ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:68件の記事がありました
【検索ステータス】 
2021年09月17日
1 大輪の花、笑顔誘う
 三輪崎でささやかな打ち上げ花火  (新宮市 )

 三輪崎八幡神社氏子総代会(中村武総代会長)は15日夜、区民に笑顔になってもらおうと新宮市三輪崎の孔島付近で花火の打ち上げを実施した。三輪崎漁港には近隣の住民らが訪れ、つかの間の花火大会を楽しんだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き大幅な規模縮小を余儀なくされた三輪崎八幡神社例大祭。漁労加護、五穀豊穣(ほうじょう)、商売繁盛など地域の繁栄を願い、現在の三輪崎漁協付近にあった元宮に神様が年に1度里帰りする祭りだ。

 元宮を目指して八幡神社を出発し、恵比寿(えびす)、二十四孝(にじゅうしこう)、大黒天の山車が豪快にぶつかり合いながら町を練り歩く神輿渡御(みこしとぎょ)やその他奉納行事は全て中止に。同日午前に約20人の関係者のみでしめやかに本殿大前ノ儀が営まれた。

 花火の打ち上げは新型コロナの終息と区民の健康を祈願し、また区民の笑顔を取り戻したいという思いから企画したもの。色とりどりの約70発の花火が約3分間にわたって夜空を彩る様子に、地域住民らは惜しみない拍手を送った。

 中村総代会長は「花火には神輿渡御など、奉納行事の2年連続中止に伴い、『祭りを忘れてほしくない』気持ちと、コロナ禍での一服の清涼剤になってほしいとの願いを込めた」と語り、「近隣地区にも祭りへの思いが浸透し、より活気のあるものにしていけたら」と地区の活性化と来年の盛大な斎行を願った。

(2021年9月17日付紙面より)

大輪の花が三輪崎の海と空を彩った=15日、新宮市の三輪崎漁港
2021年09月17日
2 歌やラジオ体操楽しむ
 いきいきサロン大勝浦区  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の大勝浦漁民集会場で15日、2カ月ぶりに「いきいきサロン大勝浦区」が開かれた。地域住民14人が集い、歌や体操で楽しい時間を過ごした。

 いきいきサロンは地域の高齢化や1人暮らしの増加を背景に、引きこもり防止や生きがいづくりを目的としてスタート。同区では2019年に初めて開催され、月1回地域の高齢者が和気あいあいと交流する場となっている。8月は新宮保健所管内の新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止したが、今回は▽マスク着用▽手指消毒▽換気▽検温―の感染対策を取って2カ月ぶりに開いた。

 雨の中集会所に集った参加者は、最初にお座敷小唄の替え歌の「ボケない小唄」「ボケます小唄」を歌い、「お酒も旅行もきらいです、歌も踊りも大嫌い、お金とストレスためる人、人の2倍もボケますよ」の歌詞に笑い合った。ラジオ体操1番、2番で体をほぐした後は、3密を避けてカラオケやゲームをした。

 参加した70代女性は「普段から顔を合わせている人も多いですが、久しぶりに集まって話すからか、なんだか声が出にくいような気がします。やっぱりみんなで集まるのは楽しいですね」と話していた。

(2021年9月17日付紙面より)

ラジオ体操で体をほぐす=15日、那智勝浦町の大勝浦漁民集会場
「ボケない小唄」を歌う
2021年09月17日
3 専門職派遣で介護予防推進
 地域リハビリ活動支援事業  (串本町包括支援セ )

 串本町地域包括支援センターがリハビリテーション専門職を派遣する介護予防推進事業「地域リハビリテーション活動支援事業」を始めた。対象となる団体の申し出に応える形での実施で、派遣を希望する団体は同センター(電話0735・62・6005)まで連絡してほしいという。

 この事業の対象は▽主に町内在住者で構成し活動拠点を町内に置く▽月1回以上の活動をしている▽おおむね65歳以上の高齢者で構成―の3条件を満たす団体。同センターから活動場所へ理学療法士や作業療法士などを派遣し、同町が町民の健康寿命増進を目的として導入した体成分分析装置「InBody」による測定や8項目の体力測定、測定前の問診の結果に基づいて今後の介護予防に適した体操メニューを提案する。

 担当する専門職との日程調整が必要となるため、申し込みから派遣まで1カ月ほどの時間がほしいという。派遣は両測定や問診票受け付けで1回(同センター職員も同伴)、測定結果の説明や体操メニューの指導で1回の計2回で両者は1カ月程度の間隔を空けて行う。派遣は一団体につき年1度とし、できるだけ多くの団体を支援できる状況を目指すという。

 この事業には並行して同センターには個人の特定に至らない範囲で測定や問診の結果を統計活用し町民の傾向をしっかりと踏まえた介護予防施策を展開したいという思いがあり、全体として町民に実のある支援をしつつデータ収集の協力を得るという縮図になっている。

 まずはこの事業を町民に知ってもらうことが必要だとし、その足掛かりとして14日は県立潮岬青少年の家で親睦グラウンド・ゴルフ大会に臨む同町老人クラブ連合会女性部を対象にして1回目の派遣を試行した。71人全員とはいかないができる限り測定や問診の機会を届けて同事業を紹介。その延長で今後の派遣希望も伺うなどした。

 この事業の問い合わせは同センターまで。

(2021年9月17日付紙面より)

1回目の派遣の内容を試してもらいながら事業を紹介=14日、県立潮岬青少年の家
2021年09月17日
4 休憩施設の整備を要望
 町内の紀宝熊野道路に計画を  (紀宝町 )

 紀宝町と同町議会は15日、合同要望活動を実施。西田健町長、町議会の向井健雅議長、山本精一副議長、榎本健治・近畿自動車道紀勢線建設特別委員会委員長が国土交通省中部地方整備局紀勢国道事務所を訪問し、藤山一夫所長に一般国道42号紀宝熊野道路への休憩施設整備を求める要望書を提出した。

 14日に開かれた町議会定例会で「津波浸水時にも機能する紀宝熊野道路に、一時避難や道路情報の提供、給油などができる防災機能を併せ持つ休憩施設の整備が強く望まれる」などの議決が採択され、要望に至った。

 近畿自動車道紀勢線には、紀北町の「紀北PA」から和歌山県上富田町の「道の駅くちくまの」間の約140㌔にパーキングエリアが整備されておらず、町では防災機能を併せ持つ休憩施設の整備を求めていくこととした。

 要望書には「三重県の南玄関に位置する本町に休憩施設が整備されることは、道路利用者の安全性と利便性の向上が図られるだけでなく、県域を越えた連携促進により、近畿自動車道紀勢線の効果を最大限に引き出し、交流人口の拡大、観光・産業の振興、地域経済の活性化に寄与することが大いに期待できるものであります。これらのことからも、今後、道路計画を進めるにあたり、本町内の一般国道42号紀宝熊野道路への休憩施設整備につきまして、格段のご配慮をいただきますようお願い申し上げます」などと整備計画の必要性を盛り込んだ。

(2021年9月17日付紙面より)

藤山一夫所長(中)に要望書を提出する榎本健治委員長(左)と西田健町長(紀宝町役場提供)
2021年09月17日
5 コロナ経済支援や教育など  新宮市議会一般質問(終)  
2021年09月17日
6 運転免許自主返納者割引を開始  10月1日から、熊野御坊南海バス  
2021年09月17日
7 8月度月例杯の結果  那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2021年09月17日
8 県知事賞などを選出 第43回児童生徒木工工作コンクール 
2021年09月17日
9 10月から作業本格着手  旧役場本庁舎解体工事  (串本町 )
2021年09月17日
10 今年も本殿大前の儀のみに  保存会の申し合わせを報告  (木葉神社 )
2021年09月17日
11 手作り絵本で交流  生徒が園児に読み聞かせ会  (潮岬中 )
2021年09月17日
12 子どもたちにテントを  町建設業組合が全小中学校に  (紀宝町 )
2021年09月17日
13 全国平均わずかに下回る  国、県の各学力テスト結果を分析  (紀宝町 )
2021年09月17日
14 これが「私の新宮遺産」  新宮市観光フォトコンテスト入選作品紹介  (一般の部② )
2021年09月17日
15 南東の空に「きぼう」観測  太地町  
2021年09月12日
16 「私の新宮遺産」 各部門の最優秀賞決まる (新宮市観光フォトコン)

 新宮市観光フォトコンテストの表彰式が10日、市役所であり、最優秀賞を獲得した小阪享志さん(67)とフォスティロプロス ソフィア裕希さん(6)らに賞状と記念品が贈呈された。入選した作品35点は観光カレンダーやパンフレットなどとして活用する他、10月29日(金)まで、市役所1階ギャラリー横に展示される。

 市観光カレンダー製作実行委員会(山本大輔委員長)が主催で毎年開催しており今年で10回目。今回はテーマを「私の新宮遺産」として作品を募集。一般の部には66人から242作品が、学生の部には14人から22作品の応募があった。

 一般の部では昨年に引き続き小阪さんが再び最優秀賞に輝いた。作品名は「悠久の石畳」。緑色の鮮やかなこけが生えた高野坂の石畳を被写体とした。小阪さんは「(高野坂は)最近造られたものではなく、先人たちの苦労と思いが込められている。それを写真で伝えられたら」と「私の新宮遺産」に選んだ理由を語り「昨年、最優秀賞に選んでもらってビギナーズラックで終わらせないように頑張った。審査員の方々に感謝です」と笑顔。

 王子ヶ浜沿いを疾走する特急列車「パンダくろしお」を捉えたのは学生の部最優秀賞のフォスティロプロス ソフィア裕希さん。保育園の卒園旅行で南紀白浜アドベンチャーワールドに行く予定だったが新型コロナウイルスの影響で中止に。「パンダが好き。アドベンチャーワールドに行きたい」という思いを写真に写した。

 山本委員長は「新宮市の観光もコロナ禍で大きな影響を受けている。皆さんの作品が、新宮市の魅力発信と観光PRの一助となることを期待しています」。

 審査員を務めた田岡実千年市長は作品一点一点を講評し「過去最高の作品数となった。素晴らしい数々の作品が集まった。すてきな観光カレンダーができると確信しています」と話した。

(2021年9月12日付紙面より)

一般の部・最優秀賞「悠久の石畳」(小阪享志さん)
学生の部・最優秀賞「パンダ列車」(フォスティロプロス ソフィア裕希さん)
2021年09月12日
17 脳科学研究の世界に触れる
 南澤玄樹さんがオンライン講話  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)で10日、国立研究開発法人理化学研究所・脳神経科学研究センター研究員の南澤玄樹さん(薬学博士)がオンラインで講話した。理系選択の2年生21人が脳科学研究の世界に触れ、脳と「絆」の関係について学んだ。

 生徒の進路選択の一助とするとともに、最先端の研究や科学的思考に触れることで将来の研究者育成につなげることなどを目的に実施した。

 南澤さんは、心理学と脳科学の違いを「心や行動に、『脳』という体の一部がどのような機能を果たしているのかを研究するのが脳科学」と説明。「人間の脳は約1000億個の神経細胞(ニューロン)によって成り立ち、嗅覚野、聴覚野、体性感覚野など部位ごとに機能分化しているが、サルやネズミ、ハエなどの脳とも大まかな位置関係や機能の共通性を持っている」と言い、「さまざまな動物の脳を研究した結晶として人間の脳が解明されていく」と話した。

 現在は、一緒に時間を過ごした仲間との絆(パートナー嗜好(しこう)性)を育む習性を持つハタネズミを用いた研究に取り組んでいることを紹介。「嗅周皮質と呼ばれる脳の一部の活動を抑制することで仲間と過ごす時間が有意に減ったことが確認でき、仲間との絆を育むために嗅周皮質が大きな役割を果たしていることが分かった」と述べた。

 「着想のもとになったのは、新型コロナ感染拡大後、ソーシャルディスタンスで人と人の距離が離れてしまったこと。今後さらに感染が広がってロックダウンのような状態になれば、人々の絆が失われてしまうかもしれない。研究所の仲間とオンラインで会話しているとき、それが絆の維持にどのような役割を果たしているのか、絆が失われないためには何が必要なのかと考えた」と語り、「研究を通じ、脳の損傷で人の顔が認識できなくなる『相貌失認』という症状についての認知が広がり、遠い未来に治療法開発につながる可能性もある」と話した。

 参加した生徒からは「難しいところもあったが、ハタネズミの研究の話が面白かった」「研究者の仕事に興味を持てた」との声があった。

(2021年9月12日付紙面より)

ネズミの脳について解説=10日、新宮市の県立新宮高校
講話に耳を傾ける生徒
2021年09月12日
18 コウノトリ3羽が飛来
 紀伊大島で注目浴びる  (串本町 )

 串本町大島で10日夕方、コウノトリが飛来し住民の注目を浴びるなど話題になった。

 コウノトリは体長1㍍を超える大型の渡り鳥で、羽を広げると2㍍前後に達する。羽はほぼ白いが翼の風切り羽などが対照的に黒く、その特徴と大きさで他の鳥類と一線を画する。

 世界的に絶滅危惧種となっていて、国内では1971年に野生のコウノトリが絶滅。後にロシアから贈られた個体を繁殖させ、その子孫を放って国内で繁殖する野生個体の復帰が図られている。

 目撃情報を頂き確かめたところ、3匹が県道樫野大島線から大島港へ降りる交差点一帯を断続的に飛び回り日没ごろに交差点そばの電柱に降り立って夜越しの準備を始めた。コウノトリは寝床を見つけると朝までその場にとどまり続けるそう。住民らの注目が他の注目を呼び、飛来中は入れ替わるようにその姿が見届けられていた。

 3匹とも放鳥のあかしである四つの足環がついていて、兵庫県立コウノトリの郷公園の公表資料によると3匹は今年5月6日に福井県小浜市の巣塔で野外繁殖により生まれた個体で、7月14日に巣立ったそう。いずれもオスで、2カ月弱で本州縦断飛行を成した状況となっている。

(2021年9月12日付紙面より)

県道樫野串本線沿いの電柱で休息するコウノトリ=10日、串本町大島
J0376(足環は青B、黒K、黒K、黄Y)
J0377(足環は青B、黒K、黒K、赤R)
J0375(足環は青B、黒K、黒K、黒K)
2021年09月12日
19 南紀ボーイズが準々決勝へ
 報知旗争奪関西さわやか大会  
2021年09月12日
20 人とまちの元気を応援  明治安田生命が寄付金贈呈  (新宮市 )
2021年09月12日
21 チャボホトトギスの花  かけぬけ道にひっそり  (那智勝浦町 )
2021年09月12日
22 健康観察オンラインでも  宇久井小学校でスタート  (那智勝浦町 )
2021年09月12日
23 「テロは起こさせない!」  官民一体で合同警戒活動  (JR新宮駅 )
2021年09月12日
24 新たに17の事業を展開  コロナ交付金を活用し  (古座川町 )
2021年09月12日
25 自動運転技術など学ぶ  出雲小でプログラミングの授業  (串本町 )
2021年09月12日
26 昔ながらの稲刈り体験  高池小5、6年生22人  (古座川町 )
2021年09月12日
27 丸山千枚田で収穫作業  「稲刈りの集い」は中止に  (熊野市 )
2021年09月12日
28 今年は214人が参加  サマースクールの実績  (紀宝町教委 )
2021年09月12日
29 知事選、12日に投開票  新人3人が舌戦展開  (三重県 )
2021年09月12日
30 出馬意思の計6陣営出席  立候補予定者説明会  (新宮市長選・市議補選 )
2021年09月09日
31 ベトナムの高校生と交流
 対日理解促進プログラム  (新宮高校 )

 外務省が推進する国際交流事業「対日理解促進交流プログラムJENESYS」の一環として7日、和歌山県とベトナム・クアンナム省の高校生のオンライン学校交流が行われた。当地方からは新宮高校から4人が参加し、英語を中心に和気あいあいと互いの地域の歴史文化や学校生活について伝えた。

 和歌山県―ベトナム間の青少年交流は、2019年にグエン・スアン・フック首相(現国家主席)が来県したことが契機となってスタート。翌20年1月に県内6高校の生徒がベトナムを訪問し、現地の人々との交流や文化体験を通じて日本・ベトナム両国の関係について知見を深めた。

 今年はベトナムの高校生を県に招く予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大により両国間の往来ができないため、オンライン交流を実施する運びとなった。

 この日は県内6校から23人、ベトナムの2校から20人が参加。新宮高校生による学校・地域紹介では、今年同校が創立120周年を迎えることやクラブ活動の様子、地元銘菓の鈴焼などについて発表。他高校の生徒らも、分散登校とオンライン授業を併用した学校生活やそれぞれの地域の観光名所について伝え、浴衣で参加する姿も見られた。

 ベトナムの高校生も動画を交えて学校の歴史や学校祭、ローカルフードについての紹介。グエン・ビン・キエム専門高校の生徒と交流した東崎心さん(高2)は「コロナ禍の中、他の国の高校生はどんな学校生活を過ごしているのか知りたいと思って参加した。アニメや韓国アイドルなど、生徒の間ではやっているものは一緒だが、女の子の制服の形などが違うと感じた。新型コロナが収束したら、ベトナムに行ってみたい」と語った。

 最後にクアンナム省教育訓練局のグエン・コン・タン次長が「互いの地域の高校生が、温かな雰囲気で交流する様子を見た。新型コロナの感染が続く中だが、今後も定期的に高校生の交流事業を実施していき、より建設的な関係を築いていきたい。和歌山県の関係者や教職員、生徒たちの健康と幸福を願っている」と結んだ。

(2021年9月9日付紙面より)

交流に参加した生徒たち(日本国際協力センター提供)
学校生活について発表する生徒=7日、新宮市の県立新宮高校
2021年09月09日
32 高池小が最優秀賞
 「人権の花運動」写真コンテスト  (古座川町 )

 和歌山県人権啓発活動ネットワーク協議会主催の「第39回和歌山県小学校人権の花運動」写真コンテストの結果が発表された。116校の応募の中から最優秀賞10校が選ばれ、古座川町立高池小学校(大畑眞校長)が入賞した。

 小学生が協力して花を育てる中で命の尊さを実感し、人権尊重思想を育み情操をより豊かにしようと実施している。同小は毎年「花いっぱい あいさつ日本一の高池小学校」をテーマにコンテストに応募している。最優秀賞の受賞は3年ぶり。

 コンテストに応募した写真は今年の3月24日に撮影した。同協議会から送られたチューリップの他、ノースポールやネモフィラ、パンジーやビオラなどさまざまな花がちょうど見頃を迎えた時期で、当時5年生だった現6年生が笑顔で写っている。

 現在園芸委員を務めているのは6年生の紀田音色(ねいろ)さんと尾崎蓮音(れのん)君、5年生の洞勇佑君。委員長の紀田さんは「係の日は朝登校して準備をしたら花の水やりをします。元々動物や植物の世話をするのが好き。先生や昨年の園芸部の人が育ててくれた花が受賞でき、うれしいです」。

 中心となって関わる校務員の東山仁美さんは「卒業する6年生と入学してくる新1年生を、たくさんの花で送り、迎えたいという思いで育てています。散歩コースを変えて見に来てくれる方もおり、地域の人にも喜んでもらえてうれしいです」と笑顔。

 大畑校長は「校務員の東山さんがよくしてくれています。道行く人が『きれいやね』と声を掛けてくれ、子どもたちも授業で観察したりスケッチをしたりする機会があるなど、学校の環境整備や子どもたちの情操教育にも花は大切だと思います」と話していた。

 本紙エリアでは優秀賞に新宮市立三輪崎小学校と那智勝浦町立宇久井小学校、奨励賞に市立神倉小学校と王子ヶ浜小学校が入選している。最優秀賞と優秀賞の作品は11月20日(土)に和歌山ビッグホエールで開催の「ふれあい人権フェスタ2021」で展示を予定している。

(2021年9月9日付紙面より)

最優秀賞を受賞した写真(高池小学校提供)
花壇の前で笑顔を見せる園芸委員の児童と校務員の東山仁美さん=6日、古座川町立高池小学校
2021年09月09日
33 きれいな校内で2学期迎える
 大規模改修で教室など改装  (矢渕中 )

 夏休み期間中も続いた紀宝町立矢渕中学校の大規模改修工事。7月20日の1学期終業式以降、生徒の立ち入りを原則中止し、校舎内の改装工事が集中的に行われた。

 夏休み中は教室棟の内部工事を施工し、床や内壁、天井の改修工事、照明器具のLED取り替え、黒板、ロッカー、下足箱などの設置が完了した。生徒たちはきれいになった校内で2学期の学校生活を過ごしている。

 1974年に建設された校舎の老朽化が進むことから、町では大規模改修を計画。3月から本格的に工事が始まり、8月末時点で全工程の70%ほどが完成した。現在は外壁の修繕、防水塗装工事などに取り組んでいる。

 今後は、運動場のバックネット、防球ネット、駐輪場改修などを予定しているという。

 竹原巧校長は「終業式後から生徒が立ち入らない校舎内で改装工事が精力的に行われました。お盆も休みを返上して業務に取り組んでいただいたおかげで2学期を迎えることができました」と感謝し、「教室のロッカーが以前より1・5倍広くなり、使いやすくなったと好評です。廊下も木目調で温かみを感じ、LED照明のおかげで学校全体が明るくなった。玄関の靴箱もきれいになり、生徒たちも喜んでいます」と話していた。

(2021年9月9日付紙面より)

きれいになった下足箱や廊下=紀宝町立矢渕中学校
改修工事を終えた教室で授業に取り組む生徒たち
2021年09月09日
34 南紀園職員が15年表彰受賞
 全国老人福祉施設協議会  (太地町 )

 公益社団法人全国老人福祉施設協議会はこのほど、令和3年度の15年表彰を行い、太地町にある東牟婁郡町村新宮市老人福祉施設事務組合南紀園の岩佐記久子さんと、世古龍さん、掛橋みかさんに表彰状が贈られた。南紀園において初の表彰であり、金田健治園長から3人に表彰状が伝達された。

 表彰は同協議会が、多年にわたり老人福祉および介護事業に貢献し、その業績が顕著な正会員・準会員の施設および事業所の施設長や職員などに対し、功績を顕彰して労苦に報いることなどが目的。

 在職期間が通算15年以上の人が対象となる。全国で3923人が対象となり、和歌山県では98人が選ばれた。

 養護老人ホームの岩佐さんは「子育てしながらの勤務だった。家族の支えのおかげで15年間続けてこられたと思う」。

 特別養護老人ホームの世古さんは「入社してからここまで長く勤められたことを自分なりにほめてあげたい。今後は、20年、25年と頑張っていきたい」。

 掛橋さんは「家族の協力があり勤められた。いろいろなことがあったが、周囲にも恵まれていたので楽しく仕事ができている。感謝しています」と笑顔で話した。

 金田園長は「15年という長い間、ご苦労もあったと思う。一生懸命やってくれたことが表彰につながった。これからもよりいっそう頑張っていただけましたら」とねぎらった。

 その後、開かれたリーダー会議において、3人の伝達式が行われた。

(2021年9月9日付紙面より)

世古龍さん(前列左)、掛橋みかさん(同中央)、岩佐記久子さん(同右)が表彰された=7日、太地町の東牟婁郡町村新宮市老人福祉施設事務組合南紀園(一時的にマスクを外して撮影)
2021年09月09日
35 雑木林でアカヤマドリタケ  キノコシーズン到来か  
2021年09月09日
36 入賞作品候補17点を選考  観光フォトコン審査実施  (串本町 )
2021年09月09日
37 コロナ関連補正予算など  町会議第3回定例会始まる  (古座川町 )
2021年09月09日
38 ポジティブ行動支援学ぶ  市教育研究会が夏期講演会  (新宮市 )
2021年09月09日
39 将来の進路実現に向け  新翔高で就職希望生壮行式  (新宮市 )
2021年09月09日
40 4人が特別賞受ける  第55回記念高野山競書大会  (香波書道教室 )
2021年09月09日
41 10年前、町で起きたこと  市野々小学校で防災学習  (那智勝浦町 )
2021年09月09日
42 開館まであと1カ月  新宮市「丹鶴ホール」  
2021年09月09日
43 全小中学校にテントを寄贈  地域貢献活動で町建設業組合が  (紀宝町 )
2021年09月09日
44 女子大生が駅前でカフェ起業  活性化に大きな期待  (熊野市 )
2021年09月03日
45 今年ふ化した稚ガメ公開
 アオウミガメも同時開始  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)が1日、今年ふ化したウミガメ類の展示飼育を始めた。今年は4年ぶりにアオウミガメもふ化。毎年ふ化するアカウミガメとともに生まれてまもない姿を観察できる貴重な機会となっている。

 館内ウミガメプールで展示飼育しているウミガメ類が産んだ卵からふ化した個体。今年は全体で17回の産卵があり、8月下旬からふ化が活発化し始めている。うちアオウミガメは1頭が3回産卵していて、8月27日に2017年以来となる砂の中からの初脱出を確認。1回目の6月14日確認分から12匹がふ化し、飼育担当の吉田徹副館長は「産卵の時期がふ化率の低いシーズン序盤だが無事脱出をしてくれた。残る2回分は数十匹規模で脱出すると思う」と期待を強めている。

 回数で言うと脱出まで育つのは全体の3分の2程度、というのが同館の人工ふ化場における傾向だそう。今月1日までにアカウミガメは3回分、アオウミガメは1回分の脱出を確認していて、予想より脱出が遅れ気味だがアカウミガメの脱出が40匹規模に達している状況もあり、今後9月いっぱいが最盛期になると展望を見据えている。

 脱出したウミガメ類はまずバックヤードで状態観察をし、餌(=オキアミ)を食べ出す段階に達したら屋内水槽で展示飼育をするのが同館の稚ガメ公開の流れ。アカウミガメの初ふ化から推して今年は8月末ごろを目標にして開始を目指してきたが、アオウミガメもタイミング良く初脱出したことでアカウミガメと同時で展示飼育を始める形となった。

 専用の屋内水槽は現在補修中で、当面は仮水槽で展示飼育し数日内に補修を完了し屋内水槽へ移すという。どちらの稚ガメも同じ水槽で飼育しているが、アオウミガメは一回り大きく目の周りや体の下部に白みを帯びる点でアカウミガメと区別できる。

 展示場所は館内となっているため、観察には入館料が必要。同館の営業時間は午前9時~午後4時30分(チケット販売は午後4時まで)。問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。

(2021年9月3日付紙面より)

展示飼育中の今年ふ化したアカウミガメやアオウミガメ=1日、串本海中公園センター水族館
2021年09月03日
46 津波など想定し避難
 くじらの博物館で防災訓練  (太地町 )

 太地町立くじらの博物館(林克紀館長)で1日、防災訓練があった。林館長はじめ職員ら35人が参加。津波を想定した避難や避難誘導、火災を想定した防火訓練などに取り組み、防災意識の向上を図った。

 「防災の日」(9月1日)に関連した取り組みで、地震や津波、火災などの災害に対する防災意識を高め、しかるべきときに取る行動の統一と情報の共有を図ることを目的として開催。避難器具の点検などは定期的に実施しているが、大規模な防災訓練は初めてという。

 林館長は集合した職員らを前に「この訓練を機に防災意識を高め、有事の際に一つでも二つでも役に立つように真剣に取り組んでほしい」と訓示。東海・東南海・南海地震の3連動地震による津波の発生を想定し、避難、および避難誘導訓練が行われた。

 職員らは来館者役と避難誘導役に分かれ、同施設裏手にある浅間山(せんげんやま、標高約37㍍)へ。津波到達時間内の避難を最終目標に定めつつ、避難行動に取り組んだ。3連動地震による同町の想定は津波到達時間7分、最大津波高6㍍、平均浸水2・3㍍となっている。

 同町役場総務課の山下真一企画員は「来館者の誘導に加えて、職員自らの命を守り避難する『人命最優先』を念頭に訓練いただいた。来館者の安全を図りながら、スタッフとして落ち着いて避難誘導などを行えていたと思う」と講評。

 訓練を重ね、さらに避難にかかる時間の短縮に期待を込め「訓練通りの対応が難しい場合もあると思う。日頃から防災意識を心掛けながら、来館者と自身の安全を考えて日々の業務にあたっていただければ」と伝えた。

 火災を想定した訓練では、新宮防災(同市三輪崎)の職員らが、屋上救助袋の開け方や消火器の使い方、防火シャッターの取り扱いなどについて講義。参加者らは真剣な表情で説明を聞き、避難・消火器具についての知識を得る機会とした。

 林館長は「訓練は継続していくことに意味がある。今後、年に1度でも実施していくことができれば」と話していた。

(2021年9月3日付紙面より)

津波を想定して浅間山に避難=1日、太地町
救助袋や消火器の取り扱い方法も学んだ
2021年09月03日
47 自分で考えて行動を
 防災の日に避難訓練  (相野谷中 )

 「防災の日」の1日、紀宝町立相野谷中学校(佐藤光一校長、生徒25人)で地震を想定した避難訓練があり、全校生徒が校内で身を守る行動を確認した。

 訓練を通して生徒自身が災害時に的確な判断をし、自らの安全を確保するための行動を取ることが狙い。同校では年に3回、地震や津波などを想定した避難訓練に取り組んでいる。

 この日は、終業のチャイムが鳴った後、緊急地震速報を知らせる放送が流れ、生徒は一斉に自分の机の下に潜り込み、低い姿勢で身を守った。

 揺れが収まった後、自転車で通学する生徒はヘルメットをかぶり、徒歩やバスで通う生徒は教科書などで頭を守り、運動場に避難した。

 前回より2秒早い1分15秒で全生徒の避難が完了し、佐藤校長は「今回はスムーズに避難できたが、揺れている間は机をしっかり抑えてほしい。地震はいつ起こるか分からない。しっかり備えをしよう。自分の命を自分で守るために、考え、判断し、決断して行動することを心掛けてください」と話した。

(2021年9月3日付紙面より)

揺れが収まるまで机の下で身を守る=1日、紀宝町立相野谷中学校
頭を守りながら運動場に避難する生徒たち
2021年09月03日
48 ワクチン接種など呼び掛け
 中井院長がメッセージ  (新宮市立医療センター )

 新宮市立医療センターの中井三量院長は1日、昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、市民への周知のためにメッセージを発表した。

 中井院長のメッセージは次の通り。

  □     □

■新宮市民の皆さまへのご報告とお願い



 新型コロナ感染症は和歌山県下では2021年に入り、よくコントロールされ、収束方向へ向かっているようでありましたが、2021年7月下旬から、新たな感染者が増加し、新宮保健所管内でも患者が発生しております。多くが他圏域由来の患者から濃厚接触者として発症し、その周囲に小規模のクラスター、あるいは家族内感染しております。

 新宮市立医療センターはPCR検査、簡易PCR検査機器を設置し、有症状・無症状の濃厚接触者および緊急入院を要する発熱患者に対し、感染者を判定できる体制がとれています。

 なお、当院の感染者収容病床は20床から現在32床まで増床し、新宮保健所管内で発生した患者は有症状・無症状にかかわらず、当院での入院対応となります。

 患者が重症化するかどうかの判断は、毎日の病状観察、酸素飽和度、胸部CT検査、血液検査などで行われ、コロナ感染病床では医師・専従の看護師が診療に当たっています。新宮市立医療センターでは、重症に陥る前に、レムデシビル(ベクルリー)、デキサメタゾン、バリシチニブ(オルミエント)、抗体カクテル(ロナプリーブ)を早期に使用する方針です(かっこ内は製品名)。重症者には、ECMO、呼吸器装着治療する準備はありますが、マンパワーに限りがあり、田辺市、和歌山市の専門病院へ転送する状況であります。幸い、患者さんの症状は軽症、無症状が多く、重症になられた方はおりません。病状が安定し、PCR検査陰性化、入院7日を目安として、退院できています。

 新宮市立医療センターではコロナ感染患者だけでなく、通常の傷病患者かつ救急患者に対する診療を続けなければなりません。日々の感染者が軽症で6人程度までであれば、新宮市立医療センターの検査体制、入院体制で持ちこたえられると考えます。これが毎日10人以上、重症者、あるいは認知症、透析、脳血管障害後遺症などを合併する患者となるとたちまち、入院体制の維持が困難となります。そうなる前に、①皆さまには、新型コロナワクチン接種を可能な限り多数の方に受けていただきたいと考えます。ワクチン接種で重症に陥ることはごくまれであり、死亡者はほぼなくすことができると報告があります。しかしワクチン接種の後も新型コロナ感染は起こり、無症状~軽症で感染したことが分かりにくくなります。そこで皆さまには②ワクチン接種後も可能な限り他圏域への移動を自粛し、3密になる状況を避けること、多人数での会食、飲酒を控え、自宅での静かな食事、マスク着用、手洗い励行を続けていただきたいと考えます。

 ワクチン接種が人口全体の7~8割に達すると、集団免疫が働き、まん延状態は落ち着くといわれ、その後は通常の季節性インフルエンザと同様な定期的ワクチン接種で感染コントロールはできるといわれています。新宮地域でのワクチン接種は新宮市当局、新宮市医師会、新宮市立医療センターの協働作業で10月中旬をめどに完了する見込みであり、引き続き3部門協働でこの難局を乗り越えたいと考えておりますので、今しばらく皆さまの自粛をお願いいたします。

(2021年9月3日付紙面より)

中井三量院長がメッセージを発表=1日、新宮市立医療センター
2021年09月03日
49 助成対象者を抽選  国民健康保険・後期高齢者医療保険脳ドック受検費用助成事業  (新宮市 )
2021年09月03日
50 串本、初戦突破ならず  学童軟式野球(B級)和歌山県大会  
2021年09月03日
51 未来へと紡ぐ、伝統と誇り  「県誕生150年」巡回パネル展開催中  (和歌山県 )
2021年09月03日
52 おじいちゃん、おばあちゃんへ  下里保でプレゼント作り  (那智勝浦町 )
2021年09月03日
53 全市民に1万5000円  レインボー商品券配布などコロナ対策3事業  (熊野市 )
2021年09月03日
54 高齢化に伴い、給付費も増加  介護保険制度開始から22年目  
2021年09月03日
55 橋杭、田原の遊泳期間終了  両海水浴場の資材を撤収  (串本町 )
2021年09月03日
56 水災害対策など定める  古座川流域治水プロジェクト  
2021年09月03日
57 稲刈り作業に汗流す  太田地域で収穫進む  (那智勝浦町 )
2021年09月03日
58 お悔やみ情報
  
2021年09月01日
59 歌い継がれる宇久井小校歌
 歌詞作成の羽山美苗さん  (那智勝浦町 )

 「やさしい朝のあいさつが みんな仲よくたすけあう きょう一日のはじめです 明るい宇久井小学校

 みどりの芝の運動場 ちひろの浜の白砂に とんだりはねたり元気です 楽しい宇久井小学校

 大きくゆたかな黒潮の 心をうけて育とうと 勉強に仕事にはげみます かがやく宇久井小学校」―。

 「まさか自分の歌詞が選ばれるとは思わなかった。今も歌っていただいているのは本当にありがたいことです」。そう話すのは新宮市三輪崎在住の羽山美苗(みなえ)さん(93)だ。那智勝浦町立宇久井小学校で約70年歌い継がれる校歌の歌詞を作った羽山さんに当時の心境や校歌に対する思いを聞いた。

 田辺市下屋敷町に生まれた羽山さんは和歌山師範学校を卒業後、父親と同じ教職の道へ進む。幾つかの小学校を経て、20代前半で同校へ赴任。当初は知人や友人がおらず、不安を抱えていたが、当時の中地晴一校長や同僚たちに励まし支えられたという。 

 羽山さんによると、地域や教師生活に慣れてきた頃のある夏休みに、「教師への宿題」として中地校長から校歌の歌詞制作の話が上がった。同校にはすでに明治時代に作られた校歌はあったが、歌詞が難しく当時は歌われていなかったと話す。

 宇久井地域について、詳しくなかった羽山さんは困惑しながらも、夏休み期間中に地域の海や山などを自身の足で歩いて回り、前述の歌詞が完成した。その後、9月の職員会議で提出された歌詞の中から見事、羽山さんのものが選ばれた。

 「言葉や意味が難しい校歌じゃなく、子どもたちにとって分かりやすいものを心掛けて作った。私の校歌が当時の文部省に送られた後に、文部省の方が宇久井小へ来られた。歌詞にある運動場などを確認していたのを覚えている」と当時を振り返った。

 町立那智中学校で定年退職を迎え、教師としての務めを終えた。その後新宮市の自宅で、書道教室を開く。和歌山県美術家協会に所属し、現在も現役で地域の子どもや大人たちに書道を指導している。

 羽山さんは「歌い継がれていることに感謝しています。校歌にも『仲よくたすけあう』とあるように、宇久井小に赴任した時やこれまでも、今も多く方々に支えられて生きている。それを忘れず、今後も感謝していきたい」と笑顔で語った。

(2021年9月1日付紙面より)

現在も歌い継がれている校歌=8月27日、那智勝浦町立宇久井小学校体育館
校歌を作詞した羽山美苗さん
2021年09月01日
60 どうなる?老朽化する学校施設
 長寿命化計画を策定  (新宮市 )

 新宮市教育委員会はこのほど、「市学校施設等長寿命化計画」を策定した。子どもや、施設を利用する全ての人々の安心安全の確保を最優先に考え、80年改築を基本に改修周期などの方針を固めた。

 全国的な児童生徒数の減少による学校施設などの統廃合が進む。そんな中、市も例外ではなく、現在は小学校5、中学校5、幼稚園1。市教委が所管するスポーツ施設は現在7施設となっている。災害時には避難所としての役割も果たすため、施設の老朽化対策や環境整備は喫緊の課題だ。

 千穂・丹鶴小の統合に伴い神倉小が、王子・蓬莱小の統合に伴い王子ヶ浜小が誕生。その際、神倉、王子ヶ浜小ともに校舎の建て直しや増築などが実施された。建設から40年が経過し、経年劣化による雨漏りなどの被害があった緑丘中の体育館も先日、修復工事が完了した。

 しかし、城南中に至っては校舎、体育館ともに50年が経過しているほか、光洋中も45年、熊野川中も50年近く経過している。スポーツ施設では、総合体育館、佐野体育館が建築から40年以上がたっている。

 同計画は、長寿命化改修を実施し、80年改築を基本とし、改修周期は建築後25年程度で大規模改造、50年程度で長寿命化改修を実施するというもの。

 利用者の安心安全の確保を最優先とし、避難施設の位置付けも考慮しながら、ユニバーサルデザインの視点に立った施設造りを目指していくとしている。計画期間は今年7月から2060年までの40年間。なお、市の試算では計画実行で従来(築50年程度で改築を実施する更新)より年間8000万円のコスト縮減につながるという。

 一方、児童生徒数についてはどうか。市によると、2020年度の児童生徒数は約1880人。25年後の45年度には半数程度の約920人になると予測されている。

 今年2月に実施された市総合教育会議において、田岡実千年市長は「生徒数の減少に伴い、緑丘・城南中学校の2校の統合に向けて検討を」。8月19日の教育民生委員会の場で速水盛康教育長は「どのような学校にしたいかなど、さまざまなことを検討する委員会を本年度中に設置できたら」と発言した。

 計画は、学校や施設の統廃合と並行して進めていく必要があるが、施設老朽化も待ったなしの状況。市教委は「子どもたちのために安定した教育環境を整備する必要がある。子どもや施設利用者の安全性や時代性を考慮しながら、どういった施設を残すのかなどを議論していかなければならない」と話している。

(2021年9月1日付紙面より)

築50年以上が経過する城南中学校校舎=8月27日、新宮市
2021年09月01日
61 介護用ベッド一式6台寄贈
 古座川町社会福祉協議会へ  (JAみくまの )

 那智勝浦町天満に本所を置くみくまの農業協同組合(JAみくまの、漆畑繁生代表理事組合長)が8月30日、古座川町社会福祉協議会(会長・西前啓市町長)に介護用ベッド一式6台を寄贈した。

 この寄贈は、同組合とJA共済の連名で展開する地域貢献活動の一環。介護・福祉活動として同町社協が必要とする一助を話し合う中で同ベッドが話題となり、その購入代行を同町社協に依頼し現物の到着に合わせて寄贈を申し出た。

 この日は漆畑組合長と関係職員2人が西前町長を表敬訪問して目録を贈呈。その後は町社協が代行購入した同ベッドの実物を確かめて説明を受け、寄贈の旨を示すシールを貼り改めて有効活用を願い出た。

 目録の贈呈を受け西前町長は「うち(=古座川町)も高齢化率が非常に高く、介護用ベッドは昔から無料貸与している。今は55台あるが51台が稼働している状況で、今回提供いただけたことは本当にありがたい。上手に活用させてもらいたい」と述べて感謝。町社協事務局は現行の無料貸与の仕組みに乗せ、全町規模で希望を受ける中で託された同ベッドも活用していくとしている。

 この寄贈の背景には6月実施のJAみくまの第20回通常総代会で経済情勢の変化に対応しうる強固な経営基盤を確立するための拠点再編案が承認され、同町内にある七川店(購買店)と明神支所が次年度に西向支所・西向営農センターへ統合される状況がある。

 JAみくまの共済部の井上馨部長によるとサービスの提供自体は統合以降も西向を拠点にして極力不便を掛けることなく続ける方向で準備を進めているが、併せてこれまで明神、七川の拠点を支えてくれた地域への貢献ができないかを考えた末今回の寄贈に至った。この日は田辺市本宮町にある同市社協本宮事業所へも同事業所が必要とする物品の寄贈を申し出たという。

(2021年9月1日付紙面より)

古座川町社協が代行購入した介護用ベッドの内容を確認=8月30日、古座川町高池
目録を贈呈する漆畑繁生代表理事組合長(左)
2021年09月01日
62 ロケットあやかり新商品発売
 3日から、「スペースポート~天ノ光~」  (尾﨑酒造 )

 熊野地方唯一の地酒メーカー、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗(いくろう)社長)は、3日(金)から新商品「スペースポート~天ノ光~」の販売を開始する。500㍉㍑で1210円(税込み)。

 本州最南端の町・串本町田原で建設が進む、民間初の小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」。

 同社は、熊野川の伏流水や地元産「コシヒカリ」を使用するなど、地元「熊野」にこだわった酒造りを続けている、本州最南端の蔵元。

 6代目の尾﨑社長は「地元の皆さんにかわいがってもらえるお酒を」と、1880(明治13)年から140年の伝統を守っており、新商品には「大宇宙への清らかな光を求めての思い」を込めた。

 宇宙や空をイメージした、青い爽やかなボトルの中身は本醸造酒で、ラベルには「太平洋」から月(宇宙)に向かって打ち上がるロケットをイメージ。気になるお味はボトルと同様「軽くて爽やかな味。癖がなくていろいろな料理に合わせやすい」(森本紘造・製造部長)。

 新宮・東牟婁地方の酒屋や土産屋、ホテルの売店などで購入可能とのことで、尾﨑社長は「(ロケットの打ち上げは)うれしいこと。本州最南端の地からの打ち上げに、本州最南端の蔵元から応援したい。(新商品は)幅広く楽しんでいただける一品。若い人にも手に取っていただければ」と話している。

(2021年9月1日付紙面より)

新商品をPRする尾﨑征朗社長(左)と森本紘造・製造部長=8月30日、新宮市船町
青色のボトルとラベルが宇宙とロケットをイメージ
2021年09月01日
63 12~15歳、約100人が接種  若い世代の新型コロナワクチン  (紀宝町 )
2021年09月01日
64 夏休みに全国の舞台で躍動  田尾心之輔君、疋嶋美拓さん  (神内小6年 )
2021年09月01日
65 サイクルトレイン実証実験  きのくに線でスタート  
2021年09月01日
66 「古代 熊野の夜明け」  坂本顕一郎さんの冊子が完成  (新宮市 )
2021年09月01日
67 新学期に向け準備進む  分散登校とオンライン授業で  (串本古座高校 )
2021年09月01日
68 お悔やみ情報