近畿自動車道紀勢線・一般国道42号すさみ串本道路の起工式が15日に串本町立体育館であり、工事の安全と一日も早い完成を願った。
この道路は串本町サンゴ台とすさみ町江住を結ぶ延長19・2㌔の自動車専用道路(構造規格は第1種3級)。中央分離帯を有する完成2車線とされている。江住側は紀勢線すさみ南ICと接続し、サンゴ台側に串本IC(仮称)、中ほどに和深IC(仮称)を整備し、完成時にすさみ南ICと和深ICはハーフインターとなり、串本ICは後の串本太地道路接続時にフルインターとなる。車線の計画高が南海トラフ巨大地震の最大津波高以上(海抜27~54㍍)に設定され、主に▽災害時の安全性・信頼性確保▽救急医療活動支援▽観光活性化支援―といった整備効果が見込まれている。
国の予算計上により平成26年度から事業化されていて、前年度は串本町域でも工事用道路の設置が始まった。今年2月にはくじ野川地内でいよいよ本線盛土工事も始まり、完成までの工事の安全と一日も早い完成を願って国土交通省近畿地方整備局、和歌山県、すさみ町、串本町の共催で起工式を営むに至った。
式中、共催者を代表して国土交通省の石川雄一道路局長は紀伊半島一周高速ネットワークの現況を報告し「全面的な協力をいただいて、地域の期待に応えるすさみ串本道路の早期開通、ひいては紀伊半島一周高速道路の全通を目指して事業を推進する」と意気込みを掲げた。仁坂吉伸知事は延伸による商機拡大を強調して地域の活力に弾みをつけ「まだ完成までには少し時間がかかる。われわれも大いに努力したいと思うが、その期待を胸にみんなで協力して早くこれが完成するようにしていきたいものだ」と考えを抱えて引き続きの熱情を促した。
来賓を代表して二階俊博衆議院議員は完成に向け円滑な用地提供などより一層の地元協力を促し、浮島智子衆議院議員、足立敏之参議院議員が早期完成を願った。鍬入れ式を経て田嶋勝正・串本町長と岩田勉・すさみ町長も思いを言葉にし、万歳三唱で起工を祝った。
式前にはすさみ町・下地獅子舞保存会による獅子舞や串本町・串本節保存会による串本節が披露され、式後には餅まきも実施。式場には関係者、招待者、一般来場者約500人が集い、この日の節目を共にした。
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■起工に寄せて
▽田嶋勝正・串本町長
わが町にとってはこの道は命の道であり経済の道につながる。先ほど二階先生も言われていたが、ここからが勝負。われわれも地元でできることは全力で取り組んで一日も早い完成に向けて頑張っていきたいと思うので、皆さま方もいっそう尽力いただくことをお願い申し上げる。
▽岩田勉・すさみ町長
串本まで一日も早く完成することをお願いたい。これはひとえに地元の者がいかに一丸となって活動をするかにかかってくるんじゃないかなと思う。私たちはこれからもよりいっそう積極的に地元の者として頑張ることをお誓い申し上げる。関係の皆さん方に今まで以上にご支援ご助力をいただきますことをお願い申し上げる。
(2018年4月17日付紙面より)
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