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2021年06月30日
1 オンラインで火災避難訓練
 城南中学校が初挑戦  (新宮市 )

 新宮市立城南中学校(吉田元紀校長)で28日、政府が推進する「GIGAスクール構想」で導入したタブレット型パソコン(PC)を活用した、初のオンライン火災避難訓練が行われた。教職員による一次消火訓練や代表者による消火体験の様子を各クラスのモニターに中継し、全校生徒160人が視聴した。

 同校では年1回、新宮消防本部の協力を得て火災避難訓練や消火・煙体験に取り組んでいる。本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で、大人数が移動する訓練ができないことから、オンラインでの訓練を企画した。

 この日は理科室からの出火を想定し、教職員が出火場所を特定して避難指示の校内放送を行い、一次消火へ向かう緊迫した現場の様子を中継した。訓練後、久安孝典教頭は生徒たちに「避難訓練の意義は何だと思いますか?」と問い掛け、その答えを▽火災が発生したときに向けて意識を高める▽災害に対する備えの大切さを学ぶ―の二つだと説明。校内地図の画像を共有しながら教室からの避難経路を確認した。

 小林優月さん(3年)は「リモートでの避難訓練は初めてで新鮮だった。やる気がある人だけでなく、全員が同じ環境で参加できるのが良かったと思う」。山原優奈さん(同)は「普段使っている校舎の動画だったので分かりやすかったが、消火器の使い方など細かいところまでは動画では見えなかった」とそれぞれメリットやデメリットを語った。

 吉田校長は「人間は初めてのことが起こるとパニックになってしまう。避難を経験しておくことが命を守ることにつながる。2学期は地震や津波を想定した避難訓練も実施したいと考えているので、真剣に取り組んでほしい」と呼び掛けていた。

(2021年6月30日付紙面より)

消火体験の様子をタブレットPCで中継=28日、新宮市立城南中学校
教室のモニターで訓練の様子を視聴
2021年06月30日
2 前回に続き最高金賞を獲得
 災害用備蓄水「なんたん水」  (串本町 )

 串本町の災害用備蓄水「なんたん水」がこのほど、モンドセレクション2021で最高金賞を獲得した。3年前に続く評価で、同町は引き続き現行体制で製造を続ける考え。他方、製造10周年記念として、小型ロケットの打ち上げにちなんだ記念ボトル商品化の挑戦も始めている。

 「なんたん水」は、東日本大震災以降に災害用備蓄水の必要性を強く感じ、日本とトルコの友好など町のPR要素も盛り込んだ形で11年度から製造を始めた。保存期間は県内でもトップクラスの5年間。津波緊急避難時の持ち出しやすさや常温下における安全消費の観点で、500㍉㍑ペットボトルの1商品のみを展開し、1本当たり100円で役場水道課や町内外の委託販売先で販売している。個人備蓄の裾野を広げるため、高齢者世帯へ24本入りケースの状態で無料配達する努力も重ねている。

 日本清流百選・平成の名水百選の選定を受ける古座川から取水し、古田浄水場の膜ろ過装置で浄化し硬度1・2㍉㌘の軟水に仕上げている。この水を同浄水場系の上水道として配水しているが、なんたん水は浄化まもない水を災害用備蓄水として加工(カルキを除去するなど)し商品化している。

 モンドセレクションは食材の国際的品評機関。味覚、衛生、成分表示の適正、原材料などの項目で審査し、最高金賞・金賞・銀賞・銅賞・賞外の各評価をしている。評価の有効期間は3年間。「なんたん水」は12年と15年に金賞、18年と21年は最高金賞の評価を獲得していて、同課の佐藤則夫課長は有収率向上により膜ろ過の速度が下がり、より磨きがかかるようになったことが評価向上の要因だと受け止めている。

 今回の獲得は、向上した品質が変わらず保持できている証しともなった。前年度は製造量を若干上回る3万6980本を供給。56%が町備蓄、44%が販売となっていて、販売規模は新型コロナウイルス感染症に伴う県南部への教育旅行集中の影響も含め増加傾向にあるという。

  □     □

10周年記念して10年保存に挑戦



 安定供給を目指す一方で挑戦を始めた記念ボトルはアルミ容器で10年保存を目指す内容。同町独自のロケット振興の一端で連携する漫画「宇宙兄弟」のデザイン画を外装に取り入れる形で商品化を模索している。

 災害用備蓄水としてはもちろん、ロケット見物客の土産需要など普段使いの頻度を上げたい考え。容量は490㍉㍑、売価は200円、初回製造数は4万本を想定していて、現在同課で外装のデザインを検討している段階だという。

 最高金賞の継続獲得で品質を誇る「なんたん水」の安定供給と記念ボトル商品化の挑戦。田嶋勝正町長は記念ボトルの売れ行きがよければ次年度以降の製造も考えるとし、「地震や津波の発生時に水は大事なので、備蓄目的で作ってきた。高評価はもちろん、昨年は過去最高の売り上げとなり住民の意識も高まっているのかなと感じうれしく思う。新展開のアルミボトルは記念という思いで買っていただければ」とコメントした。

(2021年6月30日付紙面より)

前回に続いて最高金賞を獲得した災害用備蓄水「なんたん水」など=28日、串本町役場本庁
2021年06月30日
3 里地区の津波避難タワー完成
 住民が設備の使用方法学ぶ  (那智勝浦町 )

 今年3月30日に完成した那智勝浦町宇久井里地区の津波避難タワーで28日、現地説明会があった。地元住民約10人が参加し、町職員から設備の使用方法などを学んだ。

 タワーは同地区の一部が津波避難困難区域であることから、住民の命を守るために一時避難場所として昨年11月に着工した。

 鉄骨造で高さ9㍍、床面積が53・95平方㍍、収容人員は約100人。想定浸水深は三連動地震で約1・9㍍、巨大地震で約4・9㍍。事業費は地質調査や設計管理、工事費などを含め約5500万円で、主に緊急防災減災事業債を活用している。

 町内に設置された避難タワーは今回の里地区で5基目。30日に現地説明会を行う天満地区の避難タワーで6基目となる。

 町によると、海に隣接する築地地区には現在、避難設備がないため、避難タワーなどの設備設置について検討を重ねているという。

 この日、堀順一郎町長も現場を訪れ「施設を使うということはできれば避けたいが、地震が発生した際は津波が来ることをいま一度お考えいただきたい。工事の際は住民の皆さまにご迷惑をお掛けしたが、命を守るためのタワーなのでご容赦いただきたい」とあいさつした。

 職員は▽階段へと続く扉の解錠方法▽緊急時に点灯する照明▽USBやコンセントの差し込み口▽ビニールシートやトイレセットなどが完備されたボックス―などの詳細や使用方法について説明した。

 住民からは「解錠方法の手順が記された看板を設置する方が良いと思う」「ボックス内に備蓄品の開封を行うためのカッターなどを入れておいてはどうか」「夜間に解錠して設備を使用する訓練を実施すべきでは」などの提案があった。

 タワー近くに住む山本明さんは「周辺には高齢者もいるため、タワーが完成して安心している。ありがたい。訓練は必要だと思う」。

 里一区の土井正治区長は「緊急的な避難を行うためのものだが、両側から津波の確認もできる。タワーができてありがたい」と語った。

(2021年6月30日付紙面より)

設備についての説明を聞く住民ら=28日、那智勝浦町宇久井の里地区津波避難タワー
約100人が避難できるタワー
2021年06月30日
4 庄田稔夫さんが優勝
 那智勝浦ゴルフ倶楽部理事長杯  
2021年06月30日
5 練習やゲームで汗を流す
 バドミントン講習会  (串本町体育協会 )
2021年06月30日
6 鈴木君・北本君が全国へ
 なぎなた選手権和歌山県予選で活躍  (近大新宮高 )
2021年06月30日
7 南紀JSCが優勝飾る
 第7回王子カップ2021  
2021年06月30日
8 議会広報広聴特別委設置  第2回定例会繰り上げ閉会  (串本町議会 )
2021年06月30日
9 第2回定例会一般質問②  串本町議会  
2021年06月30日
10 海水浴場全て「適」  和歌山県の調査で  
2021年06月30日
11 カレンダー、合ってる?  今年限定で祝日移動  
2021年06月30日
12 心待ちに思う歌詞が完成  立岡みのるさん「銀河列車の旅」  (新宮市 )
2021年06月30日
13 コロナの早期終息願い  猿田彦・三宝荒神社敬仰会が茅の輪づくり  (新宮市 )
2021年06月30日
14 美しい羽のチョウトンボ  浮島の森で飛び回る  (新宮市 )
2021年06月30日
15 姉妹都市交流の懸け橋に  人事交流の太田真仁さん  (新宮市 )
2021年06月30日
16 特色ある読書活動を評価  文部科学大臣表彰を伝達  (尾呂志学園中 )
2021年06月30日
17 7月に平日の夜間接種を追加  インターネットでの予約も  (紀宝町 )
2021年06月30日
18 みんなできれいに  太地こども園5歳児がプール掃除  (太地町 )
2021年06月30日
19 市民中心の新しい市政へ  上田勝之市議が出馬表明  (新宮市長選 )
2021年06月30日
20 お悔やみ情報
  
2021年06月11日
21 「熱中症に気を付けて」
 消防本部啓発通して注意呼び掛け  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町消防本部は9日、那智勝浦町天満のAコープなち店で熱中症予防を呼び掛ける啓発活動を実施した。署員7人が、買い物客らに熱中症予防啓発冊子などを配布。注意喚起を行った。

 気象条件が変わりやすく、気温の変化が大きいなどの理由から、近年増加傾向にある熱中症を報じるニュース。消防庁の発表によると、先月31日から今月6日までの間で、すでに全国で約640人の人が熱中症により救急搬送されている。同町では昨年度、10人が熱中症の疑いで搬送されており、本年度は9日現在で2人が搬送されている。

 また、屋外だけではなく室内における発生も増えており、外出自粛で家にいる時間が増えることによる「巣ごもり熱中症」の増加も懸念される。

 同署では「熱中症は正しい知識を身に付ければ防ぐことができる病気」としてこの時季、定期的かつ適切な水分補給やエアコンなどによる温度・湿度調節を呼び掛ける啓発活動を展開している。なお、昨年は新型コロナウイルス感染症の広がりを考慮し、街頭啓発は中止とした。

 今年はコロナ情勢を見定め、感染予防対策を講じて実施。熱中症対策を盛り込んだ冊子含む啓発物資の手渡しをやめ、持ち帰り方式で熱中症予防の周知を図った。

 清水浩・警防課副課長は「昨年はコロナ禍で啓発は自粛したが今年は感染対策を万全に開催する運びとなった。これから気温も上昇し熱中症の確率も上がる。対策を講じ、楽しい夏を迎えてほしい」と話していた。

 この日の啓発では、救急車の適正利用も併せてPR。119番通報する前に救急車が本当に必要かを考えるとともに、命に関わる病気やけがなど、緊急性がある場合には「ためらわずに通報を」と呼び掛けた。

(2021年6月11日付紙面より)

買い物客らに熱中症予防を呼び掛けた=9日、那智勝浦町天満
2021年06月11日
22 蘇生法やAEDの使用学ぶ
 教職員対象の救命救急教室  (三輪崎小 )

 新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長)で9日、同校教職員35人を対象にした救命救急教室があった。新宮消防署救急係の羽山裕美さん、尾畑徹さん、西一慶さんを招き、心肺蘇生法や自動体外式除細動器(AED)の使用方法を学んだ。

 教室は職員研修の一環。熱中症の発生や水泳などが行われる時季を迎え、緊急の状況に備えて知識や迅速な行動が取れるようにと毎年行われている。

 羽山さんは▽肩幅ほどに膝を立てて座る▽肘を曲げない▽手を組んで胸の中心に置く▽約5㌢の深さで、1分間に100~120回ほど垂直に押す―などのポイントを説明。倒れて息をしていない人の場合には、直ちに胸骨圧迫を実施するよう伝え「風呂場やトイレなど、狭い場所で患者が倒れている場合には広い所に移動させた上で処置を行うことが重要」と述べた。

 AEDの取り扱い方法では、体がぬれている場合には拭き取った後に装着するなどの注意点を挙げた。

 参加者は3グループに分かれAEDを使って心肺蘇生法を実践。「大丈夫ですか」「119番お願いします」などと、声を掛け合いながら訓練に取り組んだ。

 参加した教職員は「例年、訓練は行っているが、いつどこで緊急の状況に遭遇するか分からない。同じことを繰り返して身に付けることが大切だと思います。万が一の場合には落ち着いて処置を施せるようにしていければ」と話していた。

(2021年6月11日付紙面より)

人形を使って訓練に取り組む教職員=9日、新宮市立三輪崎小学校
2021年06月11日
23 臨時離着陸場設け夜間誘導
 県警の航空隊と合同訓練  (串本警察署 )

 串本警察署(泉政勝署長)と県警警察航空隊が9日、串本町潮岬にある望楼の芝で県警航空機〈ヘリコプター〉「きのくに」の夜間離着陸訓練に取り組んだ。

 この訓練は「きのくに」の夜間運用における安全で確実な離着陸を実現するため適時取り組んでいる。喫緊では昨年6月の日中に防災相互通信用無線運用訓練と併せて臨時離着陸場設置訓練に取り組み同場用の夜間灯火装置の配置手順を実践したが、今回はその経験を生かして実際に夜間の離着陸を形にすることに取り組んだ。

 同装置は「きのくに」の運用効果を高めるため、同隊が同場設置を想定する場所を管内とする警察署に配置。串本町管内では自治体の了承を得て望楼の芝の一角を想定していて、同署は2008年3月の配置以降迅速な設置を目指すため最寄りの潮岬警察官駐在所で保管している。今回の訓練には同署警備課と地域課の課員7人が参加し、同装置を潮岬望楼の芝キャンプ場へ運搬し、想定場所となっている芝地へ黄色の境界灯を15㍍四方に8個、緑色の境界誘導灯を着陸時進入方向に5個、離陸時進出方向に3個速やかに並べて臨時離着陸場を整えた。

 10㌔先から視認できるフラッシュライトも点灯して「きのくに」の飛来を待ち、午後7時15分ごろに機影を確認後、署員1人が境界灯の枠内で誘導棒を振って位置を伝え以降は離れて離着陸時の周辺安全を確保する流れを実践した。

 この装置は署員が取り扱う前提となっているが、署員は異動により入れ替わるため署内の経験者が未経験者に指導して署として運用手順を保持している。今回の訓練について警備課の井口潔課長は、経験者1人が未経験者に指導する状況としたが円滑にこなせたと署員の動きを評価。「この臨時離着陸場は県警だけでなく他の機関のヘリも離発着でき、昼夜運用で被災者や救助要員、物資などいろいろな搬送ができる。今回は夜ということで(同装置本来の運用を)実践的にできた。串本署としては今後も実践的な訓練を繰り返し、緊急事態に対応できる体制づくりを続けていきたい」とコメントした。

(2021年6月11日付紙面より)

望楼の芝の一角へ県警航空機用臨時離着陸場を設置する串本警察署の署員=9日、串本町潮岬
薄暮下の臨時離着陸場への着陸を試みる県警航空機「きのくに」
2021年06月11日
24 来館者6000人突破
 利便性向上し、利用者も増加  (「はぐくみの森」オープン2カ月 )

 紀宝町神内の町立図書館と子育て支援センターの複合施設「紀宝はぐくみの森」がオープンして2カ月がたった。「子どもをみんなで慈しみ、大きく成長して巣立ってほしい」との願いがこもった木の温かみと落ち着きが感じられる施設で、4月2日の開館以降約6000人が訪れた(9日現在)。

 以前の町立鵜殿図書館より駐車スペースが広くなり、交通アクセスもよくなった上、町民バスが利用できるようになった。利便性が向上したことで、開館以降、町内の保育所や小学校からも見学に訪れるようになった。

 図書館は子どもから高齢者まで、全ての人が利用しやすいようユニバーサルデザインにも配慮した。7日には町立相野谷保育所の4、5歳児が町民バスを利用して初めて訪問。児童コーナーで気に入った絵本を借りた。2階の活性化ホールで図書館ボランティアによる読み聞かせを楽しみ、最後は園児たちで描いた絵をプレゼントした。

 図書館の岸葉子館長は「バス停が近くにあるので、バスを利用して訪れてくれる小学校や保育所が増えた。小学校の先生や祖父母と一緒に来てくれる子どももたくさんいます」と話していた。

 施設では新型コロナウイルス対策として手指消毒、検温、入館者カードへの記入の他、利用者の制限を設けている。問い合わせは同図書館(電話0735・32・4646)まで。

(2021年6月11日付紙面より)

オープンから2カ月が経過した「紀宝はぐくみの森」
絵をプレゼントした園児たち=7日、紀宝町神内
2021年06月11日
25 三輪崎剣志会が全国へ
 和歌山県道場少年剣道大会  
2021年06月11日
26 太陽光発電に関する条例可決  那智勝浦町議会6月定例会開会  
2021年06月11日
27 新種? 闇夜のホタルの正体  高遠井橋付近に生息  (那智勝浦町 )
2021年06月11日
28 ササユリら見頃迎える  南平野の農家民泊でオープンガーデンも  (那智勝浦町 )
2021年06月11日
29 メガネケースを作ろう  生涯学習講座で革細工教室  (太地町 )
2021年06月11日
30 クジラなどの生態学ぶ  下里小で海洋教育  (那智勝浦町 )
2021年06月11日
31 家庭料理4品作り味わう  文化セでトルコ料理教室  (串本町 )
2021年06月11日
32 地雷の現実知り平和考える  文化センターで芸術鑑賞会  (串本古座高校 )
2021年06月11日
33 夏を彩る金魚と風鈴  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年06月11日
34 マスク越しに笑い声響く ふれあいサロン牡丹 (紀宝町)
2021年06月11日
35 「ユリの女王」カサブランカ  出水二三子さんの庭に  (紀宝町 )
2021年06月11日
36 家族と受験乗り越えて  新宮高校で進路LHR  (新宮市 )
2021年06月02日
37 待望のアユ漁解禁
 高田川などに太公望  

 熊野地方の熊野川や古座川流域などで1日、アユ漁が解禁された。この日を待ちわびていた太公望が夜明けとともに釣り糸を垂らした。昨年に続き、新型コロナウイルスの影響で解禁日の延期や中止が心配されたが、例年通り実施された。

 熊野川漁業協同組合は4月に大塔川450㌔、四村川450㌔、赤木川上流200㌔、高田川150㌔、三越川100㌔など、熊野川の各支流にアユの稚魚計1350㌔放流した。組合は「今年の天然遡上(そじょう)は平均並みのようです」と話している。

 新宮市の高田川に釣り仲間3人と訪れた大石光二さん(35)=同市三輪崎=は「この日が来るのを楽しみにしていました。午前5時半ごろから2時間で17~18㌢のアユが約20匹釣れた。予想以上に釣果が良く、驚いています。しっかり新型コロナの対策を取った上で、アユ釣りを満喫したいと思います」と話していた。

(2021年6月2日付紙面より)

アユ釣りを楽しむ太公望たち=1日、新宮市高田
釣り上げられたアユ
2021年06月02日
38 ウミガメの上陸地を守ろう
 ボランティア有志が清掃活動  (環境ファースト連合会 )

 環境ファースト連合会(椋野玲史会長)は5月30日、新宮市の王子ヶ浜海岸で清掃活動を実施した。連合会に所属する「紀伊半島の海亀を守る会」(榎本晴光会長)を中心に、会員ら約30人が海岸約2㌔の範囲にわたって、流木やプラスチックごみなどの撤去作業に汗を流した。

 5月30日は「ご(5)み(3)ゼロ(0)の日」。1982年に関東地方知事会関東地方環境対策推進本部空き缶等問題推進委員会が提唱した「関東地方環境美化運動の日」に由来する。93年には、厚生省(当時)が制定した「ごみ減量化推進週間」の初日に設定され、近年でもこの日に合わせ、全国的に清掃活動が展開されている。

 数あるごみ問題の中でも「海洋ごみ」は深刻化する問題であり世界的な課題だ。絶滅危惧種・アカウミガメが上陸する数少ない海岸の一つである王子ヶ浜においても、降雨後には膨大な数の流木やプラスチックなどが海岸に流れ着き、ウミガメの上陸や産卵に大きな影響を与えている。

 アカウミガメと卵を保護し、海に帰すボランティア活動を展開する同守る会は、本格的なアカウミガメの出産シーズンを前に、毎年この時季に大規模清掃を実施している。

 清掃には連合会(新宮市王子ヶ浜を守る会、紀伊半島環境保護推進協議会、鮒田の環境を守る会、さかさ川をきれいにする会、相野谷川水辺の環境を守る会、山地地区と六部海岸の環境を守る会)の有志らが参加。重機4台も出動し、約3時間の撤去作業を実施した。

 今季、同浜では20日にアカウミガメの初上陸と98個の産卵を確認。以降も上陸はあったものの、産卵には至らなかったという。

 榎本会長は「ごみゼロの日でお日柄もよく、天候にも恵まれた」を汗を拭いつつ「ごみが多いとウミガメの上陸・産卵に影響が出る。大きな流木などは人間にとっても危ない。清掃は必要で大事なこと。行政にも協力してもらえれば」と話していた。

(2021年6月2日付紙面より)

重機も出動し流木などを撤去=5月30日、新宮市の王子ヶ浜
2021年06月02日
39 役場前から宣伝カー出発
 串本町や古座川町を進行  (国民平和大行進 )

 串本町や古座川町で5月31日、原水爆禁止国民平和大行進2021の宣伝カーが進行した。感染症予防のため昨年に続き今年も集会や行進は休止。自治体懇談と宣伝カーによるアピールがあり、串本町では町職員や原水爆禁止串本町協議会(藤田勝彦会長)の会員らが集まり同カーを送り出した。

 核兵器廃絶を訴えながら原水爆禁止世界大会が開かれる広島県や長崎県を目指して進行する同行進。11幹線コースのうち、和歌山―広島コースは同月7日に橋本市を出発し31日に東牟婁入りした状況となっている。

 この日は直前に自治体懇談をして両町長から署名入りの賛同ペナントを預かり午後3時に古座川町役場前、午後5時に串本町役場本庁前を出発した。串本町では宣伝カー前面に掲げたコース横断幕とともに進行する原水爆禁止和歌山県協議会の里﨑正事務局長があいさつし、同町は第五福竜丸建造の地であり県内で先駆けて核兵器に関する意見書を町議会が提出するなど平和への関心が高い地域とたたえつつ、送り出しに感謝した。

 同カーは行進を先導しないことで得た機動力を生かして例年より広範にアピールを届けるなどした。以降は太地町・那智勝浦町方面へ進行。コース横断幕を三重県へ引き継ぎ、8日から紀宝町を起点にして県内進行が始まるという。

(2021年6月2日付紙面より)

町職員や原水爆禁止串本町協議会会員らに送られて出発する宣伝カー=5月31日、串本町役場本庁
2021年06月02日
40 クジラの歯磨き一般公開
 コロナ対策講じ、10日まで  (太地町立くじらの博物館 )

 太地町の町立くじらの博物館は、飼育するクジラの歯磨きを1日から一般公開した。「歯と口の健康週間」にちなんだイベントで10日(木)まで実施している。

 催しはクジラの歯磨きによって歯と口の衛生の普及啓発を行うことと、食性の違いから種類によって数や大きさなどクジラの歯の特徴が異なることを知ってもらうことが目的。

 昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から町立太地こども園の園児の招待を中止したが、今年は対策を万全に行い招待した。

 クジラショー後にオキゴンドウとハナゴンドウ、コビレゴンドウの3頭の歯磨きを行った。職員のサポートを受ける中、代表園児がクジラの歯磨きに取り組んだ。

 同園くじら組の小出勝太君は「クジラの口は大きかったし、歯が白かった。僕は一日3回歯磨きしています。これからも歯磨き頑張ります」と元気いっぱいコメントした。

 稲森大樹副館長(36)は「歯と口の健康を考えていただき、毎日の歯磨きを呼び掛けるとともに、同じクジラでも食性によって歯の生え方が違うなどの特徴も知っていただけたら」。

 来場者に対しては「これまでと同様に感染症対策を講じながらお客さまには安全にご利用いただけるように運営に取り組んでいきたい」と語った。

 同館は先日、新型コロナウイルス感染予防対策を行う施設などに対し、和歌山県が認証マークを交付する「感染症予防対策認証施設」に認められたという。

 歯磨きはクジラショー後の午前10時30分、午後0時30分、午後2時30分の1日3回、10分程度を予定。問い合わせは同館(電話0735・59・2400)まで。

(2021年6月2日付紙面より)

クジラの歯磨きが行われた=1日、太地町立くじらの博物館
2021年06月02日
41 グラウンドで生徒、躍動  公立中学校で体育祭  (新宮市・那智勝浦町 )
2021年06月02日
42 観光客のために景観美化を  たばこ組合紀南支部が清掃活動  (那智勝浦町 )
2021年06月02日
43 多機能防災ラジオを配布  いのちの募金で新開地町内会  (新宮市 )
2021年06月02日
44 活性化目指し方針固める  高田区が本年度総会  (新宮市 )
2021年06月02日
45 宵闇に光るシイノトモシビタケ  太地町  
2021年06月02日
46 触ってちぎって何作ろう  丹鶴幼稚園で造形遊び  (新宮市 )
2021年06月02日
47 医療関係者にエールを  がん研究支援呼び掛ける  (生命の駅伝 )
2021年06月02日
48 創業費用の一部を助成  7月30日まで受け付け中  (紀宝町商業活性化委 )
2021年06月02日
49 ホタルは美しい水と空気が好き  ほたるを守る会が出前授業  (神内小 )
2021年06月02日
50 縦割り3ブロックで競う 串本西小中が合同運動会 (串本町)
2021年06月02日
51 会長など新役員を承認  本年度通常総代会開く  (串本町商工会 )
2021年06月02日
52 お悔やみ情報