力を促し、浮島智子衆議院議員、足立敏之参議院議員が早期完成を願った。鍬入れ式を経て田嶋勝正・串本町長と岩田勉・すさみ町長も思いを言葉にし、万歳三唱で起工を祝った。
式前にはすさみ町・下地獅子舞保存会による獅子舞や串本町・串本節保存会による串本節が披露され、式後には餅まきも実施。式場には関係者、招待者、一般来場者約500人が集い、この日の節目を共にした。
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■起工に寄せて
▽田嶋勝正・串本町長
わが町にとってはこの道は命の道であり経済の道につながる。先ほど二階先生も言われていたが、ここからが勝負。われわれも地元でできることは全力で取り組んで一日も早い完成に向けて頑張っていきたいと思うので、皆さま方もいっそう尽力いただくことをお願い申し上げる。
▽岩田勉・すさみ町長
串本まで一日も早く完成することをお願いたい。これはひとえに地元の者がいかに一丸となって活動をするかにかかってくるんじゃないかなと思う。私たちはこれからもよりいっそう積極的に地元の者として頑張ることをお誓い申し上げる。関係の皆さん方に今まで以上にご支援ご助力をいただきますことをお願い申し上げる。
(2018年4月17日付紙面より)
外国客船スターレジェンド初入港 (新宮市 )
外国客船「スターレジェンド」(全長134㍍、9975㌧)が16日、新宮市三輪崎の新宮港へ初入港した。乗客のアメリカ人ら約204人が世界遺産の熊野三山巡り、瀞峡遊覧などを満喫した。外国客船の入港は開港以来4度目。本年度は14隻の客船が入港する予定となっている。
2014年9月26日に初めてアメリカ客船「ザ・ワールド」が入港。16年4月5日にはフランス船の「ル・ソレアル」、10月13日には「ロストラル」が入港している。
国土交通省の調べでは、17年のクルーズ船での訪日外国人は前年比27・2%増で200万人を突破し253・3万人だった。
「スターレジェンド」はアメリカのウインドスター・クルーズ社の船。今回は同社初の日本発着クルーズで横浜、清水、鹿児島、佐世保、鹿児島、韓国の釜山、福岡、広島、高知、大阪を巡る。今回の乗客の7割がアメリカ人。平安衣装の女性たちや太地町のマスコットキャラクター「ゴン太」君、三輪崎保育園の5歳児らが乗客を迎えた。近隣観光協会による地元物産販売もありにぎわった。
歓迎セレモニーで田岡実千年市長は熊野地方が日本の歴史上で重要な役割を果たしたことや、大自然を背景に仏神融合の熊野信仰が多くの人を魅了していることに触れ「短い時間ではありますが熊野の持つ神秘的な部分に触れていただき、幸せな気持ちに浸ってくれれば」と歓迎。船長らに初入港記念のプレートや花束、地酒を贈呈した。
マーク・シモンズ船長は「日本の皆さまのあたたかい歓迎をありがたく思っています。今日は天気に恵まれうれしい」と感謝を述べた。
(2018年4月17日付紙面より)
スポ少野球東牟婁予選
第2回JAみくまの杯バレーボール大会
熊野那智大社で「桜花祭」
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、自然の恵みに感謝し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「桜花祭(おうかさい)」を営んだ。桜の花のかんざしを差したみこが那智の滝前で「浦安の舞」を優雅に奉納した。
平安時代に花山法皇(968―1008年)が那智山で千日間の山ごもりをした際に、「木(こ)のもとをすみかとすればおのづから花見る人となりぬべきかな」と桜の美しさを詠んだという故事にちなんだ祭典。
神事は本社拝殿と別宮飛瀧(ひろう)神社斎場でそれぞれ営まれた。神前にささげる神饌(しんせん)には境内で咲き残ったヤエザクラの小枝を飾り、長さ約1㍍のヤエザクラの枝を幣帛(へいはく)として奉献した
那智山の桜は例年より1週間ほど早く、ほぼ花の時期を終えたが、参拝者らは新緑に包まれた那智の滝前で優雅に舞うみこの姿に盛んにカメラのシャッターを切っていた。男成宮司(64)は「今日は熊本地震の発生から2年を迎えた。災害のない、穏やかな年になるように願っている」と話していた。
(2018年4月15日付紙面より)
勝浦漁港でヒジキ漁
那智勝浦町の勝浦漁港、通称「いざかた船溜(ふなだまり)」に13日、収穫したばかりのヒジキが天日干しされた=写真。港周辺のホテルや旅館へ向かう観光客らが潮の香り漂う絨毯(じゅうたん)に足をとめた。
勝浦周辺の海岸部ではこの日がヒジキ漁の解禁。潮の引きを見計らって大勢の漁師が磯へ出掛けた。天日干しをしていた一人は「例年並みの育ち具合。量も同じくらいかな」と話していた。3日ほど干すそうだが、十分に乾かさないと出荷の際に品質が落ちるという。
紀州勝浦漁協によると例年3㌧弱を出荷しており、今年も同様の量になる見込み。5月に入ってからも漁をしていたが、今年から4月いっぱいに取り決めた。
(2018年4月15日付紙面より)
御創建二千五十年奉祝式年大祭中の田辺市本宮町、熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で14日、白浜町の弓矢八幡が源平合戦や内乱で亡くなった熊野水軍八党の安宅(あたぎ)一族の霊を弔う『弓矢八幡鎮魂放生会神楽』などを奉納した。
法被を着た男女や武蔵坊弁慶の衣装を着た男性など178人が『弁慶ゲタ躍り』でにぎやかに入場。『弊の舞』『弁慶出世の舞(弁慶まつり応援団)』『古座の舞』などを厳かに披露した。
弓矢八幡は熊野水軍八党(九鬼、向井、鵜殿、泰地、潮﨑、周参見、小山、安宅)の安宅大神を祭っている。神楽では獅子舞の男子の後ろで女子が扇を手に華麗に舞い、訪れた参拝者たちから拍手が送られていた。
熊野速玉大社、石清水八幡宮、伏見稲荷大社などでも神楽を奉納していて、本宮大社では2012(平成24)年4月15日の正鎮座120年記念大祭に続いて2回目。九鬼宮司は熊野水軍八党の九鬼氏の末裔(まつえい)にあたる。林丈嗣副教主(56)は「節目の年に奉納させていただき感謝です」と話した。
(2018年4月15日付紙面より)
第71回紀南テニス協会シングルス大会
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)は13日、御創建二千五十年奉祝式年大祭「湯登神事」(県無形民俗文化財)を営んだ。神を宿すとされる1歳から4歳までの稚児12人を父親や祖父が肩車して練り歩き、温泉で身を清め、子どもの健やかな成長を祈った。祭りは15日(日)の渡御祭(とぎょざい)、斎庭(さいてい)神事まで各種行事を予定している。
地元はもちろん遠くは北海道、大阪府から参加した稚児たちは、大社本殿前で拝礼を受けた後、九鬼宮司らと参道を下り国道沿いを歩いた。湯の峯温泉で温泉につかり身を清めた後、温泉粥(かゆ)などを食べ、狩衣(かりぎぬ)や烏帽子(えぼし)に正装。稚児の額に神の証しとして朱色の口紅で大の字を書き入れた。
温泉地が一望できる湯峯王子では稚児の体を左、右、左と3回ずつ回す八撥(やさばき)神事を営み、坂が続く3・4㌔の熊野古道大日越を歩いた。
幸聖君(2)と参加した冨田晃規さん(35)=田辺市=は「2050年の節目の年に息子が稚児に選ばれて光栄で、うれしく思います。この神事をきっかけに子どもとの絆がより深まれば」と話していた。
(2018年4月14日付紙面より)
熊野水軍太鼓保存会が成果を披露 (紀宝町 )
熊野水軍太鼓保存会(廣里稔暢代表)=紀宝町=は8日、紀宝町の生涯学習センター「まなびの郷」で練習や活動の成果を発表する「熊野水軍祭」を催した。
同保存会は1996年、三重祭り博覧会開催に合わせて設立された和太鼓集団で、今年で22年目を迎える。水軍祭は第8回を迎え、保存会が指導する熊野水軍子供太鼓も出演。激しく強いばちさばきが大勢の聴衆を魅了した。福祉施設のグリーンプラザ、アプローチも共催し、ロビーで福祉バザーを同時開催した。
演奏は保存会が編曲した「波動」でスタートし、全8曲を披露。廣里代表は「子供太鼓を卒業して、大人の仲間入りするメンバーもあるなど節目の祭り。楽しんでもらえるよう一生懸命頑張る」とあいさつ。西田健町長は盛会を祝い、来場者には「保存会の演奏は、この地方では一、二の技術と思う。末永くかわいがってもらえれば」と呼び掛けた。
(2018年4月14日付紙面より)
袋港沖の4カ所に (串本ダイビング事業組合 )
串本ダイビング事業組合(小松誠司会長、会員22店舗)は12日、串本町の袋港周辺のダイビングポイント4カ所にアオリイカ向けの産卵床を設置した。
ダイビングシーズンが活発化する時期に合わせた話題作りの一環。アオリイカの産卵シーンはダイビング客にも喜ばれるシーンの一つだが、近年の袋港沖は産卵場所となる藻場自体が少なくなったため、確実に観察できる仕組みとしてダイビングポイントへの同床設置に取り組むようになった。最近5年は資源増強にもつながるとして、日本釣り振興会も支援するようになり設置数が増えている。
過去の産卵状況に基づき、今年は▽備前▽グラスワールド▽中黒礁(なかぐるみ)▽イスズミ礁―を設置場所とし、産卵床の材料にする広葉樹の枝を3~4㍍の長さで準備。極力藻場に近い環境を再現し、万が一海が荒れて崩れても周辺環境への影響が少ない点で、手間はかかるが毎年天然木を束ねて同床を仕立てている。
この日はダイバー18人が設置作業に参加。3隻に分乗して上記4カ所を移動し、水深10~18㍍の海底に同床を固定した。
設置期間は産み付けられた卵のふ化が終わるまで。その頃には同床も半ば腐食し崩れているが8~9月ごろには残った部分を回収して設置場所の保全も図る。今年は黒潮大蛇行の影響で海水温が低く、エギング愛好者の間でも釣果の厳しさが声として上がっている。海中の状況をよく知る同組合の一会員も似た印象を語り、同床が一日も早く呼び水になることを期待していた。
(2018年4月14日付紙面より)
キャンプ場有料期間に向け (串本町 )
潮岬望楼の芝管理運営委員会(田仲康慧会長)は12日、串本町の同芝キャンプ場有料期間に向けた芝生の整備を始めた。本年度最初の同期間は28日(土)~5月5日(土・祝)の8日間。開始までにおおむね東半分の芝を段階的に刈り、テント設営に適した環境を整える。
同委員会は既設の無料キャンプ場施設で収容しきれない数の利用を管理し、同時に膨大なキャンプごみに対処して本来の環境を守るために活動。環境省の特別許可を得て望楼の芝の東半分をテント設営場所とし、1人1泊600円の清掃協力金を預かって設営場所を提供している。その収益で利用の管理やキャンプごみの引き受けなどを行い、整然とした望楼の芝の環境保持に取り組んでいる。
昨年の5月3日は過去最多795人が利用し、急きょ設営場所を広げるなど対応をした。利用者は年々増加傾向にあり3連休で管理が望ましいケースも出始めたため、本年度は▽4月28日(土)~5月5日(土・祝)▽7月28日(土)~8月18日(土)▽9月15日(土)~16日(日)▽9月22日(土)~23日(日・祝)▽10月6日(土)~7日(日)▽11月23日(金・祝)~24日(土)―を有料期間とし、今月9日付で公表している。
期間中は既設キャンプ場を共同給水場(テント設営不可)とし、併せて現地窓口を設けてテント設置場所の提供希望を受け付ける(自己申告制)。キャンプ場駐車場内での車内泊や日帰り利用も対象とし、テント泊の利用者同様にキャンプごみの引き受けを行う仕組みになっている。その他詳細の問い合わせは同委員会事務局(電話0735・62・0557、平日午前8時30分~午後5時15分)まで。
芝生の整備は同委員会の会員が1日4時間を上限にして実働するが、東半分とはいえ広範なため、日数を重ねて段階的に全体を仕上げる。
初日のこの日は会員6人が既設キャンプ場内から設営場所とする芝地の芝刈りを実施。田仲会長は「1月最終土曜日に芝焼きがあり、前はある程度芝を残さないとならないし、後はすすけてしばらくは提供が難しい。そのあたりも考えつつ(本年度の)有料期間を決めた。皆さんには望楼の芝の事情をご理解いただきながら、伸び伸びとキャンプを楽しんでほしい」と話した。
(2018年4月14日付紙面より)
なぎ看護学校で入学式 (新宮市 )
新宮市蜂伏の県立なぎ看護学校(阿部則章校長)で11日、入学式があった。今年は新入生40(女子28、男子12)人が看護師という夢への一歩を踏み出した。
校歌斉唱などの後、阿部校長は看護学校での学習は自ら考え学ぶ姿勢と習慣が大切になると語った。「コミュニケーション力を高め、自分の気持ちや思いをうまく表現し、他者を理解し、思いやりのある看護の実践者を目指していただきたい」と式辞。
「大切なことは、自分を信じて目指すべきその先を常に見つめ続けること。必ず看護師になるという強い思いを持って取り組んでほしい。友情を育み、諸先輩方や実習で出会う方々のご協力に支えられながら、さまざまな人と触れ合い、多くのことを経験してください」と呼び掛けた。
在校生代表の灘麻美さんは自身の体験を語り、看護師を志すうえで豊かな人間性を養うことが必要だと述べた。自分自身が健康健全であることや常に学ぶ姿勢をもって知識を増やし、技術を磨く努力が大切だとし「たくさんの出会いと人とのつながり、皆さんを温かく見守ってくださる周囲の方々への感謝を忘れず、共に夢を実現させましょう」と激励した。
新入生を代表し道中るいさんが「初心を忘れず、三年後には使命感や責任感、そして思いやりのある、誠実で信頼される看護師となれるよう日々努力する」と誓った。
来賓の形部裕昭・新宮保健所長は仁坂吉伸県知事の励ましの言葉を代読。濱口太史県議会議員、田岡実千年市長が祝辞を述べた。
(2018年4月13日付紙面より)
新宮警察署らが体験イベント (那智勝浦町 )
新宮警察署(大髙圭司署長)とJAF和歌山支部(西山勲事務所長)、自販連和歌山県支部(中谷久生支部長)は春の交通安全運動期間中の11日、那智勝浦町宇久井の那智勝浦自動車教習所で初の「おクルマのお守り体感会in熊野」を開いた。安全運転サポート車やシートベルト衝撃体験車などの各種体験を通して交通安全を呼び掛けた。
大髙署長は、3月末現在和歌山県全体での交通事故件数は減っているが新宮署管内では増えていると指摘。「人間のミスをカバーしてくれる自動車の技術が日々発達している。今日は体感して学び、交通安全意識を高めていってください」とあいさつした。
会場内には各自動車メーカーの安全運転サポート車体感コーナーがあった。白バイやパトカー、最新の自動車の展示などもあり、来場者はそれぞれのコーナーを興味深げに回っていた。自動ブレーキ機能搭載車に試乗した町内の70代男性は「ブレーキが作動した瞬間、すごい衝撃だった。でもその機能がなかったらと考えると恐ろしい。お金があれば乗り換えを考えたい」。
新宮署の樋口勇作交通課長は「天候を心配していましたが大勢の方に来ていただき安心しました。自動車の機能が向上し事故が減ることを期待しています。今後も取り締まりや安全啓発に取り組み、悪質なドライバーや違反運転を徹底的に摘発していきたい」と話していた。
(2018年4月13日付紙面より)
橋杭海水浴場で浜清掃 (南紀串本観光協会 )
串本町くじ野川にある橋杭海水浴場で11日、砂浜清掃があった。南紀串本観光協会(島野利之会長)を軸にした取り組みで、関係者約20人が砂浜に打ち上がったごみや石を取り除くなどした。
環境省「快水浴場百選」の一つに数えられる橋杭海水浴場は、国指定天然記念物の橋杭岩などを眺望できる開放的なロケーションや群を抜いてきめ細やかな砂浜を特色とする。運営管理する同協会は、旧串本町観光協会が取り組み始めた春~秋3期活用を引き継いで今月1日に浜開きをし、海の家「ビーチハウスラパン」を拠点にしてシーカヤックやフィッシングカヤック、SUPといったマリンアクティビティーのレンタル提供を始めている。併せて海の家の飲食提供も始まっている(水曜定休)。
この日の浜清掃はシーズン序盤の環境整備、とりわけ15日(日)に開く同協会初のイベント「橋杭ビーチオープンフェスタ2018」の来場者に気持ちよくひとときを過ごしてもらうために計画した。宇井晋介事務局長を筆頭に、約20人がごみ回収、石回収、オフ期の強風で芝地側に寄った砂を浜に下ろすといった作業を2時間程度行った。
昨年秋に張った防砂ネットはオフ期に予想以上の強風が吹き、砂の飛散をよく食い止めたもののいくつかが破損。埋もれてしまったネットも数多く、先月下旬に掘り出して回収した。浜清掃は7月1日(日)の海開き前にも予定しているという。
宇井事務局長(62)はイベントの実施や宿泊施設「大江戸温泉物語南紀串本」の27日(金)開業で今後の利用に弾みがつく状況を期待し、この日の全体指揮に当たった。終盤では来町中の著名人・さかなクンも立ち寄って作業を手伝うなど、清掃を機会にした交流も華やいだ。
15日のイベントは午前10時~午後2時に実施。ステージ披露や軽飲食提供、マリンアクティビティーの無料体験や和歌山トヨタによる車両展示などがある。雨天時は中止とし、同協会公式サイトや問い合わせ対応で周知を図るとしている。
マリンアクティビティーのレンタル提供など詳しい問い合わせは南紀串本観光協会(電話0735・62・3171、午前8時30分~午後5時30分)まで。
(2018年4月13日付紙面より)
那智勝浦町花火大会
那智勝浦町の花火大会実行委員会は11日、今年度第1回の会合を開き、例年通り8月11日(土・祝)に花火大会を那智湾で開催することに決めた。
同町の花火大会は町民手作りの大会として平成19年に復活し、今年で12回目。町役場に事務局を置き、町内23団体で構成する実行委員会をつくり開催している。事務局は役場の機構改革で総務課から観光企画課となった。
矢熊義人副町長は「町民の皆さんからワンコイン寄付など多大なご支援をいただき感謝しています。町民が一つになって楽しめる大会となるよう願っています」とあいさつ。
会長に区長連合会会長の大江清一さんが就任し、議事を進めた。予算額は1444万円で昨年より2万2000円減。協賛金(広告費)は610万円、住民寄付は200万円を計上。町補助金は前年同様の300万円。花火打ち上げ費は864万円と前年度並み。
今年は花火の打ち上げ業者選定の年に当たり、業者の評価基準なども議題となった。昨年までは「海の章」「追善供養」「山の章」「フィナーレ」という枠が決まっていたが、那智勝浦町の特色や町民手作りの花火大会の概要を伝える仕様書を業者に伝え、町にふさわしい新たな企画を考えてもらうことにした。5月10日(木)に選考会を開き、業者の企画を見て委員が5段階の点数を付けて決める。今年は7社が手を挙げている。
委員からは「サブテーマを決めてアピールする方がよい」「那智の浜は補陀落渡海の場所。精霊流しなどを加え、花火の価値を高める企画がほしい」「明るいうちから町に人の流れが生まれるような企画もあれば」などの提案があり、来年の検討課題とした。
(2018年4月13日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で11日から御創建二千五十年奉祝式年大祭が始まった。初日は奉告祭の後、九鬼宮司と同祭推進協議会の榎本長治会長が境内に設置されている「八咫(やた)ポスト」上の金のヤタガラス像を除幕した。15日(日)まで、歌や踊りなどさまざまな奉納行事を予定している。
大社が旧社地の大斎原(おおゆのはら)へ鎮座し2050年を迎えたことを祝う祭り。初日午前は拝殿で祭りの無事を祝う祝詞を奏上し、みこが「浦安の舞」を奉納。午後から山川豊さんとビリケンが歌を奉納した。金のヤタガラス像は今年末まで設置し、ポストに投函(とうかん)すると金色の消印が押される。
九鬼宮司は祭り関係者ら約40人を前に「いよいよ待ちに待った2050年祭。心一つに推し進めいただくようよろしくお願いします。祭りはきりっとした中にも多くの人々の笑顔が見えることが大事。より一層本宮大社が輝けるよう、多くの人の心のよりどころとなりますよう今後ともよろしくお願いします」。
榎本会長は「昨年から準備を進めてきましたが、いよいよ今日から15日までが行事の中核。2050年に立ち会える感激を胸にご奉仕いただきますようよろしくお願いします」とあいさつした。
■主な行事日程
【12日】午前11時から熊野本宮館でマジックパフォーマンス▽午後2時から本殿前で「蘇る神仏の祈り―世界平和祈願音禅法要」
【13日】午前9時30分~午後3時ごろに本宮大社~湯の峰温泉~大日越で湯登神事▽午後5時30分から本宮大社~大斎原~真名井社で宮渡神事
【14日】午前9時から黎明殿で船玉大祭▽午前10時~11時に本殿前で「弓矢八幡」踊り▽午前11時から産田社で例祭▽午後2時から本殿前で水森かおり歌唱奉納▽午後2時ごろから大斎原で「ラフェスタプリマヴェラ2018」▽午後2時から本宮体育館で植芝守央合気道道主特別講習会▽午後3時40分から本宮体育館で合気道国際奉納演武▽午後5時から大社黎明殿で前夜祭
【15日】午前9時から大社本殿前で本殿祭、東儀秀樹奉納演奏▽午後1時から大社~真名井社~大斎原で渡御祭。
(2018年4月12日付紙面より)
境内施設整備事業で (熊野那智大社 )
境内の整備工事が進む那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)にこのほど、臨時拝礼所が設けられた。通常の参拝では入ることのできない本殿内庭に仮設されている。雨の境内で11日、参拝客らは間近に見る本殿に恭しく手を合わせていた。
足場で覆われた拝殿でのお参りを惜しむ参拝客の声を受け、より良い参拝をとの配慮から、7月に予定している拝殿内部の改修に先立ち仮設された。神職らは「工事に伴いご不便をおかけしておりますが、せっかくの機会ですので地元の方々もぜひご参拝ください」と呼び掛けている。埼玉県から訪れた70代男性は「拝殿を見て少し戸惑いましたが、特別な所でお参りできて良かった」と笑顔で話していた。
創建1700年記念の同整備事業の奉賛は、熊野那智大社境内施設整備事業奉賛会で随時受け付けている。
(2018年4月12日付紙面より)
こざ店の移動販売車運用開始 (みくまの農協 )
みくまの農業協同組合(村上幸弘代表理事組合長)は10日、串本町西向のAコープこざ店で移動販売車「移動スーパー・とくし丸(5号車)」の出発式を開いた。運用エリアは旧古座町域と河内橋より下流の古座川町域で、希望した世帯を週2回の頻度で巡回するという。
この車は、高齢化の進展に伴い増えている「買い物難民」支援策として導入。徳島県の企業「とくし丸」と提携してノウハウを取得し、同店とリンクさせる形で運用の段取りをつけた。買い物難民対策であると同時に、対象世帯の多くが見守り支援も必要としている事から、同組合は今月1日付で串本町や古座川町と連絡協定を締結。週2回の訪問時に理由なく面会ができない場合に役場へ連絡する体制を構築し、見守り支援の面でも貢献を目指す。
昨年2月になち店とリンクする1号車を初導入。以降1号車と共に那智勝浦町域と太地町域を巡回する2号車、ランティス店とリンクして新宮市域を巡回する3号車と4号車、そしてこざ店とリンクする今回の5号車が運用を始めるに至った。
出発式において村上組合長は「地区の高齢化が進み買い物難民が出てきている中、一つでもお役に立てればと思う。この地域で大勢の皆さんに喜んでいただけるよう努力したい」とあいさつ。来賓を代表して串本町の吉村眞也福祉課長は「日常の買い物が困難な皆さんの利便性が図られるだけでなく、高齢者の見守りや防犯にも大いに役立っていただけると思う。地域に根付き、利用者に末永く愛されることを願いたい」と期待を寄せた。村上組合長から5号車を運用する販売パートナー・菊本靖さんにキーを託し、村上勝俊常務理事の決意表明やテープカットで祝いつつ同車を送り出した。
同車は軽四貨物自動車をベースにし、荷台部分に移動販売機能を積載した仕様。日ごとにこざ店から商品を積み込んで出発し、小規模ながら店舗に近しい販売環境を希望世帯に届ける仕組みになっている。
商品は一品ごとに店舗価格より10円高く設定されていて、その利益で車両の運用費用などを賄う。河内橋より下流域としているのは、上流域で定着している既存の移動販売と競合せず共存するための配慮。移動販売が希薄な地域の買い物難民対策を基本にしていて、希望世帯訪問時に近所の人も買い出しの手間の軽減として利用してもらえればとしている。
菊本さんは親子2代で約60年の移動販売業を営んだベテラン。今後巡回する地域にも得手があるそうで、今後は販売パートナーとして地域の支えになる活躍が期されている。同車両の訪問希望など問い合わせはみくまの農業協同組合(電話0735・52・1177)まで。
(2018年4月12日付紙面より)
全日本学童軟式野球県大会支部予選
新翔と新宮に326人が入学
新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)と同市佐野の県立新翔高校(東啓史校長)で10日、入学式があった。新入生が期待と緊張感を胸に高校生活の第一歩を踏み出した。
新翔には126(男子67、女子59)人が入学した。東校長は「入学はゴールではなく新たなステージの始まり。合格発表の日の喜びと新鮮な気持ちをいつまでも持ち続け、しっかりとした目標を定めて意欲的に高校生活を送ってください」と式辞。
染織家、志村ふくみさんと桜のエピソードを紹介し「桜は美しい花びらを咲かせるために、木全体で懸命になって最上の桜色になろうとしている。皆さんには卒業するときに、見事にきれいな桜の花を咲かせてほしい。三年間、全身で花を咲かせるための準備をし、見事な色を作り上げていって」と呼び掛けた。
新入生を代表し、山路暁子さんは「新翔高校の生徒としての誇りを胸に、青春の日の個性を磨きながら、希望という未来に向かって精いっぱい努力する」と誓った。
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男子92人、女子108人の計200人が入学した新高。前田校長は「一人一人が主体性を持ってひたむきに努力し、将来に向かって一歩一歩力強く歩むことを期待している」と式辞を述べた。
エイブラハム・リンカーンの言葉「Where there's a will,there's a way.(どんなに困難な道でも、それをやり遂げようとする強い意志さえあれば、必ず道は開ける)」を紹介。「新しい目標を持って果敢に挑戦し、一歩一歩確かな歩みを続けてください。努力した時間が皆さんを成長させてくれる。今日の喜びと感激を忘れず、豊かな高校生活を送るよう自分をしっかりと見つめ、持てる力を存分に発揮し励んで」。
新入生を代表し、敷地ちるさんは「三年間、何事にも積極的に挑戦し、精いっぱい学び、努力する」と宣誓した。
(2018年4月11日付紙面より)
新宮市土建協同組合が贈呈
新宮市土建協同組合(松根康隆理事長、54社)は10日、市内5校の新小学1年生たちに渡してほしいと防災ずきん220個を市教育委員会に贈呈した。松根理事長をはじめとする役員ら9人が市役所を訪れ、楠本秀一教育長に手渡した。
組合は平成22年5月に創立60周年記念で市内小学校の全児童1635人に防災ずきんを贈呈。翌年に「新1年生にも」との要望があったことから、毎年新1年生に贈り続けている。今年で9年目になる。
松根理事長は「かけがえのない子どもの命を守るためできる限り贈呈を続けていきたいと思っています」。楠本教育長は「毎年非常にありがたい。いざという時のため防災教育にしっかりと活用したいと思います」と感謝した。
(2018年4月11日付紙面より)
セミ・ドキュメンタリー映画『熊野から イントゥ・ザ・新宮―明治の闇「大逆事件」を乗り越えて―』の完成披露上映会(同映画上映実行委員会主催)が9日、新宮市福祉センターであり、約100人が来場した。映画は5月19日(土)から、ジストシネマ南紀で全国先行2週間のロードショーを予定している。
映画評論家でもある田中千世子監督(68)=東京都在住=の10作目の最新作。『熊野から』(2014年)『熊野から ロマネスク』(16年)に続く熊野三部作の完結編。撮影は16年から17年にかけて行われ、夏に完成した。上映時間は83分。
新宮市が主舞台の映画。俳優の海部剛史さんと雨蘭咲木子さんが雑誌の特集企画のため新宮へ取材旅行へ来たという設定。二人が佐藤春夫記念館、西村記念館などを訪れ、『大逆事件』で犠牲となった大石誠之助や高木顕明の志を継ぐ人々や新宮の歴史に詳しい人たちから話を聞いていく。
アコーディオン演奏者のアラン・パトンさんが自作曲に佐藤春夫の詩『愚者の死』をのせて歌っているほか、新宮を舞台にした小説『許されざる者』の著者辻原登さんへのインタビューもある。春夫役として俳優の佐野史郎さんが特別出演している。
「御燈祭り」「ツール・ド・熊野」「遠松忌」など新宮での神事やイベント、熊野川、王子ヶ浜などの風景も盛り込まれていて、新宮の人たちが多数出演している。
映画の上映前、撮影に協力した『大逆事件』の犠牲者を顕彰する会の二河通夫会長(87)があいさつ。「映画を通じて日本の原郷である熊野をいかに表現しながら、熊野に住む人の優しさをどのように表現しようかという田中監督の優しさにひかれ、少しでもお手伝いをしていきましょうとなりました。田中監督の熊野を日本中だけではなく、全世界に広げたいという情熱にもひかれました。すばらしい監督に出会えて幸せです」。
田中監督は「熊野ではいろんな出会いをしてきました。最初は自転車と風土と文化が一緒になった映画が撮れればいいなと思っていましたが、阿須賀神社の西俊行宮司に熊野の霊地を案内してもらい、もっと本格的な映画にしないといけないと思いました。一方で、二河会長の話にどんどん引き込まれ、三部作目にもう一度新宮に戻ってきました。皆さんとても優しくて、厳しくて。三部作でいいかなと思っていますが、だめだと言われているような気もします。これからも末永くお付き合いしていただければ」と述べた。
(2018年4月11日付紙面より)
佐田桜の広場でイベント (古座川町 )
古座川町佐田にある桜の広場で8日、イベント「桜まつり」があり、延べ500人(主催者発表)の人出でにぎわった。
同まつり実行委員会主催。日本さくら名所100選の一つに数えられる七川ダム湖畔の開花時期に合わせて毎年開かれているが、今年はイベントの期日よりも1週間ほど早く花盛りを迎えてしまい、遅咲きのボタンザクラを除く多くの木々が新緑の時期に差し掛かる中での実施となった。
広場内に特設ステージ、外周の道路沿いに物産や軽飲食の販売など各種ブースが設けられ、実行委員長の西前啓市町長があいさつして開会した。ステージでは森武志さん・まどかさん夫妻の司会進行で町内のハーモニカ奏者・上村廣美さんの演奏、松下きょうこさんと青木友宏さんの紙芝居、熊野亭雲助さんの落語が順次披露され、正午にはのど自慢大会も。午後にクマノザクラトークショーがあり、好音の会の雅やかな演奏後はみくまの農業協同組合協賛の餅まきでにぎやかに締めくくった。
各種コーナーでは焼きそばやおまぜなどの軽飲食販売、ユズやブルーベリーの加工品や民芸などの物産販売、箸つかみなどのミニゲーム提供、七川ふるさとづくり協議会や佐田郵便局のPRなどがあり、売買だけでなく気さくな交流が華やぐ場としてもにぎわった。
(2018年4月11日付紙面より)
28組56人が参加しペア三和大会
第56回紀南剣道優勝大会
那智勝浦町内の市野々、太田、色川の3小学校と色川中学校で9日、入学式が開かれ、新入生らが新しい学校生活をスタートさせた。
太田小学校(尾﨑卓子校長)では4(男子1、女子3)人が入学し、在校児童34人が歓迎した。尾﨑校長が「おめでとうございます」と声を掛けると、4人は「ありがとうございます」としっかりと答えた。尾﨑校長は「友達をつくるには三つの『あ』がこつです。あいさつをし、温かい言葉を掛け、ありがとうございますの感謝を心掛けてください」と1年生に語り掛けた。来賓を代表して向山貴浩育友会長が祝辞を述べた後、2・3年生が1年生の前に並び、「学校は楽しい所です」「給食はおいしいよ」と声をそろえて歓迎の言葉を述べた。
この日は、市野々小5(男子2、女子3)人、色川小3(男子2、女子1)人、色川中4(男子2、女子2)人が入学した。
10日は宇久井小23(男子12、女子11)人、勝浦小44(男子20、女子24)人、下里小17(男子10、女子7)人、宇久井中22(男子7、女子15)人、那智中54(男子28、女子26)人、下里中24(男子11、女子13)人が入学する。
(2018年4月10日付紙面より)
青岸渡寺で開山祭 (那智勝浦町 )
西国第一番の観音札所、那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)は8日、本堂で「開山祭献茶法要会」を営んだ。髙木住職らが読経し、同寺の開祖とされる裸形上人を供養した。本尊如意輪観世音菩薩を開帳し、上人をしのんで茶を供えた。
開山祭は約1600年前にインドから渡来し、那智の滝で修行したと伝えられる裸形上人の遺徳をたたえるため、1949(昭和24)年に始まった。
茶道愛好家の和服女性が多数参列し、読経が流れる中、表千家流音無会(築紫充代代表)の松本美弥子さんが献炭、桝田ゆうさんが献茶を担当。参拝者らは2月の節分、4月の開山祭、お盆法要の時にだけ開帳される本尊に手を合わせ、献茶の様子を見守った。
法要を終え、髙木住職は「今年は草創1300年のめでたい年。毎年、お茶を通じて世界平和と人々の幸せを願っています」と話した。
献茶式は長年、表千家流と裏千家淡交会が1年交代で奉仕している。この日、同寺の信徒会館では、音無会による茶席も設けられた。
(2018年4月10日付紙面より)
新宮仏教会「花まつり」
新宮仏教会(石原知実会長、12カ寺)は8日、新宮市千穂の宗応寺で降誕会(花まつり)法要を営んだ。会に加盟する住職や副住職たちがお経をあげ、お釈迦(しゃか)様の誕生を祝った。
「花まつり」は「降誕会(こうたんえ)」「灌仏会(かんぶつえ)」「仏生会(ぶっしょうえ)」などと呼ばれ、涅槃会(ねはんえ、2月15日)、成道会(じょうどうえ、12月8日)と共に三大法会の一つとして重んじられている。
お釈迦様の母は出産が近づき、土地の習慣に基づいてカピラ城の東にある実家に向かう途中、ルンビニーの花園で休まれ、体を洗い、花を採ろうとされた時にお釈迦様を出産したと伝わっている。天は誕生を祝って甘露の雨を降らせたことが「甘茶」の由来となり、ルンビニーの花園をかたどり「花御堂」となったと言われている。
住職らは宗応寺での法要後、市内の特別養護老人ホーム「黒潮園」と市立養護老人ホーム「寿楽荘」を慰問した。
同会は午後1時から市福祉センターで花まつりの記念行事「平和祈念祭」を営み、祖国の平和と繁栄を願いながら亡くなった諸英霊の冥福を祈った。
祈念祭には遺族約40人が参列し、住職らの読経の中、焼香した。田岡実千年市長は「本年は終戦から73年を迎えますが、あらためて私たちは豊潤な観光、文化資源に一層磨きをかけ、先人が培ってこられた、すばらしい歴史文化遺産を次の世代に引き継ぐことに努め、心新たに新宮市民の幸福を願って住民福祉に万全を期すべく努めてまいる所存」と追悼の辞。
池上順一・市遺族連合会長が「先の大戦より73年を迎えますが、世界では今なお戦火が絶えません。その中にあってわが国が平和を謳歌(おうか)できるのも、尊い命をささげられた諸霊の愛国の情が導きたまわりしもの。諸霊が命をとして守った郷土の力強い発展と、遺族の身の上に今後一層のご加護を」と祭辞を読み上げた。
祈念祭後には紀宝町在住のシンガーソングライター井上高志さんのミニコンサートがあった。
新宮仏教会加盟寺院は▽松巌院▽眞如寺▽淨泉寺▽瑞泉寺▽清閑院▽清蔵寺▽清凉寺▽専光寺▽宗応寺▽東仙寺▽遍照院▽本廣寺。
(2018年4月10日付紙面より)
エギング愛好者有志ら約60人 (串本町 )
第5回エギンガーズミーティングが8日に串本町高富の旧錦富小学校などであり、町内外のエギング愛好者有志ら約60人が海のゴミ問題を真摯(しんし)に考え二色の浜清掃を実践するなどした。
同ミーティング実行委員会(仙波勝也代表)主催。釣りを通して身近に接する自然環境に関心を持ち、その素晴らしいフィールドを守りながら気持ちよく釣りを楽しむ意識を広げる機会として年1回、串本町域で開いている。
5回目の節目となった今回は潮岬から二色・高富へ拠点を変更し、3つある討議テーマ(安全対策や危険回避・マナーアップ・ごみ問題)のうちごみ問題に力点を置いた内容で参加を呼び掛けた。
今回は実践行動となる浜清掃を後に回し、先にミーティングをした。仙波代表の趣旨説明に続き、南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長が最近起こっている黒潮大蛇行の状況と影響を伝え、著名エギンガーの武宮隆史さんと湯川将啓さんが今年のエギング事情を情報提供した。以降は実行委員が登壇し、前回実施した落水実演を動画で紹介し、安全対策や危険回避の視点を託した。
今回の力点・ゴミ問題については「拾うだけでは解決しないゴミ問題」と題して討論。実行委員は特定非営利活動法人OWSが作成したパネルを交えてゴミが自然界の動物に与えている影響(ゴミの誤食やゴーストフィッシングなど)を考えて意識を高めた。
その後は二色の浜に移動し、有志と実行委員が一丸になって恒例の実践となっている浜清掃をして締めくくった。仙波代表は「先にゴミ問題を考えたことで、大きなごみだけでなく細かなゴミも意識的に拾っていただけた。今回の意図は十分に伝わったし、こうして自然を守る実感をさらに高め、広げていくことが大事だと思う。今後もこのような形で回を重ねていきたい」と話した。
(2018年4月10日付紙面より)
新宮信用金庫理事長杯ソフトテニス大会
全日本学童県大会支部予選
新宮ジュニアレスリングクラブ
小口自然の家の宿泊者 (新宮市 )
新宮市熊野川町上長井の宿泊施設「小口自然の家」に昨年宿泊した外国人観光客は前年より653人(37・94%増)多い2374人だった。ほとんどが熊野古道歩きの観光客で、2015年641人、16年1345人、17年1721人と順調に増え続けている。
自然の家のまとめによると、宿泊者を国別で見ると前年に続いてオーストラリア人が突出して多く1276人。次いでアメリカ人259人、スペイン人155人、ドイツ人149人、イギリス人130人など。
月別で見ると10月が最も多く404人で、次いで4月367人、11月361人、9月270人、5月269人、7月181人となっている。
外国人宿泊者は田辺市熊野ツーリズムビューローなど業者からの紹介客がほとんど。日本人に比べ、外国人観光客は一人で一部屋を使うことが多いことから、予約で部屋が埋まってしまうことが増えているという。
管理人の小河二見博さん(68)は「熊野古道歩きの人気は続いています。オーストラリア人が多いのは現地で講演会が開かれるなど口コミで人気が広がっているためと聞いています。今後も増加傾向が見込めると思います」と話していた。
廃校となった小口中学校を利活用している小口自然の家は、熊野古道の「大雲取越」と「小雲取越」の中継点に位置する市の指定管理施設。運営は熊野川町を活性化する会。日本人を含めた昨年の宿泊者数は3359人(前年比61人増)で、外国人宿泊客が約70%を占めた。
(2018年4月8日付紙面より)
那智勝浦町が組織再編
那智勝浦町の森崇町長が観光施策へ力を入れるため、公約の一つに掲げた「観光企画課」が新年度からスタートした。森町長はがん治療に専念するため、今月20日で退職する。森町長の役場改革の置き土産となる新しい課の動きが注目される。
これまでの観光産業課を観光企画課と農林水産課に分けた。観光企画課は従来の観光産業課があった本庁1階に置き、農林水産課は2階に移った。
観光企画課は観光関係はじめ、従来通りの町体育文化会館や天満球場などの公園管理、商工業、鉱業に関する業務を扱う。これに総務課に置かれていた企画の部分がプラスされた。広報広聴に関すること、町政の総合的企画と調整に関すること、ふるさと納税などの業務が加わった。
和歌山県総務部総務管理局市町村課から吉田明弘さん(44)が課長に就任した。吉田課長は白浜町出身。「観光は那智勝浦町の4番バッター。観光が元気にならないと町も元気にならない。活性化へしっかり取り組んでいきたい」と意欲を示した。
同町の観光客は平成20年度に宿泊91万2933人、日帰り84万6342人の計175万9275人だったが、平成23年の紀伊半島大水害の影響で宿泊客が約58万人まで落ち込んだ。その後、持ち直したものの宿泊施設の減少などで28年度は宿泊66万560人。日帰りは増加傾向にあり、72万9361人の計138万9921人となっている。
農林水産課(在仲靖二課長)は従来通りの農業、水産に関する業務を担当。鳥獣害対策の相談、紀州材需要拡大補助金の申請受け付けなどを行う。6月にリニューアルオープンする「勝浦漁港にぎわい広場」は同課が担当する。
(2018年4月8日付紙面より)
二千五十年祭に向け中学生ら (本宮大社 )
田辺市本宮町の熊野本宮大社瑞鳳殿で6日、地元の中学1年生たちが御創建二千五十年奉祝式年大祭(11~15日)で披露する神楽「大和舞(やまとまい)」と「巫女舞(みこまい)」を稽古した。15日(日)に大斎原(おおゆのはら)で営まれる「斎庭神事」で奉納する。
生徒たちは3月14日から稽古していて、この日は仕上げの6回目。本番で使用する装束を身に付けて最終確認した。「大和舞」は、男子4人が前半はサカキ、後半は御幣を手に踊る。同大社の巫女が指導している「巫女舞」は、女子4人が前半は扇、後半は鈴を手に踊る。
長年踊りを指導している渕上文博さん(86)=同町=は「非常に熱心な子どもたちです。本番では良い踊りを披露してくれると思います」。
氏子総代会長の榎本隆文さん(66)=同町=は「奉祝式年大祭に向け、今年もみんなちゃんと踊りを覚えてくれました。後は本番を待つだけです」。
今年初めて踊る坂口歩真(しょうま)君(12)=市立本宮中学校1年=は「足の運び方を覚えるのが難しかったです。本番ではそこに注意して頑張ります」と話していた。
(2018年4月8日付紙面より)
近大新宮高校・中学校で入学式 (新宮市 )
新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(川合廣征校長)は6日、同校体育館で2018年度入学式を開いた。中学校49人、高校133人が新しい学校生活をスタートさせた。
当地方で一足早く開かれた入学式で、川合校長は「当地方唯一の私立進学校で学ぶ喜びと誇りを持ち、自覚ある行動をとってほしい。頭と身体、心のバランスのとれた人間に成長するために勉強をする。これが学校であるということをしっかり理解しておいて」と式辞。
「物事を始めたころの謙虚で真剣な気持ちを忘れないで持ち続けて。いろいろなことにチャレンジし、幅広く経験を積み、知識や教養、これからの時代を生き抜く力とたくましさを身に着けてほしい。日々充実した学校生活を送り、君たちの力で本校の素晴らしい伝統をさらに築き上げて」と呼び掛けた。
高校生徒会長の谷川真麻さんは「私たちと共に、笑顔を忘れず、明るくあいさつを交わしながら勉学に励み、素晴らしい学校生活を送りましょう」と歓迎の言葉を贈った。
新入生を代表し田岡結さん(中学1年)と竹内未奈さん(高校1年)が「この緊張感を忘れず、心を優しくたくましくすることに努めながら、自分が進む道を見つけ出せるよう努力します」と宣誓した。
(2018年4月7日付紙面より)
熊野那智大社の「秀衡桜」
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)にある県天然記念物の「秀衡桜(ひでひらざくら)」が開花した。今週末には見頃を迎えそう。
高さ約15㍍、幹の周囲2㍍の巨木。今から約800年前、武士の熊野詣でが盛んな時代に奥州藤原氏の第3代当主・藤原秀衡が夫人と共に参詣した際、奥州から持ち込んだ苗を植えたと伝わる。花の姿が雲かかすみに見まがうほど真っ白く咲くため「白山桜」とも呼ばれる。
同大社の神職によると例年、14日(土)に営まれる「桜花祭」の頃に満開を迎えると今年は10日ほど開花が早いという。
(2018年4月7日付紙面より)
滝ノ拝で稚アユの滝越え (古座川町 )
古座川町小川にある県指定天然記念物・滝ノ拝で、早くも稚アユの滝越えが見られるようになった。今年は例年より1カ月ほど早いシーズンインで、数も近年まれにみる多さ。体長10㌢弱の稚アユが活発に魚道を跳ね上がる様子が観察できる。
滝ノ拝は熱変成岩の河床が削られてできた滝で、本流の落差は約8㍍。支流も含めて小さな稚アユには越えがたい壁となるため、本流に向かって右手に魚道が設けられている。
人為的に作られた多段の小滝群で落差は30㌢前後。稚アユは一段一段を跳ねあがり、滝ノ拝の上流を目指す。すべての稚アユが越えられるわけではないため、上流にたどり着いた個体は豊富なエサに恵まれ大振りに育つとされている。
例年は初夏の訪れを告げる風物詩的光景だが、今年は天然遡上(そじょう)がすこぶる良好で、3月下旬ごろから県道沿いからでも群れになって上流を目指す稚アユが見えると話題になっている。古座川漁業協同組合の橋本尚視組合長ら住民によると30日には滝ノ拝で稚アユが跳ね始めたそうで、今月5日の正午過ぎには絶え間なく滝越えに挑み、魚道伝いに上流を目指す様子がうかがえた。
魚道は起伏の激しい河床から観察する形になるため足元や立ち位置には注意が必要。
(2018年4月7日付紙面より)
東公司さん速玉大社へ
国の重要無形民俗文化財「御燈祭(おとうまつ)り」の模型が4日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)に奉納された。制作したのは紀宝町鵜殿の東公司さん(84)。今回で7作品目の奉納で、他の作品と一緒に同社禮殿(らいでん)に展示している。
東さんは2016年4月に「新宮の速玉祭(はやたまさい)・御燈祭り」が国の重要無形民俗文化財に指定されたことを祝い、御船祭で使用される「神幸船(しんこうせん)」「諸手船(もろとぶね)」「早船(はやぶね)」の3隻の模型を奉納。その後、「神馬渡御式(しんめどぎょしき)」「神輿渡御式(みこしとぎょしき)」「御旅所神事(おたびしょしんじ)」の模型を奉納した。
東さんは元建具職人。退職した70歳ごろから趣味で模型を作り始めた。昨年6月、「御旅所神事」の模型を奉納した際、上野宮司が「御燈祭り」の模型制作を依頼。東さんは「もう作れない」と言っていたという。作品は親類が4日に奉納。5日、拝殿で神職が清めた。
上野宮司は「依頼を覚えていてくれたことがうれしく、ありがたいと思います。神倉神社の社殿、ゴトビキ岩、上がり子と細かいところまで作ってくれ大変だったと思います。素晴らしい出来栄えです。子どもをおんぶしている上がり子もいて、心が温かくなりました」と話していた。
(2018年4月7日付紙面より)
スーパーカー実行委が寄付 (新宮市 )
スーパーカー新宮ミーティング実行委員会は4日、地域活性化に役立ててほしいと新宮市にイベント会場で集めた金一封を寄付した。受け取った田岡実千年市長は「大変多くの募金をいただき心より感謝します。今後も一緒になって頑張っていきましょう」と述べた。
地域を盛り上げようと始まり今年で2回目のイベント。市と新宮商工会議所後援のもと同市佐野の新宮港緑地公園で3月25日に開催した。全国各地からランボルギーニやフェラーリなどのスーパーカー約60台が集まり、2000人以上の来場者でにぎわった。寄付金はスタッフやレースクイーンが募金箱を持って会場を回り集めた。
実行委員会の床浦勝昭委員長(フリークグループ代表)と岡崎武人大会長、イベントに協力した北道江利さん(チーム雅龍)と畑下和也さん(SP警備保障)の4人が市役所を訪れ、田岡市長に募金を渡した。
床浦委員長は「無事、大盛況のうちに終了することができました。遠くから来てくれたオーナーさんたちにも新宮・熊野ファンになってもらうことができたと思います。募金箱には金額以上にみんなから『頑張れ新宮、大好き熊野』の気持ちをたくさん入れてもらっております」。
田岡市長は「イベント当日は素晴らしい天候にも恵まれ、大成功したことをうれしく思います」と話した。
(2018年4月6日付紙面より)
「南の国の雪まつり」検討会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の町役場周辺で2月18日に開かれた第23回商工祭「南の国の雪まつり」の検討会が4日、同町商工会館で開かれた。実行委員会のメンバーら約30人が出席し、イベント開催の反省点などを話し合った。
今年の雪まつりは好天に恵まれ、約3万人が訪れた。熊野朝市や屋台村などに132店が出店した。実行委員会の森川起安会長は「23回目を迎え、イベントの広がりが実感できた。触れ合いとにぎわいの創出ができたと感謝している」とあいさつ。「年々予算が厳しい状況になっているが、このイベントは経済効果をもたらしている。撤退させるわけにはいかない」と継続への意思を示した。
意見交換では青年部などの部員数の減少で準備作業が厳しかった状況などが報告された。当日のトラブルでは、近隣の営業店への駐車などの問題とシャトルバスの帰りの便で長時間の待ち時間が発生したことなどが挙げられた。
シャトルバス利用者のスタンプラリーで募ったアンケートは260通が集まった。▽初めてシャトルバスを利用したが便利だった▽回りたい店だらけだった▽雪遊びが楽しかった―などの好評な意見が多く寄せられた。
(2018年4月6日付紙面より)
おやこサロンに小中学生も参加 (新宮市熊野川町 )
新宮市熊野川地区民生委員児童委員協議会は4日、同市の熊野川町保健センターさつきで「熊野川地区おやこサロン」を開いた。年度初めのこの日は、未就園児と保護者、小中学生らが災害時の備えを確認した。親子サロンは乳幼児、未就園児と保護者の交流の場。核家族化の時代だからこそ地域の見守りが大切だと、市と熊野川町が合併した2005年ごろから開催している。
災害時の備えは年に1度実施しており、今回で5回目。熊野川地区主任児童委員の浦佳奈美さんが11年3月の東日本大震災と、同年9月の紀伊半島大水害を経験したことから「大変さが分かっているから伝え、つなげていきたい。そのためには一人一人の防災意識を高めていかなければ」との思いで実施している。
この日は熊野川中学校の生徒が初めて参加した。「子ども広場くまっこ」の児童らとともに、災害に対する備えやビニール袋を使った雨具作り、非常食の試食などを体験した。
浦さんは「想定される場面を考えて必要な備蓄を用意しておく」をテーマに、かばんの中に入れておける「防災ポーチ」や避難バッグの中身、備蓄している食料を災害時だけでなく普段も食べ、減った分を補充していく「ローリングストック」などを紹介。東日本大震災の際に東京都で帰宅難民となったことや、紀伊半島大水害では避難していた町総合開発センターからボートを使ってより高台へ逃げたことなどを写真を交えて説明した。
「熊野川中の生徒たちは去年町で開かれた防災の講演会にも出席しており、今回参加することになりました。災害時、中学生の力は即戦力になりますね。熱心に聞いてくれていました」と話していた。
熊野川中の大槻湧山君(14)は「7年前の災害の時にどう逃げたか、どのくらい水が上がったか、食品の備蓄は家にあるインスタントやレトルトを災害時に食べていたことなどが勉強になった。雨具は腕がぬれずに作業しやすいものを作りました」。
4カ月の莉詩(りた)ちゃんと参加した平田早紀さん(33)は「防災に関しては初めての参加です。子どものために災害時への備えをしていこうと思いました。子どもに必要な物の用意を話してくれたので、この経験を生かして防災に向き合いたいです」と感想を語った。
(2018年4月6日付紙面より)
KCRが町長に発行を報告 (串本町 )
株式会社KCR(本田景士代表取締役)=白浜町=が4日、トルコ軍艦エルトゥールル号遭難救助の史実を基にした創作絵本「タイヨウのくにとツキのふね」を発行した事を串本町の田嶋勝正町長に報告した。
この絵本は潮岬出身の作家・山口小百合さん(同社マネジャー)が串本出身の本田代表取締役、田辺市出身の同社デザイナー・千根章吾さんと共に制作。同町樫野で1890年にあったエルトゥールル号遭難救助の世界観を主人公・ヒノキチの目線で伝える内容で、5歳児以上を対象にし「親子で楽しみ考える」をコンセプトにして作り上げ、今年3月に発行までこぎつけた。
ヒノキチは史実にはない架空のキャラクターで、子どもに着実に世界観を託し後に本来の史実を知る足掛かりにしてもらう工夫として設定した。絵本はほぼA4用紙大で、フルカラー48㌻。売価は1890円(税抜き)。発行元は同社で、初回3000部には作中に出てくるアイテム「ツキのくにのおまもり」が特典としてついている。同社商材の一つとして、白浜町内で運営する「紬カフェ」や商材販路のホテル売店など数十カ所に並べるほか、書店にも取り扱いを交渉しているという。
この日は本田代表取締役と山口さんが田嶋町長を表敬訪問し、3冊を託して発行を報告。『3年計画で10万部を目指す』という目標の下、愛読の裾野を広げるため今月25日(水)にクラウドファンディングを立ち上げて▽47都道府県の図書館約100館に寄贈(100万円達成時)▽県内の小学校や幼稚園、図書館など約420カ所に寄贈(150万円達成時)▽大型絵本を作成し出張読み聞かせなど催しを実施(200万円達成時)―といった段階的目標の実現を目指すことなども伝えて応援を願った。
田嶋町長は史実を常に受け継ぐためのアクションを出身者が思いを持って起こしてくれたことを喜び、機会を見て宣伝したいと応えた。3冊のうち1冊は駐日トルコ共和国大使館に贈り、残り2冊は町内の読み聞かせグループに預ける方向で活用を考えるという。
同絵本の問い合わせは同社(電話0739・33・7683)まで。
(2018年4月6日付紙面より)
ぷろぼの山内理事長が講演 (新宮市 )
社会福祉法人ぷろぼの(奈良市)の山内民興理事長が3月31日、新宮市熊野川町九重の旧九重小学校で「これからの福祉と熊野での活用について」をテーマに講演した。山内さんは障害福祉サービス事業を基軸に誰もが自立した生活を送れる地域社会づくりを目指して活動している団体の代表。福祉関係者ら約25人を前に地域力の低下を抑えるのも福祉の役割だと述べ、「育てる福祉」の大切さを訴えた。
ぷろぼのくまの(柴田哲弥代表)主催の第4回勉強会。山内さんは「福祉とはお互いさまの心づかい。全ての方が恩恵を受けている」と述べ、福祉は人が安心・安全に生活するための基盤であり、身近に障害者や高齢者、子どもがいないから関係ないという話ではないと説明した。
高度成長時代以降、核家族化が進む中でなくなった「地域力」は「福祉」が担うことになると説明。各家庭で教えられることが少なくなっている「社会性」を教えるのも「福祉」の役割になっていると指摘した。
「働くことで、考え、発言し、行動することで成長し、適度に疲れる。だから、よく眠れる、ご飯がおいしい。おしゃべりが楽しい」
「働かないと社会性が伸びない」と、ぷろぼのは▽働くことができる障害者の育成▽社会のリーダーになる障害者の育成▽人材を育成する先端技法の開発―を柱に障害者を一般企業に就職させることを目指している。
社会的な知識、マナー、コミュニケーション能力から指導し、従業員たちはウェブシステム開発、パンフレットのデザインや印刷、データ入力などで活躍している。お茶づくりやヨモギ栽培などにも取り組んでいる。
わが子の就職をあきらめている障害者の保護者が多いが「一人一人丁寧に対応すれば、一般就労の可能性はある」と述べ、社会性を伸ばすためにできるだけ早い時期から働いた方が良いと訴えた。
ぷろぼのの理念は「よい福祉は職員から」。社員の要件は、▽福祉の心を育む▽就労支援を学ぶ▽ITを習得する▽一般教養を高める―の4点。職員は障害者と一緒に働くのではなく、一人一人の就労訓練の内容や成果をきっちりと記録し、育てていくことが大事と話した。
来場者から「動くことができない重度障害者も働くべきなのか」と質問があり、山内さんは「どんな人でもできることがある。働くべきだと思う」と回答した。
(2018年4月5日付紙面より)
串本太地道路の新規事業化
那智勝浦町は2日、本庁舎に「祝串本太地道路新規事業化決定感謝」の横断幕を張り出した。国土交通省が3月30日、串本太地道路の新規事業化を発表したのを受けて、地元の祝福ムードを打ち出そうと掲げた。
平成30年度の国の当初予算に串本太地道路(18・4㌔)に事業費2億円が盛り込まれ、新規事業の着手が決まった。これにより一部未事業化区間はあるものの、和歌山県域の紀伊半島一周高速道路実現への道筋がおおむね整うことになった。
同町が掲げた横断幕は横9㍍、縦0・9㍍。役場本庁の2階部分に取り付けた。同町建設課では「念願の事業化に感謝の意を表したい」と話した。
(2018年4月5日付紙面より)
サ市生徒らが市長表敬や着物体験 (新宮市 )
姉妹都市交流事業で来新しているアメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズ市(サ市)の生徒訪問団は3日、新宮市役所で田岡実千年市長を表敬訪問した。田岡市長は一行を歓迎し「ぜひ新宮でいろいろと感じたことをサ市に帰って家の人にも伝えてほしいです。帰国の日まで楽しんでください」と呼び掛けた。
一行はホストファミリー宅などに宿泊しながら剣道や合気道、着物などの体験、熊野那智大社見学や地元高校生との交流などを通して日本文化に親しんでいる。
訪問団のゲイル・マッカラムさんが田岡市長にお土産を手渡し、感謝を述べた。生徒らは「自然がよく、川がきれい」「食べ物がみんなおいしい」「人々が親切で自然に根差した感じがする」「桜が印象的だった」などと報告した。
3年前に同事業に参加し、今年から日本での留学を予定しているマシュー・フィリップスさん(18)は「サ市の学生は新宮を美しいと思っています。川舟下りや高校での交流、着物を着たりと、全部が楽しかった」と語った。
この日は井の沢の萩原きもの総合学院(萩原真理学院長)で浴衣の着付けとお茶席を体験した。萩原学院長から浴衣の着方や帯の結び方などの説明を受けて挑戦。教わりながら浴衣を着ると写真撮影や鏡の前でポーズをとるなど、うれしそうな表情を浮かべていた。
茶道の体験では、同学院で茶道を学ぶ子どもたちがお茶やお菓子を振る舞った。レオ・チューサー君(14)は「着物は初めてで難しかった。着心地がいいです。熊野三山がよかったですね。建築が好きで建物に興味を持っており、桜も咲いており自然もよかった」と笑顔を見せた。
(2018年4月5日付紙面より)
古座川漁協稚アユ放流 (古座川町 )
古座川漁業協同組合(橋本尚視組合長)が1日、管内流域各所で稚アユを放流した。
県内水面漁業協同組合連合会「内水面漁業振興対策事業(アユ種苗放流)」の一環で取り組んでいる春恒例の事業。今年の古座川は天然遡上(そじょう)が近年になく良好で、古座川漁協は稚アユ同士の生存競争を激化させないよう、例年の1・5㌧ベースを若干減じる方向で総放流量を決めるとしている。
1回目となるこの日は総量1㌧の稚アユを仕入れ、組合員が手分けして小川、明神、三尾川、佐本の各地区で放った。2回目は高池小(新規)、明神小、三尾川小の児童と一緒に放流する計画で、2日現在で各校と日程を調整中だという。
今年は9月15日(土)から17日(月・祝)までの3日間、管内流域で第37回全日本アユ釣り王座決定戦(全日本釣り技術振興評議会主催)が開かれることになっていて、天然遡上が良好なことで好条件の競技環境が見込まれる。アユ漁の解禁日は滝ノ拝下流など一部流域を除いて6月1日(金)。橋本組合長は「数年前にも天然遡上が多い年があったが、今年は量に加えて稚アユ自体が大きく、すでに滝ノ拝まで到達しはねている状況。岩についてコケを食べている稚アユも見られ、今年は口開けと同時に18㌢超えの良型が多くかかると思う。組合員や遊漁券を取得した愛好者の皆さんに喜んでもらえる1年になりそうだ」と今後を期待している。
(2018年4月5日付紙面より)
那智勝浦町長旗・老連会長盾争奪グラウンドゴルフ大会
那智勝浦町中里へ (県内初 )
日本で見掛けるのは年に1羽か2羽という珍しい鳥が2月下旬、那智勝浦町中里地区に飛来していたことが分かった。
この鳥はナベコウ。コウノトリ目コウノトリ科に属する。上面は暗褐色で下面は黒っぽい。脚や目の周りが赤く、飛んでいるときは白と黒のコントラストが目立つ。湖沼、河川、水田、湿地帯で生息し、成鳥は1㍍近くの大きさになるが、中里で観察されたのは幼鳥。太田憲男さんが2月22日に自宅前の水田で発見した。しばらく滞在していたという。
日本野鳥の会三重県支部所属の中井節二さんによれば、この鳥は主に中央アジアで繁殖し、中国南部や台湾で越冬する。木の上や電柱など高所で眠るそうだ。「33年前に御浜町で観察されたが、和歌山では初めて。話を聞いて現地周辺を捜したが、すでに見当たりませんでした」と残念がっていた。
(2018年4月4日付紙面より)
「ワークランドそら」で開所式 (美熊野福祉会 )
社会福祉法人美熊野福祉会の多機能型事業所「ワークランドそら」が2日、新宮市佐野で開所した。竣工(しゅんこう)式は5月12日(土)でカフェは同月14日(月)オープン予定。代表利用者は「たくさんの人が集まる、働く、楽しく過ごす、安心できる、みんなが幸せいっぱいになるところです。力を合わせてすてきな『そら』にしていきましょう」とあいさつした。
「ワークランドそら」は、同法人初の就労支援施設。法人本部が入り、障害のある就学児童への「放課後等デイサービス」と一般企業への就職を目指す障害者に対しての「就労移行支援」、一般企業への就職が難しい障害者に対しての「就労継続支援B型」の三つの事業を展開する。
敷地面積は1396・46平方㍍。延床面積は1階部分が793・26平方㍍、2階が429・46平方㍍の鉄骨造。名前には、空へ大きく羽ばたくように未来への希望を込めた。
法人内部役員や利用者らが集まった開所式で同法人の森常夫理事長は開所までの経緯を紹介し、新宮地域でも就労移行支援のサービスを受けられるようにし、B型作業所として他の法人と重複せず選択肢を増やすカフェを開店することなどを紹介。「皆さまも『そら』に大いに期待してください」と支援を呼び掛けた。
原俊之施設長は「愛される事業所を目指し、利用者のためにいい事業所を作っていけるか職員と日々話し合いながら一つずつ、作っていきたい。施設に負けない利用者支援に取り組んでいきたい」とあいさつした。
ピアノやギター、バイオリンの演奏に合わせて春の歌や、手話を交えて『上を向いて歩こう』をみんなで歌い、和やかな雰囲気で閉式した。喫茶スペースで茶話会もあり来場者らが交流を深めた。
(2018年4月4日付紙面より)
沿岸各所でヒジキ漁始まる (串本町 )
串本町沿岸各所のヒジキ漁が3月末の大潮に合わせてシーズンインを迎えた。特産「姫ひじき」の産地・同町姫は2日に初漁を迎え、和歌山東漁業協同組合西向支所の組合員が干潮の時間帯を見計らい収穫に励んだ。
姫のヒジキは「長く太く柔らかい」など品質の良さで古くから定評があり、近年は姫ひじき生産組合(青木悦子代表)が地元に伝わる製法で商品化し、特産品「姫ひじき」として市場に投入して安定した需要を得ている。
商品化の第一歩となるのがヒジキ漁で、同組合の組合員は冬場にヒジキが根付く磯場の雑藻を引くなどの手入れをして生育を促し、漁協組合員として初漁にいそしんだ。青木代表(70)によると、今年のヒジキは品質上々だが成長が鈍く、昨年より2週間ほど初漁を遅らせたが例年より見た目の量が少なめ。今後の育ち具合次第だが、同日現在の状況から漁場全体で4㌧程度の収量を見込んでいる。
初漁は旧養春小近くの漁場で行い、波打ち際に漂うヒジキの茎を、株元をある程度残す(一定量残すと来年も芽吹くため)よう気を付けながら刈り取った。以降、大潮の干潮で磯場が大きく現れる時期に収穫作業を進め、天候に左右されるがおおむね5月初旬ごろまでに姫の漁場全体を刈り上げたいという。
姫産ヒジキは天日干し後に和歌山東漁業協同組合西向支所に出荷し、慣例として同組合が仕入れる。5月中旬ごろに旧養春小近くの加工場で新物の仕込みに取り掛かる予定で、特産品「姫ひじき」の新物が市場に出回るのは6月初旬ごろとなる見込み。
姫近くの伊串や目津大浦は3月31日に初漁を迎え、週末の行楽返上で組合員が磯に降り収穫にいそしんだ。いずれも陸に近い磯場は生育が鈍く、1日は沖側の磯の大物を先に収穫する姿も目立った。姫の商品化は特例で、一般的に県内で収穫したヒジキは県漁連枠で出荷が受け付けられ、通常のセリで流通する形が基本となっている。
(2018年4月4日付紙面より)
タウンガーデンにこいのぼり (新宮市 )
新宮市保健センター横の花壇「タウンガーデン」に2日、一足早くこいのぼりが掲げられた=写真。花壇を管理するボランティアグループ・タウンガーデン(平田裕子代表)が7日(土)に開催する「花まつり&バザー」を前に設置し、5月中旬ごろまで飾る予定。通りがかった親子らは青空を悠々と泳ぐこいのぼりを眺めた。
この日は10人以上が集まり、市内の遍照院から切って運び出した約15㍍の竹に滑車を付けてこいのぼりを7本取り付けた。敷地内にはシレネやノースポール、パンジー、キンギョソウなど季節の花が咲いている。
平田代表は「みんな高齢化し竹を採るのも大変ですが、子どもたちが喜んでくれるのでうれしいです。花まつりには大勢の人が来てくれれば」と話していた。
花まつり&バザーは7日(土)午前10時から。雨天時は8日(日)。寄せ植えや木工品、和風小物、おまぜ、カレー、焼き菓子などを販売する。売上は毎年恒例のイルミネーションの費用などに充てられる。
(2018年4月4日付紙面より)
県婦人バレーボール選手権大会
県弓道連盟主催の段級審査
紀南青少年兼ジュニア選手権バド大会
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の御創建二千五十年奉祝式年大祭(11~15日)に向け、同大社敬神婦人会有志5人が祭りで授与する菊を模した造花「挑花(ちょうばな)」を作っている。授かれば1年間災難がなく豊作である、とされている縁起物で、祭りまでに約800本作る。
挑花は直径約15㌢、高さ約60~90㌢。昨年10月から大社氏子総代会が材料集めなどの準備を始め、1月中旬から婦人会有志たちが花を作っている。赤、白、黄などの紙を花びらや葉の形に切って接着剤などで貼り付けて完成させる。
30年ほど作業に取り組んでいるという岡本ミチさん(73)=本宮町渡瀬=は「奉仕の気持ちで続けさせてもらっています。私は葉を茎に取り付ける作業に一番苦労しています」と話していた。
例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)=スサノオノミコト=が本宮に鎮座する際に「我を祀(まつ)るに母神(イザナミノミコト)をも同じく祀れ」と言ったという故事が起源。熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、花を奉じて鼓、笛、旗をもって祭りを営むようになったと社伝に記されている。
15日(日)午後1時からの渡御祭(とぎょさい)で、木箱に無数の挑花を刺して飾った4基がみこしなどと共に真名井社(まないしゃ)を経て、旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで歩く。かつては旧社地での神事が終わると氏子が挑花を奪い合ったが、現在は餅投げの赤餅と引き換えている。
大社氏子総代会の榎本隆文会長(66)は「挑花は本宮大社の例大祭のシンボルの一つ。40年ぐらい前にはみんなで激しく取り合っていました。例大祭の最後を締める餅まきは15日午後3時ごろです。今年は2050年の節目。日曜日が重なっていますので、大勢の人が来てくれると思います」と話していた。
(2018年4月3日付紙面より)
町長選挙は5月20日見込み (那智勝浦町 )
那智勝浦町は2日、役場応接室で記者会見を開き、森崇町長が辞職願を中岩和子議長に提出したと発表した。森町長は和歌山市内の病院に入院中で、矢熊義人副町長が辞職願を預かり、3月31日に中岩議長に出し、受理された。退職日は地方自治法の規定により、4月20日(金)付となる。町によると町長選挙は5月20日(日)までに実施する見通し。
記者会見で矢熊副町長は「新年度からの復帰に向けて、役場組織の再編と人事の体制を整えておりましたが、3月22日の検査において、病状が改善されておらず、今後は病院での入院治療が必要とのことで、町長の職務を続けていくことは厳しい状況であり、また町民の皆さまにこれ以上ご迷惑をお掛けすることはできないとの事から、辞職願を議会議長宛てに提出させていただきました」と森町長のコメントを発表した。
森町長は昨年12月24日に投開票された町長選挙で初当選した。当選2日後に検査を受け肺がんが判明。和歌山市内の病院で治療を受け、1月17日に初登庁したが、体調を崩し、和歌山市内の病院に入院。2月22日に復帰し、臨時議会に出席したが、3月8日から療養のため休職していた。
退職日は地方自治法の規定により今月20日となる。次の町長選挙で新町長が決まるまで矢熊副町長が職務を代理する。
(2018年4月3日付紙面より)
南紀串本観光協会が本稼働 (串本町 )
一般社団法人南紀串本観光協会(島野利之会長)が1日付で本稼働を始めた。観光関係4団体を統合した新法人で、前日に串本事務所と古座事務所(通称・南紀串本観光協会古座)の開所式を営み、士気高らかに弾みをつけながら新たな歴史への第一歩を踏み出した。
同法人は▽串本町観光協会(昭和30年~)▽古座観光協会(平成元年~)▽教育旅行誘致協議会(平成16年~)▽串本アウトドアフェスティバル実行委員会(平成17年~)の統合体として3月9日に法人登記。4者はいずれも任意団体で、前年度の総会で統合協議を進めることを決め、昨秋に観光関連団体統合調整協議会を立ち上げて同法人設立を目指した。併せて前年度末に解散し、同法人に有する諸事業を引き継いで本稼働させた。
事務所はJR串本駅社内の串本事務所とJR古座駅舎内の古座事務所の2カ所とし、旧養春小内にあった教育旅行誘致協議会事務所は串本事務所に吸収。同法人の両事務所は通信環境的一元化が図られ、どちらに問い合わせても同法人が提供する全てのサービスにつながる仕組みになっているという。
開所式は午後4時に串本事務所、午後5時に古座事務所で開いた。島野会長は串本事務所で「今、串本町にはいろいろな観光の追い風が吹いている。四つの団体が一つに固まることで、今までの業務がより充実し、新しいことにもチャレンジして、皆さまと一緒に素晴らしい未来に向かって進んでいきたい」とあいさつし、古座事業所では同法人のアウトドア部門を同事務所に集約し多くの皆さんの来訪で盛り上がる形にしたいと申し添えた。
来賓を代表して田嶋勝正町長は串本で串本太地道路の事業化やすさみ串本道路の起工式、古座で小型ロケット射場誘致推進室設置といった追い風の現況と展望を報告し、「これを受け止めきれなかったら串本町の浮上はないのかなという風が吹いている。その時にこういった力を合わせて誘客に努めることは素晴らしいことだ。まちもできる限りバックアップし、皆さんと共にがっちりと多くの観光客を獲得し地域経済発展のため頑張っていきたい」と思いを伝えて同法人の設立を祝った。
両事業所ともテープカットで祝い、日本トルコ友好キャラクター「まぐトル」や串本エギング大会ゲストで知られる西向出身のタレント・そらなさゆりさん(古座事務所のみ)も立ち会い華やかさを添えた。
両事務所とも開所時間は午前8時30分~午後5時30分で原則無休。問い合わせは串本事務所(電話0735・62・3171)か古座事務所(電話0735・72・0645)まで。
(2018年4月3日付紙面より)
官公庁で辞令交付式
官公庁で2日、辞令交付式があり新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に少子高齢化、人口減少が進む地域を活性化するため一丸となって職務に取り組もう、と奮起を促した。
新宮市では田岡実千年市長が課長以上の管理職員、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「平成30年度は第2次総合計画がスタートする非常に重要な年。極めて厳しい時期ですが、全ての職員が一致団結し、課題に向き合い、市民本位の市政を推進していかねばなりません」と訓示。
新規採用職員には「今の初心と謙虚さを忘れず、任務に当たっていただきたいと思います。現場はあなた方の斬新な発想と活気に満ちあふれた熱意を心待ちにしています」と呼び掛けた。新規採用職員を代表して企画調整課の須川卓哉さんが「公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行することを固く誓います」などと宣誓。交付式の後、田岡市長は新規採用職員対象に訓話し、あいさつやチームワークの大切さを訴えた。
市の本年度新規採用職員は一般事務職8、消防職3、看護師1、一般事務職追加募集3の計15人。採用試験の受験者は計123人だった。受験者本人の希望により、得点、順位、合格ラインを開示している。問い合わせは市総務課職員係(電話0735・23・3333)まで。
(2018年4月3日付紙面より)
三和お花見グラウンドゴルフ大会
紀南十高校春季野球リーグ交流戦
全日本学童県大会支部予選 (準決勝、決勝は7日に市民運動競技場で )
発射場誘致の推進室 (串本町 )
日本初の民間ロケット発射場の建設誘致を進めている串本町は3月30日、同町役場古座分庁舎1階に「民間ロケット射場誘致推進室」を設置した。2日に開室し、職員2人が用地交渉や情報発信などを行っていく。発射場は同町田原地区が想定されている。
キヤノン電子など民間4社で設立した会社「新世代小型ロケット開発企画株式会社」=本社・東京都港区=は小型衛星打ち上げのロケット発射場の建設を計画。候補地の要件として▽射点を起点に半径1㌔圏内が恒常的に無人である▽射点から南方に陸地や島がない▽本州の工場から発射場まで低コストで物資輸送が可能▽周辺住民から歓迎されること―などを掲げ、昨年9月に47都道府県に適地を打診した。
県は串本町を候補地として推薦。同社は串本町を国内の第一有力候補地としたが、立地はまだ決定していない。
町は県と共に誘致を進め、2月14日に田原山村交流センターで地権者説明会を開いた。買収面積は約150㌶を予定。このうち7割は町有地。
推進室には田原地区出身の役場職員OB2人を配置し、用地交渉のサポートなどにあたる。
推進室の看板を設置した田嶋勝正町長は「候補地の最有力地の一つに入ったという話を受け、本格的に活動していこうと推進室を設けた。この事業の鍵となるのは地域の皆さん、関係する方々の同意と考えている」と述べ、「都心から一番離れた本州最南端の地で日本の最先端技術を結集したロケットの打ち上げ場ができる。実現はまだ分からないが、ロケットが舞い上がる姿を夢見ながら頑張りたい」と意欲を示した。
県商工観光労働部企業政策局産業技術政策課の佐久秀弥課長は「鹿児島県の発射場を視察したが、交通の便の悪い場所なのに1000人を超える見学者が訪れていた。発射場の誘致は産業振興と同時に、串本町を含む熊野地方広域の地域活性化に役立つ事業だ」と話した。
(2018年4月1日付紙面より)
絵本の会「よむよむ」に助成金 (那智勝浦町 )
子どもたちに絵本の読み聞かせを行う那智勝浦町のボランティア団体、絵本の会「よむよむ」が平成29年度伊藤忠記念財団助成金対象に選ばれた。3月2日に東京都内で開かれた贈呈式には、会員の伊藤松枝さんが出席した。
「よむよむ」は、町内の保育所・園、図書館などで絵本の読み聞かせや手作りの紙芝居を行い、0歳児健診を利用した絵本で親子のふれあいを促す「ブックスタート」にも力を入れている。28年には、子どもの読書を推進する活動が顕著な団体に贈られる文部科学大臣表彰を受けた。
伊藤さんらは20年にわたるボランティア活動を振り返り、10年前に受けた同事業の「子どもの本100冊助成」や、イオンが毎月実施するボランティア団体への売上金還元システム「イオン 幸せの黄色いレシートキャンペーン」も活動の支えとなったと感謝した。「本の購入以外にも、紙芝居の画材や折り紙などの購入費に充てました。今回の助成金も含め、支援システムがあることをボランティアの方々に知ってもらえれば」と話した。
伊藤さんは贈呈式で、ICBA国際児童文庫協会のオパール・ダンさんがスピーチで紹介した『人を深いところから突き動かすのは、子どもの頃の何か、奥深くに眠っていたものなのです』という言葉に感銘を受けたと話し、「いただいた助成金をもとに活動をさらに充実させて、子どもたちのために役立てていきたい」と語った。
(2018年4月1日付紙面より)
2日から外来診察スタート (那智勝浦町立温泉病院 )
那智勝浦町天満の新町立温泉病院(那智勝浦町天満1185番地4)で3月30日、開院に向け器具などの移転作業が進んだ。新病院は4月2日(月)に開院し、午前9時から外来診察を開始する。
新たに購入した医療機器などの搬入は済んでおり、28日に診察を終えた旧病院からの移送が主なもの。この日も作業トラックのピストン輸送が続いた。
新病院は鉄骨造り地上4階と塔屋階、延べ床面積9260平方㍍。診療科目は内科、整形外科、リハビリテーション科、眼科。病床数は120床。職員住宅棟は、鉄骨造り地上2階、延べ床面積626平方㍍。単身用12戸、家族用3戸、会議室1室。院内のリハビリテーションセンターは広さ約400平方㍍あり、日本で初導入となる歩行訓練のVRトレッドミルや運動解析装置などを設置している。
(2018年4月1日付紙面より)