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2023年01月26日
1 熊野地方も白銀の世界
  

 今季一番の非常に強い寒気が流れ込んだ24日から25日にかけて、太平洋側にも雪雲が流れ込み、熊野地方に積雪をもたらした。太平洋側では25日、天気が回復して晴れる所も多くなる見込みだが、依然として冷え込みは続く予報。路面凍結や水道管凍結などに注意が必要だ。

 気象庁によると、25日朝の最低気温は▽古座川町西川で氷点下4・1度▽熊野市新鹿で氷点下3度▽新宮市で氷点下2・5度▽串本町潮岬で氷点下2・2度―など、各地で平年を大幅に下回った。熊野市、御浜町、紀宝町では一時大雪警報が発表された。

 JR西日本と東海は25日、大雪の影響で周参見―新宮間、新宮―多気間で一時運転を見合わせた(同日正午現在)。

 和歌山県では25日午前8時現在、県内道路11路線(17区間)で通行規制を実施。那智勝浦新宮道路の市屋ランプ交差点―高森交差点間を通行止めとしている。

  □     □

■雪遊びに大喜び



 太地町立太地小学校では、1時間目の授業を変更して雪遊びに。普段、触れる機会の少ない雪の感触を楽しんだ。大石湧琉君(4年)は「こんなに積もったのを見るのは初めて! 1時間目の算数が雪遊びになってうれしい」。畑地咲音君(同)は「雪合戦と雪だるま作りをする」と笑顔で話していた。

(2023年1月26日付紙面より)

新宮市の熊野川河川敷=25日午前8時30分ごろ
JR紀伊勝浦駅=同日午前7時ごろ(読者提供)
紀宝町大里=同日午前9時30分ごろ
七里御浜海岸=同日午前9時30分ごろ
珍しい雪の感触を楽しむ児童ら=同日午前8時ごろ、太地小学校
2023年01月26日
2 3年ぶり区外参拝迎え営む
 添野川でいくさ地蔵尊例祭  (古座川町 )

 古座川町添野川(そいのがわ)にあるいくさ地蔵尊で24日、例祭が営まれた。今年は区外参拝を受け入れ、航空自衛隊串本分屯基地の鳥塚直樹司令と仲本耕士副町長も代表参列。添野川区の山崎勝好区長を筆頭に12人が信心を注いだ。

 大坂の陣に出兵した出身者・彦八が往路で野にうずもれたこの地蔵尊に気付き、里に一人残す母の元へと戻れるよう祈願。無事帰路に就くことができ、この地蔵尊を添野川へ迎え安置したとされる。

 その伝承にあやかって戦時に弾よけの護符を配り全国から参拝を集めた経緯もあり、その名残を示すように例祭には串本町須江にある同基地の歴代司令が遠路参拝するところとなっている。

 現在は添野川にある善光寺(伊藤收工住職〈兼務〉)の境外地蔵として護持し、毎年1月24日の午前10時に法要を営んでいる。今年は雨上がりで寒さが幾分和らぐ中でほこらを開帳し、同地蔵尊をじかに拝みながら順次焼香。恒例の餅まきは参列少数により餅配りへと置き換えたが、ほぼ例年通りの形で例祭を収めた。

 おととしと昨年は新型コロナウイルス感染拡大を抑えるため区外からの参拝の遠慮を呼びかけたため、受け入れは3年ぶりとなる。伴い歴代司令の慣習を受け継ぐこととなった鳥塚司令(51)は「隊員のみならず同基地一帯の皆さまの生活を守ってほしい、という思いで安全を願いに参った」とコメント。山崎区長(74)は「今年は司令や副町長をお迎えできて良かった。願うところの第一は区民の健康だが、ここはいくさ地蔵。私たちだけでなくウクライナ侵攻が終息しみんなが健康で過ごせれば」とこの地蔵尊に願うところを語った。

(2023年1月26日付紙面より)

いくさ地蔵尊をじかに拝んで信心を注ぐ参列一同=24日、古座川町添野川
2023年01月26日
3 ふるさとの歴史と文化
 熊野曼荼羅絵解きで学ぶ  (城南中学校 )

 城南中学校学校運営協議会(森本祐司会長)は24日、新宮市立城南中学校(吉田元紀校長)で、ふるさと学習として「熊野曼荼羅(まんだら)の絵解き」を行った。2年生52人が半数ずつ、組ごとで受講。生の絵解きに触れ、熊野の歴史と文化についての知見を深めた。

 昨年も2年生を対象に行っており、2回目となる。新宮市観光協会ガイドの西浦康代さんが絵解き役として、熊野比丘尼(びくに)の装束をまとい、森本会長と共に参加した。なお森本会長は、同協会の専務理事でもある。

 森本会長はあいさつで熊野比丘尼を「熊野三山を全国で紹介した女性ら。熊野詣でを全国に広めたと言えると思う」と紹介。「今日の絵解きは、人の一生の話。ぜひ最後まで楽しんで」と呼びかけた。

 西浦さんは絵解きに先立ち、熊野の歴史と文化についてスライドで説明。平安時代に京都から多くの皇族や貴族が、熊野古道を通って熊野三山に訪れ、「蟻(あり)の熊野詣」と呼ばれたこと。熊野古道には「中辺路」「大辺路」などがあること。2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産登録されたことなどを語った。

 戦国時代以降になると、だんだんと参詣者が少なくなったため、熊野比丘尼が絵解きを行い、熊野信仰を全国へ広めたことを解説。年に1度、所属寺院に寄付を納め、免許を更新して、再び全国へと旅立ったことも伝えた。

 この後、「熊野観心十界曼荼羅」の絵解きを実施。絵柄を指し示しながら、人が生まれ、人生の坂を上りやがて下ること。生前の行いによっては畜生道、餓鬼道、地獄道などに転生すること。落ちる地獄も罪状によって種類があることなどを、時折歌を交えつつ語った。「生前の心がけ次第で素晴らしい世界に行けるが、もっと大事なことは熊野にお参りすること」とまとめた。

 谷奥光輝(みつき)さん(14)は「(歴史や文化で)知らなかったこともたくさんあった。絵解きを聞くのも初めてで、自分がした悪いことの内容でどの地獄に行くかが決まっているところが興味深かった」と話した。

(2023年1月26日付紙面より)

熊野曼荼羅の絵解きを行う西浦康代さん=24日、新宮市立城南中学校
ふるさとの歴史や文化に関する知見を深めた
2023年01月26日
4 家内安全や無病息災祈り
 宝光寺で斎講営む  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町長井の宝光寺(西山十海住職)で24日、恒例行事の斎講(ときこう)が営まれた。参列した地域住民らは、大念珠とも呼ばれる大きな数珠を全員で繰りながら、家内安全や無病息災を祈った。

 斎講は元々、仏に昼食をささげる儀式で、「皆で集まって食事を取る」という意味もある。昔の人々が稲刈りを終え、農作業を休む日として、ねぎらいの意味もあったとされている。

 西山住職によると、正月や田植え、収穫など縁起の良い善月の1月、5月、9月に合わせて祈祷(きとう)を行う善月祈祷の一つでもあるという。

 例年は餅まきも盛大に行われ、厄年の住民が餅をまき、多くの人々でにぎわっている。コロナ禍となってからは、3年間中止で法要のみとなっている。

 この日は西山住職が読経し、住民らが大きな数珠を全員で持ち、百万遍数珠繰りを行った。その後、子安地蔵で厄払いの法要があり、前日に住民らが準備した餅を紙に包んだ「護符」が配られた。

 斎講を終え、西山住職は「斎講は田垣内や大野地区などでも営んでいるが、百万遍の数珠繰りがあるのはこの寺のみ。斎講と数珠繰りは元々別のものだが、時代の流れの中で一緒になったのでは。今日は1年間の家内安全や無病息災を念じて祈祷いたしました」と話した。

 尾﨑嘉彦区長は「コロナの終息や家族、皆さまの健康などを祈った。地域の高齢化で、伝統ある行事の継続も難しくなりつつある。しかし、皆さんと協力しながら今後も続けていきたい」と語った。

(2023年1月26日付紙面より)

家内安全や無病息災を祈り百万遍数珠繰りを行う住民ら=24日、那智勝浦町の宝光寺
子安地蔵でも法要が営まれた
2023年01月26日
5 寒さにひるまず咲き進む  観光協会前のヒマワリ  (串本町 )
2023年01月26日
6 松本山雅FCがキャンプ  総合運動公園多目的Gで  (串本町 )
2023年01月26日
7 地域活性化について学ぶ  紀宝町の取り組みから  (近大新宮 )
2023年01月26日
8 上野展望台の修繕が完了  宇久井ビジターセンター  (那智勝浦町 )
2023年01月26日
9 4年に1度の選挙イヤー  統一地方選で新宮市議選や県議選など  
2023年01月26日
10 「まっぷる新宮」配布中   
2023年01月26日
11 お菓子作りに挑戦  下田児童館で子ども料理教室  (新宮市 )
2023年01月26日
12 候補者12人の訴え  紀宝町議選  
2023年01月26日
13 期日前投票始まる  鵜殿地域交流センターで  (紀宝町議選 )
2023年01月26日
14 一面の星空、見上げる  紀宝町で冬の天体観望会  
2023年01月26日
15 2年ぶり、滝つぼ凍る  那智の滝も雪化粧  
2023年01月26日
16 お悔やみ情報
  
2023年01月25日
17 郷土の宝を後世へつなぐ 文化財防火デー前に訓練 (熊野本宮大社)

 「文化財防火デー」(1月26日)を前に、田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で23日、防火訓練が実施された。大社職員で組織する自衛消防隊や神職、田辺市消防署本宮分署、田辺市消防団本宮支団本宮分団・請川分団から約40人が参加し、放水訓練などを通じて防火意識と文化財愛護意識の高揚を図った。

 文化財防火デーは、1949(昭和24)年に奈良県の法隆寺金堂で発生した火災で壁画が焼損したことを契機に制定された日。貴重な文化財を火災や震災、その他の災害から守るため、全国で防火運動が展開される。

 熊野本宮大社は、第一殿・第二殿(西御前・中御前)、第三殿(証誠殿)、第四殿(若一王子)が国指定重要文化財に指定されており、宝物殿には国・県指定の有形文化財である絵画や工芸品が収蔵されている。

 今年の訓練は、宝物殿奥の山林から出火し、境内を巡回中の神職が火事を発見したという想定で実施。小雨が降る中、参加者らは初期消火や119番通報、文化財の搬出などを行い、最後に延焼予防のため檜皮(ひわだ)ぶきの社殿に向けて一斉に放水した。

 田辺市消防署本宮分署による立ち入り検査や、瑞鳳殿の店舗職員も参加した自動体外式除細動器(AED)・消火器訓練もあり、地域も一体となって取り組んだ。

 訓練後、井戸清明・田辺消防署本宮分署長は「迅速に消火活動が行われていた。地域の方々の協力もあって防火が守られており、大変ありがたい」と講評。

 九鬼宮司は「日本の47都道府県には、それぞれの地域の神社仏閣、文化財が遺(のこ)されている。郷土の宝であるこれらの文化財や熊野権現造りの社殿を後世に受け継いでいくことがわれわれの責務。これからより一層寒い時期となるが、職員一同火に気をつけ、文化財愛護の精神を広めていきたい」と誓いを新たにした。

(2023年1月25日付紙面より)

延焼を防ぐため社殿に一斉放水=23日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2023年01月25日
18 情報共有、施策に反映
 災害対策本部各部が報告  (新宮市 )

 新宮市役所別館で23日、令和4年度災害対策本部報告会があった。本部長の田岡実千年市長や副本部長の向井雅男副市長に災害対策本部員や防災対策課職員、災対各部班長らが取り組みを報告。情報や現状を共有した。

 近い将来、発生が予想されている南海トラフを震源とする大震災。新宮市では、同大震災などの大災害に対応するため、対応マニュアルの作成や修正、実践的な訓練を各部で行い、防災力を高め不測の事態に備えている。

 報告会は、2016年の熊本地震を契機に「災対本部各部の具体的行動計画の作成」や「行動計画に基づく災対本部各部における実効性のある訓練の実施」、「災害本部各部から本部長・副本部長への報告」を行い、大災害に対応した体制を整え、今後の防災施策に反映させることを目的に実施している。

 新型コロナウイルス感染症の影響などで4年ぶりとなった開催に当たり、田岡市長は「災害から一人の犠牲者も出さないという信念で、職員一丸となって対応していく中で、それを実現するためには災害への備えや訓練が非常に重要となってくる。本日の指示に基づき、各部、各支部の災害対応に向けた取り組みを継続し、実施していただくとともに、職員一人一人が災害に対する主体的な取り組みを継続し、市民の信頼に応えるために努力を」とあいさつした。

 災対▽総務部▽救助部▽技術部▽水道部▽医療救護部▽消防水防部▽熊野川支部▽三輪崎支部▽高田支部―が、マニュアルの作成・更新や行動計画の見直し、訓練の実施など、それぞれ取り組みを発表し、防災部局がコメントした。

 報告後には竹田和之防災対策課長が、ブラインド方式を導入した訓練の実施や収集した情報の災対本部への報告、災害対応知識の向上に向けた取り組みなどを提言し「今後も全庁挙げて災害対応を」と呼びかけた。

 向井副市長は「課題の報告や防災部局からの指摘もあった。課題を踏まえて、さらに災害対応への取り組みを進めていただきたい」。

 田岡市長は各部に対して総括を行い、さらなる防災意識向上に協力を求めた。

(2023年1月25日付紙面より)

災対各部が取り組みなどを報告した=23日、新宮市役所別館
2023年01月25日
19 小中学生対象に機会提供
 ロケット打ち上げ体験会  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)が21日、串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターや望楼の芝でイベント「モデルロケット打ち上げ体験会」を開き、事前に申し込んだ小中学生14人に体験の機会を提供した。

 和歌山ロケット応援団後援、おひさま基金活用協議会協賛。内容は▽ロケットワークショップ(WS)▽モデルロケット製作▽同ロケット打ち上げ―の3部構成で、WSはロケットガイドの神保圭志さんが担当し他地域と比較しながらのスペースポート紀伊やロケット「カイロス」の紹介、打ち上げる人工衛星がどのような利便をもたらすか、打ち上げの楽しみ方などで要点をかいつまんで解説した。

 中盤以降は県宇宙教育研究会の太田昇事務局次長(串本中教諭)を講師に迎え、14人は個々にモデルロケットキット「アルファ3」を組み立て、望楼の芝で打ち上げに臨んだ。同所ではイベント「本州最南端の火祭り」実施中で、その会場アナウンスで紹介されたこともあり来場者も多数注目。全員が同伴の家族も見守る中で打ち上げを成功させて体験を終了した。

 今回は同キットの予備分を使って島野会長や会場とした南紀熊野ジオパークセンターを代表して大江晃司さんもモデルロケットの一連の流れを体験し理解を得た。

(2023年1月25日付紙面より)

ロケットや人工衛星などの紹介をする神保圭志さん(右)=21日、串本町潮岬
太田昇事務局次長指導の下でモデルロケットの製作や打ち上げを体験する参加者ら
2023年01月25日
20 市民サービス向上に協力
 大塚製薬と包括連携協定  (新宮市 )

 新宮市と大塚製薬㈱は23日、包括連携協定を締結した。今後、両者は市民の健康寿命の延伸や熱中症対策などの各分野において、市民サービスの向上と地域の活性化を推進する取り組みを展開していく。

 同社では、47都道府県をはじめとする全国の自治体と健康に関する包括的な連携協定を締結し、医療関連事業とニュートラシューティカルズ関連事業で培ってきた健康情報やノウハウを生かした取り組みを実施している。

 日々の健康維持増進や疾病管理、また、災害時の健康支援など、地域ごとに異なる課題に対してトータルヘルスケア企業として幅広く専門的な情報などを提供し、地域の人々と共に健康づくりを推進している。

 なお、同市との協定締結は県内で7自治体目(和歌山県除く)となる。

 新宮市役所で締結式が行われ、田岡実千年市長と同社ニュートラシューティカルズ事業部の吉田卓史・関西第一支社支店長が協定書にサイン。締結に当たり、田岡市長は「当市では、地域の皆さまが安心安全で心豊かに元気に暮らせるまちづくりに向けて、市民生活に密着した諸課題の解決に向けた取り組みを進めているが、大塚製薬さまのこれまでの取り組みによる知見や企業ネットワークをご活用させていただき、市民の皆さまの生活をより良いものにしていくため、協定を機に相互に連携・協力できることを心強く感じています」とあいさつ。

 吉田支店長は「35年以上にわたって、お子さまからご高齢の方まで熱中症対策として水分補給の大切さを訴える活動をしてきた。そういった強みの他にも、市民の方々に健康情報を発信していければ」と思いを語った。

 今後、両者は協力体制の下、市民を対象とした健康教室の開催などの「健康づくり」、啓発や講習会などを通した「熱中症対策」、物資提供などの「災害対策」、スポーツ教室や既存スポーツイベントへの協力などを含めた「スポーツ振興」のほか、協定の目的達成に資する事業を展開していくという。

(2023年1月25日付紙面より)

吉田卓史・関西第一支社支店長(前列中央左)と田岡実千年市長(前列中央右)が協定書にサインした=23日、新宮市役所
2023年01月25日
21 坂野医院が優勝
 第186回職場対抗ボウリング大会  
2023年01月25日
22 3種目で優勝果たす
 県高校バドミントン新人大会  (新翔高校 )
2023年01月25日
23 医療センターに車椅子5台  県トラック協会青年協が寄贈  (新宮市 )
2023年01月25日
24 電気と磁石で科学する!  少年少女発明クラブ  (新宮市 )
2023年01月25日
25 道路沿いのごみを拾う  宇久井中学校が地域清掃  (那智勝浦町 )
2023年01月25日
26 業界の繁栄や安泰を祈願  新宮木材協同組合が末社参り  
2023年01月25日
27 大同会3年ぶり獅子だし  奉納などに向け稽古開始  (串本町 )
2023年01月25日
28 貴重な寺宝持ち出し守る  成就寺と無量寺で防火訓練  (串本町 )
2023年01月25日
29 団体は紀宝柔道会が優勝  南郡・熊野スポ少交歓大会柔道の部  
2023年01月25日
30 1人超過の選挙戦に突入  12人が届け出、29日に投開票  (紀宝町議選 )
2023年01月24日
31 湯煙の中、熱戦を展開
 3年ぶり、仙人風呂でかるた大会  (田辺市本宮町 )

 田辺市本宮町の川湯温泉にある「仙人風呂」で22日、第20回「新春!仙人風呂かるた大会」が開催された。15チーム60人が参加し、温泉に浮かべた杉板製のかるたの争奪戦を繰り広げた。

 仙人風呂実行委員会(芝伸一会長)と熊野本宮観光協会(名渕敬会長)が主催する2001年から始まった人気のイベント。河原を掘ると至る所から温泉が湧く大塔川の一部をせき止め、73度の温泉と川の水を引き入れた野趣あふれる「仙人風呂」で、風呂に浮かべたかるたを奪い合う。新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりの開催となった今回は、感染拡大対策として1試合2チームによる勝ち抜き戦とした。

 開催に当たり、名渕会長は「3年ぶりの開催となったが多くの人にお集まりいただきありがたい。この川湯温泉の仙人風呂、よろしければSNS(交流サイト)などで『いい所だったよ』とたくさん発信してください」と呼びかけ、参加者の健闘を願った。

 芝会長扮する仙人がくじ引きで対戦カードを決定。平安衣装をまとった詠み手が、地元有志「くまのじかるたプロジェクト」が作製した「くまのじかるた」を詠み上げると、今年のえと・ウサギや戦闘もの、全身タイツなどカラフルな衣装に身を包んだ参加者らが、風呂に浮かぶ約250枚のかるたを目がけて突進。熱い戦いを展開した。

 今回は田辺市の地元勢はもちろん、遠方からは愛知県や大阪府、京都府、兵庫県からも参加があった。

 新宮市から初めて参加した「佐野おやじの会」の中村優さんは「敗者復活戦で復活したが上位入賞は無理だった。来年は『佐野おかんの会』を立ち上げて、共に再チャレンジしたい」。

 見事優勝を勝ち取った「バカサバイバー」は「名古屋から来たかいがあった。防衛のために来年も参加したい」と喜びを語った。

 冬の風物詩・仙人風呂の開設期間は2月28日(火)まで(予定)。時間は午前6時30分~午後10時で入浴は無料。問い合わせは同観光協会事務局(電話0735・42・0735)まで。

(2023年1月24日付紙面より)

湯煙の中、かるたを奪い合う=22日、田辺市本宮町の仙人風呂
優勝した「バカサバイバー」の皆さん
2023年01月24日
32 火災や事故防止に努める
 消防団丹鶴分団が神倉神社清掃  (新宮市 )

 新宮市消防団丹鶴分団(杉下和夫分団長)は22日、御燈祭(おとうまつ)り(2月6日)に向けて神倉神社の清掃活動に取り組んだ。

 山内での火災や事故を防止しようと毎年この時期に実施している。この日は団員19人が参加。竹ぼうきなどを手に枯れ葉を掃き、枝打ちをして松明(たいまつ)の火が燃え移らないよう、整備に汗を流した。

 なお、今年の御燈祭りは、昨今の新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み、3年連続の上(あ)がり子参加中止が決定している。

 かつては上がり子として毎年祭りに参加していた杉下分団長。自身の息子や孫も3歳の頃から一緒に上がっていたという。数年前からは消防団として祭りに協力。当日の警戒や防火活動に当たっている。

 この日の活動に当たって「今年も神事のみとなったが、来年こそは従来通りに斎行されることを願っています。消防団として、火災や事故防止のために力を尽くしていきたい」。

 初めて清掃活動に参加した田端昭寛さんは「丹鶴地区に住んでいるが、お互いを気にかけ合うような昔ながらの近所付き合いが残っており、人々の温かさを日々感じています。昨年9月に入団したが、可能な限り地域に貢献したいと思っている。今日は団の皆さんと一緒に活動することができてすがすがしい気持ちでいっぱい」と話していた。

(2023年1月24日付紙面より)

清掃活動に参加した皆さん(一時的にマスクを外して撮影)=22日、新宮市の神倉神社
協力して掃除を行う分団員ら
2023年01月24日
33 3年ぶりの光景、2500人見物 潮岬で「本州最南端の火祭り」 (串本町)

 串本町潮岬にある望楼の芝で21日、イベント「本州最南端の火祭り」があり夕暮深まる中での芝焼きの光景が約2500人(主催者発表)の見物を集めるなどした。

 このイベントは南紀串本観光協会(島野利之会長)が主催。芝焼きは枯れ芝に火を放って芝地に混入した雑草を焼きつつ地中にある芝本体の芽吹きを熱で促す管理手法として知られ、望楼の芝では日没後に営むことで観光資源化しこのイベントに結び付けて誘客を図っている。

 おととしと昨年は新型コロナウイルスの情勢により中止の判断をしたため、今年は3年ぶりの実施。芝焼き前には物産販売や舞踊披露、潮岬に根付く味覚・しょらさん鍋(トビウオのつみれ汁、地元の漁師飯の一つ)の振る舞いや同・芋餅の販売といった趣向があり、今年は特に別系統でモデルロケット打ち上げ体験会や潮岬灯台特別一般公開といった見どころもあり一足早い参集を誘った。

 日没に合わせて芝焼きが始まり、主催者を代表して島野会長が「3年ぶりの火祭りへ大勢の皆さまにお集まりいただき、関係者一同大変喜んでいます。これから人もどんどん動き、ロケットも打ち上がって串本町はガンガン盛り上がると思う。観光協会も頑張るので、ご協力のほどよろしくお願いします」とあいさつして見物を歓迎。この日町内で交流会議に臨んだ本州四端の首長(串本町、山口県下関市、岩手県宮古市、青森県大間町の市長や町長)が視察で立ち寄り、潮岬在住の佐藤武治・県議会議員と共に祝辞を寄せ鈴木幸夫・町議会議長も列席して祝った。

 県立串本古座高校弓道部(堀切暖木〈あこ〉部長)の部員7人が火矢を放って点火をし、演出花火を合図にして事前に延焼を食い止める緩衝帯を設けた芝地東側への火入れを開始。見物で集まった人々は炎がじわじわと広い芝地に燃え広がっていく様子を見学場所や潮岬観光タワー上などから見守った。

(2023年1月24日付紙面より)

3年ぶりに実施された「本州最南端の火祭り」の芝焼きの様子=21日、串本町潮岬
火矢を放つ県立串本古座高校弓道部の皆さん
あいさつする島野利之会長(右)と控える来賓(左から鈴木幸夫・町議会議長、佐藤武治・県議会議員、山本正德・宮古市長、前田晋太郎・下関市長、田嶋勝正・串本町長、野﨑尚文・大間町長)
2023年01月24日
34 資源になる廃品を回収
 太田小学校の保護者ら  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立太田小学校の育友会(宮井一也会長)は22日の朝、地域の廃品回収を実施した。保護者や児童、各区の区長、教職員らが協力し、再生可能な資源となる廃品の回収・分別に汗を流した。

 同校育友会が長年実施している取り組みで、夏と冬の年2回実施。収益は水泳で使う救命胴衣や電子黒板など、子どもたちの学習環境改善のために活用される。

 朝8時から作業を開始し、大人たちが軽トラックで各区のアルミ缶、段ボール、新聞紙を回収。小学校の駐車場では子どもたちも協力し、ビニールひもを切ったり、混入物がないかの確認をしたりした。

 きちんと仕分けされた資源を前に、太田真理愛さん(1年)は「すごくやる気で朝起きた。アルミ缶をコンテナに入れるために投げるのを頑張った」。下地ひまりさん(2年)は「段ボールが重たくて、運ぶのが疲れた」とそれぞれ達成感を味わっていた。

 宮井会長は「太田地域に根付いている活動で、この日のために資源を取っておいてくださる方も多い。大変ありがたい」と話していた。

(2023年1月24日付紙面より)

子どもたちも廃品回収に協力=22日、那智勝浦町立太田小学校
2023年01月24日
35 会員35人がごみ拾い  シルバー人材セが一善運動  (紀宝町 )
2023年01月24日
36 8年ぶりの選挙戦か  元職出馬で、定数11に12人  (紀宝町議選 )
2023年01月24日
37 家族で水害時の行動考える  クロスロードゲーム大会  (紀南P連 )
2023年01月24日
38 一人でも多くの協力呼びかける  勝浦LCが献血奉仕活動  
2023年01月24日
39 熊野川の恵み、活かすため  第1回フォーラムで意見交換  (熊野川天然資源再生連絡会 )
2023年01月24日
40 1位に杉本光朗さん  写連新宮支部1月例会  
2023年01月24日
41 新たな気持ちで活動継続  新宮市役所周辺をごみ拾い  (たばこ組合紀南支部 )
2023年01月24日
42 育てた米でポン菓子  児童生徒が作り味わう  (高田小中学校 )
2023年01月24日
43 本州四端連携の現況確認  役場本庁で首長交流会議  (串本町 )
2023年01月24日
44 お悔やみ情報
  
2023年01月22日
45 人手不足で給食に問題 3中学校、月2回なしに (那智勝浦町)

 那智勝浦町立の宇久井、那智、下里の3中学校の給食に、問題が生じている。調理員の不足により1月に2回、給食を提供できず生徒に「弁当持参」を求める事態に。募集は以前からかけているが人手不足で集まらず、18日現在で解消のめどは立っていない。

 3校の給食は多くの保護者の要望を受け、2020年7月に始まった。3校それぞれで調理するのではなく、下里中で3校分を調理し、他の2校へと運ぶ「親子方式」が取られている。22年12月までは問題なく給食を提供できていたが、調理員の不足は以前から生じており、休日の関係で1月に、とうとう提供できない日が生じてしまった。

 同町教育委員会によると、調理員の不足は定年も含む退職に伴うものだが、突然退職するわけではないので当然、それを見越した新規募集はかけていた。しかし応募はなく、つい最近になって、ようやく1人採用になったが、それでも不足の解消までは至らず、今も募集はかけ続けているという。

 2月以降の給食の提供に関しては、3校ともに18日現在、検討中。同町教委は「一日も早く必要数の調理員を確保し、(登校日は)毎日提供できる体制を取っていきたい」と伝えている。

 また、調理員の募集に関しても「興味がある方は、ぜひ連絡を」と呼びかけている。問い合わせは、那智勝浦町教育委員会学校教育課(電話0735・52・4686)まで。

(2023年1月22日付紙面より)

調理員の不足で給食提供に問題が生じている=18日、那智勝浦町立宇久井中学校
2023年01月22日
46 次世代に自然を残すために
 産廃車両の抜き打ち検査  (新宮市 )

 和歌山、三重両県は20日、新宮市五新の新宮自動車整備工業協同組合で産業廃棄物運搬車両に対する抜き打ち検査を実施した。警察官が車両に停止を求め、県職員らが運転手たちに積載物の内容や排出先などを聴取し、軽油の抜き取り調査も行った。悪質な事案については雇用主に対し、指導・警告などを行う。

 廃棄物処理法違反の罰則は、5年以下の懲役、1000万円以下の罰金、法人は3億円以下の罰金が科せられる。この検査は、産業廃棄物の不法投棄など不適正処理の未然防止と環境汚染の原因である不正軽油撲滅が狙い。

 和歌山県による抜き打ち検査は2016年度から県内各地で開始され、両県での実施は今回で6回目。21年度はコロナ禍のため、中止となった。

 県によると、19年度は新宮市で実施し11台を検査。法定書類を所持していないなどの違反が3件あった。20年度は三重県御浜町で6台を検査し、指摘事項はなかったという。

 この日は、和歌山県環境生活部環境政策局循環型社会推進課廃棄物指導室や東牟婁振興局健康福祉部衛生環境課、和歌山県税事務所、三重県環境生活部廃棄物対策局廃棄物監視・指導課、新宮警察署から約20人が参加。

 産業廃棄物積載車両が3(がれき類1、木くず2)台、その他空車6台の計9台を調査し、軽油の抜き取りも実施。結果、携帯書類や車両表示の不備などについて、3件の指導を行ったとした。

 また、抜き取った軽油に混和の嫌疑があるものは販売先など、流通経路を調査し、原因が確認された際は、課税処分が行われる。

 県環境生活部循環型社会推進課廃棄物指導室の秋月邦洋室長は「両県には優雅な自然環境がある。次世代の子どもたちに残すためにも活動を進めている。今後も不正行為の抑止のために、三重県や関係機関と連携して取り組んでいきたい」と話していた。

(2023年1月22日付紙面より)

産業廃棄物運搬車両を聴取する県職員ら=20日、新宮市五新の新宮自動車整備工業協同組合
積載物の確認も実施した
2023年01月22日
47 獣害対策=餌付けをやめること
 豊かな里山づくり講座  (紀宝町 )

 獣害研究家の「雅(まさ)ねえ」こと、井上雅央さんを招いての「豊かな里山づくり講座」が19、20日の2日間、紀宝町であった。2日とも約30人が参加し、初日は紀宝はぐくみの森で講演、2日目は阪松原地区で現地実習があり、参加者は「餌付けをやめる」といった発想の転換による獣害対策を学んだ。

 みえ森と緑の県民税市町交付金事業を活用し、町立図書館が主催。獣害研究家の井上さんは、獣害対策で目覚ましい実績を挙げ、全国各地で講座を開いている。

 講演では「獣害対策は分かれば簡単」と切り出し「動物は安心して食べられる場所に住みたいだけ。安心できる場所こそが餌付け。獣害に遭う田畑は餌付けに成功したことと一緒。対策は餌付けをやめるだけ」と伝えた。

 柵は「気休め柵」と「効く柵」があるとし、見た目は同じだが効く柵は3重構造。柵の外側は見渡しを良くし、周辺は餌なしゾーンにする。動物から届く餌や隠れるスペースがない所に挟まれた柵のみが効果を発揮する。イノシシ目線でどう見えているかが重要と説明。「動物に食べられて腹が立っても立たなくても餌には変わりない。イノシシやシカが悪いのではなく、餌付けした自分が悪い。餌付けをやめるための環境づくりを」と発想の転換を求めた。

  □     □

■〝えらいこっちゃ〟の場所は?



 2日目は、阪松原地区の協力を得て現地実習。田や畑で柔らかい緑の草、電気柵の隙間、入り口の開いた柵などの餌場を見つけ、全員で「えらいこっちゃ」と声を張った。

 井上さんは「何が起きているか理解しないと失敗する。動物の立場に立って考えると分かってくる」と強調。▽毎日食べないと生きていけない▽体験を基に行動する▽その日の餌が見つかればいい▽安心できる場所に住みたいだけ―といった動物の習性を紹介し「田んぼや畑に現れるのは餌があって安心だから。動物に住もうと思わせた自分が悪い」とした。

 「稲刈り後の田はごちそうの宝庫。柵の入り口が開いていると入りたい放題になる。『冬は入られてもいい』が間違い」と指摘し「稲刈り後も電気柵を撤去せず、24時間通電を」とアドバイス。

 「10月に草刈りすると餌がなくなる2月にごちそうの草が生えてくる。9月10日ごろまでに刈ると冬枯れして餌ではなくなる」と解説。「田んぼや畑は皆さんの宝物。みんなで気付き、教え合おう」と呼びかけた。

(2023年1月22日付紙面より)

井上雅央さんと共に餌付けにつながる場所を見つける
2023年01月22日
48 困難乗り越え新たな出発 卒業証書授与式を挙行 (近大新宮高)

 新宮・東牟婁地域のトップを切って21日、新宮市の近畿大学附属新宮高校(池上博基校長)で第58回卒業証書授与式が挙行された。3年にわたるコロナ禍で最も影響を受けた学年ともいわれる本年度の卒業生122人が、困難を乗り越えそれぞれの道へ新たなスタートを切った。

 池上校長が各クラスの代表者に卒業証書を授与。式辞では思想家ルソーの言葉を引用し「卒業生の皆さんにとって、人としてより良く生きるための誕生の場、自分ならではの価値を創造した場が本校。自ら学習し、考え、困難を克服し、素晴らしい『第二の誕生』を迎えられたであろうことを確信している」と述べ「本校で学んだ誇りを胸に、これからの時代を力強く生き抜いて」と言葉を贈った。

 卒業生を代表して小屋敷卓真さんが、入学直後の休校や近大新宮祭をはじめとする多くの行事の中止など、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた高校生活を振り返り「高校生活には密な場面がつきものなのに、いろいろな制限によって我慢を感じることも多くあったが、この3年間を過ごした私たちはより強く成長することができた。これからは、社会をつくり上げる一員となれるよう頑張っていきたい」と述べ、これまでの生活を支えた家族や教職員ら全ての人に感謝を伝えた。

(2023年1月22日付紙面より)

卒業生を代表して小屋敷卓真さんが答辞=21日、新宮市の近畿大学附属新宮高校
2023年01月22日
49 小さな実が無数に  新宮市でフユイチゴ  
2023年01月22日
50 薬物のいらない社会とは  下里中で小林仁さんが講話  (那智勝浦町 )
2023年01月22日
51 正月の遊びを満喫  丹鶴幼が「たこ揚げ大会」  (新宮市 )
2023年01月22日
52 「山のごちそう」味わう  給食に和歌山県産シカ肉  (宇久井小 )
2023年01月22日
53 地域福祉への尽力に感謝  管内の3人に表彰状を伝達  (東牟婁振興局 )
2023年01月22日
54 救急出動は過去最多に  第7、8波の影響受け  (熊野市消防管内 )
2023年01月22日
55 動き合わせてダンス練習  1、2年生が発表会に向けて  (矢渕中 )
2023年01月22日
56 広報誌朗読しCDに  しおり会に厚労大臣表彰を伝達  (御浜町 )
2023年01月22日
57 お悔やみ情報
  
2023年01月21日
58 幸福を招く縁起物
 節分前に「吉兆」作り  (熊野速玉大社 )

 節分(2月3日)を前に、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では、縁起物の「吉兆(きっちょう)」作りが大詰めを迎えている。上野宮司をはじめとした同大社職員や巫女(みこ)、敬神婦人会のメンバーらが今月10日ごろから制作に取りかかっていた。大(約80~90㌢)200本、小(約50㌢)800本を20日から同社で販売しており、希望者には郵送する(送料別、着払いのみ)。また、今年は特大(約100㌢)も数十本用意。特大に関しては郵送不可。

 「吉兆」は「良いことの兆し」の意味があり、古い信仰では、「お正月様(年神)」が「今年は豊年、凶事・疫病の起こらぬ良い年」と祝福したことから、この福神を迎えた木のことを「吉兆」という。

 大社境内の山林で採ったヤナギの枝を上野宮司が剪定(せんてい)して束ね、大福帳、小判、お守り、タイなどの小物をくくり付け、仕上げに直径約2~3㌢の赤、白、青、紫などの「もち花」を付けた縁起物。

 ヤナギはその生命力の強さ、力強さなどから福神が宿るとされている。節分に飾ると商売繁盛、家内安全などの幸福が訪れると信じられている。

 吉兆は2月3日(金)の節分祭でも授与するが、人気があり午前中で売り切れてしまうことも。値段は大が3000円、小が1800円。郵送希望者は同大社に(電話0735・22・2533)で問い合わせを。なお、特大は5000円となっている。

 今年の節分祭は、午前10時から「お焚き上げ」を開始。午後8時まで。「追儺式」は午後7時から。新型コロナウイルス感染症の状況にもよるが、鬼が登場し福豆をまく。

 厄よけ祈とうは午前9時から午後8時まで。参拝の際はマスク着用などの感染対策に協力を。

(2023年1月21日付紙面より)

大詰めを迎える「吉兆」作りの様子=20日、新宮市の熊野速玉大社
色鮮やかな吉兆
2023年01月21日
59 「はだかの王様」の人形劇
 劇団すぎのこが巡回公演  (太地こども園 )

 太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長)で19日、「劇団すぎのこ」による巡回公演が開かれた。3~5歳児36人が「3匹のヤギ」や「はだかの王様」を観賞した。

 公益財団法人すぎのこ芸術文化振興会が実施する公演。1964年に誕生した同法人は、どんな山あい、島しょ・へき地、小規模施設の子どもたちにも生の舞台のぬくもりを届けようと活動を続けている。

 園児たちは開演前から「面白そう」「映画館みたいだね」とドキドキワクワク。アンデルセン童話でおなじみの「はだかの王様」では、「美しすぎて愚か者や悪い子には見えない服」という詐欺師の口車に乗せられた王様や周囲の人々を人形たちが演じた。生き生きと歌ったり踊ったりする人形たちに、園児たちもクスクス笑い声を上げて楽しんでいた。

 劇の終わりには「3匹のヤギで、トロルの声が面白かった」「迫力があった」などの感想が聞かれ、人形とハイタッチをしていた。

(2023年1月21日付紙面より)

人形劇を観賞する園児たち=19日、太地町立太地こども園
人形とハイタッチ!
2023年01月21日
60 従業員の多幸など願う
 県労働基準協会が安全祈願祭  (新宮市 )

 (公社)和歌山県労働基準協会新宮支部(支部長=堀起佳・新宮鉄工所社長)・安全衛生部会(部会長=萩原信也・㈱小森組常務取締役)の会員らは18日、新宮市の熊野速玉大社で令和5年安全祈願祭を執り行った。約30人が参列し、従業員の安全や幸福を願った。

 同協会は、労働基準法・労働安全衛生法等関係法令の普及に努めるとともに、労働条件の確保・改善のための啓発や相談、労働者の安全確保と健康確保のための啓発活動を展開し、事故や災害防止に寄与すること、また、勤労者の福祉の向上に寄与することを目的としている。

 県内に五つの事務所があり、新宮市清水元に事務所を置く新宮支部では、約350の会員を擁している。

 安全祈願祭では、神職の祝詞に続いて堀支部長や新宮労働基準監督署の嶋本輝樹署長、萩原部会長らが玉串を奉てんした。

 祈願祭後は同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」に場所を移し、新宮労働基準監督署の乾孝行監督・安衛課長が安全衛生講話を行い、労働災害発生状況や法改正のポイントなどを説明。会員らは労働災害防止のため学びを深めた。

 安全祈願祭の斎行に当たり、堀支部長は「コロナ禍になって3年余り。日常の生活や行動、働き方などに変化をもたらしているが、この1年が安心安全で良き年であることを願っています」と協会の運営に協力を求め、嶋本署長は「今年のえとであるうさぎにあやかり、家内安全・労働安全に努めつつ、さらなる飛躍と向上の年になれば」などとあいさつした。

(2023年1月21日付紙面より)

安全祈願祭に参列した皆さん=18日、新宮市の熊野速玉大社
約30人の会員が参列し、1年の安全や幸福を祈願した
2023年01月21日
61 大学との共創で課題解決
 和大と連携協力協定締結  (串本町 )

 串本町と国立大学法人和歌山大学が19日、連携協力に関する包括協定を締結した。当面は防災、次世代人材育成、教育の各分野と行政課題解決に主眼を置いた連携を推し進め、町域における教員や学生の活動促進を図るため旧同町役場古座分庁舎内にあるコワーキングスペースの同協定に基づく活用を模索するという。

 この協定は、双方の継続的連携による地域発展と学術振興、ひいてはその成果を受け継ぎいっそう進展させる人材の育成が大枠の目的。同大学は県内で同町を含め7自治体とこの協定を締結しているが、現任の伊東千尋学長にとっては今回が初の締結で相応に思い入れも深まる状況となっている。

 この日は同町役場本庁で調印式があり、町側から田嶋勝正町長と平井治司副町長、総務課の杉本隆晴課長、企画課の名田倍也課長、大学側から伊東学長と紀伊半島価値共創基幹(通称・Kii―Plus)の小川雅則特任教授、有馬専至特任参事、西川一弘准教授、木皮享地域連携マネージャーが出席。田嶋町長と伊東学長が協定書2通に署名をし、発効させた。

 基づく第一歩を踏み出すに当たり田嶋町長は「高速道路やロケット、南海トラフ巨大地震など、いい材料もつらい材料もある中、継続的に町を運営していくためにクリアしなければならない課題はたくさんある。(和大の)先生方の力をお借りして、これら問題点を解決していきたい」とあいさつ。伊東学長は「今の社会をきっちり守る活動の先で可能性ある未来に向け大学の力を使っていただければ」と応え、目指す地域創生の考えを掲げて「この協定でパートナーシップを明確にし、共に明るい未来をつくるため足並みをそろえて活動したい」と意気込んだ。

 同大学は締結前よりマナビィスト支援セミナー・企画ゼミ〈紀南の部〉や串本古座高校地域協議会の「出張!和大くろしお塾」、町立潮岬中学校における仕事人ワークショップや町スクールバス津波防災プロジェクト会議などで複数の教員が同町に貢献してきた実績があり、これら連携に要する滞在を長期化しやすくすると同時に大学の存在感を強める意味でも同スペースを現地拠点の一つとして位置付けたい考え。

 その点について伊東学長は「(教員だけでなく)南紀に出る学生も増える中、コワーキングスペースを使えば滞在時間を長く取れるようになりフィールドワークの成果も上がる。地元に大学生が顔を出す機会も増え、このことは南紀にも良い効果を与えると思う」と展望を思い描いた。

(2023年1月21日付紙面より)

連携協力に関する包括協定を締結した田嶋勝正町長(左)と伊東千尋学長=19日、串本町役場
2023年01月21日
62 優勝は藤本さん(男性)、戸石さん(女性)
 那智勝浦町体協グラウンドゴルフ部新春大会  
2023年01月21日
63 音楽に合わせて体動かす
 初めてのリズムトレーニング学習会  (神倉少年野球クラブ )
2023年01月21日
64 宇久井が県大会へ
 サッカーJA全農杯東牟婁予選  
2023年01月21日
65 薬物乱用の危険を学ぶ  外部講師招き特別講座  (神倉小学校 )
2023年01月21日
66 「ここ一番」のために大事なこと  新年特別講演会で小林祐梨子さん  (新宮市 )
2023年01月21日
67 ゆらゆらだるまで福笑い  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2023年01月21日
68 もみすり~精米を経験  高池小の5年生10人ら  (古座川町 )
2023年01月21日
69 恒例の「手のひら体操」も  今年最初の「カフェいっぷく亭」  (紀宝町 )
2023年01月21日
70 活動再開のきっかけにも  いきいきサロン代表者交流会  (紀宝町 )
2023年01月21日
71 入学に向け友達と交流  2年ぶり人権フォーラム  (矢渕中学校区 )
2023年01月21日
72 職場体験や修学旅行を報告  宇久井中で総合学習発表会  (那智勝浦町 )
2023年01月21日
73 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第57回】お鍋は食育の宝庫!  

 寒い日が続きますね。わが家では毎年冬になるとどうしてもお鍋の回数が多くなり、「またお鍋?」と子どもに嫌がられてしまいます(笑)。あの手この手でお鍋のスープの味を変えたりしながら、お鍋を出しています。洗い物も少ないし、材料を切って入れるだけだし、お鍋は忙しいお母さんの味方ですね。

 そして、安心してください。お鍋でも食育はできます! むしろ食育の宝庫です!

 基本的に何を入れてもいいわけですから、お買い物で食材を選んでもらうのもお勧めです。葉野菜だけでも、白菜や水菜・キャベツなど色んな種類がありますよね。そして、大抵野菜は冬野菜になります。材料をカットするのを手伝ってもらってもいいと思います。包丁を使わせるのが心配な幼児の場合は、手でちぎってもらってもいいと思います。また、小学生から中学生くらいであれば、白菜のそぎ切りを教えてあげるというのもお勧めです。断面積が大きい方が、味がしみやすいということが分かるはずです。

 また、食べるときでもいいのですが、冬野菜のすごさをぜひ教えてあげてください。例えば、白菜やキャベツ・春菊などは冬の代表格。土の上にできる野菜だから、冬の寒さで凍ってしまわないように水分量を減らして、糖を蓄えているので、よくかむと甘みを感じることができます。さらに、土の中にできる、大根やニンジン、ゴボウなどは体を温めてくれる野菜です。もちろんショウガもそうです! こういった会話をするだけでも、とても良い食育になります。

 鶏団子やつみれを一緒に作ってもいいですし、野菜の型抜きや、シイタケの飾り切りを経験させるのもお勧めです。最後に〆(しめ)の雑炊を作る時も、食育になります。わが家では必ずお米を洗うのですが、皆さまのお宅はどうでしょう? 私は娘に「お米を洗ったほうが、周りのぬめりが取れてサラサラの雑炊になって、スープの味がよくしみ込むよ」と伝えています。でも、洗わずにとろとろの雑炊が好きという方もいらっしゃいますよね。私は、食育で大切なのは「自分の家では洗うけど、洗わずに作るお家もある。洗ったらサラサラになって、洗わないとトロトロになる」ということを教えてあげることではないかと思うのです。お鍋の雑炊の醍醐味(だいごみ)は、お米を洗うかどうか、ではなく、野菜やお肉・お魚から出ただしを最後まで味わうことですよね。お米は洗っても洗わなくてもいいわけです。でも、洗って作ることもある、ということを知っていることが大切だと思うのです。お鍋一つとっても、色んな種類があって、いろいろな作り方があります。地域によっても食べるお鍋もさまざまです。それを知るだけでも、子どもたちにとってはとてもいい勉強になります。

 お鍋がおいしい季節。ぜひお鍋を通して食育してみてください。そして、ご飯作りも楽に、笑顔でお鍋を囲んでください。それこそが最高の食育であることは言うまでもありません。

(2023年1月21日付紙面より)

2023年01月21日
74 お悔やみ情報
  
2023年01月18日
75 シャチのご当地ポストでPR
 役場前に4基目を設置  (太地町 )

 太地町は17日、役場庁舎前でシャチをモチーフにした青色のご当地ポストのお披露目を行った。町内4基目となるポストで、これまでと同じく「クジラの町 太地町」をPRしていく方針だ。

 ポストは地域振興や観光資源化などを目的に、日本郵便と連携して町が寄付する形で設置に至っている。

 地域の特色を示すご当地ポストは各地にあり、本紙エリア内ではJR那智駅に黄色のポスト、熊野本宮大社に「八咫(やた)ポスト」がある。

 同町ではこれまでに、太地町立くじらの博物館前と道の駅「たいじ」、JR太地駅舎前にポストを設置。町内外の人や観光客などに人気の撮影スポットとなっている。

 今回も3基と同様、地元で活動するクジラの造形愛好家らで組織する「ホエール・アート・ミュージアム」の山門基秀さん、前芝真人さん、石田一勝さんらが制作。

 オスとメスのシャチのシルエットが描かれているほか、上部には強化プラスチック製の愛らしいシャチがはがきを持ったデザインとした。完成には約2カ月を要した。

 山門さんは「クジラ観光の町。セミクジラ、ゴンドウクジラ、バンドウイルカに続き、今回は人気鯨種のシャチ。SNS(交流サイト)でも喜んでもらえたら。観光客は博物館止まりだが、これまでのポストに加え、役場への設置で、町中への動線ができれば。今後も継続し制作していきたい」と話した。

 式典では日本郵便近畿支社郵便・物流オペレーション部集配担当部長の松本光功さんが「ポストが地域住民の方々、観光業への橋渡しとして活躍できれば幸いです」。

 紀南地区連絡会統括局長の南方慎一朗さんが「観光の起爆剤になれば。今後も自治体と連携して地域を高め、盛り上げる取り組みを進めていきたい」とあいさつ。

 漁野洋伸副町長は「地元技術者の皆さま、日本郵便さま、太地郵便局さまの尽力に感謝している。ポストは町内外から高い評価を受けており、観光や地域振興につなげていきたい」と話した。

 太地郵便局の小河則行局長は「記念撮影をしたり、手紙を投函(とうかん)いただくことで、『クジラの町 太地町』のPRとなる。多くの方に、町に来ていただき、地域の発展・活性化の一助となれば」と語った。

 式典前に、新ポストの設置が行われた。元々あったポストは、長年の役目を終え、撤去された。

(2023年1月18日付紙面より)

シャチをモチーフとした4基目のご当地ポストが設置された=17日、太地町役場
シャチのご当地ポスト
2023年01月18日
76 最強メンタルをつくるには
 神倉少年野球クラブが学習会  (新宮市 )

 神倉少年野球クラブ(須川幸太監督)は15日、新宮市福祉センターでメンタルトレーニングに関する学習会を開いた。株式会社輝(き)っかけ代表取締役の増田篤紀さん(33)が「可能性の発揮~実力発揮にはコツがある~」と題して講話し、クラブ所属の選手8人やコーチ、保護者らが参加した。

 「心技体+生活」を基本とする神倉メソッドを共有し、技術向上や体づくり以前の「心」の段階から成長を促そうと今年初めて企画。増田さんは「人が輝くきっかけをつくる」を目標に、甲子園出場を目指す全国の高校球児たちのメンタルコーチを務めている。

 増田さんは最初に「スポーツには心技体という言葉があるが、心は見えないから、どうやって鍛えればいいのかあまり理解されていない」と話し、野球でいいプレーができるときの心の状態として▽自信がある▽楽しい(ワクワク)▽感謝―の三つを挙げた。最強メンタルをつくるため「言葉、表情、動作にはそれぞれプラスとマイナスがある。『疲れた』『めんどくさい』という言葉を、『頑張った』『最高』『ナイス』などに変えていこう。学校でも家庭でも、いい言葉、いい表情、いい動作で過ごすことがいい心をつくる」と説明した。

 実際に、本気のじゃんけんやナンバーワン宣言といった手法を実践。「○○(名前)スマイル!」と言って笑顔をパスし合う「スマイルパス」では、子どもたちから「楽しかった」との言葉がこぼれた。

 南春大(はるひろ)君(9)は「本気のじゃんけんが面白かった。これからの練習で、声を出すことを頑張りたい。フルスイングのナンバーワンになりたい」。

 須川監督は「最初は恥ずかしいという感情が勝っていたが、途中からいい雰囲気になったのでは。子どもたちの主体性を引き出していくことは、必ず今後の人生にも役立つはず。練習前に教わった手法を実践していく」と話していた。

(2023年1月18日付紙面より)

「スマイルパス」を実践する選手たち=15日、新宮市福祉センター
増田篤紀さん
2023年01月18日
77 町内の平穏無事と終息祈る
 海翁禅寺で秋葉山大権現祈祷  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町勝浦の臨済宗海翁禅寺(武内宗隆住職)で15日、一年の間、町内で火災や盗難がないよう祈願する「火盗守護秋葉山大権現御祈祷(きとう)」が営まれた。町消防団(下地将仁団長)の幹部や団員7人が参列した。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、前夜は規模を縮小してどんど焼きを実施。おととし、昨年に引き続き、15日の餅まきも中止となった。

 今年の祈祷は天候不良のため、山頂の祠(ほこら)では行わず、「熊野弁財天」「火盗守護秋葉山大権現」「熊野波切不動」が祭られる同寺広間で実施された。

 武内住職と武内洪淵(こうえん)副住職が読経を行い、火伏せの神「火盗守護秋葉山大権現」に今年の平穏無事を祈願した。

 また、昨年に引き続き、洪淵副住職の息子の弥那人(みなと)君(勝浦小2)も法衣を身に着け、参列した。

 下地団長は「町内の災害や火災がないように安全を祈るととともに、コロナ終息も祈念しました」。

 洪淵副住職は「火災や盗難の減少に加え、すぐには難しいと思うが、コロナ禍以前の生活に戻ることができるように祈りました」と話した。

 武内住職は「町内の皆さまの無事と安全を祈願いたしました。早くコロナが終息し、これまで通りの生活が無事に送ることができる年になってほしい」と語った。

 同寺の「火盗守護秋葉山大権現」は町消防団が願主となって建立され、1969(昭和44)年に同寺総檀家(だんか)が再建したという。

(2023年1月18日付紙面より)

秋葉山大権現祈祷が営まれた=15日、那智勝浦町の海翁禅寺上の山頂
前日のどんど焼きでは雨対策をして実施(海翁禅寺提供)
2023年01月18日
78 世代超え津波避難考える
 田原で「逃げ地図」WS  (串本町 )

 串本町田原にある山村交流センターで16日に「逃げ地図」づくりワークショップ(WS)があり、同町立田原小学校(山路和彦校長)の3~5年生7人と田原区(宮本敏治区長)の区民8人らが世代を超えて津波避難を意識し考える機会を得た。

 このWSは、文部科学省「防災対策に資する南海トラフ地震調査研究」を受託する京都大学防災研究所が主催。南海トラフを震源とする大地震に伴う津波の到達が早い点で同町総務課防災・防犯グループへ実施を相談し、同グループも迅速な避難の啓発に役立つとして協力することとしたが、いざ実現を目指す段階で新型コロナウイルスの情勢に直面。踏み出せない状況がしばらく続き、この日ようやく感染症予防対策を講じて実施へとこぎ着けたという。

 「逃げ地図」は東日本大震災を教訓とし、津波避難の発想を支援する取り組みとして日建設計ボランティア部が考案。同研究所はその実践研究を重ねる明治大学の山本俊哉教授の研究室と田原小や田原区を仲立ちし、作成と検討の両機会を届けた。

 当日は田原小と田原区に加え、町職員も参加。山本教授は津波避難タワーの有無と避難経路の支障(倒壊による通行不能状態)の有無で四つの前提を示し、各前提に3者が入り交ざるようグループ分けし同研究室や同研究所のメンバーも後押し役で加わって「逃げ地図」づくりに取り組んだ。

 この地図は同区の白地図上にまず避難先(高台)をマークし、後期高齢者が3分間で歩ける距離を示す革ひもを定規にして避難経路を段階的に塗り分けた内容。色は避難先に近い区間から順に緑→黄緑→黄色→オレンジなど遠いほど赤に近づく使い分けをし、避難先までどれぐらいの時間がかかりどの辺りが津波第1波到達に対し厳しい状況かが分かる形に仕上がった。その結果や感じた事柄を発表して作成を終了。以降は大人のみの第2部とし、「逃げ地図」で見えてきた地域の課題解消の検討を体験した。

 一連の活動を経て山本教授は「この取り組みにはいろいろと良いところがあるが、どこに逃げられるかが大人から子どもへ伝わった点で子どもにも良い経験ができたと思う」、仲立ちをした同研究所の牧紀男教授は「(津波から)逃げられることをちゃんと知ることが大切。今日はそのいい機会になったと思う」と講評。宮本区長は「教わったことを頭に入れ、いざというときに対応していきたい」とあいさつをし、実施に感謝した。

 田原小の寺西秀君(5年)は「(田原区内は)道が狭いことやブロック塀が多いことが分かり、怖いなと思った。学校とか山の近くにいる時間をもっと増やそうかなという気持ちになった」と取り組みの実感を語った。

(2023年1月18日付紙面より)

「逃げ地図」づくりに取り組む田原小児童ら=16日、串本町田原の山村交流センター
「逃げ地図」から見えてきた課題検討の結果を発表しあう田原区民ら
2023年01月18日
79 元気良く体を動かす  浦中さんの「あそびライブ」  (鵜殿保育所 )
2023年01月18日
80 大岡春雄さんに感謝状  平典子さん人権擁護委員に委嘱  (紀宝町 )
2023年01月18日
81 農作物の出来が良い年に  林松寺で作柄占う試粥会  (御浜町 )
2023年01月18日
82 生徒会の有効活用に協力  城南中でリサイクルバザー  (新宮市 )
2023年01月18日
83 井関クラブを修復  外観一新、倉庫も増設  (那智勝浦町 )
2023年01月18日
84 新年のお茶稽古に励む  浮島児童館で「初釜」  (新宮市 )
2023年01月18日
85 地殻流体で連動性考える  北佐枝子さん迎え講演会  (南紀熊野GPC )
2023年01月18日
86 雨で仮設道路崩れる 大斎原の潜水橋 (田辺市本宮町)
2023年01月18日
87 お悔やみ情報
  
2023年01月14日
88 寺地優太さんが内閣総理大臣賞
 市長訪問し受賞報告  (新宮市 )

 近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)の寺地優太さん(2年)がこのほど、中高生を対象にした科学コンクール「第66回日本学生科学賞」中学の部で、内閣総理大臣賞を受賞した。12日、寺地さんは市役所を訪れ田岡実千年市長に受賞報告。「これからも研究を進めていきたい」と展望を語った。

 1957(昭和32)年にスタートした同科学賞は、中学生、高校生を対象とした歴史と伝統ある日本最高峰の科学コンクール。

 毎年9~10月に身の回りの小さな疑問や不思議の解明、教科書に書かれている学説に対する疑問の解決などについて、個人や生徒が共同で取り組んだ実験・研究・調査作品を募集し、専門家により書類審査とプレゼンテーション審査を行い、優秀な作品を表彰するもの。

 今回、寺地さんは「ウミホタルは血の匂いを感じて餌をみつける」をテーマに研究し、最高賞である同賞を受賞。昨年12月24日に東京都江東区の日本科学未来館で表彰式が行われ、式典後には臨席された秋篠宮さまから興味を持ったきっかけや今後の展望などについて質問を受けたという。

 なお、寺地さんは昨年、「令和3年度わかやまネイチャー・アワード」個人部門において、「ウミホタルの嗅覚について」をテーマに研究し入選を果たしている。

 ウミホタルに興味を持ったのは、小学生の時に参加した新宮市少年少女発明クラブ(瀧野秀二会長)でウミホタルを採取したことがきっかけ。以降、刺激を受けると発光物質を分泌する神秘的な生態に魅せられ、小学5年の時から研究を続けている。研究には妹の絢星さん(神倉小5)も協力。飼育を担当するなど、実験を後押しした。

 また、研究や実験に当たっては、三重大学の「ジュニアドクター育成塾」や瀧野会長らの支援も受けている。

 学校では、スーパーサイエンス部に所属する寺地さん。池上校長は「他のメンバーにとっていい刺激になっていると思います」。田岡市長は「中学生のレベルではなく、専門家並みの研究をされている。将来、研究者として活躍してくれることを期待しています」と激励した。

 寺地さんは「ウミホタルは2、3㍉の大きさだけど、餌を食べているところを見ると一生懸命生きていていとおしく思う。ウミホタルの生態についてはまだ分からないところがあるので研究を続けたい。甲殻類の養殖に役立てることができれば」。

 「室内・屋外での実験を組み合わせられたのは、新宮というまちの環境だからこそだと思います」と話していた。

(2023年1月14日付紙面より)

ウミホタルの研究で内閣総理大臣賞を受賞した寺地優太さん(右から3人目)=12日、新宮市役所
2023年01月14日
89 「丹鶴ホール」が最優秀賞受賞
 きのくに建築賞で高評価  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」がこのほど、「第6回きのくに建築賞~ワカヤマの魅力ある建築~」において最優秀賞と和歌山県知事賞を受賞した。12日、設計者の山下設計・金嶋設計共同企業体の金嶋正人さん、施工者の村本・三和特定建設工事共同企業体の大前智裕さんが市役所を訪れ、建築主の田岡実千年市長と喜びを分かち合った。

 「丹鶴ホール」は、地上鉄筋コンクリート造(4階図書館は鉄骨造)。敷地面積約9248平方㍍、建築面積約2959平方㍍、延べ床面積は約6444平方㍍。

 文化ホール(1~3階)・熊野学コーナー(2階)・図書館(4階)で構成され▽一人一人がまちづくりの担い手▽人が中心となる施設▽生き生きとしたまちへ 人輝き文化奏でる都市―を基本理念に、市民を中心とした文化創造活動を通した熊野地方の価値の創出を目指して2021年10月にオープンした。デッキからは熊野速玉大社や神倉神社、新宮城跡、熊野川などを眺望することができる。

 なお、敷地内では施設建設に当たって2015年に縄文~江戸時代にいたる遺構や遺物が発見。昨年11月に「新宮市下本町遺跡」として国史跡に指定されている。

 きのくに建築賞は、県建築士協会、県建築士事務所協会、日本建設家協会近畿支部和歌山地域会の3団体によるまちづくり協議会が主催し、郷土の美しい景観に寄与する優れた建築者を地域資産と捉え、それを見いだす場として創設したもの。

 和歌山の建築文化の向上と、活気ある魅力的で美しいまちづくりに寄与することを目的としている。

 今回は12年以降に完成した建築物が対象。昨年11月20日に県立近代美術館で開催された最終審査では、書類選考を通過した紀三井寺ケーブル山麓駅や有田市民水泳場「えみくるARIDA」、和歌山城ホールなどを抑え、歴史的背景や景観との調和、眺望などが審査員から高評価を受け最高賞を受賞するに至った。

 このたびの受賞を受け、金嶋さんは「プロポーザルから完成まで足かけ7年。ずっと携わらせていただき、いろいろな問題もあったが最終的にこういう賞を頂きうれしく思っている。基本設計の段階から歴史から形を発想するという考え方はあったが、大変勉強になりました」。

 大前さんは「これから50年、60年残る建物の施工に携われたことは光栄なこと。三和建設としても大きなチャレンジだった。実際に施設を使用されている方々を拝見すると施工させていただけて本当に良かったと感じます」と笑顔。

 田岡市長は「建設に当たってはいろいろなことがあったが、結果的に大変貴重な遺跡の発見にもつながった。遺跡も国史跡に指定され、二重の喜び」と思いを語った。

 なお、同施設は(公社)日本サインデザイン協会が主催する日本サインデザイン賞においても入選を果たしている。

(2023年1月14日付紙面より)

最優秀賞を喜ぶ(左から)金嶋正人さん、速水盛康教育長、田岡実千年市長、大前智裕さん=12日、新宮市役所
新宮市下本町の「丹鶴ホール」
2023年01月14日
90 望楼の芝で「火祭り」準備 観光協会と消防が両輪で (串本町)

 南紀串本観光協会(島野利之会長)と串本町消防本部(寺島正彦消防長)が12日、潮岬にある望楼の芝でイベント「本州最南端の火祭り」の準備に取り組んだ。

 この準備は、21日(土)午後1時~6時30分ごろ実施予定のイベントで行う芝焼きの延焼を止める緩衝帯を東側の芝地外周に設ける内容。同協会職員15人が手分けして幅約3㍍を意識しながら外周に火を入れて枯れ芝を焼き、必要以上に延焼しないよう同本部職員15人が散水で火勢を調整する形で進めた。

 引き続いて芝地西側一面にも火を入れたが、昨年終盤の刈り込みで枯れ草が少ないため焼けるところだけ焼いた段階で作業を終了した。

 このイベントは同芝の管理手法として取り入れている芝焼きを日没直後から営み、夕闇深まる中で広がる炎の幻想的な光景で観光誘客を図る内容。実施前には物産販売、しょらさん鍋(トビウオのつみれ汁)振る舞い、芋餅販売、舞踊披露、式典、県立串本古座高校弓道部による火矢射式(点火式)、演出花火といった趣向もある。新型コロナウイルスの情勢でおととしと昨年は中止したため、本年度は3年ぶりの実施予定。感染症予防の一環で餅まきと串本節がないが、本州四端の市町長が視察する予定で同協会によるモデルロケット打ち上げ体験会(事前申込者対象、午後3時ごろ打ち上げ予定)や田辺海上保安部と紀の国灯台利活用推進委員会による潮岬灯台特別一般公開(午後2時~4時30分、当日受け付け)が連動する予定で、例年に増して見どころは多い。

 これら状況を踏まえて島野会長は「もちろん新型コロナウイルスの状況も直前まで注視するが、気持ちとしてはやりきりたいという思い。実施にこぎ着けたときには、各自の感染症予防を呼びかけて大勢の皆さんに楽しんでいただきたい」とコメントした。

 当日のイベント実施の有無などの問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)まで。

(2023年1月14日付紙面より)

芝地の東側外周を一定幅で焼く協会関係者や消防本部職員=12日、串本町潮岬の望楼の芝
2023年01月14日
91 御燈祭りに備え安全確認
 神倉神社の石段検分  (新宮市 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で13日、石段検分が行われた。2月6日(月)の「御燈祭(おとうまつ)り」に向け、関係者が石段の安全を点検。ひび割れなどが73カ所見つかり、祭り当日までに修繕していく。

 「御燈祭り」は1400年以上前から続いているとされており、熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財(重文)に指定されている。白装束に荒縄を巻いた「上(あ)がり子」と称する参拝者が神倉山で松明(たいまつ)に御神火を受け、山門の開閉とともに急峻(きゅうしゅん)な石段を一気に駆け下る勇壮な祭りとして例年、全国から大勢の人が訪れている。

 今年は前向きな検討が行われていたものの、新型コロナウイルス感染症第8波の襲来を案じ、約2000人の上がり子が山門内に集結することによって長時間の3密が避けられない状況にあることを考慮。クラスター(感染者集団)が発生する危険が高くなると予想されることから、3年連続となる上がり子の参加中止の判断に至った。

 当日は正午から神倉山への入山を制限し、報道関係者や一般撮影者の入山も禁止。最少人数の神職と介釈(かいしゃく)のみで営まれ、翌7日(火)の御燈祭り奉祝祭、餅まきも中止する。

 点検には同大社や神倉神社奉賛会(猪飼三雄会長)、神倉青年団(中山忠吏団長)などから13人が参加。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(1147~99年)が寄進したと伝わる自然石を積み上げた538段の石段を一段ずつチェックし、石が動くなどの問題箇所にチョークで印を付けていった。猪飼会長は「3年連続の規模縮小は残念だが、現状を考えると仕方ない。『来年こそ』の思いを諦めず、本来の祭りができることを信じています」と話していた。

(2023年1月14日付紙面より)

石段を点検する祭り関係者=13日、新宮市の神倉神社
2023年01月14日
92 子どもの交通安全に役立てて  3市町教委へ横断旗贈る  (こくみん共済 )
2023年01月14日
93 アンプセットを寄贈  紀宝町建設業組合が地域貢献で  (鵜殿保育所 )
2023年01月14日
94 返礼品開発などで寄付額倍増  ふるさと納税、見込み額上方修正  (紀宝町 )
2023年01月14日
95 獅子舞の練習に熱  青彦神社例大祭に向け  (井関神楽会 )
2023年01月14日
96 大学入学共通テストへ出発  新宮高、近大新宮高生ら  
2023年01月14日
97 愛好者173人が試合に臨む グラウンドゴルフ「新年初打ち大会」 (串本町)
2023年01月14日
98 県大会の結果を町長に報告  ビブリオバトル町代表2人  (串本町 )
2023年01月14日
99 一斉放水や分列行進など  新宮市・那智勝浦町で出初め式  
2023年01月14日
100 オガタマノキが開花  宇久井ビジターセンター  
2023年01月14日
101 日本とベトナムの文化交流  藤紀流家元が現地で日舞披露  (新宮市 )
2023年01月14日
102 お悔やみ情報
  
2023年01月08日
103 新年迎え、決意新た
 新宮商工会議所「新春年賀会」  

 新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルで5日、新宮商工会議所(関康之会頭)の新春年賀会が開催された。同会議所役員ら約50人が出席し、新春をことほいだ。

 関会頭は冒頭のあいさつで「長かった新型コロナウイルスの影響から脱却する糸口がようやく見え始めたがコロナ前の状態にはまだまだ戻らず、加えて原材料費の高騰や大手チェーン店の出店、人口減少とそれに伴う人手不足、人材不足などにより地方経済を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いている」。

 「商工会議所として、諸問題に積極的に取り組み、『経営改善普及事業』をはじめとして、事業者に寄り添った伴走型の経営支援を引き続き行っていく」と誓いを新たに。

 また、紀伊半島一周高速道路の現状や今後の計画、新宮市の姉妹都市・名取市の名取老女が名取熊野三社を勧請(かんじょう)して今年で900年の節目を迎えることなどに言及。「当商工会議所は課題に前向きに取り組み、会員のための、また、地域のためになる商工会議所として、地域経済の発展に引き続き取り組んでいく所存。エンターテインメントの観点からも『熊野の魅力を再発掘』し、地域の活性化につなげてまいりたいと思っています」と力を込めた。

 来賓として出席した田岡実千年市長は「入国制限の解禁によるインバウンドの本格的な回復に期待し、2025年の大阪・関西万博に焦点を合わせて取り組んでいきたい。また、引き続き令和5年度もサイクルツーリズムに力を入れ、Eバイク(電動アシスト自転車)の増車やサイクリストに向けた情報発信を実施していければ」などとあいさつ。

 榎本鉄也市議会議長は「本市においても地域経済、とりわけ飲食業や観光業をはじめ、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあるが、社会情勢を踏まえ、活気にあふれた魅力あるまちづくりを目指して市当局と共に全力で取り組んでいく」と述べた。

 同商工会議所の夏山晃一顧問が地域発展を祈願し乾杯の音頭。新年の門出を祝った。

(2023年1月8日付紙面より)

夏山晃一顧問の音頭で乾杯した=5日、新宮市井の沢の新宮ユーアイホテル
関康之会頭
2023年01月08日
104 林家染二さんの講演と落語
 新春初笑い演芸会  (那智勝浦町 )

 南紀くろしお商工会(森川起安会長)は5日、那智勝浦町の体育文化会館で新春の集い!「新春初笑い演芸会」を開催した。那智勝浦観光機構、町水産振興会、南紀勝浦温泉旅館組合が協力。「~笑う門には福来たる~思いっきり笑うと元気になれます」と題して落語家の林家染二さんが講演後に落語を披露し、60人が来場した会場は笑いに包まれた。

 染二さんは1984年に二代目林家染二(現四代目染丸)さんに入門。翌85年に染吉として林家一門勉強会で初舞台。97年に「三代目・林家染二」を襲名した。上方落語会では、文化庁芸術祭優秀賞を2度受賞したほか、天満天神繁昌亭大賞など、多数の賞も受賞している。

 また、日航名人会海外公演では19カ国30都市を巡演。2012年からは京都大学で、落語家では初となるゲスト講師を年に1回務めるほか、大学教育や各種社会問題をテーマとした講演などを幅広く活躍している。

 森川会長が来月19日(日)に3年ぶりの開催が予定されている第26回商工祭「南の国の雪まつり」に触れ、「希望する声も多かった。コロナ禍だが、町や経済の活性のために開催したいと思う」。

 演芸会については「楽しい演芸会になることを期待してほしい。今日は思い切り笑っていただければ」とあいさつした。

 染二さんは卓越したトークとともに登場し「はなし家として38年目。小さい頃にこちらに来たことはあるが、仕事では初めて。気楽に笑っていただけたら」と笑いを誘った。

 1部の講演では、入門時、自身の師匠と接する際に重要となる「快のアンテナ」について解説。気配り、目配り、気転が必要であるとし、「師匠が何を求めているのかを知らなくてはいけない。どうすれば人が喜ぶのかを学ぶことができる」と話した。

 笑いについては、自己免疫力が高まり、調和につながると説明し、多くを学んだ笑福亭仁鶴さんとのエピソードや雑談する力の詳細を紹介した。

 母親が赤ん坊をあやす際の声かけ「マザリーズ」を用いることや触れ合いと声をかけ合うこと、「そうだね」「ありがとう」「大丈夫」「ごめんね」「おつかれさま」の言葉などもで重要であると強調した。

 2部では着物姿の染二さんが高座に上がり、落語「車屋」を披露。来場者は笑い声を上げ、大きな拍手を送った。

(2023年1月8日付紙面より)

林家染二さんが落語を披露=5日、那智勝浦町の体育文化会館
来場者が染二さんのトークや落語を堪能した
2023年01月08日
105 子どもたちが雪遊び満喫
 雪フェスティバル、開幕  (飛雪の滝キャンプ場 )

 紀宝町浅里の飛雪の滝キャンプ場で7日、「雪フェスティバル」が開かれた。スノーマシンで雪に覆われた芝生広場に子どもたちが集まり、普段体験できない雪だるま作りやそりなどの遊びを満喫した。8日も午前10時から午後4時まで開かれる。入場無料。

 雪が積もらない紀宝町で雪遊びを楽しんでもらおうと、初めて開催。初日は5㌧の氷を用意し、スノーマシンで雪を降らせた。子どもたちは「冷たい」「シャリシャリしてる」と喜び、雪だるまと一緒に写真撮影するなど、楽しい時間を過ごした。

 8日も芝生広場に雪を降らせる。正午から飛雪米を使用した「飛雪の滝オリジナルマイヤーレモンカレー」(先着100人)、豚汁(先着100人)、午後2時からぜんざいの振る舞いがある。小学生以下にはお菓子の詰め合わせ(先着100人)をプレゼントする。

 午後1時からは点描体験教室、2時30分からアウトドアショップ「Orange」の山本マネージャー、兄弟お笑い芸人「すみたに」によるトークショー「冬キャンの楽しみ方について」も繰り広げる。

 問い合わせは飛雪の滝キャンプ場(電話0735・21・1333)まで。

(2023年1月8日付紙面より)

芝生広場に積もった白い雪=7日、紀宝町浅里の飛雪の滝キャンプ場
そりを楽しむ子どもたち
かわいい雪だるまを作る
2023年01月08日
106 日本林業遺産登録目指し
 「北山川の筏流し技術」  

 北山村教育委員会(泉清久教育長)はこのほど、「北山川の筏(いかだ)流し技術」を今年春ごろの認可に向け、日本林業遺産登録の申請をした。認可を受ければ和歌山県初の日本林業遺産となる。

 1914年に創立した日本森林学会が行う林業遺産認定事業は、2013年に学会100周年を契機として、日本各地の林業の多様な発展の歴史を将来にわたり記憶・記録していくための試みとして発足した。

 候補の推薦は学会員を通じて行われ、林業遺産選定委員会で審議の上、理事会の承認を得て選定となる。なお、22年12月現在では全国で48件が認定されている。

 日本で唯一の飛び地の村である北山村の「筏流し」は、道路もトラックもない、古い時代から良質な木材が育まれる奥熊野の木材を筏師が組み乗り、北山川から熊野川を流し、河口まで搬出輸送していた林業文化。

 現在は筏流しの技術と、筏を組む技術を継承するために観光に転用し、毎年5月から9月までの間「北山川観光筏下り」として世界中から約6500~7000人が体験に訪れる観光の目玉となっており、同村では筏師の後継育成にも力を注いでいる。

 全国に同じような筏流しの歴史はあるが、技術と文化が今も残されており、かつ運航しているのは日本で同村のみとなっている。

 このたびの申請は、日本の林業の歴史として、そして「木の国=紀の国」の語源となるほど、山の資源に恵まれた和歌山県の歴史が色濃く残された文化であり、北山川の険しい渓谷の数ある難所を越えてきた同村の歴史も受け継がれていることから、日本森林学会林業遺産地区推薦委員で大住克博・元鳥取大学教授が推薦した。

(2023年1月8日付紙面より)

昨年の観光筏下りの様子
2023年01月08日
107 「那智の滝」を演歌で  歌手が町長を表敬訪問  (那智勝浦町 )
2023年01月08日
108 徐福公園で微増  年末年始の来場者数  (新宮市 )
2023年01月08日
109 オレンジ色のクチナシの実  浮島の森で熟す  (新宮市 )
2023年01月08日
110 「中上健次と御燈祭り」  市立図書館で企画展  (新宮市 )
2023年01月08日
111 「熊野大花火、開催したい」  河上市長が年頭記者会見  (熊野市 )
2023年01月08日
112 高速道路延伸の効果を紹介  はぐくみの森でパネル展  (紀宝町 )
2023年01月08日
113 お悔やみ情報
  
2023年01月07日
114 変化し時代を乗り越える
 賀詞交歓会に40人出席  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の南紀くろしお商工会は、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)、町水産振興会、南紀勝浦温泉旅館組合の協力の下に5日、町体育文化会館で「新春の集い!~賀詞交歓会~」を開いた。恒例の催しに関係者ら約40人が出席し、交流を深めた。

 賀詞交歓会は商工業、観光、水産が一体となり町の活性化に寄与することが目的。この日の司会は同商工会女性部の大林幸子部長が務めた。

 南紀くろしお商工会の森川起安会長は作家・司馬遼太郎の「疫病は社会を変える」という言葉を挙げ「まさしく現在がそのような状況。われわれに必要なことは衛生管理の行き届いた安心安全な町づくりだと思う。それを念頭に置き、周辺経済の活性化を図らなくてはならない」。

 町の主力産業観光については、本物が求められる時代になったとし「この町にもチャンスが来る。つかみ取るには行政や議会、諸団体、住民が志を一つにすることが肝要。われわれもウサギのごとく素早い動きとジャンプ力で変化し、この難しい時代を乗り越え、新時代を迎えましょう」とあいさつした。

 堀順一郎町長は、これまで町が実施してきた経済対策やさまざまな支援について報告。「町としてはそれらに加えて、子ども・子育てを支援する。さらに住民の安心安全を守るとともに、観光の目玉ともなる避難タワーを築地地区に建設したいと考えている。町が飛躍するためにも、ウサギの耳のようにアンテナを高くして声なき声に耳を傾け、町政を進めていきたい」と語った。

 式典では感染症対策のため、国歌や「一月一日」は斉唱せず、傾聴となった。恒例の鏡開きは行われた。荒尾典男町議会議長の乾杯の後、出席者は近況や新年の抱負などを歓談し、交流した。

(2023年1月7日付紙面より)

町の発展を祈り鏡開きが行われた=5日、那智勝浦町体育文化会館
「新春の集い!~賀詞交歓会~」での乾杯の様子
2023年01月07日
115 「鯨供養」が意味するものは
 歴探スクールで櫻井敬人さん  (新宮市 )

 熊野学研究委員会歴史部会・新宮市教育委員会が主催する令和4年度熊野学講座「第37回歴史探訪スクール」が5日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」であった。太地町歴史資料室学芸員の櫻井敬人さんが「鯨供養」を題目に講話。約40人が聴講した。

 櫻井さんは「日本には人間以外の供養塔がたくさんある。鯨、ウナギ、フグ、牛、豚、鳥、マグロ、木。生き物だけではなくいろいろなものが供養の対象になる」。

 同町にある東明寺の「亡鯨聚霊塔」、熊野市二木島の「鯨供養塔」、那智勝浦町青岸渡寺の「魚霊供養碑」、瑞光寺(大阪市東淀川区)の「雪鯨橋」、岡山県瀬戸内市牛窓町の「大鯨供養塔」などを紹介し、龍昌院(佐賀県唐津市)の「鯨鯢(げいけい)供養塔」、海蔵院(高知県土佐清水市)の「為鯨供養」では地蔵が配置されていると説明。

 太地町・順心寺、東明寺の六地蔵との関連や「六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅〈あしゅら〉道、人道、天道)」・「輪廻(りんね)転生」の関係性に言及し「向岸寺(山口県長門市)の鯨墓には『業尽有情/雖放不生/故宿人天/同証仏果』と記されている。それは諏訪大社が狩猟・肉食の免罪符『鹿食免(かじきめん)』として発行してきた『諏訪の勘文』のもの。生き物を捕らえて食べる、そうすることで畜生道にさまよっていた動物はあの世にいくことができると解釈されてきた。狩猟を生業にする人にとってはありがたい言葉だったのでは」と解説した。

 東明寺の「亡鯨聚霊塔」には「懺摩一会(集まって罪を告白し赦〈ゆる〉しを乞う)妙典石経(妙法蓮華経を石に刻む)」とあるとし、新宮市三輪崎孔島(くしま)厳島(いつくしま)神社の法華塔、高野坂の金光稲荷神社にある石祠、串本町西向の「原町の小堂」にある法経塔などを紹介し「江戸時代の鯨捕りたちは法華経の力を頼りにしていたのかもしれない。亡鯨聚霊塔を建てた人々は、法華経と彼らの善行がもたらす仏の恵みが、人だけではなく今は亡き鯨にも振り向けられ、人と共に鯨も成仏することを願っていたのでは」と話していた。

(2023年1月7日付紙面より)

約40人が聴講した=5日、新宮市の「丹鶴ホール」
櫻井敬人さん
2023年01月07日
116 孫と祖父母のペアで挑戦 主催事業「グラウンドゴルフを楽しもう」 (潮岬青少年の家)

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)の主催事業「新春企画孫(子ども)とグラウンド・ゴルフ(GG)を楽しもう」が5日にあり、小学生以上の孫と祖父母のペア12組24人が試合に挑戦するなどした。

 日本GG協会認定3コースなどの競技環境を常設し、シニア層の練習や大会のみならず施設を利用する青少年層も活動の一環で挑戦するなど幅広い世代の競技愛好を得ている同家。これら利用を支える中で思いついたのがGGで家族の世代間交流を応援するこの主催事業で、敬老の日にちなんだ企画として昨年秋に初実施を目指したが台風接近に伴う荒天で実施できず、次は帰省で家族が集まりやすい正月に期日を設けて再度初実施を目指し実現へとこぎ着けた。

 当日は程よく雲が流れる晴天に恵まれ、前半は各組ごとに約1時間の練習をし昼食休憩。後半は3組ずつの4グループに分かれ、各組とも常に2人が交互に打つルールで2ラウンド計16ホールを回る試合に挑戦した。

 練習をしたことはあるが試合をするのは初めてという河田舞耶さん(12)は「坂になっているホールは難しかったけど、2打上がりもあって楽しかった」。同家を利用するGG愛好者の一人でもある祖父・一夫さん(83)は「孫と二人で挑戦できただけで十分楽しかった」と参加した印象をそれぞれコメント。

 試合終了後は成績上位ペアを発表して拍手でたたえ、山口所長は「グラウンド・ゴルフは高齢者だけではないというところを皆さんに分かっていただき、その輪をもっと広げて親子や家族でもプレーできる状態を今後つくっていきたい。次はゴールデンウイークにこの事業を仕掛けようと思っているので、また参加いただければ」と呼びかけて締めくくった。

(2023年1月7日付紙面より)

孫と祖父母のペアでGGの試合に挑戦=5日、串本町潮岬
初実施に参加したペアの皆さん
2023年01月07日
117 明確な目標持って過ごして
 オンラインで始業式  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長、生徒561人)で6日、3学期の始業式が開かれた。2学期の終業式に続き、各教室をオンラインで中継する形で実施した。

 校歌静聴に続き、東校長があいさつ。携帯電話機市場でアップル社に敗北したノキア社最高経営責任者(CEO)の「何もミスはしていないのに、なぜか負けた」という言葉を引用し、「周りが成長しているときの現状維持は衰退と同じ。時代も含めて自分を取り巻く環境を把握し、明確な目標・意思とシンプルな方法の継続が重要。3学期は1年間のまとめとなる重要な時期。客観的な視点を持って自分の状況を分析し、明確な目標を持って過ごして」と呼びかけた。

 冬休み中に生徒が巻き込まれる事件・事故はなかったが、新型コロナウイルス感染症第8波の感染者数増加が続いていることから、気を抜かずに対策を継続するよう呼びかけがあった。午前中には早速課題テストなどが行われていた。

 県立新翔高校および新宮・東牟婁地方の公立小中学校は10日(火)に始業式が開かれる。

(2023年1月7日付紙面より)

オンラインで中継をつないで式を実施=6日、新宮市の県立新宮高校
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