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久保岡徳美さんの料理に舌鼓を打つ参加者ら=4日、北山村下尾井
伝統料理を後世に
北山村で試食会
南紀熊野ジオパーク
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南紀熊野ジオパーク
 南紀熊野ジオパークは4日、北山村で「ジオ興し活動」を実施。同村下尾井の久保岡徳美さん宅で「北山村の伝統料理を残そうプロジェクト」を開催した。地域住民らが参加し、久保岡さんが作る同村の伝統料理に舌鼓を打った。

 南紀熊野ジオパークでは、ジオパークガイドや民間事業者、行政担当者らが、東西南北の四つのエリアに分かれて「南紀熊野ジオ興しチーム」を結成。地元住民らの協力を得るなどして地域資源の発掘やジオパークの活用・普及に向けた活動を展開している。

 このたびのプロジェクトでは、同村において昭和30年代ごろまで正月や結婚式など「ハレの日」に振る舞われていた伝統料理を再現。その技術や味を継承してもらうことを目的に、若年層の地域住民を対象に試食会を実施した。なお、記録として残すため、料理の手順などはスマートフォンなどで動画撮影された。

 山間部に位置する同村では、日持ちさせるためにマグロに塩を振って一晩置いた「塩シビ」など、保存のために塩や酢を用いた料理が発展。しかし、交通網の発達や道路状況の改善などから、現在「塩シビ」が作られることは少なく、また、当地域に伝わる「サンマずし」や「昆布巻き」を作る人も減少している。

 久保岡さんはかつて、地元食材を使ったレストラン「かからの食の店」を営業。和歌山大学の鈴木裕範・客員教授(当時は同大学経済学部助教授)の協力を得て「奥熊野の村の暮らし365日~北山村の食ごよみ~」を制作するなど、同村の伝統料理の継承に尽力してきた。

 この日は鈴木客員教授も参加する中、久保岡さんは▽塩シビ▽手作りこんにゃく▽酢でしめた塩シビを入れた大根のなます▽サンマずし▽昆布巻き▽めはりずし▽ごま豆腐―など、主に熊野地方の産品を使った数々の料理を用意。参加者らは料理を口に運び「おいしい」「懐かしい味」などと感想を述べた。

 同村役場の里中恵理さんがプロジェクトの趣旨を説明し、鈴木客員教授が「作る様子を見て、手間暇かけて作るからおいしいんだと改めて実感した。古くからのものは残っているが、少子高齢化の影響などでなくなっているのも事実。記録だけではなく、技術として学んで次に残すことが大事」と呼び掛けた。

 試食会に参加した、同村出身の井野千代さん(55)は「小さい頃は当たり前に食べていたことを思い出した。おばあちゃんの味と同じでうれしい。生まれ育った場所の料理が、こんなにおいしいんだと再確認した。次に伝えていくために覚えて残したいと思う」と話していた。

(2021年12月7日付紙面より)



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クイズを交えて学習する児童=2日、那智勝浦町立勝浦小学校
学校 たばこの害から体を守ろう
勝浦小4年が防煙教室
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 那智勝浦町立勝浦小学校(山下真司校長)で2日、防煙教室が開かれた。新宮保健所の中山夏美さんが講話し、4年生44人がたばこの害について学んだ。

 管内の小中学校などを対象に、たばこに関する適切な知識を身に付け、将来「吸わない選択」をしてもらえるよう実施している。

 中山さんは「皆さんのお父さんやお母さんが子どもの頃は、大人の男性の10人に8人がたばこを吸っていたが、今は10人に3人まで減っている」と紹介。三大有害物質である▽ニコチン▽タール▽一酸化炭素―が体に与える影響を解説した。

 たばこを吸う人の口の中の写真を見せると、児童は「歯茎が紫色」「歯磨きしても色は取れないの?」とびっくり。近年市場を広げている電子たばこについても学習した。

 中山さんは「たばこに依存すると、体に悪いことを知っていてもやめられなくなる。だから、最初の1本を吸わないことが大切です。皆さんには、自分の体を守る選択をしてほしい」と語り掛けていた。

(2021年12月7日付紙面より)

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現場責任者とともに現場の目視や聴取に臨む中前英人署長ら=3日、串本町高富
地域 労働災害防止意識を促す
高富の現場をパトロール
新宮労働基準監督署
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 新宮労働基準監督署と紀南河川国道事務所紀勢線出張所が3日、串本町高富にあるすさみ串本道路高富トンネル他工事の現場で建設工事パトロールを実施し、労働災害防止のための意識喚起に努めた。

 中央労働災害防止協会が主唱し、同署の上位機関となる厚生労働省が後援する本年度年末年始無災害運動(12月1日~1月15日)の一環。この運動は年末年始の慌ただしさや寒冷に伴う労働災害の発生を意識の力で抑え、従事者がそろって無事に一年を締めくくり明るい新年を迎えられるよう願いを込めて展開していて、今年で51回目を数える。

 その趣旨を管内に浸透させるために同署は毎年、このパトロールに取り組んでいる。前述した現場は株式会社大林組が同事務所より発注を受けて施工中で、管内でも規模が大きい現場という点で実施を申し入れたという。当日は同署から最近の労働災害の発生状況報告と同運動の概要など、同社から工事概要と施工状況を互いに報告し、以降このパトロールに臨んで現場の安全確保に発生の要因がないかを確かめた。

 パトロールの重点実施事項は▽墜落・転落災害の防止▽建設機械やクレーン等災害の防止▽倒壊や崩壊災害の防止▽火災や爆発等災害の防止▽転倒災害の防止▽職業性疾病の防止▽自主的安全衛生活動の推進―の7項目。中前英人署長と鈴木達也・労働基準監督官が同社高富トンネル工事事務所の村上正一所長ら責任者とともに現場を目視し、聴取を重ねた内容に基づいて講評を寄せて意識喚起を後押しした。

 同出張所はこの日午前にあった紀伊水道を震源とする地震対応のため、急きょ代理の職員が状況を確認する形を取った。このパトロールの実施に当たり中前署長は、日頃から実践し培っている安全管理に改善点はないかをいま一度確認して無事故で新年を迎えることを同社の現場作業員に呼び掛け。パトロール対象外の管内各現場においても同様に、この運動期間をきっかけにして労働災害防止の意識が高まる状況を願った。

(2021年12月7日付紙面より)



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長島りょうがんさんが歌を交えて講話=4日夜、新宮市立三輪崎小学校
地域 「人を一人にさせないで」
長島りょうがんさん招き人権学習
三輪崎公民分館
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三輪崎小
木本高
 新宮市の三輪崎公民分館(杉山秀樹分館長)は4日夜、市立三輪崎小学校体育館で、長島りょうがんさんによるトーク&ライブ「そっとやさしく」を開催した。来場者らは、りょうがんさんが展開する、笑いあり、涙あり、音楽ありのステージを楽しんだ。

 同公民分館が取り組む人権学習の一環として開催。

 りょうがんさんは三重県熊野市出身。中学時代からラグビーに取り組み、県立木本高校ではキャプテンとして東海大会、三重県大会で優勝した。

 日本代表選手に選ばれ、オーストラリア選抜と国際試合をした時の縁でオーストラリアなど赤道付近を放浪。その時に出会った子どもたちの姿が忘れられず、教師となった。

 「りょうがん」は本名ではなく、自身で「良顔先生」と名乗ったことがきっかけ。体育教師や中学校長、各教育施設勤務、三重大学・三重短期大学でも教べんを振るった経験などを基に、手作りの歌と講話を通した人権ライブキャラバンを全国各地で展開。人の温かさや優しさなどを語り伝えている。現在は三重県生涯学習センター所長を務めている。

 りょうがんさんは開催に当たり、「人は人と関わることによって変わることもある。人権学習で大切なことは一人にさせないことだと思う」とあいさつ。さだまさしさんの「奇跡」をピアノの弾き語りで披露した。

 唱歌「埴生(はにゅう)の宿」(原題「ホーム・スイート・ホーム」、イングランド民謡)について「音楽の教科書から消えたのが不思議」。アニメ「火垂(ほた)るの墓」(原作=野坂昭如)において、故・高畑勲監督が同曲を挿入歌に採用したことに触れ「音楽は争いも超える。戦争をなくしたい、そういう思いを入れたかった」と話した。

 りょうがんさんは、家族やこれまで関わってきた人々との触れ合いや交流、心温まるエピソードの数々を講話。市場で働く母親と、その母親を絵で「世界でいちばん美しい姿」と表現した娘との心の触れ合いを紹介し「99%自分のことを考えていたとしても、1%でも自分のできることがある気がする、そう思うだけでいいと思う。つらそうな人がいたら気に掛けてあげてほしい」と講演を締めくくった。

(2021年12月7日付紙面より)

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