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2017年09月20日
1 被災地に響く鎮魂の音色
 佐渡裕さん指揮、復興祈念演奏  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町と同町教委は18日、兵庫県立芸術文化センター芸術監督で世界的指揮者の佐渡裕さんと同センターのスーパーキッズ・オーケストラを招いて「佐渡裕&スーパーキッズ・オーケストラ2017 紀伊半島大水害復興祈念演奏活動 こころのビタミンプロジェクト in なちかつうら」を開催した。

 佐渡さんは午後の演奏会に先だち、同町市野々の県土砂災害啓発センター敷地内で鎮魂演奏会を催した。佐渡さんは新宮高校の生徒から「音楽で地元を元気づけたい」と手紙を受け取ったことを来町のきっかけと話し「手紙に感動しました。大水害から6年が経過してしまい、いつか来なければと思っていました」とあいさつ。コンサートマスターの前田妃奈さん(中3)がバッハの「バイオリンソナタ」よりソロを演奏後、会場の全員で黙とうをささげた。高い演奏技術と美しい響きに、約150人の鑑賞者は大きな拍手を送った。

 佐渡さんは同町井関の紀伊半島大水害記念公園で慰霊碑に献花し、手を合わせ、「たくさんの命が自然災害で奪われるというのは本当に心が痛みます。自然豊かな所で生まれ育った私たちは、これからますますそうした災害に工夫しながら向き合っていかなければならない。手を合わせるということは、未来のことを決意するということだと思います。励まし合い手を取り合い生きていけるのは日本の素晴らしいところ。われわれには音楽を通してこころのビタミンを届けることしかできませんが、この美しい町がますます魅力的な町になっていくことを願っています」と話した。

(2017年9月20日付紙面より)

美しい音色が会場に響き渡る=18日、那智勝浦町
佐渡裕さん
2017年09月20日
2 市婦連が人権学習会
 知的障害者の雇用など例に学ぶ  (新宮市 )

 新宮市婦人団体連絡協議会(仲富美子会長)は16日、新宮市福祉センターで、講師に新宮市人権尊重委員会の和田勝さんを迎え人権学習会を開催した。

 和田さんは認知症の祖母と孫が題材の絵本「ばあばは、だいじょうぶ」を紹介し、神奈川県相模原市の知的障害者施設津久井やまゆり園で起こった「相模原障害者施設殺傷事件」も取り上げた。社員の7割が知的障害者のチョーク工場が日本で一番大切にしたい会社と呼ばれる理由が描かれた「虹色のチョーク」という本を題材にし、知的障害者との関係などについて講話した。

 日本国憲法第14条第一項を読み上げ、「人権というのは、人間が人間らしく幸せに生きていくための権利。人間は生まれた場所、住んでいる場所によって値打ちが決まるものではない。差別はされる側ではなく、する側に問題がある。する人がいるから差別が起こる。いじめも同じ。差別などは人間がつくり出したものですから、人間の力でなくしていかなければならない」と話した。

 和田さんの講話の前には、赤十字奉仕団和歌山県支部の講習に参加してきた川嶋みどりさんが、講習時に教わってきた、緊急時に役立つ牛乳パックを使った一人用非常食セットを紹介した。

(2017年9月20日付紙面より)

メモを取りながら講話に聞き入る=16日、新宮市福祉センター
一人用非常食セットが紹介された
和田勝さん
2017年09月20日
3 勇壮な鯨踊りなど披露
 三輪崎八幡神社例大祭の奉納行事  (新宮市 )

 新宮市の三輪崎八幡神社(上野顯宮司)例大祭の神輿渡御(みこしとぎょ)と奉納行事が18日、同神社と三輪崎漁港周辺で営まれた。奉納行事では晴天の下、三輪崎郷土芸能保存会が獅子神楽と日本遺産に登録された鯨踊りを披露。踊りや演奏があり大勢の来場者らでにぎわった。

 三輪崎漁協前の御旅所では三輪崎郷土芸能保存会が七つの獅子神楽を奉納。『鯨踊り』では扇子を持って鯨を追い込む様子を表した『殿中踊り』と竹製で銛(もり)を模した「綾棒」で鯨を突く様子を表した『綾踊り』を勇壮に披露し「ヨイハ」の掛け声を響かせた。

 三輪崎婦人会、台楽保存会、若吉会の女性たちが2曲ずつ踊り、熊野曼荼羅太鼓の演奏に合わせて『黒潮囃子』と『新宮節』も踊った。

 三輪崎郷土芸能保存会の濱口仁史会長は「台風の影響で予定を変更しましたが、晴天に恵まれてよかった。懸命に練習した踊りをめいっぱい披露できうれしいです。満足のいく御旅所での披露になりました」。三輪崎八幡神社氏子総代会の中村武会長は「天気も良く無事にでき、ほっとしています。祝日で子どももたくさん出てきてくれた」。

 夫が保存会のメンバーの吉村まき子さんは「体力勝負で大変だと思いますが、頑張っていると感じます」。葛平愛子さんは「今年は神輿を担ぐ人が少なく、にぎやかさが例年と違っているように思います。いろんな世代の人が参加しておりいい祭りですね」と話していた。

(2017年9月20日付紙面より)

「ヨイハ」の声が響いた=18日、新宮市三輪崎
2017年09月20日
4 華やかに櫂伝馬行事
 勝浦八幡例大祭  

 那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)例大祭式典が18日、営まれた。17日の予定だったが、台風による荒天が予想されたため延期。内容を縮小して、境内で神事と奉納行事を執り行った。

 式典は正午に始まり、祭典委員や氏子らが参列した。櫂(かい)伝馬のこぎ手が「餅つきうた」を歌い、山伏勝浦会(山路昇会長)は歌舞伎の演目「勧進帳」を演じ、勝浦獅子神楽保存会(沖和也会長)が獅子舞を奉納した。

 神輿(みこし)の渡御は中止となったが、午後3時からは櫂伝馬行事が営まれた。櫂伝馬愛友会(濱口泰至会長)、那智中学校の男子生徒が乗り込んだ3隻、南紀くろしお商工会の1隻の計5隻が勝浦湾内をこぎ回った。櫂伝馬を応援するギタリストの濱口祐自さんの演奏もあった。大阪府吹田市の浜田純さん(60)は、「毎年お祭りを楽しみにしています。台風で海中神事が見られず残念でしたが、櫂伝馬は見ごたえがありますね」と話していた。

(2017年9月20日付紙面より)

岸壁に集まった大勢の観衆と黄舟をこぐ那智中学校3年生=18日、那智勝浦町
2017年09月20日
5 第2ステージ雨乞竜己が7位
 「ツール・ド・北海道」キナンチームレポート②  
2017年09月20日
6 JOC杯バレー県代表に
 寺本千紗さん、潮﨑梨緒さん選出  
2017年09月20日
7 新宮市でもサービス開始 JAみくまの、とくし丸3号車出発式 
2017年09月20日
8 日頃から食料備蓄を  新宮市で「減災カフェ」  
2017年09月20日
9 「すみれの花咲く頃」など歌う  妃海風さん熊野那智大社に  
2017年09月20日
10 紐作り製法で作品制作  串本町教委主催の陶芸教室  
2017年09月20日
11 台風一過の好天下で歓声 串本町、秋の運動会体育祭始まる 
2017年09月20日
12 75歳以上の長寿健勝祝う 串本町、各区の敬老行事にぎわう 
2017年09月20日
13 華やか天狗舞に拍手喝采  宇久井神社例大祭  
2017年09月20日
14 お悔やみ情報
  
2017年09月09日
15 木彫りのクジラ寄贈
 道の駅オープン記念に  (太地町 )

 太地町の一刀彫り名人として知られた故・戸間力也さんの「くじら工房力也」を引き継ぐ同町の会社員、掛橋寿徳さん(52)はこのほど、道の駅たいじにクスノキ製のザトウクジラの置物を寄贈した。

 置物は施設付近にあるザトウクジラのモニュメントに合わせて2体。大きなクジラは約75センチ、小さなクジラは約60センチで、いずれも掛橋さんの師で伯父の戸間さんが生前に制作した作品。町の玄関口でもある道の駅のオープンを記念し、戸間さんの長男・圭哉さんの意思もあって寄贈した。掛橋さんは「県外から来た人に見てもらって喜んでいただけたら」と話した。

 道の駅を管理する太地漁業協同組合の貝良文参事は「道の駅たいじのコンセプトはクジラなので、見事なクジラの木彫りをいただけるのはうれしい。駅舎の雰囲気にもピッタリ」と喜んでいた。置物は、駅舎内にあるレストランのカウンター内に置かれている。

(2017年9月9日付紙面より)

貝良文参事と寄贈された置物
寄贈した掛橋寿徳さん
2017年09月09日
16 感謝の思いで「櫛供養」
 美容業生活衛生同業組合新宮支部  (熊野速玉大社 )

 和歌山県美容業生活衛生同業組合新宮支部(丹内たき子支部長、55店舗)は4日、新宮市の熊野速玉大社で毎年恒例の「櫛(くし)供養」を営んだ。20年以上続いており、組合員有志の9人が、傷んだくしに感謝を込めて供養した。

 同支部は新宮市から那智勝浦町、太地町までの会員で組織している。例年「くしの日」の9月4日(同日が営業日の場合は直近の定休日)に実施。欠けたり折れたりして使えなくなったくし5本を神前に供え、玉串をささげた。

 同市下田で「ビューティーサロン木曜日」を営む丹内支部長は「くしへの感謝はもちろん、皆さんの健康と商売繁盛を祈って供養しました。私たちはくし1本で生活できるので、仕事に誇りを持って取り組んでいければ」と話した。

(2017年9月9日付紙面より)

おはらいを受ける=4日、新宮市の熊野速玉大社
玉串をささげ健康と商売繁盛を祈願
2017年09月09日
17 古座校舎2、3年生も協力 駅舎アートワークショップ (紀の国トレイナート)

 紀の国トレイナート2017のワークショップが6、7の両日、県立串本古座高校古座校舎(愛須貴志校長、東啓史教頭)であり2、3年生69人がJR古座駅の駅舎アート担当作家・日笠保さんとの共同制作に励んだ。

 日笠さんは愛知県愛西市在住の現代美術家。暮らしに身近な素材を材料にし、子どもなど地域住民と一体になって作品を仕上げるスタイルを持ち味にして十数年来活動している。

 同トレイナートには前年度に初参加。太地駅の駅舎アートを担当し、太地小児童を対象にしたワークショップを開いて弁当でおなじみのたれびんに色水を入れて並べた作品「水面―みなも―」を仕上げた。

 2年目となる今回は古座駅を担当することになり、JRきのくに線の前に広がる海の美しさや古座川のきらめきをストローで表現する作品「波間」の制作を構想。最寄りの同校舎にワークショップ参加を求めて2日間の制作協力を得るに至った。

 ワークショップは両日とも3、4時間目にあり、2、3年生は小グループに分かれて流木や額装を太さや長さ、色合いや形状ともにさまざまなストローで飾った小作品を次々に制作して、駅舎を飾る材料として日笠さんに託した。

 日笠さんはあらかじめ作品のイメージを伝え、どのような材料を仕上げるかは生徒に一任。グループ名「アビリッジハイト(=平均身長)」を掲げ、長さ約1㍍の細い流木を使ってJRきのくに線沿線の街並み再現に挑戦した宮下歌奏(うてな)さん(2年)は「みんなで住んでいるところの好きなものをストローで表現して大作にした。駅がとても華やかになると思うので、『あぁ、きれいだなー』と思ってもらえたらうれしい」と話した。

 日笠さんは7日午後から駅舎アート制作を開始。同トレイナートのイベント期間は10月1日(日)からだが、滞在の都合上8日までに仕上げて9日(土)には鑑賞できる状態にするという。

 今回の協働について日笠さんは「表現につながる体験を通して生徒皆さんの表現の幅が身近なところで広がればと思うし、自分もいろいろな表現に出合えて刺激になった」とコメント。「作品は地元の駅に飾られ、皆さんに見てもらえる。そのような地域活性化があるというところにも興味を持ってくれたら」と生徒の今後を期待した。

(2017年9月9日付紙面より)

作品「波間」の制作に協力する2、3年生ら=7日、県立串本古座高校古座校舎
2017年09月09日
18 応急手当の重要性呼び掛け 那智勝浦町、「救急の日」啓発活動 
2017年09月09日
19 親子で楽しいひととき  王子幼稚園で夏まつりごっこ  (新宮市 )
2017年09月09日
20 達成の喜び、来年の目標 北山小、今年最後の水泳授業と記録会 
2017年09月09日
21 経験を今後に生かす 蓬莱フレンズ、全国・西日本両大会出場への協力に感謝 
2017年09月09日
22 75歳以上877人を祝う 古座川町社協、満90歳以上は会長訪問も 
2017年09月09日
23 ナンバンギセル  神倉神社境内で  
2017年09月09日
24 信頼と対話の町政を 那智勝浦町長選、前教育長・森崇氏が出馬表明 
2017年09月07日
25 早船の櫂作り追い込み
 船大工の谷上嘉一さん宅  (「御船祭」に向け )

 新宮市の熊野速玉大社の例大祭「御船祭」(10月16日)を約1カ月後に控え、熊野川流域で唯一の船大工、谷上嘉一さん(75)宅=紀宝町北桧杖=の作業場では早船競漕(きょうそう)で使う櫂(かい)の製作が追い込み期を迎えている。今年は約100本作る予定で、半分完成している。

 シイの木で作る櫂の長さは約1・85~1・95㍍。“ヒナ”と呼ばれる水かき部分は幅約21㌢。練習で舟と接触する部分が傷み、折れてしまうこともあることから、祭り本番はほとんどのチームが新品で出場する。

 谷上さんは櫂を20年以上前から製作している。木によって堅さが違うことから、しなりが必要な“ヒナ”の厚さに一番気を使うという。

 神迎えの喜びを表している御船祭は昨年3月、国の重要無形民俗文化財に指定された「新宮の速玉祭(はやたまさい)・御燈祭(おとうまつ)り」に含まれている。「速玉祭」は神霊を載せた馬が大社や御旅所(おたびしょ)を巡る10月15日の神馬渡御式(しんめとぎょしき)と、神霊を神輿から御神幸船(ごしんこうせん)に遷(うつ)して熊野川を遡上(そじょう)し、早舟競漕とともに御船島を回る翌16日の神輿渡御式(みこしとぎょしき)からなる。

 早船競漕は、全長8・9㍍、幅1・4㍍の木造船9隻に各11人が乗り込み順位を競う。3回の優勝経験がある谷上さんは「輝かしい歴史と伝統のある祭りですが、昔に比べると観客がだいぶ減っている。祭り関係者と地域が一体となって盛り上げていくことができれば」と話していた。

(2017年9月7日付紙面より)

櫂を仕上げる谷上嘉一さん=5日、紀宝町北桧杖
2017年09月07日
26 全国大会に向けて特訓
 近大工学部空手部が合宿  (那智勝浦町 )

 広島県にキャンパスを構える近畿大学工学部の空手道部(有貞涼主将、20人)が3日、那智勝浦町体育文化会館へ合宿に訪れた。11月19日(日)に日本武道館で催される全日本大学選手権大会に向けて練習に励んだ。

 地元のサポートを受けて練習に集中できることから、約5年前から同町で合宿を行っている。基礎体力や攻撃の強化を目的とした7泊8日の行程で、8月30日にみなべ町清川の本誓寺ふるさと道場で稽古を積み、3日午前に那智勝浦町入り。5日午後に白浜へ向かった。

 合宿に参加した選手20人のうち10人は10月7日(土)から9日(月・祝)まで愛媛県四国中央市の伊予三島運動公園体育館で開かれる「えひめ国体」の空手道の部に出場する。中には、スペイン・テネリフェで10月末に開かれる「第10回世界ジュニア&カデット、21アンダー空手道選手権大会」に出場する選手もいる。

 4日、寺本眞一町長が選手らと面会し「この合宿が皆さんにとって実りあるものになり、全国で頑張っていただけたら」と激励し、スポーツドリンクを差し入れた。

 同部情報学科4年の有貞主将(22)は「1~3年で同じ大学に負けているので、4年の最後の大会で勢いづけて、優勝まで駆け抜けたい」と意気込みを語った。

(2017年9月7日付紙面より)

選手らに激励の言葉を掛ける寺本眞一町長=4日、那智勝浦町体育文化会館
練習に汗を流す
2017年09月07日
27 総合災害警備訓練を実施
 消防や警察航空隊と連携も  (串本警察署 )

 串本警察署(津田健治署長)は5日、南海トラフ巨大地震の発生を想定した総合災害警備訓練に取り組んだ。終盤では和歌山県警察航空隊や串本町消防本部と連携し警察ヘリ「きのくに」による負傷者搬送訓練も実施。ドクターヘリ以外の空路搬送の手法を探るなどした。

 同署が毎月5日に取り組んでいる災害に備える日訓練の一環。今月は防災週間(9月1~7日)中の実施となることから特に規模を大きくし、①初動対応訓練(災害警備本部立ち上げ訓練など)②信号機滅灯対策訓練③警察ヘリによる負傷者搬送訓練―の各訓練を計画した。

 ①は署員が必要な資機材などを持って串本町サンゴ台にある代替指揮所へ車両移動し、速やかに災害警備本部を立ち上げる内容。6月に配備された捜索用ドローンで撮影した映像データをモニターに表示する段取りも合わせて実践した。

 ②は国道42号潮岬東信号交差点の電源を落とし、手信号で車両誘導をしながら発電機を信号機の電源付加装置につないで復旧させる内容。同装置は限りある人員を捜索や情報収集に充てるために導入されていて、署員全員が手信号と復旧操作をこなせる状況を見据えて実践した。

 ③は同署初の取り組みで、同本部が陸路搬送した重傷者を警察ヘリが引き継いで空路搬送する内容。今回は倒壊家屋から救出した重傷者を想定し、バックボードに固定した状態で救急隊員が警察ヘリへ運び込む流れを実践して手法を探った。

 捜索用ドローン運用を除く①と②の訓練は過去にも取り組んだ内容で、練度向上が目的。③はドクターヘリのような救命装置はないが警察ヘリも空路搬送ができ、特に広域災害発生時には警察ヘリによる負傷者搬送の必要性も十分考えられることから、その手法を探ったという。

 同訓練について津田署長は「こういった訓練の目的は、実際に起こった時にいかに動けるかにある。訓練を通して互いを理解すれば自分が取るべき行動をイメージできるようになる。問題点があれば解消して次の訓練をする。そうやって徐々に自分のやるべきことを理解し、いざという時に連携して動ける状況につながっていけば」と効果を期待した。

(2017年9月7日付紙面より)

同署初の警察ヘリによる負傷者搬送訓練の様子=5日、串本町サンゴ台
2017年09月07日
28 秋の味覚モクズガニ
 赤木川などで漁始まる  

 新宮市熊野川町の熊野川支流赤木川など各地で秋の味覚、モクズガニ(藻屑蟹、別名ズガニ)漁が始まっている。熊野川上流域では10月ごろまで漁が続く。

 海で産卵し一時期を過ごしてから川に遡上(そじょう)して育つカニで、産卵のため川を下る秋ごろから本格的な漁が行われている。一般的な漁は、川底に魚のあらなどを入れた籠を沈めておき、朝に引き上げる。捕れたカニは塩ゆでやみそ汁に入れて食べる人が多い。お酒が好きな人はカニみそが入った甲羅に日本酒を入れて飲む。

 同町西の民宿業、中澤秀昭さん(72)は自宅近くの川で毎年漁をしている。今季は8月20日ごろから漁を始めた。

 6年前の紀伊半島大水害の影響で一時は捕獲量が減っていたが、大きさも量も水害前と同じくらいに回復してきているという。

 「8月は全然だめでしたが、9月に入ってから入り出しました。多い時で一籠に15匹ぐらい入ります。捕ったカニは自分ではほとんど食べず、友人らにあげています」と話していた。

 モクズガニは甲幅7~8㌢、重さ180㌘ほどに成長する川では大型のカニ。はさみに濃い毛が生えているのが特徴で、日本全国のほか、朝鮮半島東岸、台湾などの川、水田、用水路、河口などで生息している。淡水域にいる時は基本的に夜行性で、カワニナなどの貝類、小魚、水生昆虫を食べる。

(2017年9月7日付紙面より)

仕掛けた籠からモクズガニを取り出す中澤秀昭さん=5日、新宮市熊野川町
2017年09月07日
29 優勝は尾鷲中 熊野ベースボールフェスタ中学軟式野球 (木本・阿田和中合同チーム準優勝)
2017年09月07日
30 72人が昇級・昇段 県弓道連盟主催の段級審査 
2017年09月07日
31 蓬莱フレンズが2連覇
 JAみくまの旗学童軟式野球大会  
2017年09月07日
32 水害体験を紙芝居で 市野々小で防災士・久保榮子さん講話 
2017年09月07日
33 少しでも力になりたい 那智勝浦町、交通指導員に松本忠子さんら 
2017年09月07日
34 1位に濵口恵美さん  熊野ネイチャーフォトクラブ8月例会  
2017年09月07日
35 ゆったり体をほぐす 新宮市王子地区で恒例のゆる体操 
2017年09月07日
36 地域から4人が入選  第102回二科展  
2017年09月07日
37 収穫の苦労と喜びを体験  高池小と三尾川小が稲刈り  (古座川町 )
2017年09月07日
38 決算案含む42案件を審議  串本町議会9月定例会始まる  
2017年09月07日
39 10周年の集大成響かせる 串本町、「はいからーず」コンサート 
2017年09月07日
40 クズの花  高野坂沿いで  
2017年09月07日
41 お悔やみ情報
  
2017年09月01日
42 追い込み漁妨害に備え
 太地町対策協議会の定例会  

 小型鯨類追い込み漁解禁を1日に控えて太地町や関係機関でつくる「鯨類捕獲及び鯨類産業に係る太地町対策協議会」(会長・三軒一高太地町長)は8月30日、同町公民館で定例会を開いた。県警、海保、水産庁、漁協、大阪入管から55人が出席し、反捕鯨団体の動向や警備体制などについて話し合った。

 この日は三軒町長が出張のため、代わって町総務課の漁野洋伸課長があいさつ。「捕鯨を巡る国際情勢は反捕鯨団体の圧力が強まっており、町としても合法的に行われている漁業をなんとしても守りたい。妨害などがあると思うが、皆さんのお力添えを頂き、対処したい」と協力を求めた。

 水産庁国際課捕鯨企画班安全対策係の伊藤鋼係長はカズハゴンドウとシワハイルカ2種の捕鯨対象追加によるデモなどの大きな反発はないと報告。今年度6月には鯨類資源の持続的な利用を目的とした「鯨類科学調査実施法」も施行されたことから、妨害対策などを施していきたいと述べた。

 県警本部警備部公安課テロ対策官の原口憲司警視は、反捕鯨団体シーシェパードの結成40周年に伴う活動の活発化を予想して警戒態勢を整えていると伝え、鯨類産業関係者による自主防犯対策も必要だと述べた。海保第五管区警備救難部警備課の内海浩一専門官も動物愛護を訴える外国人と日本人の動向に注意していると話した。

 大阪入国管理局関西空港支局審判部門の清水大敬総括審査官は、関西空港における昨年度の外国人の入国者数が成田空港に次ぐ609万人と急増しており、厳格な審査を実施するとした。

(2017年9月1日付紙面より)

各関係機関で反捕鯨団体への対策を話し合った=8月30日、太地町公民館
2017年09月01日
43 認知症の正しい理解を
 町立温泉病院の健康講座  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町体育文化会館で8月28日、町立温泉病院(山本康久院長)医師による健康講座「認知症と介護の予防」があった。医師・看護師3人が認知症と認知症患者との接し方を講話し、町民ら約60人が耳を傾けた。

 紀南病院の初期研修医・藤内康平さんが認知症について解説した。物忘れ自体を自覚できない症状が特徴で、高齢者の4人に1人がかかり、アルツハイマー型が多く、治療は発展途上だと説明した。生活習慣の改善や日記をつける、脳を働かせるなど低下しやすい能力を鍛えることで進行を遅らせることができると話した。

 認知症検査方法の一つである長谷川式簡易知能評価も試した。治療可能な認知症もあるとし、「早期発見、早期受診、早期介入が大切。本人と家族が心地よく暮らせるようにして」と述べた。

 温泉病院看護師の西地仁美さんは認知症患者について「本当に困っているのは患者本人。外国の空港に取り残されたような心境になっている」と話し、コミュニケーションのポイントとして▽否定しない▽言葉は分かりやすく▽非言語的に身ぶり手ぶりなどを交えて接する▽不安や混乱を和らげる関わりを持つ▽自分の感情が相手の感情にも影響することを知る▽感情に働き掛ける▽思い出話をする―の7点を教えた。

 患者の家族は戸惑いと否定、混乱と怒り、拒絶、割り切りを経て人間的に成長し、認知症を理解すると話した。

 山本院長は、いきいき健康サロンを通して見た町の中山間地区に住む高齢者について語った。サロンの参加者は元気で引きこもりを地域で支える動きがあり、難聴でも雰囲気を楽しみ、よくしゃべり、目的を持って体を動かしているとまとめた。認知症については、理解を深めて不必要な不安を持たず、自身や家族にもやってくるという覚悟を持つことが大切だと訴えた。

(2017年9月1日付紙面より)

認知症との付き合い方を学ぶ参加者=8月28日、那智勝浦町体育文化会館
認知症について講話する藤内康平さん
2017年09月01日
44 町民目線の地域課題探る
 5地区で意見交換会開く  (古座川町 )

 古座川町は8月28~30日、町内5地区で区役員らを対象にした意見交換会を開いた。町民目線で見た地域の課題を探るのが狙いで、町長~課長級の幹部職員がじかに各区単位での意見を聞き取りした。

 町域が広く当局だけでは把握しきれない各地区の課題を、事情も含めてよく知る区役員や区が推薦する区民からじかに聞く機会として計画。今回は旧町村単位で5会場(七川総合センターふるさと、役場本庁、保健福祉センター、小川総合センター、三尾川小学校屋内運動場)を設け、町内44区の区役員らに最寄りの会場に足を運んでもらうよう要請して開いた。

 30日午後に開かれた小川地区対象の意見交換会には区役員ら13人が出席。序盤は西前啓市町長が本年度主要事業のうち新規にあたる▽子育て支援事業(保育料軽減、給食費無料化拡充、子ども医療費助成拡充)▽移住定住者新築住宅等補助事業▽入院時室料市町村間差額補助事業―の概要をアピールし、重点継続事業の現状も報告した。

 中盤以降は意見交換に充て、区単位で順次意見を聞いた。各区の役員からは▽生活道路でもある県道や町道の支障の速やかな改善▽町職員によるスズメバチの巣除去奉仕の復活▽アユなどの生息を意識した森林・河川環境整備の推進▽一人でも多く町内に来てもらうためのアピール実施や定住者を招きやすい住環境の推進▽害があってからではなく害を出さないための鳥獣害対策の推進▽自動体外式除細動器(AED)設置に伴う講習会の実施―などの項目で要望があり、各担当者が実現の是非の判断や実現に向けた方針などを掲げて受け止めた。

 また▽老朽家屋を住民が解体した場合の廃材を町は無料で引き取れるのか(=一般廃棄物として引き取れる。労力と運搬費用は住民負担)▽本年度増便したふるさとバス路線はどうして片道しかないのか―などの質問もあった。

 同日午後は小川地区のほか、夜半に三尾川地区で実施。高池地区と七川地区は28日、明神地区は29日にそれぞれ実施した。

(2017年9月1日付紙面より)

区役員から地域の課題について意見を求める当局幹部ら=8月30日、小川総合センター
2017年09月01日
45 全国の熊野神社が総会
 三山に正式参拝  (熊野速玉大社 )

 全国の熊野に縁がある神社でつくる「全国熊野会」(会長・上野顯熊野速玉大社宮司)は8月29日、新宮市の熊野速玉大社を正式参拝した。

 一行は関東地方から沖縄県までの熊野神社28社73人で、熊野神社の交流と親睦を深めることを目的とした第12回総会「熊野三山本山大会」に合わせて訪れた。28日には熊野那智大社に正式参拝。同大社で総会を開き、那智勝浦町内のホテルで懇親会を行った。

 速玉大社に到着した一行は修祓(しゅばつ)・祓(はら)いの儀、祝詞奏上、神なぎの舞、玉串奉てんなどを行った後、場所を屋内に移して「熊野速玉祭」のビデオを鑑賞し、熊野本宮大社への正式参拝のために、同大社を後にした。

 上野宮司は全国熊野会について「3年に一度『熊野三山本山大会』を開き、それ以外は東日本、西日本に会場を振り分けながら、全国にある熊野神社を巡拝している。一社一社お参りすると年数がかかりますが、夢やロマンを持ち続けながら親睦と熊野神社の隆盛を願って総会を続けている」と説明。

 正式参拝終了後に訪れた宮司・総代らを前に「お祭りを続けていくためには、自然を守っていくといった状態が必要だ」と話したことについて、「熊野信仰は自然の中にある尊い聖なるもの。そして、恐れ多いものに対するスピリットをお祭りすることが根源になっていますから、いかに科学が万能になって便利な世の中になっても一番の原点である自然が残ってこないことにはお祭りもままなりません。自然を残すということが、お祭りの存続にも人の崇敬とともに大事なことだと思う」と話した。

(2017年9月1日付紙面より)

正式参拝で玉串奉てんを行う=8月29日、新宮市の熊野速玉大社
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