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2021年09月23日
1 事故減少のために協力を
 広角南交差点、信号機表示変更へ  (新宮警察署 )

 国道42号、広角南交差点(新宮市)の信号機の表示方法が今月30日の夕方ごろから変更となる。変更に伴い、同交差点は同日午後2時ごろより切り替え工事を実施。新宮警察署では「工事中は渋滞が発生する可能性もあるが、警察の指示に従って安全運転に協力を」と呼び掛けている。

 現在、青信号で直進左折車と右折車が同時通行となる同交差点。直進車と右折車の接触事故が絶えず、令和2年中(1~12月)には人身事故1件、物損事故7件が発生。今年1月から8月末にかけては人身事故の発生はなかったものの、10件の物損事故が発生している。

 信号機の表示切り替えは、右折車と直進車の接触を避けるなど、交通事故を一件でも減らすために講じられるもので、切り替えにかかる工事は数時間を予定しているという。改良後には矢印信号により直進左折車と右折車が分離となる。

 同署の楠間慎也交通課長は「交通状況の改良のためということにご理解を。ご迷惑をお掛けするかもしれないが、矢印信号に従って安全運転で通行していただければ」と話している。

(2021年9月23日付紙面より)

信号運用が変更となる、新宮市の「広角南」交差点

2021年09月23日
2 安心して遊べる公園を
 昨年度うどの幼保護者ら要望  (紀宝町 )

 昨年度の紀宝町立うどの幼稚園の保護者らが21日、紀宝町役場で西田健町長と面会し、184世帯479人分の署名を添えて防災公園の設置を要望した。

 既存の公園の老朽化やコンビニがたまり場になっていること、室内でのゲーム遊びに依存しがちになっている現状を踏まえ、令和2年度の同園PTA役員会が、3月から町内の子育て世代への署名活動を行った。

 新年度になったため、名称を「防災公園設立委員会」とし、子どもが安心して遊べる場所づくりを求めて取り組んでいる。

 要望では▽子どもが徒歩や自転車で行ける場所への設置▽安全に自転車の練習ができる広さがあること▽子どもから高齢者までが集える環境であること▽災害時にも活用できる機能があること―などを訴えた。

 この日は、委員長で同PTA前会長の中澤武さん、副委員長の中村和隆さんが訪れ、西田町長に要望書を渡し、意見を交わした。

 中澤さんは「子どもとお年寄りが寄り添えるような場所にしたい。次世代に地元にいてもらえるような起爆剤になり、地方創生に結び付けばいい」と伝えた。中村さんも「大人の目が届き、安心して遊べる場所に公園をつくってほしい」と話した。

 西田町長は「紀宝町に住んでもらいたいというのが原点で、このまちで安心して子育てをしていってほしい。気持ちはしっかり受け止めたい」と答えた。

 同町によると、町内に公園は条例化されていない4カ所を含めて18カ所ある。地区別では、鵜殿10カ所、井田2カ所、神内1カ所、成川1カ所、鮒田2カ所、大里2カ所となっている。

(2021年9月23日付紙面より)

要望書を渡す中澤武さん(中)と中村和隆さん(左)=21日、紀宝町役場
2021年09月23日
3 交通ルールの順守呼び掛け
 秋の交通安全運動で啓発  (串本町 )

 正しい交通ルールの順守とマナーの実践を呼び掛ける「秋の全国交通安全運動」が21日、始まった。串本町くじ野川の橋杭海水浴場駐車場では街頭啓発があり、関係者らが物資を配布しドライバーへ安全運転や交通ルールの順守などを求めた。

 同運動は30日(木)までの10日間。県内では▽子どもと高齢者をはじめとする歩行者の安全の確保▽夕暮れ時と夜間の事故防止と歩行者などの保護など安全運転意識の向上▽自転車の安全確保と交通ルール順守の徹底▽飲酒運転などの悪質・危険な運転の根絶―を重点にし活動が行われる。

 この啓発では交通事故をなくする県民運動推進協議会串本地区連合会の事務局・東牟婁振興局串本建設部、串本警察署、町交通指導員会、串本地区交通安全母の会、町などの関係者らが参加。同連合会会長の久保浩也・串本建設部長は重点を挙げ、秋の行楽シーズンで交通量も増加することから交通安全運動の取り組みの効果で事故が少しでも減少すればと述べた。

 同町の平井治司副町長は「運動期間中はもとより、日頃からも町において職員一丸となり交通ルールを順守するとともに、マナーの向上に努め、交通事故防止活動に積極的に参加し、町民の模範となるよう努力していきたい」。

 串本警察署の泉政勝署長は8月末現在の管内の交通事故発生状況を人身事故12件、物損329件の計341件で昨年同期と比較し微増していると説明。うち8割近くが地域住民の関わる事故となっており、啓発活動を通じ地元住民に「安全運動なんや。気を付けて運転せなあかん」と思ってもらうことに価値があると呼び掛けた。

 あいさつ後、パトカーや白バイがそれぞれパトロールに出発。以降ドライバーを駐車場に誘導し、物資を手渡すと「交通安全運動です」と声を掛けるなどして注意を促した。

(2021年9月23日付紙面より)

啓発物資を手渡し、注意を促した=21日、串本町くじ野川
2021年09月23日
4 渚の会が清掃に取り組む
 秋の海ごみゼロウイーク  (那智勝浦町 )

 日本財団「海と日本PROJECT」と環境省などが実施する全国一斉清掃キャンペーン「秋の海ごみゼロウイーク」にエントリーした「かつうら渚(なぎさ)の会」(猪飼伸会長)は19日、那智勝浦町のブルービーチ那智で清掃活動に取り組んだ。会員や一般参加者など45人ほどが集まり、マスク着用や3密に注意するなど新型コロナウイルス感染症対策を施して作業に汗を流した。

 清掃キャンペーンは同財団らが海洋ごみ問題の周知啓発と海洋ごみの流出を少しでも防ぐことを目的に、「ごみゼロの日」の5月30日から6月8日の「世界海洋デー」前後を「春の海ごみゼロウイーク」、9月18日の「ワールドクリーンアップデー」から26日までを「秋の海ごみゼロウイーク」と定めている。渚の会は春にもエントリーし、約100人が参加して海岸をきれいにした。

 前回と同様にキャンペーンの必須アイテムである青色の服やタオル、帽子などを身に着けた参加者が協力し合って海藻や流木などの漂着物やごみを拾った。

 同会の濵邊誠治副会長は「天気や潮によって漂着物の量は違うが、有名な那智の浜をきれいにすると気持ちがいい」。

 猪飼会長は「次回からは那智浜での清掃はザルなどを使って少しでも砂を減らさないようにしようと思う。若い世代の参加者が増えてくれてうれしい。子どもから大人まで皆さんで町の海をきれいにしていきたい」と語った。

(2021年9月23日付紙面より)

清掃活動に取り組んだかつうら渚の会や参加者の皆さん=19日、那智勝浦町のブルービーチ那智(一時的にマスクを外して撮影)
ごみ拾いに汗を流した
2021年09月23日
5 口紅のごとくあでやかに  宇久井半島の森にクチベニタケ  (那智勝浦町 )
2021年09月23日
6 和歌山31年連続で下落  三重も下落止まらず  (基準地価 )
2021年09月23日
7 追加含め全議案可決で閉会  那智勝浦町議会9月定例会  
2021年09月23日
8 観光機構や懸泉堂利活用で議論  那智勝浦町議会一般質問(終)  
2021年09月23日
9 対策講じ、練習再開  那智勝浦吹奏楽団  
2021年09月23日
10 2カ月ぶり、練習再開  紀の国わかやま文化祭「天の剣を託された男」  (熊野新宮ミュージアム )
2021年09月23日
11 新鮮で楽しい思い出  5、6年生がデイキャンプ  (熊野川小 )
2021年09月23日
12 町の発展祈願し斎行  勝浦八幡神社例大祭  
2021年09月23日
13 正しく使おう「抗原検査キット」  図らずも、PCR体験  
2021年09月23日
14 交通安全活動に協力を  安全運転管理推奨像伝達式  (紀宝署 )
2021年09月23日
15 楽しい一日過ごす  潮岬小5年生がデイキャンプ  (串本町 )
2021年09月23日
16 第3回定例会一般質問①  串本町議会  
2021年09月18日
17 人と地域をビールでつなぐ
 「色川地ビールを育てる会」が会員募集  (那智勝浦町 )

 「最初は僕たちや皆さんで楽しむビール。将来的には色川の仕事の一つにつながるビールになれば」。そう話すのは那智勝浦町小阪区長の峯茂喜さん(66)と和歌山大学観光学部4年の藤本多敬(かずひろ)さん(22)だ。二人が共同代表を務める色川クラフトビールプロジェクトはこのほど、色川地域の茶を用いた地ビールを試作。今後のさらなる生産拡大や地域おこしのために「色川地ビールを育てる会」を組織した。峯さんが会長、藤本さんが副会長を務め、現在会員を募集している。なお、酒税法の関係から、販売は行ってない。

 藤本さんは3年前に和大の地域インターンシッププログラムで色川地域を訪れ、峯さんと出会った。同伴していた此松昌彦教授が高野山の地ビールづくりにも関わっており「色川でビールをつくれば良いものができるのでは」と提案した。

 二人は意見交換や会議を重ね、学生や町民も参加する中、今年4月からプロジェクトを開始。非営利の育てる会では経費を会員(割り勘仲間)自身が負担し、完成したビールを楽しむという。

 同地域の一部は世界遺産「那智の滝」の源流の水を使用している。今後、ビールの原料にはその水と同地域で収穫される茶やユズ、ブルーベリーなどを用いる予定。醸造は和歌山市の和歌山ブルワリーに委託する。峯さんによると、試作品は住民らに好評だったという。

 本格的な初回生産は12月で、同地域のほうじ茶を使用する。その後は3カ月ごとに用いる産品を変更する方針だ。1回の生産で完成する330㍉㍑の瓶ビール約380本を会員で分ける仕組み。今後はラベルにもこだわり、一目で色川を連想できるようなものを作るという。

 活動は1年間限定としており、「ビールづくりが色川の仕事になることが目標。全国には色川のファンも多い。地ビールを仲介し、人と色川をつなげる存在になってほしい」と二人。

 藤本さんは「将来的には色川に醸造場ができて、地ビールで地域おこしができれば。ジビエとのセットも魅力的だと思う。地域の中でお金が循環するようなきっかけづくりになれば」。

 峯さんは「農業をしたい移住者も多いが、収入面などの課題がある。それらの解決につながるのでは。『旅行者が地ビールを求めて旅をする』という言葉もある。多くの方々が地ビールを求めて色川を訪れてくれたらうれしい」とそれぞれ語った。

 会員になるには申し込みが必要で分担金は1口1500円。すでに他府県からの申し込みもあるという。会員同士のオンラインによる飲み会も検討しているとのこと。

 問い合わせは同プロジェクト(電話090・1893・6900)、メール(irokawa.craft.beer@gmail.com)まで。

(2021年9月18日付紙面より)

試作品を持ち「地ビールで地域おこしを」と語る峯茂喜さん(左)と藤本多敬さん=13日、那智勝浦町小阪
2021年09月18日
18 日本の伝統「詩舞」、華麗に
 哲泉流南紀清流支部が披露  (紀宝町 )

 哲泉流和歌山県支部連合南紀清流支部が15日、毎月恒例の集い「カフェいっぷく亭」に招かれ、紀宝町福祉センターで詩舞と江戸芸かっぽれを披露した。

 いっぷく亭は参加者同士やスタッフと日頃の思いを話し合い、交流を深める場。毎回、検温、手指消毒など感染症対策を講じ、手の平体操やさまざまなゲームを楽しんでいる。

 南紀清流支部には講師の荘司瀞扇さんをはじめ、6~86歳の12人が所属。今回は人数を限定し、5人が訪問した。

 詩舞は吟詠に合わせて扇を使って舞う日本の伝統芸能。「武田節」「東風吹かば」「川中島」「名槍日本号」「英霊南より還る」を華麗に舞い、扇で詩吟を表現した。

 かっぽれは、無形文化財の「住吉踊り」がルーツと伝わる大道芸、お座敷芸の一つ。「茄子と南瓜」「かっぽれ」の2演目を見せた。

 いっぷく亭の参加者らは静かに舞を見入り、大きな拍手を送った。最後はスタッフの橋本純子さんが「お上手で目の保養をさせていただき、ありがとうございました。これからも頑張ってください」と伝えた。

 荘司さんは「コロナ禍以前はたくさんのコンクールがあったが、今は全国的に中止になっている。お声掛けいただき、ありがたく思う。9カ月ぶりに披露の場だったので緊張したけど、楽しい場でした。また、皆さんに会える日を楽しみにしています」と話していた。

(2021年9月18日付紙面より)

詩舞と江戸芸かっぽれを披露する=15日、紀宝町福祉センター
伝統芸能に拍手を送る参加者
2021年09月18日
19 分散登校&オンライン授業
 新翔高校教職員の声を聞く  (新宮市 )

 各クラスの半分が登校し、残り半分がオンラインで自宅学習を行う形で授業を進めている和歌山県内の県立高校。前回の新宮高校に引き続き、新翔高校でも教職員の声を聞いた。

  □     □

■﨑山鈴菜教諭(社会科)

 現在担当している「現代社会」の授業では、黒板への板書とパワーポイントの両方を使っています。登校/自宅学習の生徒の差が出ないよう、2日連続で同じ内容を行うのですが、扱う事例を変え、少しずつ知識が深まるよう工夫しています。

 現代社会では「図書館では言語によって本棚を分けているが、それは差別か区別か?」といった問題を生徒自身に考えてもらう場面があります。教室の生徒には手元のフリップに、オンラインの生徒にはチャットに書き込んでもらうのですが、チャットの方が敷居が低いのか、普段発表しない子も意見を出してくれたりします。

 オンラインの生徒には、「フォームズ」というアンケート機能で授業の終わりに理解度チェックの小テストをします。記述式や選択式の設定ができ、正答率も把握できるので、プリントよりも扱うのは楽かもしれません。授業の感想では「新鮮で面白かった」という声もあり、オンラインの物珍しさもあって楽しんでくれているようです。

 パワーポイントを使う授業では、ノートを取るのがゆっくりな子もいるので、画面を切り替えるタイミングが難しいと感じます。介護実習の授業では教科書の音読やビデオ視聴を中心に板書をしない授業づくりに取り組んでいる先生や、画面共有での授業に挑戦している先生もいますね。

  □     □

■脇村綾乃教諭(英語)

 授業では板書とプリントを使っています。オンライン授業を開始した当初は、ウェブ上の会議室に入室できない、音が聞こえないなどのトラブルが続出で、今でも何回かに1回はその対応をしなければいけないときがあります。

 授業では生徒の音読する声を聞くため、オンライン学習の生徒にもカメラとマイクをオンにするよう呼び掛けているのですが、なかなか応じてくれない子もいるのが現状。

 また、タブレット型パソコン(PC)に内蔵のマイクを使って声を届けているので、授業中はPCの前から動けず、教室を巡回して生徒の発音や理解度の確認ができないのも難しいと感じているところです。

  □     □

 新翔高校教職員へのインタビューを通じ▽円滑に授業を進めるためにはマイクやスピーカーがあった方がいい▽スクリーンやプロジェクターなど扱う機材が増えると運搬や設置に時間がかかる▽画面共有などさまざまな機能を使いこなすには練習が必要―などの意見が見られた。生徒に授業が好評である一方、課題も多く、教育現場で試行錯誤が続いている現状が浮かび上がる。今後も動向を追っていく。

(2021年9月18日付紙面より)

現代社会の授業の様子=15日、新宮市の県立新翔高校
2021年09月18日
20 代表参列し殉難将士を追悼
 樫野の遭難慰霊碑前で式典  (串本町 )

 串本町樫野にあるトルコ軍艦遭難慰霊碑前で16日、同町主催による追悼式典があった。新型コロナウイルス感染症を考慮し、今年は田嶋勝正町長ら地元の代表者5人で両国の絆を深める決意をささげるなどして殉難将士を追悼した。

 この碑は1890年の同日に樫野沖であった同艦・エルトゥールル号遭難事件の殉難将士587人を弔う墓碑として翌年に建立され、後に昭和天皇もお立ち寄りになったことに感銘を受けたトルコ共和国の初代ムスタファ・ケマル・アタテュルク大統領が国費で霊廟(れいびょう)を備えた台座を建立。その塔部に墓碑をはめ込んだ状態で今日まで伝わっている。

 同町は長らく「月命日」として毎月16日、同碑に献花をしている。期日と重なる9月はその大祭として追悼式典を計画し、平年は招待参列や一般参列を迎え大勢で現地の使命を振り返り決意をともにする形で営んでいる。

 前年度は同感染症の拡大に伴い規模縮小。他方で、実施できずにいた日本トルコ友好130周年記念事業の追悼式典が上積みとなり、現地参列は地元のみだが三笠宮彬子(あきこ)さまや駐日トルコ共和国大使館の特命全権大使らがオンライン参列する形で営んだ。今年も規模縮小の判断をし、昨年のような上積みがないため田嶋町長、町議会の鈴木幸夫議長、樫野区の髙山カヤ子区長、大島区の稲田賢区長、須江区の福島三男区長の5人が代表参列して殉難将士を追悼することとした。

 参列はかなわなかったが同大使館の現任コルクット・ギュンゲン特命全権大使が同町へ献花の代理を依頼し、同町は式典に先んじて同碑前へ献上した。式典では黙とうを経て5人それぞれに献花をし、弔電披露を経て田嶋町長が殉難将士の境遇と当時の大島島民が示した献身に思いをはせつつ「助け合う心を語り継いで、かけがえのない絆を育んでいくことが現在に生きる我々の使命。先人の精神を継承し両国の友好の原点となった歴史を風化させないことが大切だと考える」と述べ、人を思いやる心で結ばれた両国の歴史と文化を学ぶ機会を次世代に託し両国の絆をより深めることへの尽力を誓って追悼した。

 現地の髙山区長(74)は「2年続けて規模縮小となったのは残念だったけれど、こうして追悼を続けることはきっと両国の絆につながると思う。コロナが落ち着き以前のように営める日が再び訪れることを今後に願いたい」と胸中を語った。

(2021年9月18日付紙面より)

殉難将士への献花に臨む田嶋勝正町長ら=16日、串本町樫野
2021年09月18日
21 運動会に向けてダンス練習  木陰でお弁当も楽しむ  (うどの幼 )
2021年09月18日
22 旬の味覚が市場へ  極早生温州「みえの一番星」の出荷始まる  (JA伊勢三重南紀 )
2021年09月18日
23 小学校移転やコロナ対策で議論  太地町議会一般質問①  
2021年09月18日
24 「おいしい秋ナス食べて」  勝浦小3年生が収穫体験  (那智勝浦町 )
2021年09月18日
25 犬との接し方を学ぼう  三輪崎小で「わうくらす」  (新宮市 )
2021年09月18日
26 ロケットや宇宙を学ぶ 串本西中でJAXA講演会 (串本町)
2021年09月18日
27 新たな友好の証を  海底熟成酒プロジェクト始まる  (串本町 )
2021年09月18日
28 台風14号、18日昼前に最接近か  大雨や強風に十分注意  
2021年09月18日
29 お悔やみ情報
  
2021年09月18日
30 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第40回】コンポストで食育を!  

 皆さん、コンポストってご存知ですか? コンポストとは「生ごみを堆肥化させる」こと。簡単にいうと、土に生ごみを混ぜて、堆肥を作るということです。今家庭の生ごみを使って、簡単に堆肥を作る動きが、注目されています。

 私も、この夏からコンポストを始めました。おしゃれなコンポストキットがインターネットで販売されていると聞き、早速購入。フェルト生地のような素材でできた、おしゃれなバッグが届きました。別の袋に入っている土を、このバッグの中に移して、セットは完了。後は生ごみを入れていくだけです。普段の料理で出る生ごみを入れてざっくりとかき混ぜるだけ! 土が生ごみを処理してくれるというわけです。

 子どもの自由研究も兼ねて、一度入れたごみの経過を観察してみました。これがとっても面白いんです。中でどんどん発酵が進み、生ごみが時間をかけて小さくなっていきます。分解してくれるのは、微生物たち。途中、白カビが生えたり、湯気が上がったり、「あ~分解が進んでるな」と分かるのも楽しいところ。子どもも興味津々でした。

 ご飯や麺、肉、魚、野菜など大体の生ごみを入れることができます。魚の骨も、もちろんオッケー。ただ、タマネギの皮や、卵の殻は、分解に時間がかかってしまうそうです。

 コンポストを始めて、圧倒的にごみの量は減りました。食べ残したお料理もそのままコンポストに入れてしまいます。揚げ物や炭水化物は、分解を促進させてくれるそうですよ。最初は、「すごく臭いが出るんじゃないかな」と心配していましたが、土のおかげかそんなに臭うことはありません。むしろ、ごみの日まで生ごみを置いておくことがなくなったので、臭いの悩みから解放されました。1日300㌘の生ごみを毎日3週間ほど入れたら、立派な堆肥の完成です。私が買ったキットは、そのままプランターとして野菜を育てることもできるんです。

 日本の食品廃棄物は年間2500万㌧、そのうち本来食べられるのに捨てられる食品は600万㌧にも上るといわれています。これがいわゆるフードロスになるわけです。日本のフードロスの46%が家庭から出る生ごみです。

 そんな話をしながら、子どもと一緒に生ごみを土に還して堆肥にし、さらに野菜を育てられたら、最高の食育になりますよね。SDGsで、サスティナブルな社会が目標とされる今こそ、挑戦してほしい食育です。フードロスを削減するためにも、家庭からの生ごみを減らして、地球温暖化を抑制しましょう!

(2021年9月18日付紙面より)


2021年09月14日
31 本谷紗己さんが銀河乗客にPR
 紀の国わかやま文化祭  (新宮市 )

 10月30日(土)から和歌山県内全域で開催される「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」を広く周知しようと同文化祭和歌山県実行委員会は12日、新宮市のJR新宮駅で西日本旅客鉄道株式会社和歌山支社協力の下、長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」とタイアップしたおもてなし企画を実施した。同文化祭スペシャルインフルエンサーを務めるモデルの本谷紗己さんが一日車掌を務め、催しのPRなどを行った。

 この日は地元和歌山を拠点に活動する兄弟お笑いコンビ「すみたに」らキャラバン隊メンバーと、きいちゃんも現場に駆け付け、場を盛り上げた。

 本谷さんは駅構内において、乗客や駅利用者らを前に文化祭の詳細などをマイク放送し、記念撮影などにも応じた。乗車後は同駅からJR太地駅までの間、列車内で銀河限定のスタンプ押印や文化祭に関するパンフレットなどの配布にも取り組んだ。

 また、同じくスペシャルインフルエンサーで、声優の中島由貴さんが事前収録した声による車内放送も紀南、紀中、紀北の各エリアで流され文化祭をPRした。

 本谷さんは「銀河に乗って乗客の皆さまに文化祭をPRできることはめったにない貴重な経験。本当にうれしいです」。

 意気込みについては「スペシャルインフルエンサーとしてこの日、撮影した動画や写真はユーチューブ(動画投稿サイト)やインスタグラムを通して発信します。今日は多くの方々に和歌山の魅力と文化祭を知っていただきたいです」と笑顔で語った。

 駅構内で銀河や催しを撮影していた40代男性は「国民文化祭が来月、和歌山県で開催されることを初めて知った。知人にも教えてあげたい」と話していた。

(2021年9月14日付紙面より)

本谷紗己さんが紀の国わかやま文化祭2021をPRした=12日、新宮市のJR新宮駅
新宮駅職員も参加し記念撮影(一時的にマスクを外して撮影)
2021年09月14日
32 髙木亮英さんが青岸渡寺住職を拝命
 智英さんが補陀洛山寺住職に  (那智勝浦町 )

 「父と兄から、西国三十三所の一番寺と世界遺産の重みを引き継いで身の引き締まる思い」。那智山青岸渡寺の副住職として、兄で住職だった故・髙木亮享(りょうきょう)氏を支えてきた亮英(りょうえい)さん(71)は語る。8月5日に正式に同寺の住職を拝命した。また、同日に長男の智英(ちえい)さん(39)が補陀洛山寺の住職を拝命。親子二人三脚で歴史と文化が詰まった世界遺産の両寺を守っていく。

  □     □

■父と兄の重責を引き継ぐ



 那智山で生まれ、那智の滝を身近に感じながら成長した亮英さん。1965年に比叡山に入山し72年に龍谷大学を卒業した。

 那智勝浦町史の編さん委員も務め、74年に出家得度。同寺の住職だった父の故・亮孝氏と兄・亮享氏の背中を追い、今日に至る。

 諸国霊山100余カ所、中国、インド、韓国で仏教聖地巡礼し、スペイン巡礼も行う。84年に同寺の副住職を拝命。89年には熊野大峰奥駈修行を復活させた。

 その後は世界宗教サミットへの参加、那智四十八滝回峯復活、葛城二十八宿行も始めた。2017年には権大僧正に昇任している。

 「これまで寺を守ってきた父、その跡を継いだ兄。二人の存在のおかげで今がある。尊敬する兄という手本を失ったのは大きな痛手」と父と兄の死を振り返る。

 住職拝命について「父と兄の背中を参考にして、歴史や文化、重責を受け継ぎ、火災や災難を防ぎ寺を守っていく。その後は熊野修験も含め、心も信仰も次の世代に伝え引き継いでいきたい」と力を込めた。

 趣味は山歩き。座右の銘は、自分自身の置かれた場所で精いっぱい努力し、明るく光り輝くことのできる人こそ、何物にも代え難い貴い国の宝という意味の「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」だと話した。

  □     □

■父の背中を追い、支える



 智英さんは2000年に県立新宮高校卒業後、龍谷大学に進み04年に比叡山延暦寺にて得度受戒。亮英さんの弟子となった。

 05年に比叡山行院にて天台四度加行遂行。その後、叡山学院を経て神峰山寺(かぶさんじ)に入寺し修行。19年に那智山青岸渡寺に入寺した。

 大阪府の神峰山寺時代については「檀家(だんか)寺だったため、お通夜やお葬式のお勤めも多かった。いろいろな方々と接し、悩みに添えるようなこともあったため良い修行を積むことができました」と回顧する。

 補陀洛山寺の住職拝命を受けて、「天台宗補陀洛山寺の法灯を継承すべく、後世に歴史や信仰を伝えていきたい」と抱負を述べた。

 また、智英さんは総本山から辞令が下り次第、年内にも青岸渡寺の副住職を拝命する。寺院運営や熊野修験については「時代の流れに合わせて青岸渡寺、補陀洛山寺のホームページやSNS(会員制交流サイト)の整備などを行う。幅広い世代の方々に参詣していただけるような寺院運営に従事していきたい。また、復興した熊野修験を後世に残すため、祖父と父の意志を受け継いで継承していく」と固い意志を示した。

 父・亮英さんに対しては「父と同じようにはできない。父をサポートするとともに、これからも背中を追い続けていきたい。一生、修行です」。

 趣味は父と同じで山歩き。好きな言葉は「忘己利他(もうこりた)」。自分のことは後にして、人に喜んでもらえることを行うといった意味があるという。

(2021年9月14日付紙面より)

父・髙木亮英さん(右)と息子の智英さん
2021年09月14日
33 挑戦の結果を町長に報告
 潮岬中2年の久保凛さん  (串本町 )

 本州最南端から全国の頂へ―。全日本中学校陸上競技選手権大会共通女子800㍍に出場した串本町立潮岬中学校2年・久保凛さんが10日、田嶋勝正町長を表敬訪問し結果を報告するなどした。

 久保さんは7月にあった第67回全日本中学校通信陸上競技大会和歌山県大会共通女子800㍍で優勝。その予選で大会新となる2分14秒04を記録した。この大会は第48回全日本中学校陸上競技選手権大会標準記録突破大会を兼ねていて、標準記録(2分16秒50)を突破し同選手権大会同種目の出場権を獲得した。

 来る本番までの間には第70回近畿中学校総合体育大会があり、久保さんは地方、県、近畿の同種目で優勝。ベストタイムの更新はならずも力を増して先月18、19日実施の同選手権大会を迎えた。

 予選の記録は41人中9位。8位以上を対象とするA決勝には届かなかったが9~16位を対象とするB決勝に進出し3着となった。結果は総合11位だが、記録だけをみれば全国で7番目、2年生選手の中では全国首位の結果となった。

 以降、28日に紀三井寺公園陸上競技場であったU―16陸上競技大会選考会女子県代表選考種目1000㍍に挑戦し記録2分56秒22で優勝。来月22日(金)から24日(日)まで愛媛県総合運動公園陸上競技場で開かれるジュニアオリンピックカップ(JOC)第52回U―16陸上競技大会の同種目出場権を得た。

 これら一連の経過を教育課の鈴木一郎課長が本人同席の下で田嶋町長へ報告。同校も同選手権大会女子800㍍決勝の動画で久保さんの挑戦の様子を伝え、田嶋町長は県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会でもコースレコードを重ねる活躍をしている久保さんのさらなる好成績を喜び「話を聞いて心強く、まだ伸びると感じた。まちもできる限りバックアップ態勢を取るので、次のU―16などいろいろな場面でいい成績を残してほしい」といっそうの活躍を今後に期待した。

 田嶋町長に将来の目標を尋ねられ、「オリンピックに出たい」と胸を張って答えた久保さん。「(同選手権大会の)結果には少し悔しいところもあるけれど、自分の全力で走れたし悔いはない。来年も出場して1位が取れるよう、これからも頑張ります」と意気込み、その目標を達成する自信も力強く示した。

(2021年9月14日付紙面より)

全日本中学校陸上競技選手権大会などの結果を報告する久保凛さん(中)=10日、串本町役場
2021年09月14日
34 早急に逃げて命守る
 高田小・中で土砂災害避難訓練  (新宮市 )

 新宮市立高田小学校・中学校(大家淳志校長、児童6人、生徒6人)で10日、土砂災害避難訓練があった。児童生徒たちは避難経路を確認するなど、災害への意識を深めた。

 訓練は2019年から実施し、今年で3年目。11年に発生した東日本大震災、紀伊半島大水害から10年が経過したことに伴い、子どもたちに山の多い同地域で起こる可能性がある土砂災害への意識を持ってもらおうと行われた。

 この日は同校横にある山が崩れ落ちたと想定。災害を知らせる校内放送が流れると、児童生徒は防災頭巾をかぶり、教職員の指示に従って駐車場へ一次避難した。駐車場に土砂が迫り、校門から逃げられないことも想定し、脚立を使ってフェンスを乗り越える二次避難訓練にも取り組んだ。

 避難を終えた子どもたちに同中学校の成見雅貴教頭が「土砂が押し寄せた場合には校門からは出られず、さらに避難しなければいけません。地形上、津波の心配は少ないかもしれないが、豪雨時には川の増水が考えられるので注意しましょう」と伝えた。

 大家校長は「災害発生時に先生たちが皆さんの近くにいるとは限らない。そんな状況でも早急に逃げられるように訓練を重ね、精度を上げるのが重要。自然災害はいつ、どこで起こるか分からない。『絶対に生きる、諦めない』という気持ちで、命を守ることを忘れないでください」と呼び掛けた。

 水口胡都(こと)さん(6年)は「最初に比べると訓練の大切さを知り、避難時の判断ができるようになりました。実際の災害は想像以上に恐ろしいと思うので、授業の中だけでなく普段から防災への意識を高めたい」と話していた。

(2021年9月14日付紙面より)

防災頭巾をかぶり訓練に取り組む児童たち=10日、新宮市立高田小学校・中学校
大家淳志校長(右)の話に耳を傾けた
2021年09月14日
35 近大新宮がベスト8進出
 秋季高校野球県一次予選  
2021年09月14日
36 町民有志が出馬を要請  4期目の現職・西田健町長に  (紀宝町 )
2021年09月14日
37 一見勝之さんが初当選  10年ぶり新人同士の争い制す  (三重県知事選 )
2021年09月14日
38 マスク着用困難者に「意思表示カード」  和歌山県  
2021年09月14日
39 「熊野」テーマの絵画審査 11月6、7日に丹鶴ホールで展示 (新宮市)
2021年09月14日
40 一般会計補正予算が可決  9月定例会で18議案を審議  (太地町議会 )
2021年09月14日
41 白いヒガンバナ  新宮市のタウンガーデン  
2021年09月14日
42 気軽に相談し虫歯予防  城南中1年生が歯磨き講座  (新宮市 )
2021年09月14日
43 楽しい夏の思い出に  丹鶴幼で「夏まつりごっこ」  (新宮市 )
2021年09月14日
44 ロケット描いたバス導入  大塔交通社の串本営業所  (串本町 )
2021年09月14日
45 経験者の話聞き理解深める  高池小4年生大水害教わる  (古座川町 )
2021年09月14日
46 お悔やみ情報
  
2021年09月07日
47 追悼の花、夜空に咲く
 紀伊半島大水害供養花火  (新宮市熊野川町 )

 新宮市熊野川町能城山本(のきやまもと)で4日夜、2011年の紀伊半島大水害で犠牲になった人々を追悼する花火が打ち上がった。地元住民や車中から花火を観覧していた人らは、夜空に咲いた774発の花火に10年前の水害に思いを巡らせるとともに、犠牲者の冥福を祈った。

 10年の節目に供養する機会を設けられればとの思いから「供養花火をする会」(池上順一会長、会員12人)が実行した。和歌山、三重、奈良の3県から50を超える団体や法人、個人の協賛を得て実施に至った。

 新型コロナウイルス感染症が拡大する中、花火打ち上げの是非や事前告知の在り方などについて協議を重ね、地元ケーブルテレビ局でのライブ中継やインターネットの動画投稿サイトの配信準備も進めた。

 池上会長は「『やらない』という選択をするのは簡単なこと。供養花火を打ち上げることに対し、多くの人から協賛と協力を得た。何もしないと前に進まない。多くの人が同じ思いだったのでは」。

 当日は十数㌶の田んぼの真ん中から打ち上げた。スターマインや6号玉が夜空を彩り、「献花」をイメージした白一色の花火がフィナーレを飾った。

 池上会長は「6号玉の響く音が、水害で亡くなった天国のみんなに届いてくれたら。(花火が打ち上げられたのは)多くの方々のおかげ。みんなの思いが一つになった花火だと思う」。

 10年間、長かったが早かった―。池上会長は熊野川を見つめ「水害後数年は復旧活動に奔走した。水害後もいろんなことがあった。これで一つの区切りがついたと思う」と話していた。

(2021年9月7日付紙面より)

夜空に供養の花火が上がった=4日夜、新宮市熊野川町
2021年09月07日
48 防災倉庫に避難用品を収納
 鮒田地区の新たな防災拠点に  (紀宝町 )

 紀宝町の鮒田地区自主防災会(東口高士会長)は5日、地区の高台に完成した一時避難場所防災倉庫に地区住民の避難用品を収納した。災害時の資器材なども保管し、東口会長は「この避難場所を鮒田地区の新たな防災拠点にしたい」と話していた。

 避難場所に整備した三つの倉庫を活用し、水害だけでなく、火災や津波など全ての災害を想定した防災の取り組み。150世帯のうち、この日集まった74世帯分を保管した。今後も避難用品を受け付けていくという。

 避難用品を入れる衣装ケースは幅74㌢、奥行き40㌢、高さ31㌢で全世帯に配布。各家庭専用QRコードを貼り付け、家族の名前、電話番号を読み取ることができるよう工夫した。

 この日は住民約50人が協力。鮒田構造改善センターで受け付けし、地区住民が各自の衣装ケースを持ち込んだ。ケースには衣類やマスク、ティッシュ、毛布、靴などが入っており、地区の男性は「災害時に必要な物を入れた」と語った。

 軽トラックで衣装ケースや資器材などを倉庫に運び保管した。避難場所は海抜20㍍に位置し、広さは約850平方㍍。災害時には車中泊も可能だという。

 センターでは、同地区の防災活動に関わってきた大阪工業大学工学部都市デザイン工学科の田中耕司・特任教授が配布した防災アンケートも回収した。

 アンケートは、防災意識の調査を目的としたもので▽日常の習慣▽地区との関わり▽地区の防災情報▽日常的な災害への備え▽台風接近時の行動―などを聞いた。

 田中教授は「鮒田地区が取り組む防災農園や防災散歩などの効果を調べた。皆さん協力的で、意識の高さがうかがえた」と話し、これから回答を分析するとした。

(2021年9月7日付紙面より)

避難用品や災害時に必要な資器材などを一時避難場所の倉庫に運ぶ=5日、紀宝町鮒田
住民から備蓄用品を受け付け(写真右)、防災倉庫に保管する(同左)
2021年09月07日
49 10年迎え、冥福祈り献花
 大水害記念公園で慰霊祭  (那智勝浦町 )

 2011年に発生した紀伊半島大水害から10年を迎えた4日、那智勝浦町は同町井関の紀伊半島大水害記念公園で慰霊祭を営んだ。例年は犠牲者の遺族や地域住民が参列するが、昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から堀順一郎町長と那智谷大水害遺族会の岩渕三千生代表のみが出席。二人は29人の犠牲者・行方不明者をしのび献花を行った。

 午後1時30分に町内全域にサイレンが響く中、関係者は黙とうをささげた。その後、二人は29個のキャンドルがともされた慰霊碑に白いカーネーションを供えた。

 堀町長は「亡くなられた方々のご冥福と被災された皆さまへのお見舞いを申し上げるとともに、人的災害や家屋災害がないように霊前にお誓いした。ご遺族にとっては悲しみが薄れることはない。4割の町職員が大水害を知らない世代となっているが、決して風化させてはいけない」。

 対策や抱負については「台風は止めることはできないが、来た際にはハード整備で一時的に止め、危険から逃げていただく。町としては情報収集を行い、素早く町民に知らせ避難いただけるように率先して啓発していきたい」と述べた。

 岩渕代表は「もう二度と災害が起きないように見守ってくださいという思いしかない。早めの避難を徹底し、自分の身は自分で守ることが大事。これらの行事は後世に伝えていかなくてはいけないと改めて思った。そのための活動を今後も続けていきたい」と語った。

  □     □

■那智大社と青岸渡寺が合同慰霊祭



 この日は熊野那智大社(男成洋三宮司)と那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)が初の合同慰霊祭を営んだ。

 男成宮司が祝詞を奏上し、参列者が玉串をささげた。続いて、髙木住職らが読経する中、焼香が行われた。

 合同慰霊祭を終え、岩渕代表は「自分の気持ちで詰まっていたものがすっと下りたような気がする。心が安まる追悼供養をしていただいた」と話していた。

(2021年9月7日付紙面より)

堀順一郎町長(左)と岩渕三千生代表が献花し冥福を祈った=4日、那智勝浦町井関
男成洋三宮司が祝詞を奏上した
髙木亮英住職らが読経し法要を行った
2021年09月07日
50 冥福祈り、取り組みを報告
 仁坂知事が慰霊碑に献花  (那智勝浦町、新宮市 )

 2011年の紀伊半島大水害から10年となった5日、仁坂吉伸知事は県内に所在する同水害の慰霊碑や記念碑を訪れ献花。犠牲者の冥福を祈った。

 県では同水害から10年の節目に当たり、那智勝浦町体育文化会館で「紀伊半島大水害10年追悼式」の開催を5日に予定していたが、県内外における新型コロナウイルスの感染状況を鑑み追悼式は延期となった。

 仁坂知事は那智勝浦町井関の「紀伊半島大水害記念公園内慰霊碑」と、新宮市熊野川町田長の「道の駅 瀞峡街道熊野川内慰霊碑」など、県内4カ所の慰霊碑および記念碑での追悼献花を挙行した。

 那智勝浦町では、仁坂知事は花束と、水害発生から県が復興に向け実施した取り組みなどを記した冊子「紀伊半島大水害 復興10年の軌跡」を慰霊碑に供え、犠牲者を追悼した。

 仁坂知事は大水害発生当時を「どれだけの犠牲者が出ているのか、恐怖で肝がつぶれるようだった。われわれは津波に備え対策し、大きなダム設置も行ったが、足りないことが分かった。人命救助後は復旧を目指した。国の支援を受けながら懸命に努力し、本格復旧が95%まで達成できた」と振り返った。

 今後については「災害を忘れず、行政は災害が発生した際に人の命を救うことが重要。ITなどを駆使して、情報収集や分析を行い、次に当たらなくてはならない」と決意を新たにした。

(2021年9月7日付紙面より)

仁坂吉伸知事が和歌山県の取り組みを記した冊子を慰霊碑に供えた=5日、那智勝浦町井関
犠牲者の冥福を祈り献花=同日、新宮市熊野川町
2021年09月07日
51 地元勢3校が初戦突破
 秋季高校野球一次予選  
2021年09月07日
52 「津波てんでんこ」に逃げる  成川小で津波避難訓練  
2021年09月07日
53 水害から10年、今年もかれんに  大里地区で「十月桜」咲く  (紀宝町 )
2021年09月07日
54 緊急時の備えとして  イージードームハウス展示  (わくわくドッカーン )
2021年09月07日
55 屋上防水・外壁補修が完了  新宮市立三輪崎小学校で  
2021年09月07日
56 町民有志らが花火跡清掃  打ち上げから一夜明け  (新宮市熊野川町 )
2021年09月07日
57 サルスベリの花が咲く  熊野地方各地で  
2021年09月07日
58 個性豊かな作品が並ぶ  太田小学校で夏休み作品展  (那智勝浦町 )
2021年09月07日
59 15~12歳の1回目を実施  新型コロナワクチン接種  (串本町 )
2021年09月07日
60 敬意表し長寿祝う  町社協の高齢者宅訪問  (古座川町 )
2021年09月01日
61 歌い継がれる宇久井小校歌
 歌詞作成の羽山美苗さん  (那智勝浦町 )

 「やさしい朝のあいさつが みんな仲よくたすけあう きょう一日のはじめです 明るい宇久井小学校

 みどりの芝の運動場 ちひろの浜の白砂に とんだりはねたり元気です 楽しい宇久井小学校

 大きくゆたかな黒潮の 心をうけて育とうと 勉強に仕事にはげみます かがやく宇久井小学校」―。

 「まさか自分の歌詞が選ばれるとは思わなかった。今も歌っていただいているのは本当にありがたいことです」。そう話すのは新宮市三輪崎在住の羽山美苗(みなえ)さん(93)だ。那智勝浦町立宇久井小学校で約70年歌い継がれる校歌の歌詞を作った羽山さんに当時の心境や校歌に対する思いを聞いた。

 田辺市下屋敷町に生まれた羽山さんは和歌山師範学校を卒業後、父親と同じ教職の道へ進む。幾つかの小学校を経て、20代前半で同校へ赴任。当初は知人や友人がおらず、不安を抱えていたが、当時の中地晴一校長や同僚たちに励まし支えられたという。 

 羽山さんによると、地域や教師生活に慣れてきた頃のある夏休みに、「教師への宿題」として中地校長から校歌の歌詞制作の話が上がった。同校にはすでに明治時代に作られた校歌はあったが、歌詞が難しく当時は歌われていなかったと話す。

 宇久井地域について、詳しくなかった羽山さんは困惑しながらも、夏休み期間中に地域の海や山などを自身の足で歩いて回り、前述の歌詞が完成した。その後、9月の職員会議で提出された歌詞の中から見事、羽山さんのものが選ばれた。

 「言葉や意味が難しい校歌じゃなく、子どもたちにとって分かりやすいものを心掛けて作った。私の校歌が当時の文部省に送られた後に、文部省の方が宇久井小へ来られた。歌詞にある運動場などを確認していたのを覚えている」と当時を振り返った。

 町立那智中学校で定年退職を迎え、教師としての務めを終えた。その後新宮市の自宅で、書道教室を開く。和歌山県美術家協会に所属し、現在も現役で地域の子どもや大人たちに書道を指導している。

 羽山さんは「歌い継がれていることに感謝しています。校歌にも『仲よくたすけあう』とあるように、宇久井小に赴任した時やこれまでも、今も多く方々に支えられて生きている。それを忘れず、今後も感謝していきたい」と笑顔で語った。

(2021年9月1日付紙面より)

現在も歌い継がれている校歌=8月27日、那智勝浦町立宇久井小学校体育館
校歌を作詞した羽山美苗さん
2021年09月01日
62 どうなる?老朽化する学校施設
 長寿命化計画を策定  (新宮市 )

 新宮市教育委員会はこのほど、「市学校施設等長寿命化計画」を策定した。子どもや、施設を利用する全ての人々の安心安全の確保を最優先に考え、80年改築を基本に改修周期などの方針を固めた。

 全国的な児童生徒数の減少による学校施設などの統廃合が進む。そんな中、市も例外ではなく、現在は小学校5、中学校5、幼稚園1。市教委が所管するスポーツ施設は現在7施設となっている。災害時には避難所としての役割も果たすため、施設の老朽化対策や環境整備は喫緊の課題だ。

 千穂・丹鶴小の統合に伴い神倉小が、王子・蓬莱小の統合に伴い王子ヶ浜小が誕生。その際、神倉、王子ヶ浜小ともに校舎の建て直しや増築などが実施された。建設から40年が経過し、経年劣化による雨漏りなどの被害があった緑丘中の体育館も先日、修復工事が完了した。

 しかし、城南中に至っては校舎、体育館ともに50年が経過しているほか、光洋中も45年、熊野川中も50年近く経過している。スポーツ施設では、総合体育館、佐野体育館が建築から40年以上がたっている。

 同計画は、長寿命化改修を実施し、80年改築を基本とし、改修周期は建築後25年程度で大規模改造、50年程度で長寿命化改修を実施するというもの。

 利用者の安心安全の確保を最優先とし、避難施設の位置付けも考慮しながら、ユニバーサルデザインの視点に立った施設造りを目指していくとしている。計画期間は今年7月から2060年までの40年間。なお、市の試算では計画実行で従来(築50年程度で改築を実施する更新)より年間8000万円のコスト縮減につながるという。

 一方、児童生徒数についてはどうか。市によると、2020年度の児童生徒数は約1880人。25年後の45年度には半数程度の約920人になると予測されている。

 今年2月に実施された市総合教育会議において、田岡実千年市長は「生徒数の減少に伴い、緑丘・城南中学校の2校の統合に向けて検討を」。8月19日の教育民生委員会の場で速水盛康教育長は「どのような学校にしたいかなど、さまざまなことを検討する委員会を本年度中に設置できたら」と発言した。

 計画は、学校や施設の統廃合と並行して進めていく必要があるが、施設老朽化も待ったなしの状況。市教委は「子どもたちのために安定した教育環境を整備する必要がある。子どもや施設利用者の安全性や時代性を考慮しながら、どういった施設を残すのかなどを議論していかなければならない」と話している。

(2021年9月1日付紙面より)

築50年以上が経過する城南中学校校舎=8月27日、新宮市
2021年09月01日
63 介護用ベッド一式6台寄贈
 古座川町社会福祉協議会へ  (JAみくまの )

 那智勝浦町天満に本所を置くみくまの農業協同組合(JAみくまの、漆畑繁生代表理事組合長)が8月30日、古座川町社会福祉協議会(会長・西前啓市町長)に介護用ベッド一式6台を寄贈した。

 この寄贈は、同組合とJA共済の連名で展開する地域貢献活動の一環。介護・福祉活動として同町社協が必要とする一助を話し合う中で同ベッドが話題となり、その購入代行を同町社協に依頼し現物の到着に合わせて寄贈を申し出た。

 この日は漆畑組合長と関係職員2人が西前町長を表敬訪問して目録を贈呈。その後は町社協が代行購入した同ベッドの実物を確かめて説明を受け、寄贈の旨を示すシールを貼り改めて有効活用を願い出た。

 目録の贈呈を受け西前町長は「うち(=古座川町)も高齢化率が非常に高く、介護用ベッドは昔から無料貸与している。今は55台あるが51台が稼働している状況で、今回提供いただけたことは本当にありがたい。上手に活用させてもらいたい」と述べて感謝。町社協事務局は現行の無料貸与の仕組みに乗せ、全町規模で希望を受ける中で託された同ベッドも活用していくとしている。

 この寄贈の背景には6月実施のJAみくまの第20回通常総代会で経済情勢の変化に対応しうる強固な経営基盤を確立するための拠点再編案が承認され、同町内にある七川店(購買店)と明神支所が次年度に西向支所・西向営農センターへ統合される状況がある。

 JAみくまの共済部の井上馨部長によるとサービスの提供自体は統合以降も西向を拠点にして極力不便を掛けることなく続ける方向で準備を進めているが、併せてこれまで明神、七川の拠点を支えてくれた地域への貢献ができないかを考えた末今回の寄贈に至った。この日は田辺市本宮町にある同市社協本宮事業所へも同事業所が必要とする物品の寄贈を申し出たという。

(2021年9月1日付紙面より)

古座川町社協が代行購入した介護用ベッドの内容を確認=8月30日、古座川町高池
目録を贈呈する漆畑繁生代表理事組合長(左)
2021年09月01日
64 ロケットあやかり新商品発売
 3日から、「スペースポート~天ノ光~」  (尾﨑酒造 )

 熊野地方唯一の地酒メーカー、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗(いくろう)社長)は、3日(金)から新商品「スペースポート~天ノ光~」の販売を開始する。500㍉㍑で1210円(税込み)。

 本州最南端の町・串本町田原で建設が進む、民間初の小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」。

 同社は、熊野川の伏流水や地元産「コシヒカリ」を使用するなど、地元「熊野」にこだわった酒造りを続けている、本州最南端の蔵元。

 6代目の尾﨑社長は「地元の皆さんにかわいがってもらえるお酒を」と、1880(明治13)年から140年の伝統を守っており、新商品には「大宇宙への清らかな光を求めての思い」を込めた。

 宇宙や空をイメージした、青い爽やかなボトルの中身は本醸造酒で、ラベルには「太平洋」から月(宇宙)に向かって打ち上がるロケットをイメージ。気になるお味はボトルと同様「軽くて爽やかな味。癖がなくていろいろな料理に合わせやすい」(森本紘造・製造部長)。

 新宮・東牟婁地方の酒屋や土産屋、ホテルの売店などで購入可能とのことで、尾﨑社長は「(ロケットの打ち上げは)うれしいこと。本州最南端の地からの打ち上げに、本州最南端の蔵元から応援したい。(新商品は)幅広く楽しんでいただける一品。若い人にも手に取っていただければ」と話している。

(2021年9月1日付紙面より)

新商品をPRする尾﨑征朗社長(左)と森本紘造・製造部長=8月30日、新宮市船町
青色のボトルとラベルが宇宙とロケットをイメージ
2021年09月01日
65 12~15歳、約100人が接種  若い世代の新型コロナワクチン  (紀宝町 )
2021年09月01日
66 夏休みに全国の舞台で躍動  田尾心之輔君、疋嶋美拓さん  (神内小6年 )
2021年09月01日
67 サイクルトレイン実証実験  きのくに線でスタート  
2021年09月01日
68 「古代 熊野の夜明け」  坂本顕一郎さんの冊子が完成  (新宮市 )
2021年09月01日
69 新学期に向け準備進む  分散登校とオンライン授業で  (串本古座高校 )
2021年09月01日
70 お悔やみ情報