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2021年03月27日
1 長距離列車、7月から当地方へ
 「銀河」受入協議会を設立  ( )

 JR西日本の長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」(以下「銀河」)が、今年7月から秋にかけて京都―新宮間を運行する。「銀河」の乗客を受け入れる体制を整えるため、和歌山県と1市5町1村で構成される受入協議会が設立。25日、市役所別館で設立総会および第1回総会を開催した。事業計画や収支予算などが承認された。

 「銀河」の受け入れにおいて、構成団体の情報の共有を図り、乗客に対する満足度の高いおもてなしを通じて、当地域への継続的な運行を確保し、将来にわたって地域振興・経済の活性化などに寄与することを目的に設立。新宮市、すさみ町、那智勝浦町、太地町、古座川町、北山村、串本町、県で構成されJR西日本和歌山支社がオブザーバーを務める。

 目的達成のために▽「銀河」受け入れのための情報収集および情報共有▽「銀河」を活用した誘客対策▽その他、協議会の目的を達成するために必要な事項―の事業を行う。

 2021年度においては停車駅でのおもてなしや列車内イベント実施など「銀河」の乗客を受け入れる体制を整え、関係団体と協力し、当地域のPRを積極的に行い、誘客・周遊を促進していく。また、地域住民の機運醸成やJR西日本に働き掛けを行い、「銀河」の継続的な運行を要望していく。

 「銀河」紀南パスポートやスタンプラリーなどの「地域内周遊事業」、イベント出展などの「情報発信事業」、ノベルティ作成などの「おもてなし事業」、駅や車内で物産販売を行うなどの「地域活性化事業」を展開していく予定。

 役員には、会長に田岡実千年・新宮市長、副会長に田嶋勝正・串本町長、監事に堀順一郎・那智勝浦町長、井口好晴・東牟婁振興局長が選出された。

 協議会設立に当たり、田岡市長は「列車の運行はコロナ禍で落ち込む地元事業者にも良い影響を与えるものと大いに期待している」。田嶋町長は「銀河で訪れた人に再訪いただくためにどうすればいいか、そこに力を傾注していかなければ」とそれぞれあいさつ。

 JR西日本和歌山支社の冨本直樹支社長は「銀河をきっかけに紀南地方の素晴らしさを実感し、何度もこの地域にお越しいただけるようなきっかけづくりに貢献していきたい」と力を込めた。

  □     □

■WEST EXPRESS 銀河

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJRが運行する長距離列車。車両は117系6両1編成。定員は90人程度で全車指定席。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置。

 シンプルながら高い快適性と落ち着いた車内空間を提供するとともに、車窓から沿線の風景を楽しめるような座席配置となっている。

(2021年3月27日付紙面より)

「銀河」受入協議会が設立された=25日、新宮市役所別館
「WEST EXPRESS 銀河」(JR西日本提供)
2021年03月27日
2 多くのファンが勝浦へ
 温泉むすめと駅メモがコラボ  (那智勝浦町 )

 株式会社モバイルファクトリー=東京都=が配信するアプリの位置情報連動型ゲーム「ステーションメモリーズ!」「駅メモ! Our Rails」が9日より、株式会社エンバウンド=東京都=が展開する人気コンテンツ「温泉むすめ」とコラボレーションを開始した。その中で南紀勝浦温泉の「南紀勝浦 樹紀(きき)ちゃん」が和歌山県で唯一の参加となった。

 同ゲームはスマートフォンのGPSを使い全国各地の鉄道駅を訪問し、鉄道をモチーフにしたキャラクター(通称でんこ)を集めながら、他のプレイヤーと競い合うもの。「おでかけ記録」や「称号集め」なども簡単操作で楽しめるという。

 温泉むすめは全国の温泉地をキャラクター化し、知的財産(キャラクターIP)を通して、日本各地の温泉地や地方都市の魅力を国内外に発信することが目的。観光庁の後援も受けている。

 今回、「でんこ」として登場する温泉むすめは各温泉地において観光大使や温泉大使を務めるキャラクターで、樹紀ちゃん含めて6人。

 樹紀ちゃんのでんこを入手するには那智勝浦町の南紀勝浦温泉旅館組合(清水貞吾組合長)やJR紀伊勝浦駅、JR那智駅、勝浦漁港にぎわい市場でアプリを使用してチェックインなどをする必要がある。

 また、キャンペーンの実施に併せてコラボグッズであるアクリルキーホルダーが各温泉街で販売中。南紀勝浦温泉旅館組合では同ゲームの人気キャラクター「岩切よしの」ちゃんと樹紀ちゃんがコラボしたキーホルダーが販売されている。

 同組合の中平理咲さんによると、樹紀ちゃんのでんこ入手とキーホルダーを購入するために連日5~10人、土日で50人ほどの旅行客が訪れているという。

 中平さんは「今回のコラボ企画は『温泉むすめ』と『駅メモ!』両方のファンの方に当地方を訪れていただく良い機会となった。那智勝浦町にお越しになられたお客さまに『南紀勝浦温泉にまた来たい』と思っていただけるよう、温泉むすめとのコラボ事業に一層力を入れてまいります」。

 新型コロナウイルス感染症対策については「コロナ禍でのご旅行に不安があるかとは思いますが、少しでも安心して旅館組合にお越しいただけるよう、こまめな消毒・換気・マスク着用での接客を徹底しております。観光客だけでなく地元の皆さまにもお気軽に南紀勝浦温泉旅館組合へお越しいただけると嬉しいです」と語った。

(2021年3月27日付紙面より)

コラボグッズが大人気=17日、那智勝浦町の南紀勝浦温泉旅館組合
2021年03月27日
3 旧谷畑家住宅主屋が対象に
 登録有形文化財(建造物)答申  

 国の文化審議会がこのほど、登録有形文化財(建造物)の新規登録について文部科学大臣に答申した。対象とする物件には古座川町西向にある旧谷畑家(たにはたけ)住宅(こざがわ)主屋(おもや)も含まれ、本登録が待たれる状況となった。

 登録有形文化財(建造物)は、近代を中心とする多様かつ大量の文化財を保護する目的で1996年に制度導入。登録後も規制に強く縛られることなく多彩に活用しやすい緩やかな保護を特色とし、原則として建設後50年を経過し一定の評価を得た建造物を登録の対象としている。

 旧谷畑家住宅は串本町西向78―1(岩渕区内)にある、材木商だった谷畑家が1954年に建築した入母屋造、瓦葺(ぶ)きの木造2階建て家屋。小庇(こひさし)が付き出桁(だしげた)造りで吹寄垂木(ふきよせたるき)を配する屋根など凝った造作に加え、2階の座敷が古座川の眺望に秀でる配置になっているなど立地を生かした設計も宿す近代和風建築の好例と評価され、登録基準「国土の歴史的景観に寄与しているもの」の枠で新規登録の答申が成されるに至った。

 現在は県福祉事業団が取得し障害者の就労施設として活用。飲食店「うどんとうなぎの古座川」兼ギャラリーこざがわを、スタッフ5人と障害者4人のチームで営んでいる。営業時間は午前11時~午後2時で、火曜定休。普段使いの延長で建造物内外に親しめる状況は、本登録後も続けるという。

 この施設を管轄する同事業団東牟婁圏域統括責任者で障害者支援施設「古座あさかぜ園」の佐武寛子園長は、「登録により今以上に多くの皆さんにこの施設を知っていただき、建物と事業共々なじんでいただけたら何より。今後も大切に活用させていただきます」と気持ち改まるところを語った。

 串本町内では先んじて樫野埼灯台旧官舎と旧神田家別邸〈稲村亭〉が登録されていて、旧谷畑家住宅が本登録されれば町内で3件目、旧古座町域では初の登録となる。

(2021年3月27日付紙面より)

岩渕区内の古座川沿いにある旧谷畑家住宅=24日、串本町西向
2021年03月27日
4 安全登校をサポート
 新入学児らにランドセルカバー贈呈  (交通安全協会新宮支部 )

 和歌山県交通安全協会新宮支部の田中肇支部長らは25日、新宮市役所を訪れ、市教育委員会の速水盛康教育長に新入学児童212人(小学校5校202人、支援学校1校10人)分の交通安全ランドセルカバーを、子育て推進課の辻本美恵課長に市内12の保育所や保育園(所)などの新入園児175人分の巾着袋を贈った。

 毎年、春の全国交通安全運動期間を前に実施している事業で、新生活を迎える児童・園児や保護者、ドライバーの交通安全意識の高揚を図ることを目的としている。

 田中支部長は「保護者の人も交通安全について教えていただくきっかけになれば。また、目立つ黄色いカバーを見かけたら、ドライバーの方にもより一層優しい運転をしてもらえたら」。

 目録を受けた速水教育長は「ランドセルカバーを付けることによって、1年生ながら交通安全について考えて安全登校をしてもらえるのでは。自分の力だけでなく、地域に見守られながら新しいスタートを切っていただけると思います」と感謝を示した。

 ランドセルカバーは県内共通、巾着袋は同支部独自の取り組みという。24日には本宮教育事務所と北山村を訪れ、25日には太地町、那智勝浦町の児童・園児に対しても贈呈を行った。

(2021年3月27日付紙面より)

田中肇支部長(中央)から、速水盛康教育長(左)と辻本美恵・子育て推進課長にランドセルカバーと巾着袋が贈られた=25日、新宮市役所
2021年03月27日
5 新宮なぎなた、近大新宮が活躍
 和歌山県エンジョイなぎなた大会  
2021年03月27日
6 枠谷さん、河田さんが優勝
 三和大会、1年ぶりに開催  (グラウンドゴルフ )
2021年03月27日
7 太地町の人事異動   
2021年03月27日
8 教職員の異動発表① 和歌山県教育委員会 
2021年03月27日
9 晴天の下、運動楽しむ  ポールウオーキング教室  (太地町 )
2021年03月27日
10 ミツバツツジを植樹  新宮港振興会が「緑の募金」事業で  (新宮市 )
2021年03月27日
11 80㌔の立派なマグロ奉納  海の恵みや命に感謝  (熊野速玉大社 )
2021年03月27日
12 動物の安らかな冥福祈る  慰霊碑前で犬猫を供養する会  (紀南狂犬病予防連絡会 )
2021年03月27日
13 陸上に感謝し新たな舞台へ  漁野理子さんがスポーツ賞受賞  (和歌山県 )
2021年03月27日
14 新宮市の人事異動(終)   
2021年03月27日
15 行政医療合わせて27人規模  4月1日付人事異動を内示  (古座川町 )
2021年03月27日
16 巣作り用の泥を集める  中湊の水たまり周囲で  (串本町 )
2021年03月27日
17 役場本庁前河原にも群れ  稚アユの天然遡上活発化  (古座川町 )
2021年03月27日
18 令和3年第1回定例会一般質問②  串本町議会  
2021年03月27日
19 青空テラスがオープン  ウミガメ公園の屋外に  (紀宝町 )
2021年03月27日
20 新年度に向けて心新たに  東正寺で子ども坐禅会  (紀宝町鵜殿 )
2021年03月27日
21 人のつながり育む施設に  複合施設「紀宝はぐくみの森」竣工式  (紀宝町 )
2021年03月27日
22 お悔やみ情報
  
2021年03月17日
23 例大祭の体制発表 4月13日~、コロナ対策講じ斎行 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)は15日、同大社瑞鳳殿で会見を開き、4月13日(火)~15日(木)にかけて斎行される同大社例大祭「本宮祭」の体制を発表した。新型コロナウイルスの感染状況に鑑み、神事・祭典は神職ならびに総代会、青年会関係者のみ。人数制限などの対策を講じつつ、緩やかに従来の規模に戻して執り行う。

 熊野の春の訪れを告げる同大社の例大祭。主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣を願う祭り。毎年、地元住民や多くの観光客が参加・参列し、春の同町を盛大に彩る。

 昨年は新型コロナの全国的な拡大状況を考慮し、神事を一部中止。規模を縮小して実施した。

 祭りの始まりを告げる「湯登神事」は、湯の峰温泉で身を清めた稚児の頭に神を降ろす神事。和歌山県の無形民俗文化財の指定を受けている。額に神が降臨した証しである「大」という文字を書かれた稚児らをウマ役の父親が背負い、湯の峰での神事の後大日越えを果たす。

 昨年は主人公である稚児の参加を見合わせたが、従来12人が参加するところ、今年は県内から5人の稚児が参加する。同じく昨年は中止となった地元中学生による大和舞は20~50代の青年会有志により継承。現在、当日に向けて練習を重ねているという。

 15日の本殿祭における参列者は、同市をはじめ紀南地方の関係者のみに呼び掛け100人までとする。マスク着用を呼び掛けるほか検温も実施する構え。例年なら修験者や巫女(みこ)など、約300人の規模で行う渡御行列も50人程度に人数を制限し執り行う。県内の女性による巫女舞、御田植神事、護摩たきなども実施する。

 また、今年は初の試みとして祭りの様子を動画投稿サイト「ユーチューブ」の同大社公式チャンネルで配信する予定としている。

 同大祭の概要を説明した九鬼宮司は「コロナの現状に鑑み、心苦しいが県外からの参列はご遠慮いただいた。今年も厳しい状況は変わらないが、少しでも元気を与えられるように、昨年より緩やかに執り行うことができれば」。

 榎本隆文・総代会長は大和舞について「コロナ禍で中学生の参加が困難な中、青年会と協議した結果『どうしてもやりたい』ということになった」と説明。髙栖浩史・青年会長は「大和舞も巫女舞も祭りの中では重要。2年連続中止では、携わる人の意識も薄れてしまう。青年会でやるべきだと感じた」と経緯を話した。

【本宮祭タイムスケジュール】

■4月13日(火)

▽湯登神事(午後1時~)

▽宮渡神事(午後5時30分~)

■4月14日(水)

▽船玉大祭(午前10時~)

■4月15日(木)

▽本殿祭(午前10時~)

▽渡御祭(午後1時~)

▽還御祭(午後4時~)

(2021年3月17日付紙面より)

本宮祭の体制を説明する九鬼家隆宮司(中央)=15日、熊野本宮大社
2021年03月17日
24 ワクチン接種始まる
 院内医療従事者を対象に  (紀南病院 )

 医療従事者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの優先接種が15日、御浜町阿田和の紀南病院で始まった。12日に第1便280人分のワクチンが到着し、「超低温冷凍庫」に保管。初日は院内の医師、看護師、医療技術職員ら約30人に接種した。

 国が先月から医療従事者を対象に先行接種を開始し、今月から対象を全国の医療従事者に拡大した。三重県では今月初めから配布を開始し、すでに尾鷲市や伊勢市、津市などで優先接種が始まっている。

 紀南病院ではこれまで、県内医療機関で先行接種の見学、会場設営のシミュレーションなど事前準備を整えてきた。

 接種対象者は、院内の医療従事者をはじめ救急隊員、地域の医療従事者、薬剤師、新型コロナに対応する行政職員など約1000人。今回は19日(金)まで接種を行う。第2便の到着時期は未定だが、ワクチンが届き次第、接種するという。

 院内で最初に接種した加藤弘幸院長は、アレルギー反応などに備えて約30分、別室で待機。その後「針を刺された感覚も少なく、痛くもなかった。職員が接種して不安がある際は病院に連絡し対応する体制を整えている」と話した。

(2021年3月17日付紙面より)

院内で初めてワクチン接種を受ける加藤弘幸院長=15日、御浜町の紀南病院
2021年03月17日
25 今まで以上の活用を希望
 学童保育所新施設完成式  (古座川町 )

 古座川町が15日、中央公民館で学童保育所「きらり」の新施設完成式を開いた。条例上の移転期日は4月1日(木)。段階的に進める引っ越しで機能が新施設へ移るため、同日付で本年度登録児童が先行利用を始めている。

 同町の学童保育所は2007年、学童保育所を支える会の発足に伴い開所した。その需要を察した同町は2年後の09年に同保育所設置条例を制定。玄関が道に接していた旧施設(現古座川漁業協同組合)に代わり、高池小前の旧教職員住宅を改修した現施設を準備して同会に運営を委託した。

 児童定員20人の現施設に対してここ数年は年間35人程度の利用登録があり、常にその数が利用しているわけではないが逆に利用が集中した時の許容超えが課題に。同会は11年の紀伊半島大水害に伴う床上30㌢の浸水で老朽化に拍車がかかり、耐震性がなく衛生管理面でも課題を感じて18年に施設の更新を要望した。同町は検討の末、最寄りにある町民体育館前の民家を前年度に取得。本年度は耐震改修工事を進め、今年1月に完了した。

 木造2階建てで、延べ床面積は約152平方㍍。敷地面積は約733平方㍍あり、建物以外に庭園や旧耕作地、職員駐車場や送迎の一時駐車場所を含む。建物は児童定員を40人とし、2階を倉庫、1階を児童や職員の過ごす場所とする。

 職員には和室(=事務所)、児童には和室2室と洋室1室を割り当て。他に台所と温水洗浄便座付き洋式トイレ二つ、住居由来の浴室も備える。取得や設計を含めた総事業費は約2554万円。現施設が抱える課題の大半を今回の事業で解消する形となっている。

 完成式で西前啓市町長は、周囲の支援あればこその新施設だと同事業を振り返り今まで以上の活用と運営協力を今後に希望。中道悟教育長は「児童が有意義に放課後を過ごせるよう努める」、同会の皿田由紀子会長は「安心して過ごせる居心地のいい場所を意識して運営する」とそれぞれ意気込みを掲げて感謝し、町議会の瀧口定延議長や仲本耕士副町長も同席してこのやりとりを見届けた。

(2021年3月17日付紙面より)

学童保育所「きらり」の新施設を内覧する完成式の出席者=15日、古座川町高池
現施設の課題をほぼ解消する新施設実現への感謝と意気込みを示す皿田由紀子会長
2021年03月17日
26 インドの街をぶらり旅
 ESS部がオンライン交流会  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校(前田成穂校長)のESS部(水谷菜乃部長)は15日、インド東部の大都市コルカタと中継をつないでオンライン交流会を開いた。部員6人を含む生徒16人が参加し、在コルカタ日本総領事館の政府開発援助(ODA)嘱託業務を担当する渡邉大貴さん(28)を案内人に、現地の街を旅した。

 ESS(English Speaking Society)部は楽しみながら英語を学ぶクラブ活動。

 渡邉さんは現地の屋台でグアバやココナツを買いつつ、クラクションが鳴り響くにぎやかな街の様子を紹介。一時は世界第2位の新型コロナウイルス感染者数を出していたインド国内の情勢も落ち着き、高齢者を優先してワクチン接種が始まっていると話した。

 日本総領事館での仕事について「政府開発援助は、国同士の助け合い。井戸水の汚染で病気がまん延する地域を援助したり、差別を受けている人々に職業教育をしたりする。日本の国民から集めた税金を使うため、支援方法や効果について綿密な調査や報告書を作る必要があり、とても大変で責任のある仕事」と語った。

 エチオピアでの青年海外協力隊活動が基になって国際協力の道を志した経験を振り返り「世界は広く、さまざまな文化がある。学生の皆さんには視野を広げ、いろんなことに挑戦してほしい」と呼び掛けた。

 27日(土)から始まる西ベンガル州議会議員選挙に伴い、デモや暴動の防止のために現地のインターネット接続が規制されるハプニングもあり、生徒たちはインドと日本の情勢の違いに驚いていた。

 仲美咲さん(2年)は「タクシーの運賃が安かったり、選挙でインターネットが使えなくなったりと、日本ではあり得ないことがたくさんあり、文化の違いを感じた」と話していた。

(2021年3月17日付紙面より)

渡邉大貴さんがコルカタを案内=15日、新宮市の県立新宮高校
生徒16人が参加した
2021年03月17日
27 運動、クイズで脳と体鍛える  さつきサロンに19人参加  (紀宝町 )
2021年03月17日
28 シダレザクラ美しく咲く  鮒田の大通寺近くで  (紀宝町 )
2021年03月17日
29 コロナ禍でも礼はつなぐ  区役員らで国皇神社例祭  (古座川町 )
2021年03月17日
30 委託先含め196人に接種  医療従事者優先接種始まる  (くしもと町立病院 )
2021年03月17日
31 太地町議会一般質問   
2021年03月17日
32 不登校や家庭の孤立化解決のために  家庭教育支援チームが交流  (那智勝浦町 )
2021年03月17日
33 参拝者の目を楽しませる  那智山のオウバイとレンギョウ満開  
2021年03月17日
34 「かけっこ大好き!」  マリア保で運動会ごっこ  (新宮市 )
2021年03月17日
35 ノジスミレ咲き始める  「浮島の森」近くで  (新宮市 )
2021年03月17日
36 新宮署長異動、串本署長勇退  和歌山県警春の人事異動  
2021年03月17日
37 お悔やみ情報
  
2021年03月13日
38 ブリのシーズン到来
 鵜殿港に1600本水揚げ  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の鵜殿港に12日、ブリ約1600本が水揚げされた。今季初の1000本超えで、市場は漁業者や仲買人で活気にあふれた。

 例年、3月上旬に1000本ほど、下旬には2000~3000本揚がるというが、今季は遅めのスタートとなった。それでも、平均10㌔のブリを中心に水揚げされ、前日揚がった800本の中には約17㌔の丸々としたブリもあったという。

 阿田和大敷漁業生産組合が御浜町阿田和沖に仕掛けた定置網で取れたもので、第一三浜(みはま)丸、第八三濱(みはま)丸が水揚げした。第一三浜丸の鈴木準一船長は「1000本以上揚がってよかった。2月下旬に1000本以上揚がる年もある。今年は少し遅かったが、今の時季にしてはサイズが大きい」と話していた。今季の漁は4月中旬まで続くという。

 地元の仲買人は「競り落としたブリは良い形をしている。地元や県内、東京などに届ける」と語った。

(2021年3月13日付紙面より)

鵜殿港に水揚げされるブリ=12日、紀宝町鵜殿
2021年03月13日
39 町をきれいに保つ意識を
 たばこ組合紀南支部が清掃活動  (太地町 )

 和歌山県たばこ商業組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は11日、太地町の町立くじらの博物館周辺で清掃活動を実施した。会員13人が参加し、新型コロナウイルス感染症予防に努めながらごみ拾いに汗を流した。

 同組合女性部(大谷敏子部長)を中心に、たばこのポイ捨て禁止や、未成年者の喫煙防止などの呼びかけを目的に活動。1997(平成9)年度から清掃が行われており、今年で24年目を迎え、年間約20回のペースで取り組んでいる。今年は先月25日に古座川町相瀬の国指定天然記念物・一枚岩周辺で1回目の清掃を行った。

 会員たちはそろいのチョッキを身に着け、のぼりを掲げながら紙くずや空き缶などのごみを拾っていった。

 大谷部長は「年々、ごみの量も減少傾向にあり、うれしく思います。吸い殻も、たばこを吸う人が少なくなったせいか、過去に比べるとほとんど目に付かない。この活動を知ってもらい、今後も改めて皆さんの町をきれいに保つという意識を高めてもらえれば」と話していた。

 次回は18日(木)に那智の滝周辺で活動を予定している。

(2021年3月13日付紙面より)

清掃活動に取り組む会員たち=11日、太地町立くじらの博物館周辺
和歌山県たばこ商業組合紀南支部の皆さん
2021年03月13日
40 掲載店舗増、利便性も向上
 「まんぷくMAP」を発行  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)が10日、飲食関係の会員店舗を紹介する冊子「まんぷくMAP」を発行した。

 A5判カラー12㌻。前身の串本町観光協会が同様の趣旨で作成した「食べ歩きマップ」を強化刷新した冊子で、掲載している店舗数は35軒から55軒に増え、併せて同協会が提供する▽フィッシング釣り具レンタル▽釣って×触れて×学ぶ珍魚釣り体験▽街中チョイのりレンタルサイクル▽初心者でも安心!古座川カヌー体験―の各アクティビティー情報も盛り込んでいる。

 携行性を高めるために従来のA4判からA5判にサイズ変更し、通信端末による情報入手が主流化する時代変化にも対応し表紙に冊子のPDFデータが閲覧できるQRコードを印刷。手元に冊子がなくても使い慣れた通信端末に保存して活用するなど利便性向上の工夫も刷新を機に図った。

 同町の日本トルコ友好マスコットキャラクター「まぐトル」によるアピール要素も取り入れ親近感を誘う仕上がり。作成数は5000部で、当面は同協会の串本事業所(JR串本駅併設)と古座事業所(JR古座駅舎内)、ホテル&リゾーツ和歌山串本や4月14日(水)に開業するホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット・和歌山串本」で取り扱い、必要とする観光客や工事関係で町内滞在する人に配って活用してもらうという。

 同協会の宇井晋介事務局長は「昨年から企画を進めていたが、新型コロナの影響でマップの需要が低迷し刷新も延び延びになっていた。関西の緊急事態宣言も解け、観光客の増加が見込めるようになったので発行に踏み切った。会員皆さまのプラスになるようしっかり活用していきたい」と意気込んでいる。

(2021年3月13日付紙面より)

従来の「食べ歩きマップ」(左)と新たに強化刷新した「まんぷくMAP」(右)=10日、南紀串本観光協会串本事業所
2021年03月13日
41 3・11犠牲者を追悼
 議会中に黙とうささげる  (新宮市議会 )

 新宮市議会(久保智敬議長、15人)3月定例会期中の11日、議員や市職員ら出席者は議場において約1分間の黙とうをささげ、東日本大震災の犠牲者を追悼した。

 一般質問を中断した上、午後2時46分に久保議長の呼び掛けで黙とうを行った。新宮市は震災で甚大な被害を受け多大な犠牲者が出た宮城県名取市と姉妹都市提携を、気仙沼市と交流都市協定を締結している。両市とも震災に伴う津波や火災などで壊滅的な被害を受けた。

 先の大震災では、宮城県北部の栗原市で最大震度7が観測されたほか、宮城県、福島県、茨城県、栃木県などで震度6強を観測。災害関連死を含めた死者は1万9000人を超え、現在も2500人以上が行方不明となっている。

(2021年3月13日付紙面より)

議会議員や職員らが黙とうをささげた=11日、新宮市役所
2021年03月13日
42 高野坂ハイキングと交流会  千穂第2地区がサロン  (新宮市 )
2021年03月13日
43 防災や新型コロナワクチン  新宮市議会一般質問③  
2021年03月13日
44 コロナ対策や防災事業など審議  太地町議会3月定例会  
2021年03月13日
45 海上遊歩道など訪れる  太地こども園が卒園遠足  
2021年03月13日
46 「識字教室の活動と私の体験」  人権・同和学習会  (ウィメンスタディズ熊野 )
2021年03月13日
47 持続可能な社会に向け  近大新宮高でプレゼン大会  (新宮市 )
2021年03月13日
48 堀順一郎町長諸報告(終)  那智勝浦町  
2021年03月13日
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2021年03月13日
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2021年03月13日
53 地玉の浜の仏様  ウラシマソウの花  (那智勝浦町 )
2021年03月13日
54 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第31回】フィンランドの食育は?  

 野菜が嫌いという悩みは、子育てをしていると尽きません。なんとか、野菜を食べさせたい! これは多くの方が感じていることではないでしょうか?子どもが野菜を嫌がる理由は、一番はやっぱり味です。特に、ピーマンやセロリなど苦みや香りがきついものは、嫌われる可能性が高いですね。あとは、歯触りや舌触り。トマトやナスなど独特の食感のものは、その食感が嫌いということが多いです。

 野菜嫌いの克服法として、よく言われるのは調理の工夫ですよね。細かくカットしたり、カレーやハンバーグに混ぜる。味付けを工夫するなど、お母さんたちは、あの手この手を使って野菜を食べられるように日々試行錯誤していると思います。これは、とっても有効な手段です。

 小学生の野菜摂取について調べた論文によるとこんな記述があります。「緑黄色野菜の摂取頻度の低い児童ほど野菜嫌いが多く、その原因は主に味であるが、嫌いな野菜でも各々に応じた調理法を工夫すれば食べられるようになると答えた」(栄養学雑誌「小学生の野菜摂取に関係する食習慣と親の食意識について」、1996年)。確かに調理を工夫することで、食べられるようになるということですね。

 でも今、これまでとは全く違うアプローチが、注目されています。フィンランドで実施されている食育法なんですが、その名も「サペーレ」。このサペーレは収穫体験や調理体験ではない、これまでに全くなかった野菜克服のアプローチです。

 ポイントは、五感で野菜と触れ合うということ! フィンランドの幼稚園などでは、目隠しをして野菜を触ったり、匂いを嗅いだり。虫眼鏡を使って、野菜の断面を観察したり、手触りを楽しんだり。野菜そのものを、体感するという授業が行われているんです。

 食べ物で遊んじゃダメ!と昔はよく言いましたが、サペーレではそれも食育! 野菜をお人形に見立てて遊んだり、おもちゃにしたり。創造力を使って、野菜と触れ合うことが大切とされているわけです。そして実際に、野菜と存分に戯れた子どもたちはその遊んだ後の野菜を嫌がらずに食べるそうです!!

 収穫体験や家庭菜園はすぐ実行することはできませんが、これはすぐにでも家でできそうですよね。大切なのは、野菜に対するネガティブなイメージを払拭(ふっしょく)することではないかと思います。「野菜=まずい・苦い」といった、先入観を一度フラットにするために野菜と触れ合うんです。子どもたちは好奇心にあふれ、きっと野菜との触れ合いを楽しんでくれるはずです。せっかく野菜と触れ合うなら、縦にカットしたときと、横にカットしたときの断面の違いやタネがどんなふうになっているかなども見てみてください。

 子どもの体験は学習の宝庫! ぜひ親子で楽しみながらフィンランドの食育にトライしてみてください。

(2021年3月13日付紙面より)

2021年03月13日
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