那智勝浦町出身のプロボクサー、杉浦義選手(22)がこのほど「2024年度第81回東日本トーナメント新人王戦」ミニマム級で初優勝を飾った。12月21日(土)には、後楽園ホール(東京都)で西日本トーナメントを制した選手との全日本新人王決定戦に臨む。
杉浦選手は和歌山県立新翔高校1年生の時、フライ級でプロとして活躍した鈴木ワタルさん(44)がトレーナーを務める新宮MCボクシングスクール(新宮市佐野)に立ち寄ったことがきっかけで競技を始めた。
現在は、東京都の協栄新宿ボクシングジムに所属。オーソドックスを基本に相手によってスタイルを使い分けている。
東日本トーナメント準決勝で判定勝ちを収め、決勝戦では持ち前の気持ちの強さを発揮。序盤は距離を取ろうとする相手の間合いを詰めペースをつかむと、終盤には両者、壮絶な打ち合いとなった。全5ラウンドを終えて勝負がつかず、試合は判定に。結果、杉浦選手が3―0で勝利し、強豪ひしめく東日本の頂点に立った。
杉浦選手は「優勝は素直にうれしい。自身は試合の出足が遅いタイプなので最初は苦戦した。ラウンドが進むにつれて手数も増え、手応えを感じることができた」と振り返り、全日本大会に向け「最高の結果を狙うには、初戦が大事。最近は判定にもつれることが多いので、KO勝利を目指したい」と意気込んだ。
会場で見守った鈴木さんは「優勝が決まった瞬間は感動し、涙があふれた。全日本でもいい試合をし、勝ってくれると期待している。彼の姿を目にして、ボクシングへの興味や始めてくれる人が増えてくれれば」と話していた。
(2024年11月14日付紙面より)
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