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2021年06月05日
1 職人の技、熊野川の川舟
 谷上嘉一さんらが製作  

 川の参詣道として世界遺産に登録されている「熊野川」を巡る川舟下り。新宮市熊野川町の熊野川川舟センターが2005年から定期乗合便を開始し、多くの観光客が川を下りながら流域の自然を体感してきた。

 熊野川の川舟は、船首が大きく反り返り、船底は平らで、どんな条件にも対応できる構造が大きな特徴だ。

 川舟の老朽化に伴い、2隻の製作を依頼しており、紀宝町北桧杖の川舟大工・谷上嘉一さん(79)が製作に取り掛かっている。

 川舟は全長8・7㍍、幅約1・82㍍。外国人向けに座席などを部分的に強化した。製作には大工3人で2カ月を要する。1隻はすでに完成し、2隻目は6月中を目指している。

 谷上さんは〝日本一の暴れ川〟と呼ばれた熊野川を行き来する川舟とともに生活してきた。「50年ほど前は10人ほどの舟大工がいて、川舟も各家で1~2隻持っていた。生活の一部だった」と振り返る。

 川舟はかつて、熊野川を行き交う重要な交通手段だった。谷上さんも船頭として舟を操っていたが、道路整備が進み、昭和30年代に役割を終えた。川舟の需要が減るにつれ舟大工も減少してきた。

 地域の伝統技術を絶やさぬため、40年以上前から独学で川舟を造り続けている谷川さん。今では、熊野川流域で唯一の職人となった。

 使用する木材はスギが8割ほどを占める。地元の山に入り、舟に合う淡い赤身の多い木を選ぶ。固いヒノキで強化し、ケヤキは船首部分に使う。

 「1本の木から造ることで作業性が良く、機能性、操作性も良くなる。木は同じ場所に生えていても重量や反発力、赤身のクセなどが微妙に違う」と話す。

 川舟造りは全ての部分を曲げるのが難しく、火であぶって木を曲げる。曲がり方は木によって違うため、長年の経験と勘が頼りだという。

 これまで5隻の観光川下り用の川舟を製作しており、「熊野川の景観、歴史、生活を知ってもらうことで地域振興にもつながる。観光客には世界遺産と川舟の歴史を感じながら遊覧を楽しんでほしい」と語る。

(2021年6月5日付紙面より)

熊野川流域で唯一の川舟大工・谷上嘉一さん(手前)=紀宝町北桧杖
製作が進む観光川下り用の川舟
2021年06月05日
2 5項目で取り組み求める
 身障連定例の要望書提出  (串本町 )

 串本町身体障害者連盟の中野實会長が2日、田嶋勝正町長を表敬訪問し定例の要望書を提出した。

 同連盟は西暦奇数年に町長を来賓として総会に招いて要望書を提出する活動を続け、町は当事者の声として重んじ成果による応答に努めている。本年度は提出年に当たるがコロナ禍の情勢を考慮して総会を書面決議とし提出の場がつくれなかったため、会長が町長へ届ける形を取った。

 今回の要望事項は①歩道環境の整備(国道42号潮岬東口交差点~同西口交差点区間)②コミュニティバス運行(車いす利用者対応のリフト・車内固定器具付バスの導入など)③JR串本駅の物理的障壁の改善(町による駅員等による解決ではない環境整備の要請)④公的機関への手話通訳者配置(手話ができる職員の育成)⑤防災関係(要支援者に行き届く避難支援の具体化)―の5項目。

 中野会長は役場本庁~JR串本駅間の歩道環境改善や文化センタートイレの洋式化、コミュニティバス路線へのノンステップ車両導入など過去の要望事項の達成と要望に応える町の取り組みへの感謝を伝え、①の項目は建設課から国土交通省が対応に動き出すので事前に面会してほしいと要請を受けていることを報告した。

 他方、④は町職員内で手話対応ができる人材を育てること、⑤は要支援者対象の個別計画が有事の支援に確実に生かされるよう区長や自主防災会などと事前に話し合う場を設けることを特に期待して強調した。

(2021年6月5日付紙面より)

串本町身体障害者連盟定例の要望書を提出する中野實会長(右)=2日、串本町役場本庁
2021年06月05日
3 無理なく体を動かそう
 「社協のエクササイズ教室」  (太地町 )

 太地町社会福祉協議会は2日夜、同町多目的センターで「社協のエクササイズ教室」を開いた。町地域包括支援センター理学療法士の谷口徹さんが講師を務め、町内在住の参加者12人がストレッチに取り組むなどして汗を流した。

 教室は多種のエクササイズを通して健康障害の予防や介護予防を図ろうと毎月実施。ストレッチ、筋トレ、プール体操など、項目を変えながら行われている。

 この日のテーマは「からだのストレッチング」。冒頭で谷口さんは「筋肉は筋膜というもので覆われています。一方向に体を伸ばすより、筋膜の走行を考慮することで筋肉を解きほぐすことができる」と説明。注意事項の後、運動を開始した。

 参加者は全身や胴回り二の腕・脇腹、肩甲骨、体側など計8種類のストレッチを実践。谷口さんの手本を見ながらゆっくりと体を反らし、熱心に取り組んだ。

 3回目の参加という50代の女性は「元々、硬いこともあって少し痛かったですが、楽しく体を動かすことができた。難しい動作ではないので、時間を見つけて自宅でも実践してみたいと思います」。

 谷口さんは「集中して取り組む姿が見られました。体を伸ばすべき場所は人によってさまざまで、無理のない動きを行うことが大切。継続して実施し、健康づくりにつなげていってもらえれば」と話していた。

(2021年6月5日付紙面より)

「体側」のストレッチに取り組む参加者=2日夜、太地町多目的センター
2021年06月05日
4 紫陽花園のアジサイ六分咲き
 30日まで開放、熊野那智大社  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は、境内にある紫陽花(あじさい)園を1日から30日(水)まで開放している。園内のアジサイは現在六分咲きを迎え、参拝者の目を楽しませている。開放時間は午前8時30分から午後3時30分まで。

 大社によると、境内のアジサイは1960年頃から栽培を始め、職舎付近や参道、車道沿いに植えられている。現在は2000株ほどが自生しており、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、タマアジサイなど十数種類がある。

 例年は14日に営まれる「紫陽花祭」後に一般開放されるが、今年は花の咲きが早いことから1日からの開放となったという。

 大社の神職は「今年の花の咲きは早い。花の状態も例年並みに良いと思う。ぜひ、ご参拝にお越しの際はアジサイを楽しんでいただけたら」と話している。

 紫陽花園は大社の大鳥居下の階段を降りた参道横にある。

(2021年6月5日付紙面より)

紫陽花園のアジサイが見頃を迎えている=3日、那智勝浦町の熊野那智大社

大社周辺にも多くのアジサイが咲いている
2021年06月05日
5 連名の功労者表彰受ける  少年補導員の森俊二さん  (串本警察署 )
2021年06月05日
6 地域と一体で盛り上がる  出雲小学校で連合運動会  (串本町 )
2021年06月05日
7 宿泊避難支援事業活用を  新宮市  
2021年06月05日
8 住宅リフォーム助成事業など  6月定例会提出の議案説明  (新宮市 )
2021年06月05日
9 ボウランが開花  熊野速玉大社のオガタマノキ  
2021年06月05日
10 ごみ分別や仕事を学ぶ  市野々小3、4年生が社会科見学  (那智勝浦町 )
2021年06月05日
11 ぶつぶつ川で生き物探し  下里小3年生が郷土学習  (那智勝浦町 )
2021年06月05日
12 3年生がオンラインで初交流  パソコン通じて自己紹介  (相野谷中←→尾呂志学園中 )
2021年06月05日
13 交通安全活動の推進を評価  成川小「交通安全優良学校」に  (紀宝地区安協 )
2021年06月05日
14 お悔やみ情報
  
2021年06月05日
15 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第35回】スーパーは食育の宝庫!  

 夕飯のお買い物、子どもと行くこともあると思いますが、どんなことに気を付けていますか? 私はスーパーマーケットは食育の宝庫だと思っています。小さい頃はスーパーでいろんなお話をすることをお勧めします!

 まず、一番簡単な食育は商品について話すことです。今は通年出回るものが多くなった野菜でもやはり旬のものは、目立つところにあったりたくさん置いてあったりしますよね。「春だから、緑のものがたくさんあるよ」とか、「春は山菜が採れるんだよ」とか、「夏だからスイカがあるね~」など、果物でも野菜でも、季節を教えてあげるきっかけになります。旬に食べるととびきりおいしいことや値段が安く買えること。旬に食べると栄養が豊富なことなども教えてあげてください。「これもたくさんあるけど、春の野菜なのかな?」と一緒にスマホで調べたりするのもいいですね。お母さんから聞いたことより、一緒に調べたものの方が、印象に残るかもしれません。

 それ以外にも「おいしそうなものを選んで」と、子どもに選んでもらうのもいいと思います。色がきれいなもの、みずみずしいものを選んでもらってください。おいしいものを選ぶポイントを教えてあげるとさらに食育になります。

 キュウリなら、トゲがしっかりしているもの。春キャベツなら軽くてふんわりしているもの。冬キャベツなら重いもの。お魚なら目がきれいなものなどおいしい食材の見分け方はたくさんあります。こういったコミュニケーションは食材を選ぶ力を養ってくれます。

 さらに私の一押しは献立を相談することです。例えば、メインが唐揚げなら「唐揚げと一緒に食べるのは他にはどんなおかずがいいかな?」といった具合です。「お肉はあるから、お野菜がいいね」などヒントをあげるのもいいですね。こういったやりとりで、バランスの取れた食事を意識することを覚えてくれます。

 「緑の野菜は買ったけど、赤がないね」とか「野菜とお肉はあるけど、他に何があったらいいかな?」などの問い掛けも食育になります。食意識を高めて、食卓に関わることで食べるものも増えると思います。楽しんで食べてもらうには、食材や料理に興味を持って参加することがとてもいいといわれています。自分で選んだ食材や自分がよく知っている食材、自分で考えた献立は、ただ食卓に受動的に並べられたものとはまた違うものとして映ると思います。

 食卓で食べるときは「これは○○ちゃんが選んだやつだよ」「○○ちゃんが選んだものはおいしいね」などと、話してあげてください。きっと子どもたちはとてもうれしく楽しく感じるはずです。

 楽しんで食事をするというのは何も特別なことは必要ありません。ただ、家族の一員として、受け入れられているという認識を与えることが重要です。ぜひ身近なスーパーマーケットから、食育を始めてみてはいかがでしょうか?

(2021年6月5日付紙面より)

2021年06月04日
16 核のない世界訴える
 県内行進、新宮市で最終日  (国民平和大行進 )

 原水爆禁止和歌山県平和行進実行委員会は、核兵器廃絶を訴えながら被爆地広島・長崎を目指す「国民平和大行進2021」を実施している。5月7日に橋本市から始まった県内の日程は2日をもって終了。今後は三重県に引き継がれ、8月4日(水)に広島県の広島平和記念公園に、6日(金)に長崎県の平和公園に到着する。

 広島と長崎に原爆が投下されて76年目。2017年7月、国連総会で賛成122、反対1の大差で核兵器禁止条約が採択され今年1月22日、50カ国を超える国々の参加で国際法となった。

 平和大行進は1958年6月、たった1人の行動から始まった。現在では全都道府県および8割以上の自治体を通過し、毎年10万人の人々が参加する国民的行動となった。

 条約発効後初となった今年の平和行進。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、昨年に引き続き従来通りの集会と行進を中止。核兵器のない平和な世界への願いを署名とペナントに託し、各自治体を宣伝カーでつないだ。ペナントは8月9日(月・振休)の原水爆禁止世界大会終了後に、長崎平和公園・爆心地に奉納される予定。

 2日に那智勝浦町役場前で行われた見送り式では、地元の実行委員を代表して玉石晃久さんが「皆さまの熱意で核兵器廃止条約に参加していただきたい」。堀順一郎町長は「世界ではさまざまなところで紛争が起きている。地球上の人間全てが平和で豊かに過ごせるようになっていかなくてはいけない」。

 和歌山県最終日の2日、新宮市では、市役所駐車場で田岡実千年市長が「世界の各地では武力による紛争がいまだ絶えず、今なお地球上には人類を絶滅させるほどの大量の核兵器が蓄積・配備されている。唯一の被爆国であるわが国の果たすべき役割は極めて重要」。

 原水爆禁止世界大会の成功を目指す平和行進参加者の行動を支持するとし「ともに力を合わせ、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向かって前進したい」と激励。宣伝カーを見送った。

 日本は核兵器禁止条約に対し参加も批准もしていない。原水爆禁止国民平和大行進中央実行委員会では「世界の平和、アジアでも非核平和のためにリードできるよう条約に参加すべき」と呼び掛けている。

(2021年6月4日付紙面より)

核兵器のない世界を目指し宣伝カーをつないだ=2日、新宮市役所
条約参加を訴えた=1日、那智勝浦町役場
2021年06月04日
17 「早めの避難に役立てて」
 土砂災害啓発センターで特別展  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町市野々の和歌山県土砂災害啓発センターでは、国土交通省が定める土砂災害防止月間である1日から30日(水)まで特別企画展を実施しており、命を守るためにいち早い避難の啓発や危険区域把握の周知を図っている。

 土砂災害防止月間は住民が自分の命を守るべく、「みんなで防ごう土砂災害」をスローガンに、防災知識の普及や避難訓練などの催しを実施し、土砂災害による人命、財産を守ることを目的とした月間。1982(昭和57)年7月に長崎県長崎市を中心に大きな被害を発生させた「昭和57年7月豪雨」(長崎大水害)が契機だという。また、1~7日(月)まではがけ崩れ防災週間になっている。

 センターによる特別展は昨年から始まった。今年は2011年9月に発生した紀伊半島大水害から10年の節目の年でもあるため、水害に関連するパネルが並んでいる。

 そのほか、土砂災害の実例や解説をしたものや、先月から避難勧告が廃止となり、避難指示に一本化されるなど変更があった「避難情報」の詳細が分かるパネル、新宮・東牟婁の各市町村が作成するハザードマップなどの展示もある。

 新宮市が提供した「紀伊半島大水害豪雨~平成23年台風12号、新宮市映像の記録~」などの動画も公開されている。

 坂口隆紀所長は「雨の多い時季になり、土砂災害の発生が懸念されることを知ってもらえれば。パネルや町のハザードマップで自分の住む町の特徴などを理解し災害時に役立ててほしい。早めの避難を心掛けていただきたい」と話した。

 問い合わせは同センター(電話0735・29・7531)まで。

(2021年6月4日付紙面より)

土砂災害防止月間の期間、特別企画展が実施されている=2日、那智勝浦町の和歌山県土砂災害啓発センター
土砂災害に関するさまざまなパネルなどが並ぶ
2021年06月04日
18 新たに隊員1人を委嘱
 地域おこし協力隊着任  (古座川町 )

 古座川町が1日、片岡紗梨さん(32)に地域おこし協力隊隊員を委嘱した。七川ふるさとづくり協議会(下山隆正会長)で活動することになっていて、片岡さんは「住民の困り事と向かい合い、そしてまちのすてきなものを発信していろいろな方が訪れるよう、微力ながら頑張りたい」と意気込んでいる。

 片岡さんは東京都品川区出身で、販売職としての経験を持つ。林業従事を志す夫と共に夫の祖父母が暮らす同町へ移住することを決め、その折に同町が隊員募集をしていることを知って志願した。

 着任に先駆けて町内へ移住し、同協議会の下見も経験済み。佐田の桜が今までに見たことがないほどきれいで驚いたことや、すでに何度か足を運んだ同協議会事務所(旧夏目商店)に集まって和気あいあいと過ごす住民の姿を印象的に感じながら、着任の日を目指してきたという。

 委嘱した西前啓市町長は七川地区の人口規模や高齢化の状況、地区の同協議会への期待などを伝え、地域になじみ任期後に住み続けることも含めて取り組むことを希望。片岡さんは「笑顔と元気で頑張ります」と応えて、隊員としての第一歩を踏み出した。

 同協議会への隊員配置は現在、昨年10月着任の横溝秀文さん、谷井麻美さんと片岡さんの3人体制。下山会長は「プロジェクトに基づいて活動した前年度までの3年間で、憩いの場所となる事務所など今後の振興の基礎をつくった。若者や観光客を引き込む上で事務所は極力開けておきたいが、隊員2人では難しいので町に3人目の募集をお願いした」と増員の経緯を語り、「片岡さんには接客の得意を生かして力を入れてもらい、3人がそれぞれ個性を生かしたチームワークで頑張ってもらいたい」と念願だった3人体制の今後を期待した。

 片岡さんの任期は同日から令和3年度末まで。同隊制度は町と人材双方の合意により最長2回契約更新できる。同日現在の町内の隊員数は片岡さんを含め計7人(同協議会3人、観光協会3人、古座川ジビエ山の光工房1人)となっている。

(2021年6月4日付紙面より)

西前啓市町長(右)から地域おこし協力隊の委嘱を受ける片岡紗梨さん=1日、古座川町役場
2021年06月04日
19 ご当地ポストで町をPR
 駅舎竣工式でお披露目  (太地町 )

 太地町は5月31日、太地駅の駅舎防災複合施設の竣工(しゅんこう)式を開き、駅敷地内に設置したセミクジラをモチーフにした青色のご当地ポストのお披露目を行った。町の玄関口に設置した町内3基目となるポストで、「クジラの町 太地町」をPRしていく方針だ。

 地域の特色を示したご当地ポストは全国にも多数存在し、本紙エリア内ではJR那智駅に黄色のポスト、熊野本宮大社に「八咫(やた)ポスト」がある。

 同町ではこれまでに、町立くじらの博物館(林克紀館長)前と道の駅「たいじ」(〆谷(しめたに)和豊駅長)敷地内にポストを設置。観光客などに人気の撮影スポットとなっているという。

 地域振興や観光資源化などを目的に、日本郵便と連携して町が寄付する形で設置に至っている。

 ポストは2基と同様、地元で活動するクジラの造形愛好家らで組織される「ホエール・アート・ミュージアム」の山門基秀さん、前芝真人さん、石田一勝さんらが製作した。

 山門さんは「町の玄関口にふさわしいものを作らせていただいた。暗い話題でなく、ポストを通じて太地では面白いことをやっていると思っていただけたらうれしい。今後も町内にポストを増やしていけたら」と話した。

 太地郵便局の小河則行局長は「ブルーは『クジラの町太地の海』をイメージしている。これまでの2基も撮影スポットやSNS(会員制交流サイト)で好評だった。観光資源の一つとして、一人でも多くの方々にPRして太地町を訪れていただけたらありがたいです」と語った。

 駅近くに設置されていた壁掛け型のポストは新ポストのお披露目に合わせ撤去された。

 式典後には、駅前の国道を車で走行していたドライバーがポストの存在に気付き、スマートフォンで撮影する姿が見られた。

(2021年6月4日付紙面より)

町の玄関口に設置されたセミクジラのご当地ポスト=5月31日、太地町の太地駅敷地内
お披露目の際の様子
2021年06月04日
20 南紀ボーイズが近畿大会へ 関西さわやか大会和歌山県支部予選 
2021年06月04日
21 「安全な生活・外出を」  県民へのお願いを見直し  (和歌山県 )
2021年06月04日
22 コロナ禍でもフレイル予防  山手区で介護予防体操  (新宮市熊野川町 )
2021年06月04日
23 除籍本など持ち帰る  休館中の新宮市立図書館で  
2021年06月04日
24   
2021年06月04日
25 広島・森浦投手(新宮市出身)がプロ2勝目  救援後に勝ち越し  
2021年06月04日
26 公園は生き物がいっぱい  三輪崎小1年が初の校外学習  (新宮市 )
2021年06月04日
27 珍しいシロマダラ  古座川町  
2021年06月04日
28 心と力を合わせて挑む  串本小で本年度運動会  (串本町 )
2021年06月04日
29 若さ存分に発揮し躍動  木本高校がコロナに配慮して体育祭  (熊野市 )
2021年06月04日
30 特殊詐欺被害防止に一役  高齢者地域見守り隊がDVD  (紀宝町 )
2021年06月04日
31 森新一さんと3団体に感謝状  ボラ・市民活動セ「きぼらんせ」  (紀宝町 )
2021年06月04日
32 特選に野中誠一さん  写連紀南支部5月優秀作品  
2021年06月04日
33 新規古道酵母用いた商品販売  尾﨑酒造  
2021年06月01日
34 住民望む観光と避難の拠点 駅舎防災複合施設が竣工 (太地町)

 太地町は5月31日、同町森浦でJR太地駅の駅舎防災複合施設の竣工(しゅんこう)式を開いた。駅と観光、防災の機能を兼ねた住民待望の施設の完成を祝い、三軒一高町長や南紀くろしお商工会の森川起安会長、西日本旅客鉄道株式会社の冨本直樹執行役員・和歌山支社長らがテープカットを行った。

 太地駅は1935年ごろに開業。駅には特急電車も停車し、交通の要として住民などから長年親しまれてきた。今回の建設は駅舎の老朽化に伴うもので、町では2010年にJRから建物のみ無償譲渡を受けている。

 駅舎防災複合施設は鉄骨造2階建で敷地面積が987・77平方㍍、延べ床面積が435・11平方㍍。建設事業費は4億9509万4600円。設計・監理はジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社、施行は谷地建設株式会社。

 駅舎は町から多くの人々が移住したアメリカカリフォルニア州のターミナルアイランドの駅や街並みに着想を得てデザインされたという。外壁や駅舎内にある「太地駅」の看板は自由民主党の二階俊博幹事長の直筆の書から作られた。

 駅員の配置はないが、これまで通り1階には南紀くろしお商工会太地支所の事務所と観光案内所を設置。2階の防災施設兼集会所は森浦地区の住民や駅の利用者などが災害時に一時避難できる避難所となる。

 南海トラフ巨大地震で想定される津波高が8㍍の森浦地区ではこれまで目立った避難場所がなかったという。同施設の2階が12㍍あることから、想定津波高より4㍍高くなる。一時避難人数は200人を想定。そのほか、多機能トイレや自家発電機、外部避難階段を完備している。

 三軒町長は竣工について「感無量。町にとって駅の誘致には過去に苦労の歴史があった。本当にうれしく思う。今後10年をかけて駅前広場や無料駐車場の整備を行い、感動のある駅にしたい」と語った。

 なお、この日は駅敷地内に設置されたセミクジラをモチーフにした青色のご当地ポストのお披露目もあった。

(2021年6月1日付紙面より)

駅舎防災複合施設の竣工を祝いテープカットが行われた=5月31日、太地町のJR太地駅
ターミナルアイランドの駅などから着想を得た外観
2021年06月01日
35 海ごみゼロ目指し清掃活動
 渚の会と一般参加者が協力  (那智勝浦町 )

 日本財団「海と日本PROJECT」と環境省などが実施する全国一斉清掃キャンペーン「春の海ごみゼロウイーク」にエントリーした「かつうら渚の会」(猪飼伸会長、会員35人)は5月30日、那智勝浦町のブルービーチ那智で清掃活動を実施した。会員や一般参加者など約100人が集まり、マスク着用や3密に注意するなど新型コロナウイルス感染症対策を施して作業に汗を流した。

 清掃キャンペーンは同財団らが海洋ごみ問題の周知啓発と海洋ごみの流出を少しでも防ぐことを目的に、「ごみゼロの日」の5月30日から6月8日の「世界海洋デー」前後を「春の海ごみゼロウイーク」、9月18日の「ワールドクリーンアップデー」から26日までを「秋の海ごみゼロウイーク」と定めている。この日は、全国で青い服やタオルなどを身に着けた参加者が一斉に清掃活動を行った。

 同町ではキャンペーン申し込み時に無料送付されるオリジナルごみ袋や道具を手にした参加者がビーチ駐車場に集合。

 堀順一郎町長は「渚の会の皆さまには日頃から町内の清掃活動に取り組んでいただき、感謝しております。当町は観光の町。町全体がきれいになるようにご協力をお願いいたします」。

 猪飼会長は「熱中症にはじゅうぶんに気を付けて活動してください。秋のごみゼロウイークへの参加もよろしくお願いします」とあいさつした。

 一同はビーチの左右に分かれて、それぞれが流木やマイクロプラスチックが付着した海藻などを拾い、階段などに生えた雑草も引き抜いた。

 この日は色川花木園芸組合やホテル浦島、勝浦海事事務所、更生保護女性会、町役場なども参加。その中には町立那智中学校のバレー部なども加わっており、同部主将の山東葵(あおい)さん(3年)は「渚の会の方々にお話を頂いた。私たちは普段からよくこのビーチで遊んでいるが掃除はしたことがなかった。みんなできれいにできて良かったです」と話した。

 同会は住民有志が集まり、町内の海などで定期的に清掃活動を行うことで、景観や環境を保持し、啓発していくために発足された。

(2021年6月1日付紙面より)

清掃活動に汗を流した=5月30日、那智勝浦町のブルービーチ那智
参加した皆さん
2021年06月01日
36 水難救助用のボートを導入
 田原・古座・西向各分団へ  (串本町消防団 )

 串本町消防団(稲田賢団長)が5月30日、田原・古座・西向の3分団に水難救助用ゴムボート各1艇を引き渡した。

 このボートは、風水害により避難できず孤立した住民を救出する目的で前年度に導入。過去に田原川流域で浸水により避難できず家屋に取り残された住民を消防本部の同ボートが救助する光景を見た団員から必要性の声が上がり、河川増水に伴う対応が想定される前述の3分団を対象に配備することとした。

 種別は6人乗りの手こぎ式ゴムボート。4人がパドルを持って操船し2人を救出、もしくは6人を救出して団員や他艇が引く形での運用を想定しているという。

 この日は分団ごとに屯所へ集まり、団本部が訪ねる形で一式を託した。その内容はボート本体とパドル、電動ポンプ、ふいご、圧力計、えい航用ロープなど。田原分団(住野弘分団長)は同本部職員から船体への空気の入れ方や抜き方と平時の保管方法、想定している運用について説明を受け、団員が引くときには胴長(ウェーダー)もあった方が良いなど有事の取り扱いを連想しながら今後に備えた。

 稲田団長は過度に流れがある状況での使用は考えにくく、団員の安全が確保できる静水状況下でいち早く住民を救出する運用をイメージ。他の分団への配備は同日現在で予定はないという。住野分団長(62)によると当初は3分団合同で実際の操船も含めた取り扱い訓練をする予定だったそうで、コロナ禍が落ち着いたら水域で操船訓練に取り組みさらに習熟を深めたいと意欲を示した。

(2021年6月1日付紙面より)

水難救助用ゴムボートの準備を実践する田原分団の団員ら=5月30日、串本町田原
2021年06月01日
37 食材配布で地域交流
 クローバーの家がフードパントリー  (新宮市 )

 新宮市千穂の「ファミリーホーム クローバーの家」(河邉晴行理事長)で5月30日、フードパントリー(食材の持ち帰り)が開かれた。開始前から人が列を作り、レトルト食品や缶詰、お菓子、ペットボトルのお茶などの食材を持ち帰った。

 ファミリーホームは児童相談所などの関係機関と連携し、家族と離れて生活しなければならない子どもを迎え育てる施設。クローバーの家は2016年4月に開設した。

 同所では、地域の子どもと大人の信頼できる居場所づくりや、地域交流などを目的に「きっちん・クローバー」を開所。毎月最終日曜日に食事の振る舞い(高校生までは無料、大人は200円)を実施しており、用意していた50食分が終了となるなど好評を得ていた。

 しかし、新型コロナウイルスの全国的な感染状況から、「きっちん・クローバー」は昨年2月から中止に。利用者からの再開を望む声もある中、同施設では案を出し合いながら方法を模索。市社会福祉協議会の「まちサポート募金助成事業」を受け、食品を無料で提供する支援活動「フードパントリー」を開催するに至った。新型コロナの影響で子どもたちを食事で支援する「子ども食堂」の自粛が続く中において、フードパントリーの活動が脚光を浴びているという。

 初開催となったこの日、手指消毒や検温、名前の記入などを済ませた来場者らは気に入った食材やお菓子を持参したエコバッグへ。開始後10分足らずで約10人が訪れるほど盛況を博した。

 自転車で訪れた女性は「こういった活動はたのもしく心強い。地域としてありがたい限り」と笑顔。

 河邉理事長は「(フードパントリーは)毎月の開催は難しいが隔月くらいで実施していければ。コロナが落ち着いたら食事の振る舞いも再開していきたい」と話していた。

(2021年6月1日付紙面より)

多くの人が食材を求め来場した=5月30日、新宮市千穂
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