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2021年06月19日
1 テロ事案、水際で防げ
 新宮港で10機関が訓練  (港湾保安委員会 )

 新宮港港湾保安委員会(委員長=鈴木伸幸・東牟婁振興局新宮建設部長)は17日、同港三輪崎第4号岸壁で令和3年度新宮港テロ対策訓練を実施した。田辺海上保安部、新宮警察署、那智勝浦町、新宮市・那智勝浦町の両消防本部、大阪税関和歌山税関支署新宮出張所など10機関から約70人が参加。テロの水際対策における連携体制を強化した。

 テロ訓練は、今後増えると予想される客船の入港や、来月に開幕する東京オリンピック・パラリンピックを見越し、テロ事案に対する関係機関の対応の相互確認や、連携強化により的確に対応するための取り組み。国際船舶・港湾保安法の施行(2004年)を受け、06年から毎年実施されている。

 ▽巡視艇による不審小型ボートの発見と追跡、逮捕▽入国審査における不審旅客の発見と逮捕▽手荷物検査における旅客の所持品内からの拳銃発見と逮捕▽船内不審旅客の捜索と逮捕▽時限発火装置による火災発生、負傷者の救助と消火―の5項目を想定した。

 海上での訓練では、海保のボートが追跡し、追い詰められた不審小型ボートから発砲があり、海保巡視船が威嚇射撃して不審者を逮捕した。入国審査や手荷物検査では、追い詰められた不審旅客がナイフを振り回す場面があるなど、実践さながらを想定し行われた。

 鈴木委員長は、新宮港は地方港湾ではあるが「国際航海船及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律」に基づく対応が必要な港湾であるとし、外航船や貨物船、クルーズ船などが多数入港しており取り扱い貨物量も多いと説明。

 東京オリ・パラは国際的な注目が集まることで、さらに厳重な保安対策と危機意識が大切となるとし「訓練がテロ対策の重要性と必要性を再認識するとともに組織のつながりを強化し、より安心安全な港となることを期待している」とあいさつ。

 新宮港公安危機管理担当官の上野春一郎・田辺海上保安部長は「コロナ禍で新宮港も国際船舶の入港隻数は低調に推移しているが、中東地域、アフリカ、東南アジアでは自爆テロが頻発している。今年は9・11同時多発テロから20年を迎えるが、依然として無差別テロの驚異はなくなっていない」。港湾における水際危機管理はテロ対策の要であり、関係機関の連携が重要と述べた。

 訓練後には、副担当官の山田守孝・新宮警察署長が「実践さながらの力のこもった訓練だった。各機関の連携も確認できる内容であり非常に心強く感じた」と講評。

 東京オリ・パラに加え、県においても国民文化祭・総合文化祭の開催を控えているとし「当地方は都心からは離れているが新宮港には外国船籍が寄港し、テロリストに利用される可能性も十分に考えられる。コアメンバーが連携を密にし、『新宮港からテロを敢行しようとする者、テロに利用される物品を絶対に入れさせない』という強い信念で挑む必要がある」と呼び掛けた。

(2021年6月19日付紙面より)

不審小型ボートを追い詰める海保巡視艇=17日、新宮港
本番さながらの訓練が行われた
2021年06月19日
2 種類や使われ方を教わる
 橋杭小6年が租税教室で  (串本町 )

 串本町立橋杭小学校(溝内聡子校長)の6年生が18日、租税教室に参加し税金の種類や使われ方を教わるなどした。

 この教室は、新宮・東牟婁租税教育推進協議会が次代を担う子どもたちの租税教育充実を目的として実施。管内の学校に参加を呼び掛け、希望校へ税務関係者を講師派遣して開いている。

 この日は新宮納税協会青年部会の瀬古伸一郎部会長が講師を担当。児童にも身近な消費税の印象を考え、他にも所得税(住民税)や法人税などいろいろな税金があることを紹介した。税金がどのように使われているかは映像教材「マリンとヤマト 不思議な日曜日」を鑑賞して学習。さまざまな公共サービスを支えていることを知り、金額の実感を得るため1億円の見本を確かめるなどした。

 最後に「税金はみんなから集める会費」という印象を託して同教室を終了。瀬古さんは「税金は取られるではなく納めるもの。その気付きを得てくれれば」と児童の今後を期待した。

(2021年6月19日付紙面より)

6年生に税金を納める意味を伝える瀬古伸一郎さん=18日、串本町立橋杭小学校
2021年06月19日
3 コロナ差別をなくすために
 紀宝町民児協が人権問題学ぶ  

 紀宝町民生委員児童委員協議会(濵口啓会長)の6月定例会が15日、町福祉センターであった。委員約30人が参加し、新型コロナウイルスに関連した人権問題を学んだ。

 県環境生活部人権課の櫛田誠さんが津市の県庁からリモートで講演した。「人権が尊重される三重をつくるために」と題し、新型コロナによる偏見や差別をなくすために「正しく知る」「自分も感染するかもしれない」「差別に同調しない」といった啓発・教育が必要と示した。

 国の「偏見・差別とプライバシーに関するワーキンググループ」の調査結果を基に「感染後の入院を機に会社から雇い止めを受け、退職した」「退院した患者にSNS上で自殺したとデマを流された」など全国の事例を挙げた。

 その上で「民生児童委員の皆さんは、さまざまな相談を受けている。新型コロナウイルスに係る人権相談など、どこに問い合わせすれば良いか分からない場合は、新型コロナウイルス感染症に係る人権相談プラットフォーム会議に相談してください」と伝えた。

 新型コロナによる負のスパイラルとして▽未知のウイルスで、分からないことが多いため不安が生まれる▽人間の生き延びようとする本能によりウイルス感染に関わる人を遠ざける▽差別を受けるのが怖くて熱やせきがあっても受診をためらい、結果として病気の拡散を招く―と解説。「この感染症の怖さは病気が不安を呼び、不安が差別を生み、差別がさらなる病気の拡散につながる」と危惧した。

 コロナ差別や同和問題などの人権課題について▽教育、啓発など息の長い対策▽相談体制構築のため関係機関との連携強化と偏見・差別の相談支援▽実効性のある法整備―が必要とし、「偏見や差別のない、みんなで思いやりのある優しい社会をつくりましょう」と呼び掛けた。

(2021年6月19日付紙面より)

リモートで開催された人権研修会=15日、紀宝町福祉センター
2021年06月19日
4 「ヒラメさん大きくなってね」
 勝浦小2年生が稚魚放流  

 那智勝浦町は18日、那智湾に面した「海のホテル一の滝」近くの砂浜でヒラメ稚魚の放流会を開いた。町立勝浦小学校(山下真司校長)の2年生44人が協力し、約1000匹を海に放した。

 栽培漁業の拡大を図るため、同町が紀州勝浦漁業協同組合に委託し20年以上続く取り組みで、本年度は那智湾に計5万匹を放流する予定。例年なら同小の1年生が協力するが、昨年は新型コロナウイルスの感染状況を鑑み中止に。今年は取り組みに参加できなかった2年生を対象に事業を実施した。

 放流した稚魚は、串本町の県南部栽培漁業センターで2月10日にふ化し、同漁協が体長12㌢前後まで中間育成したもの。放流後しばらくは水深20㍍より浅い砂浜域で生活し、成魚になると水深200㍍までの岩礁域に分布する。2年で40㌢程度に成長し、3年以降に産卵する。

 この日は、勝浦小学校の体験学習も兼ねており、児童たちは県職員からヒラメの生態やヒラメとカレイの違いなどについて学んだ後「ヒラメも病気になるの?」「魚の目はどこを見ているの?」などと質問した。

 ペットボトルで作った容器に入れた稚魚を観察し、その後放流。全員で「ヒラメさん大きくなってね」と声を合わせ稚魚を見送った。

 片原結乃さん(7)は「(ヒラメは)初めて触った。ヌルヌルしていて不思議な感触だった。目が青色でかわいかった」と感想を述べ「海に放つ時は、元気に育ってねって願いました」と話していた。

(2021年6月19日付紙面より)

稚魚を放流する児童たち=18日、那智勝浦町の那智湾
2021年06月19日
5 学校対抗、個人戦で優勝目指す
 近畿高校レスリング選手権大会開幕  
2021年06月19日
6 第2回定例会一般質問①  古座川町議会  
2021年06月19日
7 谷久司議員が議長に着任  前議長の辞職承認に伴い  (古座川町議会 )
2021年06月19日
8 第3順位対象者ワクチン接種  21日から申請受け付け開始  (新宮市 )
2021年06月19日
9 コロナ支援や協力隊活用など  那智勝浦町議会一般質問(終)  
2021年06月19日
10 正副議長選や議会改革特別委設置  6月定例会が閉会  (那智勝浦町議会 )
2021年06月19日
11 1位に小阪さん、植田さん  写連新宮支部6月例会  
2021年06月19日
12 町民と学校で子どもを育てる  宇佐川彰男教育長を再任  (太地町 )
2021年06月19日
13 園児らの七夕飾り登場  仲之町商店街で飾り付け  (新宮市 )
2021年06月19日
14 大正琴の音色響き渡る  カフェいっぷく亭で演奏会  (紀宝町 )
2021年06月19日
15 クラブ活動で交流楽しむ  4~6年生の取り組み始まる  (井田小 )
2021年06月19日
16 一致団結して頑張って  夏の大会前に野球部OB会が激励  (紀南高校 )
2021年06月19日
17 お悔やみ情報
  
2021年06月17日
18 盆時期までに終了目指す
 新型コロナワクチン接種  (太地町 )

 各自治体で新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、太地町では15日、65歳以上の在宅高齢者8割強の接種が完了した。6月中には59~64歳の2回目の接種が終わる予定。8月の盆時期までには希望する対象者全ての接種を終える見込みだ。

 町住民福祉課によると、在宅の65歳以上1168人のうち、1回目を終えたのは1052人(90・1%)で、2回目は15日現在で1001人(85・7%)。町内に住所を有し、施設に入所する65歳以上の高齢者を含むと対象者が1354人で、1回目の接種を済ませた人は1197人(88・4%)で2回目の接種を完了した人は963人(71・1%)だという。

 接種は検診室やエレベーターなどが完備される同町多目的センターで4月24日から始まった。医療従事者を筆頭に、町職員や健康作り推進員、ボランティアが協力し円滑な接種のために会場運営に努めた。

 さらに同課では対象者が接種日を忘れないようにと前日に電話連絡を行ったほか、バスに乗車できない対象者の個別送迎も実施している。

 2回目の接種を終えた70代男性は「1回目は少し痛かったが2回目は痛くなかった。こういう小さな町ではコロナに感染すると大変なことになるので接種が終わり安心している」と話した。

 同課担当者は「皆さまのご協力のおかげでスムーズに進んでいる。国からのワクチンが届くまで期間は空いてしまうが、届き次第迅速に進めていきたい。お盆前までの終了を目指している」と述べた。

 三軒一高町長は「迅速に進んでいるのは職員が随分前から周到な準備をしてくれたおかげ。人材が少ない中、看護師や医師などを集めていただき感謝している。町民の皆さまが本当に喜んでくれているのでありがたい」と語った。

(2021年6月17日付紙面より)

接種会場の様子=15日、太地町多目的センター
2021年06月17日
19 音楽で昼休み楽しんで
 吹奏楽部がコンサート  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校吹奏楽部(亀谷覚史顧問、山本紗椰部長、部員29人)は15日、同校の中庭でランチタイムコンサートを開催した。生徒たちが弁当を広げながら音楽に耳を傾け、タンバリンやダンスで演奏に参加して盛り上がった。

 昼食時に音楽を楽しみ、吹奏楽部の活動を知ってもらうため、年3~4回開催している。1年生の新入部員にとっては初舞台、3年生にとっては同校の生徒や教職員向けに演奏を披露する最後のランチタイムコンサートとなる。

 この日は天候にも恵まれ、「YMCA」「ムーンライト伝説」「ラブ・ピース・アンダー・ザ・グルーヴ」の3曲を演奏。アンコールには星野源の「恋」で応え、仮装した部員によるダンスに笑顔が広がった。

 山本部長は「最後のランチタイムコンサートということもあり、同級生もたくさん見に来てくれて良かった。現在は8月9日のコンクールに向けて練習をしています」。生徒会長で副部長の岡本華凜さんは「MCをしたのですが『盛り上がっていますか?』と呼び掛けると『イェーイ』と返事が返ってきてうれしかった。コンクールでは近畿大会出場、そして近畿大会での金賞受賞を目指します」と話していた。

(2021年6月17日付紙面より)

ラブ・ピース・アンダー・ザ・グルーヴを演奏=15日、新宮市の県立新宮高校
星野源の「恋」で盛り上がる
2021年06月17日
20 増加する還付金詐欺に注意を
 高齢者見守り隊が啓発活動  (紀宝町 )

 紀宝町の高齢者地域見守り隊(小田原徳子代表)は15日、同町鵜殿の主婦の店などで啓発活動を実施し、特殊詐欺防止のチラシやウエットティッシュを配布した。

 特殊詐欺から高齢者を守ろうと毎月1回、啓発活動を展開。奇数月は紀宝警察署と合同で取り組んでいる。今月は主婦の店と鵜殿郵便局、相野谷郵便局、JA伊勢紀宝支店、成川交番前で活動した。

 配布したチラシは「またまた増えてきています!還付金詐欺!」と題し、詐欺の事例や注意点などを記載した。還付金詐欺は、役所職員などを名乗る者から「介護保険料の払戻金がある」などと電話があり、現金自動預払機(ATM)を操作させ、被害者の口座から犯人の口座に送金させる手口。

 還付金の受け取りには、書類での手続きが必須で、ATMで返還することはなく「ATMへ誘導された場合は詐欺です。相手にしないで電話を切りましょう」と呼び掛けた。

 最近では「振り込むために必要だ」「そのカードは古いので新しい物に変更しないといけない」などと、キャッシュカードを取りに来る手口も増えているという。

 町内では紀宝警察署(電話0735・33・0110)、役場産業振興課(電話0735・33・0336)、町地域包括支援センター(電話0735・33・0175)で相談を受け付けている。

(2021年6月17日付紙面より)

啓発活動に取り組む高齢者地域見守り隊=15日、紀宝町鵜殿の主婦の店
2021年06月17日
21 木製の棚で整理整頓
 神倉小学校で木工授業  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長、児童426人)の6年生72人は15日、図画工作の授業でロッカーを整理整頓するための木製棚を手作りした。地域住民の有志も協力し、体育館にカンカンと威勢のいい金づちの音を響かせた。

 高学年がランドセルを収納するロッカーには内側に棚がなく、中が乱雑になりがちだったことから教職員が企画。木に触れ、物作りを体験する図画工作の一環として実施した。

 材料の板とくぎ、金づち、くぎ抜きなどを受け取った児童は、コの字型に組まれた見本を基に、それぞれに手順を考えながら製作を開始。くぎが側面から飛び出したり、角がずれたりする失敗をしながらも、地域住民有志から「くぎの根元を打つイメージで金づちを振り下ろして」「横板の間に渡して上の板を安定させるといい」などとアドバイスを受けて全員が無事に完成させた。

 ヤスリで角を整えた後に早速教室のロッカーに設置し、教科書やノート、手提げかばんをきれいに収納した。

 高野湖葵(みずき)君は「くぎを打つのは簡単だったけれど、板の横側をヤスリで整えるのがちょっと大変だった」と話していた。

(2021年6月17日付紙面より)

棚を組み立てる児童=15日、新宮市立神倉小学校
棚をロッカーに設置
2021年06月17日
22 串本、新宮が関西大会へ 県小学生サッカー選手権和歌山県大会 
2021年06月17日
23 ササユリが満開に  古座川町  
2021年06月17日
24 議会選出監査委員の選任に同意  串本町議会  
2021年06月17日
25 教育委員会委員2人任命に同意  串本町議会  
2021年06月17日
26 当局上程した33案件を審議  串本町議会第2回定例会始まる  
2021年06月17日
27 初日に4人が登壇  新宮市議会一般質問①  
2021年06月17日
28 獣害防止のネットも設置  サツマイモの苗植え  (宇久井海と森の自然塾 )
2021年06月17日
29 ごみはどこへ行くの?  王子ヶ浜小4年が社会見学  (新宮市 )
2021年06月17日
30 ジャンボタニシを駆除  8月末の稲刈りを楽しみに  (神内小 )
2021年06月17日
31 高台移転地で造成進む  鵜殿保育所の建設工事  (紀宝町 )
2021年06月17日
32 お悔やみ情報
  
2021年06月15日
33 移転に向け有志ら協力
 ボランティアによる作業進む  (新宮市立図書館 )

 休館中の新宮市立図書館(同市井の沢)では現在、10月3日(日)開館予定の「丹鶴ホール」への図書館移転に向け、ボランティア有志による本の整理や除籍作業などが進められている。12日の作業には中学生を含む8人のボランティアが参加。紙芝居約450冊のシール剝がしやエタノールを使用した汚れ取り、消毒作業に取り組んだ。

 移転に伴い、先月20日から休館となっている同図書館。本や資料の整理、配架などを行うボランティアを募ったところ、市内を中心に那智勝浦町、紀宝町、田辺市本宮町から43人が参加。24人の登録ボランティアと力を合わせ、総勢67人で作業に当たっている。

 この日、初めて作業に参加した新宮市立緑丘中3年の堅田裕奈さん、杉本彩莉さん、大網咲弥花さん、西柚香さんは仲良し4人組。「(移転ボランティアには)4人で申し込んだ。日頃からボランティア活動には興味を持っている。人の役に立てることがうれしい」と声をそろえ、和気あいあいと作業に当たった。

 同中学校の近隣にあり生徒らからの親しみも深かった同図書館。4人も本の借覧や勉強などで利用する機会も多く「本は好きです。漫画も」と笑顔を見せつつ「開いていないと暗いと思うしさみしく感じますね」。

 図書館長兼ねる栗林圭一・文化振興課長は「多くの人にボランティアに協力していただきありがたい限り。愛されてきた施設だと感じる。われわれも新図書館移転に向けて頑張っていきたい」と話した。

 今後は本のラベル剝がし・貼付、除籍作業などに加え、郷土資料のカバー掛けなども含めた資料の整理、本の箱詰め作業、新図書館での配架作業なども進められる。

 「丹鶴ホール」は今月末の建物完成、7月の施設竣工(しゅんこう)を経て開館準備期間に入る。新図書館には備品搬入後、8月半ばから9月にかけて本の搬入を行っていく予定としている。

(2021年6月15日付紙面より)

紙芝居の汚れ取り作業などを行うボランティアメンバー=12日、新宮市井の沢
2021年06月15日
34 中高生のボラグループ誕生
 “笑顔”を意味する「るれいる」  (紀宝町 )

 紀宝町初の中高生ボランティアグループ「東紀州学生ボランティア『るれいる』」が誕生した。同町立矢渕中学校の6人と県立木本高校の10人で発足し、毎月1回開かれる「ふれあい子ども食堂」でボランティア活動に励んでいる。

 昨年12月から今年1月にかけて、町福祉センターで開催された初級手話教室に参加した中高生5人が「ボランティアがしたい」と、町社会福祉協議会に相談して実現した。

 矢渕中は市川咲紗さん(3年)、木本高校はJRC部部長で姉の芹さん(3年)が中心になって仲間を集めた。

 「るれいる」はスペイン語で「笑う」を意味する。コロナ禍で活動の場がないとの意見があり、いずれも町社協が運営する子ども食堂と駄菓子屋でボランティアすることを決めた。

 12日は両会場の設営、受付、案内、駄菓子屋のお店番などを手伝った。咲紗さんは「いろいろな人と触れ合うことができて楽しかった」と語った。

 代表で木本高校3年の藤本将太君は「新型コロナウイルスの影響で部活動が制限され、地域の人と交流したり、ボランティアする経験がなかった。子ども食堂でボランティア体験ができて、みんな生き生きしている。これからも手伝っていきたい。同じ世代の人たちに気軽に参加してほしい」と話している。

 今後は、夏休み中に小学生の宿題を手伝う「宿題を終わらせよう会」や、地域住民と交流できる活動を企画しているという。

(2021年6月15日付紙面より)

ボランティアグループ「るれいる」のメンバー=12日、紀宝町鵜殿(撮影時のみマスクを外してもらいました)
ふれあい子ども食堂を手伝うメンバー
2021年06月15日
35 苗植えつつキャンプ体験
 主催事業で親子3組7人  (潮岬青少年の家 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)が12、13の2日間、主催事業「FarmingCamp」を実施。親子3組7人が畑作りやサツマイモの苗植えを体験しながらテント泊に親しんだ。

 前年度まで施設泊で実施していたサツマイモの苗植えと近年流行の勢いが増すアウトドアレジャーを絡めた新興の宿泊型体験プログラム。コロナ禍を考慮して事前の告知を県民の友のみにして参加者を抑えている状況もあり、前述の規模で初の実施を迎える形となった。

 オリエンテーション後、集いの広場で組ごとにテントを組み立てて固定。引き続き正門そばで借りている畑へ移動し、畝立てやマルチ張りといった作業をこなしてサツマイモの苗を植え込んだ。

 4種類のサツマイモを育てる形が長らく定着しているが、今年は苗の流通が鈍く入手できた紅あずまと紅はるかの苗各110本を数より大きさ重視の縦植え(畝に斜め下方向の穴を開けて差し込む植え方)で栽培開始。収穫は11月初旬ごろと見込み、芋掘りを体験プログラムに組み込んだ主催事業を計画し、改めて参加を募るという。

 従来はサツマイモの苗植えと併せて他の作物の収穫体験もしていたが、今回はアウトドアレジャー体験に変更となり初日夜半はバーベキュー、2日目午前はカートンドッグ作りなどに挑戦した。この事業を主導した同家スタッフの中村槙也さんは、興味はあっても始めるのが難しいキャンプにとっつきやすくするきっかけを提供できればと願いながら、親子3組の挑戦を支えていた。

(2021年6月15日付紙面より)

畝立てやマルチ張りをこなした後、サツマイモの苗を縦植え=12日、串本町潮岬
2021年06月15日
36 自然に感謝し疫病沈静願う
 熊野那智大社で紫陽花祭  

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、梅雨の時季の無病息災を願うと共に、自然の恵みへの感謝をささげる「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。アジサイの小枝を手にした巫女(みこ)が神楽「豊栄の舞」を奉納。新型コロナウイルスの早期終息などを願った。

 雨にぬれ、微妙に色変わりして咲くアジサイは、万葉の昔から日本人の心を慰めてきた花。1960年ごろより境内で栽培を始めた同大社のアジサイは、鹿などによる食害を乗り越え、現在はガクアジサイやヤマアジサイ、タマアジサイなど10数種類約2000株が自生している。同大社の「紫陽花園」は例年、祭後に一般開放されるが、今年は開花が早かったため、今月1日から開放されている。

 祭はアジサイが境内のあちこちに咲き競うこの時季に斎行される恒例の神事。無病息災や自然への感謝を託したアジサイが神前に供えられる。

 新型コロナの影響で、昨年に引き続き例年のにぎわいはなかったが、参拝者らは境内のアジサイを楽しみつつ、神事の様子を見守っていた。

 「自然への感謝や梅雨時季の無病息災と共に、国民の繁栄や新型コロナの一日も早い沈静を祈願した」と祝詞に込めた思いを話す男成宮司。

 「いまだコロナ禍による厳しい状況は続いている。こんな中だからこそ、アジサイの美しい花を愛(め)でて心を癒やされていただければ」と話していた。

 「紫陽花園」は大鳥居下の階段を降りた参道横。今月30日(水)までで、開放時間は午前8時30分~午後3時30分。

(2021年6月15日付紙面より)

アジサイの小枝を手にした巫女らが「豊栄の舞」を奉納=14日、熊野那智大社
2021年06月15日
37 ホタルの光り方など学ぶ  守る会による出前授業  (成川小 )
2021年06月15日
38 子どもたちを大切に  三教組紀南支部が定期大会  
2021年06月15日
39 最後の集団接種会場、予約開始  高齢者対象新型コロナワクチン  (新宮市 )
2021年06月15日
40 コロナで対前年38%減  観光客の動態を報告  (那智勝浦町 )
2021年06月15日
41 清らかに香るシタキソウ  宇久井ビジターで満開  (那智勝浦町 )
2021年06月15日
42 命の大切さ学ぶ  くろしお児童館「小さな生き物探し」  (新宮市 )
2021年06月15日
43 人権学習&パステルアート  中央児童館で保護者向けに  (新宮市 )
2021年06月15日
44 一般会計補正予算案  <第1号>の主な事業  (串本町 )
2021年06月15日
45 色別目標掲げて競い合う  高池小学校で春季運動会  (古座川町 )
2021年06月12日
46 「さがせ!ミック」 田中千鶴見さんが絵本に 

 「でも、ぼくはまけない。くるしんでいる人をもっと早く見つけられるようがんばる」。10年前の紀伊半島大水害時に那智勝浦町で災害救助犬として活躍したミック。2014年1月に永眠したが、その姿は絵本「災害救助犬ものがたり『さがせ!ミック』」で生き続けている。

 絵本の作者は、紀宝町井田の田中千鶴見(ちづみ)さん(80)。過酷な状況の中で行方不明者を捜索した災害救助犬への敬意と感謝を込め、3年がかりで描き上げた。

 「ミックは警察犬として活動し、災害救助犬の訓練も受けていた。子どもの頃からハンサムで、穏やかな性格。立派な犬だった」。飼い主で訓練士の瀧本美鈴さんを通じてミックに出会ったのは水害前だった。

 ミックはNPO法人和歌山災害救助犬協会認定の災害救助犬で県警察本部嘱託警察犬でもあった。厳しい訓練を乗り越え、東日本大震災や紀伊半島大水害などの災害現場で活躍し、警察犬としても優秀な能力を発揮してきた。

 絵本にはミックの生い立ちから警察犬、災害救助犬として成長し、現場で活躍する姿が描かれている。水害時には土砂や流木で埋まった林の中を捜索し、多くの人を見つけた。

 「かあさん、ぼくはがんばるよ。だって、ぼくは災害救助犬ミックだもの」。最後のページにはミックと瀧本さんの深い絆を映し出した。

 本紙が発行した特別報道写真集など、当時の写真や映像を参考にしたという田中さん。「災害を繰り返してほしくないが、起こったときは災害救助犬が重要な役割を果たすことを多くの人に知ってもらいたい。絵本は幅広い世代の人たちに読んでほしい」と口にした。

 絵本にも登場した瀧本さんは「田中さんは救助犬の応援をしてくれている方。ミックの頑張りが認められてうれしい。絵本を通じて、災害時に全国で活躍する犬や人がいることを知っていただける機会になれば」と話している。

 絵本は新宮市佐野の「スーパーセンターWAY南紀店」で14日(月)から販売される。価格は1540円(税込み)。インターネット通販でも購入できるという。

(2021年6月12日付紙面より)

絵本を描いた田中千鶴見さん=10日、紀宝町井田
災害救助犬ものがたり「さがせ!ミック」
2021年06月12日
47 会員が小狗子峠を整備
 なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )

 「なちかつ古道を守る会」は9日、那智勝浦町宇久井地区と狗子ノ川地区に位置する熊野古道「小狗子(こくじ)峠」入り口周辺の補修などを行った。会員10人が参加し、イノシシによる掘り起こしや雨などで崩れた部分を直した。

 小狗子峠はゆるやかな石畳の道や付近にある屋敷跡が有名な古道だ。今回は入り口付近に流れる小川周辺の石積みが獣害などにより崩れ、川内にも石が散乱。そのほか、水を流す溝部分にも土砂が堆積していたことから、作業に至ったという。

 会員は溝部分の土砂を除き、U字溝を埋め込んだほか、石積みの補修や草刈りなどの整備に取り組んだ。

 これまで代表を務めていた太田耕二さんに代わってこのほど、会長に就任した地庵(じあん)晋司さんは「小狗子峠を観光資源にすることが最終目的。今後も会員一同で整備を継続してきれいにしていきたい」と語った。

(2021年6月12日付紙面より)

なちかつ古道を守る会の皆さん=9日、那智勝浦町の小狗子峠入り口付近
古道整備に汗を流した
2021年06月12日
48 小・中の教職員が交流
 城南中と王子ヶ浜小が研修会  (新宮市 )

 新宮市立城南中学校(吉田元紀校長)で9日、王子ヶ浜小学校(谷口幸生校長)と合同の研修会が開かれた。小中の教職員約50人が参加し、全体会・分科会を通じて互いの教育活動に関する情報を共有した。

 王子ヶ浜小に通う児童のほとんどが城南中学校に進学することから、9年間を見通した教育活動を展開するため、両校教職員の連携を強化することが目的。例年3回実施しているが、新型コロナウイルス感染症対策の観点から公開授業は中止している。

 全体会で自己紹介をした後▽学力向上▽人権・防災▽生徒指導―の3部会に分かれて両校の取り組みを共有。人権・防災部会では、差別や虐待のない温かな社会づくりに向けて城南中学校が独自に取り組む「エンジリボン活動」について発言があった他、「小中共にSNS(会員制交流サイト)トラブルへの対応が問題となっている。教職員から働き掛けるだけでなく、児童・生徒主体のルール作りも必要では」「新型コロナ感染拡大で、防災教育や避難訓練の実施にも影響が出ている」といった課題も挙げられた。

 吉田校長は「前年度熊野川中学校に勤めていた時、地域の方から『小学校の子、中学校の子ではなく、熊野川の子どもとして見ている』と言われ、はっとさせられた。同じ地域にある学校として、同じ方向を向いて教育活動をしていきたい」と話していた。

(2021年6月12日付紙面より)

教職員が合同で研修に取り組む=9日、新宮市立城南中学校
2021年06月12日
49 「これが和歌山」味わって
 サブレがプレミア和歌山認定  (第二なぎの木園 )

 新宮市新宮の障害者福祉事業所「第二なぎの木園」(社会福祉法人熊野緑会、大前裕一理事長)が製造するサブレ「THIS IS WAKAYAMA SABLE」がこのほど、プレミア和歌山に認定された。サブレブランドの立ち上げ当時から製造に関わる利用者の一人、尾地裕也さん(24)は「認定いただいてうれしい限り。もっと多くの人に食べてもらいたい」と笑顔を見せる。

 同施設は、利用者の工賃向上や生きがいづくりなどを目的に2019年10月、民間専門家チームのサポートにより、サブレ専門ブランド「なぎのは」を設立。

 「和歌山を代表するお菓子になれば」との思いを込め、商品を「THIS IS WAKAYAMA SABLE」と命名。▽湯浅角長のしょうゆ▽那智勝浦天満牧場の牛乳▽那智勝浦両谷園の無農薬緑茶▽南高梅▽有田みかん―を使用するなど「オール和歌山」にこだわった商品作りを進めてきた。

 商品には「障害のある人が地域を支える存在になれば」といった願いも込められており、商品展開のプロセスでは、利用者のプロ意識の醸成や仕事を成し遂げることの喜びや楽しみを体験する場の提供を目指すと共に、職員が利用者の目標達成のために一緒に考えながら挑戦していく過程を重要視している。

 約1年8カ月前の立ち上げ以降、増設した製菓工房で利用者、職員共に試行錯誤を重ねて商品作りにまい進してきた。同施設職業指導員の西芙味さんは「製造過程で使用する機械の扱いなどにも苦労した。今では用意から片付けまで、全て利用者さんたちがやってくれています」。現在は利用者15人が製造に当たっている。

 利用者と職員一丸となった取り組みが実を結び、商品は翌月に開催された「第11回スウィーツ甲子園」(兵庫県主催)で見事グランプリを受賞。製造量との兼ね合いを図りながらの販路拡大に向けた開拓に乗り出した矢先、新型コロナウイルス感染症の波が当地域にも押し寄せ、商品を扱っていた道の駅や各施設の休業などに伴い注文が激減。

 認定はそんな状況下における朗報だった。「注文が減り、利用者さんのモチベーションも下がる中で励みになったと思います。素材にこだわり『これが和歌山です』と銘打った自信作。そのことが認められたのはありがたいこと」と西さん。

 「県外にも販路を拡大していければ。もっと多くの人に『和歌山の味』を知ってもらいたい」と、コロナ終息後を見据えつつ語った。

 同商品は、10個入り1080円(税込)、5枚入り594円(税込)で道の駅やイオン新宮店など県内約30カ所で販売している。

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■プレミア和歌山

 安全・安心を基本に、幅広い分野で優れた県産品を「和歌山らしさ」「和歌山ならでは」の視点で認定・推奨する制度。

(2021年6月12日付紙面より)

認定を喜ぶ尾地裕也さん=10日、新宮市の第二なぎの木園
2021年06月12日
50 県制し、奥田・岡﨑組が全国へ
 県高校総体卓球競技で活躍  (新宮高校 )
2021年06月12日
51 問山裕海さん近畿へ進出  陸上部2人が県予選入賞  (串本古座高校 )
2021年06月12日
52 こども園新園舎など肉付け  一般会計補正予算案を発表  (串本町 )
2021年06月12日
53 税金の意義や必要性を学ぶ  6年生対象の租税教室  (神内小 )
2021年06月12日
54 国体3選手が健闘誓う  西田町長を表敬訪問  (紀宝町 )
2021年06月12日
55 ヒメボタル、黄金色の光放つ  森の中が幻想的な雰囲気に  
2021年06月12日
56 定数10に11陣営出席  太地町議選立候補予定者説明会  
2021年06月12日
57 お悔やみ情報