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2021年02月20日
1 新宮城復元の早期着手求む
 13団体が市長に要望  (新宮市 )

 新宮市自治会連合会をはじめとした市内の13団体は18日、連名で田岡実千年市長に新宮城復元の早期着手を求める要望書を提出した。榎本義清・自治会連合会長ら13団体の代表が市役所を訪れ、「市民に夢と希望を与えるまちづくりの推進を」と求めた。

 新宮城は1633(寛永10)年、紀州藩付家老水野氏により完成。建造物は1873(明治6)年の廃城令を受け、75(同8)年までに取り壊されている。現在では、幾多の自然災害の影響による石垣の崩壊や、樹木の成長による天守台の崩落や城跡の劣化も進んでいる。

 市は1980(昭和55)年に新宮城跡を公有地化し都市公園として整備を開始。発掘調査や水ノ手側の石垣修復、炭納屋遺構群の保存工事を実施。2003(平成15)年には城郭跡が国史跡指定を受けた。

 17(平成29)年に(公財)日本城郭協会より「続日本100名城」に選定され、19(令和元)年には水野家入部400年記念事業が開催されるなど、他地方から訪れる観光人口も増加している。

 復元に当たっては、戦後間もない1946(昭和21)年に発生した南海道大地震で市内中心部が焼失しており国内での資料の発見は難しいとされている中、市では復元調査委員会などを組織し、本年度末を期限に「新宮城復元資料収集懸賞事業」を実施。懸賞金を懸けて天守や大手門、やぐらの復元につながる古写真や設計図などの資料を募っているが、今に至るまで復元の足掛かりとなる資料などは見つかっていない。

 提出された要望書は▽市自治会連合会▽市婦人団体連絡協議会▽新宮商工会議所▽市観光協会▽市商店街振興組合連合会▽新宮ライオンズクラブ▽新宮ロータリークラブ▽市仲之町商店街振興組合▽丹鶴商店街振興組合▽市駅前本通り商店街振興組合▽新宮商工会議所女性会▽新宮商工会議所青年部▽子育てサポートキッズクラブ―の連名。

 19(平成31)年に施行された「文化財保護法及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律」、昨年に文化審議会が定めた「史跡等における歴史的建造物の復元等に関する基準」(以下新基準)などに言及し、「今こそ時機を逸することなく、早急に官民一体となった『新宮城再建委員会』などを組織するなど、『新宮城復元』に向けての取り組みを」と要望した。

 要望を受け、文化振興課は「大手門がどこにあったかも分かっておらず、想像される場所は民有地となっている」「史跡として整備していくとなれば保存活用計画を策定する必要がある」などと現状を説明。新基準については「往時の規模や構造、形式などや材料、工法を検証し、それを採用しない部分については史跡などの理解促進や保存・活用の効果と比較衡量する必要がある」と理解を求めた。

 榎本自治会連合会長は「早急に委員会などをつくり進めていかないと、未計画では中ぶらりんと取る市民も多いのでは」。対し田岡市長は「復元整備に向けてしっかりと検討していきたい。早いうちに何らかの返答をさせていただきたい」とした。

(2021年2月20日付紙面より)

市内13団体が新宮城復元に向けて田岡実千年市長(手前右)に要望書を提出した=18日、新宮市役所
2021年02月20日
2 ウェブで流域治水を共有
 大規模氾濫減災協議会  (和歌山県 )

 東牟婁地域等における大規模氾濫減災協議会の第6回会議が18日、ウェブ上で実施された。和歌山県や各市町村が参加。各地域の流域治水を計画的に推進するためのプロジェクトの素案などを議論した。

 2015年9月の関東・東北豪雨などによる甚大な被害を踏まえ、17年5月、国は多様な主体が連携して社会全体で洪水に備える取り組みなどを推進するために大規模氾濫減災協議会制度を創設。県内においても各地域で同協議会を組織し、さらなる連携・協力体制の構築を図っている。

 この日は2日に閣議決定された「特定都市河川浸水被害対策法等の一部を改正する法律案」(流域治水関連法案)についても説明があった。

 法案は近年、全国各地で激甚化・頻発する水災害や、気候変動による今後の降雨量や洪水発生頻度の増加に対応するために流域全体を俯瞰(ふかん)し、あらゆる関係者が協働して流域治水の実現を図ることを目的としている。

 改正案の概要は「流域治水の計画・体制の強化」「氾濫をできるだけ防ぐための対策」「被害対象を減少させるための対策」「被害の軽減、早期復旧、復興のための対策」となり、同協議会の対策に関連するところも多いことから加えて取り組んでいくという。

 ウェブ会議で井口好晴東牟婁振興局長は「協議会を通じて流域治水の取り組みが進み、地域にとって水防災がより高いレベルになることを目指していきたい」とあいさつ。

 事務局は「被害の軽減」「早期復旧」「復興のための対策」を三つの柱として▽河川や堤防、砂防えん堤の整備▽浸水が頻発する場所に住宅を建築させない▽危険地域の住宅の移転促進▽浸水想定図の作成▽避難のためのタイムラインの作成継続や強化▽被害の最小化のための事業継続計画(BCP)策定―などを推進していくとした。

 古座川、太田川、那智川、佐野川の四つの水系のこれまでの事業の進捗(しんちょく)状況や治水プロジェクトについての素案を説明。次年度は各地域に出向いて課題などのヒアリングを行い、今後の流域治水のプロジェクトに反映させていくと方針を示した。

 中家章夫河川・下水道局長が「この素案は住民の皆さまに理解していただけるように県のホームページに掲載する予定。今後もあらゆる関係者が協力し、議論していく。各市町でも取り組んでいただけたら」と締めくくった。

(2021年2月20日付紙面より)

ウェブ会議の様子=18日
2021年02月20日
3 現地調査への協力求める
 紀宝熊野道路の事業説明会  (紀宝町 )

 平成31年度に事業化された「国道42号紀宝熊野道路」の事業説明会が18日、紀宝町の井田公民館であった。国土交通省中部地方整備局紀勢国道事務所が測量、地質などの現地作業の内容やスケジュールを説明した。

 紀宝熊野道路は紀勢自動車道、国道42号熊野尾鷲道路、熊野道路などと一体となって道路ネットワーク強化を目的に計画され、熊野市久生屋(くしや)町から紀宝インターに至る延長15・6㌔の一般国道の自動車専用道路。新宮紀宝道路の紀宝町鵜殿から成川、神内、井田の各地区を通過して、御浜町阿田和、志原両地区を経て久生屋町につながる計画だ。

 説明会には約30人が訪れ、紀勢国道事務所紀勢線推進室の佐溝健治・事業対策官が説明した。現地調査、予備設計、地元説明、幅杭打設、用地測量、用地補償、工事着手などを経て完成・開通に至る計画で「今後、詳細な設計を行うため現地で測量・地質調査を行う予定です」と述べ、協力を求めた。

 調査結果を基に設計を行い、後日、詳細な計画ルートや構造について説明会を開く予定で、出席者からは「ルート変更がないようお願いしたい」「雨量も考えて設計を」などの意見、要望があった。

(2021年2月20日付紙面より)

井田地区であった事業説明会=18日、紀宝町の井田公民館
2021年02月20日
4 有効に役立てて
 6施設に寄付金手渡す  (新宮東牟婁労福協 )

 新宮東牟婁地域労働者福祉協議会(關(せき)勝行会長)は18日、新宮市と那智勝浦町の福祉施設6カ所に寄付金計12万円を贈った。

 協議会は子どもたちの健全育成を目的に毎年、入場無料の映画まつりを開催。その際に集まったチャリティー募金と加盟団体からの寄付金を贈呈しているが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から3密を避けるため上映を中止した。今回は活動費の一部が活用された。

 寄付金は▽美熊野福祉会▽なぎの木園作業所▽わかば園作業所▽どんぐりの家▽南紀ひまわり作業所▽いなほ作業所―の6施設に均等に分配され、各2万円が贈られた。

 美熊野福祉会(森常夫理事長)には關会長と谷口晃一事務局次長が訪問。森理事長に寄付金を手渡した。

 關会長は「残念ながら映画の上映は中止となってしまったが、コロナ禍だからといって皆さんからの善意の気持ちは変わらない。感染症に負けずに継続して活動し、少しでも役に立てていければ」。

 森理事長は「このご時世にもかかわらず、気に掛けていただいて本当にありがたい。乳幼児向けのリハビリ用のおもちゃを購入するなど、有効的に使わせていただきます」と感謝を述べていた。

(2021年2月20日付紙面より)

森常夫理事長(左)に寄付金を手渡す關勝行会長=18日、新宮市佐野の美熊野福祉会
2021年02月20日
5 野球に感謝。経験、技術伝える
 テキサスヒットグラブ工房・須川幸太さん  
2021年02月20日
6 一投腕が優勝 第163回職場対抗ボウリング大会 
2021年02月20日
7 楽しく英語に親しむ  丹鶴幼で「えいごであそぼう」  (新宮市 )
2021年02月20日
8 独自の支援を望む  飲食関連3団体が要望  (新宮市 )
2021年02月20日
9 歌手の南順子さんラジオ出演  「紀州まぐろ節」をPR  (那智勝浦町 )
2021年02月20日
10 笑顔で創作ダンス発表  新宮高校でICT活用し  
2021年02月20日
11 かわいいひな人形作る  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年02月20日
12 小中学生10人部門別対戦  第16回年始少年剣道大会  (串本町 )
2021年02月20日
13 植野禎さんの作品常設展示  谷工業所がギャラリー公開  (串本町 )
2021年02月20日
14 高校再編の考え伝え意見聴取  串本古座高校で説明・懇談会  (県教委 )
2021年02月20日
15 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第30回】調理体験が子どもを育てる!  

 子どもはかわいくて、手が掛かるものですが、いつかは自立して独り立ちしてもらわないといけません。私も子育ての目標は、一人で生きていける人間に育てることだと思っています。そのために今できること、それは、ズバリ「お手伝い」です。日々の家事のお手伝いももちろんですが、私の一押しは「調理のお手伝い」です。お手伝いがしたい!と言う3~4歳ごろ、私も「今日は時間がないから、また今度ね」とよく言っていました。親がやった方が早い・見ていないと危ない・やりたいことしかやらない。こうなると、やらせるのはかなりハードルが高いですよね。でも、お休みのときなど、ゆとりのあるときに一緒に調理をするだけで十分なんです。調理のお手伝いは、子どもにとってたくさんのメリットがあります。

 調理経験は、子どもの自尊心や自己肯定感を高めるという研究結果があります。「調理経験は自尊感情のうち『他者への思いやり』に最も強く影響を及ぼすと考えられた」(栄養学雑誌「小学生の家庭での調理経験が食事観・自尊感情・教科に対する関心に及ぼす影響」、2018年)。子どもにとって、調理体験は、単純に「できた!」という成功体験の喜びを与えるだけではありません。家族に褒めてもらうことで「自分は大切な存在である」ということを認識することができますし、作ることの大変さを通じて、作ってくれる人への思いやりや感謝も学ぶことができるわけです。

 さらに、調理の手伝いは学習意欲も向上させます。先ほどの論文にも、こんな記述があります。「調理経験が食事観や自尊感情を介し、教科に対する関心に影響を及ぼすという結果が得られ、児童の調理経験を増やすことが教科に対する関心を高める可能性が示唆された」(同論文)。さらに海外の研究では、調理の体験の食育で、理科や算数などの理解度が高まったという論文もあります。ここには、自尊心や自己肯定感が大きく影響していると私は考えています。ただ、調理をさせるだけではなくとにかく褒めてあげることが大切です。誰かのために作るという姿勢や、やろうとする好奇心、そしてやり切ったこと、出来上がったものを全力で褒めてあげましょう!

 他にも、「好き嫌いなどの偏食の改善につながる」というメリットもあります。自分で作ったことによって、食べたいという気持ちや食べてみようという気持ちにつながるからです。そして、調理の手伝いは、将来への食意識に作用します。調理を手伝えば手伝うほど、健康的な食生活への意識が高まるといわれています。親元を離れた後でも、食生活に気を使って、健康的な生活が送れるようになるということです。お料理を一緒にするということは、子どもたちに良いことずくめなんです。忙しい毎日の中で、ふと時間があるとき、ぜひ一緒にお料理を楽しんでみてください。やりたいということをやらせてあげてみてください。子どもたちは、お料理のお手伝いを通して、大人が思っているよりも、たくさんのことを吸収してくれると思います。

(2021年2月20日付紙面より)

2021年02月17日
16 釈迦の遺徳をしのぶ
 宗応寺で「涅槃会」法要  (新宮仏教会 )

 釈迦(しゃか)の命日の15日、新宮仏教会(会長=白井清牧・清蔵寺住職、会員13人)は、新宮市千穂の宗応寺(石原知実住職)で「涅槃会(ねはんえ)」を営んだ。各寺の住職や副住職が涅槃図を前に経を上げ、遺徳をしのんだ。

 新宮仏教会は、市内にある▽松巌院▽淨泉寺▽瑞泉寺▽清閑院▽清蔵寺▽清凉寺▽専光寺▽宗応寺▽東仙寺▽遍照院▽本廣寺―の11カ寺で構成している。

 涅槃会は、仏教の祖である釈迦の生誕を祝う降誕会(こうたんえ、別名・花まつり)、悟りを開いた日を記念する成道会(じょうどうえ)と並ぶ三大法会の一つ。

 釈迦は35歳で悟りを開くと、その後45年にわたり人々に教えを説く伝道の旅を続けた。インド北東部のネパールとの国境に近いクシナガラで動けなくなり、頭を北にして西向きに横たわり、弟子たちが嘆き悲しむのを慰めながら夜半に80年の生涯を終えたと伝わっている。

 涅槃図は釈迦が沙羅双樹の林の下で横たわり、入滅する光景を描いたもので、周囲には嘆き悲しむ弟子や、雲に乗って飛来する釈迦の母などが描かれている。宗応寺の涅槃図(縦156・1㌢、横101・8㌢)は南北朝時代(14世紀)の制作とされている。

 毎年、法要は本堂横の室中で執り行うが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、密を避ける形で本堂大間にて実施。石原住職は「例年なら掛け軸は1週間ほどまつり多くの人に見てもらう機会としているが、翌日にはしまう予定にしている。こんな状況の中でも会員の方々にお経を読んでいただけるのはありがたいこと」。

 白井住職は「世情が落ち着かない中において無事に法要を終えることができて良かったと思っている。今後も継続のためお互い元気で尽力していければ」と話していた。

(2021年2月17日付紙面より)

涅槃図を前に経を上げる住職ら=15日、新宮市千穂の宗応寺

2021年02月17日
17 来春の開花を願い植樹
 日本クマノザクラの会が記念に  (矢渕中 )

 日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)は設立翌日の15日、紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)で記念植樹をした。来春の開花を願い、園芸委員(亀石沙來委員長)がクマノザクラの苗1本を学校花壇に植えた。

 会はクマノザクラの保全や活用を目的に発足し、3年目の苗木を学校に提供。副会長の田尾友児さん、会員で樹木医の中村昌幸さんらが訪問した。

 苗木はクマノザクラの調査にも参加した中村さんが育てたもので、高さ約2㍍。園芸委員が順番にスコップで根元に土をかぶせた。園芸委員は各学年6人の計18人で、普段から花壇の管理をしており、亀石委員長(2年)は「クマノザクラを見たのは初めて。大切に育てたい」と話していた。

 会ではこの日、同町役場玄関前にも鉢植えのクマノザクラを飾った。3月には咲き始める。今後も要望があれば植樹に協力する方針だ。

 町内で保全に取り組む田尾副会長によると、クマノザクラは北桧杖、鮒田地区や子(ね)の泊山桐原登山口付近に多く自生しているという。

(2021年2月17日付紙面より)

記念植樹に取り組んだ園芸委員と日本クマノザクラの会の会員ら=15日、紀宝町立矢渕中学校
クマノザクラを植える委員
2021年02月17日
18 児童生徒に1食分を贈る
 町産鹿肉のレトルト商品  (古座川ジビエ山の光工房 )

 古座川町月野瀬にある古座川ジビエ山の光工房(鈴木貴裕施設長)がこのほど、町産鹿肉を使ったレトルト食品2種類の取り扱いを始めた。地元に知ってほしいという思いで、町内の児童生徒への贈呈も計画。15日に町内各校を訪ね、児童にはボロネーゼ(パスタソース)、生徒にはキーマカレーを届けた。

 同工房は、独自のガイドラインと先鋭の機器を駆使して臭みを抑えた新鮮なジビエを生産。「こころうたれるシリーズ」と題してオンライン販売用の加工食品製造にも力を入れるなど販路増強に力を入れている。

 レトルト商品の取り扱いは初で、約1年前に県食品流通課の仲介でノウハウを持つ有田食品株式会社=有田市=とつながり開発に着手した。同工房は在庫過剰になりがちなミンチ肉の活用を求め、同社は前述した2種類のメニューを提案。同工房の試食や意見を取り入れながらレシピを仕上げ、今年1月中旬に商品化へこぎ着けた。

 土産品を前提とした仕様で、価格はいずれも1袋550円〈税込み〉と設定。同工房は1月下旬から取り扱いを始め、今月15日現在で同工房のオンラインショップと町内の南紀月の瀬温泉ぼたん荘売店、各道の駅物産販売施設、七川ふるさとづくり協議会事務所、もりとよ商店、町外では那智勝浦町下里にあるスーパーマーケットHatiや南紀串本観光協会古座事業所で購入できる。

 町立小中学校は地産地消や食育推進の一環ですでに学校給食の食材としてジビエを適時活用していて、その味に慣れ親しむ子どもに新しい商品も知ってもらおうと思って贈ることにしたという。

 15日午前は鈴木施設長らが高池小学校へ児童数分のボロネーゼ(1人につき1袋)を届け、学校を代表して大畑眞校長と児童会の山本真琴会長(6年)が受け取り感謝した。午後に他4校へも贈呈。鈴木施設長は「土産品としては安価な設定。子どもたちにはふるさとのジビエを一層誇りに思ってもらえたらと思うし、その気持ちが子どもから大人へと広がっていけば」と今後の反響を期待した。

 販路は今後も拡大を目指すという。この商品の問い合わせは同工房(電話0735・72・6006)まで。

(2021年2月17日付紙面より)

町産鹿肉を使ったレトルト商品を贈る鈴木貴裕施設長(左)=15日、古座川町立高池小学校
古座川ジビエ山の光工房初のレトルト商品「ボロネーゼ」「キーマカレー」
2021年02月17日
19 地域の平穏無事祈る
 熊野三所大神社例大祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町浜ノ宮の熊野三所大神社(くまのさんしょおおみわやしろ)(髙橋正樹宮司)で14日、例大祭が営まれた。今年は恒例行事が全て、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止となり、神事のみが斎行された。

 同神社は貴重な建築様式の「三間社流造 檜皮葺(ひわだぶ)き」の本殿が有名。

 例年は一心会の迫力ある獅子舞や、前日に那智の浜で潮垢離(しおごり)を取り、潔斎した射子(ゆいご)奉仕者が古式ゆかしい作法で矢を射る弓行事や復活した子ども神輿(みこし)などが行われている。

 この日は髙橋宮司が祝詞を奏上し、関係者らが玉串をささげた。一心会の汐﨑広一会長は「練習も祭り本番も人が集まらないといけないので今回は残念だった。来年はコロナが終息して通常通りできればありがたい」。

 同神社総代の藤社潔さんは「残念だが今年は仕方ない。来年も現時点ではどうなるか分からないが、ぜひこれまで通りに祭りができることを祈っている」と話した。

 髙橋宮司は「毎年、お祭りができることに感謝をささげた。この地域や世界の平穏無事を祈願いたしました」と語った。

(2021年2月17日付紙面より)

新型コロナウイルス終息を祈願し神事が営まれた=14日、那智勝浦町の熊野三所大神社
2021年02月17日
20 流木と焼き杉で作品作り  3、4年生が1月から挑戦中  (成川小 )
2021年02月17日
21 折り紙で優雅な「祝い鶴」  さつきサロンに15人参加  (紀宝町 )
2021年02月17日
22 有効期限迫る  プレミアム付共通商品券  (新宮市 )
2021年02月17日
23 「紀南学園」改築目指し要望  教育民生委員会で各部が報告  (新宮市議会 )
2021年02月17日
24 「ウィズコロナ」時代を生き抜く  当初予算案、過去最大6120億円  (和歌山県 )
2021年02月17日
25 オガタマノキが開花  熊野速玉大社  
2021年02月17日
26 ウメの花咲く校内走る  新翔高校でマラソン大会  (新宮市 )
2021年02月17日
27 新宮市などで20度超え  4~5月並みの暖かさ  
2021年02月17日
28 熊野見守る「守護神」完成  民宿わかたけに寺村さんの壁画  (那智勝浦町 )
2021年02月17日
29 コラボし合同で情報発信 地域おこし協力隊募集説明会 (北山村、岡山県新庄村)
2021年02月17日
30 大臣表彰受賞を町長に報告  河内祭保存会長と古座区長  (串本町 )
2021年02月17日
31 区内各代表らで神事執行  水門神社例祭「水門祭」  (串本町 )
2021年02月17日
32 お悔やみ情報
  
2021年02月07日
33 地元の歴史や文化を学ぶ 神倉小で御燈祭りの授業 (新宮市)

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で5日、ふるさと学習があった。1年生58人と6年生83人が、毎年2月6日に摂社神倉神社で斎行される「御燈祭(おとうまつ)り」について学びを深めた。

 同校運営協議会(下岡輝子会長)による「ヤタガラス子ども未来プロジェクト」の一環。子どもたちに自分が住んでいる町や文化などを学んでもらおうと、協議会メンバーを中心に有志ボランティアの協力を得ながら授業を設けている。

 6年生は、熊野速玉大社(上野顯宮司)禰宜(ねぎ)の濵中孝成さんから神倉神社や御燈祭りの歴史についての話を聞いた。濵中さんは熊野権現が祭られている熊野神社は全国にあり、その総本宮が「熊野速玉大社」「熊野本宮大社」「熊野那智大社」の熊野三山であると説明。「熊野大神が三山に祭られる前、最初に降臨した聖地が神倉山といわれており、神が鎮まる場所との意味で『神倉』と名付けられたとされています。銅鐸(どうたく)などのさまざまな出土品から、弥生時代には神倉山で祭りが営まれていたことが分かっている」と述べた。

 後半には清めやかがり御供(ごく)作り、阿須賀神社で神職・山伏・介釈(かいしゃく)たちが行う奉幣(ほうへい)神事などの祭りの行程を紹介し「春を迎える季節に神様の火を頂くことが御燈祭りの本意。今年は新型コロナウイルスの影響で上ることはできませんが、祭りを知ってもらい、いろんな人に伝えてあげてください」と呼び掛けた。

 1年生は、祭り当日のタイムスケジュールや草鞋(わらじ)、たいまつ、白装束の説明に耳を傾け製作の大変さなどを学習。協議会メンバーや関係者らが作成した絵本「やくそく~はると君のお燈まつり~」の読み聞かせもあった。また、この日の給食には▽豆腐のクリーム煮▽大根サラダ▽カルピス寒天―など、全て白い食べ物からなる「精進潔斎給食」が出され、児童はおいしそうに味わっていた。

 6年生の清岡三獅郎君は「御燈祭りは、長い歴史があり一日を通しての祭りということを改めて知った。機会があれば自分も参加してみたいと思いました」。下岡会長は「子どもたちが興味を持って聞いていた姿が見られてよかったです。今後もさまざまな授業を設けて町の歴史や文化を知ってもらえれば」と話していた。

(2021年2月7日付紙面より)

濵中孝成さんの話に耳を傾ける6年生=5日、新宮市立神倉小学校
1年生に実物のたいまつを紹介する協議会メンバー
精進潔斎給食を味わった
2021年02月07日
34 本番に向け研修会実施
 「世界遺産・熊野古道大辺路 駅からウオーク」  (那智勝浦町 )

 世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会(会長=堀順一郎・那智勝浦町長)はこのほど、串本町と那智勝浦町内で8日(月)~14日(日)に開催する「世界遺産・熊野古道大辺路 駅からウオーク」に向けて那智勝浦町のJR湯川駅で「大辺路コンシェルジュ」として参加するメンバーらを対象に研修会を実施した。集まった24人は本番に向けての最終確認やコミュニケーションを図った。

  □     □

■「世界遺産・熊野古道大辺路 駅からウオーク」



 「世界遺産・熊野古道大辺路 駅からウオーク」は両町の大辺路地域の滞在を促進する誘客多角化事業の一環として有効な手段となるかを実証実験するために行うもの。

 同ツアーではJR和深駅~田並駅の【世界遺産:新田平見道、富山平見道】絶景!吉野熊野国立公園の海岸造形に感激「JR和深駅からJR田田並駅へガイドウオーク」と、JR湯川駅~那智駅の【世界遺産:駿田峠】汽水湖のゆかし潟、町なか散歩も楽しい「JR湯川駅からJR那智駅へガイドウオーク」が用意されている。

 参加予定人数は1月末時点で串本コース分が8日21人、9日15人で大辺路刈り開き隊がガイドを担当。那智勝浦コース分は10日が25人、11日が27人で熊野那智ガイドの会が担当する。

 また、12~14日の期間中には両町間の14駅に「大辺路コンシェルジュ」を配置。串本側は大辺路刈り開き隊が、那智勝浦側は熊野那智ガイドの会となちかつ古道を守る会が担当する。

 コンシェルジュは駅に待機して大辺路を歩きに来た人や興味のある人々と交流し、「大辺路アクセス・ルートマップ」や「駅近お散歩マップ」を用いて両町と大辺路の魅力を伝えるという。

  □     □

■研修会では



 研修会は串本町でも実施された。那智勝浦町では参加者が感染症対策や当日の配布物の確認、運営に必要なテーブルの設置方法、マップを使用した説明方法などを学んだ。

 同協議会のプロジェクトマネジャーで、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)で観光資源の磨き上げを担当する齊藤滋さんは「コンシェルジュにこれほど多くの方が参画してくれると思わなかった。参加者の方々は自らが住む町の世界遺産をより知ることができる機会になると思う。最初のステップとしては好感触です」と話した。

(2021年2月7日付紙面より)

本番に向けて最終確認を行ったコンシェルジュの皆さん=那智勝浦町のJR湯川駅(世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会提供)
本番に向けた研修会の様子(同提供)
2021年02月07日
35 「かがり御供」作る
 神事で供える特別な餅  (御燈祭り )

 御燈祭(おとうまつ)り当日の6日午前、新宮市の熊野速玉大社双鶴殿で神倉神社神殿に供える特別な餅「かがり御供(ごく)」作りがあった。祭りで介釈(かいしゃく)を務める神倉青年団員たちが、祭りで使用するヒノキの介釈棒で回りながら餅をついた。

 中山忠吏団長をはじめとする団員と上野顯宮司、猪飼三雄・神倉神社奉賛会長たち約10人が参加。ふかしたもち米を石臼の中に入れ、6升分をついた。出来上がった餅は細長く伸ばしてはさみで約3㌢の正方形に切り、3枚に合わせてわらひもで十文字に縛り、男結びにしていった。

 上野宮司は「今年は上(あ)がり子が登れないため、残念な気持ちを持っている方が多いと思いますが、かつて漆黒の闇の中で営まれていた神事を思い起こす意味では貴重な経験と感じています。改めて気を引き締めながら心を込めて斎行していきたい」。

 中山団長は「新型コロナウイルスの影響から少数の人たちが神事に携わらせていただくことになった。今後、このような状況にならないよう願って一生懸命、奉仕したいと思います」と話していた。

(2021年2月7日付紙面より)

力強く餅をつく介釈たち=6日、新宮市の熊野速玉大社
「かがり御供」を作る関係者
2021年02月07日
36 橋本博さんが優勝飾る
 なちかつGGCクラブ大会  
2021年02月07日
37 「建学の精神を学ぶ」  世耕弘一氏の生きざまから  (近大新宮中 )
2021年02月07日
38 1位に佐古さん、垣本さん  写連紀南支部1月度例会  
2021年02月07日
39 モットー込めた作品並ぶ  喫茶きよもんで紅節書院新春展  (那智勝浦町 )
2021年02月07日
40 プレー通じ絆深める  市野々小で地域交流会  (那智勝浦町 )
2021年02月07日
41 第1回自転車活用セミナー  地域振興に活用を  (熊野市 )
2021年02月07日
42 住宅用火災警報器の設置を  紀宝町では購入費の補助も  
2021年02月04日
43 「鬼は外」で疫病退散 熊野三山で節分行事 

 立春の日が3日に移ったことから、124年ぶりに節分が2月2日となったこの日、新宮市の熊野速玉大社、那智勝浦町の熊野那智大社、田辺市本宮町の熊野本宮大社で節分行事が営まれた。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、各大社とも規模を縮小して斎行する中、境内には疫病退散を願い「鬼は外」の声が響いた。

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■熊野速玉大社



 熊野速玉大社(上野顯宮司)では、鬼を払う「追儺式(ついなしき)」と正月に飾ったしめ縄などを燃やす「お焚(た)き上げ(どんど焼き)」があった。3密を避けるため、鬼の登場や福豆・お菓子まきを取りやめるなどの対応を講じた。

 追儺式では、神職や神社関係者らが「鬼は外」と言いながら豆をまき境内を練り歩いた。お焚き上げでは境内に掘られた穴に参拝者らがしめ縄などを御神火がついたたいまつと一緒に投げ入れた。

 今年は、新型コロナの状況を鑑み「吉兆(きっちょう)」などの縁起物の郵送を希望する人が例年以上に多く、吉兆は当初予定より200本多く追加で制作したものの、同日午前10時ごろには完売したという。

 上野宮司は「無事に節分祭を終えることができ、この熊野地方にも春がやってくる。規模は縮小となったが伝統ある神事が斎行できて良かった。来年はコロナが終息し、盛大に豆まきができることを願っています」と話していた。

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■熊野那智大社



 熊野那智大社(男成洋三宮司)では節分祭と鬼追い追儺式があった。式には町立市野々小学校の児童を含む大檀那(だんな)=特別崇敬者=約50人が間隔を空けて参列し内庭で神事を営んだ。

 鬼の面を着けた役人役が福升の豆をまき、社殿鈴門の基礎石を鬼やらい用具で打ち、「家内安全、延命息災、家運隆昌(りゅうしょう)」と唱えた。

 境内では花薗龍人権禰宜(ごんねぎ)が、15㍍先の「鬼」と記した約1・5㍍の的を矢で射抜いた。豆まきでは男成宮司や大檀那らが感染症対策として、声を発さず神職の掛け声に合わせて豆まきを行った。

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■熊野本宮大社



 熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では、神職や神社関係者らが参加し、節分祭と追儺式を執り行った。神事を縮小し、ビニール袋に入れた豆をまくなどの感染防止対策を講じた。

 追儺式では、神職と巫女(みこ)が豆をまきながら拝殿の回廊を3周。その後全員で「福は内、鬼は外、コロナ撲滅」と声をそろえて豆をまき、最後に九鬼宮司が疫病退散を願い白・赤・金色の3本の矢を空に向けて放ち鬼を追い払った。

 同大社ではコロナの撲滅や厄よけ開運のため、今月限定で鬼の面を形取った牛王(ごおう)宝印を授与している(初穂料2000円)。

(2021年2月4日付紙面より)

熊野速玉大社
熊野那智大社
熊野本宮大社
2021年02月04日
44 クマノザクラの苗植え替え
 高池小の3~6年生一丸で  (古座川町 )

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長)の3~6年生が2日、クマノザクラタイプ標本木から得た実生苗の植え替えに取り組んだ。

 この植え替えは、同町観光協会(須川陽介会長)と連携して展開するふるさと学習の一環。おととしの10月、同校と明神小の3年生(現4年生)が卒業記念植樹用にクマノザクラのタイプ標本木から得た種子から実生苗を育てる挑戦を始め、高池小はさらに4~6年生が赤玉土、腐葉土、培養土の各苗床に種子をまき、どの苗床がよく芽吹くかという実験を兼ねて3年生の実生苗作りに協力した。

 全てが順調に発芽しなかったものの、高池小は計23本の実生苗を得ることに成功。しかしその後の育苗も難しく、結果的に5本が1年目の成長を終えて残り、次の春を待つように休眠する状況にある。

 すでに苗床からポット、植木鉢へと2回の鉢上げをし、この日は3回目の植え替え作業。この学習の外部講師で長追在住の樹木医・矢倉寛之さんから植木鉢の仕立て方を教わり、以降は学年ごとに実生苗1本(実際に植樹する4年生は2本)を引き受け一回り大きな素焼きの植木鉢に植え替えた。

 最初の植木鉢は防虫ネットを敷いて培養土を入れたが、新しい植木鉢は防虫ネットの次に赤玉土を敷いて排水性をよくしてから実生苗を入れ周りに新しい培養土を詰め込んだ。4年生は風に揺れるほどか細い幹とは対照的に旺盛に伸びた根を大畑校長と一緒にじっくりと観察。限られた鉢の中で行き場を失い縦横無尽に伸びた根も一回り大きな鉢に移せばまたのびのびと広がり幹を大きくしてくれると植え替える意味を教わりつつ励んだ。

 矢倉さんは樹木医でもクマノザクラの育苗はまだ難しいことなどを伝えつつ、5本の実生苗を育てる児童を励ました。大畑校長はこれら実生苗を校内や学校から目につく場所に植樹する将来を思い描きつつ、今後はその時のためにみんなで大きく元気に育てることを児童に呼び掛けた。

 5本の実生苗は4年生の卒業記念植樹用。この日は植え替えに先立って3年生が同標本木前でクマノザクラ学習に取り組み、矢倉さんと一緒に赤玉土・腐葉土・培養土の各苗床に種子50粒をまいて自分たち用の実生苗を育てる第一歩を踏み出した。

(2021年2月4日付紙面より)

実生苗の根を観察し植え替えの意味を教わる4年生=2日、古座川町立高池小学校
植え替えを終えた児童を励ます矢倉寛之さん
2021年02月04日
45 地域活性化や発展に尽くす
 日本郵便と包括連携協定締結  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は2日、同町役場で日本郵便株式会社との「包括的連携に関する協定」を締結した。町と同社が人的・物的資源を有効活用することで住民サービス向上や地域の活性化などを目的とする協定で、和歌山県内では先月の太地町に続き、同町が8番目の締結となる。

 締結式には同社から吉田仁久紀南地区統括局長(椿郵便局長)、坂本雄哉那智部会長(太田郵便局長)、奥田隆昭紀伊勝浦郵便局長が、町からは堀順一郎町長、塩﨑圭祐総務課長が出席した。

 同社によると、協定は両者が業務に支障のない範囲で取り組むもので、他市町村との連携も進めているという。

 同町との連携事項は▽安心・安全な暮らしの実現▽未来を担う子どもの育成▽地域経済活性化▽地域住民の利便性向上―の4項目となっている。

 堀町長と同社を代表し、坂本部会長が署名を行い締結式は締めくくられた。

 吉田統括局長は「この地域は過疎化が続いていており、郵便局も何ができるかさまざまな模索を重ねている。この締結を皮切りに、互いに知恵を出し合って紀南地方の発展に尽くしたい」。

 坂本部会長は国が進める新型コロナウイルスのワクチン接種事業に触れ、「広報の関係などでもご協力できるならばしていきたい」と意欲を示した。

 堀町長は昨年のコロナ関連緊急経済対策事業の「那智勝浦まちなか商品券」の引き換え時の同社の協力に感謝を述べ、「本町は六つの町が合併してできた町なので行政区間が広い。住民サービスの向上のためにも郵便局さまにはご協力いただき、町を挙げて活性化を図り、共に発展していきたい」と話した。

(2021年2月4日付紙面より)

那智勝浦町と日本郵便株式会社が「包括的連携に関する協定」を締結した=2日、那智勝浦町役場
2021年02月04日
46 家内安全などを祈る
 東仙寺で節分星祭  (新宮市 )

 新宮市新宮の丹鶴山東仙寺(鶴田隆寛住職)で2日、「節分星祭」が営まれた。厄年の男女たちが集まる中、鶴田住職がご本尊・弘法大師の前で護摩供養を行い、信者たちの身体健康や家内安全などを一心に祈った。

 同寺は「東海白寿三十三観音霊場」の一番札所。星祭は、人がそれぞれ生まれた年によって持っている「本命星」の巡りが悪い人たちの災いが少しでも和らぐようにと祈る祭りで「星供養」とも呼ばれている。午後5時からは地域住民らが境内に掘られた穴で正月のしめ縄や松飾りなどを焼く「どんど焼き」が行われた。

 鶴田住職は「昨年に比べて、新型コロナウイルスの実態が少しずつ明らかになってきたかと思います。今年の干支(えと)である『丑(うし)』のように辛抱強く進んでいかなければならない。ストレスを抱えている方もいるとは思いますが、私たちの先祖が大正時代に流行したスペイン風邪を乗り越えたように、希望を持って毎日を過ごしていただければ」と話していた。

(2021年2月4日付紙面より)

ご本尊を前に護摩供養を行う鶴田隆寛住職=2日、新宮市の丹鶴山東仙寺
2021年02月04日
47 手分けして紙すきに挑戦  古座小6年生が和紙作り  (串本町 )
2021年02月04日
48 一部社寺で厄払い祈とう  2月最初の午の日迎えて  (串本町 )
2021年02月04日
49 リハビリテーションの町に  吉岡和泉医師が講話と面談  (那智勝浦町 )
2021年02月04日
50 アオノクマタケランの実  高野坂周辺で  
2021年02月04日
51 お菓子の雨に歓声  三輪崎保育園で初午行事  (新宮市 )
2021年02月04日
52 「鬼は外、福は内!」  保育園などで節分行事  (那智勝浦町 )
2021年02月04日
53 救急は1863件に  昨年の出動件数を発表  (熊野市消防本部 )
2021年02月04日
54 1月の感染者数896人  たびたび過去最多を更新  (三重県 )
2021年02月04日
55 和紙でランプシェード作る  井田小の5年生9人が  (紀宝町 )
2021年02月04日
56 「手巻きずし、おいしい」  節分の日に学校給食で  (紀宝町 )
2021年02月04日
57 コロナ禍への支援にも言及  「知事と市長の1対1対談」  (熊野市 )
2021年02月04日
58 お悔やみ情報
  
2021年02月02日
59 ゴトビキ岩に新しめ縄
 御燈祭り控え青年団らが奉仕  (新宮市 )

 国の重要無形民俗文化財「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)を間近に控えた新宮市の神倉神社で1月31日、神倉青年団員たち約40人がご神体の巨岩「ゴトビキ岩」のしめ縄を張り替えた。

 「御燈祭り」は1400年以上前から続くとされており例年、全国から多くの上(あ)がり子が参加して神倉山上でたいまつに御神火を受け、山門の開閉とともに急峻(きゅうしゅん)な石段を一気に駆け下りる勇壮な祭り。今年は新型コロナウイルスの影響により、上がり子をはじめ報道関係者、一般撮影者の入山を禁止し、翌7日の餅まきも中止とした。当日は神職や介釈(かいしゃく)などの関係者約15~20人のみで営まれる。

 張り替えは当初、24日に予定していたが、雨天のため延期になっていた。この日は祭りの運営を取り仕切り、介釈を務める青年団員や神倉神社奉賛会、市観光協会などが参加。晴天の下、神倉農業実行組合(榎本晶組合長)が寄進した約200㌔(約500株)のわらで編み上げた長さ約30㍍、最大直径約20㌢の大しめ縄を青年団員たちが神倉山山頂付近まで運んで刺股や針金を使用してゴトビキ岩に巻き付けていった。

 奉賛会の猪飼三雄会長は「近年、わらの確保が難しくなっているのが気掛かり。天候も心配しましたが、無事に作業を終えることができて良かったです」。

 青年団の中山忠吏団長は「しめ縄を少し細くしたことで昨年同様、しっかりと出来上がりました。高所での作業のため、何事もなく張り替えを終えてほっとしている。当日は登れなかった上がり子たちの気持ちも背負いながら団員一同、気を引き締めて奉仕できれば」と話していた。

(2021年2月2日付紙面より)

しめ縄を張り替える神倉青年団員たち=1月31日、新宮市の神倉神社
しめ縄をゴトビキ岩へと運ぶ
2021年02月02日
60 児童10人が集団生活体験
 ウインターキャンプ実施  (潮岬青少年の家 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)が1月30、31日の2日間、主催事業「ウインターキャンプ」を実施した。

 このキャンプは例年、1月最終土曜日恒例のイベント「本州最南端の火祭り」と連動する形で実施している。本年度はコロナ禍の情勢により中軸のイベントが中止となったが、キャンプによる集団生活経験の機会として県内の小学4~6年生10人から参加の希望があり、内容を工夫し感染予防対策を講じた上で開く形となった。

 今回は密を避けるため、一張一人の割り当てでテントを組み立て。防寒のため体育館内に寝床を整えた後に体験プログラムやキャンプ活動に取り組んだ。

 芝焼きの見学に代わる内容として2日目午前にキャンドルを光源とする飾り物の創作を設定し、初日午後は徒歩で同家から出雲にある朝貴神社へ移動し、その裏にある浜で飾り物の材料になりそうな貝殻やシーグラスなどを集めた。

 初日夜の体験プログラムはキャンプ相応の自炊や入浴などの集団生活体験をこなし、2日目の朝食では牛乳パックを使ったカートンドッグ作りなど普段の生活にはない調理に挑戦するなどしたという。

(2021年2月2日付紙面より)

朝貴神社裏の浜で貝殻などの素材採集をする児童ら=1月30日、串本町出雲
2021年02月02日
61 在宅希望患者の支えに
 濱口政也さんが講話  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の三輪崎会館で1月30日、三佐木蜂伏地区のサロンがあった。同地区福祉委員や地域住民、包括支援センター職員、ケアマネジャーら30人以上が参加。「くまのなる在宅診療所」の濱口政也院長が在宅医療について講話した。

 新型コロナウイルス情勢を鑑み、ソーシャルディスタンスの確保やアクリル板の設置、検温・手指消毒の徹底などの対策を講じて実施された。

 濱口院長は同市三輪崎出身。両親と「地域に貢献する」と約束の上医師を目指し、地元に戻ってからは御浜町阿田和の紀南病院で4年間勤務した。

 濱口院長は、日本人の死因第1位であるがんについて「病気と闘い抜いて良くなる人はいいが、発見が遅かったりステージが進んで治療が難しい人もいる」。

 地方の大病院で打つ手がないと言われて故郷に戻ってきても、治療方法がない状況で紀南病院(三重県の場合)で入院継続するケースが多いと述べ「家に帰りたいと言いながら亡くなっていく人もいる。本当にこれ(継続入院)を望んでいるのか」と思いをつのらせ、紀南病院勤務時に在宅医療を希望したという。

 熊野地方においては和歌山県側(市医療センター)と三重県側(紀南病院)で頼れる病院が一つずつしかないと述べ「熊野地方には在宅医療がほとんどない。4年間の(紀南病院)勤務中に『地域の人が困っていることをやれたら。家でいたい人を支えることができたら』と思った。それこそが地域に貢献できることだと感じた」と診療所開設のきっかけを説明。

 「痛みのコントロールができれば、患者が家で過ごしたいという思いを支えるのが自分たちの役割と感じている」とし、「状況次第では病院で過ごすことがいい場合もある。家で過ごしたいと思っても医療的な理由からできない人が多かった。そういう人たちをお手伝いすることができれば」と話した。

 質疑応答の時間もあり、参加者は「在宅でどういった医療が受けられるのか」「どのくらいの頻度で来てくれるのか」などと質問した。

(2021年2月2日付紙面より)

30人以上の参加者が講話に耳を傾けた=1月30日、新宮市三輪崎の三輪崎会館
濱口政也院長
2021年02月02日
62 災害時の孤立を防ぐ
 県内各市町村で通信訓練  (和歌山県 )

 和歌山県は1月30日、県内で孤立の可能性のある集落がある28市町を対象に令和2年度の孤立集落通信訓練に取り組んだ。本紙エリアでは那智勝浦、太地、古座川、串本の4町が参加。那智勝浦町では20の自主防災組織がそれぞれの地域で訓練を行った。

 孤立の可能性がある集落に配備している市町村にある同報系(固定式)と移動系(携帯式)の防災行政無線などの状態確認や操作確認が目的。集落と各市町村間での通信訓練に加え、県と防災電話を使用した伝達訓練もあった。

 当日は午前9時ごろに県南方沖でマグニチュード8・7の地震が発生し、土砂災害の多発や各地で孤立集落が発生している想定で行われた。

 県によると、当日は孤立可能性集落の住民や市町村職員、県振興局地域振興部職員、県危機管理局職員などが協力し、198集落400人以上が参加したという。

 勝浦第四区自主防災組織では消防コミュニティセンター横の電柱に設置された防災行政無線を使い、同町役場と通信訓練を実施した。

 同区の西山泰一区長は「無線機が設置され初の訓練。音声もきれいに聞こえており、ありがたい。今回の訓練を今後に生かしていきたいと思う」と語った。

 県防災企画課の担当職員は「訓練を通して、電波状況が悪い箇所の通信環境改善や故障した無線機の早急な修理に努めるとともに、住民の方への定期的な使用方法の説明を行っていく」と話した。

(2021年2月2日付紙面より)

各地域で通信訓練が実施された=1月30日、那智勝浦町の消防コミュニティセンター(勝浦第四区自主防災組織提供)
2021年02月02日
63 小雨にひるまず競い合う 潮岬でグラウンドゴルフ第3回記録会 (串本町)
2021年02月02日
64 ロケット関係の企画続々  12~14日、「宇宙ウイーク」  (串本町 )
2021年02月02日
65 ツバキが続々と開花  新宮市高田  
2021年02月02日
66 泣き虫鬼をやっつけろ!  丹鶴幼稚園で節分行事  (新宮市 )
2021年02月02日
67 火災やけが防止に努める  消防団丹鶴分団が神倉神社清掃  (新宮市 )
2021年02月02日
68 市町対抗駅伝、初の中止に  新型コロナ拡大状況踏まえ  (三重県 )
2021年02月02日
69 春の訪れ告げるオウバイ  相野谷川沿いで見頃  (紀宝町 )
2021年02月02日
70 「川舟の魅力を発信したい」  地域おこし協力隊・北原潤希さん  (紀宝町 )
2021年02月02日
71 お悔やみ情報