令和4年度きのくに教育賞の贈呈式が先月25日にあり、本紙関係で古座川町立
高池小学校の寒川智美教諭(48)が受賞者の一人としてその誉れを受けた。
この賞は、県内の学校教育振興のため特に優れた実践をし成果を上げていると認められる教職員などをたたえる制度。実践は各市町村の教育委員会もしくは学校長の推薦により把握し、審査を経て年1回の頻度で県教育委員会が贈呈を重ねている。
受賞者は幼稚園(幼保連携型認定こども園を含む)、小学校、中学校、高校・
特別支援学校の部門別で審査選考していて、本年度は全体で10人、うち小学校の部は3人が選ばれている。
寒川教諭の実践は、児童を引きつけるきめ細やかな工夫と複式学級経験で培った児童主体の授業展開で確かな学力の定着に尽力し、聴く力や発信する力を高める研究にも努力。その集大成で児童の意欲を引き出す手腕には他の教員からも定評があり、東牟婁地方へき地複式教育研究会における発表を通して校内にとどまらず広く地方全体の模範となり教員の授業力向上に貢献しているといった内容で、同町教育委員会が同賞の学習指導分野の成果に当たるとして推薦し受賞に至った。
寒川教諭は同日実施の贈呈式出席のため会場へ向かったものの、雪の影響で断念。この賞の価値を重んじる同町教委は1日に中央公民館内で伝達の場を設け、
高池小の大畑眞校長立ち会いの下で中道悟教育長から賞状を手渡した。寒川教諭は「私がもらってもいいのかなという思いですが、賞を頂けたことを励みにしていっそうレベルアップしていきたいと気が引き締まりました」と心境を語り、自分一人ではなく自分に応えてくれた子どもたちと一緒に頂いた賞だと受け止めて自宅に掲げ、これからの日々の励みにしたいと喜んだ。
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県南部では4人が受賞
県南部では寒川教諭のほか、田辺市域で2人、上富田町域で1人が同賞を受賞。田辺市域では別の1人が上位評価の「きのくに教育の匠」に選ばれている。
県教委義務教育課は近日中に本年度受賞者を公式ホームページで紹介する予定。町教委教育課によると本年度の同賞受賞者は全員、県教委の推薦により文部科学大臣優秀教職員表彰の被表彰者にも選ばれているという。
(2023年2月4日付紙面より)