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2024年1月19日のアーカイブ

スギやヒノキの良材が次々と競り落とさた=18日、新宮市あけぼのの新宮原木市場貯木場
地域 競りのかけ声威勢よく
原木市場で「新春初市」
新宮市
 新宮原木市場(谷口泰仁社長)は18日、新宮市あけぼのの同市場貯木場で、恒例の「新春初市」を開いた。新宮周辺地域を中心に買い方が集まり、開始の合図とともに威勢よいかけ声が響く中、スギなどが次々と競り落とされた。

 今回は熊野川町や那智勝浦町、紀宝町などから、樹齢60、70年が中心のスギやヒノキ、約1540立方㍍が出荷された。目玉として、長さ約6㍍、直径約60㌢のヒノキがあった。この大きさになると珍しいという。

 開催に当たり、所用で不在の谷口社長に代わり久保勝靖取締役があいさつ。「本日初市を迎え、多量のご出荷をいただいた。原木は自然が育てたもので、中には節あり、曲がりありと多種多様。意に沿わないものもあるかもだが、出荷主の苦労に寄り添い、気分良くお買い上げを願う」と呼びかけた。

 「木材業界を取り巻く環境は厳しいが、将来に向けて明るい展望を描き、木材の集荷に努力していく所存。ご支援をよろしくお願いします。皆さんにとって良い1年となることを願う」とまとめた。

 同市で木材の市売(いちうり)販売が始まったのは1956(昭和31)年。当地の有力原木生産業者が共同事業体として「新宮電柱木材協同組合木材市売部」を創設した。その後、利用度の増大に伴い公共性が重視され、新宮木材協同組合が中核となり66(昭和41)年、現在の原木市場が設立した。

 77(昭和52)年には全国植樹祭の一環行事として「第1回熊野木まつり」展示即売会を開催。以降、毎年4月の恒例記念行事となっており、熊野材のPRや需要開拓などに取り組むきっかけとしている。

(2024年1月19日付紙面より)


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安全祈願祭に参加した皆さん=16日、新宮市の熊野速玉大社
地域 従業員の安全や幸福
熊野速玉大社で祈願祭
県労協新宮支部
 (公社)和歌山県労働基準協会新宮支部(支部長=夏山晃一・㈱夏山組代表取締役)・安全衛生部会(部会長=萩原信也・㈱小森組常務取締役)の会員らは16日、新宮市の熊野速玉大社で令和6年安全祈願祭を執り行った。約30人が参列し、従業員の安全や幸福を願った。

 同協会は、労働基準法・労働安全衛生法等関係法令の普及に努めるとともに、労働条件の確保・改善のための啓発や相談、労働者の安全確保と健康確保のための啓発活動を展開し、事故や災害防止に寄与すること、また、勤労者の福祉の向上に寄与することを目的としている。県内に五つの事務所があり、新宮市清水元に事務所を置く新宮支部では、341の会員が所属している。

 安全祈願祭では、神職の祝詞に続いて夏山支部長や新宮労働基準監督署の山田悦史署長、萩原部会長らが玉串を奉てんした。祈願祭後は同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」に場所を移し、新宮労働基準監督署の萩原美智監督・安衛課長が安全衛生講話を行い、労働災害発生状況や健康、安全について説明。会員らは労働災害防止のため学びを深めた。

 萩原部会長は「労働災害は、本人にもその家族にも事業者にもデメリットばかりなので、なくしていけるようにとお祈りさせていただいた。安全意識の高揚が有効な対策と思う」。山田署長は「働く皆さんが今年一年、健康、安心、安全で仕事ができるよう祈念した。皆さんがけがなく、病気もせずに仕事ができれば」と話した。

(2024年1月19日付紙面より)

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地震予測研究の最前線に触れる趣旨で開かれた講演会の様子=15日、南紀熊野ジオパークセンター
地域 地震予測研究の現況聞く
センターで第8回講演会
南紀熊野ジオパーク
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南紀熊野ジオパーク
震源
地震
 串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターが15日、第8回講演会を開き一般51人が地震予測研究の現況などを聞く機会を得た。

 この講演会は、拠点からの情報発信を趣旨として同センターが主催。今回はSlow―to―Fast地震学との共催で東京大学大学院の井出哲教授(理学系研究科地球惑星科学専攻)を迎える内容を計画し、事前申し込みによる受講を呼びかけた。

 演題は「地震の予測とスロー地震」で、井出教授は▽地下で起こる破壊すべり▽地震予測が困難な理由▽スロー地震の定義と発生状況―の3本柱で語った。地表に断層が現れることもあるが大半は地下で起こる地層のずれ(=破壊すべり)でプレートに震動が伝わり、そのずれには範囲があり1点(震源)から時間的に広がる。どの地震も始まりは同じようだが大きさは終わるまで分からず、逃げろというレベルの地震予知を本質的に困難にしている。スロー地震(スロースリップ現象)の観測方法と世界各地で確認されている状況にも触れ、ファスト地震とは起こる場所が違うことが分かっていて両地震の関連性もうかがえるが予測に使えるかどうかは現時点では未知数であることなどを伝え、今後の地震学はファストとスローの両方を理解する時代へシフトすると予見して締めくくった。

 質疑応答もあり、発生の確率はどう受け止めればいいか、能登半島地震で指摘されている水と破壊すべりの関係性などで井出教授の見解を求める質問があった。

(2024年1月19日付紙面より)

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研修会で委員活動や災害支援への理解を深めた=16日、那智勝浦町のホテル浦島
地域 災害支援への理解深める
県民生児童委協が研修会
那智勝浦町
 和歌山県と県民生委員児童委員協議会(松下明会長)は16日、那智勝浦町のホテル浦島で令和5年度ブロック別民生委員児童委員研修会を開催した。新宮市・東牟婁郡ブロックから委員ら120人が参加し、委員活動への理解を深めるとともに、災害支援などを学んだ。

 地域住民の身近な存在として、幅広い活動を展開している民生委員・児童委員。研修会は、無理のない活動を進めるために研さんを積むとともに、情報交換などを目的としている。

 はじめに、出席者全員で民生委員の歌「花咲く郷土」を斉唱、民生委員児童委員信条などを朗読した。

 松下会長は「福祉課題が複雑多様化している。地域住民が安心して暮らせるように、研修で研さんを進め、課題と向き合うきっかけになれば」。

 那智勝浦町民児協の岡本美智子会長が「災害はいつどこでも発生する。減災に向け何ができるかを考えるべき。誰もが命を大切にし、前向きに過ごせるように努めなくてはならない」とあいさつした。

 「災害支援」を共通テーマとした研修会。松下会長が「災害に備える地域ぐるみの体制づくりに向けて~『災害に備える民生委員・児童委員活動に関する指針』の改訂経緯とそのポイントについて~」と題し講話。昨年6月に発生した線状降水帯による大雨で、被災した海南市での災害対応と委員活動について紹介した。

 2011年の東日本震災で活動に従事していた委員56人が犠牲になったことや災害対策法の見直しを受け、指針改訂に至ったと報告。災害時には自らの安全確保を第一とすることなどが盛り込まれたと解説。「平常時に委員としての対応方針を周知し、発災時は自分たちの命を大切にすることが重要」と述べた。

 続いて、県社会福祉協議会地域福祉部副部長で和歌山県災害ボランティアセンターの南出考所長が「災害から学び、災害に備える。」を演題に講演した。

 人権研修や和歌山県消費生活センターの職員による「高齢者の消費者トラブルを防ごう」の講話もあった。

(2024年1月19日付紙面より)

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