「歯と口の健康週間」(6月4~10日)を前に、太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)で「クジラの歯磨き」が始まった。初日の1日には、同町立太地こども園のくじら組(5歳児)13人が、ハナゴンドウの歯磨きを体験した。
歯と口の健康に関する正しい知識を普及させ、歯科疾患の予防や早期発見・早期治療を徹底することで、国民の健康の保持増進に寄与することを目的とした週間。
鯨類は「鯨ひげ」を持つヒゲクジラと歯を持つハクジラに大別される。同館が飼育する3種類のハクジラの歯磨き姿を見せることで、歯と口の衛生や鯨類の生態について知ってもらおうと、毎年実施している。
園児たちはダイナミックなクジラショーを楽しんだ後、桟橋に移動。コビレゴンドウ、オキゴンドウ、ハナゴンドウの大きな口をのぞき込み、代表して2人がハナゴンドウの歯をブラシでゴシゴシこすった。
オキゴンドウは口の上下に約40本、コビレゴンドウは約30本、ハナゴンドウは下顎のみに最大10本の歯があり、イカを好む種類ほど歯の数が少ない特徴があることなども学んだ。歯磨きの後には、同館から歯ブラシのプレゼントがあった。
歯磨きを体験した脊古澪海ちゃん(5)と津呂橋司君(6)は「クジラの歯はきれいだった。自分たちも毎日歯磨きをしている」と語り「歯磨き頑張ります」と声をそろえた。
「クジラの歯磨き」の公開は10日(土)まで。1日3回、午前10時30分、午後0時30分、午後2時30分からのクジラショー後に実施している。天候などによって中止や変更がある場合もあり、問い合わせは同館(電話0735・59・2400)まで。
(2023年6月2日付紙面より)