串本町古座にある古座川病院跡地で8日、農福マルシェ「秋の実り笑来(えこ)市」があり出演や出店で来場を誘いにぎわいを見せた。
このマルシェは、社会福祉法人つばさ福祉会(川端千央理事長)の事業所「エコ工房四季」が軸となり開いている地域交流行事。農福連携による授産から生産へのシフトをアピールし、その方向で地域とつながりを強め一体的活性化を目指す場として年1回の頻度で実施している。
本年度は11月2日に開く予定だったが、天候不良のため延期。会場はコロナ禍で途絶えた旧エコ祭りと旧四季彩マルシェの楽しさを取り入れた構成になっていて、今回も周囲にステージやブース・キッチンカーを配置しその中央に椅子や机を並べて客席とする形で来場者を迎え入れた。
ステージ関係では▽コメット▽エコ工房四季メンバー▽HAL CREW▽正調串本節保存会―の各グループとシンガー・ソングライターの歩暖(ほのん)さんや夢奈(せりな)さんが順に出演。ブース・キッチンカー関係ではエコ工房四季、みくまの農業協同組合西向支所、近畿農政局、県セルプセンター、第二なぎの木園といった各種団体や近隣の出店希望者が並び、物販や展示・体験などを提供した。
来場者に抽選券を配り、子ども向けにウエルカムフードとしてポップコーンや綿あめも提供。終盤にステージで各種賞品が当たる抽選会を開き、最後は餅まきや菓子まきで終了した。
2022年に手探りで始め、今回で3回目の実施となった「笑来市」。川端理事長は「エコ工房四季も農福連携と共にいろいろな企画や事業に取り組んでいて、農業では米作りを中心に各種野菜の栽培や加工品作りで実績を重ねている。また今年も古座小や西向小と一緒に田植えや稲刈りをしたが、できる範囲で地域交流も行っている。今後も皆さまの協力を得ながら、これまでの実績を基にさらなる事業所の充実に向けみんなで力を合わせていきたい」と思いを掲げ、最終的に400人規模となった出演・出展と来場に感謝し、エコ工房四季を含めた地域の相互理解がさらに深まる今後を願った。
(2024年12月11日付紙面より)
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