国民平和大行進スタート (新宮市から )
原水爆禁止和歌山県平和行進実行委員会(茂野和廣・実行委員長)は8日、新宮市から2017年国民平和大行進「和歌山―広島」をスタートさせた。県内全30市町村を通過する。6月8日(木)に三重県に引き継ぎ、8月4日(金)、最終目的地の広島平和公園に到着する予定だ。
大行進は1958年に始まり今年で60回目。全国で11のコースがあり、毎年計約10万人が参加している。和歌山県は3年連続全30市町村で実施されており、毎年計約1500人が参加している。
新宮市の出発集会で、喜田俊生・紀南労協議長があいさつ。ニューヨークの国連で開かれた核兵器禁止条約の制定を目指す第1回会議に日本政府が欠席したことに怒りの言葉を述べ、「8月に広島、長崎で開かれる原水爆禁止2017年世界大会に向け、元気よく出発したい」と述べた。
田岡実千年市長は「地球上には人類を絶滅させるほどの大量の核兵器が蓄積、配備されており、断じて許されるものではありません。唯一の被爆国であるわが国の果たすべき役割は極めて重要」
杉原弘規市議会議員は「半世紀を超える平和を願うこの平和行進は今や世界中の国々と人々に受け入れられようとしています。力いっぱい、元気いっぱい、気持ちを込めて行進しましょう」。
原水爆禁止和歌山県協議会の白井春樹事務局長は「核兵器禁止条約の実現を目指して、一歩でも二歩でも共に歩きましょう。皆さんの歩みは非核平和への歩みとなります」と呼び掛けた。
東牟婁地域の通し行進者の栗栖富夫さん(和歌山市民生協)が「現在1万5000発の核兵器があります。それをなくす意味でも一歩でも参加していただければ」と決意表明。「この日本を被爆国であり、憲法9条を持つ国にふさわしく、核兵器禁止条約の実現の先頭に立てる国にするため、一歩でも二歩でもご一緒に歩きましょう」などとする集会アピール宣言を拍手で採択し、『青い空は』を合唱した。
■東牟婁地域の日程
今後の東牟婁地域で行われる行進の日程と集合場所は次の通り。集合時間はいずれも午後5時15分。▽9日(火)那智勝浦町役場前▽10日(水)北山村民会館前▽11日(木)太地町公民館前▽12日(金)串本町役場本庁舎前▽15日(月)古座川町役場前。
(2017年5月10日付紙面より)
太地支部が総会 (南紀くろしお商工会 )
南紀くろしお商工会(森川起安会長、会員数101人)は8日、太地町公民館で太地支部(藤木一史支部長)の平成29年度総会を開いた。会員22人が出席し、上程された昨年度の事業・会計報告、今年度の事業計画案など全ての議案を承認した。
今年度は▽観光促進による交流人口の増加▽町内関係者の合意形成▽地域資源の発掘と磨き上げ▽両町協力による観光メニューの強化―の4点を重点に活動する。3月17日に「経営発達支援計画」の認定を受けたため、認定を受けた商工会が活用できる事業の持続的発展を目的とした補助事業「伴走型小規模支援推進事業」を申請中だと伝えた。
昨年度の重点項目の実施状況と決算が報告された。会員数は年度当初から末までに商工会で2人増えて672人(約0・3%増)、支部は1人減って101人(0・9%減)となった。
森川会長は「今回、国から新たに経営発達支援計画の認定を受けたので、経営戦略に踏み込んだ伴走型の支援を続けていきたい。ガラパゴス化せず、多様化する消費者、観光客のニーズに対応する施策を展開したい」と話した。
(2017年5月10日付紙面より)
下露総合セで公開講演会 (七川ふるさとづくり協議会 )
古座川町の七川ふるさとづくり協議会(下山隆正会長)は8日、七川総合センターふるさとで講演会「環境保全活動研修会」を開いた。七川地域の今後を地域全体で考えるために計画した初の公開行事で、同協議会役員含む32人が近隣事例に触れて今後の地域振興の機運に弾みをつけた。
同協議会は、七川地域の各区長が中心になり昨年11月に発足させた住民団体。住民が生きがいを持って明るく健康的な生活を送る地域環境を創造し、次の世代に持続可能な地域として託すことを目的に掲げて歩み始めている。
今月1日には公的支援として、同町が地域おこし協力隊隊員として小山陽平さんを起用。同協議会事業の推進を任務とし、同協議会は妻の菜保さんともども一会員の位置付けで迎え入れている。
当面は生活の主体である地域住民が今の地域にどのような意見を持っているかで聞き取り調査を進める予定。その前にまず同協議会の思いを伝えるため、この講演会を計画し参加を呼び掛けた。
開会にあたり下山会長は林業最盛以降の七川地域の変遷を振り返りつつ「(この講演が)これからの七川地域をどうすべきかを考える機会になれば」とあいさつ。参加者の中には仲本耕士副町長の姿もあり、起用した隊員と共に七川地域が今なすべきことに向かい動き出すことを願いつつ祝辞を寄せた。
続く講演の講師は奈良県川上村にある森と水の源流館の尾上忠大事務局長で、演題は「同館の活動から」。発祥地として栄えた吉野林業の衰退や国策のダム建設など村内環境が大きく変わる中、同村は紀の川や吉野川水系の源流地である点に着目して平成8年、水源地のまちづくり指針「川上宣言」を掲げて今日まで歩んでいる。
水源地を守るために国内2例目にして当時最大規模、740㌶の原生林を公有林化。その啓もう施設としてあるのが森と水の源流館で、尾上さんは同宣言以降の主だった振興の取り組みや村民がどのようにして川上宣言に寄り添う気持ちになったかを伝え、流域連携の発想(=村外との活力ある連帯で村の存在感を安定化させ活路を見い出す発想)があることを示唆するなどした。
今まさに地域振興に乗り出そうとしている七川地域に対し、地域の状況をしっかり考える事や生活に必要なことはやるという姿勢が大切だ、など提言も寄せて話を締めくくった。同協議会は今後も住民と共に考える機会を重ねる考えで、喫緊では同調査の結果報告会を夏ごろに予定している。
(2017年5月10日付紙面より)
地元中学生が総合学習で
那智勝浦町大野の町立色川中学校(山下真司校長、生徒4人)の生徒たちが8日、同校近くの茶畑で地域の特産品「色川茶」を摘んだ。地元産業への理解を深めようと総合学習で毎年取り組んでいる。
授業は総合学習「おいしい色川茶を作ろう」。生徒たちは教師たちと一緒に学校近くの茶畑で、薄緑色で柔らかい新芽を選んで摘み取り、腰に下げた籠へ入れていった。摘んだ葉は釜でいった後、粘土でヘビを作る要領でもみ、むしろの上にほぐしながら並べて天日干しした。
岡菜生さん(13)は「4歳くらいから茶摘みをしています。お茶が大好き。葉はてんぷらにしてもおいしいです」。
山口涼華さん(13)は「茶摘みは8回目くらいです。いった葉をもむ時に少し手が熱いです」と話していた。
(2017年5月10日付紙面より)
第1、2節終え例年にない混戦に