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ロケットモニュメントをライトアップ=17日、那智勝浦町の旧浦神小学校
初のイエローライトアップ
国際更生保護ボランティアの日

新宮・東牟婁

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旧浦神小
浦神小
 「国際更生保護ボランティアの日」の17日、那智勝浦町の浦神小学校のロケットモニュメント、太地町森浦にあるザトウクジラの親子のモニュメント、古座川町の国指定天然記念物「高池の虫喰岩(むしくいいわ)」の3カ所で、初のイエローライトアップが行われた。世界各国で「更生保護」活動を行う地域ボランティアへの理解と認知向上を目的とする取り組みだ。

 「国際更生保護ボランティアの日」(4月17日)は、2024年にオランダ・ハーグで開催された第2回世界保護司会議で採択された国際デー。県内では「社会を明るくする運動」和歌山県推進委員会などが中心となり、活動を展開した。

 更生保護は、犯罪や非行をした人たちが再び罪を犯すことがないよう、立ち直りを地域で支えることを指し、世界各国にも同じ取り組みがある。当地方でも、保護司や更生保護女性会などの民間のボランティア団体が活動している。

 黄色は、更生保護のシンボルマークであるヒマワリや、刑期を終え出所した男性を温かく迎える夫婦愛を描いた映画「幸福の黄色いハンカチ」などが元になっている。

 当地方で28年間保護司として活動している石井康夫さんは「保護司は、罪を償った人が社会に戻ってきた時に、再び犯罪や非行に陥るのを防ぐ手助けをする役目。『被害者救済の方が先だろう』と言われることもあるが、『再犯を防ぐ』という役割についても、認知を広げていきたい」と思いを語る。保護司も高齢化と担い手減少が進んでいる状況があり「全国のほとんどの保護司会が定員割れの状態だが、まずは知っていただくことが一歩になる」と話していた。

 7月の「社会を明るくする運動」強化月間にも1カ月間のライトアップを計画している。

(2025年4月19日付紙面より)


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住宅用火災警報器設置の設置と補助活用を呼びかける
地域 本年度の購入費用補助を開始
高齢者世帯の住警器設置
新宮市消防本部
 新宮市消防本部が、本年度の住宅用火災警報器(住警器)購入費用補助事業の受け付けを開始した。対象は、新宮市在住で65歳以上の高齢者がいる世帯で、申請期間は来年3月31日(火)まで。予算がなくなり次第終了。

 補助は住警器購入費用の2分の1の額で、上限は5000円、交付は1世帯当たり1回のみ。新規購入のほか、製造から9年以上たった住警器の交換も対象となる。同本部では補助利用で購入した住警器の取り付け支援も無料で行う。

 新宮市における住警器の設置率は2025年4月1日現在76%で、23年の70%から増加しているが、全国平均の84・5%を下回っている。

 同本部予防課の後岡賢係長は「ご高齢の方は出火に気付かないことも多く、気付いた時には手が付けられなくなっている場合がある。住警器を設置すれば、周りも気付くことができる。実際周囲の通報からでぼやで済んだ事例もあるので、この機会にぜひ設置してほしい」と制度の利用を呼びかけている。

 申し込み、問い合わせは同本部予防課(電話0735・21・3326)まで、受付時間は土日祝日を除く午前8時30分から午後5時15分。

(2025年4月19日付紙面より)

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建設が始まった紀宝町鵜殿の津波避難タワー
防災 津波避難タワーの建設始まる
鵜殿地区で8月の完成目指し
紀宝町
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 紀宝町鵜殿の2カ所で津波避難タワーの建設が始まった。津波が襲来する前に高台への避難が困難な地域への対策として、8月29日の完成を目指している。場所は海抜約4・2㍍の平嶋交差点近くと、海抜約3・6㍍で鵜殿港と町役場の中間にある住宅密集地の付近。

 タワーは鉄骨造で2階に屋内の避難スペースを設置し、階段とスロープを設ける。屋上はヘリのピックアップスペースとなる。2階避難スペースは収納式畳ベッド、更衣室(授乳室)、多目的簡易便所を完備する。蓄電式コンセントも設置する。いずれも高さ約14㍍、約100人収容でき、津波、液状化に耐えられる設計とした。

 平常時は屋上まで上がることも可能で、避難スペースなどについても自主防災組織と活用について協議するという。

 町内には2カ所に津波避難タワーがあり、今回の鵜殿地区2基のほか、井田地区に1基を予定している。両地区とも官民一体となったワークショップで話し合い、建設を決めた。

 南海トラフ地震が発生した際、町内全域で震度6弱~6強の揺れが起こり、発生から5分ほどで津波が襲来し、海に近い場所では最大11㍍と想定されている。

(2025年4月19日付紙面より)

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連載


連載 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
【第82回】食事のマナーはどこまで教える?
 先日お子さんの食事マナーについて、「どこまで厳しくしつけるべきか」という質問を受けました。食事のマナーは、挙げ始めるとキリがないくらいたくさんありますし、どこまで教えるべきか、迷いますよね。今日は、そんな食事マナーのしつけについて、お伝えしたいと思います。

 まず、大前提としてお伝えしておきたいのが、「厳しく叱らない方がいい」ということです。どの研究結果からも、これは明らかなので、必ず守ってください。子どもにとって、一番大切なのは「楽しい食卓」であることです。食事の時間を「嫌な時間」にしないことを心がけてください。それを踏まえた上で、幼い頃から教えた方がいいと思うマナーをお知らせしたいと思います。

 最初の私のお薦めは、「お箸の持ち方」です。3歳ぐらいから始める方が多いと思いますが、これはマナーのみならず、発達にとてもいい影響を及ぼします。日本人の手先の器用さは、お箸を持つことからきているといわれているほどです。お箸を正しく持つことは、手指の発達にも、脳にもいい影響があるといわれています。また、お箸を正しく持つ子の方が、姿勢が良く、眼精疲労を軽減できて、視力にもいいといわれています。もちろん、食事の時の所作も美しいですよね。そしてお箸は、間違った持ち方をしてしまうと、後から矯正するのが難しいともいわれています。幼い頃から教えてあげたい、大切なマナーの一つだと思います。

 次にぜひ教えてあげてほしいのが、「食事中に肘を突かない」ということです。姿勢が悪くなる、お行儀が悪く見える、というマナーの観点でもありますが、これも発達に影響します。肘を突くと姿勢が悪くなるので、消化に悪影響を及ぼします。背筋がゆがみ、背中が丸くなることで、胃が圧迫されるからです。また姿勢は、歯並びにも影響します。かんで食事をするようになると、子どもは食べ物を口に入れたら口を閉じ、舌や歯の動きによって食べ物を動かし、歯茎や歯の上に乗せる必要があります。そしてかみ砕いた食べ物を、唾液と混ぜて舌の上に乗せて、上顎(口蓋〈こうがい〉)に押し付けるようにして飲み込むわけです。

 この時、猫背だったり、何かにもたれてだらしない姿勢になっていたりすると、体が安定せず、舌がうまく使えなくなってしまいます。こうしたゆがんだ動きに合わせて歯が生えてくると、ここで歯並びがいびつになる可能性があるんです。

 私がお薦めするマナーは、まずはこの二つです。一度にいろんなマナーを教えようとすると、親もイライラして叱りがちになりますよね。食事のマナーを教えようと思ったら、幼い頃から癖付けとして教えたいこの二つから、始めてみてはいかがでしょうか? 子どもの成長に合わせて、焦らず、しつこく、教えることがポイントです。そして、正しくできたら、全力で褒めてあげてください! そうすれば自然に身に付きます。次回は、今日ご紹介した以外のマナーについてもお伝えしたいと思います。

(2025年4月19日付紙面より)

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