串本警察署管内海域等レジャー事業安全対策連絡協議会(中西健二会長)の本年度総会が19日、同署内であった。併せて救命講習会にも取り組み、会員らがいよいよ本格化するマリンレジャーシーズンを前に気持ちを引き締める機会にした。
この協議会は、安全で快適なマリンレジャーの確立を目的として、管内のダイビングショップなどの事業所で平成8年2月、結成された。同署地域課内に事務局を置き、現在は26事業所の代表者らが会員となり目的の達成に努めている。
総会冒頭、中西会長は水上安全法講習会の実施や水の事故防止広報活動、交通事故防止広報への協賛など諸事業で着実な成果を上げている点を挙げ、会員の努力に感謝。「本年度も安全で快適なマリンレジャーの提供のため諸事業を進める」とあいさつした。同署の中弥泰典署長は昨年の県内における水の事故は37件で死者14人、同署管内では6件で死者2人と報告。「警察としては、皆さまの協力をいただき各種事件事故の防止に努め、安全で安心してマリンレジャーなどを楽しめる地域の実現を目指す」と思いを掲げ、引き続きレジャー客のマナー、安全、防犯の各意識高揚を向上するきめ細やかな活動を求めるなどした。
議案審議後は公益財団法人和歌山県水上安全協会職員から昨年中の水難事故発生状況や特色などの詳細報告、串本町消防本部職員から安全対策の紹介を受け、事業者に求められている安全対策について考えを巡らせた。
救命講習会では同本部職員3人を講師に迎え、会員22人と署員4人が参加。心肺蘇生法と自動体外式除細動器(AED)使用の要領を教わり、訓練用人形などを使って実践練習に励んだ。
併せてAEDの使用において疑問に感じる事柄について指導救命士と話し合い、▽メーカーごとの操作の差異▽着衣に金属類が付いている時の対処方法▽船上でのAED使用は適切か(早いほど助かる確率が高いという観点から)▽年少者への対処方法▽電極を貼る位置の意味―など、事業者視点の局面想定における適切な対処を時間の許す限り確かめるなどした。
(2018年4月21日付紙面より)
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