紀宝町議選
1月29日21時30分確定【定数11】
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 1,261 | 榎本 健治 | 46 | 自 | 現 |
当 | 621 | 川原田規泰 | 67 | 無 | 新 |
当 | 535 | 萩野 進也 | 68 | 無 | 現 |
当 | 384 | 原 章三 | 75 | 共 | 現 |
当 | 360 | 獺越 幸雄 | 67 | 無 | 現 |
当 | 359 | 奥峪 康之 | 65 | 無 | 現 |
当 | 339 | 向井 健雅 | 68 | 無 | 現 |
当 | 313 | 大倉 孝司 | 64 | 無 | 現 |
当 | 278 | 鈴木 学 | 74 | 無 | 元 |
当 | 272 | 平野美津子 | 75 | 無 | 現 |
当 | 260 | 市川 潔 | 75 | 無 | 現 |
157 | 野田 純志 | 74 | 無 | 現 |
当日有権者数 8,888人
投票者数 5,205人
無効投票数 66票
投票率 58.56%
AR砂場で土砂災害学習 (市野々小 )
那智勝浦町立市野々小学校で27日、拡張現実(AR)の技術を応用した新しい学習コンテンツ「AR砂場」を使った土砂災害学習があった。和歌山県土砂災害啓発センター主任の筒井和男さんらが講師を務め、5、6年生12人が砂場で山や谷を作ることを通じて、災害が起こりやすい地形の見つけ方を学んだ。
AR砂場は、砂場の山や谷を地形に見立て、その形状をリアルタイムで計測しながら等高線や標高別の配色といった視覚情報をプロジェクターで合成するもの。土砂災害学習に不可欠な地形についての理解を深める視覚補助の役割が期待される。同センターと和歌山工業高等専門学校の学生らが共同開発した。
筒井さんは児童に向け「土砂災害の恐れがある場所は、谷の出口や川の近くの扇状地、崖や急な斜面の近くだけれど、離れた場所の地形はどうやったら分かるだろう?」と問いかけ、地形図の等高線について解説。児童はAR砂場で実際に平らな地面や山を作り、急な斜面や谷筋といった地形の見極め方を学んだ。妙法山や烏帽子山(えぼしやま)、光ヶ峰といった険しい山に囲まれた那智川流域の地形も作り、その特徴を考察した。
那智川の支流・鳴子谷川の模型に航空写真や土石流のシミュレーション動画を投影する試みもあり、児童から「本物の山みたい」と声が上がった。筒井さんは「地形を読み取ることで、ハザードマップに表れていない危険箇所を発見することもできるかも。6年生は中学生になると少し違う地域へ通学することになるけれど、進学先周辺の地形にも関心を持ってほしい」と呼びかけた。
小賀実樹君(6年)は「等高線について今日初めて聞いたけれど、砂場はリアルタイムで色が変わってすごく分かりやすかった。災害から身を守るためには、やっぱり早めに避難が大切だと思う」と話していた。
AR砂場は、第1回高専防災減災コンテストのアイデア検証進出提案に選出されており、今年3月に東京都で最終審査の発表が行われる。筒井さんは「将来的には土砂災害啓発センターの常設展示として、中高生を含む多くの来館者の学習に役立てたい」と期待を寄せていた。
(2023年1月29日付紙面より)
新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で25日、ふるさと学習があった。6年生90人が、熊野速玉大社の濵中孝成禰宜(ねぎ)から毎年2月6日に摂社神倉神社で斎行されている「御燈祭(おとうまつ)り」の歴史などについて学んだ。
同校運営協議会(下岡輝子会長)による「ヤタガラス子ども未来プロジェクト」の一環で実施。子どもたちに自分たちが暮らしている町の歴史や文化を学んでもらおうと、協議会メンバーを中心に有志ボランティアの協力を得て授業を設けている。
濵中禰宜は、熊野権現が祭られている熊野神社は全国に約5000社あり、その総本宮が「熊野速玉大社」「熊野本宮大社」「熊野那智大社」の熊野三山であると説明。「熊野大神が三山に祭られる前、最初に降臨した聖地が神倉山といわれており、銅鐸などのさまざまな出土品から、弥生時代から神倉山で祭りが営まれていたとされています」と述べた。
後半には清めやかがり御供(ごく)作り、阿須賀神社で神職・山伏・介釈(かいしゃく)たちが行う奉幣(ほうへい)神事など、一連の行程を紹介し「春を迎える季節に神様の火を頂くことが祭りの本意。コロナ禍で上(あ)がり子の皆さんは上がれませんが、地元には素晴らしい祭りがあることを誇りに思ってもらい、今後に伝えてもらえればうれしいです」と語った。
大石蓮稀(はずき)君は「一度も上がったことはありませんが、一日の流れや白い物を食べる意味が分かりました。授業を聞いて通常の祭りができるようになったら、参加してみたい」と話していた。
(2023年1月29日付紙面より)
木本、21世枠選出ならず (センバツ高校野球 )
3月に甲子園球場で開かれる「第95回記念選抜高校野球大会」の出場校が27日に決まり、21世紀枠の東海地区候補校だった県立木本高校は惜しくも選ばれなかった。報告を受けた選手たちは、ユニホームに着替え、夏の甲子園を目指して練習に打ち込んだ。
校長から結果を聞いた、榎本和真主将(2年)は「正直悔しいけど、こうして注目していただいたことはいい経験になった」と振り返り「目標にしてきた県1番になって地域の方々とOBの皆さん、保護者の皆さんに恩返ししたい。甲子園は地域の方々の期待も大きく、OBの皆さんの夢でもある。僕たちの代で成し遂げたい。夏に1番を取って甲子園に行きたい」と前を向いた。
西垣戸洋一監督は「結果は残念だが、選手たちはすでに夏に向けて意識を持った表情だった。普段から自分たちを律しながら戦っている子どもたちなので心配はない。夏に向けて攻撃力を高めていこうと生徒たちと話をしている」と話していた。
木本高校は、部員13人で県内強豪校と互角に戦い秋季大会県ベスト4に進出したことや、140㌔近いストレートを誇る投手が2人いること、地元に愛されていることなどが高く評価され、東海推薦校に選出されていた。
21世紀枠は全国9校から氷見高校(富山県)、城東高校(徳島県)、石橋高校(栃木県)の3校が選ばれた。
(2023年1月29日付紙面より)
補陀洛山寺で立春大護摩供星祭 (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木智英住職)で27日、立春大護摩供星祭(りっしゅんおおごまくほしまつり)があった。おととし、昨年に引き続き、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から僧侶や職員のみが参加。コロナ終息を願い、髙木住職らが「鬼は外、福は内」と掛け声を発し、一足早い豆まきが行われた。
この日は、同寺の国重要文化財の本尊「三貌(さんぼう)十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳。熊野修験の山伏のほら貝が響く中、髙木住職らが入堂し、法要を営んだ。
続いて本堂内の護摩壇で護摩木をたき上げ、家内安全、商売繁盛、身体健全などを祈願。その後、僧侶2人と山伏1人が本堂内で豆をまき、さらに回廊から境内に向けてまいた。
例年は多くの参拝者が集まる中、かみしも姿の厄年の人たちが、境内に設置されたやぐらから豆まきや餅まきを行い、にぎわっている。
髙木住職は「コロナ禍となって4年目。すぐには終息は難しいため、まずは共生していかなくてはならない。そして、戦争は今もなお続いている。仏教に携わる僧侶として、できることは微力だが、以前のような生活に戻ることと、世界平和を祈念し、お参りを続けていきたい」。
今後については「もうすぐ、コロナも5類に引き下げとなる。5月の例大祭には多くの方々にお参りいただければ幸いです」と語った。
なお、毎年和歌山県内外から、多くの人々が訪れる那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)の「節分会」はコロナの感染拡大防止のため、今年も中止を発表している。
(2023年1月29日付紙面より)
文化財防火デーに訓練 (熊野速玉大社 )
文化財愛護思想の高揚を目的に制定された「文化財防火デー」の26日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で防火訓練があった。神職や敬神婦人会らで成る同大社自衛消防隊、新宮消防本部、市消防団丹鶴分団、市職員、地域住民ら約60人が参加。訓練を通して連携体制を確認した。
文化財防火デーの1月26日は1949(昭和24)年に法隆寺金堂壁画が焼損した日。55(昭和30)年からこの日を中心として全国的に防火運動が展開されている。
新型コロナウイルス感染症の影響で従来規模の訓練は3年ぶりとなった。
第69回となった今回は、同大社双鶴殿西側雑木林から出火したとの想定の下、実施された。双鶴殿への延焼を防止するため、同大社自衛消防隊が放水銃で初期消火活動を行い、拝殿内の重要文化財などを搬出。双鶴殿西側の従業員駐車場では、消防本部と分団員による消火活動が展開された。
訓練後、整列した関係者たちを前に速水盛康教育長は「有事の際には常日頃からの訓練と経験が生きてくる。熊野速玉大社には世界遺産・熊野を代表する多くの文化財がある。私たちは、その文化財を保存・管理し未来につなげていく役割を背負っている。地域の皆さまと一緒に守っていくことが大きな力になると思っている」。
上野宮司は「厳寒の中、無事に訓練を行うことができた。数年前に近隣で火災が発生した際には、放水銃と森のおかげで延焼を防ぐことができた。皆さんと同じ意識の下で防火訓練を実施できたことが一番の収穫」と協力に感謝した。
堀切学署長は「有事の際は今日の訓練を思い出して落ち着いて行動を」と講評。「自身にとってもなじみ深い同大社で訓練できたことに感謝している。これからも大切な世界遺産を守ってほしい」と話した。
なお、同日には熊野那智大社でも防火訓練が予定されていたが、25日の寒波の影響で路面の凍結などが予想されることなどから訓練は中止となった。
(2023年1月27日付紙面より)
イル・ド・フランスで食育教室 (新宮市 )
新宮市のフランス料理店「イル・ド・フランス」で22日、NPO法人Go―Kuma―Kids(大西章夫理事)による食育教室が開かれた。近隣市町から児童6人が参加し、フランス料理を通じて地元産の野菜がおいしくなる秘密などを学んだ。
Go―Kuma―Kidsは昨年8月に設立された法人。「10年後を創造した、可能性のあるまちづくり。」を目標に、自然体験や地域企業での職場体験、英語イベントなどを開催している。
この日は料理人の倉本幹也さんが講師を務め、新宮市広角で収穫されたサツマイモを使ったスープ作りを実演。薄切りのタマネギとサツマイモをバターで炒めて15分ほど煮た後、ミキサーで攪拌(かくはん)。シノワと呼ばれるこし器でなめらかにし、牛乳と生クリーム、塩、砂糖で仕上げた。
フランス料理の歴史や包丁の切れ味の違い、料理行程の意味についても解説。地元産の野菜について「この地域に湧く温泉にはミネラルが豊富に含まれており、それが野菜をおいしくする」と語った。
サーモンのソテー、フランスパンと一緒にスープを味わった上中えみ里さん(太地小3)は「おみそ汁は普段から食べるけれど、こしたりして作るスープは初めてかも。ホウレンソウやカボチャで作ってもおいしそう」。
倉本さんは「子どもは地域の宝。地域には教科書以外で学ぶべきものがあり、民間で同じ志を持つ人が集まって、こうした活動を続けていくことが大切だと思う」と話していた。
Go―Kuma―Kidsはインスタグラム(go_kuma_kids)でイベント情報を発信している。
(2023年1月27日付紙面より)
自衛隊の協力で学ぶ (新翔高校 )
県立新翔高校(藤田勝範校長)で25日、自衛隊和歌山地方協力本部による「防災スクール」があった。1年生38人が参加、紀伊半島大水害について映像で学んだほか、ロープワーク、ライフハック(避難所などで役立つ技術)、救急法などを教わった。
対象の1年生の人数は97人だが、当日は寒波の影響で登校できない生徒も多かった。同スクールは、生徒の防災意識を高め、地域防災の担い手として社会貢献できる青少年の育成を目的としたもの。10人の自衛隊員が講師として訪れた。
開会に当たり、同本部新宮地域事務所長の住野具視所長があいさつ。那智勝浦町の出身で、1995年の阪神淡路大震災や、2011年の紀伊半島大水害の際に支援活動を行ったことを話した。「今日の講習で少しでも学んでいただけたら」と呼びかけた。
続いて、紀伊半島大水害の記録映像を上映。熊野川が氾濫し、各所で浸水が発生した様子や、救助活動を行った当事者による証言などが映し出された。生徒らは、身近な地域で起こった災害の様子を、食い入るように見つめていた。
この後、3班に分かれての講習を実施。いずれも自衛隊員が指導に当たった。ロープワークでは、生徒らが災害時に役立つ、いろいろなロープの結び方に挑戦。ライフハックでは、新聞紙を使った食器作りや、水だけで作れる非常食調理を行った。救急法では、簡単な止血法や、毛布と棒を使った担架の作り方を教わった。いずれも生徒らは、関心を持って取り組んでいた。
村井祐之介さん(16)は「大水害の時は断水して、給水車まで水をくみに行った記憶がある。身近な所でとんでもないことが起きていたのだなと驚いた。新聞紙を使った食器作りは、役立ちそうだと思った」と語った。
(2023年1月27日付紙面より)
太地小・北山小の5、6年生
今季一番の寒波にみまわれた25日の朝、太地町立太地小学校と北山村立北山小学校の5、6年生計24人が、太地町の姉妹都市である長野県白馬村へ出発した。
白馬村と太地町は1984年に姉妹都市提携を結び、翌年から両地域の子どもたちの交流がスタート。太地小学校の児童が冬の白馬村を、白馬北小学校児童が夏の太地町を訪れ、互いのふるさとで友情を育んできた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、太地小児童の白馬村訪問は3年ぶり。太地町は現在、北山村との町村交流を進めている関係で、今年初めて北山小学校児童も訪問に参加する運びとなった。
太地小児童は黄色いスキーウエアに身を包み、太地漁港ふれあい広場(東の浜)へ集合。児童会役員の山下みつきさん(5年)、稲森杏樹さん(同)が見送りに来た保護者らへ「楽しい思い出をつくってきます。行ってきます」とあいさつした。北山小児童は、熊野市で合流して白馬村へ向かう。
旅程は2泊3日で、白馬岩岳マウンテンリゾートでの雪遊びや、白馬北小学校とのレク交流を予定している。
(2023年1月27日付紙面より)
節分前に「吉兆」作り (熊野速玉大社 )
節分(2月3日)を前に、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では、縁起物の「吉兆(きっちょう)」作りが大詰めを迎えている。上野宮司をはじめとした同大社職員や巫女(みこ)、敬神婦人会のメンバーらが今月10日ごろから制作に取りかかっていた。大(約80~90㌢)200本、小(約50㌢)800本を20日から同社で販売しており、希望者には郵送する(送料別、着払いのみ)。また、今年は特大(約100㌢)も数十本用意。特大に関しては郵送不可。
「吉兆」は「良いことの兆し」の意味があり、古い信仰では、「お正月様(年神)」が「今年は豊年、凶事・疫病の起こらぬ良い年」と祝福したことから、この福神を迎えた木のことを「吉兆」という。
大社境内の山林で採ったヤナギの枝を上野宮司が剪定(せんてい)して束ね、大福帳、小判、お守り、タイなどの小物をくくり付け、仕上げに直径約2~3㌢の赤、白、青、紫などの「もち花」を付けた縁起物。
ヤナギはその生命力の強さ、力強さなどから福神が宿るとされている。節分に飾ると商売繁盛、家内安全などの幸福が訪れると信じられている。
吉兆は2月3日(金)の節分祭でも授与するが、人気があり午前中で売り切れてしまうことも。値段は大が3000円、小が1800円。郵送希望者は同大社に(電話0735・22・2533)で問い合わせを。なお、特大は5000円となっている。
今年の節分祭は、午前10時から「お焚き上げ」を開始。午後8時まで。「追儺式」は午後7時から。新型コロナウイルス感染症の状況にもよるが、鬼が登場し福豆をまく。
厄よけ祈とうは午前9時から午後8時まで。参拝の際はマスク着用などの感染対策に協力を。
(2023年1月21日付紙面より)
劇団すぎのこが巡回公演 (太地こども園 )
太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長)で19日、「劇団すぎのこ」による巡回公演が開かれた。3~5歳児36人が「3匹のヤギ」や「はだかの王様」を観賞した。
公益財団法人すぎのこ芸術文化振興会が実施する公演。1964年に誕生した同法人は、どんな山あい、島しょ・へき地、小規模施設の子どもたちにも生の舞台のぬくもりを届けようと活動を続けている。
園児たちは開演前から「面白そう」「映画館みたいだね」とドキドキワクワク。アンデルセン童話でおなじみの「はだかの王様」では、「美しすぎて愚か者や悪い子には見えない服」という詐欺師の口車に乗せられた王様や周囲の人々を人形たちが演じた。生き生きと歌ったり踊ったりする人形たちに、園児たちもクスクス笑い声を上げて楽しんでいた。
劇の終わりには「3匹のヤギで、トロルの声が面白かった」「迫力があった」などの感想が聞かれ、人形とハイタッチをしていた。
(2023年1月21日付紙面より)
県労働基準協会が安全祈願祭 (新宮市 )
(公社)和歌山県労働基準協会新宮支部(支部長=堀起佳・新宮鉄工所社長)・安全衛生部会(部会長=萩原信也・㈱小森組常務取締役)の会員らは18日、新宮市の熊野速玉大社で令和5年安全祈願祭を執り行った。約30人が参列し、従業員の安全や幸福を願った。
同協会は、労働基準法・労働安全衛生法等関係法令の普及に努めるとともに、労働条件の確保・改善のための啓発や相談、労働者の安全確保と健康確保のための啓発活動を展開し、事故や災害防止に寄与すること、また、勤労者の福祉の向上に寄与することを目的としている。
県内に五つの事務所があり、新宮市清水元に事務所を置く新宮支部では、約350の会員を擁している。
安全祈願祭では、神職の祝詞に続いて堀支部長や新宮労働基準監督署の嶋本輝樹署長、萩原部会長らが玉串を奉てんした。
祈願祭後は同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」に場所を移し、新宮労働基準監督署の乾孝行監督・安衛課長が安全衛生講話を行い、労働災害発生状況や法改正のポイントなどを説明。会員らは労働災害防止のため学びを深めた。
安全祈願祭の斎行に当たり、堀支部長は「コロナ禍になって3年余り。日常の生活や行動、働き方などに変化をもたらしているが、この1年が安心安全で良き年であることを願っています」と協会の運営に協力を求め、嶋本署長は「今年のえとであるうさぎにあやかり、家内安全・労働安全に努めつつ、さらなる飛躍と向上の年になれば」などとあいさつした。
(2023年1月21日付紙面より)
和大と連携協力協定締結 (串本町 )
串本町と国立大学法人和歌山大学が19日、連携協力に関する包括協定を締結した。当面は防災、次世代人材育成、教育の各分野と行政課題解決に主眼を置いた連携を推し進め、町域における教員や学生の活動促進を図るため旧同町役場古座分庁舎内にあるコワーキングスペースの同協定に基づく活用を模索するという。
この協定は、双方の継続的連携による地域発展と学術振興、ひいてはその成果を受け継ぎいっそう進展させる人材の育成が大枠の目的。同大学は県内で同町を含め7自治体とこの協定を締結しているが、現任の伊東千尋学長にとっては今回が初の締結で相応に思い入れも深まる状況となっている。
この日は同町役場本庁で調印式があり、町側から田嶋勝正町長と平井治司副町長、総務課の杉本隆晴課長、企画課の名田倍也課長、大学側から伊東学長と紀伊半島価値共創基幹(通称・Kii―Plus)の小川雅則特任教授、有馬専至特任参事、西川一弘准教授、木皮享地域連携マネージャーが出席。田嶋町長と伊東学長が協定書2通に署名をし、発効させた。
基づく第一歩を踏み出すに当たり田嶋町長は「高速道路やロケット、南海トラフ巨大地震など、いい材料もつらい材料もある中、継続的に町を運営していくためにクリアしなければならない課題はたくさんある。(和大の)先生方の力をお借りして、これら問題点を解決していきたい」とあいさつ。伊東学長は「今の社会をきっちり守る活動の先で可能性ある未来に向け大学の力を使っていただければ」と応え、目指す地域創生の考えを掲げて「この協定でパートナーシップを明確にし、共に明るい未来をつくるため足並みをそろえて活動したい」と意気込んだ。
同大学は締結前よりマナビィスト支援セミナー・企画ゼミ〈紀南の部〉や串本古座高校地域協議会の「出張!和大くろしお塾」、町立潮岬中学校における仕事人ワークショップや町スクールバス津波防災プロジェクト会議などで複数の教員が同町に貢献してきた実績があり、これら連携に要する滞在を長期化しやすくすると同時に大学の存在感を強める意味でも同スペースを現地拠点の一つとして位置付けたい考え。
その点について伊東学長は「(教員だけでなく)南紀に出る学生も増える中、コワーキングスペースを使えば滞在時間を長く取れるようになりフィールドワークの成果も上がる。地元に大学生が顔を出す機会も増え、このことは南紀にも良い効果を与えると思う」と展望を思い描いた。
(2023年1月21日付紙面より)
那智勝浦町体協グラウンドゴルフ部新春大会
初めてのリズムトレーニング学習会 (神倉少年野球クラブ )
サッカーJA全農杯東牟婁予選
【第57回】お鍋は食育の宝庫!
寒い日が続きますね。わが家では毎年冬になるとどうしてもお鍋の回数が多くなり、「またお鍋?」と子どもに嫌がられてしまいます(笑)。あの手この手でお鍋のスープの味を変えたりしながら、お鍋を出しています。洗い物も少ないし、材料を切って入れるだけだし、お鍋は忙しいお母さんの味方ですね。
そして、安心してください。お鍋でも食育はできます! むしろ食育の宝庫です!
基本的に何を入れてもいいわけですから、お買い物で食材を選んでもらうのもお勧めです。葉野菜だけでも、白菜や水菜・キャベツなど色んな種類がありますよね。そして、大抵野菜は冬野菜になります。材料をカットするのを手伝ってもらってもいいと思います。包丁を使わせるのが心配な幼児の場合は、手でちぎってもらってもいいと思います。また、小学生から中学生くらいであれば、白菜のそぎ切りを教えてあげるというのもお勧めです。断面積が大きい方が、味がしみやすいということが分かるはずです。
また、食べるときでもいいのですが、冬野菜のすごさをぜひ教えてあげてください。例えば、白菜やキャベツ・春菊などは冬の代表格。土の上にできる野菜だから、冬の寒さで凍ってしまわないように水分量を減らして、糖を蓄えているので、よくかむと甘みを感じることができます。さらに、土の中にできる、大根やニンジン、ゴボウなどは体を温めてくれる野菜です。もちろんショウガもそうです! こういった会話をするだけでも、とても良い食育になります。
鶏団子やつみれを一緒に作ってもいいですし、野菜の型抜きや、シイタケの飾り切りを経験させるのもお勧めです。最後に〆(しめ)の雑炊を作る時も、食育になります。わが家では必ずお米を洗うのですが、皆さまのお宅はどうでしょう? 私は娘に「お米を洗ったほうが、周りのぬめりが取れてサラサラの雑炊になって、スープの味がよくしみ込むよ」と伝えています。でも、洗わずにとろとろの雑炊が好きという方もいらっしゃいますよね。私は、食育で大切なのは「自分の家では洗うけど、洗わずに作るお家もある。洗ったらサラサラになって、洗わないとトロトロになる」ということを教えてあげることではないかと思うのです。お鍋の雑炊の醍醐味(だいごみ)は、お米を洗うかどうか、ではなく、野菜やお肉・お魚から出ただしを最後まで味わうことですよね。お米は洗っても洗わなくてもいいわけです。でも、洗って作ることもある、ということを知っていることが大切だと思うのです。お鍋一つとっても、色んな種類があって、いろいろな作り方があります。地域によっても食べるお鍋もさまざまです。それを知るだけでも、子どもたちにとってはとてもいい勉強になります。
お鍋がおいしい季節。ぜひお鍋を通して食育してみてください。そして、ご飯作りも楽に、笑顔でお鍋を囲んでください。それこそが最高の食育であることは言うまでもありません。
(2023年1月21日付紙面より)
大泰寺で大般若祈祷会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町下和田の古刹(こさつ)、定光山大泰寺(西山十海住職)で13日、西山住職ほか、同町や太地町の8人の住職が出仕して「大般若祈祷会」を営んだ。新型コロナウイルス感染症対策を施した上で恒例の餅まきも実施。境内や本堂は多くの参拝者でにぎわった。
法要ではマスク着用やアルコール消毒、換気など新型コロナウイルス対策を徹底した。住職らは全600巻の大般若経典を左右に波打たせながら一気に読む転読を行い、厄払いや家内安全、商売繁盛などを祈願した。
餅まきは3密防止のため、本堂と薬師堂、境内に設置した舞台の3カ所で実施。住職や関係者らによって、250㌔の餅とパン200個がまかれた。
同寺大総代の尾屋公一さんは「コロナ禍にかかわらず、たくさんの方が集まっていただきありがたい。今日はコロナの終息と地域が明るくなることを願いました」。
西山住職は「コロナの感染が各地で広がっていて、亡くなる方も増えている。しかし、少しずつだが、日常を取り戻してほしいという思いもあり、昨年に引き続き斎行させていただいた。今年こそはコロナが終息し、皆さまが平穏無事に幸せに生活できることを願い、祈とうさせていただきました」と語った。
町内から訪れた70代男性は「年に1回の行事。多くの人が来られて、活気づいたので良かった。来年はコロナも収まって、もっと多くの人でにぎわってくれたらうれしい」と話していた。
同寺は伝教大師により1200年前の平安初期に創建された桓武天皇勅願道場と伝わる。薬師堂は関南薬師の第一霊場として昔から近隣の人々の信仰を集めてきた。
この日も開帳された本尊の薬師如来像(国重要文化財)は1156(保元元)年の作。その優美な姿に引かれ、例年の開帳の際は大阪や東京などからも参拝者が訪れている。
(2023年1月15日付紙面より)
不審なSNSやはがきに注意を (見守り隊が啓発 )
三重県警によると、昨年(11月末現在)、県内で118件の特殊詐欺が発生した。被害額は約3億4180万円に上った。前年同期比で15件、約1億7500万円の増となった。
このうち、50件が架空料金請求詐欺で、2億3370万円の被害と急増した。新型コロナウイルスの拡大が懸念されたことにより、自宅にいる機会が増えたことや、交流サイト(SNS)の利用時間が増加していることなども原因と考えられ、県内に限らず全国的に被害が増加している。
架空料金請求詐欺は「未払いの料金がある」などと架空の事実を口実として、現金や電子マネーなどをだまし取る手口。紀宝警察署管内では、昨年5月と10月に電子マネーをだまし取られる被害があった。「はがきやSNSなどで未払い料金を請求されても心当たりがなければ相手に連絡しないように」と呼びかけている。
紀宝町では、高齢者の特殊詐欺被害撲滅を目指し、毎月1回、高齢者地域見守り隊(伊藤俊介代表)が町内各所で啓発活動を展開。13日には鵜殿の主婦の店で今年最初の活動を行い、隊員6人が町民らにチラシを配布し、詐欺に遭わないよう求めた。
チラシには特殊詐欺発生状況や具体的な手口、対策、相談窓口などを掲載した。不審電話などの相談は紀宝署(電話0735・33・0110)へ相談を。
(2023年1月15日付紙面より)
旧チャップマン邸、旧西村家住宅で企画展 (新宮市 )
新宮市丹鶴の旧チャップマン邸と旧西村家住宅(西村伊作記念館)で、西村伊作生誕139(イサク)年記念企画展が始まった。入館無料。
「生活を芸術として」という生涯を送った、新宮市名誉市民の西村伊作(1884~1963年)。今年は生誕139年の節目の年で、旧チャップマン邸では22日(日)まで「伊作のみた熊野新宮」(西村記念館・旧チャップマン邸の会主催)を、旧西村家住宅では29日(日)まで「西村伊作が描いた新宮」(市教育委員会主催)を開催している。
旧チャップマン邸では「新日本の文化創出をリードした伊作は、彼を生み育てた熊野・新宮のどんな風景を見て育ったのか」をテーマに、明治や大正時代の豊富な資料・史料から解き明かす。
展示資料の多くは熊野学研究委員会委員長の中瀬古友夫さんが提供。写真や地図を伊作による絵画とひも付けしながら、当時の熊野・新宮やゆかりの場所などを紹介している。
伊作邸の2階にかけられていた地形図は、1911(明治44)年初版の5万分の1地形図の「新宮」や「那智」など11枚を正確に張り合わせ、掛け軸のように表装。県名が丁寧な明朝体で書き加えられ、海岸線と県境や市町村が縁取りされている。また、13(大正2)年に開通した新宮鉄道の予定線も開通した状態に書き直されており、中瀬古さんは「伊作が設計図の手法で記入したものと考えられる。鉄道開通後のふるさとに思いを巡らせていたのでは」と話している。
旧西村家住宅では、伊作が描いた新宮の風景画11点を展示。多くが普段は見ることのできない作品となっており、伊作の目線を通して当時の新宮の風景を回顧できる内容となっている。
開館時間は旧チャップマン邸は午前10時~午後4時。旧西村家住宅は午前9時~午後5時で、両館とも月曜日休館。
(2023年1月15日付紙面より)
「二十歳の集い」に212人 (新宮市 )
新宮市の「令和5年二十歳の集い」が4日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。振り袖やはかま、スーツ姿の新成人212人が出席。田岡実千年市長や来賓らに見守られながら大人への第一歩を踏み出した。
昨年4月からの成年年齢の引き下げに伴い、市ではこれまでの「成人式」を「二十歳の集い」に変更。20歳を人生の重要な節目の年齢であるとの考えを基に、対象年齢や式典開催日を例年同様とし、実施するに至った。
新型コロナウイルス感染対策が講じられた式典では、国歌・市歌静聴に続き速水盛康教育長が「これまでの20年間の生活を振り返り今日の日を一つの節目とし、社会人としての自覚と責任、そしてふるさと新宮に誇りを持ち、自分自身の人生をたくましく切り開いて」と開式の辞。
田岡市長は「20年間、この素晴らしい新宮市に生まれ育ったことを誇りに思っていただき、つらい時も支えてくれた保護者や友達、地域の方々への感謝の気持ちも感じてほしい。これからが人生の本番。真面目に一生懸命取り組む心、他人のことを思いやる心を大事に頑張ってください」とあいさつした。
来賓の榎本鉄也市議会議長は「失敗を恐れず、何事にもチャレンジしいろいろな体験をしてください」と祝辞。濱口太史県議が「皆さんには熊野の魂が宿っている。ふるさと発展のためにも力を注いで」とメッセージを寄せた。
新成人を代表して、中上連さんが仲間や両親、恩師、地域住民らに感謝を述べ「新宮市で生まれて良かった、新宮市で育って良かったと誇りに思っている」。
バスケットボールで高校インターハイを目指すためにふるさとを離れるまでに経験した社会体験活動や人権学習会などが大きな糧になったとし「社会人としてはまだまだ未熟。一人一人置かれている立場は違うが、それぞれが自身の目標に向けて歩み続けている最中。これからも人との関わりを大切にし、誰かの支えになるような社会人になれるよう、日々精進するとともに、これまでお世話になった方々に少しでも恩返しできれば」と誓いを新たにした。
市教育委員の中村八十八さんのあいさつで閉式。市内中学校の校舎などがスクリーンに映し出され、お笑いコンビ「横山ポンスケ・ゆうすけ」の2人がコントを披露し、二十歳のはなむけとした。
(2023年1月6日付紙面より)
公民館が文科省より表彰 (太地町 )
太地町公民館(江﨑隆司館長)はこのほど、文部科学省が実施する第75回「優良公民館表彰」において、優良公民館表彰館に選ばれた。事業内容などが他の模範と認められる公民館に対して表彰されるもので、和歌山県では太地町のみとなった。
優良公民館表彰は、公民館やその他公民館と同等の社会教育活動を行う施設(社会教育センター、生涯学習センターなど)のうち、特に事業内容や方法などに工夫を凝らし、地域住民の学習活動に大きく貢献している施設を表彰するもの。
今年は岡山県の岡山市立京山公民館が最優秀館に輝いた。最優秀館1館、優秀館4館含む合計72館が表彰館に選ばれた。太地町公民館は県からの推薦を受け、「過去・現在・未来 くじらと関わり続ける公民館」のキャッチフレーズとして応募。優良公民館表彰審査委員会が審査を行い、今回の表彰に至った。
町公民館は1949年に発足され、翌年に公民館報創刊号(現在は「鯨波」)を発行。82年に新築開館し、2016年に館内エレベーターを設置した。
町公民館は町の社会教育基本方針にのっとり、「豊かな生活を支援する」「公民館報の内容充実」「幅広い年齢層が参加できる各種事業の企画」を目標に活動。
地域資源を活用したまちづくりとして、「太地の歴史に関する講座」や「博物館・美術館と連携した講座」を開催するとともに、在米太地人系クラブや関東太地会、関西太地会などの組織の事務局も担っている。
さらには2カ月に1回発行する「鯨波」では、関東・関西太地会だよりのコーナーを設け、県外に住む町出身者の近況も紹介。町民と町出身者のつながりを深めることにも寄与している。
町教育委員会によると今後は、町が進める「福祉の町づくり」や「子どもたちを学校と地域が一体となって育てる町」に重きを置き、同館を高齢者が集える場所にするとともに、誇れる子どもたちを育成するために、引き続き学校や地域と連携しながら取り組んでいくという。
江﨑館長は「合併せずに一町で取り組んできた活動がずっと引き継がれている。ますます、町づくりの中での公民館の役割は大きくなる。3年間、コロナ禍の中でもできることはやってきた。来年はそれらに幅を持たせていきたい」。
宇佐川彰男教育長は「これまでの歴代の担当者や館長にも感謝したい。事業充実のために、各分野に専門職員を配置するとともに、皆さまに喜んでいただけるように各職員が懸命に頑張ってくれている。今後も努力したい」と語った。
表彰式は2月3日(金)に、東京都千代田区にある文部科学省第1講堂で開催され、同町も出席予定だという。
(2023年1月6日付紙面より)
「初競りマグロ」奉納 (和歌山県漁連 )
和歌山県漁業協同組合連合会(木下吉雄代表理事会長)による「初競りマグロ」の奉納が4日、那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)であった。紀州勝浦漁業協同組合の片谷匡代表理事組合長や、同連合会の額田浩事務局長など6人が参加。勝浦地方卸売市場の初市に揚がったビンチョウマグロを神前に供え、大漁や海上安全を祈った。
勝浦市場の初競りマグロの同大社への奉納は、同連合会により毎年行われている。今年は全長1・5㍍、重さ21㌔のビンチョウマグロが持ち込まれた。神事では、神職が祝詞を、巫女(みこ)が神楽を奉納。一同を代表して片谷組合長が玉串をささげた。
男成宮司はあいさつで「水産業を取り巻く環境は厳しいと聞くが、今年一年、神様の加護の中で、少しでも良い方向に進むことを願う。私らの食卓に、おいしいマグロが並ぶことを期待している。皆さんのますますの発展と、海上安全を祈念する」と語った。
片谷組合長は「大漁や海上安全を祈願した。マグロの価格が安定することを願うとともに、水揚げを受け入れる体制もしっかりとしてあげたい。衛生管理もしっかりとしたマグロを届けられるようにしていきたい」と話した。
勝浦地方卸売市場の初市は、奉納と同日の4日に開かれた。今年は水揚げ量が約69㌧、水揚げ金額が税込み約6037万円だった。
(2023年1月6日付紙面より)
新宮公設市場で初市
新宮市佐野の新宮広域圏公設地方卸売市場で5日、同市場協力会(小田三郎会長)主催の「令和5年初市」があった。午前7時過ぎから初競りが始まり、威勢のいい掛け声が市場内に響く中、イチゴやトマト、ダイコン、白菜、かんきつ類などが次々と競り落とされた。
同市場は生鮮食料品の円滑な流通と安定供給を図り、周辺広域住民の食生活の安定に貢献することを目的に、1985年5月に県内の公設市場第1号として設置された。
初競り前の式典で小田会長は、4年目に入ったコロナ禍や10月から始まるインボイス制度などに言及。「昨年は少子高齢化や人口減少に加えて、長引く新型コロナウイルス感染症、ウクライナ情勢や円安などを背景としたエネルギー、食料品などの原材料の価格上昇の影響などもあり、一段と厳しい年となった。今年はうさぎ年。国内外のさまざまな困難な状況が少しでも明るい方向に向かうことで飛躍する1年となることを願っています」とあいさつした。
市場管理者の田岡実千年市長は「市場を取り巻く状況は、特にここ2、3年はコロナ禍の影響によりかなり厳しい時期が続いたが、ここにきてようやく有効なワクチンや新薬も開発され明るい兆しも見えてきた。広域行政としても、青果・水産の両卸売会社にご協力いただきながら、新鮮な食材を安定的に提供できるよう、市場機能の充実・活性化に向け取り組んでいきたい」と誓いを新たにし、一層の市場利用に向け協力を呼びかけた。
(2023年1月6日付紙面より)
令和5年初射会 (新宮弓友会 )
新宮信用金庫理事長杯卓球大会
レスリング「近畿ブロックNTS研修会」
「二十歳のつどい」に97人 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の体育文化会館で3日、令和5年「二十歳のつどい」が開かれ、125人中97人(男52、女45、昨年は106人が出席)の新成人が出席した。振り袖やはかま、スーツに身を包んだ出席者たちは級友との再会を喜び、保護者らが門出を祝福する中、大人としての自覚を新たにした。
昨年4月に成年年齢がこれまでの20歳から18歳に引き下げられたことから、成人式の名称を「二十歳のつどい」に変更。対象年齢は従来通りの20歳とした。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となっていた式典が、2年ぶりに開催された。
式典では過去に開催された「さわかみオペラin南紀勝浦生まぐろ市場コンサート」の際に、オペラ歌手が歌った「町歌」の映像が流され、一同が傾聴した。
堀順一郎町長はコロナ禍による町の経済への影響やロシアによるウクライナへの軍事侵攻、サッカーワールドカップにおける日本代表の活躍など、昨年を振り返った。新成人に対しては「日本サッカー界に多大な影響をもたらした名誉町民の中村覚之助さんはふるさとの誇り。皆さま方にも世界に目を向け、さまざまなことに挑戦してほしい。苦しい時のほうが多いかもしれないが、友人や家族を思い出して支え合い、ふるさとを忘れないでください」と激励し、荒尾典男町議会議長が祝辞を述べた。
新成人代表で神戸女子大学2年の柴原希(のぞみ)さん(20)は「私たちは共に歩んできた仲間たち、時には優しく、時には厳しく導いてくれた家族や先生方のおかげで成長することができました。見守ってくれた地域の方々には感謝しています。中村覚之助さんが、宇久井小学校に勤められていたことを誇りに思いました。自然、歴史、文化豊かな那智勝浦町で学び、育った私たちはサッカー日本代表のように、何ごとにも粘り強く、仲間と助け合い、明るい未来に躍進してまいります」と誓った。
(2023年1月5日付紙面より)
二十歳の集いや成人式挙行 (串本町 )
串本町と同町教育委員会が3日、文化センターで令和5年二十歳の集いと令和3年成人式を順次挙行しそれぞれの対象者の成人の節目を祝い励ました。
いずれも帰省をしやすい正月三が日の最終日を期日とし、対象者有志が結成する実行委員会の運営で挙行。同式は新型コロナウイルスの情勢で本来開くべき年に開けず、後の対象者やその家族らの嘆願により2年遅れで実施する形となった。
同集いの対象者は2002年4月2日から03年4月1日までに生まれた男女で、当日は94人が出席。実行委員の上野晴夏さんと野田彩加さんが進行を務め、主催者代表の田嶋勝正町長は昨今の社会情勢の厳しさを振り返りつつ「考え方次第では多くのチャンスが転がっている」と対象者の歩む将来を捉え、若いからこそ何にでも挑戦でき1、2回失敗しても立ち直る力もあると諭しつつ「まずは(20代の)10年間、人生で二度とないぐらい頑張って将来の道筋を見つけてほしい」と励ました。
来賓を代表して町議会の鈴木幸夫議長と県議会の佐藤武治議員が祝辞を述べ、町議会議員複数も列席。教育委員会の濵地弘貴教育次長が岸本周平知事のメッセージを代読し、対象者を代表して瓜田優雅さんが宣誓をして励ましに応えるなどした。
和歌山市で技術職に励む山本龍輝さん(20)は「今まで育ててくれた親や周りの皆さんに感謝しながら、立派な人間になれるよう精進します。親のように人に優しくできる人間になりたい」、地元で看護師を目指し学業に励む堀真日蕗さん(19)は「責任感と大人らしさ、成人した実感を持って頑張り、今まで育ててくれた両親に恩返ししていきたい」と引き締まる気持ちを語った。
同式の対象者は2000年4月2日から01年4月1日に生まれた男女で、当日は57人が出席。実行委員の岡村龍之介さんと荒木麻那さんが進行を務め、田嶋町長は串本には高速延伸やロケットの打ち上げなど明るい話題があることを伝えつつ「若さは最大の武器」として今後の鋭意挑戦を促した。来賓の祝辞や知事メッセージ代読を経て、対象者を代表し髙田紅恋さんが宣誓をして励ましに応えるなどした。
陸上自衛隊の隊員として励んでいる吉村海さん(22)は「署名など皆さまのご協力でしっかりとした成人式を迎えられ感謝していますし、改めて大人になったと実感することができました。うさぎ年ということでこれからもっともっと飛躍できるよう精進します」と心境を語った。
(2023年1月5日付紙面より)
官公庁で仕事始め式
和歌山県庁や各市町村など官公庁で4日、仕事始め式があった。6日間の休業を終えた職員たちは首長らの訓示の下、気を引き締めて新しい一年のスタートを切った。
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新宮市役所別館であった仕事始め式には、職員や来賓の榎本鉄也市議会議長や東原伸也副議長ら約75人が出席した。市歌静聴に続き、田岡実千年市長が「『市政は市民のためにあり』を念頭に、市民生活に密着し諸課題の解決に向けた取り組みを誠心誠意進めていく」と所感表明。
防災や子育て、観光、市民サービス、新型コロナウイルス感染症、経済など、各種施策を展開していくとし「さまざまな課題に対しても『市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまち』の実現を念頭に、職員と共に渾身(こんしん)の力を込め取り組んでいく」と誓いを新たに「市民の笑顔のために、私たちも笑顔で一年、一生懸命頑張っていきましょう」と訓示した。
榎本議長は「対立と批判からは何も生まれない。後ろ向きな議論ではなく、『市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまち』の実現を目指して懸命に汗を流していきたい」。
向井雅男副市長が「皆さんの英知と情熱を引き上げていただき、一致団結して課題に取り組んでいきたい」と乾杯の音頭。速水盛康教育長が「先の展望をしっかりと築き、また見据えながらご努力を」と述べ、万歳三唱で士気を高めた。
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那智勝浦町は、庁舎大会議室で仕事始め式を開いた。約50人の管理職職員が出席し、今年の業務に取り組むに当たり、気持ちを新たにした。
町歌を斉唱後、堀順一郎町長は昨年も新型コロナウイルスの感染予防やワクチン接種、経済対策、マイナンバーカード利用促進などに取り組んだ職員をねぎらった。
職務については「『仕事は昨年と同様だから行う』『上司に言われたからする』のではなく、何のために行うのかをそしゃくしてほしい。私たちは町民のために存在している。一人一人が自覚を持って職務に当たってほしい」と訓示した。
岡田秀洋教育長は「健康管理にご留意してほしい。みんなが一つになった那智勝浦町を目指していきたい。1年間、よろしくお願いいたします」と呼びかけた。
(2023年1月5日付紙面より)
恒例のマグロ初市 (那智勝浦町 )
はえ縄漁による生鮮マグロの水揚げ量が日本一の那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で4日、初市が行われた。この日は高知、大分、宮崎県のはえ縄漁船6隻がメバチ、キハダ、ビンチョウの各マグロなど約60㌧を水揚げした。天候不良で昨年末に減少した水揚げだったが、初市では例年並みに回復し、市場は50社80人の仲買人で活気づいた。クロマグロの水揚げはなかった。
初市開始前の午前6時50分ごろには式典が開かれた。堀順一郎町長はマグロの水揚げや町の水産振興に寄与する関係者らに感謝を述べ「コロナ禍も終息が見えず、ロシアのウクライナ侵攻による原油高もあり、大変な経済状況だと思う。町としても支援に努めていきたい。皆さまの安全と大漁を祈念しております」と話した。
続いて、和歌山県漁業協同組合連合会の片谷匡副会長が「漁業者の皆さまが今年も安全に漁をされ、仲買人・関係事業者さまが全国に素晴らしいマグロを多く届けられるように願っています」。
勝浦魚商協同組合の木下勝之組合長が「活動をもって業界に貢献し、地域全体が飛躍向上できるよう頑張りたい」とあいさつした。同町議会の荒尾典男議長の音頭で乾杯後、初市が開始された。
県漁連勝浦市場の太田直久市場長は「今年は良いスタートが切れたと思う。最近10㌔以下のビンチョウがよく交じっているため、クロマグロが早い時期に水揚げできるのではないかと期待している。今年はうさぎ年、飛躍の1年になれば」と語った。
初市の水揚げ量はメバチが約400本、キハダ約70本、ビンチョウが約3600本の約60㌧だった。主に関西や関東、東海地方へ出荷される。
(2023年1月5日付紙面より)