ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:53件の記事がありました
【検索ステータス】 
2021年03月18日
1 「乳ガンと闘うおかあちゃん」
 「よむよむ」がん早期検診啓発  (那智勝浦町 )

 「自分のために少し時間をつくってみてください。そして検診を受けてください。自分は大丈夫と、私みたいにならないでください」―。那智勝浦町絵本の会「よむよむ」では現在、「『負けないで! 乳ガンと闘うおかあちゃん』~今、伝えたくて~」を題目に、がんの早期検診を呼び掛ける取り組みを展開中。那智勝浦町立図書館において、会員の丸亀聡美さん(51)の闘病体験を基にしたリーフレットをがん関係書籍のリストと共に、手作りのエコバッグに入れて配布している。

 同会は本年度、読み聞かせの他に▽SDGs(エスディージーズ=持続可能な開発目標)を絵本からとらえて紹介▽地域の産業を伝える―などの事業を展開。おはなし会と併せたエコバッグ工作などを通してSDGsの考えを広く周知するための活動も行った。

 このたびの企画は、コロナ禍において「できるかぎり」可能な形で「今、何ができるか」を模索し、同図書館と話し合いを重ねて計画。「令和2年度花王ハートポケット倶楽部地域助成事業」の支援を得ている。

 丸亀さんは現在、夫、長女、次男との4人で同町市野々に在住している。初めて乳がん検診を受けたのが40歳の時。多忙な日々を送る中で生来の病院嫌いも手伝って、それ以降検診を受けることはなかった。

 胸にしこりを感じたのが48歳の頃。長女の後押しもあり、病院でマンモグラフィー検査を受けた。結果、ステージ3の乳がんが発覚。摘出手術、抗がん剤治療を経て現在は検診のために2カ月に1度病院を訪れ、ホルモン治療を行っているという。

 「頭が真っ白になって泣きたくないのに涙があふれた」。がんが判明した時の心境をそう振り返りながらも「がん=死というイメージ。家族も泣いていた。でも奮い立たせました。『私は絶対に死なない』と」。

 抗がん剤治療では、受けた人しか分からない苦しみを味わった。「髪の毛が抜けたことはあまり気にならなかった。手間が掛からず、似合っていましたから」と笑顔を見せる。

 2カ月に1度、新宮市立医療センターで開催されている、がん患者と経験者、がん患者の家族を対象にした集い「ひまわりの会」に参加し、思いや心境を共有できたことも貴重な体験だと話す。同会を立ち上げたのは丸亀さんの同級生。長い闘病の末亡くなったという。現在は丸亀さんが遺志を引き継ぎ、代表を務めている。

 小学生に対する読み聞かせの他、2018年12月にはミニサロンを開催。丸亀さんは「初めて読んだ時衝撃を受けた。思いがよみがえり、涙が出た」という絵本「はなちゃんのみそ汁」(作者:安武信吾・千恵・はな)の読み聞かせを行った。「がんが見つかったのは長女のおかげ。読み聞かせや啓発を通して、子どもたちから『お母さん、検診に行こうね』と言ってあげてほしい。早めの検診が命を助け、家族を守ることにつながる。誰にも同じ思いはしてほしくない。リーフレットを通して何かを感じていただけたら」。19歳の長女は現在、医療従事者を目指し看護学校で学びを深めているという。

 リーフレットやエコバッグは「会員みんなのあふれる思いが多くの人に届けば」との気持ちを込め、会員らが30セットを手作りした。同図書館で配布されるほか、5セットが町福祉課健康対策係に託されている。「はなちゃんのみそ汁」を含めた、がん関係書籍の展示は今月31日(水)まで。「サンキュー(ありがとう)」の思いを託し、39冊を展示している。

(2021年3月18日付紙面より)

那智勝浦町立図書館でがん関係書籍を展示中。中央が丸亀聡美さん=14日、那智勝浦町
手作りのエコバッグとリーフレット
2021年03月18日
2 対策講じ2年ぶり実施 吹奏楽部が第10回定演 (串本古座高校)

 県立串本古座高校の吹奏楽部(仁木愛里部長、部員5人)が14日、第一体育館で第10回定期演奏会を実施した。コロナ禍の情勢を踏まえて今回は一般公開を控え、生徒や教職員、保護者など同部が感染症予防対策を講じて許容した40人が見守る中で活動の集大成を披露した。

 前年度は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う臨時休校で実施できなかった定演。本年度も実施の有無で悩んだが、対策をしてでも活動したいという思いに至り実施を決めた。

 部員は12月下旬の県アンサンブルコンテスト紀南地区大会を経て、1月から定演に向けた練習に集中。引退した3年生部員も時間が許す範囲で練習をし、賛助出演のOBOGらは月1、2回の交流と自主練習で同部と息を合わせたという。

 第10回のテーマは「高山流水~Good Bye COVID―19~」で、3部構成でアンコール曲を含め18曲を披露。各部とも冒頭を合同演奏とし、以降第1部は本年度一緒に活動した1~3年生7人と漁崎祐顧問の計8人で流行歌5曲、第2部は現役部員5人で県アンサンブルコンテストでの発表曲・打楽器五重奏「Lost Crystal」を含む4曲を奏でた。第3部は全7曲とも合同演奏で、体を揺さぶりながらの演奏やソロ演奏などの演出を織り交ぜて場を盛り上げた。

 本年度は夏の大会や紀南吹奏楽の集いなどが中止となり、唯一大規模に取り組めたのは紀の国わかやま総合文化祭2021プレ大会の7校合同演奏のみ。この日の定演は17人の賛助出演により、漁崎顧問を指揮者とする24人組で演奏する機会を得た。

 仁木部長(2年)は「練習の方が上手にできたなと思ったところもあったけど、この人数で互いに補い合って自分の中では最高の演奏ができたと思う。これから部員が増えるのか減るのか分からないけれど、新しいメンバーになっても力を合わせて頑張っていきたい」とコメント。「1年前はコロナで定期演奏会を断念せざるを得なかったけど、今年は皆さんのおかげで開催できて良かったです」と周囲の支えに感謝した。

(2021年3月18日付紙面より)

2年ぶりの実施となった吹奏楽部の定期演奏会=14日、県立串本古座高校
本年度一緒に活動した1~3年生7人と漁崎祐顧問の計8人で楽曲を演奏
2021年03月18日
3 土砂災害への取り組み学ぶ
 宇久井中1年が校外学習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長、生徒62人)の1年生27人は16日、校外学習で同町市野々にある和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)を訪れ、土砂災害から命を守る取り組みについて学んだ。

 土砂災害について知り、防災意識の向上や非常時の行動について考えてもらうことが目的。昨年12月に同校で行われた防災学習プログラムで同センターが講話したことがきっかけとなり、さらに詳しく学習してもらおうと実施した。

 同センターの筒井和男さんは、県内で行われているソフト・ハード両面の土砂災害対策について解説。地滑りを防止するために地下水を排出する横ボーリング工や地面にくいを打ち込むアンカー工などの方法が取られていると話した。模型を使った実験では、流木や巨石を含む大量の土砂を2段構えの砂防堰堤が受け止める様子を見せた。

 高さ14・5㍍、長さ125㍍の鳴子谷川1号堰堤の見学もあり、紀伊半島大水害発生当時の那智川周辺の写真を見ながら土石流の恐ろしさを体感した。

 亀井星空(きらら)さんは「みなさんが教えてくださったことを参考に、災害から避難できるように事前に情報を集め、行動することが大切だと分かった」と述べ、センター職員に感謝を伝えた。

(2021年3月18日付紙面より)

模型で土石流を再現=16日、那智勝浦町の土砂災害啓発センター
「鳴子谷川1号堰堤」を見学
2021年03月18日
4 ワクチン接種詐欺に注意
 高齢者見守り隊が啓発活動  (紀宝町 )

 紀宝町の高齢者地域見守り隊(小田原徳子代表)は、同町鵜殿の主婦の店で15日、紀宝警察署と合同の啓発活動を実施。参加者15人が来店者に新型コロナウイルスワクチンに便乗した詐欺の手口や対策などを掲載したチラシやウエットティッシュを配布した。

 特殊詐欺から高齢者を守ろうと毎月1回、啓発活動を展開。奇数月は紀宝警察署と合同で取り組んでいる。同署によると、昨年は三重県内で122件(前年度比30件増)の特殊詐欺が発生し、被害総額が4億2820万円(同2億8590万円増)で架空請求が68%を占めている。今年2月末現在では17件発生し、被害総額が2540万円(同2110万円減)。還付金、架空請求、キャッシュカードの各種詐欺の傾向が見られるという。

 見守り隊が配布したチラシは「新型コロナワクチンが接種できる。後日全額返金されるので10万円を振り込むように」との不審な電話がかかってきた、といった事例を記し「接種を受ける際の費用は全額公費です」などと紹介した。

 小田原代表は「最近は全国でさまざまな特殊詐欺が発生しているので注意していただきたい。一人で悩まずに周りの方々に相談してほしい」と語った。

 新型コロナワクチン詐欺に関する相談は、独立行政法人国民生活センターの消費者ホットライン(電話0120・797・188)で受け付けている。

(2021年3月18日付紙面より)

合同啓発に取り組む高齢者地域見守り隊=15日、紀宝町鵜殿の主婦の店
2021年03月18日
5 鈴木・湊組らが優勝
 第35回勝浦バドミントン大会  
2021年03月18日
6 優勝は人見義昭さん
 グラウンドゴルフ「春季大会」  (ニュータウン友愛クラブ )
2021年03月18日
7 砂浜に張ったネット撤去  橋杭園地で観光関係者ら  (串本町 )
2021年03月18日
8 令和3年第1回定例会一般質問①  古座川町議会  
2021年03月18日
9 和歌山県警春の人事異動(警部級)   
2021年03月18日
10 長年の功績たたえ  和歌山県消防功労者を発表  
2021年03月18日
11 一人でかけっこできるかな  ちびっこくらぶが運動会  (新宮市 )
2021年03月18日
12 球技通じて親睦深める  新宮高校でクラスマッチ  
2021年03月18日
13 紀和路のクマノザクラ満開に  美しさで見物客魅了  (熊野市 )
2021年03月18日
14 4月下旬にワクチン到着予定  紀宝町議会一般質問①  
2021年03月18日
15 「紀の宝プレミアム商品券」第2弾  5月中旬から発行する予定  (紀宝町 )
2021年03月18日
16 トサノミツバツツジの花  新宮市の千穂ヶ峰に  
2021年03月18日
17 お悔やみ情報
  
2021年03月11日
18 第7勝丸が早めの出港
 調査や商業捕鯨に向かう  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の捕鯨船「第7勝丸」(32㌧、竹内隆士船長、乗組員5人)が9日正午、クジラの生態調査と商業捕鯨を行うために昨年より約1カ月早く太地漁港を出港した。船員の家族や関係者ら20人が駆け付け、無事を祈りながら見送った。

 今回の調査は日本鯨類研究所が日本小型捕鯨協会(貝良文会長)に依頼し、所属する同町や宮城、千葉県の船4隻が東北沖などで調査するもの。第7勝丸は青森県沖で行う。

 各船が役割分担する調査内容は15日(月)から29日(月)までの間、▽目視▽DNA検査のため肉片を採取▽衛星標識を装着し個体の位置情報を確認する―などで、クジラの生態や回遊場所(生息域)を科学的に調査する。

 昨年は国が定める漁獲枠132頭(母船分を含む)より少ない95頭だった。同漁協によると、海水温の上昇などが昨年の捕獲頭数に影響したと推測しているという。調査終了後は4月3日(土)から商業捕鯨を開始する見込み。

 勝丸は6日未明に出港したが、海の状態が悪かったことや船内設備の不具合などから安全を考慮しすぐに帰港した。その後も前述の理由などから数日出港を見送りこの日となった。

 6日時点で同漁協専務理事で同協会の貝会長は「昨年は新型コロナウイルスの影響で鯨肉の単価がかなり落ちたが、秋ごろには持ち直した。今年は挽回できれば」。

 調査や商業捕鯨については「海水温が上がると数年間は続くため、心配もある。しかし、今回の調査は商業捕鯨前に科学的に調査してくれるのでクジラの位置が分かりありがたい。目標は今年最大漁獲枠の134頭」と話していた。

 出港を見送った同漁協の〆谷(しめたに)和豊参事は「安全に調査が済み、無事に操業を終えることが第一。その上で大漁を願っています」と語った。

 竹内船長は「今年もいつもと変わらず、安全第一で実施したい。今回はもっと早く出港したかったが天候も悪かった。ターゲットはミンククジラ。今年は定められた頭数を全て捕獲したい」と語った。

(2021年3月11日付紙面より)

家族らが第7勝丸を見送った=9日正午、太地漁港
2021年03月11日
19 新型コロナについて学ぶ
 地域支え合いにかかる勉強会  (新宮市 )

 新宮市と市社会福祉協議会は9日、同市野田の市福祉センターで「地域支え合いにかかる勉強会」を開いた。市内の民生委員や福祉委員ら約50人が参加。東牟婁振興局健康福祉部保健課保健グループ主査の中住公泰さんが「新型コロナウイルスについて」と題して講話した。

 勉強会は昨年に開催された地域支え合いフォーラム「みんなでつくろう!わがらのまち~しんぐうで暮らし続けるために今できること~」を基に、新型コロナウイルスの影響で各地区が抱いている問題や、この先どのような支えや助け合いの活動ができるかなどの意見を出し合う機会の場を設けようと実施。当初は1月の開催を予定していたが、新宮保健所管内での感染が確認されたことから延期となっていた。

 同フォーラムは地域に必要な支え合いについて理解を深めることを目的に行われ、市では「住み慣れた地域で生き生きと暮らしたい」という市民の思いを実現するため、地域包括システムの構築を目指している。

 講話で中住さんは「新型コロナウイルスにかかっても多くの人が軽症で回復していくが、20%は肺炎や人工呼吸器を使用するなどの重症化につながっている。初期症状は風邪やインフルエンザと区別がつかず、最大2週間ほど潜伏している」と説明。30代と比較した場合の各年代の重症化率を紹介し、年齢が増すごとに症状が悪化しやすい傾向を解説した。

 感染リスクについては「3密」「大声で話す」といった条件で高くなっており、接待を伴う飲食店においてクラスターが発生していると述べ、「飲食を伴う懇談会」「大人数や長時間に及ぶ飲食」「居場所の切り替わり」など、五つの場面を挙げた。

 対策として中住さんは、みんなが分かっていることとし▽身体的距離の確保(ソーシャルディスタンス)▽マスクの着用▽手洗い▽換気▽消毒▽体調不良時には早期に受診―を呼び掛けていた。

(2021年3月11日付紙面より)

約50人が聴講した=9日、新宮市野田の市福祉センター
中住公泰さん
2021年03月11日
20 町内2校の作品が奨励賞に
 ふるさとわかやま学習大賞  (串本町 )

 本年度ふるさとわかやま学習大賞に作品を応募した串本町立田原小学校(野端則久校長)と同町立西向中学校(山下哲治校長)がともに奨励賞を受賞した。両校とも8日の集会で関係する児童生徒への表彰状伝達をし、学校を挙げて喜びを分かち合った。

 この表彰は、県教育委員会がふるさとへの興味や関心を深め、郷土愛を育む目的で県内の小学校~高校やこの幅に相当する学校の児童生徒グループを対象に年次実施。地域の自然や文化、歴史や先人などを学んだ成果を▽模造紙ポスター▽模造紙新聞▽リーフレット▽パンフレット▽動画―といった各部門で受け付け、大賞は各部門から1点、奨励賞は全部門から計10点を選出して表彰している。

 田原小は5、6年生5人が校区内で大きな話題になっている民間小型ロケット発射場に関心を持ち宇宙関係技術について調べた成果を、規定サイズ(788㍉×1091㍉)の模造紙ポスター作品「宇宙に飛び出せ!田原ロケット!!」を制作。国産のロケットや人工衛星、国際宇宙ステーションや同発射場「スペースポート紀伊」の情報をぎゅっと詰め込み、ポスターだが扉をつけ開くと解説が出てくるなどの工夫も加え、5人それぞれの感想も添えた内容となっている。

 西向中は3年生10人が前年度に国語科の授業の一環で取り組んだがコロナ禍に伴う臨時休校で発表の機会を失ってしまった調べ学習の成果を基にし、仕切り直して本年度に制作したA4サイズ14㌻構成のパンフレット作品「ミニタウン情報誌『あんね~よ』」を応募。九龍島(くろしま)や鯛島、神野川・地主神社や少女峰、校区内の産品であるヒジキやポンカンについて調べた事柄をまとめた内容となっている。

 同町関係では過去、2009(平成21)年度に養春小の児童作品(ヒジキ学習)が奨励賞、12(平成24)年度に西向小の児童作品(ふるさと再発見学習)が大賞に選ばれた経緯があり、今回は8年ぶりの受賞となる。

(2021年3月11日付紙面より)

作品「宇宙に飛び出せ!田原ロケット!!」と制作した5、6年生=8日、串本町立田原小学校
作品「ミニタウン情報誌『あんね~よ』」と制作した3年生=8日、串本町立西向中学校
2021年03月11日
21 クマノザクラを紹介
 リーフレット1万部を作製  

 日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)は、クマノザクラを紹介するリーフレットを1万部作製し、会員と新宮市、那智勝浦町、紀宝町、御浜町、熊野市、上北山村など和歌山、三重、奈良の3県各市町村に配布した。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018(平成30)年に新しく公表された野生種。紀伊半島南部の3県に分布し、早咲きで花が美しいことから、観賞用の利用が期待されている。

 花は一つの花芽に2個つき、花柄が比較的短く無毛。花弁は白~淡紅色で、先端が濃くなることもある。葉は葉身が卵形で幅が18~36㍉と細長く、葉緑の鋸歯(きょし)が粗く、葉面裏が淡緑色。これらを含む多くの特徴を観察することによって、クマノザクラの正確な同定ができるという。

 リーフレットはカラー刷りで、薄ピンク色で花びらを表現し、「熊野から始まる春」と題した。見開きで3県の観察ポイントを地図や写真で紹介し、分布地、花と葉の特徴、保全なども掲載した。

 同会ではクマノザクラの利活用や保全活動を目指し、2月に発足。本年度はリーフレット作製、ホームページ(https://www.kumanozakura.jp/)開設のほか、観察会や講習会、講座の開催などを計画している。

(2021年3月11日付紙面より)

日本クマノザクラの会が作製したリーフレット
2021年03月11日
22 希望を胸に母校を巣立つ  公立中学校で卒業式  (新宮市、那智勝浦町、太地町 )
2021年03月11日
23 初日に3人が登壇  新宮市議会一般質問①  
2021年03月11日
24 当初予算など42議案を審議  那智勝浦町議会3月定例会開会  
2021年03月11日
25 ヨウコウザクラが見頃に  ピーアップシングウ  (新宮市 )
2021年03月11日
26 堀順一郎町長諸報告①  那智勝浦町  
2021年03月11日
27 驚きの世界にいざなう  マジックショーで20周年祝う  (「青い鳥」 )
2021年03月11日
28 卒業遠足で思い出つくる  神内小の6年生9人が  (紀宝町 )
2021年03月11日
29 町民限定でカレーの振る舞い  13日、「子ども食堂」プレオープン  (紀宝町 )
2021年03月11日
30 率先避難の心得など教わる  JRエリア会迎え防災学習  (串本古座高校 )
2021年03月11日
31 意気込み胸に母校巣立つ  町立中学校一斉に卒業式  (串本町・古座川町 )
2021年03月11日
32 アシビが花の見頃  熊野地方各地で  
2021年03月11日
33 お悔やみ情報
  
2021年03月05日
34 地域に見守られ30年
 コロナに負けず記念誌発行  (県立みくまの支援学校 )

 昨年、創立30年を迎えた和歌山県立みくまの支援学校(榎本貴英校長、新宮市蜂伏)。同校ではこのほど、30年間の思いを乗せた「創立30周年記念誌」を発行した。穏やかな春の一日となった3日、完成したばかりの記念誌を前に、30年の歩みと教職員の思いを取材した。

 同校は1981(昭和56)年、新宮市立蓬莱小学校(当時)に県立はまゆう養護学校東牟婁分教室として開設。中学部の設置や校名の変更などを経て90(平成2)年、同市、東牟婁郡(旧本宮町含む)を校区とし、肢体不自由と知的障害併置の学校として、現在地にて創立・開校した。

 創立から30年の節目となった昨年、11月27日に記念式典の開催を予定していたが、新型コロナの影響で中止に。「せめて記念誌だけでも」との思いに後押しされ「地域と共に歩んだ30年の歴史を振り返り、未来の教育実践につなげる」ことを目的に完成させた。

 記念誌には、仁坂吉伸和歌山県知事や橋上慶一・学校運営協議会長、同校OBらの祝辞や寄稿文などのほか、同校生徒会が中心となり、全児童・生徒らが自らの手形で「30」の数字を描き上げた模造紙16枚分の大作も掲載されている。

 「創立後しばらくは校舎がそろっておらず、校舎や施設が次々と完成していく様子に驚いた」。角川知子教諭はそう振り返り、望月信吾教諭は2005(平成17)年の皇太子(当時)の同校訪問を回顧し「緊張したことがよみがえりました」と笑顔。

 福山喜一郎教諭は学校創立までの経緯を説明し「地域に協力してもらいながら30年間やってこれた。見守られて歩んできたと思っています」と感謝を口にする。

 いまだ終息の見通しが立たない新型コロナウイルス。教諭らは口をそろえて「コロナで何もできないのがつらい」。榎本校長は「今年度は交流学習など大きなことができなかった。生徒の進路保証やキャリア教育も含め、地域の中で生きていく上で大事なことだと感じている」と現状を話す。

 昨年7月下旬から着手していた小学部棟の大規模改修工事が完了し、2月10日に引き渡しとなった。真新しい校舎を前に、榎本校長は「地域の人にもっと学校のことを知ってもらえるような取り組みも必要」と述べ「いま一度、地域の人たちに認知され、支えてもらえるような学校に」と10年後、20年後を見据えた展望を語った。

 記念誌は職員や執筆者、教育関係者に配布されるという。最後に、記念誌に掲載されている卒業生の作品から一部抜粋し紹介させていただきたい。

  □     □

 「ぼくらがぼくらで考える やりたいことをはなしあう~〈略〉~みんななかよくくらすんだ こんなぼくらのゆめのがっこう」

(2021年3月5日付紙面より)

改修工事が完了した校舎の前で記念誌を手にする教職員ら=3日、新宮市蜂伏の県立みくまの支援学校
2021年03月05日
35 認知症を正しく理解
 いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )

 「いきいきサロン三四朗」(松本一良代表)は2月26日、那智勝浦町勝浦のコミュニティ消防センターで第3回サロンを開いた。20人が参加し、認知症の症状や接し方などについて理解を深めた。

 町が数年前から地域づくりの一環として勉強会を開いており、参加した勝浦四区住民で同サロンのメンバーが自らの区にもサロンの必要性を実感。三区も加わって仲間や健康づくりのために発足させた。

 同サロンでは開催区にかかわらず、会場に歩いて来られる住民であれば誰でも参加が可能としている。当面は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から講話が中心となるが、状況が落ち着いた場合には全員での会食なども検討している。参加者は▽マスク着用▽手指の消毒▽検温―などの対策を施した。

 サロンでは、町地域包括支援センターの職員3人が「正しく知って地域で支えよう」をテーマに講話した。認知症は、さまざまな原因で脳の細胞が死んでしまうことや故障により、生活に支障が出てくる脳の病気であると説明。脳が損傷することにより起こる記憶障害や見当識障害、実行機能障害などの中核症状、それがもとで本人の性格や周囲の環境、人間関係などが影響し出現する心理症状を紹介し「認知症を正しく理解することで進行を抑制し、改善させることができます」と述べた。

 接し方については昼食を取った記憶がないといった事例を挙げ「今から用意するから少し待っていてね」など、寸劇を交えて話し「誰よりも苦しく、悲しいのは本人。不安を和らげるような行動を心掛けることが大切」と呼び掛けた。

 講座前には四区役員で同サロンスタッフの北祐美さんが防災について講話。防災マップの説明や、内閣府が策定した「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取り組み指針」のガイドラインを紹介し「自治体が広報する情報を確認し、家族と避難所について話し合っておくことが大事」と伝えた。

 講座を聞いた阿部克子さんは「以前、家族で認知症と向き合う経験があったので、振り返るきっかけとなった。改めて勉強になる時間でした」。松本代表は「身近に起こりうることのため、貴重な講座をしていただきありがたい。コロナ禍で制限されることは多いですが、収束した際にはレクリエーションなども開いて地域の交流も深めていければ」と話していた。

 次回のサロンは24日(水)午後1時30分からを予定している。

(2021年3月5日付紙面より)

講座に耳を傾ける参加者=2月26日、那智勝浦町勝浦のコミュニティ消防センター
2021年03月05日
36 お茶とお菓子をどうぞ
 本年度最後のお茶教室  (太地こども園 )

 太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長、園児68人)は3日、同町の東明寺本堂で本年度最後のお茶教室を開いた。5歳児17人が茶道裏千家淡交会南紀学校茶道連絡協議会の関一重さんから教わり、保護者や祖父母に稽古を重ねてきた成果を披露した。

 同園主催の取り組みで、あいさつや礼儀作法を身に付けるとともに、自然への感謝や友達への思いやりの心を育てることが目的。本年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響があったものの、7月から全10回の稽古を実施した。

 2班に分かれた園児たちは、桃の節句にちなんだモモの花の和菓子と茶せんでたてた抹茶を出し合い、互いに「お茶をどうぞ」「頂戴します」とあいさつ。その後、園児から保護者にも和菓子と抹茶の振る舞いがあり、保護者たちは緊張した様子のわが子に顔をほころばせながら味わった。

 稽古を修了した証しとして茶道裏千家家元発行の「おしるし」が関さんから手渡され、園児は「お菓子がおいしかった」「小学生になったら算数を頑張る」「テストで100点を取る」とそれぞれの感想や抱負を発表した。

 関さんは「新型コロナの影響で卒園式や入学式には行けないが、今日みなさんの言葉を聞けてうれしい。これからも自然を大切に、優しい心を持ち続けてほしい。興味があれば、小学生になっても、お茶のお稽古に来てください」と語り掛けた。

 富田遥馬君(6)は「自分のたてたお茶を飲んでもらってうれしかった」。父親の史明さんは「普段家で見ることができない緊張した姿を見ることができて良かった。いつの間にかできることが増えており、日々子どもの成長を感じる」と話していた。

(2021年3月5日付紙面より)

保護者に和菓子と抹茶を振る舞う=3日、太地町の東明寺
背筋を伸ばして抹茶をたてる
2021年03月05日
37 客役協力得てリハーサル
 高池小6年がガイド練習  (古座川町 )

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長)の6年生11人が1日、同町池野山にあるクマノザクラのタイプ標本木前で小学生ガイドの練習に取り組んだ。

 同町観光協会(須川陽介会長)が展開する振興事業を活用した、総合的な学習の時間(ふるさと学習)の一環。本年度の6年生は卒業記念制作として過去2年続いた看板づくりをしないが小学生ガイドには挑戦するとし、昨年12月に樹木医の矢倉寛之さんからクマノザクラなどに関係する一通りの情報を教わって取り組み始めた。

 前年度の6年生は挑戦したものの、花が咲く直前で新型コロナウイルス感染症拡大に伴う臨時休校が始まり実現できなかった。本年度の11人はその時のガイド文も情報として受け継ぎつつ解説する内容を組み上げ、今は来る本番に向け解説の練習に励むさなかにある。

 この日は矢倉さんを迎えて現地リハーサルをする計画だったが、同じ時間帯に下宏副知事ら県の幹部職員が同標本木を視察。11人の挑戦にも関心を示して客役の協力をする流れとなり、11人は本番さながらの状況でリハーサルに臨む絶好のチャンスを得た。2~3人組で客役に声を掛け、5分程度の時間でクマノザクラやその保全のための高池小の取り組みや思いについて解説。ラミネートパネルも使って練習の成果を発揮し、励ましをもらうなどした。

  □     □

本番は10、11日の午後2~3時を予定



 この日の同標本木はすでに開花が始まりちらほら咲きの状態。小学生ガイドは同協会の帯企画「古座川桜フェア」の一環で当初16日(火)と18日(木)に本番を行うとしたが、この日の開花状況を受け10日(水)と11日(木)の2日間〈雨天などで実施できなかった場合は12日(金)に延期実施〉に日程を変更。11人は午後2時~3時に同標本木前で鑑賞に訪れた人に声を掛け、了解が得られれば解説をするという。

 本年度の同フェアの概要は同協会公式ホームページを参照。問い合わせは同協会(電話0735・70・1275)まで。

(2021年3月5日付紙面より)

下宏副知事(中央)ら客役を得て現地リハーサルに臨む高池小6年生=1日、古座川町池野山
2021年03月05日
38 骨格編成ながら微増の規模
 令和3年度当初予算案発表  (串本町 )

 串本町が3日、令和3年度各会計当初予算案を報道発表した。一般会計は4月執行予定の町長選挙・町議会議員一般選挙を考慮した骨格編成で、総額は104億7500万円。15ある特別会計を合わせた予算規模は193億8801万3千円となっている。

 一般会計の歳入に占める財源の構成比は自主が27・6%、依存が72・4%で、町税収入は約14億0440万円を見込む。

 総額は対前年度比で19億600万円減(15・4%減)だが、前年度が新庁舎建設や宝嶋クリーンセンター改修分担など大規模予算の計上が重なり例年にない規模になったことからの減。合併算定替措置終了の初年で交付額減が憂慮される中、新庁舎建設事業や動鳴気漁港災害復旧事業などの予算計上を含んでいて骨格編成ながら例年ベースより微増の規模になっているという。歳入歳出の区分ごとの割合は別図に示した通り。

 歳出に盛り込む主な事業は▽新庁舎建設事業(約4億3871万円)▽ロケット推進事業(約2054万円)▽新型コロナウイルスワクチン接種事業(約3585万円)▽動鳴気漁港災害復旧事業(5億7500万円)▽有田残土処分場整備事業(約1億3893万円)▽町単独道路新設改良工事(2000万円)▽サンゴ台中央線新設事業〈歩道舗装〉(約2844万円)▽サンゴ台7号線改良事業〈舗装整備〉(約3029万円)▽長寿命化修繕事業〈橋の修繕〉(1億5000万円)▽高速道路推進事業(約1868万円)▽救急資機材整備事業〈高規格救急自動車1台と付帯資機材の一括取得〉(約3920万円)▽ふるさとのまちづくり応援基金活用事業(基金繰入約1億265万円)。

 新庁舎建設事業は備品購入や機能移転、竣工(しゅんこう)式や現本庁舎解体を包括。ロケット推進事業はスペースポート紀伊周辺地域協議会分担金やロケット推進室経費を包括。町単独道路新設改良事業は町道串本潮岬線の5カ年舗装改良整備事業の初年度分。高速道路推進事業は串本IC周辺地域活性化施設基本計画業務委託料や紀南高速事務所分担金などを包括している。

 ふるさとのまちづくり応援基金活用事業は▽備蓄食料品等〈防災対策事業〉▽民間ロケット発射場周辺地域活性化協議会負担金▽串本IC周辺地域活性化施設基本計画業務委託料―など20項目に予算を割り振るという。

 これら予算案は3月8日(月)から始まる第1回定例会に上程。同日の本会議で施政方針演説をし、9日(火)から12日(金)までの本会議で本年度分の諸議案に続いて審議予定となっている。

(2021年3月5日付紙面より)


2021年03月05日
39 早春の源助滝  熊野市紀和町  
2021年03月05日
40 歓送迎会・花見は自粛ムード  新型コロナアンケート  (東京商工リサーチ )
2021年03月05日
41 令和3年度予算大綱②  新宮市・田岡実千年市長  
2021年03月05日
42 高齢者のお手伝いしたい  色川小で疑似体験  (那智勝浦町 )
2021年03月05日
43 雨でも楽しく遊ぼう!  マリア保が卒園散歩  (新宮市 )
2021年03月05日
44 挑戦の結果を団長らに報告  第20回出場の串本町チーム  (ジュニア駅伝 )
2021年03月05日
45 タイプ標本木ほぼ満開に  クマノザクラ花の盛りに  (古座川町 )
2021年03月05日
46 持続可能な地域の実現を  第6次町総合計画の最終案  (御浜町 )
2021年03月05日
47 岩手と三重をつなぐ  「もんいまぁじゅ」が焼き菓子新製品を発表  (熊野市 )
2021年03月05日
48 ビブリオバトルを体験  教諭ら3人がバトラーに  (井田小学校 )
2021年03月05日
49 「ひな祭りのつどい」楽しむ  歌やゲーム、クイズなどで  (相野谷保 )
2021年03月05日
50 「大切な人を守る力に」  自衛隊入隊の芝下直希君を激励  (紀宝町 )
2021年03月05日
51 クマノザクラ咲き誇る  ピンクの花びら美しく  (紀宝町 )
2021年03月05日
52 南紀勝浦温泉が3位  温泉総選挙2020  
2021年03月05日
53 お悔やみ情報