「必ず来る 南海トラフ巨大地震・津波への備え」と題した井田区の第3回ワークショップが13日、紀宝町の井田公民館であり、第1回から協議を重ねてきた「地震・津波ルールブック」が完成した。
井田区全世帯に配布し、11月の防災訓練で活用する。訓練後に第4回ワークショップを開催し、振り返りを行う。
ルールブックは、井田区内5地区の特徴を反映し、地区ごとに作成。南海トラフ巨大地震に備えて、地震や津波への知識を深め、各家庭で「自分や家族が何をするか」などを考え、地震の被害者を一人も出さないことを目指している。
地震・津波から命を守るポイントの他、各地区の危険箇所マップ、津波避難カルテ、事前対策チェックシート、地震・津波タイムラインなどで構成した。
ワークショップは、南海トラフ地震の被害軽減を図るための官民一体となった取り組み。これまで、5地区の地理的な特性などを踏まえ協議や避難路確認などの町歩きを行った。
区役員、自主防災組織、町消防団、民生委員、小中学校、介護医療事務所、役場などから約70人が参加した。
南海トラフ地震の防災対策をテーマに、愛知工業大学地域防災研究センターの横田崇センター長が講演。「地震は予知できない。突発する地震への備えを基本にし、家屋の耐震化をはじめ、一人一人の備えが大切になる」と示した。
各地区で、ルールブックの内容を確認した。西田健町長は「ワークショップでの意見をまとめたルールブックを中心に、家庭で地震・津波対策に活用してほしい」と呼びかけ、町総合防災行政アドバイザーの松尾一郎さんは「南海トラフ地震は確実に起こる。命を守るため、町の耐震補強事業を活用し、揺れから強い部屋を一つでも作ることが大事」と伝えた。
(2024年9月15日付紙面より)
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