熊野新聞記事アーカイブ
熊野新聞社 The Kumano Shimbun
〒647-0045 和歌山県新宮市井の沢3-6
営業部 TEL 0735-22-8080 FAX 0735-23-2246
記者室 TEL 0735-22-8325 FAX 0735-28-1125

多様性を表すTシャツを着て演奏する近畿大学附属新宮高校・中学校の吹奏楽部=10日、那智勝浦町浜ノ宮のブルービーチ那智
性差を超え相互に理解
共に楽しみ多様性を知る
レインボーフェスタ那智勝浦

【この記事のキーワード】
近畿大学附属新宮高
近畿大学附属
 性の多様性を祝福するイベント「レインボーフェスタ那智勝浦2024」(同実行委員会主催、丸山都代表)が10日、那智勝浦町浜ノ宮のブルービーチ那智(熊野体験博跡地)であった。地域住民をはじめ、性差を超えたあらゆる人々が参集。共にステージ発表や飲食を楽しみ、相互理解を深めた。

 テーマは「多様性は可能性」、コンセプトは「LGBTQを通して多様性について考え続ける」で、現在の結論にとどまらず考え続けようとのメッセージを込めた。通常のイベントにあるバンド演奏やダンスの発表、飲食ブースの出店にとどまらず、多様性について周知啓発する仕掛けも行われた。

 具体的には、一般募集で集まった約120句の多様性川柳を会場に展示。多様性を考えるきっかけとすべく「レインボーフラッグを振ってみよう」などが書かれたスタンプラリーも用意した。「レインボー餅ほり」では通常の紅白だけでなく、緑や黄などを加えた多様性を表す虹色の餅を用意した。

 大阪で「まぐろ屋」を営むトランスジェンダーの東郷潤さん・結香さん夫妻と丸山代表(Maru)のトークショーもあった。潤さんが女性として生まれ、手術を経て男性となり、結香さんと結婚したことなどを語った。

 丸山代表は「ジェンダーを理由に(当地方から)県外や海外に移住した人も多いことを聞いて、悔しく悲しい気持ちになった。変えていきたいと思い、いろんな協力を得てフェスタをやるようになった」など、経緯を説明。「気持ち悪い、無理などと言われることは今でもある。でも(フェスタに)来てもらい、楽しんでもらい、まずは知ってもらいたい」と力を込めた。

 なおステージには、近畿大学附属新宮高校・中学校の吹奏楽部も出演した。多様性を表すさまざまな色のTシャツを着て演奏、会場を盛り上げた。

(2024年11月12日付紙面より)


別窓で見る
記事一覧

応援アンバサダーに就任したこてつくんを囲む=9日、那智勝浦町の旧浦神小学校
地域 一緒にロケット盛り上げたい
こてつくん、アンバサダーに就任
那智勝浦町
【この記事のキーワード】
旧浦神小
浦神小
 子どもたちに人気の「宇宙なんちゃら こてつくん」 の主人公、こてつくんが9日、那智勝浦町の宇宙・ロケット打ち上げ応援アンバサダーに就任した。12月14日(土)のロケット「カイロス」打ち上げを町民らと一緒に応援し、町外に広く町をPRする。

 町では、こてつくんや仲間たちと共に那智勝浦町内の名所、人気のマグロを描いたポスターを作成。今後、町内の公共施設に掲示する。

 打ち上げ時には公式見学場の浦神小学校に集まる約2500人に、限定グッズのステッカーとトートバッグをプレゼントする。

 9日には浦神小学校で就任式があり、堀順一郎町長がこてつくんに委嘱状を手渡した。町民や子どもたちも、こてつくんを出迎えた。

 「宇宙なんちゃら こてつくん」は、宇宙飛行士を夢見るこてつくんと仲間たちで送る宇宙アカデミー物語。こてつくんは「スペースポート紀伊からロケット『カイロス』がいっぱい打ち上がることをみんなで応援していると聞いてやってきました。もっとたくさんの人たちに、宇宙とロケットの魅力を伝えられるよう、一緒にロケット打ち上げと那智勝浦町を盛り上げます」と伝えた。

 堀町長は「かわいいこてつくんと一緒に子どもたちも盛り上がってほしい。那智勝浦町でしか手に入らないお宝グッズを開発し、皆さんに喜んでもらいたい」と話していた。

 一緒に記念撮影した串本町の濱口海友君(4)は「ロケット大好き。こてつくんもかわいいから大好き」と笑顔を見せていた。

 就任式後は浦神西区民会館でワークショップ「みんなでずっこけ宇宙体験~火星グルメツアー企画大作戦~」を開催。子どもたちは、宇宙兄さんズのコサさん、コジさんと一緒に宇宙の勉強をした。

 コサさん、コジさんは宇宙の映像をスライドに映し「火星の夜はマイナス100度以下。ほとんど二酸化炭素。宇宙服が必要だよ」などと紹介した。

(2024年11月12日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る

巡視艇むろづきで搬送した傷病者を消防へ引き継ぎ=10日、串本町串本の串本漁港桟橋
防災 諸機関が連携諸項目実践
串本で津波災害対応訓練
 串本町と古座川町の官公庁等による2024年度津波災害対応訓練が10日、串本町串本にある串本漁港桟橋一帯であり参加諸機関が連携諸項目の練度を高めるなどした。

 この訓練は、串本・古座川官公署等連絡協議会が南海トラフ地震を想定し構成機関の相互連携による総合的な対応力の向上を図る目的で年1回実施。内容の立案は航空自衛隊串本分屯基地、串本海上保安署、新宮警察署、同町消防本部の4機関が持ち回りで担当していて、本年度は串本海上保安署が主管となって計画した。

 当日は15機関約60人が参加。午前8時57分に紀伊半島沖~四国沖を震源とするマグニチュード9・1の地震があり、気象庁が午前9時に大津波警報を発表。くしもと大橋は一部崩壊で通行不能、幹線道路は一部浸水しているが通行は可能との想定で訓練を始めた。

 序盤は地域への避難広報、無線による情報送受、避難場所設置の各訓練を実施。中盤は前述した4機関連携による倒壊家屋救出訓練や多数傷病者対応等訓練。終盤は同署所属巡視艇むろづきによる支援物資及び人員資機材輸送訓練や離島傷病者搬送訓練、同本部と同基地、同町消防団による大規模火災消火訓練、といった連携項目を順次実施した。

 最後に同協議会を代表して田嶋勝正町長が「時間がたつと多くの関係機関から救援に来ていただけるだろうが、まずは地元でいかに連携を取って住民の安全安心を守り救援活動をしていくかが大変重要になる。力を合わせて地域の安全安心を守っていきたい」と講評を述べて締めくくった。主管した串本海上保安署の登山愼一郎署長は「どう連携しその中でどういう役割をしていくか、その手順を考えながら実動したいという思いがあった」と今回の訓練に込めた狙いを語り、今後の連携の進展を期待した。

(2024年11月12日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る
主な記事 *記事詳細は熊野新聞紙面をご覧下さい*
  • 学校 本州最南端で記録に挑む 第50回校内クロカン大会 (潮岬中)
  • 【この記事のキーワード】
    潮岬中
  • 学校 みんなで育てた作物で ふれあい収穫祭楽しむ (北山小学校)
  • 【この記事のキーワード】
    北山小
  • 地域 町内4カ所で意識を喚起 町人権委員会ら街頭啓発 (串本町)
  • 地域 家族連れら700人集まり みぃまるボラフェス楽しむ (御浜町)
  • 地域 冥福祈り、恒久平和を誓う 英軍捕虜兵の追悼式 (熊野市)
  • 地域 園児から元気をもらう 下里こども園が湯ごりの郷へ (那智勝浦町)
  • 地域 差別のない世の中に 新宮人尊委が街頭啓発
  • 【この記事のキーワード】
    王子ヶ浜小
くまスポ
  • 健脚自慢189人が快走 那智勝浦町熊野古道ヒルクライム
  • 1位はジラソーレFC サッカーU―11ホップリーグ
ご購読・試読のお申し込み