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2021年02月23日
1 緊張気味にフルコース味わう
 太地中生徒がテーブルマナー講習  

 太地町立太地中学校(山田貴也校長)の3年生20人は19日、同町のホテル「花いろどりの宿花游(かゆう)」で、テーブルマナーの講習を受けた。同ホテルのチーフでソムリエの資格を持つ井上歩さんが講師を務める中、生徒らはマナーや礼儀を学びつつ豪華なフルコースに舌鼓を打った。

 町教育委員会が企画し、地元の宿泊施設などの協力を得て同中学校の3年生を対象に毎年実施している。社会に出た時に通用するマナーを身に付けることが狙い。卒業を目前に控えた生徒たちへの祝福の思いも込められている。

 ホテル到着後、迎えたスタッフを前に森本愛美さんが「今日はお忙しい中ありがとうございます。社会に出た時に礼儀やマナーがしっかりできるように学ばせていただきます」と生徒を代表してあいさつし感謝を伝えた。

 スタッフに椅子を引いてもらって席に腰掛けた生徒らは緊張の面持ち。コースではアミューズからメインの肉料理までの6品とデザート、パン、コーヒーが提供された。生徒らは井上さんから、ナフキンの使い方や役割、乾杯の仕方、ナイフ・フォークの使い方などを学び、隣の生徒と確かめ合いながら一品一品を丁寧に味わった。

 井上さんは「テーブルマナーとは、一緒に食事をする人だけではなく、スタッフを含めたその場にいる人を不快にさせないためのもの。そのことを念頭に置いてください」と説明。次第に緊張がほぐれた生徒らは、器用にフォークやナイフを操りながら笑顔で食事を楽しんだ。

 町の歴史や文化を知るために、小・中学校でふるさと学習などへの取り組みを推進する同町。宇佐川彰男教育長は「知識の部分はもちろん、行政の思いや取り組みを体験的に肌で感じてほしい」と思いを語り、「いつか町外に出てもふるさとを思い出すきっかけになればうれしい」と話していた。

(2021年2月23日付紙面より)

フルコース料理を通してマナーを学ぶ太地中学校の生徒ら=19日、太地町の「花いろどりの宿花游」
2021年02月23日
2 串本が地元勢トップの7位 久保凛さん(串本)が8区で区間新 (市町村対抗ジュニア駅伝競走大会)

 第20回和歌山県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会が21日、和歌山市で開催された。北山村などを除く県内25市町からオープン参加を含む33チームが出場した。本紙関連では、串本町が市町村記録を更新し、地元勢トップとなる1時間12分17秒で7位に入った。

 コースは紀三井寺公園陸上競技場をスタートし、県庁前をゴールとする10区間21・1㌔。晴天の下、各市町代表の小学5、6年生と中学生の男女10人が1本のたすきをつないでいった。大会は海南市が1時間7分27秒でゴールし、優勝を飾った。

 本紙エリア内の那智勝浦町は串本同様、記録を更新し15位、古座川町は25位となった。中学生女子の8区(2・5㌔)で串本町の久保凛さん(潮岬中1年)が7分47秒で区間新記録を達成。18、19回大会の3区に続き、3年連続で区間賞を手にした。

 本紙関連の各チーム記録は以下の通り。

【大会結果】

⑦串本町 1時間12分17秒=市町村新記録

⑮那智勝浦町 1時間14分46秒=市町村新記録

25古座川町 1時間25分58秒

〈オープンチーム〉

那智勝浦町OP 1時間17分56秒

串本町OP 1時間18分59秒

【区間賞】

▽第8区(中学生女子)2.5㌔

①久保 凛(串本町)7分47秒=区間新記録

(2021年2月23日付紙面より)

スタートの時間を待つ第1区の走者(串本町提供)
たすきをつなぎ懸命にゴールした(同提供)
2021年02月23日
3 会社設立と事業内容報告
 めぐるみらい会議最終日  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は20日、同町の体育文化会館で「地域資源が循環する持続可能な未来づくり会議(めぐるみらい会議)vol.3 シュタットベルケ事業計画報告会」を開催した。堀順一郎町長も出席し町内外から27人が参加。同会議の企画運営を行うissue+designの白木彩智さんと南紀自然エネルギーの仁木佳男さん、同町役場観光企画課の赤岡誠さんが、今後町が取り組むシュタットベルケ事業の詳細や会社設立について報告した。

  □     □

■シュタットベルケと那智勝浦町



 シュタットベルケとはドイツ語でエネルギーをはじめとする幅広い分野の公共事業などを担う公益企業を指し、ドイツ国内ではエネルギー事業を中心に公共公益的なサービスの提供を行い、地域におけるまちづくりの一端を担っている。

 同町でも地域資源を生かし、地域内で資源を循環させることで自立したまちづくりを目指す「地域循環共生圏づくり」に取り組んでいる。

 官民出資型の事業体(会社)を設立し、発電や熱供給などの再生可能エネルギーや電力小売り事業などを行う。町は設立時に3分の1の出資を行う予定。

 その収益で地域課題の解決に取り組み、「熊野信仰に基づいた環境負荷の少ない暮らしで住民幸福度の高い『環幸』のまち」の実現を目指しているという。会社設立は今年4月を予定しており、3月議会に上程されるという。

 赤岡さんはシュタットベルケについて、電力の地産地消や熱利用など今後のエネルギー事業の総合的な推進や調整に有効な手段と紹介。さらに第三セクターとの違いは管理の仕方だとし、「シュタットベルケは方針や理念といった進むべき方向性には役場も口を出すが、運営方法には口を出さない。ありたい町の姿に向けて民間企業のスピード感を持って取り組める事業体」と説明した。

  □     □

■事業内容やスケジュール



 エネルギー事業の可能性調査を進めてきた仁木さんは事業内容について、▽町内の太陽光発電所や電力市場から仕入れた電気を公共施設などに現状より安く販売する「電力小売り」▽公共施設の屋根などにシュタットベルケが太陽光発電設備を設置し、施設の電気の一部を賄う「自家消費型太陽光発電」▽温浴施設などにチップボイラを設置し、製材端材などで作った湯を安く販売し燃料代を抑える「チップボイラ熱供給」▽家庭やホテルなどから集めた廃食油を使い、福祉健康センターに電気と湯を供給する「廃食油コジェネ」▽シュタットベルケの利益の一部を用いて役場内に基金をつくり、毎年数百万円の寄付を予定。観光や1次産業、環境や福祉、子育てなどの課題解決に取り組む町民・町内事業者を支援する「課題解決」―があると解説した。

 いずれも予定だが、今後のスケジュールとして2021年10月から公共施設向けの小売りを開始し、22年度から家庭と事業所に供給を開始する。

 太陽光発電は21年度から公共施設に設置し、23年度から家庭と事業所にも設置を始める。チップボイラは21年度に丹敷の湯に設置し、22年度から民間施設に順次設置。廃食油コジェネは早ければ23年度に着手するという。

 なお、30年度時点で年間5・7億円のエネルギー支出が町内で循環し、4・8億円の再エネ設備投資を実行し、7人の直接雇用も生まれるとしている。

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■疑問や意見など



 参加者からは「採算は取れるのか疑問。雇用者の年収はいくらになる」「出資というが、いくらで何株から購入できるのか」「設立早々に経営破綻した会社もある。リスクについての広報をしっかりとすべきでは」などの意見が挙がった。

 仁木さんらは「補助金の利用を考えているところが多い。投資回収年数は短期だと5年、長い場合は10年を見込んでいる。年収は1人400万円」「1株1万円から参加と考えている」「昨年末から日本卸電力取引所の価格が過去類を見ない高騰を続けたため倒産となった会社もあった。株の購入時にはこのリスクについてきちんと説明する」と答えた。

 最後は白木さんの指示の下、参加者は設立される会社の名前について意見などを出し合った。

(2021年2月23日付紙面より)

最終日となっためぐるみらい会議=20日、那智勝浦町の体育文化会館
2021年02月23日
4 望月教諭が「教育の匠」受賞
 県立みくまの支援学校  

 和歌山県立みくまの支援学校(榎本貴英校長、新宮市蜂伏)の望月信吾教諭がこのほど、和歌山県教育委員会の「きのくに教育の匠(たくみ)」に選ばれた。先月14日、和歌山市の「ホテルアバローム紀の国」で開催された「和歌山県教育表彰式」で表彰を受けた。

 同表彰は県の教育の発展に功績があった個人や団体をたたえるもの。「教育の匠」は、特に優れた教育実践を行い、成果を上げていると認められる教職員などを表彰する「きのくに教育賞」受賞者のうち、特に継続的な実践で成果を上げ、他の教員の指導力向上に寄与できる者に対して与えられる。望月教諭は、肢体不自由教育に対する教職員の専門性向上に寄与した功績などが認められて2018(平成30)年度に教育賞を受賞している。

 望月教諭は太地町出身。肢体不自由教育に係る専門的な知識や技能を生かし、2015(平成27)年に県教育委員会が刊行した「肢体不自由教育ハンドブック」の作成委員として内容構成の検討と執筆に尽力した。

 また、特別支援教育コーディネーターとして特別支援学校からの相談依頼に積極的に対応するほか、研修会や高校生ボランティアスクールなどの機会において講師を務めるなど校内外から厚い信頼を受けている。校内では現在、支援部長として関係機関などと連携した教育相談の充実に精力的に取り組んでいる。

 「普段通りしていただけ。そんな器でもなく驚いています」。そう話しながら「ベストを尽くしてやってきたつもり。周りの人に支えられたおかげだと思っています」と感謝を口にする。

 「子どもの成長を追っていけることがモチベーションにつながっている。いつも新鮮な気持ちで仕事することができている」と語り、「地域に根差した支援学校の実現に向けて、より地域に開かれた学校となる一助になれば」と笑顔を見せた。

(2021年2月23日付紙面より)

「きのくに教育の匠」に選ばれた望月信吾教諭=17日、和歌山県立みくまの支援学校
2021年02月23日
5 新宮高Aが優勝
 新宮弓友会主催の月例射会  
2021年02月23日
6 串本JFCが関西大会へ 関西小学生サッカー和歌山県大会 
2021年02月23日
7 「熊野古道」歩き溝普請  熊野川小が卒業遠足で  (新宮市 )
2021年02月23日
8 私の「和歌山暮らし」発信  ローカル情報発信Lab  
2021年02月23日
9 1年間の成長見せる  三輪崎小で学習発表会  (新宮市 )
2021年02月23日
10 「全員がスーパースター」  緑丘中吹奏楽部がミニコンサート  (新宮市 )
2021年02月23日
11 良い年を祈願し神事営む  天神社で春の例大祭  (那智勝浦町 )
2021年02月23日
12 全日本剣道選手権本選へ  御浜町出身の和田優人選手  
2021年02月23日
13 20年以上の功績をたたえ  社会福祉功労者厚労大臣表彰  (御浜町 )
2021年02月23日
14 「4月から楽しく過ごそう」 保育所5歳児招いて交流 (相野谷小)
2021年02月23日
15 小中学校の給食費を無償に  過去最大規模の予算案を発表  (熊野市 )
2021年02月23日
16 女性のための体ケアを  本舘千子院長が骨盤底筋の話  (紀宝町 )
2021年02月23日
17 串本~大島間で2日間仮泊  練習帆船「日本丸〈2代〉」  (串本町 )
2021年02月23日
18 月野瀬集会所で手芸の市  和布工房もんなどが開場  (古座川町 )
2021年02月23日
19 表現者の発想を伝え託す 田並劇場で創作ダンスワークショップ (串本町)
2021年02月23日
20 区内の火伏せ願い礼尽くす  古座神社で愛宕権現例祭  (串本町 )
2021年02月14日
21 区民の安心安全のため
 佐野会館にサーマルカメラなど設置  (新宮市佐野区 )

 「区民が安心して住めることが一番大事」―。新宮市の佐野区(前田道春区長)では、新型コロナウイルス感染症対策として12日、佐野会館に自立スタンド型測定センサー「サーマルカメラ」とドア取り付け型測定センサー「サーモゲート」を設置。利用者や区民が安心して会館を使用することができるための取り組みが進められている。

 今年に入り、新宮保健所管内で新たに感染者が確認された新型コロナウイルス。コロナの影響で昨年は半分以下となったものの、年間で2万人以上の使用実績があるほど利用者が多い同会館。同区はそういった会館の現状やコロナの情勢を鑑み、地域住民の不安を払拭(ふっしょく)するために設置を決定した。

 この日は会館入り口にサーマルカメラ1器、会議室や多目的室、大広間などの入り口にサーモゲート4器を取り付けた。サーマルカメラは新宮市庁舎などに設置されているものと同タイプで、37・5度以上を検知した場合、アラーム音で通知される。また、マスクを着用しないと検温することができない仕様となっている。

 利用者は会館や会議室入り口で人手を介さずに発熱の有無を素早く検査することができるほか、各部屋ごとに一度に多くの利用がある場合にも迅速に対応でき、また会館入り口での測定検温忘れの人にも対応することが可能となる。設置後には早速サーマルカメラで検温する会館利用者の姿があり「便利でいい」「すぐに検温できる」などと感想を口にしていた。会館では他にも、自動アルコール噴霧器を設置し、会館使用に当たって検温・消毒や許可書の提出を義務付けるなどの対策を講じているという。

 新型コロナが国内にまん延し、全国的に緊急事態宣言が発出された昨年の4~5月。同区では「区として、区民のために何ができるか」を協議し、当時入手が困難だったマスクや消毒液の確保に奔走。区民の不安を少しでも和らげようと、区加入の約1200世帯と賛助区民に配布した。

 前田区長は「寄付金や熊本地震被災地への義援金など、区民はいろいろなことに協力してくれている。日頃の協力に対して少しでも還元することができれば」と思いを語り「区民や佐野会館を利用する人に『同会館はコロナ対策を十分にしている』と安心して利用していただければ」と話していた。

(2021年2月14日付紙面より)

安心利用のためにサーマルカメラを設置した=12日、新宮市の佐野会館
各部屋ごとに設置したサーモゲートを紹介する前田道春区長
2021年02月14日
22 コロナ対策など報告
 新宮市議会総務建設委員会  

 新宮市議会の総務建設委員会(福田讓委員長、7人)が12日、市役所であった。各担当部からの所管事務報告が行われたほか、市が行うプレミアム付共通商品券や国の第3次補正予算案などについて議論が交わされた。

 報告では熊野川行政局から空気清浄機購入に関する入札の内容が、消防本部からは令和2年1月から12月までの管内の災害出動状況や昨年12月にあけぼの地区で発生した火災の詳細が、水道事業所からは令和2年度の入札、企画調整課からは熊野川町のデマンドタクシーについて報告があった。

 商工観光課は12月に国際交流員の任用を開始したことや、和歌山大学と高田中学校がオンライン交流会を実施したこと、プレミアム付共通商品券の経過について説明した。

 委員は、使用期限が迫る1月末時点でプレミアム付共通商品券の販売率が約60%であることに触れ、どの業種で使用され、期間の延長ができるのかを質問した。

 当局は「新型コロナウイルス感染症の交付金のため、今年度内での完了となっている。現在は考えていない」とし、市商工会議所からの速報値では飲食店が20%、日用品や食料品で20%であると答弁した。

 委員は、商品券の発行は店舗側が喜んでいると評価するとともに、紛失した際の再発行についても提案した。

 また、国の第3次補正予算案の交付金額の約2億6600万円にも触れ「安全対策などの支援策もしっかりやっていただきたい」と言及した。

 そのほか、委員は▽舗装に関する入札について、公正な競争入札が必要▽串本町で発射予定のロケットをクルーズ船で楽しむ商品開発▽感染症対策室の利用状況▽選挙投票率の低迷対策として移動期日前投票―などについて問うた。

(2021年2月14日付紙面より)

総務建設委員会が開かれた=12日、新宮市役所
2021年02月14日
23 名所巡るバスツアーも提案
 1年生が「地域を学ぶ」発表会  (矢渕中 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)の1年生74人は9日、同校体育館で「地域を学ぶ」の発表会に挑んだ。7グループが昨年12月から町内の名所や歴史などを調べた成果を披露した。

 これまで、1年生は町学校支援本部「元気キッズ」の協力を得て「地域に学ぶ」の授業で、地区住民から生け花、手話、陶芸、書道、茶道、地域の踊りなどを学んできた。

 本年度は新型コロナウイルスの影響で中止となり、自ら学習する「地域を学ぶ」に切り替えた。1年生はフィールドワークで町内の神社や海岸、観光施設などを訪れ、魅力を発見した。

 この日は、学習のまとめの場で、バスツアーや神社、特産品、ジオサイト、町の変遷、古文書を調べた各グループが発表した。バスツアーを企画したグループは、朝日が見える井田海岸を出発し、ウミガメ公園、鵜殿城跡、神内神社、田代公園、京城跡(みやこのじょうせき)、大里親水公園、三反帆(さんだんぼ)、飛雪の滝といった町内の名所を巡るコースを提案した。

 烏止野(うどの)神社、貴祢谷(きねがだに)神社、中村神社を調べたグループは「烏止野神社を調べて思ったことは、いろいろな祭りがあって面白かった。最初は漢字すら知らなかったけど、調べてみるとちゃんとした由来があって地元のことについて知ることができた」と伝えた。

(2021年2月14日付紙面より)

「地域を学ぶ」の成果としてバスツアーを提案したグループ=9日、紀宝町立矢渕中学校
発表を聞く1年生の生徒たち
2021年02月14日
24 しばし勉強忘れて楽しむ  光洋中学校で全校レク  (新宮市 )
2021年02月14日
25 786点の版画を審査 本年度の展示は中止に (新宮・東牟婁)
2021年02月14日
26 安井裕美子さんが初出品  H&R和歌山串本で個展  
2021年02月14日
27 花少ない時季に彩り添える  佐藤さん宅のカワヅザクラ  (那智勝浦町 )
2021年02月14日
28 熊野川に石仏流れ着く  紀宝町北桧杖の祠に仮安置  
2021年02月14日
29 色とりどりに迎える  女性部がつるし雛で活動成果を発表  (JA伊勢紀宝支店 )
2021年02月14日
30 節分とひな祭り楽しむ  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2021年02月14日
31 出土した遺物を展示  鵜殿西遺跡の調査成果展  (まなびの郷 )
2021年02月14日
32 見る人に元気と勇気を  新木保でひな祭り発表会  
2021年02月03日
33 命の大切さ伝え続ける
 久保さんの紙芝居が英語訳に  (和歌山県土砂災害啓発センター )

 「As I looked around,I saw an unbelievable sight in the dusk.(うす暗がりの周りをよく見ると、何という光景だろうか。)」

 上記の一文は那智勝浦町井関の防災士で2011(平成23)年の紀伊半島大水害で夫を失い、自身も九死に一生を得た久保榮子さんが当時の体験を記した紙芝居の一部の抜粋だ。この紙芝居が英訳され、先月末より同町市野々の和歌山県土砂災害啓発センター(坂口隆紀所長)で展示されている。

 同センターによると、新型コロナウイルス感染症流行以前はこの地を訪れる訪日外国人(インバウンド)が多かったことから、コロナ終息後の回復を見込み、世界各地の人々に同水害の詳細や災害の脅威を広く知ってもらうツールとして紙芝居の英訳を検討。県国際交流課の職員らが昨年英訳に取り掛かり、年明けに完成したという。

 さらに各所で防災講話を行う久保さんの様子を収めた動画にも英語字幕を付け、現在公開している。

 坂口所長は「大門坂は世界遺産なので毎年、海外の方も多くセンターに足を運んでくれている。観光客や日本に滞在する外国人の方々にも紀伊半島大水害があったことや、久保さんがいつも呼び掛けている『早めの避難』を知ってもらえたら」。

 久保さんの紙芝居を用いた防災講話については「講話に興味のある方や聴講したい方はセンターまでご連絡ください」と話している。

 久保さんは発生から今年9月で10年を迎える同水害に触れ、「近年発生している各地の災害から見れば紀伊半島大水害の規模は小さいかもしれないが人の命の尊さは変わらず大きい。早く避難すれば助かる命だったが当時は知る由もなかった。なくして初めてその大切さに気付く」と当時を回顧。

 英訳については「本当にありがたいこと。地球温暖化による災害も大きな問題となっている。この土地でこういった災害があったことを世界に発信していただくことは重要な意味があると思う」。

 13(平成25)年から始まった講話は昨年11月で65回を数えた。現在78歳の久保さんは「一人でも多くの犠牲者を出さないためにもあと10年を自分の最終章としてぼけずに、けがや病気なく100回目の講話を目指します」と笑顔で語った。

(2021年2月3日付紙面より)

久保榮子さんの紙芝居と動画が英訳された=1日、那智勝浦町の和歌山県土砂災害啓発センター
英訳された紙芝居や動画が公開されている
2021年02月03日
34 紀伊半島大水害7.71㍍まで浸水
 津波想定して避難場所も確認  (津本自主防 )

 今年は紀伊半島大水害と東日本大震災から10年の節目を迎える。「あれから10年」。今後は、当時の記憶や災害から得た教訓を後世に伝え、風化させないための取り組みが重要だ。

 紀宝町では紀伊半島大水害で1人が亡くなり、1人が行方不明となった。床上・床下浸水は2845棟に上るなど、甚大な被害があった。

 2011(平成23)年に発生した二つの大災害を教訓にしようと、紀宝町大里の津本地区自主防災会(谷口昌宏会長)は1月31日、大水害の記録を改めて確認し、津波に備える防災訓練を行った。

 同地区の深田運動場近くには、これまでの水害の最高(痕跡)水位を色分けして記録ポールに記している。ただ、数値が記入されていないことから、訓練の一つとして水没した高さを測った。

 保育園児から高齢者まで50人近くが参加。竹ざおで大水害時の水位を計測した結果、道路から7・71㍍まで浸水したことが分かった。台風や豪雨などで浸水被害が発生しそうな際は、その高さ以上に避難することを一つの目標にした。

 また、児童生徒の登下校時に地震が発生したと想定し、津波から逃げる避難場所を確認した。参加者は町防災マップ(津波編)を手に地区内を歩き、海抜20㍍以上で避難できそうな場所には目印として赤い旗を掲げた。

 防災マップによると、海抜6・8㍍の同運動場付近も津波の浸水が予測されている。

 谷口会長は「過去の事例から南海トラフを震源とする巨大地震は、いつか必ず発生する。地震が発生したら、子どもたちもいち早く逃げられるよう、安全な高台を見つけた。自分の命を守るために、自分の目で地区内を確かめてもらった」と話していた。

(2021年2月3日付紙面より)

竹ざおで大水害時の水位を計測=1月31日、紀宝町大里
2011年9月5日午前6時40分ごろに撮影した深田運動場付近
海抜20㍍以上の避難場所を見つけるための町歩き
2021年02月03日
35 折り紙の豆で鬼追い払う
 集会開いて節分に親しむ  (くしもとこども園 )

 豆まきなどをして邪気を払う慣習が根強く親しまれている立春前の節分。今年は2日がその期日に当たり、串本町や古座川町の多くのこども園や保育所で「鬼は外、福は内」の元気な声が響き渡った。

 近年は2月3日で続いてきた節分だが、今年は暦の加減で立春が1日早まったため、連動して節分も2日にずれ込んだ。国立天文台の発表によると、3日でなくなったのは1984(昭和59)年以来37年ぶりで前倒しになったのは1897(明治30)年以来124年ぶりという。

 串本町立くしもとこども園(美代取初美園長)は0~2歳児は各教室で、3~5歳児はさくら園舎のホールで節分の集会を実施。手作りした鬼の面をかぶって集まった3~5歳児は先生から節分のお話を聞き、鬼が嫌いな物としてヒイラギ・イワシの頭・豆があることや豆は年齢に1を足した数を食べること、恵方巻きは節分の神様がいる方を向いて食べることなどを教わった。

 その後は裃(かみしも)を羽織った美代取園長による豆まきを「鬼は外、福は内」の掛け声で応援。折り紙で作った豆を投げて鬼の人形を倒すミニゲームで気持ちを高めている時に鬼が乱入し、102人一丸で捕まらないよう逃げ回りつつ折り紙の豆を投げつけて追い払った。鬼がいなくなったところへ福娘が登場し、鬼退治を頑張った3~5歳児にお菓子を分けてたたえた。

 美代取園長は「今日はみんなの心の中の鬼も払って福ももらった。明日からも元気にこども園に来てね」とすがすがしい気持ちを後押しして締めくくった。

(2021年2月3日付紙面より)

乱入した鬼を折り紙の豆を投げて追い払う園児=2日、串本町立くしもとこども園
2021年02月03日
36 車いすの大変さ学ぶ
 神倉小で福祉体験講座  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で1日、同市社会福祉協議会による「福祉体験講座」があった。6年生83人が市民ボランティアの宮本実さん(65)から車いすの使用方法などの説明を受けたほか、乗車体験を通して福祉を考える一助とした。

 車いす利用者の気持ちを理解し「自分たちにできることは何か」といった思考を醸成するとともに、体験を通して普段の生活における気付きや福祉に対する意識付けを目的に市内の小・中・高等学校を中心に講座を開いている。

 宮本さんは児童らに「車いすは足の不自由な人のほか、体全体に障害のある人、体幹障害のある人、そしてお年寄りの方も使用します」と話し、車いすの開き方や閉じ方をはじめとした使い方を紹介。段差の降り方や溝の越え方、方向転換の方法やスロープの降り方などを細かく説明した。

 3人組になった児童らは、「押す人」「乗る人」を交代しながら車いす体験。宮本さんの指導を受けながら体育館内に設置されたポールや段差に挑み「怖い」「(車いすが)重たい」などと感想を口にしながらその困難さを実感した。

 1組の小笠原煌貴(こうき)君(12)は「最初は不安で怖かったけど、最後は押してくれる人に対して信頼感が出てきた。車いすに乗る人も押す人も大変だと改めて感じました」。

 講座を終え、宮本さんは「困難を抱えている人に会ったときは声を掛けてあげてほしい。本当に大変だということを知ってもらえたら」と話していた。

(2021年2月3日付紙面より)

3人一組で車いすを体験した=1日、新宮市立神倉小学校
宮本実さん(左)が使い方などを説明した
2021年02月03日
37 元気よく「鬼は外、福は内」  町内保育所などで豆まき  (紀宝町 )
2021年02月03日
38 知識身に付け正しい対応を  社協がノロウイルス研修会  (太地町 )
2021年02月03日
39 さまざまな仕事を体験  新翔高1年生がインターンシップ  
2021年02月03日
40 幸せな恋愛って何だろう?  宇久井中で思春期講座  (那智勝浦町 )
2021年02月03日
41 遊覧船で食べ歩き  まぐろ・くじら満喫体験フェスタ  (那智勝浦町・太地町 )
2021年02月03日
42 フォトコン作品展示始まる  潮岬のセンターで1年間  (南紀熊野ジオパーク )