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2017年09月28日
1 世界遺産「三社巡り」が鍵 観光振興計画策定等委が発足 (新宮市)

 新宮市観光振興計画策定等委員会(委員10人)が26日に発足した。市役所であった第1回目の会合で、委員長に選ばれた森本祐司さん(市観光協会専務理事)は交流人口を増やし、経済を活性化させるには世界遺産に登録されている熊野速玉大社、神倉神社、阿須賀神社の「三社巡り」が鍵を握ると述べ、委員たちに協力を呼び掛けた。

 市は来年度から5年間の観光振興の方向性を示す計画を初めて策定する。委員会3回、市民ワークショップ3~4回を経て計画をまとめる。

 第1回委員会では、コーディネーターを務める楽天トラベル事業地域振興部の高橋俊介さんが、8月に開かれた第1回ワークショップの参加者の意見を報告。▽新宮の観光の強みは多いが資源の状態であるのが多く「観光商品」として磨かれていない▽情報の打ち出し方が決まっていない▽情報の集積、発信拠点が強く望まれている―などとまとめた。

■経済効果を出すには



 尾畑洋一副委員長(新宮商工会議所事務局長)は「新宮には日々観光客が来ているが、お金を落としてもらう仕組みができていない。人口が減り、少子高齢化が進む中、地域内だけで経済循環していくのは難しい」と指摘。西浦康代委員(市観光ガイドの会)は「滞在時間を延ばしてもらうために2泊、3泊と安くできないか。新宮のビジネスホテルに宿泊したら雲取温泉を使えるようできないか」などと提案した。

 向井雅男委員(市企画政策部長)はクルーズ客船の入港を例に挙げ、「新宮市だけをセールすると頭打ちになる。広域でセールスしていかねばならない。情報を一つにまとめないと相手に伝わらない」。畑尻賢三委員(市商工観光課長)は「広域化の受け皿づくりが必要」。尾畑副委員長も「新宮だけで完結することは難しい」と述べた。

■アイデアが勝負



 山本將人委員(新宮信用金庫地域サービス部課長代理)は「全国どこの自治体も観光客を誘致している。これまでのようでは、なかなか来てくれない」と指摘。

 原洋三委員(熊野交通営業部長)は「新宮城跡のサクラが素晴らしい。ツアー企画を提案できないか」。日比野雅子委員(仲之町商店街・土佐屋)は「地元の人でも新宮の良さが分かっていないと思う。門前町をもう少しどうにかしてほしいという意見が多い」。西浦委員は「那智は『あげいん熊野詣』、本宮は『八咫(やた)の火祭り』と全国から観光客が来るイベントがある。新宮でも新宮城跡でタイムスリップできるようなイベントはできないか」と提案した。

 森本委員長は「新宮市は圧倒的に本宮への通過点になっている。本宮が熊野神社と感じている人も多い。通過型から宿泊してもらい、三山へ行ってもらうようにしないといけない。宿泊施設など課題は多いが、詰めて考えたい」と述べた。

 中村晃委員(駅前本通り商店街・ナカムラ電気)と上野潤委員(熊野速玉大社権宮司)はこの日、欠席した。第2回の委員会は11月に開かれる予定。

(2017年9月28日付紙面より)

第1回新宮市観光振興計画策定等委員会=26日、新宮市役所
2017年09月28日
2 3年間の集大成を披露
 那智中吹奏楽が定期演奏会  

 那智勝浦町立那智中学校の吹奏楽部は24日、町立勝浦小学校で第52回定期演奏会を催した。多くの町民が来場し、部員29人が織りなす演奏に聴き入った。

 この演奏会は3年生部員が部活動の集大成を発表する場として設けられており、今年は3年部員7人がこの日をもって引退した。例年、那智中の体育館で開かれていたが、中学の体育館が工事中のため、勝浦小に会場を移した。

 プログラムは3部構成で、那智中の校歌をはじめ、「風になりたい」や「アフリカン・シンフォニー」、「花は咲く」などを合奏した。一部楽曲は本番前日に世界的指揮者の佐渡裕さんから指導を受けた。

 パーカッションを担当した本舘愛果部長(3年)は「『フェリスタス』は夏に3年生が中心となってコンクールで演奏した楽曲なので、思い出深いです。最後の部活動なので、悔いの残らないよう頑張りました。緊張しましたけど、楽しく演奏できました」と話した。

(2017年9月28日付紙面より)

観客を前に、演奏に熱が入る=24日、那智勝浦町立勝浦小学校の体育館
2017年09月28日
3 共同募金に向け委員会
 10月から赤い羽根運動  (新宮市 )

 10月1日(日)から全国一斉にスタートする「赤い羽根共同募金運動」を前に、新宮市共同募金委員会(会長・田岡実千年市長)は26日、市福祉センターで協力委員会を開いた。約50人が出席し、本年度共同募金目標額を450万円にすることなどを決めた。1日は市内のスーパーで街頭募金を予定している。

 榎本義清副会長が議長を務め議事を進行した。事務局から昨年度実績額が目標額を11万8555円上回る462万3555円だったことなどが報告された。内訳は▽戸別募金200万218円▽法人(大口)募金137万9000円▽街頭募金39万6906円▽職域募金6万6135円▽募金箱19万4629円▽その他58万6667円。

 平成29年度の配分の内訳は広域福祉事業(県内の福祉施設など)へ171万4000円。地域福祉事業(3つの活動募金)へ290万9555円。市では赤い羽根共同募金を「ささえ愛募金」「MACHI(まち)サポート募金」「新宮いのちの募金」の「3つの活動募金」として呼び掛けている。

 畑尻英雄・市民福祉部長は「赤い羽根共同募金の活動は町の人たちの優しい気持ちを集める活動。皆さまの優しさ、声掛け、行動が町を変えていく一歩となる。皆さま方から寄せられた募金は私たちの町のさまざまな福祉活動、その支援に役立てられており、災害時の被災地支援にも役立てられている」と田岡市長のあいさつを代読。和歌山県共同募金会の大谷和也副主査が来賓として出席した。

(2017年9月28日付紙面より)

委員会の様子=26日、新宮市福祉センター
2017年09月28日
4 トルコ食の裾野拡大目指す
 家庭料理教室始まる  (串本町トルコ文化協会 )

 串本町トルコ文化協会(丸石恵子代表)主催の「トルコの家庭料理教室」が24日、同町文化センターで始まった。月1回の頻度で12月まで全4回開く予定。この日は定員いっぱいの16人が参加し、トルコのパンの作り方を教わり実践するなどした。

 トルコ語講座と並行する形で本年度から取り組み始めた新規事業。『語学には抵抗があるが、日頃から慣れ親しんでいる料理なら』という人向けに考えたそうで、講師には地域おこし協力隊着任当時から語学と共に食文化を伝える機会も模索してきたトルコ人女性アイシェギュル・アルカンさんを起用している。

 この日のテーマはパン『アイシェのアチュマ』。アチュマは移動式屋台で売られている身近なパン『シミット』の一種で、生地にヨーグルトを含んでいるのが特色だという。参加者は4組に分かれて、生地作りから焼き上げまで一連の調理工程をアルカンさんや会員と一緒に体験。併せてトルコの紅茶「チャイ」の本来の入れ方も教わり、焼き上がったアチュマ一個と一緒に試食した。

 アルカンさんは各工程のほか、ヨーグルトはトルコ共和国が発祥地でマヨネーズやケチャップと同格で料理に多用しているなどトルコの食文化の特色も紹介。参加者はオリーブ入りとカマンベールチーズ入りの各アチュマ計5個を焼き上げ、試食後の残り4個をお土産として持ち帰った。

 この教室は回ごとに先着16人で受講希望を受け付ける。地元の食文化の一端としてトルコ食の裾野拡大を図るという重要な目的があり、各回の告知は同町が発行する広報誌「広報くしもと」などで行うとしている。

 初の教室開講を迎え、丸石代表は「トルコ料理には、同じ料理なのに地域や家庭によって味わいが異なるという特色がある。まずはアイシェが育った地域の食文化に親しみ、そこからほかの地域はどうかと興味を広げてもらえたら」とコメント。

 今後について「特別な料理ではなく日々のメニューの一つとして取り入れられる料理を紹介する。トルコの方が来た時に『こんな料理知っているよ』とか『この料理を作って食べているよ』と町民から話題を持ち掛け、自然と交流が広がる状況を目指したい」と語った。

  □     □

■次回は10月22日実施

 次回の同教室は10月22日(日)午前11時~午後2時ごろ、同センターで開く。テーマは「赤レンズ豆のスープとギョズレメ」。参加費は1500円。同月2日(月)~13日(金)に先着16人まで受け付けるという。申し込みや問い合わせは役場総務課のアルカンさん(電話0735・62・0555)まで。

(2017年9月28日付紙面より)

トルコのパン「アチュマ」作りに挑戦する参加者ら=24日、串本町文化センター
2017年09月28日
5 近大新宮は箕島と対戦
 秋季近畿地区高校野球県二次予選  
2017年09月28日
6 熱唱し楽しい時間過ごす 新宮市、西道楽天会がカラオケサロン 
2017年09月28日
7 進路の視野を広げて  2017年進学相談会  (新宮市 )
2017年09月28日
8 若柳吉蓉亀名取披露の会 若柳流若吉会、100人の関係者らが祝う 
2017年09月28日
9 飛鳥神社例大祭で伝統の舞  太地町、10月7日宵宮、8日本宮  
2017年09月28日
10 愛好者179人が競い合う 串本町総合運動公園で秋季グラウンドゴルフ大会 
2017年09月28日
11 いつも応援ありがとう  上野山こども園「上野山にしき園」慰問  (串本町 )
2017年09月28日
12 アーケロン模型制作始まる 串本海中公園水族館、来年の館内企画展準備進む 
2017年09月28日
13 新宮JCが「こども体験博」  スタンプラリー抽選会も  
2017年09月28日
14 キンミズヒキ  神倉神社で  
2017年09月28日
15 「これからも元気で」 新宮市・田岡市長が高齢者訪問 
2017年09月13日
16 平和への願い託す
 城南中で千羽鶴受け渡し式  (新宮市 )

 新宮市立城南中学校(速水盛康校長、生徒181人)で11日、千羽鶴受け渡し式があった。各クラスが平和のメッセージを発表し、修学旅行で東京都の第五福竜丸展示館などを訪れる2年生に鶴を託した。

 生徒らは授業や空き時間を使い、夏休み2週間前から一人5、6羽ずつ鶴を折った。平和学習の一環で、同校の思いを伝えようと取り組んだ。同校2年生60人は6月、修学旅行の事前学習としてビキニ環礁近くでアメリカの水爆実験により被ばくした第五福竜丸についての授業を受けている。

 式は生熊友輝君(3年)のピアノに合わせた校歌斉唱で始まった。各クラスの代表が「世界中から核兵器と戦争がなくなってほしい。今ある平和を大切にしていきたい」「世界中のみんなが笑顔で平和に暮らせますように」「平和が人を作る。人が平和を作る」「他国と仲良くして幸せが続きますように」などと平和のメッセージを読み上げながら、折った鶴を2年生の代表者に手渡した。

 クラス委員長の傳田未咲さん(2年)は「国や言葉や文化が違っても世界中のみんなが真の平和を目指し、心を一つにして仲のいい世界になってほしい。世界から戦争という言葉をなくし、これからの世界を優しさや笑顔であふれる世の中にしていきたい。未来をもっと平和にするため、この気持ちを語り継いでいく」と誓った。

 クラス委員長会を担当する講師の桃原彪吾さんは「これまでは生徒会が主催しており、クラス委員長会としては初めて。学校全体に2年生の平和学習の思いが伝わったと思います。昨年修学旅行に行った今の3年生はもう一度考える機会に、1年生は自分たちが修学旅行に行くときの手本にしていってほしい」と話していた。

(2017年9月13日付紙面より)

千羽鶴を手渡す生徒ら=11日、新宮市立城南中学校
2017年09月13日
17 地域に根付いた相談役
 八青会、6年の貢献に感謝状  (那智勝浦町 )

 住民のさまざまな悩み相談を受けている大阪府の司法団体「八青会」に対し那智勝浦町は10日、地域への貢献をたたえ、感謝状を贈った。同会と全国B型肝炎訴訟大阪弁護団28人は前日から同町役場で「法律なんでも相談会」を開いていた。寺本眞一町長は松尾由香会長(行政書士)に感謝状を手渡し、引き続きの協力を求めた。

 弁護士、税理士、司法書士、行政書士、不動産鑑定士、土地家屋調査士などの若手国家資格者からなる同会は、専門家の少ない地域を巡回しており、那智勝浦町では6年前から相談会を実施。毎年30人以上が相談に訪れている。内容は、金銭、税金、相続、土地、職場での悩み、家庭の悩みなど。

 寺本町長は「紀州南端には法律の専門家が少ない。身近で顔を合わせて信頼関係を結び、専門家とのつながりができることは財産になる」と感謝し、同会の西田敦さん(弁護士)は「相談者が満足するまで、こちらから対話を終わらせることはない。ニーズが継続しているということは意義がある事業の証し。われわれも勉強になる。こちらこそ感謝します」と述べた。

 松尾会長は「毎年の決まった開催は那智勝浦町だけ。大変な水害があったので、災害にまつわる相談も多い。来場者も年々増えており、求められているという実感がある」と話していた。

(2017年9月13日付紙面より)

感謝状を受け取る松尾由香会長(右)=10日、那智勝浦町役場
寺本眞一町長と会談する八青会のメンバー
2017年09月13日
18 救急車の適正利用呼び掛け
 救急車見学やミニ講習も  (串本町消防本部 )

 串本町消防本部(北地稔消防長)は9日、同町串本にあるAコープ紀南VASEO店で往来する住民に救急車の適正利用を呼び掛けるなどした。

 救急医療週間(3~9日)関係行事の一環。この日は同週間の基軸「救急の日(9月9日)」にも当たり、本年度も職員発起でイベント(通称・救急フェア)を計画して啓発に取り組んだ。

 本年度は北地消防長をはじめとする職員10人が2時間にわたって活動。ティッシュや風船、手作りのチラシといった啓発物資を配り、関心を引くために県道沿いに横断幕を掲げ高規格救急自動車の展示やミニ救命講習会も開いた。一日救急隊長として日本トルコ友好マスコットキャラクター「まぐトル」も登場し、小さな子どもがいる家族連れを誘って救急医療への関心を促した。

 同本部における今年1~8月の救急出動件数は964件、8月は89件。啓発は救急車以外の手段でも医療機関に行けるのに安易に救急車を利用してしまうケースを抑えるのが狙いで、同チラシは適切でない利用(タクシー代わり、待ち時間なく診てもらえる、どの病院に行けばいいか分からないといった理由)と、どういう時に119番通報すればよいかを伝える内容となっている。

 制作した小山知佳消防士は「本当に救急車を必要とする人が使えない状況にならないよう、皆さんに限りある救急車の適正な利用をお願いしたい」と話した。

(2017年9月13日付紙面より)

啓発物資を配り救急車や適正利用への理解を促す消防職員=9日、串本町串本
2017年09月13日
19 おいしい秋ナス収穫 勝浦小の3年生が体験学習 (那智勝浦町)

 那智勝浦町立勝浦小学校(上浦一剛校長)の3年生43人が8日、太田地区の畑でナスの収穫と出荷作業の体験をした。同地区では、農家が「太田のナス組合」を作っており、この日は同町南大居の杉浦圃場(ほじょう=農地)で行った。

 小学生の体験学習として、収穫から出荷まで生徒らが作業し、収穫したナスは新宮中央青果市場や同町小売店などで販売する。協力関係機関は、新宮周辺地場産青果物対策協議会、東牟婁振興局農業振興課、JAみくまの、太田のナス組合、新宮中央青果株式会社。

 子どもたちは1クラスずつ畑の中に入り「できるだけ傷のない大きさのそろったのを採ってください」の声に、はさみを手にナスを探した。一人5個を収穫し、3個を袋詰め。袋の中には各自のメッセージを書いた紙を入れ、残りの2個を持ち帰った。

 振興局農業水産振興課主査の村畑恵一さんは「今年は台風も少なかったので、傷まず順調に育ちました」と話していた。12日は、宇久井小学校の3年生21人が、松本圃場で学習した。

 太田のナスは平成9年に太田地内を中心としたグループが栽培を開始。同19年7月に生産者全員がエコファーマーに認定された。

(2017年9月13日付紙面より)

収穫するナスを選ぶ勝浦小学校の生徒=8日、那智勝浦町南大居
収穫後、袋に詰めて出荷作業
2017年09月13日
20 三輪崎が大会4連覇
 那智勝浦町総体スポ少バレーボール  
2017年09月13日
21 3競技8部門で入賞 和歌山県小・中学生珠算競技大会 
2017年09月13日
22 ジオパークの魅力紹介 宇久井ビジターセンターでフォトコン入賞作品展示 
2017年09月13日
23 思い出の新宮弁も 関康之会長が渡米しチャップマン邸改修報告 
2017年09月13日
24 生徒たちが全力で  矢渕中学校で体育祭  (紀宝町 )
2017年09月13日
25 収穫作業で交流深める 丸山千枚田「稲刈りの集い」に890人 
2017年09月13日
26 ポリ袋利用した調理学ぶ 新宮市熊野川町日足相須でいきいきサロン 
2017年09月13日
27 親子2代「のぼり旗」 勝浦八幡神社例大祭を前に、𦚰口さんが愛友会に寄贈 
2017年09月13日
28 活気あるお祭りに  16日宵宮、17日本宮  (下里天満天神社 )
2017年09月13日
29 おじいちゃんおばあちゃんありがとう  三尾川保育所で祖父母会  (古座川町 )
2017年09月13日
30 Justyが2連覇果たす 第13回串本町長杯軟式野球大会 
2017年09月13日
31 王子ヶ浜小が最優秀賞  小学校人権の花運動写真コンテ  
2017年09月13日
32 お悔やみ情報
  
2017年09月02日
33 東大生が熊野で学ぶ
 古道歩きや外来植物除去  (新宮市 )

 東京大学の学生たちが8月31日から、「聖地熊野の歴史文化と自然を体験しつつ新宮市の文化行政を学ぶ」をテーマに新宮市内の熊野古道などを巡っている。9月3日(日)までに大峰奥駈道、小雲取越などを歩く予定。

 東大の濱田純一前総長が提唱した「よりタフによりグローバルに」を元に2012年度から始まったプログラムの一つ。新しい考え方や生活様式を学び、新しいアイデアを生み出す力を身に付けることが狙いで、社会貢献活動、国際交流、自然体験、地域体験など全76種類ある。

 参加者は学生9人、大学院生2人のほか、企画責任者の秋山聰・東大人文社会系研究科教授、鐸木道剛・東北学院大学キリスト教文化研究所長、建築家のマヌエル・タルディッツさん、濱田東大前総長ら計27人。

 一行は8月31日、新宮市文化財保護審議会の瀧野秀二副委員長(71)の案内で市内の世界遺産熊野古道「高野坂」を歩き、外来植物ノハカタカラクサをゴミ袋9袋分除去した。その後、市役所で「熊野地方の自然」をテーマにした瀧野副委員長の話を聴いた。

 秋山教授(54)は13年9月、台風の中、熊野古道「大雲取越」を歩いた際、「円座石(わろうだいし)」から見上げた丸い空に感動したことがきっかけで熊野に興味を持つようになった。昨年5月に市内で講演し、楠本秀一教育長との話し合いの中で同プログラムを企画した。「初めての取り組みですが、できれば来年からも続けていきたい」と話していた。

 初めて熊野を訪れた薬学部3年の伊藤慶さん(20)は「寺社巡りが趣味で熊野へ行きたいと思っていました。高野坂を歩いて海岸がとてもきれいだと思いました」と感動していた。

(2017年9月2日付紙面より)

熊野古道「高野坂」で外来植物を除去する学生たち=8月31日、新宮市
2017年09月02日
34 11日間の調査結果を発表
 京都橘大学インターンシップ報告会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町と地域活性化に関する連携協定を結ぶ京都橘大学のインターンシップ(企業実習)終了報告会が8月31日、町体育文化会館であった。2年生10人が関係者約20人の前で、11日間の就業体験とフィールドワークのまとめを発表した。

 このインターンシップは、連携協定の一環として、積み上げ方式の3カ年計画で今年から始められた。就業体験に地域の課題解決に向けたフィールドワークを組み合わせることで、教育効果が高まるという。

 学生一行は21日に来町し、22~26日まで宿泊施設や関係各団体で研修を受け、28日に中間報告を行った。

 29、30日のフィールドワークでは、歴史や文化への関心が高い欧米人観光客と町に漁師町文化と歴史ある寺社が多いことから、「欧米人観光客と受け入れ調査」をテーマにし、2班に分かれて商店街の22店舗で聞き込み調査を行った。

 調査の結果、「外国人観光客に駅やコンビニ、銀行の場所がすぐ分かるようにしてほしい」、「外国人観光客を案内する指さし表を実際に使用した店舗がほとんど無かった。日本人と欧米人でイラストの認識に相違がある」などの意見があった。アンケートも実施し▽「英語のメニューあり」53%▽「指さし表あり」39%▽「英語でのコミュニケーションが可能」58%▽「外国人が来ることはいいと思う」100%―という結果だった。

 学生代表の現代ビジネス学部経営学科2年、海東拓実さんは「那智勝浦町が大好きになりました。研修先の中の島でも、社員や先輩たちにかわいがってもらい、親身に話も聞いてくれました。別れるのがとてもさみしい。次こそはお世話になった人たちに恩返しできるよう、成長したいです」と涙ながらに思い出を語り、感謝を述べた。

 浦島観光ホテル株式会社取締役・総合企画担当の西川正修さんは「よそから来た若い人の視点で調査してくれた。町に住む者が今日の報告を生かしていけたら」と話した。

(2017年9月2日付紙面より)

調査結果を報告する学生=8月31日、那智勝浦町体育文化会館
2017年09月02日
35 潮岬中の校庭利用が再開
 養生期間を経て一面緑に  (串本町 )

 串本町立潮岬中学校(藤本弘子校長)は1日、芝生化した校庭の利用を再開した。来る中体連新人戦に向けてサッカー部などが練習を始めたほか、同町立潮岬幼稚園(南君子園長)の園児も訪れてさっそく駆け初め。晩秋に冬芝のタネをまいて再度養生期間を設けるが、それまでの間は社会教育利用も含めて活用を図るとしている。

 同校校庭の芝生化は、旧来の芝が減り近隣に舞い上がるようになった砂の飛散抑止が主目的。日本サッカー協会(JFA)事業「グリーンプロジェクト」の支援が得られることになり6月下旬、地域の協力も得ながら無償提供された苗2万株弱を植え込んだ。

 苗は国立競技場でも採用されているティフトン芝で、旺盛な生育力が特徴。JFAから「2カ月ほどで一面を覆う」と紹介を受けた同校は、夏休みの終わりまでを養生期間とし、本来の養生期間(約1カ月)以降は暑さが厳しい中で毎朝の散水に加え、同町教育委員会が配備した乗用芝刈り機による週3回の芝刈りや手押し式による月2回の追肥―と手間をかけて着実な根付きを図ってきた。

 当初は50㌢間隔でまばらだった500円玉大のポット苗の成長は驚異的で、8月31日現在で外縁を除く校庭全面をほぼ覆い尽くした状況。厚みが増すのはこれからといった段階だが、ティフトン芝は踏むなどの刺激を与えた方が育ちがいいため予定通り今月1日から利用を再開した。

 授業やクラブ活動のほか、社会教育関係で少年サッカーやシニア野球、ソフトボールなどの団体利用、幼稚園のチャレンジランキングに向けた練習や住民の利用もあり、関係各者には利用再開を事前に伝えている。

 藤本校長は「皆さまの協力と先生方の尽力のおかげで、無事に芝生化が進んだ。特にサッカー部には10月の新人戦に向け、今まで使えなかった分も含めてこれから練習に頑張ってほしい。地域の皆さまにもこれまで通り活用していただければ」とコメント。

 井口英夫教頭によると、この夏は着実な根付きを図るという狙いもあり教員のみで管理にあたったが、教員だけでは大変な労力規模で今後は省力化や労力の分散も考えたいとした。

(2017年9月2日付紙面より)

2カ月で校庭のほぼ全面を覆い尽くしたティフトン芝=8月31日、串本町立潮岬中学校
生徒と一緒に駆け初めし歓喜する潮岬幼稚園の園児=9月1日、串本町立潮岬中学校
2017年09月02日
36 追い込み漁始まる
 台風の影響、初日は漁獲なし  (太地町 )

 太地町で1日、イルカや小型クジラの追い込み漁が解禁された。午前5時すぎ、町漁業協同組合所属の太地いさな組合(小畑充規組合長)の12隻が太地漁港を出港した。反捕鯨団体の目立った活動はなく、静かな出漁となった。この日は台風の影響で波が高く、すぐに引き返し漁獲はなかった。

 国際捕鯨委員会(IWC)の規制対象外の漁で和歌山県知事の許可を得て来年春まで漁獲制限を設けて行われる。今年からカズハゴンドウとシワイルカ2種が捕獲対象になった。漁をめぐっては反捕鯨団体の活動家とのトラブルが絶えず、漁期中は県警本部が町内に臨時交番を設け、第5管区海上保安本部も職員を派遣して妨害活動を監視している。この日は、外国人2人が東の浜でスマートフォンを使って出港風景を撮影していた。

 小畑組合長は「初日なので、できるだけ状況を見てみたかった。9月は最初の月で今年一年を占える。この月がよければ安心感が持てる。いい漁ができればいいなと思っている」と話した。

(2017年9月2日付紙面より)

出航する漁船を外国人がスマートフォンで撮影=1日、太地町の太地漁港
2017年09月02日
37 鈴木君が準優勝で全国へ
 全日本ジュニアバド和歌山県予選  
2017年09月02日
38 新宮バドスポ少が健闘 県小学生バドミントン大会(ダブルスの部) (2部門で優勝など4組が入賞)
2017年09月02日
39 新宮高校弓道部、女子団体優勝など大活躍 和歌山県高校弓道選手権大会 
2017年09月02日
40 レシートラリー抽選 SCオークワ南紀店、2日の防災イベント控え 
2017年09月02日
41 夏休み終えて2学期に 那智勝浦町・太地町、小中学校で始業式 
2017年09月02日
42 森崇教育長が退職 那智勝浦町教育委員会で離任式 
2017年09月02日
43 次年度理事長に平野貴之さん  新宮青年会議所が第11回総会  
2017年09月02日
44 職場体験で社会を学ぶ  宇久井中は31人が15事業所で汗流す  (那智勝浦町 )
2017年09月02日
45 清涼寺がイノシシ被害  境内の植物など荒らされる  (新宮市 )
2017年09月02日
46 遺徳しのび法要など 串本町で徳本上人200回忌集会 
2017年09月02日
47 団務こなしつつ都市体験 古座川町、川崎市ふれあい交流事業 
2017年09月02日
48 ヌスビトハギ  神倉神社などで  
2017年09月02日
49 お悔やみ情報