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2021年06月26日
1 「丹鶴ホール」開館に向け訓練
 職員ら消火栓操作など学ぶ  (新宮市 )

 新宮市は24日、10月3日(日)のオープンに向けて工事が進む「丹鶴ホール」の開館準備作業の一環として、同市消防本部駐車場でホールに関わる市職員らを対象に、消火器や屋内消火栓の使用訓練を実施した。訓練はこの日と28日(月)の2回に分けて行われ、初日は文化振興課5人、市立図書館職員6人の計11人が参加し、初期消火の重要性などを学んだ。

 訓練は施設の来館者が安心安全に利用できるように、勤務する職員全員が消火設備の使用方法を習熟し、初期消火を適切に行うことが目的。

 参加者ははじめにDVDで消火器や屋内消火栓の使用方法を確認。その後、二手に分かれて水消火器の使用訓練と屋内消火栓を実際に操作しての放水訓練に取り組んだ。

 同消防本部予防課の温井太郎さんはホールに設置されている屋内消火栓について、広範囲型2号消火栓でホース長さは30㍍、有効放射は約7㍍と説明した。

 「消火器で消せない火災は屋内消火栓で対応し、初期消火に努めていただけたら。ホールが使用可能になれば実際の設備で確認してもらいたい」と話した。

 訓練に参加した図書館勤務の薮田喜子さんは「自分自身が火災を発見した際、しっかりと対応できるように日頃からの訓練が必要だと思う。今日学んだことの復習もやっていきたい」。

 文化振興課の宮上圭巨(みやがみ・よしなお)課長補佐は「初期消火の重要性を改めて実感した。開館までに設備の習熟度を上げ、来館者の皆さまの安心につなげていきたい」と語った。

(2021年6月26日付紙面より)

「丹鶴ホール」開館に向けて訓練に取り組む=24日、新宮市消防本部
習熟度を高めるために訓練に励んだ
2021年06月26日
2 犯罪や非行防止など訴え
 「社明運動」メッセージを伝達  (那智勝浦町 )

 7月1日(木)から始まる第71回「社会を明るくする運動」強調月間を前に24日、那智勝浦町役場町長室で菅義偉内閣総理大臣と仁坂吉伸和歌山県知事からのメッセージ伝達式があった。

 牟婁保護司会那智勝浦町分会の山東寛分会長、理事の引地一夫さん、石井康夫さんが訪問し、山東分会長がそれぞれのメッセージを堀順一郎町長に伝えた。

 社明運動は「犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ」をスローガンに犯罪や非行の防止、罪を犯した人たちの更生への理解を深め、力を合わせ明るい社会を築こうとする全国的な活動。

 菅内閣総理大臣からは新型コロナウイルス感染症によるさまざまな困難克服には支え合う人の絆やコミュニティーの存在が大切とし、「犯罪のない明るい地域社会づくりに取り組む決意のしるしである「幸福(しあわせ)の黄色い羽根」の下、さまざまな分野から、若い世代を含め多くの方々が本運動にご参加いただきますようにご協力をお願いいたします」。

 仁坂知事からは「運動の趣旨を十分ご理解いただき、人々が抱える『生きづらさ』を地域の皆で共有し、そして『生きづらさ』を和らげるコミュニティーの輪を大きく広げる運動となるよう一層のご協力をお願いいたします」とメッセージが送られた。

 伝達を受けた堀町長は「県の刑法犯認知件数は減少しているが、再犯率が高いこともあり、町としてもさまざまな対策が必要だと感じた。町民の皆さまの安全が確保できる町にしたい。私も先頭に立って進めていきたい」と述べた。

 山東分会長は「那智勝浦町さまに運動を知っていただけたことで町での啓発につながる。堀町長からも意見を頂き、今後の観察などに生かしていきたい」と話した。

 例年は強調月間中に町内のJR各駅などで街頭啓発を行うが、コロナ感染防止の観点から昨年同様、中止となった。しかし、青少年の健全育成のために新宮警察署や保護司会、町青少年センターと共に町内のコンビニ8店を訪問し、啓発活動を行うという。

(2021年6月26日付紙面より)

山東寛分会長(左端)が堀順一郎町長(左から2人目)にメッセージを伝達した=24日、那智勝浦町役場
2021年06月26日
3 30人の受講登録得て開講
 星空案内人資格認定講座  (和歌山県熊野南紀連盟 )

 一般社団法人和歌山県熊野南紀連盟(吉田俊久理事長)主催の星空案内人資格認定講座が24日、串本町サンゴ台にあるホテル&リゾーツ和歌山串本を初日の会場として始まった。4日間をかけて学び同資格認定制度運営機構の準案内人認定を目指す内容。主に県南部の観光関係者30人が受講登録し、知識の習得に励んでいる。

 同連盟は、県域のリゾート化を見据え努力を惜しまず進む人材の連合体として昨年、旧・和歌山宙ツーリズム推進協議会からの発展団体として発足。実動の第一歩として県南部の「宙(そら)」を観光資源として活用する星空案内人の育成を位置づけていて、その具体化策がこの日始まった同講座となる。

 実施に先だって3月26日に串本町と白浜町で事前説明会「星空案内人・中島修氏(株式会社日本旅行宇宙事業推進チーム)を迎える会」を開き、目指す実動への理解を県南部へ広げた。その上で18歳以上を対象に同講座への参加を呼び掛け、30人の受講登録を得て開講するに至った。

 感染症予防対策を講じての実施で、開講日は同日と25日、28日(月)と29日(火)の4日間。会場は串本町(24、25日)、白浜町(28日)、すさみ町(29日)でそれぞれ得る形とし、30人は会場を巡りながら受講実績と認定に要する知識の習得に臨む流れとなっている。

 講師陣は和歌山大学講師の佐藤祐介さんと富田晃彦さん、みさと天文台台長の山内千里さん、同社星空案内人の木原美智子さんと中島さん。中島さんは地域独自講座「宇宙開発の歴史と世界情勢」「ロケット・人工衛星の基礎知識」を担当し、スペースポート紀伊が打ち上げる小型ロケット「カイロス」への対応力を培うという。

 受講生の一人、古座川町商工会の佃奈津代会長は同連盟の趣旨に感心し日頃の星空好きもあって受講登録したそうで、講義内容について「面白い」と興味津々のコメント。佃会長に受講を推奨した同連盟の北尾浩士事務局長は「このメンバーと一緒に同連盟の第一歩を踏み出してイベントを試み、今までに無い連携を構築できたら」と後の展開に意気込んでいる。

 同社によると、県内での同講座実施は和歌山大学に続き2例目。同連盟は今回の受講登録を観光関係者に制限する一方で一般受講の問い合わせもあったそうで、北尾事務局長は「潜在的な盛り上がりを感じる」と手応えを語り、この取り組みを足掛かりにした今までに無い広域連携の構築にも思いを巡らせている。

(2021年6月26日付紙面より)

串本町で初日を迎えた星空案内人資格認定講座=24日、串本町サンゴ台
2021年06月26日
4 佐野駅で清掃スタート
 光洋中学校の前期生徒会  (新宮市 )

 新宮市立光洋中学校の前期生徒会(貝岐優会長)によるJR紀伊佐野駅の清掃活動が25日朝、スタートした。生徒会メンバー4人とボランティア7人が参加し、駅周辺のたばこの吸い殻などのごみを拾った。

 本年度から企画した取り組みで「市から全部のごみをなくす」ことが目標。生徒会メンバー以外の生徒や教職員にも校内放送で参加を呼び掛けて実施した。

 生徒たちは午前7時20分に集合し、新翔高校や近畿大学附属新宮高校に通学する生徒たちとあいさつを交わしながら、火ばさみとバケツを持ってごみを拾った。一番多かったごみはたばこの吸い殻で、菓子の包装紙やおもちゃなどもあった。

 貝岐会長は「みんなきれいに駅を使っているので、思ったよりもごみが少なかった」と振り返り、参加した生徒に「今日はありがとうございました。少しでも町をきれいにできるよう、頑張っていきましょう」と話した。

 生徒会は今後も毎月最終金曜日に清掃活動を続けていく。

(2021年6月26日付紙面より)

駅周辺でごみを拾う生徒たち=25日、新宮市
2021年06月26日
5 新会長に後誠介さん  那智勝浦ロータリークラブ  
2021年06月26日
6 譲り合いと安全確認  いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )
2021年06月26日
7 6月定例会が閉会  新議長に大西強氏  (新宮市議会 )
2021年06月26日
8 チャレランスターはだれだ  三輪崎小児童会が全校行事  (新宮市 )
2021年06月26日
9 ふるさとの味を楽しんで  ハウスで早生温州ミカンの収穫  (紀宝町 )
2021年06月26日
10 リモートで歌声届ける  うたのプレゼント会  (成川小←→御浜小 )
2021年06月26日
11 第2回定例会一般質問①  串本町議会  
2021年06月26日
12 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第36回】食育の目的を決めよう①  

 6月は食育月間。ということで先日クックパッドが、食育に関する調査を行いました。すると、95%以上の人が食育に関心があるのに、実際は60%の人ができていないと答えています。私は、これはあくまでできていないと思っている人の数だと認識しています。できていない!と感じる理由は、1位が知識がない、2位が時間がない、3位がそもそものやり方が分からない、でした。「食育には関心があるけど、私にはできないな…」と考えている方が多いようです。

 実は食育には知識も時間も必要ないのですが、そのやり方は、目的によって少し違ってきます。お子さんに食育を行いたいと思っている方は、何を目的にするかを、決めたほうがいいと思います。

 「健康的な食生活を送ってほしい」「安全安心なものを食べさせたい」「健やかに育てたい」「食の知識を付けてほしい」「マナーを教えたい」「一流の味覚を育てたい」食育と一言に言っても、その考えは家庭の数だけあると思います。今回はその目的別の方法を簡単にお伝えしようと思います。

 例えば、「健康的な食生活」を目標とする場合、日頃の食卓で「野菜もたくさん食べてね」「これは旬だから栄養があるよ」「今日は野菜が少なめだから、明日は野菜をたくさん取ろうね」こんな会話で十分養えます。知識をあれこれ話すより、何気ない日常の会話で伝えるだけで十分なのです。献立を考えたプロセスを教えてあげるのでもいいし、一緒に考えるのもいいと思います。こういった意識してほしいところを、日常的に伝えることで、子どもたちも将来気を付けるようになります。

 「安心安全なものを」と考える方には、あまり神経質になりすぎないことをお勧めします。今市販に出回っているものは、添加物も厳重に管理されているので口にしても健康に害はありません。大切なのは、どんなものも取りすぎないようにすることです。それは添加物に限ったことではありません。脂質や糖分、塩分もそうです。その点だけを気を付けてあげれば、食育はできているんです! 揚げ物が続かないようにする。塩や砂糖を控えめにする。ジャンクフードばかり食べない。これだって、立派な食育です。

 こういった食育をするとき、ただ、一点気を付けてほしいのは、そうして意識していることを、お子さんに伝えるということです。見えないキッチンで、親が勝手に配慮して実践するのではなく「昨日は揚げ物だったから、今日は煮物」「最近甘い味付けが多かったから、今日はあっさり味」などと、口にして説明してあげてほしいのです。そうすることで、子どもたちの中にその意識が育まれます。さらに、これらの食育には、食知識や食意識とは違う作用も生まれます。

 今回は二つの目的に沿った食育法をご紹介しました。次回は、残り四つの目的についてお伝えしようと思います。

(2021年6月26日付紙面より)

2021年06月26日
13 お悔やみ情報
  
2021年06月18日
14 短冊に思い込め願いよ届け
 勝浦八幡神社七夕委員会  (那智勝浦町 )

 「人が集まるイベントはできないが、人の願いを集める場はつくれるかもしれない。1年前から考えていた」。そう語るのは勝浦八幡神社七夕委員会の上松資弘さん(45)だ。上松さんは30日(水)から七夕当日の7月7日(水)までの間、那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)に設置される短冊台に、参拝者が願いを書いた短冊をつるす催し「七夕 願いよとどけ」を初めて実施する。最終日は髙橋宮司が七夕祭の神事を営む。

 上松さんは過去に南紀くろしお商工会青年部部長を務め、多くのイベントに関わってきた。現在もさまざまなボランティア活動に尽力している。

 新型コロナウイルス感染症で同町を含め全国各地が疲弊していることを受け、「自分にできることは何か」と悩んでいた。

 ある時、目にしたテレビ番組で着想を得て誰もが参加できる催しを企画。「病気で苦しんだり悩みを抱えている人、目標や夢を持った人など、老若男女問わず短冊を書いてほしい。この催しが皆さまの心の安らぎやよりどころになってもらえたら」と語る。

 髙橋宮司に相談し快諾を得た。友人から木材の提供があり、自身が勤務する会社の従業員の協力を得て550枚の短冊を作成した。短冊は雨天時にも強い木製を採用。屋外につるし耐久性実験も行うほどの徹底ぶりだ。

 短冊台は笹のみだと強度が弱いことから今後の継続も視野に入れて鉄製の土台を作成。笹が取り付けられる工夫や短冊をつるす竹を三段にすることで子どもから大人までの身長に対応した。12日現在で幅1・5㍍、奥行き1㍍、高さ2㍍の丈夫な台が1基完成。2基目も作成中だという。

 短冊裏には髙橋宮司が、「七夕祈願」と筆を入れ神社の印を押し、一枚一枚丁寧に仕上げた。

 髙橋宮司は「上松さんの熱い思いを聞き、素晴らしいことだと感じた。今は七夕飾りをしない家庭も多いため、こういった行事を思い出してほしい。7日はコロナ終息も含め、願いが通じるようにご祈とうさせていただきます」と語った。

 上松さんは「マスク着用や3密に注意し、町内外からお気軽に来ていただけたら。一人でも多くの方の参加をお待ちしております。この行事が今後の勝浦のにぎわいのきっかけになればありがたい」と話した。

 期間中、七夕台の近くに短冊と筆記用具が準備されており、記入後に取り付ける流れとなる。

 実施時間は午前8時30分~午後5時。7日は午後6時まで。その後、髙橋宮司が神事を執り行う。なお、笹の持ち込みなどは受け付けていないという。

(2021年6月18日付紙面より)

1基目の七夕台の完成を喜ぶ上松資次さんと娘の鈴ちゃん=12日、那智勝浦町の天満
手作りの木製短冊
2021年06月18日
15 熱中症は室内でも発生
 野田隣保館で予防啓発  (新宮市 )

 新宮市の野田隣保館で16日、介護予防教室と熱中症予防講座が開かれた。地域住民8人が参加し、高齢期に起こる体の変化と熱中症の関係、その予防方法を学んだ。

 野田隣保館が市保健センターや地域包括支援センターと連携して毎月実施している教室で、尿検査や市の保健師らによる健康相談を受けることができる。

 この日は保健師の奥地明菜さんが熱中症に関するミニ講話を実施した。熱中症は暑い環境で体温の調整ができなくなった状態で、目まいや吐き気、頭痛、失神などさまざまな症状をきたし、最悪の場合は死に至る。高齢者は若年者よりも体内の水分量が少なく、暑さに対する感覚機能や調整機能が低下するため注意が必要。県内では7~13日の1週間で17人が救急搬送されており、うち11人が高齢者だった。

 奥地さんは「熱中症は屋外だけでなく、室内でも発生する。喉が渇いていなくてもこまめに水分を取り、エアコンと扇風機を併用するとより効果的に室温を下げられる」と呼び掛けた。

 参加した吉良勝利さんは「以前に手術をしてからは健康に気を付け、毎日2㍑以上はお茶を飲んでいる」と話していた。

(2021年6月18日付紙面より)

講話に耳を傾ける地域住民=16日、新宮市の野田隣保館
奥地明菜さんが講話
2021年06月18日
16 紀宝町消防団に新消防車
 大規模災害に備え神内班へ  

 総務省消防庁から無償貸し付けされた消防自動車の引き渡し式が17日、紀宝町役場本庁舎前駐車場であり、町消防団第1分団神内班に配備された。

 総務省消防庁は、東日本大震災の教訓を踏まえ、今後想定される大規模自然災害に備えるため、地域防災力の中核である消防団の教育訓練の充実強化を目的に、全国の市町村に車両と救助資機材などを無償で貸し付ける事業を実施しており、同町が選ばれた。

 車両はトヨタ「ダイナ」の四輪駆動車で、乗車定員は6人。救命胴衣や救命浮輪、自動体外式除細動器(AED)、布担架、発電機付き投光器などを搭載し、火災だけでなく多種多様な災害への対応が期待される。

 町消防団は4分団を10班で構成し、団員は163人(4月1日現在)。保有する消防車両は12台。17人が所属する神内班の消防車は1992年から配備され、老朽化が進んでいた。

 引き渡し式では、西田健町長が「機能を満載しており、災害が発生した際、迅速に対応できる体制づくりを」とあいさつし、逢野統一団長にキーを贈呈。逢野団長は「有事の際にはしっかり対応し、町民の生命・財産を守ります」と謝辞を述べた。

(2021年6月18日付紙面より)

消防自動車の引き渡し式を実施=17日、紀宝町役場本庁舎前駐車場
2021年06月18日
17 共同作業で交流図る
 生きがい菜園で市老連会員ら  (新宮市 )

 新宮市老人クラブ連合会(上廣正幸会長)の会員らは17日早朝、同市緑ヶ丘の「ゆうゆうクラブ生きがい緑ヶ丘農園」(緑ヶ丘農園)で共同作業を実施した。約20人が参加し、草抜きや溝の泥かきなどに汗を流した。

 「生きがい菜園」は、市老連主催の「生きがいと創造の事業」の一環として、会員らに同所を含む市内2カ所の農園の区画を貸与している。同所では現在31区画中29区画、同市新宮の晴耕園では47区画中33区画で会員らがキュウリやトマト、ナス、トウモロコシなどのさまざまな作物を育てている。区画の契約期間は3年。

 共同作業は、普段会う機会がない人同士の顔合わせや会員間交流、見守りを目的に実施している年に1度の恒例行事で、本格的な暑さを迎える夏前に行う。昨年は新型コロナウイルス感染状況を鑑み中止としていた。

 この日は、区画の貸与を受ける会員らが協力し合い、軍手とごみ袋、シャベルなどを手に花壇の手入れや溝に詰まった石を取り除くなどの作業も行った。

 キュウリやトマトなどを育てている松本順吉さん(95)は「1人暮らしなので家にいると誰とも話をしないけど、ここに来ると話ができる。農作業は楽しい。自分で育てた野菜の味は格別です」と笑顔。

 同農園世話役代表の大石實さんは「高齢化社会が叫ばれる昨今、集まって交流が図れる場所は貴重だと思う。情報交換もできるし作物を育てることで競争心が芽生える人も。皆、生き生きして背筋もピンと伸びている。気力にあふれていますね」と話していた。

 18日には晴耕園で耕運機などを使った共同作業が行われる予定。

(2021年6月18日付紙面より)

協力し合い、農園の整備作業に汗を流した=17日、新宮市緑ヶ丘
2021年06月18日
18 市長の政治姿勢など問う  新宮市議会一般質問(終)  
2021年06月18日
19 全町民に1万円を給付  6月定例会で全議案可決  (太地町議会 )
2021年06月18日
20 次期会長に金嶋正人さん  新宮LC  
2021年06月18日
21 グラウンドゴルフ交流がスタート 高田小児童と地域住民 (新宮市)
2021年06月18日
22 コロナ支援や協力隊活用など  那智勝浦町議会一般質問①  
2021年06月18日
23 65歳未満の接種開始へ  主に週末の集団接種で  (熊野市 )
2021年06月18日
24 接種への困りごとに対応  高齢者にチラシを配布し  (紀宝町 )
2021年06月18日
25 選挙管理委員会の選挙実施  串本町議会  
2021年06月18日
26 一般会計補正予算案〈第1号〉可決  串本町議会  
2021年06月18日
27 コミュバス運行体系見直し  新庁舎開庁に合わせ適用へ  (串本町 )
2021年06月18日
28 お悔やみ情報
  
2021年06月06日
29 芝下さん1位の快挙
 県消防救助技術会  (新宮市消防本部 )

 第49回和歌山県消防救助技術会が1日、和歌山市加太の県消防学校であった。新宮市消防本部からは8人が出場。芝下朋也さん(20)が「はしご登はん」で35人中1位となったほか、同種目で2人が入賞、「引揚救助」で東紘助・西一慶・湯川貴生・西地裕・林勇成さんチームが7チーム中3位入賞を果たすなどの好成績を収めた。同消防本部で「はしご登はん」1位は初の快挙となる。

 同技術会は県内の消防職員が一堂に会し、日頃の訓練の成果を発揮する大会。それぞれの種目の活動内容に安全性などの観点から審査項目が設けられており、他の消防本部と競い合い、学び合うことで救助技術の向上を図り、他の模範となる消防救助隊員を育成する目的もある。

 今年は県内16消防本部から200人以上が参加。個人・団体種目合わせて七つの種目で救助技術を競い合った。例年なら1位入賞者は全国消防救助技術大会への出場権を獲得するが、今年は新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み全国大会の規模を縮小することから、出場者は7月9日(金)に京都市で開催される東近畿地区指導会で、7府県から2人が抽選で選ばれるという。

 「結果は予想していなかった」と初出場で1位となった芝下さん。技術会当日はコロナ感染予防のため結果発表を待たずして車に搭乗。1位の知らせは帰路の途中に届いたという。

 趣味は筋トレで柔道は初段の腕前。「手応えはあった。訓練の成果を出せたと思う」と笑顔で語り、「もし全国大会の代表に選ばれた際には課題を克服し完成度を上げていきたい。今回得た経験を実際の現場活動で生かし、市民の皆さんの安心安全につなげていければ」。

 越水薫消防長は「技術会の種目には普段の火災や救助の全ての要素が含まれている。出場したことでレベルは上がっているはず。いい結果に終わって喜んでいる。こういった経験を繰り返しながら災害時に生かしていきたい」と話していた。

(2021年6月6日付紙面より)

芝下朋也さん(前列左から2人目)はじめ、出場した皆さん(新宮市消防本部提供)
「はしご登はん」訓練時の様子(同提供)
2021年06月06日
30 コロナ終息見通し意見交換
 日本の森・滝・渚全国協議会  

 「日本の森・滝・渚(なぎさ)全国協議会」(会長=市川熙(ひろし)・山口県光市長)令和3年度第1回理事会が3日、オンラインで実施された。副会長を務める田岡実千年新宮市長をはじめ8人が参加。ウェブ会議システムを活用し意見交換を行った。

 同協議会は、「森林浴の森全国協議会」「日本の滝全国協議会」「日本の渚全国協議会」の統合により2007年に発足。それぞれ「森林浴の森日本100選」の森林(1987年選定)、「日本の滝百選」の滝(90年選定)、「日本の渚・百選」の渚(96年選定)を有する自治体により構成されていた。

 自然敬愛に基づき郷土を愛する心を育むとともに心豊かな人づくり、自然と共生する潤いのあるふるさとづくり、国づくりを推進し、日本の豊かな自然を守り後世に伝えることを目的としている。

 目的の達成に向け▽地域の活性化▽地域の知名度向上のための情報発信▽情報収集および調査研究▽優れた自然環境の保全▽地域相互の連携―などの事業を展開している。新宮市では、「桑ノ木の滝」が滝百選に、「高田の里」が森林浴の森100選に登録されている。

 昨年度は新型コロナウイルス感染状況を鑑み、協議会は理事会・総会ともに対面での開催は中止としていた。

 開催に当たり、市川会長は「長期化するコロナ禍の影響で先行きが見通せない状況だが、終息を見つめると疲弊した地域経済の活性化のためには各地の魅力を生かした観光振興が重要な役割を担うと考える」とあいさつし協力を呼び掛けた。

 田岡市長は「昨年に引き続きお会いできないのは残念だが、リモートではあるが顔を見ながら会議ができることをありがたく思っている」とコメントした。

 この日の理事会では、書面決済となる総会へ提出する議案などについて審議。総会関連事業が2年連続で中止となることを憂慮し、リモート対談を実施し会報「百選賛美」に掲載することや、コロナ終息後を見通し、ホームページやパンフレットの改訂を実施していくことなどを共有した。

(2021年6月6日付紙面より)

オンライン理事会に出席する田岡実千年市長=3日、新宮市役所
2021年06月06日
31 防災学習の感想文展示
 土砂災害啓発センター  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町市野々にある和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)では、昨年度県内の小中学校で実施した防災学習の感想文をファイルにまとめて展示している。

 同センターによると、防災学習を実施後、感謝の言葉や重要だと感じたことなどを書きつづった感想文が各校から届くという。感想文はこれまでも展示スペースなどに掲載していたが、学習を実施する学校数も増えてきたことから今回、目次や各校ごとの見出しを付けてまとめた。

 ファイルは小学校と中学校でそれぞれ1冊ずつあり、感想文を書いた生徒児童の名前は消去するなど、個人の特定につながらない配慮も行っている。

 坂口所長は「『初めて山が崩れることを知りました』などの内容のものもあった。皆さんの感想文はわれわれにとっても大きな気付きがある」と評価。

 今後の防災学習や感想文の狙いなどについては「子どもたちに学んでもらうのはもちろんだが、自宅で家族に話したり、感想文をきっかけに大人の方々にも防災を勉強しようと思っていただけたらありがたい。これからも取り組みを継続していきたい」と語った。

(2021年6月6日付紙面より)

防災学習を受けた児童と生徒の感想文が展示されている=2日、那智勝浦町の和歌山県土砂災害啓発センター
2021年06月06日
32 神倉小学校図書室を開放
 新宮市立図書館休館に伴い  

 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」への移転に向けた市立図書館休館に伴って5日、市立神倉小学校図書室の一般開放が始まった。開放期間は7月までの毎週土曜日午前9時~午後1時。

 読み聞かせなどの読書活動や児童生徒の学習スペース、図書の閲覧に利用してもらうためで、開放中は学校司書や図書館職員がカウンターに常駐する。

 絵本や小学生向けの小説、伝記、図鑑、詩集、一部中学生向けの小説などが閲覧できるが、貸し出しはできない。利用時間や来館対象者の制限はなし。利用時は新型コロナウイルス対策としてマスクを着用し、学校横の駐車場に限りがあるため、できるだけ徒歩や自転車で来室する。

 図書館職員は「どなたでも利用していただけるので、ぜひ気軽にお越しください」と利用を呼び掛けている。

 なお、新聞閲覧は同所ではなく、市役所別館ロビー(平日午前9時~午後5時)へ。

 問い合わせは新宮市教育委員会教育政策課(電話0735・23・3365)まで。

(2021年6月6日付紙面より)

図書室内の様子=5日、新宮市立神倉小学校
神倉小学校図書室の出入り口
2021年06月06日
33 和気あいあいと練習成果発揮
 総合スポーツ大会ソフトテニス  (ゆうゆうクラブ )
2021年06月06日
34 大学入試突破のために  近大新宮で入試講演会  
2021年06月06日
35 商品券や太陽光条例など  6月定例会に上程  (那智勝浦町 )
2021年06月06日
36 「癒やされた」の一言が癒やし  谷口さん宅のヒマワリなど見頃  (那智勝浦町 )
2021年06月06日
37 アジサイの花  渡御前社で見頃  (新宮市 )
2021年06月06日
38 自慢の歯ブラシで磨こう  丹鶴幼稚園で虫歯予防集会  (新宮市 )
2021年06月06日
39 チャレンジショップに出店を  みえ熊野古道商工会御浜支所  
2021年06月06日
40 かわいい歯医者さんが健診  「虫歯予防デー」に合わせて  (相野谷保 )
2021年06月06日
41 最初にした仕事は何ですか?  2年生が職業学習でインタビュー  (矢渕中 )
2021年06月06日
42 12日から販売始まる  紀の宝プレミアム商品券  (紀宝町 )
2021年06月06日
43 お悔やみ情報
  
2021年06月05日
44 職人の技、熊野川の川舟
 谷上嘉一さんらが製作  

 川の参詣道として世界遺産に登録されている「熊野川」を巡る川舟下り。新宮市熊野川町の熊野川川舟センターが2005年から定期乗合便を開始し、多くの観光客が川を下りながら流域の自然を体感してきた。

 熊野川の川舟は、船首が大きく反り返り、船底は平らで、どんな条件にも対応できる構造が大きな特徴だ。

 川舟の老朽化に伴い、2隻の製作を依頼しており、紀宝町北桧杖の川舟大工・谷上嘉一さん(79)が製作に取り掛かっている。

 川舟は全長8・7㍍、幅約1・82㍍。外国人向けに座席などを部分的に強化した。製作には大工3人で2カ月を要する。1隻はすでに完成し、2隻目は6月中を目指している。

 谷上さんは〝日本一の暴れ川〟と呼ばれた熊野川を行き来する川舟とともに生活してきた。「50年ほど前は10人ほどの舟大工がいて、川舟も各家で1~2隻持っていた。生活の一部だった」と振り返る。

 川舟はかつて、熊野川を行き交う重要な交通手段だった。谷上さんも船頭として舟を操っていたが、道路整備が進み、昭和30年代に役割を終えた。川舟の需要が減るにつれ舟大工も減少してきた。

 地域の伝統技術を絶やさぬため、40年以上前から独学で川舟を造り続けている谷川さん。今では、熊野川流域で唯一の職人となった。

 使用する木材はスギが8割ほどを占める。地元の山に入り、舟に合う淡い赤身の多い木を選ぶ。固いヒノキで強化し、ケヤキは船首部分に使う。

 「1本の木から造ることで作業性が良く、機能性、操作性も良くなる。木は同じ場所に生えていても重量や反発力、赤身のクセなどが微妙に違う」と話す。

 川舟造りは全ての部分を曲げるのが難しく、火であぶって木を曲げる。曲がり方は木によって違うため、長年の経験と勘が頼りだという。

 これまで5隻の観光川下り用の川舟を製作しており、「熊野川の景観、歴史、生活を知ってもらうことで地域振興にもつながる。観光客には世界遺産と川舟の歴史を感じながら遊覧を楽しんでほしい」と語る。

(2021年6月5日付紙面より)

熊野川流域で唯一の川舟大工・谷上嘉一さん(手前)=紀宝町北桧杖
製作が進む観光川下り用の川舟
2021年06月05日
45 5項目で取り組み求める
 身障連定例の要望書提出  (串本町 )

 串本町身体障害者連盟の中野實会長が2日、田嶋勝正町長を表敬訪問し定例の要望書を提出した。

 同連盟は西暦奇数年に町長を来賓として総会に招いて要望書を提出する活動を続け、町は当事者の声として重んじ成果による応答に努めている。本年度は提出年に当たるがコロナ禍の情勢を考慮して総会を書面決議とし提出の場がつくれなかったため、会長が町長へ届ける形を取った。

 今回の要望事項は①歩道環境の整備(国道42号潮岬東口交差点~同西口交差点区間)②コミュニティバス運行(車いす利用者対応のリフト・車内固定器具付バスの導入など)③JR串本駅の物理的障壁の改善(町による駅員等による解決ではない環境整備の要請)④公的機関への手話通訳者配置(手話ができる職員の育成)⑤防災関係(要支援者に行き届く避難支援の具体化)―の5項目。

 中野会長は役場本庁~JR串本駅間の歩道環境改善や文化センタートイレの洋式化、コミュニティバス路線へのノンステップ車両導入など過去の要望事項の達成と要望に応える町の取り組みへの感謝を伝え、①の項目は建設課から国土交通省が対応に動き出すので事前に面会してほしいと要請を受けていることを報告した。

 他方、④は町職員内で手話対応ができる人材を育てること、⑤は要支援者対象の個別計画が有事の支援に確実に生かされるよう区長や自主防災会などと事前に話し合う場を設けることを特に期待して強調した。

(2021年6月5日付紙面より)

串本町身体障害者連盟定例の要望書を提出する中野實会長(右)=2日、串本町役場本庁
2021年06月05日
46 無理なく体を動かそう
 「社協のエクササイズ教室」  (太地町 )

 太地町社会福祉協議会は2日夜、同町多目的センターで「社協のエクササイズ教室」を開いた。町地域包括支援センター理学療法士の谷口徹さんが講師を務め、町内在住の参加者12人がストレッチに取り組むなどして汗を流した。

 教室は多種のエクササイズを通して健康障害の予防や介護予防を図ろうと毎月実施。ストレッチ、筋トレ、プール体操など、項目を変えながら行われている。

 この日のテーマは「からだのストレッチング」。冒頭で谷口さんは「筋肉は筋膜というもので覆われています。一方向に体を伸ばすより、筋膜の走行を考慮することで筋肉を解きほぐすことができる」と説明。注意事項の後、運動を開始した。

 参加者は全身や胴回り二の腕・脇腹、肩甲骨、体側など計8種類のストレッチを実践。谷口さんの手本を見ながらゆっくりと体を反らし、熱心に取り組んだ。

 3回目の参加という50代の女性は「元々、硬いこともあって少し痛かったですが、楽しく体を動かすことができた。難しい動作ではないので、時間を見つけて自宅でも実践してみたいと思います」。

 谷口さんは「集中して取り組む姿が見られました。体を伸ばすべき場所は人によってさまざまで、無理のない動きを行うことが大切。継続して実施し、健康づくりにつなげていってもらえれば」と話していた。

(2021年6月5日付紙面より)

「体側」のストレッチに取り組む参加者=2日夜、太地町多目的センター
2021年06月05日
47 紫陽花園のアジサイ六分咲き
 30日まで開放、熊野那智大社  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は、境内にある紫陽花(あじさい)園を1日から30日(水)まで開放している。園内のアジサイは現在六分咲きを迎え、参拝者の目を楽しませている。開放時間は午前8時30分から午後3時30分まで。

 大社によると、境内のアジサイは1960年頃から栽培を始め、職舎付近や参道、車道沿いに植えられている。現在は2000株ほどが自生しており、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、タマアジサイなど十数種類がある。

 例年は14日に営まれる「紫陽花祭」後に一般開放されるが、今年は花の咲きが早いことから1日からの開放となったという。

 大社の神職は「今年の花の咲きは早い。花の状態も例年並みに良いと思う。ぜひ、ご参拝にお越しの際はアジサイを楽しんでいただけたら」と話している。

 紫陽花園は大社の大鳥居下の階段を降りた参道横にある。

(2021年6月5日付紙面より)

紫陽花園のアジサイが見頃を迎えている=3日、那智勝浦町の熊野那智大社

大社周辺にも多くのアジサイが咲いている
2021年06月05日
48 連名の功労者表彰受ける  少年補導員の森俊二さん  (串本警察署 )
2021年06月05日
49 地域と一体で盛り上がる  出雲小学校で連合運動会  (串本町 )
2021年06月05日
50 宿泊避難支援事業活用を  新宮市  
2021年06月05日
51 住宅リフォーム助成事業など  6月定例会提出の議案説明  (新宮市 )
2021年06月05日
52 ボウランが開花  熊野速玉大社のオガタマノキ  
2021年06月05日
53 ごみ分別や仕事を学ぶ  市野々小3、4年生が社会科見学  (那智勝浦町 )
2021年06月05日
54 ぶつぶつ川で生き物探し  下里小3年生が郷土学習  (那智勝浦町 )
2021年06月05日
55 3年生がオンラインで初交流  パソコン通じて自己紹介  (相野谷中←→尾呂志学園中 )
2021年06月05日
56 交通安全活動の推進を評価  成川小「交通安全優良学校」に  (紀宝地区安協 )
2021年06月05日
57 お悔やみ情報
  
2021年06月05日
58 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第35回】スーパーは食育の宝庫!  

 夕飯のお買い物、子どもと行くこともあると思いますが、どんなことに気を付けていますか? 私はスーパーマーケットは食育の宝庫だと思っています。小さい頃はスーパーでいろんなお話をすることをお勧めします!

 まず、一番簡単な食育は商品について話すことです。今は通年出回るものが多くなった野菜でもやはり旬のものは、目立つところにあったりたくさん置いてあったりしますよね。「春だから、緑のものがたくさんあるよ」とか、「春は山菜が採れるんだよ」とか、「夏だからスイカがあるね~」など、果物でも野菜でも、季節を教えてあげるきっかけになります。旬に食べるととびきりおいしいことや値段が安く買えること。旬に食べると栄養が豊富なことなども教えてあげてください。「これもたくさんあるけど、春の野菜なのかな?」と一緒にスマホで調べたりするのもいいですね。お母さんから聞いたことより、一緒に調べたものの方が、印象に残るかもしれません。

 それ以外にも「おいしそうなものを選んで」と、子どもに選んでもらうのもいいと思います。色がきれいなもの、みずみずしいものを選んでもらってください。おいしいものを選ぶポイントを教えてあげるとさらに食育になります。

 キュウリなら、トゲがしっかりしているもの。春キャベツなら軽くてふんわりしているもの。冬キャベツなら重いもの。お魚なら目がきれいなものなどおいしい食材の見分け方はたくさんあります。こういったコミュニケーションは食材を選ぶ力を養ってくれます。

 さらに私の一押しは献立を相談することです。例えば、メインが唐揚げなら「唐揚げと一緒に食べるのは他にはどんなおかずがいいかな?」といった具合です。「お肉はあるから、お野菜がいいね」などヒントをあげるのもいいですね。こういったやりとりで、バランスの取れた食事を意識することを覚えてくれます。

 「緑の野菜は買ったけど、赤がないね」とか「野菜とお肉はあるけど、他に何があったらいいかな?」などの問い掛けも食育になります。食意識を高めて、食卓に関わることで食べるものも増えると思います。楽しんで食べてもらうには、食材や料理に興味を持って参加することがとてもいいといわれています。自分で選んだ食材や自分がよく知っている食材、自分で考えた献立は、ただ食卓に受動的に並べられたものとはまた違うものとして映ると思います。

 食卓で食べるときは「これは○○ちゃんが選んだやつだよ」「○○ちゃんが選んだものはおいしいね」などと、話してあげてください。きっと子どもたちはとてもうれしく楽しく感じるはずです。

 楽しんで食事をするというのは何も特別なことは必要ありません。ただ、家族の一員として、受け入れられているという認識を与えることが重要です。ぜひ身近なスーパーマーケットから、食育を始めてみてはいかがでしょうか?

(2021年6月5日付紙面より)