熊野新聞記事アーカイブ
熊野新聞社 The Kumano Shimbun
〒647-0045 和歌山県新宮市井の沢3-6
営業部 TEL 0735-22-8080 FAX 0735-23-2246
記者室 TEL 0735-22-8325 FAX 0735-28-1125

協定書を持つ横田敏郎代表理事(左)ら=21日、新宮市役所
会員の知識生かし協力
大規模災害時の支援協定
未来創生塾

 新宮市と一般社団法人未来創生塾(横田敏郎代表理事、33人)の「大規模災害時における支援等に関する協定」の調印式が21日、新宮市役所であった。横田代表理事が調印。多分野の会員の専門知識を生かし、有事に支援協力することを誓った。

 未来創生塾はまちづくり団体で、昨年1月に設立。新宮市と周辺自治体の事業主や従業員、議会議員などからなる連合体で、30代から50代が加入している。地域社会の持続や青年育成を目的に活動している。

 協定は未来創生塾が、大規模災害時に関連死を防ぐため、避難所の運営や生活への支援と補助を行いたいと申し出た。メンバーに建築や介護、運送、飲食の関係者などがおり、その知識を活用して協力できると考えた。

 横田代表理事はあいさつで「設立当初から災害時に何かできないか、力になれないかとの思いがあり、消防の出前授業を聞いたり、(和歌山災害救助犬協会理事長の)榎本義清さんの講演を聞いたりして勉強、活動してきた」と思いを説明。

 「会員はいろんな業種、分野が集っている。専門知識を生かし、大規模災害時に役立てるため、官民一体の防災訓練の参加、榎本さんの講演、指導、他地域の視察を行っていきたい」と意気込んだ。

 田岡実千年市長は、紀伊半島水害では多大な被害が発生したこと。近い将来の発生が危惧される南海トラフ地震では甚大な被害が予想されていることに言及。「発生の際には長期間の避難所生活を余儀なくされる。避難所の環境改善が最も重要な課題」との認識を示した。

 「今回の協定は災害対策に大きく寄与するもので、大変心強い。感謝を申し上げる。関係を深め、日頃からの連携を密にしたい。よろしくお願いします」と結んだ。

 なお、協定の内容として市は大規模災害発生に▽会員の専門知識を活用した人的支援活動▽避難所開設・運営などに対する支援や、平時の地域住民が参加する訓練などへの協力▽救援資機材・物資などの提供―などの協力を要請できる。

(2025年5月22日付紙面より)


別窓で見る
記事一覧

水田への筋付けを仕上げにかかる明神小の太田朋希さんら=19日、古座川町大柳
学校 大柳の水田借りて田植え
明神小の稲作体験始まる
古座川町
【この記事のキーワード】
明神小
 古座川町立明神小学校(山本浩昭校長)の児童13人が19日、大柳にある北裏説朗区長の水田で田植えに取り組んだ。

 区長着任により同校の学校評議員となり、町内に三つある小学校のうち同校だけが地域協力による稲作体験をしていないことを知った北裏区長が発起して提供している機会。本年度も自宅前にある広さ約2㌃の水田を準備し、区民ら有志の協力も取り付けて同校へ体験を誘いかけた。

 この日は児童を代表して太田朋希さん(6年)と津本月樺さん(5年)が幅約30㌢の筋付けを仕上げ、その後は13人が素足で横一線になって水田へ入り、筋の交点を目安にして苗を植え込んだ。

 田植え体験は2021年から提供していて、今年で5回目。初参加の1年生には教員が付き、2年生以上は北裏さんや有志と一緒に段取りを思い出して自発的に取り組み、人数に対して広い水田ながら半時間強で田植えの作業を完了した。

 苗の品種はもち米「滋賀羽二重(しがはぶたえ)」で、稲刈りは9月下旬ごろの実施を見込む。田植えを始めるに当たり太田さん、終えるに当たり津本さんがそれぞれあいさつ。児童の期待を受けた北裏さんは夏休みの稲刈りを避ける都合で周囲より田植えの時期を遅くしているこの水田に鳥が集中しないよう、近日中に他の水田を仕立てて分散させ少しでも多く収穫できるよう工夫をするという。今年も脱穀体験まで提供するとし、まずは無事稲刈りができるよう育てたいと意気込んでいる。

(2025年5月22日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る

アメージング・グレースを歌う=20日、那智勝浦町の天満保育園
教育 生の演奏と歌声を届ける
天満保で「おでかけ音楽会」
那智勝浦町
 那智勝浦町天満の日本基督教団紀南協会の天満保育園(多屋千晶園長)で20日、「おでかけ音楽会」があった。当地方で活躍中の下岡有希さんと夏山莉加さんが来園。園児たちに歌声とピアノの演奏を届けた。

 一般財団法人和歌山県文化振興財団主催。県内の保育園や小学校に演奏家を派遣し、子供たちに生の音楽や日本の伝統芸能を伝えている。

 プリンセスのようなドレス姿で登場した2人に、園児たちはたちまち夢中に。音楽会では、普段から園生活で賛美歌に触れる機会が多い園児たちのため、「ハレルヤ」や「アメージング・グレース」をセレクトした。高い音域で声を転がすように歌うコロラトゥーラの歌声も披露した。

 ディズニー映画「リトルマーメイド」や「ラプンツェル」の曲では、園児からも「ラプンツェル大好き」と笑顔が広がった。

 多屋園長は「人間ってこんなに素晴らしい声が出せるんだな、こんなにきれいな演奏ができるんだなと、園児たちにも良い経験になったと思う。私たち保育士も感動しました」と話していた。

(2025年5月22日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る
主な記事 *記事詳細は熊野新聞紙面をご覧下さい*
  • スポーツ 卓球教室、5年ぶりの復活 児童5人がラケット振るう (くろしお児童館)
  • 【この記事のキーワード】
    なぎ看護学校
    那智中
  • スポーツ 楕円形ボールに親しむ 少年少女ラグビー体験会 (新宮RFC)
  • 【この記事のキーワード】
    新宮高
  • 地域 専門的な視点から意見を 空家等対策協議会を設置 (紀宝町)
  • 【この記事のキーワード】
    防災
  • 地域 日本助産師会より表彰 那智勝浦町のもとだてかづこさん
  • 地域 市民ウオークなどを計画 健康づくり地域推進員会が総会 (新宮市)
  • 地域 年長者へ菓子など届ける 下部区の「芳流館互盟社」 (古座川町)
  • 【この記事のキーワード】
    例大祭
    大祭
  • 教育 新大綱、二つの柱を設定 那智勝浦町総合教育会議
  • 【この記事のキーワード】
    自然災害
    災害
  • 観光 GWの客数は200万人 花の窟など主要24カ所 (三重県)
  • 【この記事のキーワード】
    花の窟神社
くまスポ
  • 三輪崎、新宮が東牟婁代表 6月の県大会に出場 (全日本小学生バレー)
ご購読・試読のお申し込み