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優雅に「神なぎの舞」を奉奏するみこたち=15日、新宮市の熊野速玉大社
本殿大前ノ儀で幕開け
新宮の速玉祭

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が15日、午前に行われた「本殿大前ノ儀」で幕を開けた。

 大勢の氏子や関係者らが参列。観光客らに見守られながら上野宮司が祝詞を奏上し、4人のみこが世界遺産登録記念御神楽の「神なぎの舞」を奉奏し、参列者が玉串を奉奠(ほうてん)した。朝から降っていた雨も、神事が進むにつれて上がっていった。午後からは神馬(しんめ)渡御式が営まれ、神馬と一行がまちを練り歩いた。

 大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)のご神霊が神馬で阿須賀神社へ渡御し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)のご神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船で御船島を回る「神輿渡御式」からなる。

 16日の神輿渡御式は午後2時から。同4時30分ごろから熊野川を舞台に早船競漕(きょうそう)が行われる。

(2018年10月16日付紙面より)



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創作踊りやお祭り新宮節でにぎわった=14日、新宮市の中央通り
祭礼 町中が踊りでにぎわう
「新宮秋まつり」盛大に
 新宮市各所で14日、「新宮秋まつり」が開催された。昼と夜の2部構成で、地域内外から集まった団体の大勢の踊り子が参加し、町中が活気であふれた。

 新宮秋まつりは、市、新宮商工会議所、市観光協会でつくる新宮秋まつり実行委員会が主催。熊野速玉大社大祭を盛り上げる目的で始まった商工祭を前身として20年以上続く催し。昼の部は新宮駅前広場、市役所ステージ会場、新町1丁目で各団体の創作踊りが道行く人たちを楽しませた。夜の部では中央通りを舞台に創作踊りと「お祭り新宮節」があり、多くの人でにぎわった。

 創作踊り・夜の部では、今年初めての試みとして「創作踊り・ダンスコンテスト」が催された。▽チームワーク▽観客盛り上げ度▽振り付け、構成▽元気度―の4項目を審査基準とし、上位3チームを表彰。21団体がコンテストに参加し、大賞に「Team雅龍」が選ばれた。

 新宮商工会議所の関康之会頭は「それぞれ個性的でジャンルも幅広かった。点数も拮抗(きっこう)していたのでは」と総評した。

(2018年10月16日付紙面より)

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時代行列と炎の神輿が大斎原に向かう=13日、田辺市本宮町
祭礼 「八咫の火祭り」盛大に
無形民俗文化財の湯登神事も
田辺市本宮町
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熊野本宮大社
例大祭
火祭
神事
大祭
 田辺市本宮町で13日、「八咫(やた)の火祭り」(同実行委員会主催)が開催された。例年8月に行われているが、今年は熊野本宮大社御創建2050年となることからこの日に営んだ。熊野本宮大社から大斎原(おおゆのはら)への約120人の時代行列、地元グループ「奥熊野太鼓」による演奏、踊りや花火などが集まった人たちを楽しませた。

 古代、奥深い熊野の山に迷った神武天皇を熊野の神の使いである八咫烏(やたがらす)が正しい道へ導いたという言い伝えにならい、人々を幸福に導くという願いを込めた「導きの祭り」として南紀熊野体験博を機に1999年から開催されている。

 熊野本宮大社で行われた火起神事で採火された「導きの火」が鉄製の「炎の神輿」に乗って、平安衣装や山伏姿の人たちの時代行列と共に、同大社から熊野本宮大社旧社地・大斎原へ向けて出発。御幸道では和ろうそく約250本が歩く人々の姿を浮かび上がらせた。

 大斎原では稚児と父親らによる八撥神事、奥熊野太鼓による演奏や書家の柏木白光さんによるパフォーマンスがあった。『熊野八咫踊り』を皆で踊り、熊野の夜空をさまざまな色に染める花火が打ち上げられ、祭りのフィナーレを飾った。

 この日は御創建2050年を奉祝して例年は大祭でのみ行われる県無形民俗文化財の「湯登神事」が執り行われた。

(2018年10月16日付紙面より)

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自衛隊ヘリによる訓練の様子=14日、串本町串本
防災 串本港沖で漂流者救助など
県津波災害対応実践訓練
串本町
 県津波災害対応実践訓練が14日、県南部の沿岸(白浜町~太地町)を訓練区域として実施された。串本町域では串本港一帯で各種洋上訓練があり、航空自衛隊串本分屯基地内で船上拠点である洋上救護所の設置訓練(仮想訓練)も実施。上野山防災広場では近畿総合通信局による通信確保訓練と区民への紹介などもあった。

 この訓練は、県と県内自治体や自衛隊、警察や消防、海上保安庁など関係機関が連携し、大規模災害時における救助活動など初動面での災害対応の強化を図るのが目的で、約45機関が参加して関係する訓練項目を実践した。

 訓練想定は、県南方沖で震源の深さ約10㌔、マグニチュード9・1の地震が発生したという内容。串本漁港一帯では、各機関のヘリコプターが情報収集などのため飛行する中、自衛隊の水陸両用車やヘリコプター、県水難救済会紀南東部救難所属漁船による漂流者の救助、近畿地方整備局和歌山港湾事務所所属港湾業務艇はやたまによる緊急支援物資の搬送、海上保安庁巡視艇むろづきと同漁船間での物資の引き継ぎなどが行われた。

 洋上救護所は船舶に設けるのが本来だが、今回は航空自衛隊串本分屯基地を船舶に見立てて設置訓練を実施。災害派遣医療チーム(DMAT)などが空路で搬送され、同所を立ち上げるなどした。

 上野山防災広場では上野山区の区民十数人が立ち会う中、近畿総合通信局が被災や停電などの影響で停止した通信環境を災害対策用移動電源車と可搬型ICTユニットで応急確保する訓練を実践した。

 同ユニットは半径100㍍圏内でWi―Fi(ワイファイ)環境を構築し専用アプリで圏内通話やデータ通信を実現し、衛星電話と同ユニットをつないで回線数は限られるが圏外通話も可能とする内容で、同局は必要時にこれらを貸し出せることをアピール。区民はより現実的に防災倉庫がある状況を背景にして自前で導入する上での諸条件や同ユニットで実現できることなどを活発に質問するなどした。

 同局は併せて役場防災・防犯グループやシステム開発者の富士通株式会社と連携して映像伝送システムを利用した情報収集と伝達の実証訓練も実施。公共BB移動通信システムで同広場―同町消防防災センター間の無線通信を確立し訓練映像を送信し、さらに有線「きのくにe―ねっと」経由で県庁災害対策本部へ伝送する経路の構築を試みた。

 他町では道路や橋の応急復旧や倒壊家屋からの救助、広域搬送拠点臨時医療施設(SCU)の開設や運営、避難所運営や自衛隊の部隊派遣など、多岐にわたる訓練項目も行われ、県は各機関から寄せられる映像などの情報を災害対策本部室で集約受信し、被災情報の代替として各訓練の進捗状況を整理することに努めるなどした。

(2018年10月16日付紙面より)

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