ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:56件の記事がありました
【検索ステータス】 
2021年02月27日
1 一般会計13.3%減の165億円 新年度の当初予算案発表 (新宮市)

 新宮市は26日、総額348億3860万8000円(前年度比7・5%減)の令和3年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度に比べて13・3%減の165億8633万3000円となった。3月2日(火)開会の市議会3月定例会に提出する。

 新型コロナウイルスワクチン接種推進事業をはじめ、プレミアム付商品券発行事業、住宅リフォーム助成事業など、経済対策も含めた感染症対策を実施。誰一人取り残されない「安心・安全なまちづくり」を目指す予算編成となった。

 また、文化複合施設「丹鶴ホール」オープニングイヤーの前期となる当年度においては、商店街と一体となったイベントの実施や、佐藤春夫記念館移転のための用地を取得し、歴史的建造物の集約化を図る。なお、事業推進に当たっては、国費などの財源確保を第一に、財源措置に有利な起債を活用するとともに、一部起債の繰上償還により将来負担の軽減を図る。

  □     □

■歳入



 市税は、市民税では法人市民税の税割で税率変更などの影響により1・8%の減、固定資産税では家屋が3年に1度の評価替の影響で6・4%の減。総額で1・8%の減を見込んでいる。

 地方特例交付金は、住宅ローン減税分は前年度同額。軽・普通自動車に係る環境性能割の消費増税に伴う臨時的軽減による減収補塡(ほてん)分の増、新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補填特別交付金の皆増を見込む。

 地方交付税は地財計画の一般財源総額が増となることや、前年度実績からの算定見込みなどにより0・8%の増を見込む。

 国庫支出金では、新型コロナウイルスワクチン接種に係る負担金などが増となる一方、文化複合施設整備事業および観光看板等整備事業の都市再構築戦略事業に係る交付金が皆減となったことなどから、総額で27・1%の減。

 繰入金は、熊野川関連施設整備基金繰入金、合併市町村振興基金が減となる一方で、退職手当基金繰入金、第三セクター改革推進債の繰上償還に伴う減債基金繰入金が増となったことなどから、総額で102・5%の増。

 市債は文化複合施設整備事業に充当していた過疎対策事業債、合併特例事業債の減などにより、総額で51・1%の大幅減となった。

 歳入の構成比率は、自主財源27・5%、依存財源72・5%。

  □     □

■歳出



 投資的経費では、三輪崎庁舎整備事業や敷屋大橋補修工事が増となる一方で、文化複合施設整備事業の減や高田テニス場・若もの広場整備事業や丹鶴体育館改修事業の皆減などにより、総額で68・8%の減。

 義務的経費では、人件費で退職者数の増により退職手当が増となったことなどから総額で6・5%の増、公債費では、平成24年度に借り入れた第三セクター改革推進債の繰上償還などにより、総額で24・8%増。扶助費では生活保護扶助費や児童手当の減などにより総額で1・4%の減となった。

(2021年2月27日付紙面より)

2021年02月27日
2 那智勝浦町が加入
 令和3年度会計予算など承認  (紀南環境衛生施設事務組合定例会議 )

 紀南環境衛生施設事務組合(管理者・田岡実千年新宮市長)は25日、新宮市役所別館で定例会議(議長・松本光生新宮市議会議員)を開催した。条例の一部改正や令和2年度の会計補正予算、令和3年度の会計予算などが審議され、全て承認された。

 2市4町1村の加盟自治体(和歌山県新宮市、田辺市、那智勝浦町、太地町、北山村、三重県紀宝町、御浜町)で構成され、南清園と火葬場(清浄苑)を運営する同組合。

 昨年3月に那智勝浦町からの組合加入の申し出があったことを受け、これを承認。12月7日に規約の一部を改正する規約が総務大臣より許可・施行されたことを受け、同日付で加入となった。

 会議開催に先立ち、管理者の田岡市長があいさつを述べたほか、新規加入を果たした那智勝浦町の堀順一郎町長が「加盟組合として職責を全うしていく」と加入承認に対する感謝を伝えた。

 同町の火葬場は、竣工(しゅんこう)から36年が経過したことを受け、延命工事を計画したが延命化後の新築建設費が約5億円かかる見込みだった。そういった状況を鑑み、同町は住民サービスの向上や負担軽減を図ることを目的に加入の申し出を決定した。

 同町加入により稼働率が上がることなどから、清浄苑では火葬炉を1炉増設するなどの整備を行う。同町の火葬を受け入れる(管内扱いとする)のは増改築終了後で、最短で令和5年秋ごろになる予定。火葬炉建築事業費はコンサル委託業務一式、火葬炉工事費、施設整備費など合わせて約2億7600万円を見込んでいる。

 令和3年度会計予算は、歳入歳出予算の総額を、歳入歳出それぞれ1億6936万3000円とするもの。

 「紀南環境衛生施設事務組合の維持運営に要する経費の算定基準に関する条例の一部を改正する条例」では、那智勝浦町加入に伴う維持運営に要する経費の算定基準などが審議された。

(2021年2月27日付紙面より)

紀南環境衛生施設事務組合定例会議の様子=25日、新宮市役所別館
2021年02月27日
3 昔の下里・浦神の暮らし
 下里小で中瀬古友夫さん講話  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長、児童86人)で25日、中瀬古友夫さんをゲストティーチャーに迎えた特別授業が開かれた。3年生19人が古写真を見ながら地域の歴史をたどり、昔の下里・浦神の暮らしを学んだ。

 中瀬古さんは、城南中学校の社会科非常勤講師や熊野学研究委員会委員、新宮市文化財保護審議会委員を務める傍ら、新宮市を中心とした各地の小学校で授業を開催。各校の教諭に写真データを渡し、独自教材づくりも支援している。

 授業では最初に、子どもの頃に汽車で浦神の磯を訪れ、貝を取った思い出を紹介。1935(昭和10)年に下里まで延長された紀勢中線の終点として旅行客や貨物でにぎわう町や、人力車が止まる古座屋旅館、和装の児童生徒が通う下里尋常高等小学校の様子をモノクロ写真で振り返った。

 玉の浦でふんどし姿の子どもたちが潮浴びをしている写真では、児童から思わず笑い声が上がり、中瀬古さんは「この後に皆さんがよく知る日本一短い河川『ぶつぶつ川』で体を洗っていた」と語った。

 大石悠生君は「社会の勉強も合わせて、昔の人たちの生き方が分かった。家も川も同じようで少し違う」。城本紗里さんは「浦神の写真では、今よりも家が少なくて、海が大きく見えた」と話していた。

(2021年2月27日付紙面より)

旭橋の写真を紹介する中瀬古友夫さん=25日、那智勝浦町立下里小学校
昔の暮らしに興味津々
2021年02月27日
4 池野山集会所新築などで増
 令和3年度当初予算案発表  (古座川町 )

 古座川町が25日、令和3年度各種会計当初予算案の概要を報道発表した。一般会計の歳入歳出総額は30億6070万円(対前年度比5%増)、特別会計は7会計計13億492万円(同0・6%減)。全体の予算案規模は43億6552万円(同3・3%増)となっている。

 一般会計当初予算案の歳入に占める財源の構成比は自主が12・4%、依存が87・6%で、町税収入は1億9397万円を見込む。歳出に占める経費の構成比は消費的経費が68・2%、投資的経費が9・7%、その他の経費が22・1%。投資的経費は額で2億9674万円(対前年度比1億2253万円増)を見込み、増額の主な要因は集会所新築整備や森林環境譲与税に伴う事業費だという。歳入歳出の区分ごとの割合は別図に示した通り。

 同案に盛り込む主な新規事業は▽可燃物収集車整備事業(1360万円)▽観光施設関係事業(1439万5000円)▽集落支援事業(430万円)▽新型コロナウイルスワクチン接種事業(914万3000円)▽介護人材育成支援事業(100万円)▽電動カート購入補助事業(100万円)▽百歳祝金事業(15万円)▽エアコン購入補助事業(60万円)▽いきいき健康ポイント事業(30万円)▽集会所新築整備事業(9879万円)▽町立小学校トイレ改修事業(1497万円)―で、拡充事業は▽町道改良事業(2000万円)▽森林環境譲与税事業(6105万円)。

 観光施設関係事業は、ぼたん荘いろり館改修事業〈屋根の葺(ふ)き替え〉とキャンプ場等整備検討事業〈検討委員会の設置〉の2事業を包括。町民に直結する部分で電動カート購入補助事業は対象額の上限を30万円として3分の2を補助、百歳祝金事業は現行の1万円を5万円に変更、エアコン購入補助事業は未設置・故障世帯の熱中症対策を進める目的で対象条件を定め対象額の上限を12万円として2分の1を補助、いきいき健康ポイント事業は特定健診の受診率向上や健康づくり事業への新規参加を促すためにポイント制を導入し町内施設などで使える食事券を贈呈する。町立小学校トイレ改修事業の対象は高池小で、洋式化と多目的トイレ整備を進める内容。他2校および中学校2校も順次同様に手掛けていきたいという。

 集会所新築整備事業は池野山集会所の更新整備で、避難所としての環境を備えた形で完成を目指す。森林環境譲与税事業は森林機能等回復整備事業、意向調査業務委託事業、森林環境保全事業の3事業を包括する形で計上している。

 これら予算案は3月2日(火)から始まる第1回定例会に上程。3日(水)の本会議で施政方針演説を交えて説明し、10日(水)と11日(木)の本会議で同方針の質疑後に審議予定となっている。

(2021年2月27日付紙面より)


2021年02月27日
5 ハワイの大波乗りこなす
 新翔高校3年・角勇海君  
2021年02月27日
6 全日制平均倍率0・89倍  県立高校入試出願状況  (和歌山県教委 )
2021年02月27日
7 高年齢者雇用推進目指し  企業向け人材育成セミナー  (新宮市 )
2021年02月27日
8 ドキドキするけど頑張る  はまゆう・こども園で発表会  (新宮市 )
2021年02月27日
9 コロナ関連に3億8000万円  記者会見で田岡市長が説明  (新宮市 )
2021年02月27日
10 タイプ木の開花情報発信  3月1日から動画などで  (古座川町観光協会 )
2021年02月27日
11 北山一揆の悲劇語る  中田重顕さんら尾呂志庵で郷土史講演  (御浜町 )
2021年02月27日
12 所有だけでも犯罪に  熊野LCと紀宝署が薬物乱用防止教室  (成川小 )
2021年02月27日
13 自慢の手料理、家族と一緒に  男流ボランティア「ダンボ」  (紀宝町 )
2021年02月27日
14 ⻆谷君、橋本君が校長賞 きなん小中学生俳句コンクール (紀南高校)
2021年02月27日
15 小学校を好きになって  三輪崎小で入学前体験交流会  (新宮市 )
2021年02月27日
16 春を告げるハクモクレン  熊野地方で咲き始める  
2021年02月17日
17 釈迦の遺徳をしのぶ
 宗応寺で「涅槃会」法要  (新宮仏教会 )

 釈迦(しゃか)の命日の15日、新宮仏教会(会長=白井清牧・清蔵寺住職、会員13人)は、新宮市千穂の宗応寺(石原知実住職)で「涅槃会(ねはんえ)」を営んだ。各寺の住職や副住職が涅槃図を前に経を上げ、遺徳をしのんだ。

 新宮仏教会は、市内にある▽松巌院▽淨泉寺▽瑞泉寺▽清閑院▽清蔵寺▽清凉寺▽専光寺▽宗応寺▽東仙寺▽遍照院▽本廣寺―の11カ寺で構成している。

 涅槃会は、仏教の祖である釈迦の生誕を祝う降誕会(こうたんえ、別名・花まつり)、悟りを開いた日を記念する成道会(じょうどうえ)と並ぶ三大法会の一つ。

 釈迦は35歳で悟りを開くと、その後45年にわたり人々に教えを説く伝道の旅を続けた。インド北東部のネパールとの国境に近いクシナガラで動けなくなり、頭を北にして西向きに横たわり、弟子たちが嘆き悲しむのを慰めながら夜半に80年の生涯を終えたと伝わっている。

 涅槃図は釈迦が沙羅双樹の林の下で横たわり、入滅する光景を描いたもので、周囲には嘆き悲しむ弟子や、雲に乗って飛来する釈迦の母などが描かれている。宗応寺の涅槃図(縦156・1㌢、横101・8㌢)は南北朝時代(14世紀)の制作とされている。

 毎年、法要は本堂横の室中で執り行うが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、密を避ける形で本堂大間にて実施。石原住職は「例年なら掛け軸は1週間ほどまつり多くの人に見てもらう機会としているが、翌日にはしまう予定にしている。こんな状況の中でも会員の方々にお経を読んでいただけるのはありがたいこと」。

 白井住職は「世情が落ち着かない中において無事に法要を終えることができて良かったと思っている。今後も継続のためお互い元気で尽力していければ」と話していた。

(2021年2月17日付紙面より)

涅槃図を前に経を上げる住職ら=15日、新宮市千穂の宗応寺

2021年02月17日
18 来春の開花を願い植樹
 日本クマノザクラの会が記念に  (矢渕中 )

 日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)は設立翌日の15日、紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)で記念植樹をした。来春の開花を願い、園芸委員(亀石沙來委員長)がクマノザクラの苗1本を学校花壇に植えた。

 会はクマノザクラの保全や活用を目的に発足し、3年目の苗木を学校に提供。副会長の田尾友児さん、会員で樹木医の中村昌幸さんらが訪問した。

 苗木はクマノザクラの調査にも参加した中村さんが育てたもので、高さ約2㍍。園芸委員が順番にスコップで根元に土をかぶせた。園芸委員は各学年6人の計18人で、普段から花壇の管理をしており、亀石委員長(2年)は「クマノザクラを見たのは初めて。大切に育てたい」と話していた。

 会ではこの日、同町役場玄関前にも鉢植えのクマノザクラを飾った。3月には咲き始める。今後も要望があれば植樹に協力する方針だ。

 町内で保全に取り組む田尾副会長によると、クマノザクラは北桧杖、鮒田地区や子(ね)の泊山桐原登山口付近に多く自生しているという。

(2021年2月17日付紙面より)

記念植樹に取り組んだ園芸委員と日本クマノザクラの会の会員ら=15日、紀宝町立矢渕中学校
クマノザクラを植える委員
2021年02月17日
19 児童生徒に1食分を贈る
 町産鹿肉のレトルト商品  (古座川ジビエ山の光工房 )

 古座川町月野瀬にある古座川ジビエ山の光工房(鈴木貴裕施設長)がこのほど、町産鹿肉を使ったレトルト食品2種類の取り扱いを始めた。地元に知ってほしいという思いで、町内の児童生徒への贈呈も計画。15日に町内各校を訪ね、児童にはボロネーゼ(パスタソース)、生徒にはキーマカレーを届けた。

 同工房は、独自のガイドラインと先鋭の機器を駆使して臭みを抑えた新鮮なジビエを生産。「こころうたれるシリーズ」と題してオンライン販売用の加工食品製造にも力を入れるなど販路増強に力を入れている。

 レトルト商品の取り扱いは初で、約1年前に県食品流通課の仲介でノウハウを持つ有田食品株式会社=有田市=とつながり開発に着手した。同工房は在庫過剰になりがちなミンチ肉の活用を求め、同社は前述した2種類のメニューを提案。同工房の試食や意見を取り入れながらレシピを仕上げ、今年1月中旬に商品化へこぎ着けた。

 土産品を前提とした仕様で、価格はいずれも1袋550円〈税込み〉と設定。同工房は1月下旬から取り扱いを始め、今月15日現在で同工房のオンラインショップと町内の南紀月の瀬温泉ぼたん荘売店、各道の駅物産販売施設、七川ふるさとづくり協議会事務所、もりとよ商店、町外では那智勝浦町下里にあるスーパーマーケットHatiや南紀串本観光協会古座事業所で購入できる。

 町立小中学校は地産地消や食育推進の一環ですでに学校給食の食材としてジビエを適時活用していて、その味に慣れ親しむ子どもに新しい商品も知ってもらおうと思って贈ることにしたという。

 15日午前は鈴木施設長らが高池小学校へ児童数分のボロネーゼ(1人につき1袋)を届け、学校を代表して大畑眞校長と児童会の山本真琴会長(6年)が受け取り感謝した。午後に他4校へも贈呈。鈴木施設長は「土産品としては安価な設定。子どもたちにはふるさとのジビエを一層誇りに思ってもらえたらと思うし、その気持ちが子どもから大人へと広がっていけば」と今後の反響を期待した。

 販路は今後も拡大を目指すという。この商品の問い合わせは同工房(電話0735・72・6006)まで。

(2021年2月17日付紙面より)

町産鹿肉を使ったレトルト商品を贈る鈴木貴裕施設長(左)=15日、古座川町立高池小学校
古座川ジビエ山の光工房初のレトルト商品「ボロネーゼ」「キーマカレー」
2021年02月17日
20 地域の平穏無事祈る
 熊野三所大神社例大祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町浜ノ宮の熊野三所大神社(くまのさんしょおおみわやしろ)(髙橋正樹宮司)で14日、例大祭が営まれた。今年は恒例行事が全て、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止となり、神事のみが斎行された。

 同神社は貴重な建築様式の「三間社流造 檜皮葺(ひわだぶ)き」の本殿が有名。

 例年は一心会の迫力ある獅子舞や、前日に那智の浜で潮垢離(しおごり)を取り、潔斎した射子(ゆいご)奉仕者が古式ゆかしい作法で矢を射る弓行事や復活した子ども神輿(みこし)などが行われている。

 この日は髙橋宮司が祝詞を奏上し、関係者らが玉串をささげた。一心会の汐﨑広一会長は「練習も祭り本番も人が集まらないといけないので今回は残念だった。来年はコロナが終息して通常通りできればありがたい」。

 同神社総代の藤社潔さんは「残念だが今年は仕方ない。来年も現時点ではどうなるか分からないが、ぜひこれまで通りに祭りができることを祈っている」と話した。

 髙橋宮司は「毎年、お祭りができることに感謝をささげた。この地域や世界の平穏無事を祈願いたしました」と語った。

(2021年2月17日付紙面より)

新型コロナウイルス終息を祈願し神事が営まれた=14日、那智勝浦町の熊野三所大神社
2021年02月17日
21 流木と焼き杉で作品作り  3、4年生が1月から挑戦中  (成川小 )
2021年02月17日
22 折り紙で優雅な「祝い鶴」  さつきサロンに15人参加  (紀宝町 )
2021年02月17日
23 有効期限迫る  プレミアム付共通商品券  (新宮市 )
2021年02月17日
24 「紀南学園」改築目指し要望  教育民生委員会で各部が報告  (新宮市議会 )
2021年02月17日
25 「ウィズコロナ」時代を生き抜く  当初予算案、過去最大6120億円  (和歌山県 )
2021年02月17日
26 オガタマノキが開花  熊野速玉大社  
2021年02月17日
27 ウメの花咲く校内走る  新翔高校でマラソン大会  (新宮市 )
2021年02月17日
28 新宮市などで20度超え  4~5月並みの暖かさ  
2021年02月17日
29 熊野見守る「守護神」完成  民宿わかたけに寺村さんの壁画  (那智勝浦町 )
2021年02月17日
30 コラボし合同で情報発信 地域おこし協力隊募集説明会 (北山村、岡山県新庄村)
2021年02月17日
31 大臣表彰受賞を町長に報告  河内祭保存会長と古座区長  (串本町 )
2021年02月17日
32 区内各代表らで神事執行  水門神社例祭「水門祭」  (串本町 )
2021年02月17日
33 お悔やみ情報
  
2021年02月03日
34 命の大切さ伝え続ける
 久保さんの紙芝居が英語訳に  (和歌山県土砂災害啓発センター )

 「As I looked around,I saw an unbelievable sight in the dusk.(うす暗がりの周りをよく見ると、何という光景だろうか。)」

 上記の一文は那智勝浦町井関の防災士で2011(平成23)年の紀伊半島大水害で夫を失い、自身も九死に一生を得た久保榮子さんが当時の体験を記した紙芝居の一部の抜粋だ。この紙芝居が英訳され、先月末より同町市野々の和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)で展示されている。

 同センターによると、新型コロナウイルス感染症流行以前はこの地を訪れる訪日外国人(インバウンド)が多かったことから、コロナ終息後の回復を見込み、世界各地の人々に同水害の詳細や災害の脅威を広く知ってもらうツールとして紙芝居の英訳を検討。県国際交流課の職員らが昨年英訳に取り掛かり、年明けに完成したという。

 さらに各所で防災講話を行う久保さんの様子を収めた動画にも英語字幕を付け、現在公開している。

 坂口所長は「大門坂は世界遺産なので毎年、海外の方も多くセンターに足を運んでくれている。観光客や日本に滞在する外国人の方々にも紀伊半島大水害があったことや、久保さんがいつも呼び掛けている『早めの避難』を知ってもらえたら」。

 久保さんの紙芝居を用いた防災講話については「講話に興味のある方や聴講したい方はセンターまでご連絡ください」と話している。

 久保さんは発生から今年9月で10年を迎える同水害に触れ、「近年発生している各地の災害から見れば紀伊半島大水害の規模は小さいかもしれないが人の命の尊さは変わらず大きい。早く避難すれば助かる命だったが当時は知る由もなかった。なくして初めてその大切さに気付く」と当時を回顧。

 英訳については「本当にありがたいこと。地球温暖化による災害も大きな問題となっている。この土地でこういった災害があったことを世界に発信していただくことは重要な意味があると思う」。

 13(平成25)年から始まった講話は昨年11月で65回を数えた。現在78歳の久保さんは「一人でも多くの犠牲者を出さないためにもあと10年を自分の最終章としてぼけずに、けがや病気なく100回目の講話を目指します」と笑顔で語った。

(2021年2月3日付紙面より)

久保榮子さんの紙芝居と動画が英訳された=1日、那智勝浦町の和歌山県土砂災害啓発センター
英訳された紙芝居や動画が公開されている
2021年02月03日
35 紀伊半島大水害7.71㍍まで浸水
 津波想定して避難場所も確認  (津本自主防 )

 今年は紀伊半島大水害と東日本大震災から10年の節目を迎える。「あれから10年」。今後は、当時の記憶や災害から得た教訓を後世に伝え、風化させないための取り組みが重要だ。

 紀宝町では紀伊半島大水害で1人が亡くなり、1人が行方不明となった。床上・床下浸水は2845棟に上るなど、甚大な被害があった。

 2011(平成23)年に発生した二つの大災害を教訓にしようと、紀宝町大里の津本地区自主防災会(谷口昌宏会長)は1月31日、大水害の記録を改めて確認し、津波に備える防災訓練を行った。

 同地区の深田運動場近くには、これまでの水害の最高(痕跡)水位を色分けして記録ポールに記している。ただ、数値が記入されていないことから、訓練の一つとして水没した高さを測った。

 保育園児から高齢者まで50人近くが参加。竹ざおで大水害時の水位を計測した結果、道路から7・71㍍まで浸水したことが分かった。台風や豪雨などで浸水被害が発生しそうな際は、その高さ以上に避難することを一つの目標にした。

 また、児童生徒の登下校時に地震が発生したと想定し、津波から逃げる避難場所を確認した。参加者は町防災マップ(津波編)を手に地区内を歩き、海抜20㍍以上で避難できそうな場所には目印として赤い旗を掲げた。

 防災マップによると、海抜6・8㍍の同運動場付近も津波の浸水が予測されている。

 谷口会長は「過去の事例から南海トラフを震源とする巨大地震は、いつか必ず発生する。地震が発生したら、子どもたちもいち早く逃げられるよう、安全な高台を見つけた。自分の命を守るために、自分の目で地区内を確かめてもらった」と話していた。

(2021年2月3日付紙面より)

竹ざおで大水害時の水位を計測=1月31日、紀宝町大里
2011年9月5日午前6時40分ごろに撮影した深田運動場付近
海抜20㍍以上の避難場所を見つけるための町歩き
2021年02月03日
36 折り紙の豆で鬼追い払う
 集会開いて節分に親しむ  (くしもとこども園 )

 豆まきなどをして邪気を払う慣習が根強く親しまれている立春前の節分。今年は2日がその期日に当たり、串本町や古座川町の多くのこども園や保育所で「鬼は外、福は内」の元気な声が響き渡った。

 近年は2月3日で続いてきた節分だが、今年は暦の加減で立春が1日早まったため、連動して節分も2日にずれ込んだ。国立天文台の発表によると、3日でなくなったのは1984(昭和59)年以来37年ぶりで前倒しになったのは1897(明治30)年以来124年ぶりという。

 串本町立くしもとこども園(美代取初美園長)は0~2歳児は各教室で、3~5歳児はさくら園舎のホールで節分の集会を実施。手作りした鬼の面をかぶって集まった3~5歳児は先生から節分のお話を聞き、鬼が嫌いな物としてヒイラギ・イワシの頭・豆があることや豆は年齢に1を足した数を食べること、恵方巻きは節分の神様がいる方を向いて食べることなどを教わった。

 その後は裃(かみしも)を羽織った美代取園長による豆まきを「鬼は外、福は内」の掛け声で応援。折り紙で作った豆を投げて鬼の人形を倒すミニゲームで気持ちを高めている時に鬼が乱入し、102人一丸で捕まらないよう逃げ回りつつ折り紙の豆を投げつけて追い払った。鬼がいなくなったところへ福娘が登場し、鬼退治を頑張った3~5歳児にお菓子を分けてたたえた。

 美代取園長は「今日はみんなの心の中の鬼も払って福ももらった。明日からも元気にこども園に来てね」とすがすがしい気持ちを後押しして締めくくった。

(2021年2月3日付紙面より)

乱入した鬼を折り紙の豆を投げて追い払う園児=2日、串本町立くしもとこども園
2021年02月03日
37 車いすの大変さ学ぶ
 神倉小で福祉体験講座  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で1日、同市社会福祉協議会による「福祉体験講座」があった。6年生83人が市民ボランティアの宮本実さん(65)から車いすの使用方法などの説明を受けたほか、乗車体験を通して福祉を考える一助とした。

 車いす利用者の気持ちを理解し「自分たちにできることは何か」といった思考を醸成するとともに、体験を通して普段の生活における気付きや福祉に対する意識付けを目的に市内の小・中・高等学校を中心に講座を開いている。

 宮本さんは児童らに「車いすは足の不自由な人のほか、体全体に障害のある人、体幹障害のある人、そしてお年寄りの方も使用します」と話し、車いすの開き方や閉じ方をはじめとした使い方を紹介。段差の降り方や溝の越え方、方向転換の方法やスロープの降り方などを細かく説明した。

 3人組になった児童らは、「押す人」「乗る人」を交代しながら車いす体験。宮本さんの指導を受けながら体育館内に設置されたポールや段差に挑み「怖い」「(車いすが)重たい」などと感想を口にしながらその困難さを実感した。

 1組の小笠原煌貴(こうき)君(12)は「最初は不安で怖かったけど、最後は押してくれる人に対して信頼感が出てきた。車いすに乗る人も押す人も大変だと改めて感じました」。

 講座を終え、宮本さんは「困難を抱えている人に会ったときは声を掛けてあげてほしい。本当に大変だということを知ってもらえたら」と話していた。

(2021年2月3日付紙面より)

3人一組で車いすを体験した=1日、新宮市立神倉小学校
宮本実さん(左)が使い方などを説明した
2021年02月03日
38 元気よく「鬼は外、福は内」  町内保育所などで豆まき  (紀宝町 )
2021年02月03日
39 知識身に付け正しい対応を  社協がノロウイルス研修会  (太地町 )
2021年02月03日
40 さまざまな仕事を体験  新翔高1年生がインターンシップ  
2021年02月03日
41 幸せな恋愛って何だろう?  宇久井中で思春期講座  (那智勝浦町 )
2021年02月03日
42 遊覧船で食べ歩き  まぐろ・くじら満喫体験フェスタ  (那智勝浦町・太地町 )
2021年02月03日
43 フォトコン作品展示始まる  潮岬のセンターで1年間  (南紀熊野ジオパーク )
2021年02月02日
44 ゴトビキ岩に新しめ縄
 御燈祭り控え青年団らが奉仕  (新宮市 )

 国の重要無形民俗文化財「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)を間近に控えた新宮市の神倉神社で1月31日、神倉青年団員たち約40人がご神体の巨岩「ゴトビキ岩」のしめ縄を張り替えた。

 「御燈祭り」は1400年以上前から続くとされており例年、全国から多くの上(あ)がり子が参加して神倉山上でたいまつに御神火を受け、山門の開閉とともに急峻(きゅうしゅん)な石段を一気に駆け下りる勇壮な祭り。今年は新型コロナウイルスの影響により、上がり子をはじめ報道関係者、一般撮影者の入山を禁止し、翌7日の餅まきも中止とした。当日は神職や介釈(かいしゃく)などの関係者約15~20人のみで営まれる。

 張り替えは当初、24日に予定していたが、雨天のため延期になっていた。この日は祭りの運営を取り仕切り、介釈を務める青年団員や神倉神社奉賛会、市観光協会などが参加。晴天の下、神倉農業実行組合(榎本晶組合長)が寄進した約200㌔(約500株)のわらで編み上げた長さ約30㍍、最大直径約20㌢の大しめ縄を青年団員たちが神倉山山頂付近まで運んで刺股や針金を使用してゴトビキ岩に巻き付けていった。

 奉賛会の猪飼三雄会長は「近年、わらの確保が難しくなっているのが気掛かり。天候も心配しましたが、無事に作業を終えることができて良かったです」。

 青年団の中山忠吏団長は「しめ縄を少し細くしたことで昨年同様、しっかりと出来上がりました。高所での作業のため、何事もなく張り替えを終えてほっとしている。当日は登れなかった上がり子たちの気持ちも背負いながら団員一同、気を引き締めて奉仕できれば」と話していた。

(2021年2月2日付紙面より)

しめ縄を張り替える神倉青年団員たち=1月31日、新宮市の神倉神社
しめ縄をゴトビキ岩へと運ぶ
2021年02月02日
45 児童10人が集団生活体験
 ウインターキャンプ実施  (潮岬青少年の家 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)が1月30、31日の2日間、主催事業「ウインターキャンプ」を実施した。

 このキャンプは例年、1月最終土曜日恒例のイベント「本州最南端の火祭り」と連動する形で実施している。本年度はコロナ禍の情勢により中軸のイベントが中止となったが、キャンプによる集団生活経験の機会として県内の小学4~6年生10人から参加の希望があり、内容を工夫し感染予防対策を講じた上で開く形となった。

 今回は密を避けるため、一張一人の割り当てでテントを組み立て。防寒のため体育館内に寝床を整えた後に体験プログラムやキャンプ活動に取り組んだ。

 芝焼きの見学に代わる内容として2日目午前にキャンドルを光源とする飾り物の創作を設定し、初日午後は徒歩で同家から出雲にある朝貴神社へ移動し、その裏にある浜で飾り物の材料になりそうな貝殻やシーグラスなどを集めた。

 初日夜の体験プログラムはキャンプ相応の自炊や入浴などの集団生活体験をこなし、2日目の朝食では牛乳パックを使ったカートンドッグ作りなど普段の生活にはない調理に挑戦するなどしたという。

(2021年2月2日付紙面より)

朝貴神社裏の浜で貝殻などの素材採集をする児童ら=1月30日、串本町出雲
2021年02月02日
46 在宅希望患者の支えに
 濱口政也さんが講話  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の三輪崎会館で1月30日、三佐木蜂伏地区のサロンがあった。同地区福祉委員や地域住民、包括支援センター職員、ケアマネジャーら30人以上が参加。「くまのなる在宅診療所」の濱口政也院長が在宅医療について講話した。

 新型コロナウイルス情勢を鑑み、ソーシャルディスタンスの確保やアクリル板の設置、検温・手指消毒の徹底などの対策を講じて実施された。

 濱口院長は同市三輪崎出身。両親と「地域に貢献する」と約束の上医師を目指し、地元に戻ってからは御浜町阿田和の紀南病院で4年間勤務した。

 濱口院長は、日本人の死因第1位であるがんについて「病気と闘い抜いて良くなる人はいいが、発見が遅かったりステージが進んで治療が難しい人もいる」。

 地方の大病院で打つ手がないと言われて故郷に戻ってきても、治療方法がない状況で紀南病院(三重県の場合)で入院継続するケースが多いと述べ「家に帰りたいと言いながら亡くなっていく人もいる。本当にこれ(継続入院)を望んでいるのか」と思いをつのらせ、紀南病院勤務時に在宅医療を希望したという。

 熊野地方においては和歌山県側(市医療センター)と三重県側(紀南病院)で頼れる病院が一つずつしかないと述べ「熊野地方には在宅医療がほとんどない。4年間の(紀南病院)勤務中に『地域の人が困っていることをやれたら。家でいたい人を支えることができたら』と思った。それこそが地域に貢献できることだと感じた」と診療所開設のきっかけを説明。

 「痛みのコントロールができれば、患者が家で過ごしたいという思いを支えるのが自分たちの役割と感じている」とし、「状況次第では病院で過ごすことがいい場合もある。家で過ごしたいと思っても医療的な理由からできない人が多かった。そういう人たちをお手伝いすることができれば」と話した。

 質疑応答の時間もあり、参加者は「在宅でどういった医療が受けられるのか」「どのくらいの頻度で来てくれるのか」などと質問した。

(2021年2月2日付紙面より)

30人以上の参加者が講話に耳を傾けた=1月30日、新宮市三輪崎の三輪崎会館
濱口政也院長
2021年02月02日
47 災害時の孤立を防ぐ
 県内各市町村で通信訓練  (和歌山県 )

 和歌山県は1月30日、県内で孤立の可能性のある集落がある28市町を対象に令和2年度の孤立集落通信訓練に取り組んだ。本紙エリアでは那智勝浦、太地、古座川、串本の4町が参加。那智勝浦町では20の自主防災組織がそれぞれの地域で訓練を行った。

 孤立の可能性がある集落に配備している市町村にある同報系(固定式)と移動系(携帯式)の防災行政無線などの状態確認や操作確認が目的。集落と各市町村間での通信訓練に加え、県と防災電話を使用した伝達訓練もあった。

 当日は午前9時ごろに県南方沖でマグニチュード8・7の地震が発生し、土砂災害の多発や各地で孤立集落が発生している想定で行われた。

 県によると、当日は孤立可能性集落の住民や市町村職員、県振興局地域振興部職員、県危機管理局職員などが協力し、198集落400人以上が参加したという。

 勝浦第四区自主防災組織では消防コミュニティセンター横の電柱に設置された防災行政無線を使い、同町役場と通信訓練を実施した。

 同区の西山泰一区長は「無線機が設置され初の訓練。音声もきれいに聞こえており、ありがたい。今回の訓練を今後に生かしていきたいと思う」と語った。

 県防災企画課の担当職員は「訓練を通して、電波状況が悪い箇所の通信環境改善や故障した無線機の早急な修理に努めるとともに、住民の方への定期的な使用方法の説明を行っていく」と話した。

(2021年2月2日付紙面より)

各地域で通信訓練が実施された=1月30日、那智勝浦町の消防コミュニティセンター(勝浦第四区自主防災組織提供)
2021年02月02日
48 小雨にひるまず競い合う 潮岬でグラウンドゴルフ第3回記録会 (串本町)
2021年02月02日
49 ロケット関係の企画続々  12~14日、「宇宙ウイーク」  (串本町 )
2021年02月02日
50 ツバキが続々と開花  新宮市高田  
2021年02月02日
51 泣き虫鬼をやっつけろ!  丹鶴幼稚園で節分行事  (新宮市 )
2021年02月02日
52 火災やけが防止に努める  消防団丹鶴分団が神倉神社清掃  (新宮市 )
2021年02月02日
53 市町対抗駅伝、初の中止に  新型コロナ拡大状況踏まえ  (三重県 )
2021年02月02日
54 春の訪れ告げるオウバイ  相野谷川沿いで見頃  (紀宝町 )
2021年02月02日
55 「川舟の魅力を発信したい」  地域おこし協力隊・北原潤希さん  (紀宝町 )
2021年02月02日
56 お悔やみ情報