新宮市は4日、同市熊野川町田長の道の駅「瀞峡街道 熊野川」の紀伊半島大水害慰霊碑前で犠牲者追悼献花を営んだ。田岡実千年市長をはじめとした市の三役や幹部職員、三栗章史議長をはじめとした市議会議員など30人が参列。犠牲者の冥福を祈るとともに、災害に強いまちづくりを誓った。
2011年の紀伊半島大水害で、新宮市では13人の尊い命が失われ、1人が行方不明となった。参列者たちは、犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑の前で黙とうをささげ、白い菊を献花。故人をしのび、静かに手を合わせた。
田岡市長は「災害でお亡くなりになられた方々の無念の思いと、ご遺族の皆さまの深い悲しみを思うと今も哀惜の念に堪えない」と追悼。
市では災害後、国、県、市民からの多大な支援と励ましを得て復旧・復興を進めるとともに、防災対策を見直し、災害に強いまちづくりに努めてきたと述べ「これからも紀伊半島大水害を片時も忘れることなく、市民の皆さまが安心安全に暮らすことができるまちを築いていく」と決意を新たにした。
大水害で熊野川町日足在住の自宅が被災した竹田和博秘書課長は「あの時から市の職員がだいぶ入れ替わっている。復興に尽力した活動の教訓を生かし、忘れることなく後世につなげていきたい」と話した。
(2024年9月5日付紙面より)
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