熊野新聞記事アーカイブ
熊野新聞社 The Kumano Shimbun
〒647-0045 和歌山県新宮市井の沢3-6
営業部 TEL 0735-22-8080 FAX 0735-23-2246
記者室 TEL 0735-22-8325 FAX 0735-28-1125

ボランティア依頼内容に沿って必要な資機材を調達する参加者ら=21日、新宮市佐野
災害に備え、体制構築
三佐木蜂伏地区でボラセン設置訓練
新宮市

 新宮市社会福祉協議会は21日、三佐木蜂伏地区災害ボランティアセンター(以下ボラセン)設置訓練を実施した。三輪崎・佐野・木ノ川・蜂伏地区の民生委員、福祉委員、各区役員、光洋中学校・新翔高校の生徒、教師ら78人と社協職員11人が参加。有事に備え、ボラセン立ち上げおよび運営に係る流れを確認した。

 ボラセンとは、地域などでボランティアに関する事務を行い、ボランティアの活性化を図る組織。

 2007年より毎年ボラセン設置訓練を実施している市社協では、紀伊半島水害(11年)当時、ボラセン立ち上げや被災世帯への支援活動に生かすことができた教訓を基に、住民主体の「災害時にも強い地域づくり」構築のために当該訓練を実施。今回は新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から住民らの参加を取りやめ、三輪崎・佐野・木ノ川会館の3会場をリモートでつないで訓練に取り組んだ。

 訓練開始に先立ち、佐野会館では前田道春区長が「最近、新型コロナに気持ちが向いているが大規模災害は必ず来る。その際は後方支援に回っていただけるよう訓練を」。

 市社協の大谷康央事務局長は「リモートで会場を三つに分散しての訓練は初の試み。訓練をすることによって地域につながりができ、有事の際に力を発揮できると思っている」とそれぞれあいさつ。

 紀伊半島水害DVDを視聴したほか、和歌山県社会福祉協議会の南出考さんが「講話・災害ボランティアセンターについて」と題し講話した。

 訓練では、3日前の午後3時に紀伊半島沖を震源とするマグニチュード8・0、震度7強の地震が起こり、地震による家屋の倒壊(三輪崎・佐野・木ノ川・蜂伏)や津波による浸水被害(三輪崎・佐野)、土砂災害(木ノ川・蜂伏)が発生。道路も寸断されているといった状況を想定し、ボラセン設置に取り掛かった。

 各会館入り口で受け付けを済ませた参加者らはそれぞれ班に分かれ、活動の留意事項の説明を受けた後、ボランティア依頼内容に沿って必要な資機材や車両を調達。

 コロナ禍の状況の中、実際に被災者役の自宅への訪問は取りやめとし、活動報告書を基にグループワークを展開した。活動状況と活動継続の有無をスタッフに報告するなどして一連の流れを確認。有事に備え体制の構築を図った。

(2021年11月25日付紙面より)


別窓で見る
記事一覧

多くの家族連れや読書愛好家らでにぎわった=23日、那智勝浦町立図書館
地域 図書館で過ごす一日
「本気フェス」にぎわう
那智勝浦町
 那智勝浦町立図書館は23日、同館駐車場で「本気(マジ)フェス~本とラクガキと~」を開催した。古本市やさまざまなワークショップが催される中、多くの家族連れや図書館ファン、読書愛好家でにぎわった。

 同図書館が主催する地域交流イベントの一環で昨年に引き続き2回目。本と図書館を通して交流を図ってもらうことが目的で、催しを通して図書館に足を運んでもらうきっかけづくりも兼ねている。

 好天に恵まれたこの日、駐車場には一般人が当日だけの古本店主となる「一箱古本市」が並んだほか、「しおりづくり」「読書手帳づくり」「新聞エコバッグ」の各種ワークショップも開催。駐車場地面を開放して実施された「ラクガキであそぼ」では、子どもらが色とりどりのチョークを用いて地面にお絵かき。会場は真剣な表情で古本を選ぶ大人や、工作などに熱中する子どもらの姿であふれた。

 図書館関係者は「新型コロナウイルス感染症の影響で交流イベントがなかなか開催できない状況が続いた。現在、感染状況が少し落ち着いている中、感染対策を講じながら開催することができた。図書館、ボランティアの皆さん、古本店主さん、ご来場された方々。みんなが楽しいと感じていただけるとうれしいです」と話していた。

(2021年11月25日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る

感染症対策を強化した高規格救急車が配備された=22日、那智勝浦町消防本部
地域 感染症対策の装備充実
高規格救急車を配備
那智勝浦町消防本部
【この記事のキーワード】
消防本部
 那智勝浦町消防本部は22日、同本部庁舎で高規格救急車の配備式を開いた。今回の救急車は新型コロナウイルスをはじめとする感染症予防対策強化が図られた構造となっており、高規格救急車は3台目。堀順一郎町長から湯川辰也消防長にキーのレプリカが渡された。

 配備された救急車はトヨタ製の四輪駆動車。全長5・66㍍、幅1・89㍍、高さ2・5㍍。総排気量2693㏄。定員は7人。

 他の車両と比較し、同車両は▽ストレッチャー架台が洗浄可能▽傷病者室にオゾン発生装置およびオゾンガス濃度計が設置▽運転室と傷病者室の間に間仕切り設置―などを備えている。

 さらに救急救命士による心肺機能停止傷病者への器具を用いた気道確保などの特定行為だけでなく、適切な救命処置をしながら医療機関へ搬送するために傷病者室は広さを確保しているという。

 新型コロナウイルス関連緊急事業で車両と積載する資機材が整備され、総事業費は3322万円。

 堀町長は「さまざまな救命に役立つ車両や資機材の導入により、コロナを心配する患者さまなどにも安心して乗車いただける。各業者さまにも感謝しております。消防職員の皆さまも安心して業務に取り組めるのではないかと思います」。

 湯川消防長は「コロナ禍の中、感染対策を強化した高規格救急車の配備、誠にありがたい。改めて、感染症対策の徹底を図るとともに日々、訓練を重ねて町民の安心安全を守るために職員一同、一丸となって取り組んでいきます」と感謝と抱負を述べた。

(2021年11月25日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る

恵みに感謝し、終息や早期復興を願った=23日、那智勝浦町の熊野那智大社
祭礼 恵みに感謝し終息願う
熊野那智大社で新嘗祭・献穀講祭
 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は23日、「新嘗祭(にいなめさい)・献穀講祭(けんこくこうさい)」を営んだ。

 新嘗祭は古くから伝わる宮中儀式の一つで、天皇陛下がその年にとれた五穀を神々に供え、自身も食して収穫を感謝する祭り。

 同大社でも神前に新しい穀物などをささげ、農作物の恵みに感謝した。責任役員や町内の農家からなる献穀講員ら26人が参列し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。

 祭りでは男成宮司が祝詞を奏上し、正装した2人の巫女(みこ)が「浦安の舞」を奉納した。献穀講代表の太田博久さんらが玉串をささげた。

 太田さんは「新型コロナウイルス終息と紀伊半島水害からの早期復興を願っています」と語っていた。

(2021年11月25日付紙面より)

もっと見る
折たたむ
別窓で見る
主な記事 *記事詳細は熊野新聞紙面をご覧下さい*
  • 学校 私たちにできることは? 王子ヶ浜小で認知症学習 (新宮市)
  • 文化 1位に野中誠一さん 写連紀南支部11月例会
  • 【この記事のキーワード】
    十津川
  • スポーツ 6競技で熱戦繰り広げる 南郡・熊野市スポ少地域交歓大会
  • 【この記事のキーワード】
    木本高
  • 地域 俳句の楽しさ伝える 夏井いつきさん「句会ライブ」 (熊野市)
  • 【この記事のキーワード】
    熊野文化協会
    文化協会
  • 地域 小中学生8人推奨本アピール ビブリオバトル古座川町大会
  • 【この記事のキーワード】
    高池小
    古座中
    明神中
  • 地域 平和求める決意ささげる 古座地区で戦没者慰霊祭 (串本町)
  • 【この記事のキーワード】
    連合会
    慰霊祭
  • 地域 5作目のリリースなど報告 嶋幸二さん田嶋勝正町長に (串本町)
  • 地域 メッセージ託して協力求む 強調月間で巡回活動隊員ら (子供・若者育成支援)
  • 【この記事のキーワード】
    連絡協議会
くまスポ
  • 串本JFCが全国大会へ 新宮、王子、アルマは敗れる (全日U―12サッカー和歌山県大会)
  • 優勝は速水さん、山崎さん グラウンドゴルフかつうら大会 (県年金受給者協会)
  • 【この記事のキーワード】
    年金受給者協会
  • リアルが優勝果たす 那智勝浦町総体軟式野球
ご購読・試読のお申し込み