那智の田楽保存会 (熊野那智大社 )
熊野那智大社例大祭「那智の扇祭り(火祭)」(7月14日・金)を前に「那智の田楽保存会」(会長=男成洋三・熊野那智大社宮司、会員30人)の練習がピークを迎えた。大社特設舞台で3日夜、男成宮司らが見守る中、会員らは伝統の舞の継承に汗を流していた。
田楽舞は、豊作を祈り、笛や太鼓に合わせて踊る伝統芸能。同社に伝わる「那智の田楽」は、約600年前の室町時代に京都から伝わったとされ、田楽舞ができた頃の形をそのまま現代に残す全国でもまれなもの。国指定重要文化財、ユネスコ無形文化遺産に登録されている。
演者は、編木(ササラ)4人、太鼓4人、鼓役(シテテン)2人で、それぞれ熟練の会員が指導にあたっている。シテテン役で初参加する町内天満の片原湖太郎さん(38)は「独特なリズムが難しいが、歴史の重みを感じる。精いっぱい頑張りたい」と意気込んだ。奉納は13日(木)の例大祭宵宮と当日の2回行われる。
(2017年7月6日付紙面より)
管下防犯協議会が総会 (新宮市 )
新宮警察署管下防犯協議会(会長・田岡実千年新宮市長)は3日、新宮市役所で総会を開いた。「犯罪や事故のない安全で安心が実感できる明るく住みよい街づくり」を基本方針とする本年度事業計画など4議案を承認した。
治安のバロメーターとされている刑法犯認知件数は昨年、管内で147件(前年比263件減)だった。今年は5月末現在で68件(前年比35件減)。
本年度は「みんなでつくろう安心の街」を合言葉に、警察や関係機関、団体と緊密に連携して地域安全対策、少年非行防止対策、環境浄化対策および長寿社会対策等を積極的に推進していく。事業計画は▽会議の開催および参加▽少年非行防止および健全育成事業▽子ども、高齢者、主婦を対象とした犯罪被害防止対策▽地域安全活動に対する支援等▽薬物乱用防止対策―など。
田岡会長は「今後被害を1件でも少なくするため、『みんなでつくろう安心の街』を合言葉に住民の方々と行政、各界、各層が一体となって、さまざまな施策を推進していくとともに、防犯ボランティアの育成や支援活動を積極的に推進し、犯罪や事故のない安全で安心な街の実現を目指したい」。
谷本克也・新宮警察署長は県内、管内の状況や防犯カメラの設置率、特殊詐欺の発生件数などを説明し、「1人でも被害を出さないよう取り組んでいきたい」とあいさつした。
(2017年7月6日付紙面より)
上浦海岸で早朝海岸清掃 (串本町 )
串本町串本にある上浦海岸で2日、350人規模の海岸清掃があった。串本・みんなの海を守ろう会(堀口一志会長)の呼び掛けによる美化奉仕で、約1時間の活動により500㍍余りある砂浜の漂着物がほぼ一掃され整然とした景観がよみがえった。
同会は、串本の海を愛する人々が一丸となって美化につながる活動に取り組み、美しい海を次世代へ受け継ぐ意思を確かめ合う機会として年2回、同海岸と東海岸の清掃を呼び掛けている。
今回は本年度第1回の呼び掛けで、当初は6月25日に開く計画だったが雨天のため1週間延期。今月2日は梅雨の中休みとなる晴天に恵まれ、続々と集まった協力者に向けて堀口会長は「この間の雨で(この海岸も)えらいことになっているが、くれぐれもけがのないようお願いしたい」と呼び掛けながら感謝した。
事前に申し出た協力団体は▽K―BAYサーフィンクラブ▽同町観光協会▽同町役場産業課・建設課・教育課▽新宮保健所串本支所▽東牟婁振興局地域振興部▽和歌山東漁業協同組合▽串本海上保安署▽きのくに信用金庫串本支店▽紀陽銀行串本支店▽小森組▽航空自衛隊串本分屯基地▽JR西日本新宮列車区▽柏木商店▽串本町商工会▽ヤングレス串本▽東牟婁振興局串本建設部▽その他個人―など。併せて串本小育友会もタイミングを合わせて同海岸での清掃奉仕を計画し連携した。
長大な砂浜を三つのエリアに分け、北を串本小、中と南を同会の呼び掛けに応えた各種団体が担当。漂着物は6月21日の大雨などで打ち上がった流木が大半で、缶や瓶、ペットボトルや漁具といった人工物も交ざり込むように散在。大きなものでは網やドラム缶もあり、人手のあるこの機に片付けられた。同会事務局の東牟婁振興局串本建設部によると、集めたごみの量は容量50㍑のごみ袋で可燃ごみ約230袋、その他ごみ約320袋に達し、袋に入らない流木類も後で回収しやすいよう寄せ集める成果を上げたという。
(2017年7月6日付紙面より)
カヌー大会「じゃばらカップ」 (北山村 )
北山村音乗の小森ダム下流で1、2の両日、カヌー大会「第2回じゃばらカップ」が開催され、30人が参加した。大会は北山川が2015年のわかやま国体カヌー競技の会場となったことをきっかけに始まった。北山村(山口賢二村長)、同村観光協会(葛城健也会長)、和歌山県カヌー協会(鈴木太雄会長)、熊野カヌークラブ(上田啓司会長)が主催。
1日は雨で開始時刻が遅れたものの、自由形式の艇で自由な経路を下るダウンリバーレースと5000㍍を下るワイルドウォーターの両競技が予定通り行われた。
ダウンリバーレースに参加した服部千春さん(34)と夏恵さん(7)親子は「北山川は瀬が多くて最初は怖いかと思ったけど楽しかった。来年も絶対来ます」と競技を楽しんだようだった。
2日はオリンピック競技にもなっているスラロームが行われた。この競技では狭いゲートを順にくぐり抜けねばならず、経験とテクニックが必要。選手がゲートをくぐるたびに観客からは歓声が上がった。スラロームに参加した平井貴之さん(52)は「いろんな流れがあり“こぎきった感”を得られる気持ち良いコース」と、北山川の魅力を語った。
観光協会の葛城会長(52)は「カヌーを、いかだ下り、ラフティングに続く北山川でのアクティビティーとしたい。国体での評判がとても良かったので、全国大会会場や2020年東京オリンピックの外国人宿泊地に発展できたら」と話した。
カヌークラブの上田会長(57)によると、カヌーの面白さは「川の中で水しぶきを浴びて得られる自然との一体感と自然の厳しさを乗り越える爽快感」にあるという。
競技の順位は次の通り。敬称略。
【ダウンリバーレース】
男子1位:端村 集
女子1位:白石 智
【ワイルドウォーター】
男子1位:小林大斗
女子1位:服部千晴
【スラローム】
男子1位:桂田 浩
(女子は参加者1人のため順位無し)
(2017年7月6日付紙面より)
県スポ少総合競技大会バレーボール