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2021年02月23日
1 緊張気味にフルコース味わう
 太地中生徒がテーブルマナー講習  

 太地町立太地中学校(山田貴也校長)の3年生20人は19日、同町のホテル「花いろどりの宿花游(かゆう)」で、テーブルマナーの講習を受けた。同ホテルのチーフでソムリエの資格を持つ井上歩さんが講師を務める中、生徒らはマナーや礼儀を学びつつ豪華なフルコースに舌鼓を打った。

 町教育委員会が企画し、地元の宿泊施設などの協力を得て同中学校の3年生を対象に毎年実施している。社会に出た時に通用するマナーを身に付けることが狙い。卒業を目前に控えた生徒たちへの祝福の思いも込められている。

 ホテル到着後、迎えたスタッフを前に森本愛美さんが「今日はお忙しい中ありがとうございます。社会に出た時に礼儀やマナーがしっかりできるように学ばせていただきます」と生徒を代表してあいさつし感謝を伝えた。

 スタッフに椅子を引いてもらって席に腰掛けた生徒らは緊張の面持ち。コースではアミューズからメインの肉料理までの6品とデザート、パン、コーヒーが提供された。生徒らは井上さんから、ナフキンの使い方や役割、乾杯の仕方、ナイフ・フォークの使い方などを学び、隣の生徒と確かめ合いながら一品一品を丁寧に味わった。

 井上さんは「テーブルマナーとは、一緒に食事をする人だけではなく、スタッフを含めたその場にいる人を不快にさせないためのもの。そのことを念頭に置いてください」と説明。次第に緊張がほぐれた生徒らは、器用にフォークやナイフを操りながら笑顔で食事を楽しんだ。

 町の歴史や文化を知るために、小・中学校でふるさと学習などへの取り組みを推進する同町。宇佐川彰男教育長は「知識の部分はもちろん、行政の思いや取り組みを体験的に肌で感じてほしい」と思いを語り、「いつか町外に出てもふるさとを思い出すきっかけになればうれしい」と話していた。

(2021年2月23日付紙面より)

フルコース料理を通してマナーを学ぶ太地中学校の生徒ら=19日、太地町の「花いろどりの宿花游」
2021年02月23日
2 串本が地元勢トップの7位 久保凛さん(串本)が8区で区間新 (市町村対抗ジュニア駅伝競走大会)

 第20回和歌山県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会が21日、和歌山市で開催された。北山村などを除く県内25市町からオープン参加を含む33チームが出場した。本紙関連では、串本町が市町村記録を更新し、地元勢トップとなる1時間12分17秒で7位に入った。

 コースは紀三井寺公園陸上競技場をスタートし、県庁前をゴールとする10区間21・1㌔。晴天の下、各市町代表の小学5、6年生と中学生の男女10人が1本のたすきをつないでいった。大会は海南市が1時間7分27秒でゴールし、優勝を飾った。

 本紙エリア内の那智勝浦町は串本同様、記録を更新し15位、古座川町は25位となった。中学生女子の8区(2・5㌔)で串本町の久保凛さん(潮岬中1年)が7分47秒で区間新記録を達成。18、19回大会の3区に続き、3年連続で区間賞を手にした。

 本紙関連の各チーム記録は以下の通り。

【大会結果】

⑦串本町 1時間12分17秒=市町村新記録

⑮那智勝浦町 1時間14分46秒=市町村新記録

25古座川町 1時間25分58秒

〈オープンチーム〉

那智勝浦町OP 1時間17分56秒

串本町OP 1時間18分59秒

【区間賞】

▽第8区(中学生女子)2.5㌔

①久保 凛(串本町)7分47秒=区間新記録

(2021年2月23日付紙面より)

スタートの時間を待つ第1区の走者(串本町提供)
たすきをつなぎ懸命にゴールした(同提供)
2021年02月23日
3 会社設立と事業内容報告
 めぐるみらい会議最終日  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は20日、同町の体育文化会館で「地域資源が循環する持続可能な未来づくり会議(めぐるみらい会議)vol.3 シュタットベルケ事業計画報告会」を開催した。堀順一郎町長も出席し町内外から27人が参加。同会議の企画運営を行うissue+designの白木彩智さんと南紀自然エネルギーの仁木佳男さん、同町役場観光企画課の赤岡誠さんが、今後町が取り組むシュタットベルケ事業の詳細や会社設立について報告した。

  □     □

■シュタットベルケと那智勝浦町



 シュタットベルケとはドイツ語でエネルギーをはじめとする幅広い分野の公共事業などを担う公益企業を指し、ドイツ国内ではエネルギー事業を中心に公共公益的なサービスの提供を行い、地域におけるまちづくりの一端を担っている。

 同町でも地域資源を生かし、地域内で資源を循環させることで自立したまちづくりを目指す「地域循環共生圏づくり」に取り組んでいる。

 官民出資型の事業体(会社)を設立し、発電や熱供給などの再生可能エネルギーや電力小売り事業などを行う。町は設立時に3分の1の出資を行う予定。

 その収益で地域課題の解決に取り組み、「熊野信仰に基づいた環境負荷の少ない暮らしで住民幸福度の高い『環幸』のまち」の実現を目指しているという。会社設立は今年4月を予定しており、3月議会に上程されるという。

 赤岡さんはシュタットベルケについて、電力の地産地消や熱利用など今後のエネルギー事業の総合的な推進や調整に有効な手段と紹介。さらに第三セクターとの違いは管理の仕方だとし、「シュタットベルケは方針や理念といった進むべき方向性には役場も口を出すが、運営方法には口を出さない。ありたい町の姿に向けて民間企業のスピード感を持って取り組める事業体」と説明した。

  □     □

■事業内容やスケジュール



 エネルギー事業の可能性調査を進めてきた仁木さんは事業内容について、▽町内の太陽光発電所や電力市場から仕入れた電気を公共施設などに現状より安く販売する「電力小売り」▽公共施設の屋根などにシュタットベルケが太陽光発電設備を設置し、施設の電気の一部を賄う「自家消費型太陽光発電」▽温浴施設などにチップボイラを設置し、製材端材などで作った湯を安く販売し燃料代を抑える「チップボイラ熱供給」▽家庭やホテルなどから集めた廃食油を使い、福祉健康センターに電気と湯を供給する「廃食油コジェネ」▽シュタットベルケの利益の一部を用いて役場内に基金をつくり、毎年数百万円の寄付を予定。観光や1次産業、環境や福祉、子育てなどの課題解決に取り組む町民・町内事業者を支援する「課題解決」―があると解説した。

 いずれも予定だが、今後のスケジュールとして2021年10月から公共施設向けの小売りを開始し、22年度から家庭と事業所に供給を開始する。

 太陽光発電は21年度から公共施設に設置し、23年度から家庭と事業所にも設置を始める。チップボイラは21年度に丹敷の湯に設置し、22年度から民間施設に順次設置。廃食油コジェネは早ければ23年度に着手するという。

 なお、30年度時点で年間5・7億円のエネルギー支出が町内で循環し、4・8億円の再エネ設備投資を実行し、7人の直接雇用も生まれるとしている。

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■疑問や意見など



 参加者からは「採算は取れるのか疑問。雇用者の年収はいくらになる」「出資というが、いくらで何株から購入できるのか」「設立早々に経営破綻した会社もある。リスクについての広報をしっかりとすべきでは」などの意見が挙がった。

 仁木さんらは「補助金の利用を考えているところが多い。投資回収年数は短期だと5年、長い場合は10年を見込んでいる。年収は1人400万円」「1株1万円から参加と考えている」「昨年末から日本卸電力取引所の価格が過去類を見ない高騰を続けたため倒産となった会社もあった。株の購入時にはこのリスクについてきちんと説明する」と答えた。

 最後は白木さんの指示の下、参加者は設立される会社の名前について意見などを出し合った。

(2021年2月23日付紙面より)

最終日となっためぐるみらい会議=20日、那智勝浦町の体育文化会館
2021年02月23日
4 望月教諭が「教育の匠」受賞
 県立みくまの支援学校  

 和歌山県立みくまの支援学校(榎本貴英校長、新宮市蜂伏)の望月信吾教諭がこのほど、和歌山県教育委員会の「きのくに教育の匠(たくみ)」に選ばれた。先月14日、和歌山市の「ホテルアバローム紀の国」で開催された「和歌山県教育表彰式」で表彰を受けた。

 同表彰は県の教育の発展に功績があった個人や団体をたたえるもの。「教育の匠」は、特に優れた教育実践を行い、成果を上げていると認められる教職員などを表彰する「きのくに教育賞」受賞者のうち、特に継続的な実践で成果を上げ、他の教員の指導力向上に寄与できる者に対して与えられる。望月教諭は、肢体不自由教育に対する教職員の専門性向上に寄与した功績などが認められて2018(平成30)年度に教育賞を受賞している。

 望月教諭は太地町出身。肢体不自由教育に係る専門的な知識や技能を生かし、2015(平成27)年に県教育委員会が刊行した「肢体不自由教育ハンドブック」の作成委員として内容構成の検討と執筆に尽力した。

 また、特別支援教育コーディネーターとして特別支援学校からの相談依頼に積極的に対応するほか、研修会や高校生ボランティアスクールなどの機会において講師を務めるなど校内外から厚い信頼を受けている。校内では現在、支援部長として関係機関などと連携した教育相談の充実に精力的に取り組んでいる。

 「普段通りしていただけ。そんな器でもなく驚いています」。そう話しながら「ベストを尽くしてやってきたつもり。周りの人に支えられたおかげだと思っています」と感謝を口にする。

 「子どもの成長を追っていけることがモチベーションにつながっている。いつも新鮮な気持ちで仕事することができている」と語り、「地域に根差した支援学校の実現に向けて、より地域に開かれた学校となる一助になれば」と笑顔を見せた。

(2021年2月23日付紙面より)

「きのくに教育の匠」に選ばれた望月信吾教諭=17日、和歌山県立みくまの支援学校
2021年02月23日
5 新宮高Aが優勝
 新宮弓友会主催の月例射会  
2021年02月23日
6 串本JFCが関西大会へ 関西小学生サッカー和歌山県大会 
2021年02月23日
7 「熊野古道」歩き溝普請  熊野川小が卒業遠足で  (新宮市 )
2021年02月23日
8 私の「和歌山暮らし」発信  ローカル情報発信Lab  
2021年02月23日
9 1年間の成長見せる  三輪崎小で学習発表会  (新宮市 )
2021年02月23日
10 「全員がスーパースター」  緑丘中吹奏楽部がミニコンサート  (新宮市 )
2021年02月23日
11 良い年を祈願し神事営む  天神社で春の例大祭  (那智勝浦町 )
2021年02月23日
12 全日本剣道選手権本選へ  御浜町出身の和田優人選手  
2021年02月23日
13 20年以上の功績をたたえ  社会福祉功労者厚労大臣表彰  (御浜町 )
2021年02月23日
14 「4月から楽しく過ごそう」 保育所5歳児招いて交流 (相野谷小)
2021年02月23日
15 小中学校の給食費を無償に  過去最大規模の予算案を発表  (熊野市 )
2021年02月23日
16 女性のための体ケアを  本舘千子院長が骨盤底筋の話  (紀宝町 )
2021年02月23日
17 串本~大島間で2日間仮泊  練習帆船「日本丸〈2代〉」  (串本町 )
2021年02月23日
18 月野瀬集会所で手芸の市  和布工房もんなどが開場  (古座川町 )
2021年02月23日
19 表現者の発想を伝え託す 田並劇場で創作ダンスワークショップ (串本町)
2021年02月23日
20 区内の火伏せ願い礼尽くす  古座神社で愛宕権現例祭  (串本町 )
2021年02月17日
21 釈迦の遺徳をしのぶ
 宗応寺で「涅槃会」法要  (新宮仏教会 )

 釈迦(しゃか)の命日の15日、新宮仏教会(会長=白井清牧・清蔵寺住職、会員13人)は、新宮市千穂の宗応寺(石原知実住職)で「涅槃会(ねはんえ)」を営んだ。各寺の住職や副住職が涅槃図を前に経を上げ、遺徳をしのんだ。

 新宮仏教会は、市内にある▽松巌院▽淨泉寺▽瑞泉寺▽清閑院▽清蔵寺▽清凉寺▽専光寺▽宗応寺▽東仙寺▽遍照院▽本廣寺―の11カ寺で構成している。

 涅槃会は、仏教の祖である釈迦の生誕を祝う降誕会(こうたんえ、別名・花まつり)、悟りを開いた日を記念する成道会(じょうどうえ)と並ぶ三大法会の一つ。

 釈迦は35歳で悟りを開くと、その後45年にわたり人々に教えを説く伝道の旅を続けた。インド北東部のネパールとの国境に近いクシナガラで動けなくなり、頭を北にして西向きに横たわり、弟子たちが嘆き悲しむのを慰めながら夜半に80年の生涯を終えたと伝わっている。

 涅槃図は釈迦が沙羅双樹の林の下で横たわり、入滅する光景を描いたもので、周囲には嘆き悲しむ弟子や、雲に乗って飛来する釈迦の母などが描かれている。宗応寺の涅槃図(縦156・1㌢、横101・8㌢)は南北朝時代(14世紀)の制作とされている。

 毎年、法要は本堂横の室中で執り行うが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、密を避ける形で本堂大間にて実施。石原住職は「例年なら掛け軸は1週間ほどまつり多くの人に見てもらう機会としているが、翌日にはしまう予定にしている。こんな状況の中でも会員の方々にお経を読んでいただけるのはありがたいこと」。

 白井住職は「世情が落ち着かない中において無事に法要を終えることができて良かったと思っている。今後も継続のためお互い元気で尽力していければ」と話していた。

(2021年2月17日付紙面より)

涅槃図を前に経を上げる住職ら=15日、新宮市千穂の宗応寺

2021年02月17日
22 来春の開花を願い植樹
 日本クマノザクラの会が記念に  (矢渕中 )

 日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)は設立翌日の15日、紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)で記念植樹をした。来春の開花を願い、園芸委員(亀石沙來委員長)がクマノザクラの苗1本を学校花壇に植えた。

 会はクマノザクラの保全や活用を目的に発足し、3年目の苗木を学校に提供。副会長の田尾友児さん、会員で樹木医の中村昌幸さんらが訪問した。

 苗木はクマノザクラの調査にも参加した中村さんが育てたもので、高さ約2㍍。園芸委員が順番にスコップで根元に土をかぶせた。園芸委員は各学年6人の計18人で、普段から花壇の管理をしており、亀石委員長(2年)は「クマノザクラを見たのは初めて。大切に育てたい」と話していた。

 会ではこの日、同町役場玄関前にも鉢植えのクマノザクラを飾った。3月には咲き始める。今後も要望があれば植樹に協力する方針だ。

 町内で保全に取り組む田尾副会長によると、クマノザクラは北桧杖、鮒田地区や子(ね)の泊山桐原登山口付近に多く自生しているという。

(2021年2月17日付紙面より)

記念植樹に取り組んだ園芸委員と日本クマノザクラの会の会員ら=15日、紀宝町立矢渕中学校
クマノザクラを植える委員
2021年02月17日
23 児童生徒に1食分を贈る
 町産鹿肉のレトルト商品  (古座川ジビエ山の光工房 )

 古座川町月野瀬にある古座川ジビエ山の光工房(鈴木貴裕施設長)がこのほど、町産鹿肉を使ったレトルト食品2種類の取り扱いを始めた。地元に知ってほしいという思いで、町内の児童生徒への贈呈も計画。15日に町内各校を訪ね、児童にはボロネーゼ(パスタソース)、生徒にはキーマカレーを届けた。

 同工房は、独自のガイドラインと先鋭の機器を駆使して臭みを抑えた新鮮なジビエを生産。「こころうたれるシリーズ」と題してオンライン販売用の加工食品製造にも力を入れるなど販路増強に力を入れている。

 レトルト商品の取り扱いは初で、約1年前に県食品流通課の仲介でノウハウを持つ有田食品株式会社=有田市=とつながり開発に着手した。同工房は在庫過剰になりがちなミンチ肉の活用を求め、同社は前述した2種類のメニューを提案。同工房の試食や意見を取り入れながらレシピを仕上げ、今年1月中旬に商品化へこぎ着けた。

 土産品を前提とした仕様で、価格はいずれも1袋550円〈税込み〉と設定。同工房は1月下旬から取り扱いを始め、今月15日現在で同工房のオンラインショップと町内の南紀月の瀬温泉ぼたん荘売店、各道の駅物産販売施設、七川ふるさとづくり協議会事務所、もりとよ商店、町外では那智勝浦町下里にあるスーパーマーケットHatiや南紀串本観光協会古座事業所で購入できる。

 町立小中学校は地産地消や食育推進の一環ですでに学校給食の食材としてジビエを適時活用していて、その味に慣れ親しむ子どもに新しい商品も知ってもらおうと思って贈ることにしたという。

 15日午前は鈴木施設長らが高池小学校へ児童数分のボロネーゼ(1人につき1袋)を届け、学校を代表して大畑眞校長と児童会の山本真琴会長(6年)が受け取り感謝した。午後に他4校へも贈呈。鈴木施設長は「土産品としては安価な設定。子どもたちにはふるさとのジビエを一層誇りに思ってもらえたらと思うし、その気持ちが子どもから大人へと広がっていけば」と今後の反響を期待した。

 販路は今後も拡大を目指すという。この商品の問い合わせは同工房(電話0735・72・6006)まで。

(2021年2月17日付紙面より)

町産鹿肉を使ったレトルト商品を贈る鈴木貴裕施設長(左)=15日、古座川町立高池小学校
古座川ジビエ山の光工房初のレトルト商品「ボロネーゼ」「キーマカレー」
2021年02月17日
24 地域の平穏無事祈る
 熊野三所大神社例大祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町浜ノ宮の熊野三所大神社(くまのさんしょおおみわやしろ)(髙橋正樹宮司)で14日、例大祭が営まれた。今年は恒例行事が全て、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止となり、神事のみが斎行された。

 同神社は貴重な建築様式の「三間社流造 檜皮葺(ひわだぶ)き」の本殿が有名。

 例年は一心会の迫力ある獅子舞や、前日に那智の浜で潮垢離(しおごり)を取り、潔斎した射子(ゆいご)奉仕者が古式ゆかしい作法で矢を射る弓行事や復活した子ども神輿(みこし)などが行われている。

 この日は髙橋宮司が祝詞を奏上し、関係者らが玉串をささげた。一心会の汐﨑広一会長は「練習も祭り本番も人が集まらないといけないので今回は残念だった。来年はコロナが終息して通常通りできればありがたい」。

 同神社総代の藤社潔さんは「残念だが今年は仕方ない。来年も現時点ではどうなるか分からないが、ぜひこれまで通りに祭りができることを祈っている」と話した。

 髙橋宮司は「毎年、お祭りができることに感謝をささげた。この地域や世界の平穏無事を祈願いたしました」と語った。

(2021年2月17日付紙面より)

新型コロナウイルス終息を祈願し神事が営まれた=14日、那智勝浦町の熊野三所大神社
2021年02月17日
25 流木と焼き杉で作品作り  3、4年生が1月から挑戦中  (成川小 )
2021年02月17日
26 折り紙で優雅な「祝い鶴」  さつきサロンに15人参加  (紀宝町 )
2021年02月17日
27 有効期限迫る  プレミアム付共通商品券  (新宮市 )
2021年02月17日
28 「紀南学園」改築目指し要望  教育民生委員会で各部が報告  (新宮市議会 )
2021年02月17日
29 「ウィズコロナ」時代を生き抜く  当初予算案、過去最大6120億円  (和歌山県 )
2021年02月17日
30 オガタマノキが開花  熊野速玉大社  
2021年02月17日
31 ウメの花咲く校内走る  新翔高校でマラソン大会  (新宮市 )
2021年02月17日
32 新宮市などで20度超え  4~5月並みの暖かさ  
2021年02月17日
33 熊野見守る「守護神」完成  民宿わかたけに寺村さんの壁画  (那智勝浦町 )
2021年02月17日
34 コラボし合同で情報発信 地域おこし協力隊募集説明会 (北山村、岡山県新庄村)
2021年02月17日
35 大臣表彰受賞を町長に報告  河内祭保存会長と古座区長  (串本町 )
2021年02月17日
36 区内各代表らで神事執行  水門神社例祭「水門祭」  (串本町 )
2021年02月17日
37 お悔やみ情報
  
2021年02月16日
38 日本クマノザクラの会が発足 正確な情報を広く発信へ (設立総会)

 国内で約100年ぶりに新種と確認された「クマノザクラ」の利活用や保全活動を目指す「日本クマノザクラの会」が発足した。個人、団体を含む76人の会員が連携して和歌山、三重、奈良の3県にまたがる自生地で広域的な活動に取り組む。正確なクマノザクラの情報を発信するため、ホームページ(kumanozakura.jp)を開設した。3月上旬にはリーフレットを作製する予定だ。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018(平成30)年に新しく公表された野生種。紀伊半島南部の3県に分布し、早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。

 発見、命名した森林総合研究所多摩森林科学園チーム長の勝木俊雄さんによると、ほとんどが山林に自生しており、花びらはピンク色。海岸部、山間部で違いはあるものの、ソメイヨシノより少し早い2月下旬から3月中下旬に開花する。

 14日には、紀宝町の町福祉センターで設立総会があり、会長に勝木さん、副会長にNPO熊野さくらの会理事長の田尾友児さんを選出した。

 リモートを含む31人が出席。冒頭、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を使って東京から参加した勝木さんが「クマノザクラの魅力は美しさにある。すでに観光目的の植栽が始まっており、地域の経済発展に生かすことができる。今後、会員の皆さんと一緒に活動を考えていきたい」とあいさつした。

 来賓の西田健・紀宝町長は「皆さんと連携して多くの方々にクマノザクラの良さを知ってもらい、名所として地域の起爆剤になることを願っている」と祝辞を述べた。

 議事では役員を選出したほか、会則、事業計画案、予算案を審議し、採択した。本年度はNPO法人化の準備・手続きや、新型コロナウイルスの感染状況に応じて観察会、講習会、講座の開催などを計画した。クマノザクラの鉢植えを貸し出し、その良さもアピールする。

(2021年2月16日付紙面より)

設立総会に出席した会員の皆さん=14日、紀宝町の町福祉センター
古座川町にあるクマノザクラのタイプ木(日本クマノザクラの会提供)
2021年02月16日
39 企画重ねて「自分事」化促す
 ロケット事業「宇宙ウイーク」  (串本町 )

 串本町が12日から14日までの3日間、役場古座分庁舎などでロケット事業「宇宙ウイーク」を実施した。

 ロケットによる町民総参加の振興の第一段階「ロケットを自分事にする」を担う同事業は本年度、観光庁「誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツ造成」実証事業の適用を受けて展開。「宇宙ウイーク」は先んじて取り組んだ町民向けロケットワークショップ(WS)に続く公開行事で、12日は関係者向けのビジネスデー、13、14日は町民向けの一般公開日としてさまざまな企画を展開した。

 12日午前はオープニングセレモニーとして、町独自作成のロケットロゴマーク2種類を発表し、漫画「宇宙兄弟」の作者・小山宙哉さんの公式ファンクラブ・コヤチュー部プレミアムが応援の意を込めて単行本全巻(現38巻)3セットや小山さんのサイン入り「宇宙兄弟×串本町コラボレーションポスター」を、小山さんのビデオメッセージを添えて贈呈した。

 午後は同事業の委託を受けるUSPジャパンの榎坂伸也さんをファシリテーターとしてトークショーを実施。ファムトリップで来町中のアメリカ人ジャーナリストのロブ・シュワルツさん、小山さんの代理で株式会社コルクの小室元気さん、地元を代表して役場企画課の濵地弘貴課長と南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長がパネラーとして登壇した。

 テーマは「2025年の串本町の姿」。濵地さんは小型ロケット発射場誘致の経緯、宇井さんは観光需要の変遷を踏まえてどのような活用を見据えているかを語り、外部からの視点でシュワルツさんは訪日外国人観光客対応のさらなる充実の必要性、小室さんは宇宙兄弟関係グッズの売れ筋と作成時の視点を紹介して地元の振興の挑戦を後押しした。

 榎坂さんは、2025年は遠くではなく少し未来の話であり、このショーを4年後の串本をどうしたいかを考えるきっかけにすることを呼び掛け。最後に濵地さんは「必ずや皆さんの活性化と笑顔につなげることを約束する」と誓い締めくくった。その後は南紀串本観光協会ガイド部会による宇宙ガイドWSもあった。

 12日と13日は午後6時から田原で建設中の小型ロケット発射場の射点そばからサーチライトを照射。一般公開日は午前10時~午後3時に、入場無料で随時来場を受け付けた。翌15日以降は町立小中学校を対象にした見学の受け入れもし、さらに公開の裾野を広げている。同課によると、寄贈の単行本3セットのうち1セットは来夏の新庁舎移転以降に宇宙振興拠点となる同分庁舎、残り2セットは同町図書館で所蔵する。別途、町立小中学校の全図書室に単行本を入れて児童生徒が手軽に読める状況を目指している(実現は来夏の見込み)ことも同ショーの中で明かした。

(2021年2月16日付紙面より)

13日午前実施の南紀串本観光協会ガイド部会による宇宙ガイドWS
12日午後実施のトークショーの様子
宇宙航空研究開発機構貸与の宇宙関係資料〈模型群〉
小型ロケットの実物大懸垂幕。今後も必要時に掲げて活用するという
橋杭岩越しに見た射場付近からのサーチライト照射
町独自のロケットロゴマーク2種類
スペースワン貸与の最新版「スペースポート紀伊」射点付近ジオラマ
12日午前実施の漫画「宇宙兄弟」の単行本やポスター寄贈
2021年02月16日
40 駅に待機し地域の魅力発信
 大辺路コンシェルジュ  (那智勝浦町 )

 世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会(会長=堀順一郎・那智勝浦町長)は12、13、14日の3日間、串本町と那智勝浦町間の14駅に「大辺路コンシェルジュ」を配置し、JRの利用客などに熊野古道「大辺路」や地域の魅力を発信した。

 大辺路コンシェルジュは大辺路を愛する地元ボランティアの「なちかつ古道を守る会」(以後、守る会)「熊野那智ガイドの会」(以後、ガイドの会)、「大辺路刈り開き隊」の会員がJR和深~紀伊田原駅、紀伊浦神~那智駅に滞在し、熊野古道「大辺路」に興味のある人やウオークを楽しみに来た人々を迎えるもの。

 JRの利用促進に務めるとともに、「大辺路アクセス・ルートマップ」や「お散歩まっぷ」を用いて交流しながら、古道と地域の魅力を伝えることが目的だという。

 那智勝浦町ではJR浦神、下里、湯川駅を守る会が、紀伊勝浦、紀伊天満、那智駅はガイドの会が担当した。

 最終日の14日、那智駅ではガイドの会の宇保英生さんが駅利用者などに声掛けをし、資料などを配布していた。宇保さんは「興味のない方にも大辺路を知っていただいた。那智浜や補陀洛山寺なども案内しました」。

 山東健会長は「大辺路を知らない方も多かったが良い反応もあった。この機会を通じて今後は大辺路の魅力を広げていきたい」と話した。

 湯川駅では守る会のメンバー5人が周辺の案内や見送りに加え、電車が到着するまでの空き時間を利用してトイレ清掃や駅ホーム、駐車場などのごみ拾い、花壇整備にも取り組んだ。

 小松隆幸さんは「訪れた方が気持ち良く過ごしていただけることが大事。また来たいと言ってくれた人も多かった」。

 太田耕二代表は「今回は仕方ないが、夏休み時期ならもっと反響があったと思う。このモデルを今後、行政がどうやって引き継いでいくかが課題では」と語った。

 同協議会のプロジェクトマネージャーの齊藤滋さんは開催時期や新型コロナウイルスの影響から催しへの参加者数は想定より少なかったと説明。

 しかし、運営に協力した各団体や参加者、通勤・通学する地元住民らの、大辺路と周辺地域への魅力再認識や意識の向上、JRの利用促進が大きな成果だと述べた。

 齋藤さんは「参加団体の皆さまには感謝しています。アクセス・ルートマップや各お散歩まっぷを集めたマップ集も成果物として残る。継続していく基盤はできたと思う」と語った。

(2021年2月16日付紙面より)

交流図り熊野古道や地域の名所を説明した=14日、那智勝浦町のJR湯川駅
子どもたちにも資料を配り魅力を伝えた=同日、JR那智駅
2021年02月16日
41 総合1位になるのは誰?
 5児童館でチャレラン大会  (新宮市 )

 新宮市の中央、くろしお、下田、橋本、浮島の5児童館で13日、チャレンジランキング大会が開かれ、子どもたちが「紙ひこうきゴルフ」と「文字探し」に挑戦した。

 チャレランとは、子どもたちがさまざまなゲームに挑戦し、記録やランキングを競う活動。例年は児童が1カ所に集まって開催するが、今年は新型コロナウイルス感染症対策のため5児童館に分かれて同じゲームをし、20日(土)に総合順位の発表と表彰を行う。

 今回の競技は、紙飛行機を5㍍先の地点に向けて飛ばして近さを競う「紙ひこうきゴルフ」と、400文字の中にある「い」の字を30秒以内に何個見つけられるかを競う「文字探し」の二つ。

 床や多目的トイレ、LED照明など内部の改装工事を終えて9日から開館した浮島児童館では、近隣の児童5人が参加。真っすぐに飛ばない飛行機に一喜一憂し、悔しがる様子も見られた。この日は同館で30年以上続く高田優子さんによる料理教室もあり、児童6人がクリームチューを作って持ち帰った。

 両方に参加した前山百花さん(王子ヶ浜小3年)は「浮島児童館には料理やバドミントン、茶道、習字などの習い事でよく来ます。改装して床などがきれいになった。紙ひこうきゴルフでは、2位か3位になれたらいいな」と話していた。

(2021年2月16日付紙面より)

「紙ひこうきゴルフ」で一喜一憂=13日、新宮市の浮島児童館
「文字探し」にも挑戦
2021年02月16日
42 役立つテクニック学ぶ 仕事で使えるExcelセミナー (広域商工会東牟婁協議会)
2021年02月16日
43 理解深め町づくりに生かす  小野さん招き認知症研修会  (太地町 )
2021年02月16日
44 カワヅザクラが開花  那智山の杉並木を背景に  
2021年02月16日
45 御弓行事や剣道形を奉納 下里神社で「御弓祭」 (那智勝浦町)
2021年02月16日
46 運動方針など満場一致で  三重建労紀南支部が第52回定期大会  (熊野市 )
2021年02月16日
47 地域の安全と繁栄願う  井田神社で「祈年祭」  (紀宝町 )
2021年02月16日
48 当初予算約7882億円に  17日の県議会本会議に提出  (三重県 )
2021年02月16日
49 不審者想定して避難訓練  教職員は刺股の使い方確認  (神内小 )
2021年02月16日
50 県内で特殊詐欺被害相次ぐ  高齢者見守り隊が啓発  (紀宝町 )
2021年02月16日
51 お悔やみ情報
  
2021年02月07日
52 地元の歴史や文化を学ぶ 神倉小で御燈祭りの授業 (新宮市)

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で5日、ふるさと学習があった。1年生58人と6年生83人が、毎年2月6日に摂社神倉神社で斎行される「御燈祭(おとうまつ)り」について学びを深めた。

 同校運営協議会(下岡輝子会長)による「ヤタガラス子ども未来プロジェクト」の一環。子どもたちに自分が住んでいる町や文化などを学んでもらおうと、協議会メンバーを中心に有志ボランティアの協力を得ながら授業を設けている。

 6年生は、熊野速玉大社(上野顯宮司)禰宜(ねぎ)の濵中孝成さんから神倉神社や御燈祭りの歴史についての話を聞いた。濵中さんは熊野権現が祭られている熊野神社は全国にあり、その総本宮が「熊野速玉大社」「熊野本宮大社」「熊野那智大社」の熊野三山であると説明。「熊野大神が三山に祭られる前、最初に降臨した聖地が神倉山といわれており、神が鎮まる場所との意味で『神倉』と名付けられたとされています。銅鐸(どうたく)などのさまざまな出土品から、弥生時代には神倉山で祭りが営まれていたことが分かっている」と述べた。

 後半には清めやかがり御供(ごく)作り、阿須賀神社で神職・山伏・介釈(かいしゃく)たちが行う奉幣(ほうへい)神事などの祭りの行程を紹介し「春を迎える季節に神様の火を頂くことが御燈祭りの本意。今年は新型コロナウイルスの影響で上ることはできませんが、祭りを知ってもらい、いろんな人に伝えてあげてください」と呼び掛けた。

 1年生は、祭り当日のタイムスケジュールや草鞋(わらじ)、たいまつ、白装束の説明に耳を傾け製作の大変さなどを学習。協議会メンバーや関係者らが作成した絵本「やくそく~はると君のお燈まつり~」の読み聞かせもあった。また、この日の給食には▽豆腐のクリーム煮▽大根サラダ▽カルピス寒天―など、全て白い食べ物からなる「精進潔斎給食」が出され、児童はおいしそうに味わっていた。

 6年生の清岡三獅郎君は「御燈祭りは、長い歴史があり一日を通しての祭りということを改めて知った。機会があれば自分も参加してみたいと思いました」。下岡会長は「子どもたちが興味を持って聞いていた姿が見られてよかったです。今後もさまざまな授業を設けて町の歴史や文化を知ってもらえれば」と話していた。

(2021年2月7日付紙面より)

濵中孝成さんの話に耳を傾ける6年生=5日、新宮市立神倉小学校
1年生に実物のたいまつを紹介する協議会メンバー
精進潔斎給食を味わった
2021年02月07日
53 本番に向け研修会実施
 「世界遺産・熊野古道大辺路 駅からウオーク」  (那智勝浦町 )

 世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会(会長=堀順一郎・那智勝浦町長)はこのほど、串本町と那智勝浦町内で8日(月)~14日(日)に開催する「世界遺産・熊野古道大辺路 駅からウオーク」に向けて那智勝浦町のJR湯川駅で「大辺路コンシェルジュ」として参加するメンバーらを対象に研修会を実施した。集まった24人は本番に向けての最終確認やコミュニケーションを図った。

  □     □

■「世界遺産・熊野古道大辺路 駅からウオーク」



 「世界遺産・熊野古道大辺路 駅からウオーク」は両町の大辺路地域の滞在を促進する誘客多角化事業の一環として有効な手段となるかを実証実験するために行うもの。

 同ツアーではJR和深駅~田並駅の【世界遺産:新田平見道、富山平見道】絶景!吉野熊野国立公園の海岸造形に感激「JR和深駅からJR田田並駅へガイドウオーク」と、JR湯川駅~那智駅の【世界遺産:駿田峠】汽水湖のゆかし潟、町なか散歩も楽しい「JR湯川駅からJR那智駅へガイドウオーク」が用意されている。

 参加予定人数は1月末時点で串本コース分が8日21人、9日15人で大辺路刈り開き隊がガイドを担当。那智勝浦コース分は10日が25人、11日が27人で熊野那智ガイドの会が担当する。

 また、12~14日の期間中には両町間の14駅に「大辺路コンシェルジュ」を配置。串本側は大辺路刈り開き隊が、那智勝浦側は熊野那智ガイドの会となちかつ古道を守る会が担当する。

 コンシェルジュは駅に待機して大辺路を歩きに来た人や興味のある人々と交流し、「大辺路アクセス・ルートマップ」や「駅近お散歩マップ」を用いて両町と大辺路の魅力を伝えるという。

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■研修会では



 研修会は串本町でも実施された。那智勝浦町では参加者が感染症対策や当日の配布物の確認、運営に必要なテーブルの設置方法、マップを使用した説明方法などを学んだ。

 同協議会のプロジェクトマネジャーで、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)で観光資源の磨き上げを担当する齊藤滋さんは「コンシェルジュにこれほど多くの方が参画してくれると思わなかった。参加者の方々は自らが住む町の世界遺産をより知ることができる機会になると思う。最初のステップとしては好感触です」と話した。

(2021年2月7日付紙面より)

本番に向けて最終確認を行ったコンシェルジュの皆さん=那智勝浦町のJR湯川駅(世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会提供)
本番に向けた研修会の様子(同提供)
2021年02月07日
54 「かがり御供」作る
 神事で供える特別な餅  (御燈祭り )

 御燈祭(おとうまつ)り当日の6日午前、新宮市の熊野速玉大社双鶴殿で神倉神社神殿に供える特別な餅「かがり御供(ごく)」作りがあった。祭りで介釈(かいしゃく)を務める神倉青年団員たちが、祭りで使用するヒノキの介釈棒で回りながら餅をついた。

 中山忠吏団長をはじめとする団員と上野顯宮司、猪飼三雄・神倉神社奉賛会長たち約10人が参加。ふかしたもち米を石臼の中に入れ、6升分をついた。出来上がった餅は細長く伸ばしてはさみで約3㌢の正方形に切り、3枚に合わせてわらひもで十文字に縛り、男結びにしていった。

 上野宮司は「今年は上(あ)がり子が登れないため、残念な気持ちを持っている方が多いと思いますが、かつて漆黒の闇の中で営まれていた神事を思い起こす意味では貴重な経験と感じています。改めて気を引き締めながら心を込めて斎行していきたい」。

 中山団長は「新型コロナウイルスの影響から少数の人たちが神事に携わらせていただくことになった。今後、このような状況にならないよう願って一生懸命、奉仕したいと思います」と話していた。

(2021年2月7日付紙面より)

力強く餅をつく介釈たち=6日、新宮市の熊野速玉大社
「かがり御供」を作る関係者
2021年02月07日
55 橋本博さんが優勝飾る
 なちかつGGCクラブ大会  
2021年02月07日
56 「建学の精神を学ぶ」  世耕弘一氏の生きざまから  (近大新宮中 )
2021年02月07日
57 1位に佐古さん、垣本さん  写連紀南支部1月度例会  
2021年02月07日
58 モットー込めた作品並ぶ  喫茶きよもんで紅節書院新春展  (那智勝浦町 )
2021年02月07日
59 プレー通じ絆深める  市野々小で地域交流会  (那智勝浦町 )
2021年02月07日
60 第1回自転車活用セミナー  地域振興に活用を  (熊野市 )
2021年02月07日
61 住宅用火災警報器の設置を  紀宝町では購入費の補助も  
2021年02月02日
62 ゴトビキ岩に新しめ縄
 御燈祭り控え青年団らが奉仕  (新宮市 )

 国の重要無形民俗文化財「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)を間近に控えた新宮市の神倉神社で1月31日、神倉青年団員たち約40人がご神体の巨岩「ゴトビキ岩」のしめ縄を張り替えた。

 「御燈祭り」は1400年以上前から続くとされており例年、全国から多くの上(あ)がり子が参加して神倉山上でたいまつに御神火を受け、山門の開閉とともに急峻(きゅうしゅん)な石段を一気に駆け下りる勇壮な祭り。今年は新型コロナウイルスの影響により、上がり子をはじめ報道関係者、一般撮影者の入山を禁止し、翌7日の餅まきも中止とした。当日は神職や介釈(かいしゃく)などの関係者約15~20人のみで営まれる。

 張り替えは当初、24日に予定していたが、雨天のため延期になっていた。この日は祭りの運営を取り仕切り、介釈を務める青年団員や神倉神社奉賛会、市観光協会などが参加。晴天の下、神倉農業実行組合(榎本晶組合長)が寄進した約200㌔(約500株)のわらで編み上げた長さ約30㍍、最大直径約20㌢の大しめ縄を青年団員たちが神倉山山頂付近まで運んで刺股や針金を使用してゴトビキ岩に巻き付けていった。

 奉賛会の猪飼三雄会長は「近年、わらの確保が難しくなっているのが気掛かり。天候も心配しましたが、無事に作業を終えることができて良かったです」。

 青年団の中山忠吏団長は「しめ縄を少し細くしたことで昨年同様、しっかりと出来上がりました。高所での作業のため、何事もなく張り替えを終えてほっとしている。当日は登れなかった上がり子たちの気持ちも背負いながら団員一同、気を引き締めて奉仕できれば」と話していた。

(2021年2月2日付紙面より)

しめ縄を張り替える神倉青年団員たち=1月31日、新宮市の神倉神社
しめ縄をゴトビキ岩へと運ぶ
2021年02月02日
63 児童10人が集団生活体験
 ウインターキャンプ実施  (潮岬青少年の家 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)が1月30、31日の2日間、主催事業「ウインターキャンプ」を実施した。

 このキャンプは例年、1月最終土曜日恒例のイベント「本州最南端の火祭り」と連動する形で実施している。本年度はコロナ禍の情勢により中軸のイベントが中止となったが、キャンプによる集団生活経験の機会として県内の小学4~6年生10人から参加の希望があり、内容を工夫し感染予防対策を講じた上で開く形となった。

 今回は密を避けるため、一張一人の割り当てでテントを組み立て。防寒のため体育館内に寝床を整えた後に体験プログラムやキャンプ活動に取り組んだ。

 芝焼きの見学に代わる内容として2日目午前にキャンドルを光源とする飾り物の創作を設定し、初日午後は徒歩で同家から出雲にある朝貴神社へ移動し、その裏にある浜で飾り物の材料になりそうな貝殻やシーグラスなどを集めた。

 初日夜の体験プログラムはキャンプ相応の自炊や入浴などの集団生活体験をこなし、2日目の朝食では牛乳パックを使ったカートンドッグ作りなど普段の生活にはない調理に挑戦するなどしたという。

(2021年2月2日付紙面より)

朝貴神社裏の浜で貝殻などの素材採集をする児童ら=1月30日、串本町出雲
2021年02月02日
64 在宅希望患者の支えに
 濱口政也さんが講話  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の三輪崎会館で1月30日、三佐木蜂伏地区のサロンがあった。同地区福祉委員や地域住民、包括支援センター職員、ケアマネジャーら30人以上が参加。「くまのなる在宅診療所」の濱口政也院長が在宅医療について講話した。

 新型コロナウイルス情勢を鑑み、ソーシャルディスタンスの確保やアクリル板の設置、検温・手指消毒の徹底などの対策を講じて実施された。

 濱口院長は同市三輪崎出身。両親と「地域に貢献する」と約束の上医師を目指し、地元に戻ってからは御浜町阿田和の紀南病院で4年間勤務した。

 濱口院長は、日本人の死因第1位であるがんについて「病気と闘い抜いて良くなる人はいいが、発見が遅かったりステージが進んで治療が難しい人もいる」。

 地方の大病院で打つ手がないと言われて故郷に戻ってきても、治療方法がない状況で紀南病院(三重県の場合)で入院継続するケースが多いと述べ「家に帰りたいと言いながら亡くなっていく人もいる。本当にこれ(継続入院)を望んでいるのか」と思いをつのらせ、紀南病院勤務時に在宅医療を希望したという。

 熊野地方においては和歌山県側(市医療センター)と三重県側(紀南病院)で頼れる病院が一つずつしかないと述べ「熊野地方には在宅医療がほとんどない。4年間の(紀南病院)勤務中に『地域の人が困っていることをやれたら。家でいたい人を支えることができたら』と思った。それこそが地域に貢献できることだと感じた」と診療所開設のきっかけを説明。

 「痛みのコントロールができれば、患者が家で過ごしたいという思いを支えるのが自分たちの役割と感じている」とし、「状況次第では病院で過ごすことがいい場合もある。家で過ごしたいと思っても医療的な理由からできない人が多かった。そういう人たちをお手伝いすることができれば」と話した。

 質疑応答の時間もあり、参加者は「在宅でどういった医療が受けられるのか」「どのくらいの頻度で来てくれるのか」などと質問した。

(2021年2月2日付紙面より)

30人以上の参加者が講話に耳を傾けた=1月30日、新宮市三輪崎の三輪崎会館
濱口政也院長
2021年02月02日
65 災害時の孤立を防ぐ
 県内各市町村で通信訓練  (和歌山県 )

 和歌山県は1月30日、県内で孤立の可能性のある集落がある28市町を対象に令和2年度の孤立集落通信訓練に取り組んだ。本紙エリアでは那智勝浦、太地、古座川、串本の4町が参加。那智勝浦町では20の自主防災組織がそれぞれの地域で訓練を行った。

 孤立の可能性がある集落に配備している市町村にある同報系(固定式)と移動系(携帯式)の防災行政無線などの状態確認や操作確認が目的。集落と各市町村間での通信訓練に加え、県と防災電話を使用した伝達訓練もあった。

 当日は午前9時ごろに県南方沖でマグニチュード8・7の地震が発生し、土砂災害の多発や各地で孤立集落が発生している想定で行われた。

 県によると、当日は孤立可能性集落の住民や市町村職員、県振興局地域振興部職員、県危機管理局職員などが協力し、198集落400人以上が参加したという。

 勝浦第四区自主防災組織では消防コミュニティセンター横の電柱に設置された防災行政無線を使い、同町役場と通信訓練を実施した。

 同区の西山泰一区長は「無線機が設置され初の訓練。音声もきれいに聞こえており、ありがたい。今回の訓練を今後に生かしていきたいと思う」と語った。

 県防災企画課の担当職員は「訓練を通して、電波状況が悪い箇所の通信環境改善や故障した無線機の早急な修理に努めるとともに、住民の方への定期的な使用方法の説明を行っていく」と話した。

(2021年2月2日付紙面より)

各地域で通信訓練が実施された=1月30日、那智勝浦町の消防コミュニティセンター(勝浦第四区自主防災組織提供)
2021年02月02日
66 小雨にひるまず競い合う 潮岬でグラウンドゴルフ第3回記録会 (串本町)
2021年02月02日
67 ロケット関係の企画続々  12~14日、「宇宙ウイーク」  (串本町 )
2021年02月02日
68 ツバキが続々と開花  新宮市高田  
2021年02月02日
69 泣き虫鬼をやっつけろ!  丹鶴幼稚園で節分行事  (新宮市 )
2021年02月02日
70 火災やけが防止に努める  消防団丹鶴分団が神倉神社清掃  (新宮市 )
2021年02月02日
71 市町対抗駅伝、初の中止に  新型コロナ拡大状況踏まえ  (三重県 )
2021年02月02日
72 春の訪れ告げるオウバイ  相野谷川沿いで見頃  (紀宝町 )
2021年02月02日
73 「川舟の魅力を発信したい」  地域おこし協力隊・北原潤希さん  (紀宝町 )
2021年02月02日
74 お悔やみ情報