名誉市民、西村伊作を顕彰する事業「熊野芸術文化セミナー」が27日、新宮市の丹鶴ホールで始まった。中高生を含む約60人が28日までにコラージュ作品を作る。
「生活を芸術として」という生涯を送った「文化学院」創立者・西村伊作ゆかりの「軽井沢美術文化学院」との提携事業。軽井沢ルヴァン美術館評議員で日本美術家連盟会員の上野秀一さんら9人が講師を務めた。
開講式でセミナー実行委員会の清水雅昭委員長が「お互いに協力して2日間、楽しんでください」、田岡実千年市長は「すてきな出会いと、にぎやかな交流があるよう期待しています」とあいさつした。
今年のテーマは「みんなで持ち寄った素材でコラージュをやってみよう」。上野さんは、ピカソのコラージュ作品を紹介。「限定せずにいろいろチャレンジしていくことが大切。思い付いた素材をはめ込んでほしい」と呼びかけた。
参加者は縦横45㌢のキャンバスを手作りし、リボンやレース、切り絵、切手、ビーズなどを貼り付け、自分の世界観をどう表現するか、自由な発想で作品づくりに取り組んだ。
会場には上野さんと堀里美さんの作品を展示。参加者が熱心に見入っていた。
28日は、午後3時まで作品を作る。閉講式で参加証を授与し、上野さんが講評する。セミナー参加者の作品は、「熊野を描こう」をテーマに小中学生から募集する絵画作品とともに、丹鶴ホールで9月28日(土)から開かれる合同展示会に出品できるという。
(2024年7月28日付紙面より)