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2022年06月30日
1 県内唯一の食肉処理場の現状
 老朽化改善望む声  (新宮市 )

 新宮市新宮にある、和歌山県で唯一の食肉処理施設「新宮市食肉処理場」が供用開始から48年を経過し、施設の老朽化が懸念されている。施設利用業者は市に対して、大規模改修を含めた抜本的な改善を求めており、市は県に改修や修繕の必要性を訴え続けている。

 同施設は、1974年7月に供用を開始。以降、冷蔵庫増設や配水管移設工事、汚水処理施設脱水機増設工事などの大規模改修工事を行っており、2015年には汚水排水処理施設改修を実施した。ほか、施設内床の整備や浄化槽設備内ポンプ修繕など、必要箇所の改修や修繕に随時対応している。施設の運営は市の特別会計で賄われており、本年度は約1766万円が計上されている。

 国からHACCP(ハサップ=)の導入が求められる中、品質、衛生管理の向上に向けた取り組みも重要視されている。長年の要望活動が実り、県はHACCP対応の推進を目的に、令和5年度までを期限として令和3年度から畜産施設衛生管理強化支援事業補助金を交付。来年度には供用開始以降、一度も交換できていなかった分離機の交換など設備面の改善を行っていく予定としているが、市単独での維持、管理運営は依然として厳しい状況が続いている。

 同施設では現在、御坊市から三重県熊野市までの8社が利用している。仮に同施設が閉鎖した場合には大阪府や三重県松阪市まで牛を運搬する必要があり、畜産農家や食肉業社に費用面などで大きな負担を強いることにより和歌山県特産の黒毛和種「熊野牛」の値段高騰を招く恐れもある。

 市では「熊野牛推進のためにも施設は存続していかないといけない」とし、引き続き県に対して継続的な支援を要望していくとしている。

  □     □

※HACCP=食中毒汚染や異物混入などの危害要因(ハザード)を把握し、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、危害要因の除去および低減のため、重要な工程を管理し安全性を確保する衛生管理の手法。

(2022年6月30日付紙面より)

施設の老朽化が懸念される新宮市食肉処理場=新宮市新宮
2022年06月30日
2 3年ぶりの祭り斎行に向け
 那智の扇祭り関係者らが協議会  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)社務所で28日、7月14日に営まれる例大祭「那智の扇祭り(火祭)」に向け、「令和4年例大祭斎行に関する協議会」が開かれた。今年は人数制限や斎行時間の変更はあるが、3年ぶりに諸祭儀が例年通り執り行われる。

 協議会は扇祭りを安全、円滑に執り行うため、毎年開かれている。協議会には、保存会役員、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)、新宮警察署、交通指導員協議会、消防本部、消防団、奉仕者らが出席。

 斎行概要や警備、救護、参列者受け付けなどについて確認した後、新型コロナウイルス感染症などの対策、直会(なおらい)の中止、駐車場の確保、交通整理について協議した。

 祭り当日は那智山の那智黒亭みむろの駐車場が満車になる午前10時から正午ごろまで一般車両の車両整理を行う。臨時駐車場の大門坂駐車場から、熊野交通がシャトルバスを運行する。午前10時20分より滝前駐車場の使用を中止し、大型バス含む一般車両の駐車および車両の出入りも禁止となる。

 午前10時40分から午前11時、正午から午後0時30分までの時間帯は扇神輿(みこし)の渡御ならびに還御が執り行われるため、滝前駐車場での全ての車両に関して駐停車および車両の出入りは厳禁となっている。

 別宮域の一部には南紀勝浦温泉旅館組合が特別拝観席を100席設ける。また、お瀧本での諸行事などはライブ配信される予定。

 男成宮司は「2年間、お祭りの縮小が余儀なくされた。今年は3年ぶりに扇神輿と大たいまつを全て繰り出し、感染症対策に努めながら斎行する。例年通りとはいかないが、別宮にお参りの方にも見ていただける。お祭りは五穀豊穣(ほうじょう)を祈願するが、疫病退散や氏子崇敬者の発展、世界平和を祈りたい」と話した。

 扇指奉仕者は、市野々氏子中に加え、南紀くろしお商工会青年部、南紀勝浦温泉旅館組合、紀州勝浦漁業協同組合、熊野第一交通株式会社・那智ねぼけ堂、熊野御坊南海バス㈱・熊野観光開発㈱、JAみくまの農業協同組合。

 組頭顧問は松本太一さんで、組頭は片山徹さん、地庵晋司さん、裏敏行さん、山田智也さんの4人が務める。

  □     □

■当日のスケジュール

 14日の例大祭当日は午前9時から本殿で、本社大前の儀を営み、終了後に御田植式を行う。続いて、10時10分より渡御祭を斎行。扇神輿12体、大たいまつ12本、子の使い、馬扇が出立する。

 11時30分に別宮大前の儀を営み、御田刈式、那瀑(なばく)の舞を終えて還幸。午後0時30分に本社還御祭を実施し、同50分には終了予定。

(2022年6月30日付紙面より)

扇祭りに向けて協議の場が設けられた=28日、那智勝浦町の熊野那智大社
男成洋三宮司
2022年06月30日
3 4年ぶりに上陸確認
 アカウミガメ、熊野川河口に  (紀宝町鵜殿 )

 紀宝町鵜殿の熊野川河口付近で28日、4年ぶりにアカウミガメの上陸が確認された。2カ所で上陸跡も見つかり、町ウミガメ公園で保護監視員の萩野進也代表は「これまで上陸がなかった場所なので、これからの調査地に追加したい。町内の上陸第1号でうれしく思う。今後の産卵に期待したい」と話していた。

 28日早朝、釣りをしていた人が上陸するウミガメを発見し、同町役場に連絡した。職員とウミガメ公園の飼育員・伊藤柊也さんが調査したところ、2カ所のうち1カ所で産卵のために掘った穴を確認した。

 紀宝町は1988年に「ウミガメ保護条例」を制定し、上陸・産卵シーズンに保護監視員が保護活動を続けている。今年は1日から開始し、7月末まで毎日パトロールする。

 調査を開始した88年には37匹が上陸、20匹が産卵。その後、ほぼ毎年、確認されてきたが、2013年以降、上陸数が減り、18年に1匹が産卵して以来、上陸がなかった。

 伊藤さんは「今回確認された2カ所は同じ個体と思われるが、産卵はなかった。ウミガメは失敗しても数日後、近辺に再度産卵に来る可能性が高いのでは」と話している。

(2022年6月30日付紙面より)

七里御浜に上陸したアカウミガメ=28日、紀宝町鵜殿
アカウミガメの上陸跡
2022年06月30日
4 医療と介護をシームレス化
 7月から介護医療院を設置  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院(竹村司・病院事業管理者、阪本繁院長)が7月から、院内に介護医療院〈Ⅰ型〉を設置する。自治体病院としては県内初設置で、竹村管理者は「病院が目指す形の一つになると考える」と自負する。

 介護医療院は、長期療養が必要な要介護者に日常生活上の支援も含めて提供する施設。同病院は今後の増加が見込まれる慢性期の医療・介護ニーズに対応するため、医療スタッフ配置による重度の医学管理や看取(みと)り期のターミナルケアに対応可能な介護医療院〈Ⅰ型〉を7月1日付で設置する。

 現行の療養病床40床のうち16床を廃止して規模10床の介護医療院〈Ⅰ形〉に転換するとし、10床の利用を満たした状態で運営を始める。阪本院長は要介護1~5で日常的に重度の医学管理を必要とするが在宅ではサービスを得難い町民に生活をしてもらう場と位置付け、開設後も地域に潜在しているニーズを探り規模の増強や受け入れ幅の拡張(町外対応)などを検討するとしている。

 竹村管理者は4年余り地域と向き合う中で医療と介護のシームレス化が求められる実情を感じ、そのために同病院は医療だけでなく介護にも関わらなければならないと思い至り介護医療院〈Ⅰ型〉の設置を目指した、といきさつを語る。

 介護医療院〈Ⅰ型〉は4階病棟の一角に設置。仕切りでプライバシーを確保する多床室〈2床〉4室と個室2室があり、老健施設相当以上の生活の場(1床当たり15平方㍍)を提供する。利用者とスタッフ双方に安全安心な介護実現のため、ノーリフティングケアを取り入れている点も特色。当面の入所対象とする町民には同病院広報誌「うみつばめ」第16号(令和4年6月号)などで紹介済み。入所の検討や自宅介護で困っていることなどの相談は入所相談担当(介護支援専門員)に尋ねてほしいとしている。

 問い合わせは同担当(電話0735・62・7111〈代表番号から呼び出し〉)まで。

(2022年6月30日付紙面より)

利用者の生活の場として提供する介護医療院〈Ⅰ型〉の多床室=28日、くしもと町立病院
設置の概要や経緯の説明に臨む竹村司・病院事業管理者(左)と阪本繁院長
2022年06月30日
5 快適な環境守り発展に寄与  勝浦港美化推進協議会が総会  (那智勝浦町 )
2022年06月30日
6 フロアホッケーで白熱  中央児童館で20人が参加  (新宮市 )
2022年06月30日
7 ユリの帯化か  茎が平らで花多く  (那智勝浦町 )
2022年06月30日
8 阿須賀神社で茅の輪づくり 人々の幸せ願いカヤ束ねる (新宮市)
2022年06月30日
9 首相メッセージを伝達  社会を明るくする運動  (紀南保護司会 )
2022年06月30日
10 絵本「バスが来ましたよ」発行  町内2店舗でも取り扱い  (串本町 )
2022年06月30日
11 第2回定例会一般質問④  串本町議会  
2022年06月30日
12 母子で腸の健康学ぶ  サークル「のいちごの会」  (那智勝浦町 )
2022年06月30日
13 お悔やみ情報
  
2022年06月18日
14 東近畿地区指導会に向け訓練 引揚救助の部で出場権獲得 (新宮市消防本部)

 「第50回和歌山県消防救助技術会」が1日、和歌山市で開催され、「引揚救助」の部で新宮市消防本部から出場した5人が見事上位入賞を果たし、7月に開催される東近畿地区指導会への出場権を手にした。

 県内の消防本部と競い合い、学び合うことで救助技術の向上と、他の模範となる消防救助隊員を育成することが目的で、毎年開催されている。同署は「引揚救助」の部で8チーム中、上位2チームに与えられる出場権を手にしたほか、「はしご登はん」の部で2人が35人中、4位と5位に入賞した。

 「引揚救助」は1チーム5人で、災害や火災を想定し、7、8㌔の重さのボンベを背負って7㍍下の要救助者を協力して救出する。同署では出場希望者が4月上旬から自主訓練を開始。署内選考会を経て選出された5人が、5月から訓練を開始した。

 全体の指揮を務めた東紘助さんは「今まで訓練でやってきたことが成果として出た。結果はこれまでやってきた先輩方の積み重ねがつながっていると思う」。

 指導会の出場に向け「新宮・県代表として全国大会への切符を手にしたい。市民の方々の安心・安全につなげられるよう日々精進していきたい」と意気込んだ。

 堀切学消防署長は「今回、東近畿地区指導会に出場することになったが、このような機会を通して救助隊には災害現場でしっかりと活動できるよう、さらに技術を高めてもらいたい。そして、消防として市民の皆さまに安心と安全を感じていただけるよう日々取り組んでいきたい」と話していた。

 第50回消防救助技術東近畿地区指導会は7月29日(金)、京都市総合活動センターで開催される。

(2022年6月18日付紙面より)

県消防救助技術会で上位入賞を果たした皆さん(新宮市消防本部提供)
東近畿地区指導会に向け訓練に挑む「引揚救助」の部出場チーム=17日、新宮消防署
2022年06月18日
15 取り組み方針など意見交わす
 警察署協議会定例会議  (新宮署 )

 令和4年度新宮警察署協議会の第1回定例会議が16日、新宮市の同署で開かれた。新宮署と串本署が統合して以来初の会議開催に先立ち役員の改選が行われ、会長に安達実さん(新宮市)を、副会長に仲裕正さん(古座川町)を再任。委員らは昨年中の業務取り組み結果と本年度の取り組み方針を聞き意見を交わした。

 同協議会は管轄区域内の地域安全や警察署の業務運営について、住民の声を代表する委員から意見や要望を聴き、より良い運営を検討する機関として2001年の警察法改正、県警察署協議会条例の制定を受け、県内の警察署に設置されている。

 安達会長は「新型コロナウイルス収束のめどは立たないが、感染予防対策を十分に取っていただいて串本署と新宮署が統合して初の開催の運びとなった。委員の皆さまには警察の取り組みにご意見を頂き、有意義な会議に。署員の方々には委員の意見などを生かしていただき、引き続き住民の安心と安全のために活動を」と呼びかけた。

 田原正士署長は「統合によりいろいろな課題も生じていると考えられる。さまざまなご意見を賜りたい」とあいさつ。

 昨年中の県内の治安情勢について「刑法犯認知件数は3310件で前年に比べて589件の大幅減少、人身交通事故の発生件数は1419件で前年から166件減少し、刑法犯認知件数、交通事故発生件数ともに2002年以降、20年連続減少という県警察の大きな目標を達成することができた」と報告。

 「同署でも各部門において管内の実情に応じた取り組みを進め、刑法犯認知件数や物件交通事などを減少させるなど、20年連続減少に貢献できたものと考えている」と述べ、引き続き警察活動に対する協力を呼びかけた。

(2022年6月18日付紙面より)

新宮警察署協議会定例会議の様子=16日、新宮警察署
2022年06月18日
16 古道を守る会が紙芝居
 大勝浦いきいきサロン  (那智勝浦町 )

 大勝浦いきいきサロン(寺岡快枝代表)は15日、那智勝浦町勝浦の大勝浦漁民集会所で毎月恒例のサロンを開催した。この日は「なちかつ古道を守る会」(地庵晋司会長)のメンバー5人が訪れ、熊野古道の解説や紙芝居を披露し、集まった会員らは楽しいひとときを過ごした。

 毎月1回、大勝浦地区の会員が20人ほど集まり、ラジオ体操やカラオケを行って交流を深めている大勝浦いきいきサロン。今年で3年目を迎えたという。

 はじめに太田耕二さんが同会発足の経緯などを説明し、自身らが取り組んでいる熊野古道の整備やゆかし潟クリーン作戦、新春ウオークなどの活動を紹介した。

 続いて、熊野古道を解説。太田さんは「熊野古道は昔の人々が、熊野三山へお参りするために通った道。今も多くの王子社や石仏、石畳、石の道標、茶屋跡がある。2004年に世界遺産登録された。比較的歩きやすい峠もあるため、機会があれば歩いてください」と話した。

 続いて、地庵会長や片山仁美さん、稲垣葉子さんが紙芝居を担当。同会が人や動物が安心し共存できる森を目指す方法として、皮むき干ばつに取り組んだと内容を紙芝居にした「理想の森を目指して」や、会員宅で飼われている柴犬のいちをモデルとした「柴犬いち~花といっしょ~」、海上保安庁が作った環境問題の紙芝居を大きなサイズに作り替えた「うみがめマリンの大冒険」を披露した。

 どの作品も愛らしいキャラクターがカラフルに描かれており、メンバーたちが登場人物に成りきって、読み上げた。会員からは大きな拍手が送られた。

 地庵会長は「プラスチックごみを、餌と間違えて魚が食べて人間もその魚を食べる。人間も病気になってしまう。また、人間も動物の一つ。動物はかわいがってあげてほしい。干ばつの作業を行う人が今はほとんどいないのが現状。この紙芝居は現実に起こっている問題で、環境の整備が大切です。ご清聴ありがとうございました」とあいさつした。

 寺岡代表は「紙芝居を楽しみにしていた。皆さんも喜んでくれたので本当に良かった。機会があればぜひ、次回も披露していただきたいです」と語った。

(2022年6月18日付紙面より)

なちかつ古道を守る会が紙芝居を披露した=15日、那智勝浦町の大勝浦漁民集会所
紙芝居を楽しむ会員ら
2022年06月18日
17 医療従事者などへの接種開始 新型コロナワクチン4回目 (串本町)

 串本町が16日、くしもと町立病院(竹村司・病院事業管理者、阪本繁院長)で医療従事者など対象の新型コロナワクチン接種〈4回目〉を始めた。

 この接種は昨年12月~今年1月に3回目を接種した医療従事者などのうち希望者を対象にして実施。同病院と町内各医院合わせて91人が希望しているという。

 副反応に伴う支障を抑えるため、接種はこの日と17日、23日(木)、7月中の1日の計4回に分けて進める計画。使用するワクチンは6月分がファイザー、7月分がモデルナかファイザーのいずれかとしている。

 初日は同病院の医師や看護師ら24人が対象で、接種後の経過を先んじて見るためまず竹村管理者、以降順次接種を進めた。4回目の接種について竹村管理者は、先進のイスラエルで中和抗体の上昇幅は3回目より小さいが9週間後の重症化予防の効果は3回目より圧倒的に高く保たれるデータがあるとし、後者の目的でこれから接種する60歳以上や基礎疾患を有する人は打つべきと推奨。副反応については3回目と同等、との見方を示した。

(2022年6月18日付紙面より)

先んじて新型コロナワクチン接種〈4回目〉を受ける竹村司管理者=16日、くしもと町立病院
2022年06月18日
18 優勝は坂内邦人さん
 那智勝浦ゴルフ倶楽部理事長杯  
2022年06月18日
19 競技を楽しみ興味持って
 バスケットボール体験会  (SMILE.E.T )
2022年06月18日
20 新クリセンや4号橋撤去可決  6月定例会が閉会  (那智勝浦町議会 )
2022年06月18日
21 一足遅れてササユリ見頃  色川花木園芸組合が鑑賞会  (那智勝浦町 )
2022年06月18日
22 田沼武能コーナーを設置 佐藤春夫記念館で追悼 (新宮市)
2022年06月18日
23 交通費、宿泊費を助成  町単独の不妊治療支援事業  (紀宝町 )
2022年06月18日
24 主体的に学ぶ姿を見学  教職員ら招き公開授業研究会  (矢渕中 )
2022年06月18日
25 コロナワクチン、4回目  集団接種は7月からを計画  (紀宝町 )
2022年06月18日
26 茶わん作りにチャレンジ  陶芸教室がスタート  (元気キッズ )
2022年06月18日
27 池本さん、舛屋君が全国へ  卓球三重県予選会を勝ち抜き  (紀南高校 )
2022年06月18日
28 子育て支援の拠点を見学  紀宝町内で臨地実習  (なぎ看護学校 )
2022年06月18日
29 半球状の繊細な彩り揺れる  ネムノキの花咲き始める  (串本町 )
2022年06月18日
30 使用者の公募へ向け動く  古座サテライトオフィス  (串本町 )
2022年06月18日
31 児童と教職員一丸で掃除  潮岬小プール開きに向け  (串本町 )
2022年06月18日
32 アユの群れから釣果狙う  滝の拝の段引漁が本格化  (古座川町 )
2022年06月18日
33 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第50回】梅雨のお弁当作り  

 梅雨入りして、ジメジメと暑い日が多くなりました。この時季は、食材も痛みやすく、世の親御さんが、特に頭を悩ませるのはお弁当作りではないでしょうか? 私も娘のお弁当を作るときは、傷まないかなと心配になります。今回は痛みにくいお弁当を作るポイントをお伝えしようと思います。

 まず、第一に気を付けるのは、手洗いと容器の消毒です。どれだけ中に詰める具材に気を付けても、手やお弁当箱に雑菌があると意味がありません。容器はパッキンまで丁寧に洗い、しっかりと水気を拭き取っておくこと。そして、手を洗うだけでなく、この時季、素手で詰めるのは避けて手袋やラップを活用するのをお勧めします。おにぎりはラップで。おかずを詰めるときはポリ手袋をしましょう。

 次に気を付けるのは「汁気を避けること」です。例えば、煮物やおひたしなど汁気の多いおかずは極力避けてください。ゆで野菜を入れるときは、いつも以上に水気を絞ったり、入れる前にキッチンペーパーなどで水気を取り除きましょう。生野菜は水分が多いので入れないのがお勧めです。プチトマトなどは、ヘタに雑菌が多いので、ヘタを取ってよく洗ってから、水分切って入れてください。ご飯も同じです。ご飯には水分が付着すると雑菌が繁殖しやすくなります。そぼろご飯や混ぜご飯など、水分が多くなってしまうものは避けましょう。おかずに付ける調味料などは、別の容器に入れて食べる直前にかけるようにしてください。

 最後に気を付けるのは「しっかり加熱して冷ますこと」です。ちくわやさつま揚げ、ハムなどもそのまま入れず、あらかじめ加熱してから入れてください。卵や肉類もしっかり加熱することで、食中毒のリスクはグンと低くなります。

 照り焼きなどの味付けをするときは、調味料を入れた後も、しっかり加熱して汁気をできるだけとばしてください。加熱した後は、粗熱を取ってからお弁当箱へ。菌が繁殖するのは、37度近くといわれています。加熱したものは、しっかり冷まして、夏場は保冷剤を付けるのがお勧めです。

 私がお弁当のときによく使うのが、「梅混ぜご飯」です。梅干しをたたいてご飯に混ぜ込みます。日の丸弁当よりも、抗菌効果が高く、どこを食べても梅の味がするので子どもも喜んでいます。梅はとても優秀です。この「梅の殺菌効果」についても、ぜひお子さんに伝えてあげてください。また、梅と同じように殺菌に一役買ってくれるのが酢です。すし飯にすると、梅ご飯と同じように、殺菌効果が高まります。お肉を調理するときの味付けにも、梅やお酢を使うと、さっぱりした味になりますし、傷みにくくなります。

 日々のお弁当作りは本当に大変ですよね。今は自然解凍できる冷凍食品なども豊富にありますし、小さなゼリーを凍らせて保冷剤代わりに、入れておくというのも手です。この機会にお子さんと食中毒の話もして、よく手を洗うこと、変な臭いがしたら食べないことなども教えてあげてください。

(2022年6月18日付紙面より)

2022年06月18日
34 お悔やみ情報
  
2022年06月14日
35 3年ぶり梅ジュース作り
 県産品を小学校へ提供  (和歌山県 )

 和歌山県は10日から、県内の小学校および特別支援学校228校に、主要農水産物の一つであるウメの提供をスタートさせた。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、3年ぶりの取り組み。新宮・東牟婁地方の小学校にも届いており、各校で児童の梅ジュース作り体験が始まっている。

 県産の農水産物を身近な食材と認識してもらい、学校給食でのさらなる定着を図るため、2012年度から家庭科学習や給食にウメ、モモ、カキ、ミカン、魚などの提供を開始。17年度からは鯨肉、ジビエを追加し、中学校へも提供を拡大するなど、食を通じて郷土の自然や文化、産業活動への理解を図っている。

 ウメはクエン酸が豊富な食材で、疲労回復や風邪予防に効果があるといわれる。1日には、みなべ町から委託を受けた東海大学医学部の教授を中心とする研究グループが、梅干し抽出物が新型コロナウイルス感染症の原因ウイルス(SARS―CoV―2)の武漢株や変異株への抗ウイルス効果を持つと発表。特許も出願中で、全国から注目が集まっている。

 太地町立太地小学校(海野文宏校長)でも10日、5、6年生19人の家庭科学習で梅ジュースの漬け込みが行われた。児童は竹串でウメのへたを取り、穴を開けて、砂糖と交互に瓶に詰めていった。

 花村瑛斗君(6年)は「梅ジュースは飲んだことがないので、2週間後の完成が楽しみ。ウメの汁が目に染みた」。西昇成君(同)は「普段からご飯やおにぎりで梅干しを食べています」。雑賀大陽君(同)は「和歌山県でウメやミカンが有名なのは知っていたけれど、梅干しはちょっと苦手。でも、梅ジュースは楽しみ」と笑顔で話していた。

(2022年6月14日付紙面より)

梅ジュースを漬ける児童=10日、太地町立太地小学校
慎重に砂糖を加える
2022年06月14日
36 北山村のみ全国超え
 マイナンバーカード普及率  

 国は健康保険証について、マイナンバーカードにその機能を持たせた上で、将来は原則廃止を目指す方針を示している。しかしマイナンバーカードの普及率(交付枚数率)は全国的に伸び悩み、新宮市と東牟婁郡の市町も全国や和歌山県より低い数値にとどまる。ただ北山村だけは、全国や県を上回っている。

 全国の普及率は5月1日現在で、44・0%。対して和歌山県は39・7%となっている。全国以下の普及率であることに加え、47都道府県中39位の数字となっている。

 本紙エリアはさらに▽新宮市は35・1%▽那智勝浦町は37・1%▽太地町は31・1%▽古座川町は33・8%▽串本町は31・4%―と低迷。その一方で北山村だけは48・0%となっており、全国の普及率を超えている。

 北山村は好調の理由について「シニアエクササイズの会場で呼びかけたり、保健師と一緒に啓発したり、70歳代の方のイベントなどで出張の申請支援をした」と話している。もともとの人口が少ないのもあり、一人が申請すれば多くがそれに倣うという部分もあるとのこと。「特にどの年齢層が突出するということもなく、全年齢で満遍なく申請してくれている」という。

 新宮市は低調ではあるものの、これまでに大型スーパーや確定申告時期の税務署などで、出張申請支援を実施。選挙時は期日前投票所の前に臨時窓口を開設するなど、普及促進に尽くしてきた。企業・団体を対象とした、予約制の出張申請支援も実施中。「今後も何か良い方法があれば、いろいろとやっていきたい」と意欲を見せる。

 同じく那智勝浦町も、2020年12月から月1回、休日の申請支援を実施。大型スーパーでの出張申請支援も行ったが、普及率は伸び悩んでいる。マイナンバーカード取得者にキャッシュレス決済のポイントを付与する、マイナポイント事業の第2弾が30日(木)から予定されているため「これに合わせて申請が増えれば」と期待を寄せる。

(2022年6月14日付紙面より)

マイナンバーカード関連コーナーも設置=9日、新宮市役所
2022年06月14日
37 感謝を示して気持ち高める
 串本地区警察官友の会総会  (新宮警察署串本分庁舎 )

 串本地区警察官友の会(小森正剛会長、会員98人)の本年度総会が10日、新宮警察署串本分庁舎であった。新型コロナウイルスの情勢により3年ぶりの実施。冒頭で警察官への感謝状贈呈をし、引き続き小森会長を筆頭とする役員体制を承認するなどして目的達成への気持ちを高めた。

 この会は、強く正しく親切な警察官育成のために協力するとともに警察に対する県民の理解を深める活動を推進、ひいては地域の治安安定を図り地域の発展に貢献することを目的として活動している。県警察本部の4月1日付警察署など再編に伴い、地区内の串本町と古座川町は新宮署、すさみ町は白浜署の管内となったが、同会は県警―地区の関係を保ち新宮署串本分庁舎に事務局を置いてこれまでの枠組みを続けるとしている。

 総会冒頭、地区内で功労があったとして同署の船代剛司(たけし)巡査部長、木村渉巡査部長、吉村勇輝巡査長、井上健教(たけのり)巡査長に感謝状を贈呈。4人を代表して佐田駐在所に勤務する船代巡査部長が謝辞を述べ、一層の精励を出席した会員らに誓った。

 開会に当たり小森会長は、「(再編の)全てにおいて承服とはしかねるが、第一線で勤務する警察官が私たちの治安維持のためまい進しているのも事実。本会を存続し警察活動への理解者を増やすことが住民の安全安心や事件事故の未然防止につながると確信している」と述べて引き続きの協力を会員に呼びかけ。新宮署の田原正士署長は「(再編後の)課題は随時検討し必要に応じて改善している。今後とも初動捜査において限りあるマンパワーを集中投入し、各事案を迅速に解決へと導きたい」と応えた。

 来賓の田嶋勝正串本町長、西前啓市古座川町長もそれぞれに同会の活動に期待を寄せて総会の始終を後見。以降は事業関連書議案を審議し、役員改選では前役員全員再任の体制案を承認したという。

(2022年6月14日付紙面より)

開会に当たりあいさつする串本地区警察官友の会の小森正剛会長=10日、新宮警察署串本分庁舎
感謝状の贈呈を受ける船代剛司巡査部長ら
2022年06月14日
38 商品手に笑顔で交流
 「木の薫る店」で野菜市  (新宮市高田 )

 新宮市高田の雲取温泉高田グリーンランド敷地内にある「木の薫る店」で11日、「野菜市」が開かれた。地域の生産者が手がけた、新鮮な野菜や花、米などが所狭しと並び、多くの買い物客などでにぎわった。

 和歌山県のモデル整備事業として県の補助を受けて2002年度に紀州材を使用し建設された「木の薫る店」。これまで無人市場などとして開所していたこともあるが、高田地域ではさらなる建物の有効利用方法を模索していた。

 そんな中、おととしに五十数年ぶりのUターンを果たした石田千代さんが、これまで近隣住民らで分け合うなどしていた野菜などを地域に広く循環させようと同施設の活用を提案。昨年12月に1回目の「野菜市」を開催し、午前中で完売するほどの盛況を博した。

 以降、月に1、2回の頻度で開催し、この日で8回目。回を追うごとに出品者も増え、地域外からの来場者も増えたという。この日も開始30分前から新鮮な野菜などを求める買い物客が列を作って楽しげにおしゃべり。開店と同時に、フキやラッキョウ、タマネギ、ジャガイモなど、多くの野菜が品薄となった。

 同施設を訪れる一人一人に「おおきにね」「元気にしてる?」などと声をかける石田さん。手作りのチラシには「遊びに来てくださーい」「お話に来るだけでも大歓迎でーす」などの文言が躍る。

 石田さんは「天候も悪い中、開店前から多くの人が来てくれた。地域のコミュニティーの場になることが一番の目的。季節や野菜の収穫量にもよるけど、今後は月2回の開催も検討していきたい」と話していた。

 次回の「野菜市」は7月9日(土)午前9時30分からを予定している。

(2022年6月14日付紙面より)

多彩な商品を前に会話も弾んだ=11日、新宮市高田
2022年06月14日
39 ジャンボタニシを駆除  9月上旬の稲刈りを楽しみに  (神内小 )
2022年06月14日
40 ボウリング大会楽しむ  すみれサロンに女性11人  (紀宝町 )
2022年06月14日
41 本年度の給食費無償化  令和4年第2回定例会が開会  (紀宝町議会 )
2022年06月14日
42 「豊かな学び」の創造を  三重県教職員組合紀南支部が定期大会  
2022年06月14日
43 台風シーズン前に注意喚起  停電対策やアプリ活用を  (関西電力 )
2022年06月14日
44 香り漂わせる白花  国道脇でクチナシ咲く  
2022年06月14日
45 会員や歌手の歌声楽しむ  はまゆう歌謡クラブが発表会  (新宮市 )
2022年06月14日
46 建物上階、どう消火  消防宇久井分団が訓練  (那智勝浦町 )
2022年06月14日
47 人口比率全国4位で表彰  前年度のプール利用者数  (串本町B&G海洋センター )
2022年06月14日
48 絆織り交ぜ「カイロス」歌う  歌手の宮本静さん現地収録  (串本町 )
2022年06月14日
49 お悔やみ情報
  
2022年06月10日
50 埋没者を迅速救助
 消防が訓練して備え  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町消防本部の同町消防署は8日、土砂災害の発生に備えた埋没者の救助訓練を、同町浜ノ宮のブルービーチ那智(那智海水浴場)で実施した。火災時の消火活動などを行う警防第一班の5人が参加。砂浜に埋めた人形を掘り出して救出し、手順を確かめた。

 昨年度に続き2回目となる。同署は警防第一班から第三班まであり、交代で24時間365日、火災などの災害に備えている。埋没者救助訓練はこの日のほか、第二班が15日(水)、第三班が22日(水)に、同じ場所での実施を予定している。

 この日は、要救助の埋没者として砂浜に人形を埋めて、訓練を開始。埋没者の四方に合板を立てて、打ち込むことで土留めとした。班員が中に入り、埋没者の体を傷つけないよう、小型のスコップで周囲を掘削。掘った砂はバケツに入れて他の班員に手渡し、合板の外へと出した。

 掘り進めることで周囲の砂が崩れ、流れ込むのを防ぐため、合板をさらに打ち込みながら作業。埋没者の体が見え始めると、手掘りに切り替えてけがを防いだ。引っ張り出して救助した後は「もうちょっと外側を掘った方が良かったかも」「土留めの合板があまり遠いと圧がかからない」など、気付いた点を話し合っていた。

 他にも、埋没者の左右に2人ずつ座り、大型のスコップを用いて、左右で同じ方向に掘り助け出す訓練も実施。手掘りも使って埋没者の上の砂を除き、途中で班員同士が位置を交代するなどもしながら、手順や注意点を確認していた。

 畑下純副班長は「要救助者の呼吸を確保しながら掘り進め、迅速に救助できるようにしたい。訓練を通して、作業の流れを身に付けたい」と話した。

 関谷善文署長は「台風や大雨時の災害を想定した訓練。重機が使用できない発災直後や、災害場所によっては重要な活動となる。訓練で技術を高め、災害に備えたい」と述べた。

(2022年6月10日付紙面より)

土留めをして埋没者を掘り出す=8日、那智勝浦町浜ノ宮のブルービーチ那智
2022年06月10日
51 震災の記憶風化させない
 星野さんら絵本の朗読奉納  (補陀洛山寺 )

 「引き波は、町からあらゆるものをうばっていく。海がまたたく間に町からうばったもので埋めつくされていった。『地獄だ』トミジは呻いた(原文ママ)」。震災体験絵本「トミジの海」の一文だ。現在、那智勝浦町の補陀洛山寺(髙木智英住職)で刺しゅう画「レジリエンス~千手観音菩薩~」の展示を実施している刺しゅう作家の星野真弓さん=東京都=と株式会社ベイエフエム=千葉県=の執行役員で東京支社長を務める小縣正幸さんが3日、同寺で絵本の朗読奉納を行った。絵本は2011年に発生した東日本大震災の大津波を乗り越えたワカメ漁師の実話を基に同社が作成したもの。星野さんは、震災を風化させないために各地で朗読を実施している。

 絵本の登場人物であるトミジは、宮城県石巻市鮎川浜在住でワカメの養殖などを行う齋藤富嗣さんがモデル。小舟に乗った齋藤さんは、津波に遭遇するも生還した体験を持つ。震災後は各地で語り部としても活動しているという。

 被災地支援で現地入りしていた小縣さんは、齋藤さんの話に衝撃を受け、今後に残すべき体験だと確信。同社で話を進め、ラジオ放送などでクラウドファンディングを呼びかけて資金を集め、制作に至った。また、絵は墨絵画家で絵本作家の本多豊國さんが無償で手がけている。

 星野さんは震災後、作品の寄贈や刺しゅう教室を開くなど、長年にわたって東北地方の復興に尽力。自身が代表を務める一般社団法人三月のひまわりにおいて、福岡県や東京都などで絵本の朗読にも務めてきた。

 奉納当日、星野さんと小縣さんが一文一文に思いを込めて朗読し、集まった地域住民は真剣な表情で聞き入っていた。

 同寺の管理人である南善文さんは「当地域では南海トラフ地震がいつ起きるか分からない。各家庭でも日頃から心がけが必要になる。今回の絵本の朗読は本当にありがたい」と話した。

 小縣さんは「この地域は南房総に似ていて、優しさを感じる。初朗読でしたが、ご本尊様を近くに感じながら、トミジの気持ちになってやり遂げることができた。もしも、地震が発生した際は早期の避難を行ってほしいです」。

 星野さんは「この絵本は私がさまざまな活動を行うきっかけの一つとなり、全ての根幹につながっている。今後も朗読を継続して絵本を成長させながら、活動を全国に展開していきたい。そして、震災の記憶が風化しないように伝え続けていきます」と語った。

 なお、絵本は書店での取り扱いはなく、同社のホームページにあるショッピングサイトから購入できる。

(2022年6月10日付紙面より)

震災体験絵本「トミジの海」の朗読奉納が行われた=3日、那智勝浦町の補陀洛山寺
実話を基にした絵本の朗読に耳を傾ける地域住民ら
震災体験絵本「トミジの海」
2022年06月10日
52 湊素堂老師ら歴代住職しのぶ
 錦江山無量寺で十七回忌法要  (串本町 )

 串本町串本にある錦江山無量寺(東谷洞雲住職)で8日、歴代住職の一人・湊素堂老師の十七回忌法要が営まれ檀家(だんか)ら約70人が参列して供養し遺徳をしのぶなどした。

 湊老師は1912年、徳島市生まれ。55年5月から61年11月まで同寺43代住職を務め、後に鎌倉・建長寺派管長、京都・建仁寺派管長を歴任し2006年に享年94で遷化(せんげ=高僧として亡くなること)した。

 当代・東谷住職が檀家から伝え聞く湊老師の人柄は「厳しい中にも情あり、剛の中にも柔あり」で、とりわけ子どもを大切にして地域と接していたそう。他方、在寺中に檀家ら地域と力を合わせてゆかりの絵師・丸山応挙や長澤芦雪(ろせつ)の作風を伝える美術館「応挙芦雪館」を建設するなど、その人柄は今も多くの檀家らに親しく記憶されるとなっている。

 その意をくんで東谷住職は、前芝雅嗣総代長ら総代会と共に、歴代住職の眞乗和尚百五十回忌、梅渓和尚百回忌も合わせて同法要を計画。湊老師の後進となる京都・建仁寺派の現管長・小堀泰巖老師を導師に迎え、護法婦人会による御詠歌を経て小堀導師や東谷住職ら僧12人が読経し参列一同で順次焼香、その後は境内にある湊老師を含む歴代住職の墓参をするなどした。

 小堀老師は鎌倉・建長寺で湊老師に付き、以降亡くなるまで添った愛弟子の一人。自身から見た湊老師の厳しくも楽しく、物事を熟慮して先々を考える人柄を説き伝え、同法要について「感無量で勤めた」「私にとってありがたくうれしいこと」と話し無量寺の招きに感謝した。

 この日は法要後も焼香台を本堂に据え随時参拝を受け入れ。法要に合わせて作成した湊老師の頂相(ちんぞう)を祭陣に掲げ、檀家が寄せた湊老師の小僧画複数も祭陣周りに飾り付けて披露した。

 小堀老師は湊老師への寵愛を込めた漢詩を同寺へ託し、東谷住職は「私が今こうして立っていられるのは檀家をはじめ皆さまのおかげ。非力非才で恥ずかしい限りですが、これからも皆さまのために一生懸命お勤めをしていきたい」と一同に心中を明かして感謝した。

(2022年6月10日付紙面より)

小堀泰巖老師を導師に迎えて湊素堂老師の十七回忌法要を営む一同=8日、錦江山無量寺
2022年06月10日
53 神内小「交通安全優良学校」に 優良運転者表彰も発表 (紀宝地区安協)

 交通安全教育の推進と交通事故防止に貢献した学校に贈られる本年度の「交通安全優良学校」に紀宝町立神内小学校(寺本真奈美校長、児童68人)が選ばれた。8日に伝達式があり、紀宝地区交通安全協会の出口康一会長が、子ども会の更谷なのは会長、役員の畠花菜さん、塚田新菜さんに賞状などを伝達した。

 一般財団法人三重県交通安全協会、県知事、県警察本部長連名の表彰。紀宝地区交通安全協会が例年、交通安全大会の席上で優良運転者などとともに表彰しているが、本年度は新型コロナウイルスの影響で中止となり、出口会長が出向いた。

 伝達式で更谷会長は「これからもみんなが交通ルールを守れるよう頑張ります」と誓った。

 同校は毎年、年2回の交通安全教室を開いており、本年度は4月に1年生を対象に実施した。28日(火)には全校児童の教室を開く。

 通学路では神内子ども見守りサポーター15人が毎朝、見守り活動を続けており、寺本校長は「子どもたちの安全な登校を見守っていただき感謝しています」と話していた。

(2022年6月10日付紙面より)

交通安全優良学校の伝達を受ける=8日、紀宝町立神内小学校
2022年06月10日
54 地元の少年剣士ら全国へ
 和歌山県道場少年剣道大会  
2022年06月10日
55 「県で一番になる」を胸に
 近大新宮が準決勝進出  (県高校総体サッカー競技 )
2022年06月10日
56 進路決定に向けて学ぶ  新宮高校で進路LHR  
2022年06月10日
57 補正予算など28議案可決  6月定例会が開会  (那智勝浦町 )
2022年06月10日
58 見守り兼ねて、今年も製作  丹鶴福祉委員がホウ酸団子作り  (新宮市 )
2022年06月10日
59 72人が楽しくプレー  グラウンドゴルフ交流会  (新宮市ゆうゆうクラブ女性部 )
2022年06月10日
60 観察用のザリガニを採集  釣りの感覚つかみつつ  (串本町 )
2022年06月10日
61 畠君、橋爪さんが県制す  県少年柔道選手権大会  (紀宝柔道会 )
2022年06月10日
62 ウクライナに平和を  国民平和大行進が三重県に  
2022年06月10日
63 2校の在り方、12月に方向性  紀南地域高校活性化推協  
2022年06月10日
64 地域を支える仕事を学ぶ  4年生がクリーンセンターへ  (勝浦小 )
2022年06月10日
65 お悔やみ情報