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2022年05月31日
1 早期完成に向け団結図る 新宮道路、用地幅杭設置式 (新宮市)

 近畿自動車道紀勢線の一部を構成する「一般国道42号新宮道路」の用地幅杭設置式が28日、新宮市王子町の市立総合体育館で開催された。国土交通省近畿地方整備局、和歌山県、新宮市が共催。県や新宮市をはじめとする自治体関係者ら125人が出席し、一日も早い道路の完成に向け団結を誓った。

 2024年秋の開通を目指して工事が進む新宮紀宝道路と、開通している那智勝浦新宮道路を接続し、紀伊半島沿岸部における大阪府から三重県を結ぶネットワークの一部を構成する新宮道路は、同市あけぼのから三輪崎に至る延長4・8㌔の自動車専用道路。車線数は2車線で、2019年度に事業化し、これをもって紀伊半島一周高速道路が全線事業化となった。

 開通により、交通混雑の改善や災害時の交通確保、救急医療活動の支援、広域周遊観光の支援に寄与する。現在、広角、王子地区で幅杭が進んでおり、今後用地買収に入っていく予定。総事業費は約300億円。

 開会に当たり、村山一弥・国交省道路局長が式辞。「有田印南道路の4車線化が完了し、串本太地道路は昨年起工式を実施した。新宮紀宝道路は24年の秋、すさみ串本道路は25年春を目指して事業を進めている。新宮道路は今後、本格的に事業を進めていくことになる」と説明し工事への協力を呼びかけた。

 仁坂吉伸県知事は、二階俊博衆院議員や関係者に対し感謝を述べ「紀伊半島一周も夢ではなくなる。観光資源があり文化が盛んな地域に人々がもっと寄ってきて地元が元気づく、そんな日が近づいている。道路が一日も早くできるよう、皆さんと共に頑張っていきたい」。

 田岡実千年市長は「一日も早い完成を願うばかり。一石何鳥もある道路。皆さんのお知恵を頂きながら、地域の発展に努めていきたい」とあいさつした。

 来賓の二階衆院議員は「県が発展するために、昨日今日言い始めたことではなく何年にもわたり叫び続けてきたこと。こんなチャンスは逃してはならない。こんなに早くできたと驚かれるように、皆で頑張ろうではないか」と用地買収への協力を求めた。

 森礼子県議会議長は「つながった道を、和歌山の元気につながっていくように頑張っていきたい」と祝辞を述べた。

 また、榎本義清・市自治会連合会長、里中陽互・市観光協会長、市立丹鶴幼稚園・蓬莱保育所の園児らから寄せられた応援メッセージが流された。

 用地幅杭打設に続き、榎本鉄也市議会議長が、一日も早い完成に向けてさらなる協力を呼びかけ、がんばろう三唱で士気を高めた。

(2022年5月31日付紙面より)

用地幅杭打設で団結を図った=28日、新宮市王子町の市立総合体育館
がんばろう三唱で士気を高めた
2022年05月31日
2 今年も御舟行事を自粛
 河内祭規模縮小の方向へ  (古座川河内祭保存会 )

 串本町の古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が27日、今年の河内神社例祭「河内祭」について御舟行事を自粛して大前の儀の段取りを進めることを決めた。

 古座川河口から約3㌔上流にある河内島を神体とする同神社。例祭は近年、7月第4日曜日を本祭日として営んでいて串本町の古座区と古田区、古座川町の下部区と宇津木区と月野瀬区が奉仕して信仰を注いでいる。

 数ある諸行事のうち、古座区の御舟行事は国の重要無形民俗文化財指定を受けていてその保存団体に当たるのが区内の関係諸団体で結成する同保存会。この行事は古座神社にうつされている神体・河内様(こおったま)の神霊を河内島へいざなう奉仕で、例祭の中軸を担う点で同保存会は例祭の全体調整を図る役割も帯びている。

 新型コロナウイルスの情勢でおととし、昨年と御舟行事を自粛。今月27日夜半に古座漁村センターで会議を開き今年はできる限り奉仕する方向で話し合ったが、新型コロナウイルスの情勢で勇進会の御舟を出し難い状況や櫂伝馬(かいでんま)をこぐ古座中男子生徒の奉仕を求めにくい状況などが打開できず。杉本会長は「今年も見送り来年に懸けたい」と意見を取りまとめた。

 御舟行事と並んで国の重要無形民俗文化財指定を受ける獅子舞を継承する古座青年会と御舟謡(みふねうた)を継承する河内会は技術を保つため、奉仕の有無によらず感染症対策をして練習を再開すると報告。同青年会は屋固めなど求められている道行きをこなし試運転的に大前の儀後の地下舞わしもしたいと意向を伝え、練習だけでも祭りの雰囲気は伝わるとして支持を得た。両団体同様に勇進会へも「1隻だけでも」と御舟を出すことへの期待が寄せられたが、操船は日々の操業の延長で忘れることはないとし見合わせる考えを通した。

 会員の古座区以外の4区へは29日に各区長と面会して決定を伝えた。今年の本祭日は7月24日(日)で、大前の儀は午前9時に執行。伴って古座区は宵宮祭、渡御祭(陸路)、還御祭を営み大前の儀を整える。杉本会長は「今後も話し合いを重ねて御舟行事ができるよう盛り上げたい」と胸中を語った。

(2022年5月31日付紙面より)

御舟行事の実施の有無を話し合う古座川河内祭保存会の会員=27日、古座漁村センター
2022年05月31日
3 アール選手が個人総合優勝
 3日間の熱戦終える  (第22回ツール・ド・熊野 )

 熊野地方を舞台に27日から3日間の日程で開催された、国際自転車競技連合(UCI)公認の国際自転車ロードレース「第22回ツール・ド・熊野」が29日、太地町で行われた第3ステージ「太地半島周回コース」で全日程を終え、ネイサン・アール選手(チーム右京)が個人総合優勝を果たした。

 レースは、3~4周目にかけて10人が集団から抜け出し先頭グループを形成。7人へと絞られた最終周では、ライアン・カバナ選手(ヴィクトワール広島)が2時間33分02秒で優勝。2位にフランシスコ・マンセボ選手(マトリックスパワータグ)、3位には中井唯晶選手(シマノレーシング)が入った。

 28日の第2ステージ「熊野山岳コース」では、先頭を争う9選手が一歩も譲らないレースを展開。勝負はゴール目前の上り坂でのスプリントとなり、最終局面でレオネル・アレクサンダー・キンテロ・アルテアーガ選手(マトリックスパワータグ)が他の選手を振り切り、大会初出場にして初めて勝利を飾った。2位にはアール選手(チーム右京)、3位には小林海(まりの)選手(マトリックスパワータグ)と続いた。

 全ステージが終了し、アール選手が7時間43分09秒で自転車競技(ステージレース)最大の名誉とされる個人総合優勝に輝いた。

 山岳賞は地元・新宮市を拠点とする「キナンレーシングチーム」の山本大喜(まさき)選手、U23個人総合は山田拓海選手(エカーズ)、ポイント総合賞はカバナ選手、チーム総合優勝は「マトリックスパワータグ」がそれぞれ獲得した。キナンレーシングチームは総合3位だった。

 個人総合優勝のアール選手は「難しいコースでありレース展開でしたが、素晴らしい気候とシチュエーションで充実した走りができました。チームのサポートに感謝しています」と喜びを語った。

 角口賀敏実行委員長は「たくさんの方々に応援と協力をしていただき、開催して良かった。改めて感謝しています。コロナ禍ではありますが、これからも感染対策を徹底しながら大会を催せるよう努力していきます」と話していた。

  □     □

■キナン・山本大喜選手が山岳賞獲得



 地元レースとして出場した「キナンレーシングチーム」の山本大喜選手が、今大会で登坂力ナンバーワンの証しである山岳賞を獲得した。

 山本選手は大学卒業後、同チームに所属。2019年から新宮市に在住し、当地方で日々トレーニングにまい進している。昨年に行われたジャパンサイクルリーグ「三菱地所JCLプロロードレースツアー」では初代個人総合王者に輝いた。

 「ツール・ド・熊野」では、初日から快走を見せ、第2ステージではレース途中で通過した山岳でポイントを量産。同賞争いで首位に立つと、第3ステージをしっかりと走り切り見事、賞を手に入れた。

 山本選手は「山岳賞を獲得することができて大変うれしく、チームにとっても自信につながった。プレッシャーはありましたが、多くの皆さんの応援が力をくれ、楽しく走ることができました」と話していた。

(2022年5月31日付紙面より)

個人総合優勝を果たし角口賀敏実行委員長(左から2人目)にたたえられるネイサン・アール選手(同3人目)=29日、太地町
ゴールを目指し力走する選手たち=29日、太地町のくじら浜公園前
ゴール時、接戦でのスプリント勝負となった=29日、太地町
山岳賞を獲得した山本大喜選手
2022年05月31日
4 町民集える場所を目指し
 木戸浦グラウンド芝生化へ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は14日より、体育文化会館横の木戸浦グラウンドの芝生化に伴うスプリンクラー設置工事を始めた。町が進める同会館周辺の公園化によるもので、設置後は芝生の植え付けを行う。芝生の定着期間もあるため、10月31日(月)までグラウンドは使用できないという。

 現在、町では「高齢者を中心とした町民健康増進事業」の一環として、同会館の研修室を改修し、ストレッチなどで体を動かすために使用する「アクア」と、フィットネスジムなどでも使用されているストレッチマシンを設置した「ウエーブ」の2室を整備した。

 さらにはトレーニング室に新しい機器を導入。1階ロビーも手を加え、誰もがくつろぐことができる「休憩スペース」をつくるなどの内装改修を3月末に終えた。

 芝生化を含めた公園化事業は、堀順一郎町長が以前より政策に掲げていた。津波避難タワー(階段)が完成した同会館とその周辺を、町内外から多くの人々が集える憩いの場とすることが目的だ。

 町建設課によると、グラウンドに溝を掘った後に配管を敷設して、スプリンクラーを設置。芝生定着後は手動で装置を作動させ、芝生に水を与える仕組みになるという。工期は6月30日(木)まで。費用は約410万円。

 同会館やグラウンドなどを所管する町教育委員会は芝生の詳細について、植え付ける面積は約1万800平方㍍で費用は約330万円と話していた。また、芝生定着後も、これまで通りスポーツを楽しむことができるとした。

 担当職員は「グラウンドを利用する関係団体の皆さまや勝浦小学校には10月末まで使用できないことを伝えている。当面の間、無料開放も一時中止となるため、ご利用される皆さまにはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします」と話している。

(2022年5月31日付紙面より)

芝生化に伴い、10月末まで使用ができない木戸浦グラウンド=26日、那智勝浦町の体育文化会館横
2022年05月31日
5 優勝は新家近代さん
 新組織発足グラウンドゴルフ記念大会  (ニュータウン友愛クラブ )
2022年05月31日
6 入賞に届く域に仕上がる  技術会選手の訓練大詰め  (串本町消防本部 )
2022年05月31日
7 新役員や本年度事業など承認  納税協会と納税貯蓄組合が総会  (新宮市 )
2022年05月31日
8 「いかのおすし一人前」  下里小1年生に防犯教室  (那智勝浦町 )
2022年05月31日
9 カヌー体験通じ絆深める  フロンティアコース1年生  (近大新宮高 )
2022年05月31日
10 1年に1日だけの花が咲く  中平さん宅のサボテン  (那智勝浦町 )
2022年05月31日
11 開所後初の食材配布  つくしの家がフードパントリー  (新宮市 )
2022年05月31日
12 地震発生時の行動を確認  鵜殿小で避難訓練  
2022年05月31日
13 知育積み木作りに挑戦  子育てサロンで母親ら  (紀宝町 )
2022年05月31日
14 避難所情報などを伝達  Lアラートの全国合同訓練  (紀宝町 )
2022年05月31日
15 3年ぶり、防犯少年野球大会  AMが優勝、紀宝が準優勝  (紀宝地区防犯協 )
2022年05月31日
16 2年後以降、2道路が開通予定  近畿自動車道紀勢線事業説明会  
2022年05月31日
17 お悔やみ情報
  
2022年05月24日
18 キセキをおこせ!がんばれ市小 町内4地区の合同運動会 (那智勝浦町)

 澄んだ青空が広がった22日、那智勝浦町立市野々小学校のグラウンドで「2022春季合同運動会」が開かれた。保護者や地域住民の声援を受け、児童や園児がこれまでの練習の成果を披露し、「熊野ハレヤ音頭」で元気なかけ声を響かせた。

 市野々小学校、同校育友会、井関保育所、市野々公民分館、那智山区、市野々区、井関区、八反田区などが合同で開く地域の運動会。今年は雨天の影響で1日延期しての開催となった。

 開会に当たり市野々小の中西健校長が「今日は太陽が輝いて、絶好の運動会日和。雨が続き、あまりグラウンドでの練習ができませんでしたが、5、6年生は係の打ち合わせを行い、3、4年生も草引きや石拾いをしてくれた。1、2年生もいっぱい練習しましたね。君たちの一生懸命な姿を地域の方々へ届けてください」。

 児童会を代表して村井芹さんが「今年のスローガンは『キセキをおこせ!がんばれ市小』です。最後まであきらめない、かっこいい姿を見せてください」とあいさつ。

 徒競走で開幕し、児童29人と園児16人はリレーや玉入れ、ダンスなどを披露。地域住民や保護者も「めはり音頭」や「グラウンドゴルフ競争」で一緒に汗を流し、笑顔で一日を終えた。

 なお、この日は新宮市、那智勝浦町、太地町の公立中学校6校でも体育祭が開かれた。

(2022年5月24日付紙面より)

児童29人が力を合わせ「熊野ハレヤ音頭」=22日、那智勝浦町立市野々小学校
笑顔で駆ける園児たち
2022年05月24日
19 社会貢献活動など承認
 土建協同組合が総会  (新宮市 )

 新宮市土建協同組合(松根康隆理事長、組合員58社)は20日、同市緑ヶ丘の新宮地方建設業協同組合の会館で第72回通常総会を開き、昨年度事業実施報告や収支決算、本年度事業計画など3議案を承認した。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、可能な限り規模を縮小しての開催。開会に当たって物故者へ黙とうをささげた。

 松根理事長はあいさつで「入札制度問題において、簡易的な総合評価制度の導入、最低価格の底上げなどいろいろと課題はあったが、おととしより総合評価が土木Aで実施され、昨年度から舗装工事で採用された。また、3月末に新宮市と3役で意見交換を行い、総合評価の拡充、最低価格のアップ、工事量の拡大などを要望した」と報告。

 「今後も簡易的な総合評価を土木B、C、Dおよび建築工事に総合評価が浸透していくよう、市と協議していきたい」と述べ「日頃は騒音や振動など、住民の方々に迷惑をかけている。防災頭巾の寄贈や新宮市美化里親制度(アダプト・プログラム)など、今後も引き続き継続していきたい」と理解を求めた。

 本年度事業は▽市との災害協定に基づく緊急支援活動が迅速に行える応援体制の確立▽入札・契約制度の改革要望▽地域住民とのコミュニケーションを深めるため、積極的な社会貢献活動などへの参加推進▽工事の安全や品質を確保するために必要な各種講習会などを地元開催し、組合員の建設技術の向上を図る―の4点。

 入札制度などに対する要望は「簡易な総合評価落札方式適用工事の拡大」「ダンピング防止の観点から、低入札価格調査制度における審査および契約後の品質管理の厳格化」「適正積算と適正工期の確保」「組合員への受注機会の確保」。

 事務局から新規入会3社の紹介があり、閉会に当たり阿万卓也副理事長があいさつ。「コロナの影響で資材などが高騰しているが、市においては単価の見直しなどを渋る面もある。組合に相談していただき、その中で中身を検討してどうしても合わないものに対しては組合からも言っていくべき。皆さんの協力の下、組合の力を持ってしてきちっとビジネスを行うべきだと思う」と呼びかけた。

(2022年5月24日付紙面より)

事業計画などを承認した=20日、新宮市緑ヶ丘の新宮地方建設業協同組合
松根康隆理事長
2022年05月24日
20 橋杭岩周辺清掃で絆強める
 県内25の単位クラブ合同で  (ライオンズクラブ )

 和歌山県に25ある単位ライオンズクラブ(LC)合同の橋杭岩周辺清掃が20日にあり、会員50人が「ONE TEAM 和歌山」の思いを胸にして奉仕した。

 この奉仕は、同じ和歌山県内で活動する単位クラブの結束を目的とした第3回9R・10R会員交流会の記念事業の一つとして計画。同交流会は当初2019―20年度に開く計画だったが新型コロナウイルスの情勢に直面し3年連続で実施できず。実施に向けて各単位クラブから人員を出し合って結成する同交流会実行委員会(小森正剛実行委員長)だけでも結束を今後につなげないかと考え、実行委員のみ参加とすることで規模を抑えつつ記念事業を実施することとした。

 この日は実行委員に加え会場地の串本LCと近隣の各単位クラブ会員有志が奉仕支援のため合流。同交流会の代表世話人を務める9R・太田勉チェアパーソンと10R・楠本健治チェアパーソンを軸に50人が集まり、串本LCは主に橋杭ビーチ、他は小森実行委員長ら串本LCの世話役陣と共に橋杭岩周辺の流木やごみを拾い集めて回収した。

 約1時間の活動でおおむね軽トラック3台分を引き上げ、最後に結束のあかしとなる記念写真を撮影して締めくくった。

 太田チェアパーソンは「和歌山といえば海で、串本は加えてロケットの打ち上げもあるなど脚光を集めている。だからこそこのような活動が必要」、楠本チェアパーソンは「ライオンズクラブは奉仕を活動の主体とする集まり。今回の奉仕で少しでも串本の皆さまのお役に立てたら」とそれぞれコメント。

 小森実行委員長は「この交流会を迎えることは串本LCにとって光栄なことで、今回は流れてしまったがいつか実現したい。同じ和歌山県のメンバーとして『ONE TEAM 和歌山』の思いを強めるためにまず、紀南(=おおむね10R)がどのようなところかを知ってもらえたら」と心境を語った。

(2022年5月24日付紙面より)

「ONE TEAM 和歌山」の思いを胸にし橋杭岩周辺の漂着物を回収=20日、串本町くじ野川
橋杭岩周辺清掃に参加した県内のLC会員の皆さん
2022年05月24日
21 3年連続で花火大会中止
 新型コロナ感染拡大予防で  (那智勝浦町 )

 新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、8月11日(木・祝)に予定されていた第14回「那智勝浦町花火大会」の中止が決まった。町の夏の風物詩である花火大会の3年連続の中止について、町民からは残念がる意見や、やむを得ないという声も聞かれた。

 同花火大会は町民手づくりの大会を基本理念に、これまで13回開催されてきた。那智湾を舞台に1万発の花火が大輪を咲かせ、2019年は海の章、追善供養、山の章、フィナーレの4部構成で多くの観客を魅了した。

 大会中止の旨は23日から町ホームページにも掲載されている。

  □      □

■那智勝浦町花火大会の中止について

 中止に当たり、堀順一郎町長と花火大会実行委員会の串俊男会長は連名で次の通りコメントを発表した。

 令和4年8月11日に開催を予定しておりました第14回那智勝浦町花火大会は、新型コロナウイルス感染症拡大予防のために中止とすることを決定いたしました。

 観覧にお越しになる町民の皆さまや大会関係者などに対し、万全の感染防止対策を講じての大会運営は困難であると判断し、このような決定に至りました。

 「住民手づくりの花火大会」として本町の夏の恒例行事である花火大会を3年連続中止することは断腸の思いであり、例年の開催に当たりご支援、ご協力を賜っております企業や関係者の皆さま、何より花火大会を楽しみにしていただいている町民の皆さまには誠に申し訳ございませんが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 一日も早く事態が収束することを願うとともに、収束後にはなんらかの形で皆さまに楽しんでいただける花火大会が実施できないかを検討してまいりますので、引き続きご支援、ご協力をお願い申し上げます。

(2022年5月24日付紙面より)

第13回花火大会の様子
2022年05月24日
22 5月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2022年05月24日
23 川村さん(男性)、笠松さん(女性)が優勝
 那智勝浦町体協GG夏季大会  
2022年05月24日
24 5チームが出場し開幕
 学童軟式野球(B級)東牟婁大会  
2022年05月24日
25 新区長に垣下純三さん  区民総会で横領事件など説明  (新宮市佐野区 )
2022年05月24日
26 1位に佐古金一さん  写連紀南支部5月例会  
2022年05月24日
27 大野ちづるさんが新人賞  新世紀美術協会「新世紀展」で  
2022年05月24日
28 演奏や歌、踊り楽しむ  第一蓬莱親睦クラブ定期総会  (新宮市 )
2022年05月24日
29 地元児童も大役果たす  市場オペラ「蝶々夫人」  (那智勝浦町 )
2022年05月24日
30 ビンゴゲームで盛り上がる  特殊詐欺の防止啓発も  (いっぷく亭 )
2022年05月24日
31 秋の収穫を楽しみに  3年ぶりに「田植えの集い」  (丸山千枚田 )
2022年05月24日
32 善意の寄付、全額届けたい  がん研究支援呼びかけ走破  (生命の駅伝 )
2022年05月24日
33 「元気でね」と見送る  アオウミガメ2頭を放流  (ウミガメ公園 )
2022年05月24日
34 住民も誘って盛り上がる  三尾川小で地区運動会  (古座川町 )
2022年05月24日
35 お悔やみ情報
  
2022年05月17日
36 3年ぶりの熱戦迫る
 27日に「第22回ツール・ド・熊野」開幕  



 熊野地方を舞台に27日(金)から29日(日)までの3日間、3年ぶりに「TOUR・de・熊野(ツール・ド・くまの)」が開催される。NPO法人「SPORTS PRODUCE熊野」が主催、公益財団法人日本自転車競技連盟が後援。

 ツール・ド・熊野は「南紀熊野体験博」「東紀州体験フェスタ」の関連イベントとして1999年4月に初めて開催。地域の振興と地球環境に優しい自転車の普及を目的に「3DAY CYCLEROAD 熊野」が行われた。

 07年の第9回大会からNPO法人「SPORTS PRODUCE熊野」が主催し、名称を「ツール・ド・熊野」に変更。翌08年からUCI(国際自転車競技連合)アジアツアー2・2のカテゴリーに指定され「ツアー・オブ・ジャパン」「ツール・ド・北海道」と並んで国際自転車競技連合公認の国内3大レースの一つとなった。

 大会は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から昨年、おととしと中止となっていた。22回目の今年は新宮市を拠点とする「キナンレーシングチーム」をはじめ海外1、国内17の計18チームが出場し、熱戦を展開する。

 コースは海、山、川の景観と起伏のある自然豊かな環境で、本場ヨーロッパに似た雰囲気が特徴。初日の27日は第1ステージとなる新宮市熊野川町の「赤木川清流コース」で開幕する。28日(土)には三重県熊野市紀和町の山間部を走る「熊野山岳コース」で第2ステージ、29日に太地町の「太地半島周回コース」で行われる3日間の総合タイムで競われる。

 開幕に向け、角口賀敏理事長は関係者やボランティアなど多くの人たちに感謝し「コロナ禍で迷いもありましたが、前に進まなければ地域の未来はないと思い、徹底した感染対策を施し開催することを決めました。当地方の皆さんにはお世話とご迷惑をお掛けしますが、非常に盛り上がる大会にしていければ」と話している。

 今大会も恒例のフォトコンテストや地元ケーブルテレビ局による生中継、動画投稿サイト「ユーチューブ」の「サイクリングチャンネル」での配信を予定している。

(2022年5月17日付紙面より)

開催をPRする角口賀敏理事長(右)と下澤友紀雄事務局長=16日、新宮市浮島の株式会社キナン本社
2022年05月17日
37 税金やその必要性を考える
 高池小6年対象に租税教室  (古座川町 )

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長)の6年生10人を対象にした租税教室が13日にあり、児童が税を意識しその必要性を考えるきっかけを得た。

 この教室は、新宮・東牟婁租税教育推進協議会(山端克明(やまばな・よしあき)会長)が管内の小学校~高校の希望を受け講師を派遣する形で通年実施。今月は4小学校が希望していて、高池小はその先陣を切る参加となった。

 この日は新宮税務署個人課税部門の小田大樹さんが講師として来校。消費税や所得税など約50種類の税金があることを伝え、映像教材で税金の有無で社会はどう変わるか、学校を例にして税はどのように使われているかを児童と一緒に考えた。

 1億円の見本を児童に持ってもらうなどして金銭感覚を培いつつ、学校を一つ建てるのに平均15億円、義務教育を受けるのに小学生は1人年間約88万円、中学生は約100万円の税金が使われているといった紹介も。児童はそれら話を聞いた感想を発表して、小田さんの紹介に感謝した。

 児童の大屋沙織さんは家族から消費税や所得税などの話を聞いて社会に税金があることを知っていたそうで「いろいろな税金があることを知れて良かった。ムービー(=映像教材)で税があるとないの差が激しくて、ないと国民は損をするので必要だなと思った」と印象を話した。

 選挙権年齢の引き下げで主権者教育の重要性が一層高まる中、国民の三大義務の一つでもある納税への関心と適切な理解を児童・生徒の段階から促すことがこの教室の趣旨。今後は下里小と北山小=ともに17日(火)、王子ケ浜小=18日(水)=も参加する予定となっている。

(2022年5月17日付紙面より)

1億円の見本を交えて税制度を教わる6年生ら=13日、古座川町立高池小学校
2022年05月17日
38 常呂と熊野をつなぐ試み
 東大人文・熊野フォーラム  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で14日、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部と新宮市が主催する「東大人文・熊野フォーラムin新宮」があった。「常呂(ところ)と熊野―地域を繋(つな)ぐ試みとして」をテーマに開催。フォーラムの様子はオンラインでも同時配信された。会場では約100人が聴講する中、人文社会系研究科前研究科長の大西克也教授が基調講演を行った。

 第2回となる同フォーラムでは、常呂(北海道北見市)と熊野(新宮市)をつなぐ新たな人文学の試みとして、熊や鯨などの聖化動物を通して熊野とオホーツクの精神文化の通底を考えるといった趣旨に基づきテーマを定めた。2021年に新宮市と連携協定を締結した同大学は、半世紀にわたって常呂町(現北見市)と地域連携協定を結んでいる。

 開催に当たり、同大学の津田敦副学長が「多くの人が『熊野』に取りつかれていくのを見てきた。私も『熊野』に取りつかれたいとの思いで熊野に来た。『熊野』に選ばれ、足繁く通えるようになれば」とあいさつした。

 辻直孝・北見市長のビデオメッセージが紹介され、田岡実千年市長は「遠く離れた地域に通底する文化の特徴とは、また外国はどうかを学ぶことができるこれまでになかった大変興味深いプログラム。熊野の個性と文化を再検証する機会としていただければ」。

 秋山聰・人文社会系研究科長がフォーラムの趣旨を説明。「それぞれの文化的事象や歴史文化をじっくりと眺めてみれば、多かれ少なかれ人文学的比較対象の種となる要素はおのずと見つかるのではないか。二つの地域を人文学的見知からつなげ、予想もしない共通点を見つけたり比較を試みたりすることによって、双方の文化振興に寄与することが人文学には可能ではないかと思い始めている」と期待を込めた。

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■牛玉宝印と鳥文字の関係は



 大西教授は「熊野の牛玉(ごおう)宝印と呉越の鳥書(ちょうしょ)―漢字の伝来と信仰―」を題目に講演。中国では春秋時代後期(前6世紀)~戦国時代初期(前4世紀)の「越王句践剣」に記されている鳥書や漢時代の鳥書、雑体書を紹介し「当時は瑞象(ずいしょう)の意味合いがあったと思われるが、後漢時代には魔よけの機能が備わっていた」。

 漢字を発明したとされる古代中国の伝説上の人物・蒼頡(そうけつ)の記録では「鬼は文字によって告発されることを恐れて夜に泣いたのである」と伝わっていると紹介し「漢字の魔よけの機能が、記録という漢字の本質に由来している」と説明した。

 宮殿や寺社などに掲げられたという「扁額(へんがく)」と牛玉宝印との共通点を上げ「牛玉宝印が扁額の書を取り入れたのは間違いない」。

 三山で最も古いとされる「那智瀧宝印」は15世紀に全ての文字を烏点で作り上げる劇的な変革が行われたことや、需要が増加したことや誰にでも書けるものではないことなどから手書きから木版となったことなどについても紹介。「連携協定締結により、このようなことを考える機会に恵まれたことは私にとっても楽しい経験となった」と講演を締めくくった。

(2022年5月17日付紙面より)

会場では約100人が聴講した=14日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
大西克也教授
秋山聰・人文社会系研究科長
2022年05月17日
39 児童が紙工作に挑戦
 少年少女発明クラブ  (新宮市 )

 小学生にさまざまな工作や体験の機会を提供する「新宮市少年少女発明クラブ」(瀧野秀二会長)の開講式と、その第1回の講座「ペーパークラフト」が14日、新宮市福祉センターであった。所属する児童28人のうち、27人が参加。式で所属バッジを受け取ったほか、昆虫や動物を作る紙工作を楽しんだ。

 発明クラブは全国にあり、和歌山県内でも11市町で活動が行われている。新宮市は2015年に開始しており、市内の小学校の4~6年生を対象に、児童に理科や科学、ものづくりなどに関心を持ってもらえるように取り組んでいる。本年度は11回の講座の実施を予定している。

 式では、瀧野会長があいさつ。講座について「昨年は新型コロナでできなかったものもあるが、今年は全部できるように祈っている。皆さんもぜひ、全部参加を。一生懸命に、いろんな講座に挑戦を」と呼びかけた。続いて、児童に1人ずつ、クラブのバッジを手渡した。

 ペーパークラフトは、和歌山県立新翔高校の教諭でもある中岸速人さんが講師を務めた。児童に対し「ものづくりは失敗を恐れず、失敗しても次に生かすことが大事。その過程を大事に。頑張って完成品ができたなら、それは素晴らしいこと」と伝えた。

 講座の内容は、切り取り線や折り線、のりしろを加えて描かれた、昆虫や動物の図柄の付いた用紙をはさみやカッターで切り抜き、折ったり貼ったりして立体的に工作するもの。カブトムシやクワガタムシ、チョウ、キリン、クマ、サルなどの種類があった。

 児童は、好みの2種類の図柄を選び、工作を開始。中岸さんは完成見本を配るなどしながら、その様子を見て回った。児童に対して「カッターで切る時はもっと立てて」「(昆虫の)触角を切る時は気を付けて」「ここは山折りで、こっちは谷折り」などと指導。児童はこれらを聞き入れ、一心に取り組んでいた。

 キリギリスとトンボに挑戦した、王子ヶ浜小6年生の岸本青空(すかい)君は「参加するのは初めて。工作は夏休みに、お父さんと木材で貯金箱を作ったりしている。ペーパークラフトは楽しい。キリギリスは胴体のところの折り方が難しかった。これからの講座も楽しみ」と話した。

(2022年5月17日付紙面より)

児童に完成見本を示す中岸速人さん=14日、新宮市福祉センター
開講式に参加した皆さん(一時的にマスクを外して撮影)
2022年05月17日
40 ユニークな姿の幼虫  紀州の名蝶イシガケチョウ  
2022年05月17日
41 インテリア作品などを提案  紀州備長炭ギャラリー開設  (株式会社サウススカイ )
2022年05月17日
42 町おこしや復興につながれば  総健歌謡クラブが寄付  (那智勝浦町 )
2022年05月17日
43 ジャガイモの収穫楽しむ  「くまの里山」の恒例行事  (那智勝浦町 )
2022年05月17日
44 「新しい時代へ向かう一歩」  総会でスローガンなど承認  (新宮YEG )
2022年05月17日
45 「紀の宝みなと市」にぎわう  子どもたちも「型抜き」に挑戦  (紀宝町 )
2022年05月17日
46 カレーライスに舌鼓  「こどもの日」ミニイベントも  (紀宝町 )
2022年05月17日
47 今年も純白のセッコク美しく  神内神社の「安産樹」に  (紀宝町 )
2022年05月17日
48 お悔やみ情報
  
2022年05月10日
49 3年ぶりのにぎわい
 コロナ制限なしのGW  (熊野三山 )

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う行動制限が、3年ぶりになくなった今年のゴールデンウイーク(GW)。本紙エリア内の各所でも、拡大前をほうふつとさせる人出のにぎわいを見せた。

 熊野三山はいずれも、参拝客でごった返した。熊野那智大社では、3日、4日、5日の順で▽約1700人▽約2000人▽約1600人―が参拝。那智の滝では若干多く▽1802人▽2016人▽1837人―が訪れた。

 神職は「コロナ禍前の2018年と比較すると、1割から2割ほど減少した感じと思う。当然、昨年やおととしと比べたら、相当多かった。3日から5日にかけ、那智山線も渋滞したと聞いている」と語った。

 なお、19年は特別に参拝客が多かったため、比較対象とはしなかった。

 熊野速玉大社では、コロナ禍前ほどではないものの、4月28日から増え始め、3日から5日は相当な忙しさだったという。「3日と4日は特に多く、御朱印がずっと続くような状態だった」と話していた。

 熊野本宮大社も、状況は同様。「3、4、5日は、神門の外まで人があふれ、われわれ神職がずっと、メガホンを持ち整理するような状態が続いた」と言う。

(2022年5月10日付紙面より)

参拝客でにぎわう境内=3日、熊野那智大社
2022年05月10日
50 働く場所の創出を目指して
 「四季彩まるしぇ」始める  (エコ工房四季・株式会社天然 )

 串本町古座にある社会福祉法人つばさ福祉会(北野好美理事長)の就労継続支援B型事業所「エコ工房四季」(平原正雄施設長)が4月30日、国保古座川病院跡地で株式会社天然=和歌山市=(以下天然とする)と連携した出店イベント「四季彩まるしぇ」を始めた。

 天然は古座川町を保養先とする和歌山トヨタ自動車株式会社が地域貢献のために起こしたグループ会社。保養時の地域交流活動を通して接点を得た同事業所は、天然が力を入れるキッチンカー「PANDA」やその仲間を迎え入れる形でこのイベントを計画し、3月の試行を経て実施にこぎ着けたという。

 この日は「PANDA」とその仲間計4台が来場し、客寄せとして8歳以下対象の遊具やテラス席も持ち込み。同事業所や県セルプセンター、会場一帯の出店希望者も軒を連ね、国道42号に面する出入り口にのぼりを掲げて来場を誘った。同事業所の利用者は職員と共に自店運営に加え車両誘導、遊具の適時消毒など会場運営もこなし、来場者の円滑な利用を図った。

 天然の営業責任者・東照之さんによると、同事業所との連携の狙いは利用者や出店者などの働く場所の創出。今回は会場運営を同事業所に委ねて利用者らの勤労としての場慣れと収入を図る筋道つけをし、今後は出店数増強(同カー・屋台・物販・フリマ・農家直売・ハンドメード・ワークショップなど)やゲストステージなども積極的に組み込んでやりがいと収益をいっそう増すよう目指すという。

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本年度は11月まで週末開場



 このイベントは11月まで、月1~4回の頻度で週末に開場する計画。開場時間は基本午前10時~午後5時で、7月と8月は午後9時まで時間延長する。出店希望(要出店料)は両者を代表しオフィスkokomoが統括していて、メール(officekokomo1@gmail.com)やインスタグラムのメッセージ(@officekokomo)で相談してほしいとしている。

 次回の開場日は5月22日(日)。以降の開場日は▽6月11、12日▽7月23、24日▽8月6、7日▽8月20、21日▽9月3、4日▽9月17、18日▽10月8、9日▽11月5、6日―を予定している。いずれも会場設営が困難な場合は中止するので、あらかじめ了承してほしいという。

 同事業所の地域交流行事「エコまつり」の月例版的な内容となっていて、回を重ねるほど利用者の収入につながる仕組み。平原施設長は「まだ始まったばかりで今回は小規模だが、今後は地元の皆さんにも参加を呼びかけ、より多くの皆さんに来てもらえるよう盛り上げていきたい」と意気込みを語った。

(2022年5月10日付紙面より)

本年度から始まった出店イベント「四季彩まるしぇ」の様子=4月30日、串本町古座
2022年05月10日
51 鍛錬の成果を披露 不二流体術が演武奉納 (熊野那智大社)

 古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(山本盛夫支部長)は7日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で奉納演武会を開いた。同大社での奉納は4回目で、第三代宗家の大嶋竜太郎さん他、18人が体術や棒術、剣術を披露。足を止めて見物したり、撮影を行う参拝者の姿も多かった。

 不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。

 二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増しているという。

 正式参拝後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の門下生が素手による実践的な演武や短刀、木刀を用いた数々の技を披露した。子どもたちも元気いっぱい鍛錬の成果を発揮し、参拝者からは大きな拍手が送られた。

 奉納後、大嶋さんは「半年に1回、和歌山に来ているが、皆さんの成長が素晴らしいのでうれしい限り。那智大社さまには毎年奉納させていただいているが、尊い場所で演武ができることをありがたく思います。良いご縁が広がっているため、9月には伊勢神宮の外宮でも奉納演武会をさせていただくことになりました」と話した。

 同大社の伊藤士騎(しき)禰宜(ねぎ)は「地域のお子さんたちが神社で演武をご奉納する機会は少ないと思うので、毎年の楽しみや良い思い出にしてもらえたら。大人になり熊野地方を離れた際にも、今日の日を思い出していただきたいです」と語った。

 なお、11月には熊野本宮大社で奉納演武会を実施する予定。

(2022年5月10日付紙面より)

演武を奉納した不二流体術和歌山県支部新宮道場の皆さん=7日、那智勝浦町の熊野那智大社
第三代宗家の大嶋竜太郎さんが演武を披露した
2022年05月10日
52 産卵シーズン前に清掃活動
 紀伊半島の海亀を守る会  (新宮市 )

 ウミガメの保護活動を展開する「紀伊半島の海亀を守る会」(榎本晴光会長、環境ファースト連合会会員)の会員らは8日、アカウミガメの産卵シーズンを前に、新宮市王子ヶ浜のふ化場周辺で清掃活動を実施した。市職員らも活動に参加し、総勢16人で草刈りや溝掃除などに汗を流した。

 同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同会は、波浪流失や小動物の捕食被害からアカウミガメの卵を守るための保護活動を行っている。

 アカウミガメの上陸・産卵シーズンは5月中旬から8月半ばごろまで。1回の産卵で平均110~120個の卵を産み、60~80日でふ化する。卵は海岸に隣接するふ化場に移し、ふ化した子ガメは秋ごろ、同会や関係者らの手によって海に戻される。

 なお、昨年は例年より早めとなった5月20日に初上陸と産卵を確認。会員らは同浜の大規模清掃活動などを通してウミガメの上陸に備えたが、以降、上陸が1度あったものの産卵は確認されなかった。初産卵で発見した卵は98個。うちふ化した14匹を放流した。

 早い時期に産卵が見られた場合のふ化率は低く、また海水温の上昇など地球温暖化も影響してか、上陸数が減少しているという。

 今月から、同浜で早朝のウミガメパトロールを開始した榎本会長。「今シーズンは多くのウミガメが上陸してくれたら。今年は新型コロナウイルス感染症の影響などで大々的に行えていなかった放流会も開催したい」と話していた。

(2022年5月10日付紙面より)

会員ら16人が草抜きや溝掃除などに汗を流した=8日、新宮市の王子ヶ浜
浜辺をパトロールする榎本晴光会長ら
2022年05月10日
53 触れ合い通じて夢抱く
 新宮RC旗学童軟式野球大会  
2022年05月10日
54 白い綿のような不思議な虫  ババシロアシマルハバチ  (古座川町 )
2022年05月10日
55 大柳の水田借り稲作に挑戦  明神小児童ら一丸で田植え  (古座川町 )
2022年05月10日
56 来年もまたこの場所で  猿田彦・三宝荒神社で例祭  (新宮市 )
2022年05月10日
57 種まきや昼食楽しみ交流  下里とも子ガーデン  (那智勝浦町 )
2022年05月10日
58 14人の児童が入部  王子ヶ浜少年消防クラブ結成式  (新宮市 )
2022年05月10日
59 矢渕中が男女で県大会へ  学校対抗ソフトテニス大会  (南郡予選 )
2022年05月10日
60 新しいお友達と仲良く  ママサークルでこいのぼり  (紀宝町 )
2022年05月10日
61 「いきいき百歳体操」で元気に  神内の子安サロンで体験  (紀宝町 )
2022年05月10日
62 泥んこになって楽しむ  GW最終日に田植え体験  (紀宝町 )
2022年05月10日
63 お悔やみ情報
  
2022年05月03日
64 平和と民主主義を守ろう
 第93回紀南統一メーデー  (新宮市 )

 紀南地区労働組合協議会(喜田俊生議長)などでつくる「第93回紀南統一メーデー実行委員会」は1日、新宮市福祉センターでメーデー集会を開催。国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を徹底する政治の実現を求めるメーデー宣言を承認したほか、雨の中、市内でサイレントアピール行進を実施。世界平和や民主主義の重要性などを広く呼びかけた。

 メーデー(労働者の日)は、労働者が権利を要求するために行進や集会を行い、団結力を示す日として世界各地で実施されている。日本では1920年5月に、第1回メーデーが東京都の上野公園で開かれた。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、集会は人数を制限して開催。あいさつに臨んだ喜田議長が、ロシアのウクライナ侵攻などに言及。国際連合の取り決めの中、ロシアの行いはあってはならないことであるとし「多くの人を救うことができるよう、日々努力を重ねていかなければならない」。

 また「日本が良い国であり続けるために、憲法9条の改正はあってはならない」と力を込めた。

 東牟婁労働者福祉協議会と近畿労働金庫新宮支店を代表し、岩崎浩明・同金庫新宮支店長が祝辞。「相互扶助と連帯といった労働者自主福祉運動の原点を大切にし、事業を進めていきたい」などとあいさつした。

 丸山さおり・和歌山県教職員組合東牟婁支部長、新宮市平和委員会の金田真さん、年金者組合の高塚建さん、新日本婦人の会の田中幸子さん、畑野よしひろ・日本共産党南地区委員会副委員長らによるリレートークも行われ、各登壇者が教育や平和、生活などの諸問題について問題提起を行い、課題と認識を共有。同協議会の岸本芳明事務局長がメーデー宣言を読み上げた。

 紀南統一メーデーのスローガンは▽国民のいのちと健康確保へ コロナ対策予算拡充を!▽なくせ貧困と格差▽消費税減税▽軍事費削除、「敵基地攻撃能力」保有反対―の四つ。

(2022年5月3日付紙面より)

雨の中、行進で平和の大切さなどを呼びかけた=1日、新宮市
2022年05月03日
65 命の大切さ伝えたい
 イオン新宮店で「生命のメッセージ展」  (紀南交通事故被害者の会 )

 新宮市橋本のイオン新宮店イベントスペースで1日、紀南交通事故被害者の会(中岡貴恵代表)が主催する「生命(いのち)のメッセージ展」があった。会場には遺族が制作した、理不尽に生命を奪われた犠牲者を型取りメッセージを託した30人分の「メッセンジャー」を展示。買い物客らは足を止めてメッセンジャーを見つめ、命の大切さを再認識するなどしていた。

 殺人や悪質な交通事故、いじめ、医療過誤、一気飲ませなどの結果、理不尽に人生を断ち切られた犠牲者が主役のアート展。犠牲者一人一人の等身大の人型「メッセンジャー」(硬質発泡材)に遺品の靴、残された遺族がつづったメッセージが添えられているもので、向き合う者に命の重さや尊さを訴える。

 同展は昨年11月、王子公民分館が主催して新宮市内で初めて開催。多くの来場者が訪れた。同店での開催は新宮警察署からの声かけにより実現したもので、同店23周年記念イベントの一連として実施。新宮警察署は同店駐車場でパトカーなどの展示を通して、交通安全や犯罪防止に向けた取り組みを展開した。

 また、イベントスペースでは同展開催時間に合わせて県立新翔高校吹奏楽部による演奏会も実施。「風になりたい」「宝島」「シェリーに口づけ」など5曲を披露。イベントの盛り上がりに花を添えた。

 2018年に最愛の母・中尾叔子さん(享年85)を交通事故で亡くした中岡代表は、市内で再び開催できたことを、関係者らの協力によるものとし、また新翔高校吹奏楽部に対して「心を込めて楽しく演奏する姿で、生きていることの素晴らしさを皆さんに伝えていただいた」と感謝。

 「生きたくても生きられなかった人もいる。生きていることは当たり前ではない。命を大切に、毎日を生きてほしい。事故や犯罪のない社会の実現を願っています」と同展に託した思いを語った。

(2022年5月3日付紙面より)

真剣な表情でメッセンジャーを見つめる買い物客ら=1日、新宮市橋本のイオン新宮店
新翔高校吹奏楽部が演奏を披露
駐車場では新宮警察署によるパトカーなどの展示が行われた
2022年05月03日
66 状況整い受け入れ開始
 ぼたん荘のRVパーク  (古座川町 )

 古座川町月野瀬にある南紀月の瀬温泉ぼたん荘が4月29日、いろり館横で車中泊施設「RVパーク南紀月の瀬温泉ぼたん荘」をオープンした。

 RVパークは、日本RV協会が快適に安心して車中泊ができる場所として規定の滞在環境を満たした運営者からの申請を受けて認定する施設。認定後は公式ホームページによる統括紹介などでニーズにアプローチし、誘客を図る仕組みとなっている。

 同荘はブームが過ぎ利用が停滞していた旧ゲートボール場を整地改修し、13区画分の給電設備を整備。同環境として不足していた炊事場やコインランドリー(3台)を新設しごみの引き取りにも対応する準備をして申請し、認定後の4月28日に公式ホームページでの紹介が始まるなど状況が整ったことを受け、翌日の受け入れ開始へとこぎつけた。

 RVはレクリエーショナル・ビークルの略称で、RVパークは国内でキャンピングカーと通称される車種などをターゲットにした車中泊施設で、同荘は一区画につき3000円〈税込み〉で提供する。当日の利用状況にもよるが、区画数の多さを生かして複数区画の追加利用(2区画目以降は1区画につき1500円〈税込み〉)の相談にも応じるという。詳細は同協会か同荘の公式ホームページを参照。

 県内では4番目となる登録で、区画数は目下県内最大級。飲食は同荘提供のサービス利用となるが、入浴は温泉館が優待利用できるなど敷地内に必要な環境が一通りそろっている点を魅力として自負している。当面は同協会の仕組みに加え、独自広報として近隣の道の駅などへチラシなどの設置や紹介の協力を求めて誘客を図るという。

 同荘を運営する古座川ふるさと振興公社の関口隆男理事長は「当面の課題は認知度の向上で、一番は口コミによる広まりだと思っている。環境は十分と自信を持っているので、後は広まりとともに日々の利用が伸びてくれれば」と話した。

 問い合わせは同荘(電話0735・72・0376)まで。

(2022年5月3日付紙面より)

いろり館横でオープンしたRVパーク南紀月の瀬温泉ぼたん荘=4月30日、古座川町月野瀬

2022年05月03日
67 「感謝の思いを込めて」
 吹奏楽部が定期演奏会  (近大新宮 )

 近畿大学附属新宮高校・中学校の吹奏楽部(廣下亜美部長)は1日、御浜町中央公民館アメニティホールで第11回定期演奏会を開催した。部員ら計46人が部活動に関わる全ての人々へ感謝を込め、演奏を届けた。

 吹奏楽部は創部16年を数え、昨年の第57回和歌山県吹奏楽コンクール高校小編成部門では初の関西大会出場をつかんだ。定期演奏会は毎年3月に開いているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2カ月延期。会場では検温や手指消毒、席間隔の確保などの対策を取った。

 演奏会には新1年生6人を含む部員37人とOB・OG9人が出演し、行進曲「アルセナール」で開幕。本年度の夏のコンクールで挑戦する「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)~熊野古道の幻想~」では、熊野の霧深い山々の風景や行き交う人々の心情を表現した。

 第2部は2グループに分かれ、紅組「BEAUTY AND THE BEAST」、白組「明日があるさ」で演奏対決。 ポップスステージの第3部では「ご長寿番組大メドレー~テレビの名作・ケッサク20曲」などで会場を盛り上げ、卒部式では卒部生4人に花束を手渡した。アンコールでは、おなじみの「Sing Sing Sing」を披露し、観客らが惜しみない拍手を送った。

 廣下部長は「2カ月延期したが、まずは開催できたことがうれしい。部員たちにとっても、いい経験になりました。ありがとうございました」と話していた。

(2022年5月3日付紙面より)

演奏を披露する部員ら=1日、御浜町中央公民館
2022年05月03日
68 笑顔あふれるまちに  堀順一郎氏、選挙を振り返る  (那智勝浦町長選 )
2022年05月03日
69 どんな生き物がいるかな?  下里小学校が天満の磯へ  (那智勝浦町 )
2022年05月03日
70 俳句と山草盆栽展  喫茶きよもんで開催  (那智勝浦町 )
2022年05月03日
71 「一度履いたら手放せない」  布草履作りに4人参加  (新宮市 )
2022年05月03日
72 優秀な自衛官確保を  3人に自衛隊募集相談員を委嘱  (那智勝浦町 )
2022年05月03日
73 「ありがとう、また来てね」  住民らが「にっぽん丸」お見送り  (新宮市 )
2022年05月03日
74 かわいいヤギに餌やり  町内各小学校が春の遠足  (紀宝町 )
2022年05月03日
75 輝く未来をつくろう!  第93回紀南地区メーデー  
2022年05月03日
76 盛り上げ意識し16本掲げる  住崎に水中こいのぼり設置  (串本ダイビング事業組合 )
2022年05月03日
77 コシヒカリの苗を田植え  潤野の水田借り利用者ら  (エコ工房四季 )
2022年05月03日
78 お悔やみ情報