プロジェクトチームが発足
新宮市佐野の県立新翔高校(藤田勝範校長)では、本年度から「新翔プロジェクトチーム」が発足。学校の垣根を越えた地域交流やボランティア活動に向けて、新たな一歩を踏み出した。
昨年度末から構想を練り、新翔特別教育プログラムとして本年度から始動した。▽高校生と地域の大人が連携・協働してまちの課題や魅力アップを考える▽多世代交流を通して、地域課題解決型学習を実現▽学校で学んだことを地域(学校外)で生かす―を目的に校内で参加を募ったところ、14人が希望した。
発足してまだ日が浅いため、数回程度しか打ち合わせができていないというが、現在活動に向けて「新翔生お貸しします!」などと書かれたポスターを制作中。新宮警察署より委嘱を受けた「自転車マナーアップ推進リーダー」の活動をはじめとした、各種ボランティア活動や地域貢献活動に向け「活動部屋」で意見交換に熱を込める。
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これまで、イベントやボランティアの開催ごとに参加有志を募っていた同校。窓口の一本化を図る目的でプロジェクトチームを新設した。「地域はマナーやルールを実践する場で、コミュニケーション能力、ボランティア精神を伸ばしていく場。地域の大人と関わる中で、生徒たちの成長を感じた」と藤田校長。「これまで受け身だったが、地域で何ができるかを考えたり、自主的に地域に関わったりしていけたら。地域を盛り上げるための発想が生徒から生まれてきたら最高ですね」と思いを語る。
「新しいことに挑戦したい」と参加を決めたのは、プロジェクトチームリーダーの中村美優さん(3年)。「初めてのプロジェクトだし、高校生活最後の年なのでいい機会だと思った。子どもが好きなので読み聞かせにも挑戦したい」。
鈴木希羅厘さん(同)と松本海優さん(同)は「中村さんに引っ張られて参加した」としながらも「海岸清掃したい」「自分たちで何か作ってフリーマーケットを開いて地域交流したい」と構想を聞かせてくれた。
地域防災活動や新翔ブランドのお菓子の考案などの商品開発も視野に入れている。顧問の宮井貴浩教頭は「まだ始まったばかり。新たな取り組みを活発にやっていきたい。生徒から新しい提案をしていけたら」と期待を寄せる。
中村さんは「これから入ってくる後輩のために、新翔の歴史に残るようなチームにしていきたい。このチームがあるから新翔に入りたい、そんな活動ができたら」と前を向いた。
プロジェクトチームでは「力仕事や幼稚園児・保育園児・小学生などへの読み聞かせなどに、私たち新翔プロジェクトチームが駆け付けます! 手伝えることがありましたらよろしくお願いします」と呼びかけている。
問い合わせは同校(電話0735・31・7087)の宮井教頭まで。
(2022年6月25日付紙面より)
消防本部が啓発活動 (那智勝浦町 )
那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は22日、那智勝浦町天満のAコープなち店で熱中症予防を呼びかける啓発活動を実施した。職員4人が、買い物客らに熱中症予防啓発冊子などを配布して注意喚起を行った。
気象条件が変わりやすく、気温の変化が大きいなどの理由から、近年増加傾向にある熱中症。消防庁の発表によると、先月1日から今月19日までの間で、すでに全国で5479人が熱中症により救急搬送されており、昨年同時期より683人増となっている。
屋外だけではなく室内における発生も増えており、全国の救急搬送のうち436人(32・6%)が住居で熱中症になったという。
同町では2019年が12人、20年が10人、昨年が6人、今年4月現在で2人が熱中症の疑いで搬送されている。
関谷善文消防署長は「熱中症は暑い環境の中で体温調節ができずに目まいや頭痛、意識障害などさまざまな症状を起こす疾患。運動だけでなく、室内でも起きるため注意してほしい」。
体調に異変を感じた際については「我慢せずに救急車を呼んでください。普段から小まめな水分、塩分を含んだミネラルなどの補給を心がけていただけたら」と話した。
この日の啓発では職員が買い物客に丁寧に声かけを行い、啓発物資を手渡して注意を呼びかけていた。
(2022年6月25日付紙面より)
和歌山東漁業協同組合に (新宮税務署 )
新宮税務署の山端克明(やまばな・よしあき)署長が23日、適正な申告納税の推進に努める和歌山東漁業協同組合(𠮷田俊久代表理事組合長)に感謝状を贈り取り組みを奨励した。
同組合は5月31日、同署管内でも先駆けて適正申告・キャッシュレス納付推進を宣言。その旨を伝える懸垂幕を串本本所地内から地域に向けて掲げつつ、宣言に基づく実動を始めている。
同署によると県内最大規模となる組合員数約1700人を誇る同組合の実動が他の組合や周辺地域にもたらす波及効果も大いに期待されるところで、この功績は前述した署長感謝対象事項において顕著だとして感謝状を贈るに至った。
この日は山端署長が串本町串本にある同組合串本本所を訪ねて𠮷田組合長へ感謝状を贈り、懇談を織り交ぜて互いの思いを確かめ合ったという。
この感謝状は▽適正な申告納税の推進▽納税道義の高揚▽税務行政の円滑な運営―など税務行政への多大な貢献が認められる取り組みを対象に贈呈。同町内では2017年度に校長会へ働きかけて町立小中学校全校が租税教室に参加する状況をつくり出した町教育委員会が翌18年に納税道義高揚の貢献で贈呈を受けた経緯があり、その時点から数えて今回は約3年7カ月ぶりの誉れとなっている。
(2022年6月25日付紙面より)
U15アジアレスリング選手権大会 (新宮市 )
新宮市、市教育委員会、市体育協会は24日、市庁舎にマナマ(バーレーン)で開催される「2022年U15アジアレスリング選手権大会」の男子フリースタイル48㌔級に日本代表として出場する山本情輔(じょうすけ)君(緑丘中3年)の活躍を願い、応援懸垂幕を掲げた。
山本君は3歳から競技を始め、新宮ジュニアレスリングクラブに所属。昨年11月に駒沢オリンピック公園総合運動場屋内競技場(東京都)で行われた「令和3年度東京都知事杯第12回全国中学選抜レスリング選手権大会」の同階級で4位入賞を果たし、選考基準を満たして日本代表に選ばれた。
20日には新宮市役所を表敬訪問し、田岡実千年市長から「世界大会出場は私たちにとっても楽しみ。支えてくれた大勢の人たちに感謝し、試合に臨んでほしい」と激励を受けていた。
(2022年6月25日付紙面より)
「七夕願いよ 届け」 (那智勝浦町 )
昨年6月末から7月7日に那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)で初開催し、多くの人でにぎわった「七夕願いよ 届け」。第2回に向け、勝浦八幡神社七夕実行委員会では現在、準備を進めている。12日夜には地元の高校生らも協力し、今年初めて点灯させる竹灯籠や牛乳パック灯籠の並べ方などを考えた。
催しはコロナ禍の中、同委員会の上松資弘さんが「悩みや願いを集め、心のよりどころとなる場をつくりたい」との思いから髙橋宮司に相談し、開催に至った。
手作りの木製短冊に髙橋宮司が、「七夕祈願」と筆を入れ神社の印を押したものを準備。参加者は短冊台2基に願いを書いた短冊をつるした。
今年も30日(木)から7月7日(木)の七夕当日まで短冊に願いを書き、つるすことができる。午前8時から午後8時まで。無料。雨天時は社務所に短冊を準備している。今回は七夕の笹の受け取りも神社で行う。
新たな取り組みとして、竹灯籠や牛乳パック灯籠、竹あかりを合わせて320個ほど境内に置き、「よみがえれ脇仲倶楽部」から借りたビン玉を七夕台に設置し、どちらも点灯させる。上松さんらは竹の調達や加工、ろうそくやLEDキャンドルなどの準備も進めてきた。
昨年も催しに協力した川畑悠里子さんの娘の花愛(はな)さん(新宮高2年)は「交流サイト(SNS)に投稿する写真が見栄えするように並べ方を工夫した。喜んでもらえたらうれしいです」。
瀧本梨乃さん(同)は「町を元気づけたいと思い参加した。夏の思い出を増やしていただけたら」とコメント。
髙橋宮司は「若い方が参加してくれてありがたい。輪が広がることを期待したい。都会に出られても、この催しを思い出し、戻ってきてくれたら」と話した。
上松さんは「皆さんの協力がありがたい。さださんからは『良い企画なので続けたほうがいい』とお声をもらった」。
当日について「悩みや願いのある方はもちろんですが、多くの方に神社に集まってほしい。短冊をつるし、灯籠を見て、楽しい時間を過ごしていただけたら」と語った。
なお、今年も、上松さんと親交のある歌手で小説家のさだまさしさんから直筆の短冊が届いた。
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■ワークショップや当日
同委員会は7月3日(日)午後1時から神社社務所で、牛乳パック灯籠を作成するためのワークショップを開催する。
無料。申し込み不要で定員なし。子どもから大人まで、参加可能。同日午後7時ごろから、試験点灯も行う。
7日当日は午後6時30分から、七夕祭の神事が髙橋宮司によって営まれる。灯籠などの点灯は午後7時ごろを予定。無料。
(2022年6月22日付紙面より)
今年もプール授業始まる (紀宝町 )
紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長、児童53人)で20日、プールの授業が始まり、児童たちが初泳ぎを楽しんだ。おととしは新型コロナウイルス対策のため水泳授業が行われなかったが、昨年から町内各小学校で再開した。
成川小では4~6年生の体育授業で水泳があり、水着に着替えた19人が頭、胸、顔の順に水をかけプールの中へ。頭までつかり、うつ伏せ、あお向けで浮く練習やバタ足などで水に慣れていった。
気温、水温ともに25度を超え、プール内は一足早い夏本番のような歓声に包まれた。児童たちは水しぶきを上げながら「楽しい」「気持ち良い」と笑顔を見せていた。
大藤校長は「昨年、プール授業を再開して児童たちも喜んでいた。短い期間だが今年も自分の命を守るための水泳指導を行っていく」と話していた。
(2022年6月22日付紙面より)
U―15アジアレスリング日本代表 (新宮市 )
7月2日(土)~4日(月)にバーレーンのマナマで開催される「2022年U―15アジアレスリング選手権大会」に日本代表として男子フリースタイル48㌔級に出場する新宮ジュニアレスリングクラブ(中川真一代表)所属の山本情輔君(緑丘中3年)が20日、新宮市役所を訪れ田岡実千年市長を表敬訪問した。
山本君は昨年11月に駒沢オリンピック公園総合運動場屋内競技場(東京都)で行われた「令和3年度東京都知事杯第12回全国中学選抜レスリング選手権大会」の同階級に出場。初戦を快勝すると、その後も順調に勝ち進み準決勝で敗れたものの、見事4位に入賞し選考基準を満たして日本代表に選ばれた。
レスリングを始めたのは3歳の時。以降、同クラブなどで練習を重ね、数々の大会で活躍している。この日は速水盛康教育長も同席した。
訪問を受け、田岡市長は「中学生での世界大会出場は私たちにとっても楽しみ。支えてくれた多くの人たちへの感謝を忘れず、試合に臨んでください」。速水教育長は「身近な選手が日本代表に選ばれることは、非常に影響があり素晴らしい。挑戦する気持ちがないと目標には届かないため、全力を出し切ってもらいたい」とエールを送った。
母・希余子さんは一緒に切磋琢磨(せっさたくま)している仲間やその保護者の皆さんがいたおかげで、ここまでやって来られたと感謝し「個人競技ではありますが、みんなで応援し合ってわが事のように喜び合うなど支え合っています。本人にとっても今後の人生の糧になると思う。いろんな経験をし、視野を広げてもらえれば」。
山本君は、初めてのことで、まだ実感がないとしながらも「急な選考の話を聞いて驚いているが、出場するからには『1位』という大きな目標を持って挑みたい。自分の力を全て出し切れるように頑張ります」と意気込みを語っていた。
(2022年6月22日付紙面より)
新入団員ら対象に訓練 (串本町消防団 )
串本町消防団(稲田賢団長)が19、20日の2日間、新入団員らを対象にした普通教育訓練を実施し消防技術の基礎を託すなどした。
この訓練は、団活動に欠かせない技術を一から学ぶ機会として新入団員や同訓練未経験者を対象にし、年1回実施。消防団員が本業と兼ねての献身となる実情を踏まえ、近年は休日と平日の2日間を実施日としいずれか参加しやすい方を選んでもらう形で着実な指導伝達に努めている。
本年度は19日に8人(女性団員1人含む)、20日に1人が参加。開始に当たり稲田団長は「消防団員として最初に取り組む訓練。長時間となるが、気を引き締めて頑張ってほしい」と激励し、以降は同町消防本部(寺島正彦消防長)の職員を講師に迎えて▽消防礼式▽ロープ結索▽消防操法(=ホースや筒先の取り扱い方)―の各技術を教わった。
ロープ結索は消防水利確保時の取水ホースの安定を図るなどで欠かせない技術。消防操法は機材(=消防ポンプ)を除く
資材の取り扱いを身に付けるのが目標。同本部はそれら技術を骨格にし属する分団で円滑に肉付けがしていける状況を見据えて指導に当たり、稲田団長ら団本部や寺島消防長ら消防本部幹部職員も始終立ち会い適時アドバイスをして理解を後押しした。
同団事務局によると、本業との兼ね合いで両日とも参加できなかった団員については、次年度以降も参加を誘いかけ全団員がこの訓練を経験している状況を目指すという。
(2022年6月22日付紙面より)
アジサイをささげ祭典 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。アジサイを神前にささげて自然の恵みへの感謝をささげるとともに、梅雨時の無病息災を願った。
境内の紫陽花園でも花盛りを迎えるころであるこの日に、毎年実施されている。今年は風雨ともに強い悪天候の中で行われた。祭典が行われた拝殿では、神職がおはらいの後、神前にアジサイを供え、男成宮司が祝詞を奏上。アジサイの小枝を手にした巫女(みこ)が、神楽「豊栄(とよさか)の舞」を奉納した。
同様の神事は、別宮の飛瀧(ひろう)神社でも営まれた。また同大社のちょうず鉢には、たくさんのアジサイが浮かべられ、竹筒にも生けられていた。コロナ禍以前は茶席も設けられ、参拝者にお茶と菓子が振る舞われていたが、それは今回もなかった。
男成宮司(68)は、新型コロナウイルスの感染状況は落ち着きつつあるが収束には至っていないこと、ロシアのウクライナ侵攻など世情は厳しいことなどに言及。「アジサイを供え、皆さんが健やかでますます栄えるよう、祈らせていただいた」と話した。
1カ月後に控えた例大祭「那智の扇祭り(火祭)」についても「今年は通常通り、扇神輿(みこし)や大たいまつも出る。感染対策を行いつつだが、別宮(那智の滝前)は外なので、拝観者も入ってもらえる。拝観者と共に、五穀豊穣(ほうじょう)や新型コロナ収束を祈りたい」と述べた。
(2022年6月16日付紙面より)
ケアマネが集い研修 (新宮市 )
新宮市地域包括支援センターの主催による、第2回新宮市ケアマネジャー支援会議が14日、新宮市役所別館であった。ケアマネジャー(ケアマネ・介護支援専門員)の約30人が参加、講演などを通して知識を深めた。
新宮市民で介護保険の要支援者を担当している、新宮市から熊野市までの事業所に所属するケアマネが参加対象となった。新宮市の生活支援コーディネーターの福島圭さんが「新宮市での生活支援コーディネーター活動について」と題して説明を行ったほか、公益財団法人さわやか福祉財団さわやかインストラクターの高林稔さんが「生活支援コーディネーターの役割を知ろう! ~今 助け合いの地域づくりが求められています~」を演題に講話した。
高林さんは長寿社会における「人生100歳時代」について「二幕目の人生は、健康、運動、社会参加が大事」と説明。少子高齢化についても、人口推計のグラフを基に、働ける世代が減っていること、少人数で高齢者を支える「肩車型」の社会へと進んでいることを示した。「高齢者も支えられるだけでなく、できる範囲でできることを。高齢者でも働ける人は働き、支え手を増やす努力が必要に」と述べた。
地域包括ケアシステムについて「住み慣れた地域で、医療、介護、助け合いの切れ目のない支援を行う取り組み」と紹介。「目指すのは、住み慣れた地域で、自分らしく安心して暮らし続けること」と伝えた。
助け合いの重要性や、つながりや信頼関係の構築の方法にも言及。生活支援コーディネーターと連携し、地域ケア会議も活用して、利用者の自立した生活を目指すべきと力を込めた。
(2022年6月16日付紙面より)
串本中2年対象に手話講座 (串本町 )
串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)の2年生39人を対象にした手話講座が13日にあり、生徒らが聴覚障害者の実像や求められる接し方を知る機会を持った。
町は2019年12月に手話言語条例を制定。その趣旨に基づき前年度から町立小中学校を対象としたこの講座を出張実施するようになり、本年度は同日現在で串本中と潮岬中の各2年生が別日に講師派遣を受けて受講する計画となっている。
串本中は先んじての開講で、東牟婁新宮聴覚障害者協会会員の須川陽一さんと美熊野福祉会の手話通訳者・大代聖子さんが講師として来校。須川さんは生まれつき聞こえない自身の生い立ちや生活の様子を伝えて生徒の聴覚障害者への理解を促し、「耳が聞こえないだけで、ほかはみんなと一緒」としてみんなと同じ生活をしていくために生活上の支障をなくする工夫を積み上げていることなどを紹介した。
聞こえないことで受ける差別をなくしたい、という思いも掲げ、今までにどのようなことに困ったか、その時にどのような支援がほしかったかも説明。聞こえないことが周囲に気付いてもらいにくいことも課題だと考えて作ったコミュニケーションツール「防災バンダナ」を紹介するなどして障害者差別解消法が社会に求める合理的配慮の義務がどのような発想に基づくかを示し、目指す社会への筋道をつけた。
後半は聴覚障害者とのコミュニケーション手段として手話以外に空書、筆談、口話、身ぶりがあり、さらに相手の表情から言葉が帯びる感情を見て取ることなどにも触れて「伝える気持ちを大切にして接してほしい」という思いを生徒に託すなどした。
受講した生徒の一人、荒木陽芽花(ひめか)さんは「手話だけでなく他の手段でも会話ができるという話が勉強になった。手話は覚えたいし、覚えきれなくてもしっかりと相手の反応を見て接していきたいという気持ちになった」と感想を話した。
潮岬中は27日(月)に受講予定となっている。
(2022年6月16日付紙面より)
国交省が導入地域の募集開始
国土交通省は4月、地方版図柄入りナンバープレートの導入地域と、新たな地域名表示(ご当地ナンバー)の導入を伴う図柄の募集を開始した。既存の地域表示名または都道府県の全域を単位とする図柄については2023年10月ごろ、新たな地域名表示を単位とする図柄については25年5月ごろに交付を開始する予定だ。
「ご当地ナンバー」は、国土交通省が自動車のナンバープレートに表示する地名について、対象市町村の区域を限って、新規の自動車検査登録事務所の設置によらずに独自の地名を定められるよう、2006年に開始した制度。
「富士山ナンバー」など、22年5月現在で46地域が導入している。三重県では鈴鹿市、亀山市で「鈴鹿ナンバー」、四日市市で「四日市ナンバー」、伊勢市や鳥羽市、志摩市などで「伊勢志摩ナンバー」が導入されている。
当地域では過去に導入に向けた活動が、導入条件のハードルの高さから頓挫した経緯があるが、今回の募集では「登録車が5万台以上または登録車と軽自動車との合計が8・5万台以上」(複数市区町村の場合)など、軽自動車の保有台数の高まりを考慮して軽自動車との合計を条件とするなど、導入条件が緩和されている。
しかし、導入に当たっては要綱を満たす地域の市町村が住民の意向を踏まえた上で、都道府県を通じて地方運輸局に要望する必要がある。
なお、21年3月31日現在の新宮市・東牟婁郡の登録自動車・軽自動車数は4万9415台、田辺市・西牟婁郡では9万2880台、三重県熊野市・南牟婁郡は2万9875台、尾鷲市・北牟婁郡で2万6643台となっている。
さて、そんな「ご当地ナンバー」導入のメリットといえば、地域のPR、ブランド化が挙げられる。いわば「走る広告塔」だ。愛郷心もますます高まることだろう。一方で、居住地の特定につながりやすいといった問題を指摘する声もある。
14日に開会した新宮市議会6月定例会では、「ご当地ナンバー導入の実現を求める請願書」が提出された。前述した当地域の登録自動車・軽自動車数からみて「ご当地ナンバー」導入に向けては、広域で議論を交わしていかなければならないことは明らか。各自治体の今後の動きに注目が集まる。
(2022年6月16日付紙面より)
第37回紀南テニス協会団体戦
なちかつGGCクラブ大会
学童軟式野球大会(B級)東牟婁大会
全国高校総合体育大会県予選会
土砂災害啓発センター (那智勝浦町 )
那智勝浦町市野々の和歌山県土砂災害啓発センター(稲田健二所長)では、国土交通省が定める土砂災害防止月間である1日から30日(木)までの間、特別企画展の開催やセンターを紹介する動画を公開中だ。県民に対し、早い避難の啓発や危険区域把握の周知を図っている。
土砂災害防止月間は住民が自分の命を守るべく、「みんなで防ごう土砂災害」をスローガンに、防災知識の普及や避難訓練などの催しを実施し、土砂災害による人命、財産を守ることを目的とした月間。
1982(昭和57)年7月に長崎県長崎市を中心に大きな被害を発生させた「昭和57年7月豪雨」(長崎大水害)が契機となった。また、1~7日はがけ崩れ防災週間になっている。
センターによる特別展は2020年から開始。展示では▽同町井関在住で紀伊半島大水害語り部の防災士・久保榮子さんの体験紙芝居(コピー)や動画公開▽土砂災害の実例など解説をしたパネル▽令和3年度の小中学校における防災学習感想文▽和歌山工業高等専門学校の学生が開発した防災ロールプレイングゲーム(RPG)の体験▽「紀伊半島大水害豪雨~平成23年台風12号、新宮市映像の記録~」などの動画公開―もある。
さらに今回は、防災RPGにおいて、日高川町にある各小学校エリアに特化して、授業で取り組んだ14校分のディスクや土砂災害防止に関する絵画・作文コンクールの作品なども展示されている。
稲田所長は「これから雨の多い梅雨時期に入るため、災害のリスクも高まる。普段から自宅の周辺の危険な箇所や避難経路を確認いただき、気象情報などに注意して、災害時は早めの避難を心がけていただけたら幸いです」と話している。
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センターでは多くの人々にセンターの役割などを知ってもらおうと、職員が同月間に合わせて紹介動画「きいちゃんと学ぶ 土砂災害啓発センターってどんなところ?」を作成。初の試みである動画は5月25日から公開している。
動画では、和歌山県PRキャラクター「きいちゃん」が観光地である同町を巡っている際に周囲にある砂防えん堤を発見。疑問を持ってセンターに入り、展示品や実験を通じて、その役割や土砂災害について学びを深め、センター紹介する内容となっている。
動画はセンターホームページや動画投稿サイト「ユーチューブ」でも配信されている。なお、センター内だけでなく、屋外の窓ガラスからも動画が見られるように、外向きにモニターを設置するなどの工夫も行っている。問い合わせは同センター(電話0735・29・7531)まで。
(2022年6月8日付紙面より)
本年度プレミアムお買物券 (串本町商工会 )
串本町商工会(須賀節夫会長)が5日、本年度第1回のプレミアムお買物券発行を始めた。発行数は3000セット(1セットは500円券22枚つづり)。文化センターそばにある商工会館(串本2410番地)で売り切れるまで販売するとしている。
この発行は、町の小売店舗等消費拡大推進事業の補助適用を受けて実施。1セット1万円で販売していて、1人につき5セットまで購入でき、購入時は家族3人分まで代理購入が認められるため、最大で20セットを入手できる。有効期限付きの商品券で、掛け金の支払いには使えず、釣り銭が出ないため購入金額を補助する形での利用が前提。今回の有効期限は8月31日(水)までで、町内の取扱参加店約140店舗で使用できる。
本年度も感染症予防を意識しながらの発行開始で、初日は役員と職員が手分けして同館と中湊コミュニティセンターに発行窓口を設置。取扱店舗を記載したチラシと合わせて希望セット数を販売した。6日以降の窓口は平日午前9時~午後5時に同館内で設け、売り切れるまで発行を続ける。
2002年に始まり20周年の節目を迎えた同券。須賀会長は「この発行は取り扱いに参加する店舗の大きな支えになっています。ご購入いただいた皆さまには有効期限もあるがお早めにご活用いただけるとありがたい」と地域経済循環の刺激になる成果を期待し、初日の同館発行窓口で円滑に購入できるよう会場整理に当たるなどしていた。
取扱参加店の情報は、同券に記載しているQRコードを通信端末で読み込むと閲覧できる案内地図「まぐトルマップ」でも確認できる。問い合わせは同商工会(電話0735・62・0044)まで。
(2022年6月8日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で6日、「梅の日記念式典」が営まれた。田辺市やみなべ町など、梅産地の各団体でつくる「紀州梅の会」(会長・真砂充敏田辺市長)の会員や関係者ら約50人が参列。豊作や業界の発展を祈願した。
梅の日は1545年6月6日、雨が降らず人々が困っていたことを知った後奈良天皇が賀茂神社の例祭(現在の葵祭)に梅を奉納し祈ったところ、大雨が降り出し五穀豊穣(ほうじょう)をもたらしたという故事にちなむ。梅が実り、収穫が本格的に始まる時季にも当たる。
同会は1969年に設立され、県内産地の首長や生産者組合らで組織。2006年に毎年6月6日を「梅の日」と定め、みなべ町の須賀神社や京都府の上賀茂神社と下鴨神社にも梅を奉納しており、東京都などでもさまざまなキャンペーンを催してPRを実施している。
式典では祝詞奏上後、九鬼宮司と参列者らが神前に置いたたるに紀州梅、塩、お神酒を入れる「梅漬けの儀」を営んだ後、巫女(みこ)が神楽「豊栄(とよさか)の舞」を奉納した。この日漬けられた梅は、紀州梅の会がいったん持ち帰り、梅干しとして完成させた後に改めて同大社に納める予定となっている。
参列した紀州田辺梅干協同組合の大谷喜則理事長は「『梅はその日の難逃れ』『番茶に梅干し、医者いらず』といったことわざもあり、梅は長い伝統と歴史に裏付けられた健康食品。梅干しにコロナウイルスの増殖を抑える効果があるとの研究成果も発表された。多くの人に紀州梅を食していただき、健康な日々を過ごしてほしい」。
九鬼宮司は「生産者の方々にはコロナ禍で試行錯誤の中、育てた梅を納めていただいた。梅ポリフェノールに新型コロナウイルスの感染を阻害する効果があるとの発表があった。梅の素晴らしさを改めて感じている。梅の力で多くの人が健康で過ごし、一日も早く新型コロナが収束することを祈念している」と話していた。
(2022年6月8日付紙面より)
新宮弓友会主催の月例射会
他3選手も近畿大会出場決める (新宮高校レスリング部 )
卓球・ソフトテニス・バレーボール
健康週間、磨いて啓発 (くじらの博物館 )
国と日本歯科医師会が定めた「歯と口の健康週間」を間近に控えた1日、太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)は「クジラの歯磨き」の一般公開を始めた。10日(金)まで。クジラショー後に歯磨きを行って見せることで、歯と口の衛生の普及啓発を目指す。
歯磨きを行うのは、コビレゴンドウ、オキゴンドウ、ハナゴンドウの3種類。磨く様子を観客に見せながら、種類ごとの食性の違いや、歯の数、大きさが異なることを説明する。同週間に合わせて行う、同館の恒例行事となっている。
初日の1回目の一般公開では、太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長)の5歳児16人が招待されていた。コロナ禍の影響でおととしのみ招待を中止していたが、例年は同様に招待している。
園児らは、クジラのショーに興じた後、歯磨きを見学した。クジラに関するスタッフの説明を聞きながら、口の中をのぞき込み、歯を磨く様子を観察した。代表園児が歯ブラシを持ち、クジラの歯を磨く一幕もあった。最後に同館から園児に、歯ブラシがプレゼントされた。
岡田李琉(りる)ちゃん(6)は「楽しかった。私も歯磨きは朝や晩にする。クジラの歯磨きを見て、私も歯磨きを頑張ろうと思った」と話した。
「クジラの歯磨き」は、午前10時30分、午後0時30分、午後2時30分からのクジラショー後に、10分程度を予定している。問い合わせは同館(電話0735・59・2400)まで。
(2022年6月2日付紙面より)
天満保育園で「花の日」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町天満の日本基督教団紀南教会の天満保育園(小宮一文園長)で5月31日、「花の日」の行事があり、園児たちが町役場や病院、日頃お世話になっている商店などへ花束と色紙を届けた。
花の日は1866年にアメリカの教会で始まった行事。子どもたちが季節の花を持ち寄り、地域の人々や福祉施設に届けたり、病気の人を見舞って励ましたりする。
礼拝を終えた園児たちは花を持って町内へ出発。町役場へは5歳児7人が訪れ、花束と「いつもありがとう」のメッセージが書かれた色紙を手渡した。園の給食に魚などを届ける北郡商店へは4歳児10人が訪れ、賛美歌「この花のように」も歌った。
花と色紙を受け取った役場職員は「町長室と福祉課窓口へ飾ります。コロナ禍で思いっきり遊べない日々が続いていると思いますが、元気な姿を見せてくれ、とてもうれしいです」と語る。
小宮園長は「『この花が生まれたように、あなたは決して神様から忘れられてなどいない』というメッセージを込めた行事です。人生には苦しい時期もありますが、誰かに慰めを届けたという経験は、苦しいとき、自分にもきっとどこからか慰めが来るという希望につながるのではないでしょうか」と話していた。
(2022年6月2日付紙面より)
大阪国税局ら迎えて宣言式 (和歌山東漁協 )
県内最大規模の組合員数を誇る和歌山東漁業協同組合(𠮷田俊久代表理事組合長)が5月31日、同組合串本本所で適正申告・キャッシュレス納付推進を宣言した。その象徴として津波避難デッキの階段に懸垂幕を掲出。𠮷田組合長は時代相応の納税利便として利用の裾野拡大に意気込んでいる。
キャッシュレス納付は▽ダイレクト納付▽振替納税▽インターネットバンキング等▽クレジットカード納付―といった税務署や金融機関に赴かず納税ができる仕組みの総称で、国税庁が時代に即した適正申告の先鋭手法として目下推進を目指すさなかにある。
同組合は2009年に消費税完納推進と併せてダイレクト納付の受け皿となっている仕組み「e―Tax」の普及定着を宣言。その進展としてキャッシュレス納付を捉え、いち早く推進を宣言することを決めたという。同組合の組合員数は現在約1700人。宣言がもたらす影響力の大きさは、各方面から注目されるところともなっている。
この日は同本所研修室を会場にして、新宮納税貯蓄組合連合会(森川起安会長)と両輪で宣言式を挙行。森川会長は「当連合会の運動趣旨に賛同して宣言をしていただけることは膨大な喜び。当連合会としては本日の貴重な宣言を背に、管内の納税者に対し適正申告・キャッシュレス納付推進を広く啓発していきたい」とあいさつし、𠮷田組合長は「地場産業を担う漁業者の代表である組合が率先して適正申告・キャッシュレス納付を実践し利用推進に取り組むことは、活力ある地域社会の実現に貢献すると考えている」など宣言し組合内で集めた73通の振替納税の依頼書とともに宣言文を新宮税務署の山端克明(やまばな・よしあき)署長へ託した。
来賓を代表して大阪国税局の馬場則行徴収部長、山端署長、紀南県税事務所の清水真己所長、串本町の田嶋勝正町長が祝辞を述べ、同町商工会の須賀節夫会長、近畿税理士会の瀧岡俊太・新宮支部長、同町税務課の島野和昭副課長も列席して今後を期待。以降主催2人、来賓代表4人と後見した新宮納税協会の横手章郎会長、新優会の小森正剛会長の計8人で懸垂幕を除幕し、宣言の象徴として掲げた。
(2022年6月2日付紙面より)
高田川などで太公望
熊野地方の熊野川流域で1日、アユ漁が解禁された。この日を待ちわびていた太公望が夜明けとともに釣り糸を垂らした。
熊野川漁業協同組合は4月に四村川350㌔、赤木川上流250㌔、同川下流200㌔、大塔川350㌔、三越川100㌔、本宮と敷屋で各50㌔の稚アユを放流した。組合は「今年の天然遡上(そじょう)は例年に比べていいようです」と話している。
新宮市の高田川を訪れた40代男性=同市三輪崎=は「ようやく、この日を迎えられて喜んでいます。1年が始まったような気持ち。午前5時半ごろから2時間半で15~16㌢のアユが約20匹釣れた。近年の新型コロナウイルスの影響で行動を制限せざるを得ない状況ですが、しっかり感染対策をして釣りを満喫できれば」と笑顔を見せていた。
(2022年6月2日付紙面より)