「ふれあいネット」の取り組み (太地町 )
太地町社会福祉協議会は9月11日に「ふれあいネット」事業の調印式をし、24団体が高齢者の見守りに結束を強めた。平成18年の発足当初から参加している同町漁協では、特に地域住民が毎日買い物に訪れる漁協スーパーで、支援を必要とする高齢者の発見に高い効果を挙げている。その事例を紹介する。
レジ業務を担当している40代の女性に話を聞くと、異変を感じる例として▽一日に何度も来るようになる▽毎日同じ物を買う▽支払いが小銭ではなく紙幣ばかりになる―といった行動が挙げられた。特別な意識をしているわけではなく、「毎日顔を合わせるお客さんが多いので、様子がいつもと違うと心配になる」と言う。同協議会や町地域包括支援センターに連絡することもあるが、買い物に訪れたヘルパーに、会話の中で伝えることもある。
以前店長を務めていた貝良文参事によると、漁協スーパーでは15年ほど前から、個人の客からの電話注文に応じる際に、異変を感じると訪問して様子をうかがうなどしていた。同事業の発足時も、「今までにもやってきたことだから」と参加を決めた。現店長の東欣哉さんも「高齢者の多い町なので、今後も率先してやっていきたい」と意欲的だ。
調印式での事例紹介では、漁協の他にも農協職員や町営バスの運転手、地域住民などからの報告で要支援者を発見した例も紹介された。
同協議会の岡本研事務局長は、「今後は事業所だけでなく、住民の方にもふれあいネットを知ってもらえるよう努めたい」と話している。
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構成団体は次の通り。
▽太地郵便局
▽新宮警察署
▽南紀くろしお商工会
▽紀友会
▽坂野医院
▽太地歯科
▽紀陽銀行本店/太地支店
▽太地薬局(株式会社ウィーズ)
▽和穂歯科医院
▽みくまの農業協同組合/太地支所
▽太地町漁業協同組合
▽太地町消防団
▽太地町区長会
▽太地町民生児童委員協議会
▽太地町熟年会
▽太地町身体障害者連盟
▽太地町障害児者父母の会
▽太地町婦人会
▽日本赤十字奉仕団太地分区
▽太地町更生保護女性会
▽太地町地域活動連絡協議会
▽太地町議会
▽太地町
▽太地町社会福祉協議会
(2017年10月31日付紙面より)
仲之町商店街でハロウィーン (新宮市 )
新宮市の仲之町商店街振興組合(勢古啓子理事長)は28日、ハロウィーンのイベントを開催した。組合員の若手が企画した初開催の昨年に続き2回目で、雨の中仮装した大勢の人たちでにぎわった。延べ人数約5000人(主催者発表)が来場し、楽しいひとときを過ごした。
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用して周知や募集をした。ライブやダンスのステージは近大新宮高校吹奏楽部の演奏で開幕。マジックショーや大道芸、地域の店舗による飲食の出店などのほか、体験コーナーもあり、家族連れや友人らと訪れた人たちでにぎわった。
ホットドッグの早食い競争も行われた他、仮装フォトコンテストでは緑丘中学校美術部が制作したパネルの前で、お化けやプリンセス、アニメやゲームの登場人物などの装いをした人たちが撮影していた。
家族で訪れた垣下しのぶさんは「大道芸もありお菓子もいろいろなところでくれるようになり、子どもも喜んでいます。雨なのにすごい人で驚きました。みんなが仮装してすてきな催しだと思います」。夫の義和さんは「良かったです。仲之町の人も一生懸命盛り上げてくれています。これからも続けてほしいです」。娘のみのりちゃん(3)は「大道芸が面白かった」。息子の流輝君(6)は「全部面白かった」と話していた。
勢古理事長は「台風の影響もあり中止も考えましたが『こんな時だからこそ元気を』と開催しました。これだけ多くの人が楽しみにしていてくれ、集まってくれたのだとうれしく思います。文化複合施設プレイベント実行委員会が、施設建設の機運を盛り上げようと手作りの垂れ幕を持ちチラシを配布したり、市内の台風災害へあてる募金箱を設けました」と話していた。
(2017年10月31日付紙面より)
平井でユズの搾汁始まる (古座川町 )
古座川町平井で30日、今季収穫したユズの搾汁作業が始まった。台風22号の接近で収穫が進まず、この日の出荷量は約1・6㌧と少なめ。作業が始まると一帯にユズの芳香がにわかに漂い、収穫期の訪れを告げた。
農事組合法人古座川ゆず平井の里(羽山勤代表理事)は、会員全体で約14㌶を作付けた。今年は裏年の巡りにあたり、全体で90㌧の収穫を見込む。傷が少ないなど品質に優れた10㌧分を選別し、生果として紀ノ川農業協同組合に出荷したり皮取り用にする。残り80㌧が搾汁用で、得た果汁は約30品目ある自家商品に加工するほか、大手ファストフード店にも提供。近年は搾った後の実を堆肥の原料として活用している。
搾汁作業は一日あたり5㌧ペースで11月いっぱいまで行う予定。初日は作業員7人体制で出荷されたユズの実を洗浄、乾燥、搾汁といった工程ラインに乗せ、初物となる果汁を得た。
羽山代表理事(69)によると初夏の着花率は平年の7割程度だったそうで、実は大振りになったが全体収量は相応に下がると見越した。果汁は14㌧程度得られる見込みで、一昨年が大豊作で本来裏年になるはずだった昨年も平年以上の豊作になったことで果汁の在庫があり、今年は不足分を在庫で補い向こう一年分の需要を賄うとした。
(2017年10月31日付紙面より)
イベントなど中止相次ぐ
台風22号は29日、熊野地方に最接近した。各地で避難勧告が出され、道路冠水の被害が出た地域もあり、イベントや講演会などの延期が相次いだ。2週連続の週末の台風襲来に住民らは対策に追われた。
和歌山地方気象台によると27日夜の降り始めから29日午後7時までの雨量は新宮市佐野で216・0㍉、那智勝浦町色川では169・0㍉の雨量を記録した。新宮市内では南谷地区などの道路が冠水し、一時通行止めになった。那智勝浦町では宇久井地区の国道が冠水した。
新宮市では午前10時に市内9地域、2836世帯5457人に、那智勝浦町では正午に市野々、井関など5地域の1463世帯2978人に「避難準備・高齢者等避難開始(土砂災害)」が発令された。避難した住民らは不安な午後を過ごした。発令は夜までに解除された。
週末に襲来した台風の影響で29日に開催予定だった各地のイベントに大きな影響が出た。那智勝浦町では町教育センターで予定されていた熊野那智大社創建1700年・那智山青岸渡寺西国三十三所草創1300年の記念文化講演会が延期になった。開催日は検討中で3月ごろになる見込み。いざかた通り商店街の「ハロウィーンパーティー」、特別養護老人ホーム日好荘スマイルの「日好荘秋まつり」は中止。新宮市では蓬莱地区運動会が11月23日(木・祝)に延期、佐野区民運動会も延期(日程協議中)になった。
(2017年10月31日付紙面より)
那智勝浦町総体グラウンドゴルフ大会
大鳥居をライトアップ (ピンクリボン紀南 )
田辺市本宮町の熊野本宮大社の旧社地大斎原(おおゆのはら)の大鳥居が8日夜、ピンク色に染まった。ピンクリボン運動団体「ピンクリボン紀南」が、乳がん検診を呼び掛ける運動の一つとしてライトアップした。和歌山県臨床検査技術師会が共催。県、田辺市、新宮市、田辺市医師会、新宮市医師会などが後援。
女性の12人に1人が乳がんになるといわれる現代社会。乳がんで死亡する人が増加傾向にあるが、早期発見で治療すると約90%が治るとされている。このため、検診の大切さを呼び掛けようと毎年この時期にイベントを開催している。
ライトアップは夕闇が迫る午後6時から始まり、サーチライトが大鳥居を照らすと、ピンク色に染まり幻想的な光景が浮かび上がった。大鳥居に続く参道には見学者が訪れ、写真撮影するなど関心を寄せていた。
この日は、熊野本宮大社近くの熊野古道を歩くウオーキングや、世界遺産熊野本宮館でシンガーソングライターの松田陽子さんのコンサート、白浜はまゆう病院の粉川庸三医師による講演会も行われ、乳がん検診の大切さを訴えた。
(2017年10月12日付紙面より)
新宮市街地で捕獲
新宮市下田の運送会社倉庫で7日午前9時30分ごろ、イノシシが出没。連絡を受け駆け付けた鳥獣保護員の下忠文さん(69)=同市磐盾=が捕獲した。下さんは「山の近くでは頻繁に出没しているが市街地では珍しい。攻撃してくるケースもあるので、発見したら市役所農林水産課か警察に連絡してほしい」と呼び掛けている。
捕獲されたイノシシは体長約1㍍、重さ約20㌔のオス。発見者が警察に連絡。同課職員と下さんが駆け付けたところ倉庫の隅でうずくまっていた。暴れると危険なため、イノシシはその場で殺処分し、同市熊野川町の市有林に埋めた。
同課によると、今年8月から市内の相筋から五新までの千穂ヶ峰沿いでイノシシなどの出没情報が増えていて、民家の畑で被害が出ている。同課は『イノシシ・サル等が住宅地に出没したときの初動対応マニュアル』を作成していて、警察と連携し対処している。
市内の鳥獣保護員は下さんを含め2人。イノシシだけではなく、シカ、サル、アナグマなどの出没情報が毎日のように入り捕獲している。下さんは「今回のイノシシは、夜にエサを求めて鴻田付近の山から住宅地に入ったところ、人や車に遭い、逃げているうちに市街地に迷い込んだのではないか。イノシシなどを見かけてもエサだけは絶対に与えないでほしい」と話していた。
(2017年10月12日付紙面より)
那智勝浦町消防本部が合同訓練
那智勝浦町の勝浦港内の渡の島周辺海域で8日、同町消防本部(湯川辰也署長)、同町消防団本部(貝岐昌志団長)と第2分団(裏東芳樹分団長)が「消防本部、消防団合同火災水難救助対応訓練」を実施した。署員、団員25人が、船舶火災の消火、水難者の救助対応など、互いの連携強化と技術の向上を図った。
団員らは、消防艇「はくりゅう」に乗り込み渡の島東側から出動した。同西側海域で出火した船舶へ放水消火訓練、観光桟橋から転落した漂流者や船舶から海中へ転落した行方不明者を想定した救助訓練を実施。訓練後には、事後検討会を開いた。
貝岐団長は「勝浦港は、日本有数の漁港や巨大宿泊施設、紀の松島などの観光名所が集まった場所。幸い周辺での事故はないが、災害はいつ来るかわからない。両機関の連携を強化し、安心して過ごせる町に」と話していた。
(2017年10月12日付紙面より)
高瀬会明神小交流運動会 (古座川町 )
古座川町高瀬にある社会福祉法人高瀬会(切士桂理事長)の老人保健施設で6日、第17回高瀬会・明神小学校交流運動会があり、同法人利用者や児童教職員らが一丸になって各種目への挑戦で盛り上がった。
季節感豊かな日々の創出を目指して取り入れている四季折々の恒例諸行事の一つ。明神小(速水直樹校長、児童18人)は地域交流の一環で学校を挙げて、高瀬地区の高齢者有志や同地区担当の民生委員も招待を受けて参加し開会を迎えた。
例年は高瀬若者広場を会場にしているが、今年は当日雨天のため屋内で実施。利用者は約110人が参加し、主催者を代表して切士知憲施設長は「いつもよりコンパクトな分、見やすく応援もしやすくていいのかなと思う。けがだけはしないよう気をつけて楽しい運動会になればと思う」と述べて一同の奮起を促した。
プログラム数は6で、利用者と児童教職員は赤、白、青の混合3ブロックを結成。パン食い競争では利用者と児童教職員がペアで、玉入れはブロック一丸で対戦。輪投げは児童がブロックごとに一丸の応援で盛り上げる中、利用者や地域高齢者、高瀬会職員や教職員が順次挑戦した。
同法人職員も適時飛び入りで種目に挑み、にわかに高まる難度に負けず挑む姿で場を盛り上げたほか、最後は明神小児童が21日(土)の明神地区秋季大運動会に向けて練習しているダンスを先行披露し、利用者らは拍手で頑張りをたたえた。
ブロック対抗戦の結果は赤ブロックの優勝で、利用者と児童の各代表が切士施設長からトロフィーを受け取り、喜びを分かち合った。同法人から児童に文具のプレゼントが贈られ、児童を代表して宮下響君(6年)は「あいにくの雨でリレーなどはできなかったけど、皆さんと一緒に玉入れがやれたことは特に楽しかった。これからも楽しく長生きしてください」とあいさつして運動会を締めくくった。
(2017年10月12日付紙面より)
セレッソスクールコーチの教室も開催