新宮市立三輪崎小学校(竹本明央校長)で3日、地元三輪崎の伝統的な「綾踊(あやおど)り」の練習があった。三輪崎郷土芸能保存会の濱口仁史会長をはじめ会員10人が指導。5年生75人が、26日(土)の運動会で披露する踊りの動きを確認し、元気な「ヨイハ」の掛け声を響かせた。
綾踊りは竹製で両端に房が付いている銛(もり)を模した「綾棒」で鯨を突く動きを繰り返す踊り。扇子を持って鯨を追い込む場面を再現した「殿中(でんちゅう)踊り」と並び、「鯨踊り」として和歌山県の無形民俗文化財に指定されている。同校では毎年、5年生が運動会で綾踊りを披露している。
児童は9月18日に事前学習し、濱口会長らから踊りの歴史や、法被の由来などを学んだ。練習は今回2回目で、17日(木)に最後の調整に臨む。運動会当日は、保存会も太鼓やお囃子(はやし)で参加する。
この日は前回の復習をした後、4グループに分かれて会員の指導を受けながら練習。成果を確認した濱口会長は「周囲の人を見ながら、動きをそろえるのが重要。綾棒や腕を真っすぐ伸ばすことに意識して」などと呼びかけた。
牧煌翔君は「少し動きが難しいけど、練習を重ねるうちに成果は出ている。本番までにしっかり覚えて、完璧に踊れるようになりたい」と意気込みを語った。
濱口会長は「動作が素晴らしく、掛け声も大きい。覚えようという意欲に感心している。運動会では失敗を恐れず、自信を持って力いっぱい踊ってもらえれば」と話していた。
(2024年10月5日付紙面より)
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